JPH07116509A - 脱臭剤の製法及び脱臭方法 - Google Patents
脱臭剤の製法及び脱臭方法Info
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- JPH07116509A JPH07116509A JP5285816A JP28581693A JPH07116509A JP H07116509 A JPH07116509 A JP H07116509A JP 5285816 A JP5285816 A JP 5285816A JP 28581693 A JP28581693 A JP 28581693A JP H07116509 A JPH07116509 A JP H07116509A
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- Japan
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- activated carbon
- metal oxide
- honeycomb
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- Treating Waste Gases (AREA)
- Solid-Sorbent Or Filter-Aiding Compositions (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】炭素質原料を炭化し、水蒸気含有率15容量%以
下の雰囲気で賦活した後、そのままの雰囲気で300 ℃以
下まで冷却し、或いは常法で得られた活性炭を実質的に
酸素または/及び水蒸気を含まない不活性ガス中で500
℃以上で処理した後、そのままの雰囲気中で300 ℃以下
まで冷却し、更に鉄、クロム、ニッケル、コバルト、マ
ンガン、銅、マグネシウム及びカルシウムの一種または
二種以上を含む金属酸化物を0.1 〜20重量%担持担持せ
しめた活性炭に、バインダーとしてプラスチック粉末を
加え、ハニカム状等に成形せしめてなる金属酸化物添着
活性炭からなる脱臭剤及び、それを使用することを特徴
とする脱臭方法である。 【効果】本発明の成型金属酸化物添着活性炭はハニカム
状または板状等のため圧損失が極めて低く、また常温或
いは低温においても酸化触媒として高い機能を有するた
め、メチルメルカプタン、トリメチルアミン等悪臭物質
の酸化除去能力に優れている。
下の雰囲気で賦活した後、そのままの雰囲気で300 ℃以
下まで冷却し、或いは常法で得られた活性炭を実質的に
酸素または/及び水蒸気を含まない不活性ガス中で500
℃以上で処理した後、そのままの雰囲気中で300 ℃以下
まで冷却し、更に鉄、クロム、ニッケル、コバルト、マ
ンガン、銅、マグネシウム及びカルシウムの一種または
二種以上を含む金属酸化物を0.1 〜20重量%担持担持せ
しめた活性炭に、バインダーとしてプラスチック粉末を
加え、ハニカム状等に成形せしめてなる金属酸化物添着
活性炭からなる脱臭剤及び、それを使用することを特徴
とする脱臭方法である。 【効果】本発明の成型金属酸化物添着活性炭はハニカム
状または板状等のため圧損失が極めて低く、また常温或
いは低温においても酸化触媒として高い機能を有するた
め、メチルメルカプタン、トリメチルアミン等悪臭物質
の酸化除去能力に優れている。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は金属酸化物を添着してハ
ニカム状または板状等に成形した活性炭からなる脱臭剤
及び、その活性炭を使用した脱臭方法に関するもので、
更に詳しく述べると、酸化触媒性を有する金属酸化物を
添着してハニカム状または板状等に成形した活性炭及
び、その活性炭を使用したメチルメルカプタン、トリメ
チルアミンなど悪臭物質の脱臭方法である。
ニカム状または板状等に成形した活性炭からなる脱臭剤
及び、その活性炭を使用した脱臭方法に関するもので、
更に詳しく述べると、酸化触媒性を有する金属酸化物を
添着してハニカム状または板状等に成形した活性炭及
び、その活性炭を使用したメチルメルカプタン、トリメ
チルアミンなど悪臭物質の脱臭方法である。
【0002】
【従来の技術】金属酸化物はメチルメルカプタン、トリ
メチルアミン等悪臭物質を酸化分解する触媒性を有する
ことが知られているが、これらをセラミックスハニカム
に添着して使用した場合は、セラミックスハニカムの比
表面積が小さいため、触媒を添着しても高い酸化活性は
示さなかった。しかし、活性炭に添着すると高い触媒活
性を示し、有害な反応副生物も少なく好ましいが、粒状
や粉末状の活性炭では小袋に入れるかまたはカラムに充
填して使用する外はなかった。この様な方法で使用する
場合には圧損失が高くなったり、またはガスを高速で通
過させることが困難である等の問題点があった。
メチルアミン等悪臭物質を酸化分解する触媒性を有する
ことが知られているが、これらをセラミックスハニカム
に添着して使用した場合は、セラミックスハニカムの比
表面積が小さいため、触媒を添着しても高い酸化活性は
示さなかった。しかし、活性炭に添着すると高い触媒活
性を示し、有害な反応副生物も少なく好ましいが、粒状
や粉末状の活性炭では小袋に入れるかまたはカラムに充
填して使用する外はなかった。この様な方法で使用する
場合には圧損失が高くなったり、またはガスを高速で通
過させることが困難である等の問題点があった。
【0003】また、従来からあるハニカム状または板状
の活性炭に金属酸化物を添着する方法では、担体となる
ハニカム状または板状活性炭の強度が小さく、比表面積
が小さいため金属酸化物の添着量を多くすることが困難
で、高活性の金属酸化物担持活性炭は得られなかった。
の活性炭に金属酸化物を添着する方法では、担体となる
ハニカム状または板状活性炭の強度が小さく、比表面積
が小さいため金属酸化物の添着量を多くすることが困難
で、高活性の金属酸化物担持活性炭は得られなかった。
【0004】例えば、冷蔵庫や室内用の空気清浄器にお
いてフィルターとして使用する場合、従来からある粒状
の活性炭に金属酸化物を添着したものでは不適当であっ
た。それは活性炭をカラムや容器に充填して使用する方
法では、圧損失が高くガスを高速で通過させることが困
難だからである。
いてフィルターとして使用する場合、従来からある粒状
の活性炭に金属酸化物を添着したものでは不適当であっ
た。それは活性炭をカラムや容器に充填して使用する方
法では、圧損失が高くガスを高速で通過させることが困
難だからである。
【0005】従って、この様なフィルターとして使用す
る場合、メチルメルカプタン、トリメチルアミン等の悪
臭物質を除去するために、酸化触媒として高性能で且つ
圧損失が低いハニカム状または板状金属酸化物添着活性
炭が求められていた。
る場合、メチルメルカプタン、トリメチルアミン等の悪
臭物質を除去するために、酸化触媒として高性能で且つ
圧損失が低いハニカム状または板状金属酸化物添着活性
炭が求められていた。
【0006】また、活性炭をフィルター状に成形する方
法には液体樹脂バインダーを用いる方法があるが、この
方法では活性炭の吸着性能の低下が著しく、活性炭の特
性を発揮することが出来なかった。
法には液体樹脂バインダーを用いる方法があるが、この
方法では活性炭の吸着性能の低下が著しく、活性炭の特
性を発揮することが出来なかった。
【0007】更にハニカム状または板状活性炭に金属酸
化物を添着して、酸化触媒を製造する方法も考えられる
が、この方法で得られたハニカム状または板状活性炭の
性能は低く、高比表面積の活性炭は使用することが出来
ない。何故ならば、ハニカム状または板状活性炭は高性
能にするため賦活を進めるとひび割れ、強度低下、変形
等の問題を生ずるため、通常1000m2/g程度で、1200m2/g
以上の比表面積のハニカム状または板状活性炭を作るこ
とは困難だからである。
化物を添着して、酸化触媒を製造する方法も考えられる
が、この方法で得られたハニカム状または板状活性炭の
性能は低く、高比表面積の活性炭は使用することが出来
ない。何故ならば、ハニカム状または板状活性炭は高性
能にするため賦活を進めるとひび割れ、強度低下、変形
等の問題を生ずるため、通常1000m2/g程度で、1200m2/g
以上の比表面積のハニカム状または板状活性炭を作るこ
とは困難だからである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は前述の問題点
にかんがみ、低温で希薄なメチルメルカプタン、トリメ
チルアミンなど悪臭物質を除去するため、ガスを高速で
酸化触媒中を通過させても充分に除去出来る様な、圧損
失が低く触媒性が高い金属酸化物添着活性炭からなる脱
臭剤及びそれを使用した、室内用の空気清浄器によるメ
チルメルカプタン等の悪臭ガスの除去方法を提供しよう
とするものである。
にかんがみ、低温で希薄なメチルメルカプタン、トリメ
チルアミンなど悪臭物質を除去するため、ガスを高速で
酸化触媒中を通過させても充分に除去出来る様な、圧損
失が低く触媒性が高い金属酸化物添着活性炭からなる脱
臭剤及びそれを使用した、室内用の空気清浄器によるメ
チルメルカプタン等の悪臭ガスの除去方法を提供しよう
とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者等は低温で希薄
なメチルメルカプタン、トリメチルアミン等悪臭物質を
除去するため、例えば車内や室内用等の空気清浄器にお
いて使用出来る圧損失が低く、且つ悪臭物質の酸化触媒
性が優れた金属酸化物を担持させたハニカム状、または
板状成形活性炭について種々検討した。その結果、特定
のプロセスを経てつくられたハニカム状または板状活性
炭によって、0〜40℃で10ppm 程度の低濃度のメチルメ
ルカプタン、トリメチルアミン等悪臭物質が充分に酸化
除去出来る、極めて高活性な金属酸化物添着活性炭成形
物が得られることを見出し、これに基づいて本発明に到
達した。
なメチルメルカプタン、トリメチルアミン等悪臭物質を
除去するため、例えば車内や室内用等の空気清浄器にお
いて使用出来る圧損失が低く、且つ悪臭物質の酸化触媒
性が優れた金属酸化物を担持させたハニカム状、または
板状成形活性炭について種々検討した。その結果、特定
のプロセスを経てつくられたハニカム状または板状活性
炭によって、0〜40℃で10ppm 程度の低濃度のメチルメ
ルカプタン、トリメチルアミン等悪臭物質が充分に酸化
除去出来る、極めて高活性な金属酸化物添着活性炭成形
物が得られることを見出し、これに基づいて本発明に到
達した。
【0010】すなわち、炭素質原料を炭化し、水蒸気含
有率15容量%(以下、単に%と表示する)以下の雰囲気
で賦活した後、そのままの雰囲気で300 ℃以下まで冷却
し、或いは常法で得られた活性炭を実質的に酸素または
/及び水蒸気を含まない窒素ガスまたは/及び炭酸ガス
中で500 ℃以上で処理した後、そのままの雰囲気中で30
0 ℃以下まで冷却し、更に鉄、クロム、ニッケル、コバ
ルト、マンガン、銅、マグネシウム及びカルシウムから
なる金属の群から選ばれた一種または二種以上を含む金
属酸化物を0.1 〜20重量%担持担持せしめた活性炭100
重量部に、バインダーとして粒子径1〜50μm のプラス
チック粉末1〜50重量部を加え、ハニカム状または板状
等表面積が大きい形状に成形せしめてなる金属酸化物添
着活性炭からなる脱臭剤及び、それを使用することを特
徴とする脱臭方法である。
有率15容量%(以下、単に%と表示する)以下の雰囲気
で賦活した後、そのままの雰囲気で300 ℃以下まで冷却
し、或いは常法で得られた活性炭を実質的に酸素または
/及び水蒸気を含まない窒素ガスまたは/及び炭酸ガス
中で500 ℃以上で処理した後、そのままの雰囲気中で30
0 ℃以下まで冷却し、更に鉄、クロム、ニッケル、コバ
ルト、マンガン、銅、マグネシウム及びカルシウムから
なる金属の群から選ばれた一種または二種以上を含む金
属酸化物を0.1 〜20重量%担持担持せしめた活性炭100
重量部に、バインダーとして粒子径1〜50μm のプラス
チック粉末1〜50重量部を加え、ハニカム状または板状
等表面積が大きい形状に成形せしめてなる金属酸化物添
着活性炭からなる脱臭剤及び、それを使用することを特
徴とする脱臭方法である。
【0011】ここで「常法で得られた活性炭」とは水蒸
気含有率15%よりかなり高い雰囲気中で賦活し、賦活反
応終了後充分に冷却する以前に賦活炉から取り出して空
気に接触せしめる通常の製法で得られた活性炭を言う。
また「実質的に酸素又は/及び水蒸気を含まない」と
は、賦活後の活性炭の熱処理において、活性炭表面に結
合した酸素原子が存在しない様な雰囲気の意味で、酸素
及び水蒸気が1〜2%以下の状態をいう。以下本発明に
ついて詳しく説明する。
気含有率15%よりかなり高い雰囲気中で賦活し、賦活反
応終了後充分に冷却する以前に賦活炉から取り出して空
気に接触せしめる通常の製法で得られた活性炭を言う。
また「実質的に酸素又は/及び水蒸気を含まない」と
は、賦活後の活性炭の熱処理において、活性炭表面に結
合した酸素原子が存在しない様な雰囲気の意味で、酸素
及び水蒸気が1〜2%以下の状態をいう。以下本発明に
ついて詳しく説明する。
【0012】本発明に使用される活性炭は、炭素質原料
として、やし殻炭、石炭などの炭素質原料を炭化し、本
発明の方法で賦活することによって得られる。
として、やし殻炭、石炭などの炭素質原料を炭化し、本
発明の方法で賦活することによって得られる。
【0013】この際賦活ガスは水蒸気の他、二酸化炭素
ガスを含むが、水蒸気含有率は15%以下とする必要があ
る。通常使用されている活性炭賦活用ガスの組成は水蒸
気40〜60%で、それより高い場合も多い。水蒸気による
炭素質の賦活速度は二酸化炭素ガスより著しく速いた
め、通常賦活ガスの組成は水蒸気分圧がなるべく高くな
る様に設定されている。従って本発明の条件は、常法に
較べて著しく賦活速度を遅くしたマイルドな条件になっ
ている。
ガスを含むが、水蒸気含有率は15%以下とする必要があ
る。通常使用されている活性炭賦活用ガスの組成は水蒸
気40〜60%で、それより高い場合も多い。水蒸気による
炭素質の賦活速度は二酸化炭素ガスより著しく速いた
め、通常賦活ガスの組成は水蒸気分圧がなるべく高くな
る様に設定されている。従って本発明の条件は、常法に
較べて著しく賦活速度を遅くしたマイルドな条件になっ
ている。
【0014】実施例23、24及び比較例23〜28、表9,10に
示す様に、水蒸気含有率が高い条件下で賦活された場合
は、明らかにメチルメルカプタン、トリメチルアミン等
悪臭物質の酸化触媒性が低下していることが認められ
る。水蒸気含有率が低い賦活条件が活性炭の酸化触媒能
を向上させる機構の詳細は明らかでないが、かかる条件
下で得られたハニカム状または板状活性炭は、その表面
に結合した酸素原子が存在しない状態になっていること
が指摘されている。
示す様に、水蒸気含有率が高い条件下で賦活された場合
は、明らかにメチルメルカプタン、トリメチルアミン等
悪臭物質の酸化触媒性が低下していることが認められ
る。水蒸気含有率が低い賦活条件が活性炭の酸化触媒能
を向上させる機構の詳細は明らかでないが、かかる条件
下で得られたハニカム状または板状活性炭は、その表面
に結合した酸素原子が存在しない状態になっていること
が指摘されている。
【0015】通常のハニカム状または板状活性炭は、ハ
ニカム状または板状に成形した炭素質原料を水蒸気、燃
焼ガス等で賦活することにより製造されているが、かか
る活性炭を本発明に使用しても充分な酸化触媒能性を示
さない。本発明の効果は前述の様な特定の組成のガスで
賦活された後、金属酸化物を添着された活性炭を原料と
して成形されたハニカム状または板状等成形活性炭を用
いることによって初めて得られるものである。
ニカム状または板状に成形した炭素質原料を水蒸気、燃
焼ガス等で賦活することにより製造されているが、かか
る活性炭を本発明に使用しても充分な酸化触媒能性を示
さない。本発明の効果は前述の様な特定の組成のガスで
賦活された後、金属酸化物を添着された活性炭を原料と
して成形されたハニカム状または板状等成形活性炭を用
いることによって初めて得られるものである。
【0016】この様にして得られたハニカム状または板
状活性炭は、メチルメルカプタン、トリメチルアミンな
ど悪臭物質を速やかに酸化する高い触媒性を示す。しか
し、本発明の原料活性炭は賦活後高温のまま系外へ取り
出し、水蒸気、水素ガス、あるいは酸素ガスを多量に含
む雰囲気中に放置すれば、酸化触媒としての能力が著し
く低下する。
状活性炭は、メチルメルカプタン、トリメチルアミンな
ど悪臭物質を速やかに酸化する高い触媒性を示す。しか
し、本発明の原料活性炭は賦活後高温のまま系外へ取り
出し、水蒸気、水素ガス、あるいは酸素ガスを多量に含
む雰囲気中に放置すれば、酸化触媒としての能力が著し
く低下する。
【0017】本発明の活性炭は賦活後も賦活ガスと同様
のガスのもとで活性炭を温度300 ℃以下に冷却し、その
後系外に取り出す必要がある。冷却時の雰囲気は賦活時
に用いられる窒素ガス、炭酸ガスまたはこれらの混合ガ
ス(酸素、水素、水蒸気の含有量は規定量以下)の雰囲
気であればよく、賦活に用いるガスと冷却に用いるガス
とは必ずしも同一組成のものでなくてもよい。本発明に
おいて「そのままの雰囲気で冷却」するとは前記の様な
組成の雰囲気を指している。
のガスのもとで活性炭を温度300 ℃以下に冷却し、その
後系外に取り出す必要がある。冷却時の雰囲気は賦活時
に用いられる窒素ガス、炭酸ガスまたはこれらの混合ガ
ス(酸素、水素、水蒸気の含有量は規定量以下)の雰囲
気であればよく、賦活に用いるガスと冷却に用いるガス
とは必ずしも同一組成のものでなくてもよい。本発明に
おいて「そのままの雰囲気で冷却」するとは前記の様な
組成の雰囲気を指している。
【0018】賦活後の活性炭を300 ℃以上で空気中に取
り出すと、低温低濃度における酸化触媒としての能力が
著しく低下する。賦活後窒素ガス中で冷却した場合と、
空気中で冷却した場合の触媒性に及ぼす影響を、実施例
1、4、比較例2、5(賦活後常法により空気中で冷却
されたもの)及び表1、2に示す。また賦活後活性炭が
空気に触れる温度が触媒性に及ぼす影響については、実
施例21、22、比較例19〜22及び表7、8に示す。
り出すと、低温低濃度における酸化触媒としての能力が
著しく低下する。賦活後窒素ガス中で冷却した場合と、
空気中で冷却した場合の触媒性に及ぼす影響を、実施例
1、4、比較例2、5(賦活後常法により空気中で冷却
されたもの)及び表1、2に示す。また賦活後活性炭が
空気に触れる温度が触媒性に及ぼす影響については、実
施例21、22、比較例19〜22及び表7、8に示す。
【0019】前記の様にして得られた本発明の活性炭の
比表面積は、1200m2/g以上であることが好ましく、1500
m2/g以上であればより好ましい。
比表面積は、1200m2/g以上であることが好ましく、1500
m2/g以上であればより好ましい。
【0020】更に本発明においては、空気などに触れて
表面が酸化され、酸化触媒性が低下した廃活性炭或い
は、常法により製造された活性炭を前述の賦活ガスと同
組成のガス中で、温度500 ℃以上で処理し、そのガス中
で温度300 ℃以下に冷却する。この様にして得られた活
性炭を原料として前述の様な金属酸化物触媒を添着、成
形することにより、メチルメルカプタン、トリメチルア
ミン等悪臭物質ガスに対する高い酸化触媒性を示す金属
酸化物添着活性炭が得られる。換言すれば、この様な熱
処理及び冷却によってハニカム状または板状活性炭に高
い酸化触媒性が付与されることになる。この熱処理が適
用される活性炭は、石炭、やし殻炭等いかなる原料から
得られたものでもよく、またその形状も特に限定しな
い。
表面が酸化され、酸化触媒性が低下した廃活性炭或い
は、常法により製造された活性炭を前述の賦活ガスと同
組成のガス中で、温度500 ℃以上で処理し、そのガス中
で温度300 ℃以下に冷却する。この様にして得られた活
性炭を原料として前述の様な金属酸化物触媒を添着、成
形することにより、メチルメルカプタン、トリメチルア
ミン等悪臭物質ガスに対する高い酸化触媒性を示す金属
酸化物添着活性炭が得られる。換言すれば、この様な熱
処理及び冷却によってハニカム状または板状活性炭に高
い酸化触媒性が付与されることになる。この熱処理が適
用される活性炭は、石炭、やし殻炭等いかなる原料から
得られたものでもよく、またその形状も特に限定しな
い。
【0021】通常の方法で得られた活性炭もこの処理方
法を適用することにより、本発明の酸化触媒として適用
可能な活性炭担体が得られる。この際処理温度は500 ℃
以上とする必要がある。処理時間は温度によって変わる
が、500 ℃の場合は通常、20〜180 分が好ましく、800
℃では数分の処理によって充分その効果が得られる。熱
処理温度が酸化触媒性に及ぼす影響については、実施例
2、3、5、6比較例1、4及び表1、2に示す。
法を適用することにより、本発明の酸化触媒として適用
可能な活性炭担体が得られる。この際処理温度は500 ℃
以上とする必要がある。処理時間は温度によって変わる
が、500 ℃の場合は通常、20〜180 分が好ましく、800
℃では数分の処理によって充分その効果が得られる。熱
処理温度が酸化触媒性に及ぼす影響については、実施例
2、3、5、6比較例1、4及び表1、2に示す。
【0022】本発明で使用する活性炭担体には金属酸化
物を0.1 〜20%添着させる必要がある。活性炭に金属酸
化物を添着するには、例えば酸濃度が0.1 〜3規定、好
ましくは0.5 〜1規定の酸水溶液に所定量の金属塩を溶
解し、この溶液に活性炭を入れて攪拌し、金属塩を充分
吸着させた後、液切りして200 ℃で乾燥する。単体に添
着された金属塩は、熱処理によって分解して金属酸化物
となる。金属酸化物の担持量は0.1 〜20%とする必要が
あるが、担持量が0.5 〜2%の場合がより好ましい。
物を0.1 〜20%添着させる必要がある。活性炭に金属酸
化物を添着するには、例えば酸濃度が0.1 〜3規定、好
ましくは0.5 〜1規定の酸水溶液に所定量の金属塩を溶
解し、この溶液に活性炭を入れて攪拌し、金属塩を充分
吸着させた後、液切りして200 ℃で乾燥する。単体に添
着された金属塩は、熱処理によって分解して金属酸化物
となる。金属酸化物の担持量は0.1 〜20%とする必要が
あるが、担持量が0.5 〜2%の場合がより好ましい。
【0023】金属酸化物の担持量が0.1 %以下の場合は
触媒活性が不充分であり、また20%以上になると添着量
が多い割りに触媒性が向上せず、また担体である活性炭
自体の吸着性能が阻害されることも考慮すれば、添着量
は20%以下とする必要がある。金属酸化物の担持量の調
節は、酸水溶液中の金属塩の量と活性炭の量との比を変
更する事により行われる。通常、溶液中の金属塩はほぼ
完全に活性炭に吸着される。これを更に200 ℃程度の温
度で熱処理することにより、本発明の金属酸化物添着活
性炭が得られる。
触媒活性が不充分であり、また20%以上になると添着量
が多い割りに触媒性が向上せず、また担体である活性炭
自体の吸着性能が阻害されることも考慮すれば、添着量
は20%以下とする必要がある。金属酸化物の担持量の調
節は、酸水溶液中の金属塩の量と活性炭の量との比を変
更する事により行われる。通常、溶液中の金属塩はほぼ
完全に活性炭に吸着される。これを更に200 ℃程度の温
度で熱処理することにより、本発明の金属酸化物添着活
性炭が得られる。
【0024】この様にして得られた金属酸化物添着活性
炭をハニカム状または板状等に成形するためには、要す
れば粉砕した粒子径0.1 μm 〜4mm 位まで種々の粒径の
活性炭が使用可能であり、使用目的に応じて選択するこ
とが出来る。
炭をハニカム状または板状等に成形するためには、要す
れば粉砕した粒子径0.1 μm 〜4mm 位まで種々の粒径の
活性炭が使用可能であり、使用目的に応じて選択するこ
とが出来る。
【0025】バインダーとして用いるプラスチックは、
活性炭粉末と混合して高温で加圧した時、成形物を形成
出来るものであれば広範囲に使用出来る。例えば、熱可
塑性樹脂、熱硬化性樹脂、親水性樹脂、導電性樹脂等
で、水や有機溶剤を用いずに加熱融着出来るものが適し
ている。
活性炭粉末と混合して高温で加圧した時、成形物を形成
出来るものであれば広範囲に使用出来る。例えば、熱可
塑性樹脂、熱硬化性樹脂、親水性樹脂、導電性樹脂等
で、水や有機溶剤を用いずに加熱融着出来るものが適し
ている。
【0026】熱可塑性樹脂としてはポリエチレン、ポリ
プロピレン、ABS (アクリロニトリル・ブタジエン・ス
チレン樹脂)、PET (ポリエチレン・テレフタレー
ト)、ナイロン、PBT (ポリブチレン・テレフタレー
ト)、PMMA(ポリメチルメタアクリレート)樹脂、その
他アクリル系樹脂、メゾフェーズピッチ等が使用可能で
ある。
プロピレン、ABS (アクリロニトリル・ブタジエン・ス
チレン樹脂)、PET (ポリエチレン・テレフタレー
ト)、ナイロン、PBT (ポリブチレン・テレフタレー
ト)、PMMA(ポリメチルメタアクリレート)樹脂、その
他アクリル系樹脂、メゾフェーズピッチ等が使用可能で
ある。
【0027】熱硬化性樹脂としてはフェノール樹脂、フ
ラン樹脂等が使用可能である。また、親水性樹脂として
はポリビニルアルコール樹脂、エバール樹脂等が使用可
能である。
ラン樹脂等が使用可能である。また、親水性樹脂として
はポリビニルアルコール樹脂、エバール樹脂等が使用可
能である。
【0028】バインダーとして使用するプラスチックの
粒子径は、1〜50μm とする必要があり、5〜30μm が
より好ましい。プラスチック粉末の粒子径が1μm 以下
の場合には、嵩比重が大きくなり、強度の大きく密度の
高い成形が困難である。また、粒子径が50μm を越える
場合は接着強度が小さくなり強度の大きいフィルターが
得られない。プラスチック粒子の粒径が成形体の強度及
ぼす影響を、実施例7〜16、比較例7〜16及び表3、4
に示す。
粒子径は、1〜50μm とする必要があり、5〜30μm が
より好ましい。プラスチック粉末の粒子径が1μm 以下
の場合には、嵩比重が大きくなり、強度の大きく密度の
高い成形が困難である。また、粒子径が50μm を越える
場合は接着強度が小さくなり強度の大きいフィルターが
得られない。プラスチック粒子の粒径が成形体の強度及
ぼす影響を、実施例7〜16、比較例7〜16及び表3、4
に示す。
【0029】プラスチック粒子の使用量は活性炭100 部
に対して1〜50部とする必要がある。好ましくは2〜25
部である。プラスチックの使用量が1部以下では、成形
体の強度が不充分であり、またプラスチック粒子の使用
量が50部になると、活性炭の表面がプラスチックで被覆
されるため触媒性が低下する。プラスチック粒子の使用
量が成形体の強度及び触媒性に及ぼす影響を、実施例7
〜16、比較例7〜16及び表3、4に示す。
に対して1〜50部とする必要がある。好ましくは2〜25
部である。プラスチックの使用量が1部以下では、成形
体の強度が不充分であり、またプラスチック粒子の使用
量が50部になると、活性炭の表面がプラスチックで被覆
されるため触媒性が低下する。プラスチック粒子の使用
量が成形体の強度及び触媒性に及ぼす影響を、実施例7
〜16、比較例7〜16及び表3、4に示す。
【0030】また必要に応じてハニカム状または板状等
成形体の補強用に補強材を混用してもよい。補強材とし
ては、金属、チタン、アルミ、鉄、銅、真鍮、ステンレ
ス等の金属繊維、炭化珪素、ボロンナイトライド、チタ
ン酸バリウム、ガラス繊維、炭素繊維、活性炭繊維等の
無機繊維或いは、ポリプロピレン、ビニロン、ポリエス
テル、ナイロン、ポリエステル−ポリプロピレンのコン
ジュゲート繊維等の有機繊維が成形物の強度を向上させ
るために好ましい。
成形体の補強用に補強材を混用してもよい。補強材とし
ては、金属、チタン、アルミ、鉄、銅、真鍮、ステンレ
ス等の金属繊維、炭化珪素、ボロンナイトライド、チタ
ン酸バリウム、ガラス繊維、炭素繊維、活性炭繊維等の
無機繊維或いは、ポリプロピレン、ビニロン、ポリエス
テル、ナイロン、ポリエステル−ポリプロピレンのコン
ジュゲート繊維等の有機繊維が成形物の強度を向上させ
るために好ましい。
【0031】補強材の形態としては長さ0.2mm 〜20mm、
直径3μm 〜100 μm のモノフィラメント、マルチフィ
ラメントが好ましい。
直径3μm 〜100 μm のモノフィラメント、マルチフィ
ラメントが好ましい。
【0032】ハニカム状または板状に成形する場合、活
性炭、バインダー等の混合方法としては、通常の混合方
法、例えばミキサー、リボンミキサー、スタティックミ
キサー、ボールミル、サンプルミル、ニーダー等が使用
出来る。混合の際、混合のみでもプラスチック粒子を活
性炭の表面に付着させることが出来るが、予めプラスチ
ックと吸着剤の混合を均一に且つより強固にするため
に、混合工程で少し加熱するのがよい。熱源としてはマ
イクロ波、赤外線、遠赤外線、高周波等が利用可能であ
るが、更に混合の際発生する静電気と加熱の効果が相ま
って、より強固にプラスチック粒子を活性炭の表面に付
着させることが出来る。
性炭、バインダー等の混合方法としては、通常の混合方
法、例えばミキサー、リボンミキサー、スタティックミ
キサー、ボールミル、サンプルミル、ニーダー等が使用
出来る。混合の際、混合のみでもプラスチック粒子を活
性炭の表面に付着させることが出来るが、予めプラスチ
ックと吸着剤の混合を均一に且つより強固にするため
に、混合工程で少し加熱するのがよい。熱源としてはマ
イクロ波、赤外線、遠赤外線、高周波等が利用可能であ
るが、更に混合の際発生する静電気と加熱の効果が相ま
って、より強固にプラスチック粒子を活性炭の表面に付
着させることが出来る。
【0033】この様にして得られた吸着剤、バインダ
ー、補強剤の混合物を成形用の枠内に充填し、バインダ
ーの軟化点以上に加熱した後、0.1 〜10kg/cm2の圧力を
かけて圧縮成形した後、冷却する事により本発明のハニ
カム状または板状活性炭フィルターが得られる。
ー、補強剤の混合物を成形用の枠内に充填し、バインダ
ーの軟化点以上に加熱した後、0.1 〜10kg/cm2の圧力を
かけて圧縮成形した後、冷却する事により本発明のハニ
カム状または板状活性炭フィルターが得られる。
【0034】本発明の成形金属酸化物添着活性炭は、ハ
ニカム状または板状等の成形体のため圧損失が極めて低
く、また常温あるいは低温においても酸化触媒として高
い機能を有し、室内用の空気清浄器等におけるメチルメ
ルカプタンなどの悪臭ガスの除去剤として優れている。
尚、本発明の成形金属酸化物添着活性炭は圧損失を低下
させて且つガスとの接触を充分にするため、ハニカム状
または板状成形体を重ね合わせそのスリットにガスを通
過させる形状が優れているが、ラーシッヒリング形、ベ
ールサードル型その他の形状の成形体としてもも高い触
媒作用を示す。
ニカム状または板状等の成形体のため圧損失が極めて低
く、また常温あるいは低温においても酸化触媒として高
い機能を有し、室内用の空気清浄器等におけるメチルメ
ルカプタンなどの悪臭ガスの除去剤として優れている。
尚、本発明の成形金属酸化物添着活性炭は圧損失を低下
させて且つガスとの接触を充分にするため、ハニカム状
または板状成形体を重ね合わせそのスリットにガスを通
過させる形状が優れているが、ラーシッヒリング形、ベ
ールサードル型その他の形状の成形体としてもも高い触
媒作用を示す。
【0035】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を更に具体的に
説明する。
説明する。
【0036】(実施例1〜24、比較例1〜28)実施例1
は、10〜30メッシュに粉砕した石炭を800 ℃で乾留した
後、プロパン燃焼ガス(ガス組成;窒素80%、酸素0.2
%、炭酸ガス9.8 %、水蒸気10%)を用いて、900 ℃で
比表面積1300m2/gになるまで賦活した後、窒素で置換し
た容器内に活性炭を取り出し、該窒素ガス中で300 ℃以
下に冷却して活性炭担体を得た。
は、10〜30メッシュに粉砕した石炭を800 ℃で乾留した
後、プロパン燃焼ガス(ガス組成;窒素80%、酸素0.2
%、炭酸ガス9.8 %、水蒸気10%)を用いて、900 ℃で
比表面積1300m2/gになるまで賦活した後、窒素で置換し
た容器内に活性炭を取り出し、該窒素ガス中で300 ℃以
下に冷却して活性炭担体を得た。
【0037】次に、比較例1は実施例1と同様にして比
表面積が1300m2/gになるまで賦活した活性炭を窒素中に
取り出し、500 ℃になるまで冷却した後空気中に取り出
し放置冷却して活性炭担体を得た。更に比較例1の活性
炭担体を700 ℃、N250%、CO2 50%の気流中で10分間処
理した後、窒素中に取り出し、室温まで冷却して実施例
2の活性炭担体を得た。また、比較例1の活性炭担体を
900 ℃の窒素中で5分間処理した後、窒素中で室温まで
冷却して実施例3の活性炭担体を得た。
表面積が1300m2/gになるまで賦活した活性炭を窒素中に
取り出し、500 ℃になるまで冷却した後空気中に取り出
し放置冷却して活性炭担体を得た。更に比較例1の活性
炭担体を700 ℃、N250%、CO2 50%の気流中で10分間処
理した後、窒素中に取り出し、室温まで冷却して実施例
2の活性炭担体を得た。また、比較例1の活性炭担体を
900 ℃の窒素中で5分間処理した後、窒素中で室温まで
冷却して実施例3の活性炭担体を得た。
【0038】これらの活性炭に次の様にして表1、2に
示す金属酸化物を添着した。金属塩100mg を含む0.5 規
定酸溶液200ml に活性炭担体50g を入れてよく攪拌し、
3時間放置した後水を切って純水100ml で洗浄し、200
℃で乾燥して金属酸化物添着量2.0wt %の金属酸化物添
着活性炭を得た。
示す金属酸化物を添着した。金属塩100mg を含む0.5 規
定酸溶液200ml に活性炭担体50g を入れてよく攪拌し、
3時間放置した後水を切って純水100ml で洗浄し、200
℃で乾燥して金属酸化物添着量2.0wt %の金属酸化物添
着活性炭を得た。
【0039】この様にして得られた金属酸化物添着活性
炭を、0.1 〜1mmに粉砕した後、活性炭100 部に対し平
均粒子径20ミクロンのポリエチレン等バインダー20部を
よく混合し、プレスでセル数10個/inch2のハニカム状ま
たは板状に成形した。
炭を、0.1 〜1mmに粉砕した後、活性炭100 部に対し平
均粒子径20ミクロンのポリエチレン等バインダー20部を
よく混合し、プレスでセル数10個/inch2のハニカム状ま
たは板状に成形した。
【0040】この成形したハニカムまたは板10g を1m×
1mm ×1mm の箱に入れ、ファンの上に設置してフィルタ
ーとして使用し、メチルメルカプタン、トリメチルアミ
ン等悪臭物質の除去テストを行った。
1mm ×1mm の箱に入れ、ファンの上に設置してフィルタ
ーとして使用し、メチルメルカプタン、トリメチルアミ
ン等悪臭物質の除去テストを行った。
【0041】初濃度500ppmとしたときの30℃におけるメ
チルメルカプタン及びトリメチルアミンの除去速度の測
定結果を表1、2に示す。
チルメルカプタン及びトリメチルアミンの除去速度の測
定結果を表1、2に示す。
【0042】
【表1】
【0043】
【表2】
【0044】尚、比較例2は比表面積1500m2/gの常法で
得られた活性炭担体に金属酸化物を添着せず、その儘の
状態で使用したものであり、比較例3は市販のハニカム
状または板状活性炭に金属酸化物 1.0wt%を添着して使
用したものである。
得られた活性炭担体に金属酸化物を添着せず、その儘の
状態で使用したものであり、比較例3は市販のハニカム
状または板状活性炭に金属酸化物 1.0wt%を添着して使
用したものである。
【0045】本発明のハニカム状または板状金属酸化物
添着活性炭(実施例1〜6)はいずれもメチルメルカプ
タン、トリメチルアミン等悪臭物質を短時間に完全に除
去し優れた脱臭能力を示した。一方比較例(1〜6)に
示す様に、本発明以外の活性炭担体及び常法で得られた
活性炭担体を使用した場合は、いずれもメチルメルカプ
タン等悪臭ガス除去速度が遅かった。特に、常法で得ら
れたハニカム状または板状活性炭に二酸化マンガンを添
着したものは、比表面積が小さいためか酸化触媒性が著
しく低かった。
添着活性炭(実施例1〜6)はいずれもメチルメルカプ
タン、トリメチルアミン等悪臭物質を短時間に完全に除
去し優れた脱臭能力を示した。一方比較例(1〜6)に
示す様に、本発明以外の活性炭担体及び常法で得られた
活性炭担体を使用した場合は、いずれもメチルメルカプ
タン等悪臭ガス除去速度が遅かった。特に、常法で得ら
れたハニカム状または板状活性炭に二酸化マンガンを添
着したものは、比表面積が小さいためか酸化触媒性が著
しく低かった。
【0046】活性炭原料の種類、バインダーとしてのプ
ラスチック粉末の粒子径及び混合比率を変えて、実施例
1と同様の方法で表に示す様な金属酸化物を添着して成
形したハニカム状または板状活性炭を得た。これらのメ
チルメルカプタン等の悪臭ガス除去速度の測定結果を表
3、4(実施例7〜16、比較例7〜16)に示す。尚、比
較例10、15はバインダーとしてプラスチック粒子の代わ
りに、SBR(スチレン・ブタジエン・ゴム) ラテックスを
使用したものである。
ラスチック粉末の粒子径及び混合比率を変えて、実施例
1と同様の方法で表に示す様な金属酸化物を添着して成
形したハニカム状または板状活性炭を得た。これらのメ
チルメルカプタン等の悪臭ガス除去速度の測定結果を表
3、4(実施例7〜16、比較例7〜16)に示す。尚、比
較例10、15はバインダーとしてプラスチック粒子の代わ
りに、SBR(スチレン・ブタジエン・ゴム) ラテックスを
使用したものである。
【0047】
【表3】
【0048】
【表4】
【0049】表3、4に示すように、本発明のハニカム
状または板状金属酸化物添着活性炭(実施例7〜16) は
酸化触媒能、ハニカム状または板状強度共に大きいが、
バインダーの粒子径が50μm より大きいもの(比較例
7、8、12、13) は、ハニカム状または板状成形体の強
度が低下して実用に耐えず、またバインダーを50部以上
使用した場合は(比較例11、16) メチルメルカプタン、
トリメチルアミン等悪臭物質除去速度の低下が大きかっ
た。
状または板状金属酸化物添着活性炭(実施例7〜16) は
酸化触媒能、ハニカム状または板状強度共に大きいが、
バインダーの粒子径が50μm より大きいもの(比較例
7、8、12、13) は、ハニカム状または板状成形体の強
度が低下して実用に耐えず、またバインダーを50部以上
使用した場合は(比較例11、16) メチルメルカプタン、
トリメチルアミン等悪臭物質除去速度の低下が大きかっ
た。
【0050】表5、6に本発明のハニカム状または板状
金属酸化物添着活性炭及び、比較のため金属酸化物2.0
%添着した常法で得られたハニカム状または板状活性炭
各10g を用いて、実施例1と同様の方法で低温における
メチルメルカプタンなどの悪臭ガス除去速度を測定し
た。
金属酸化物添着活性炭及び、比較のため金属酸化物2.0
%添着した常法で得られたハニカム状または板状活性炭
各10g を用いて、実施例1と同様の方法で低温における
メチルメルカプタンなどの悪臭ガス除去速度を測定し
た。
【0051】その結果及び試料の性状を表5、6に併せ
て示す。
て示す。
【0052】
【表5】
【0053】
【表6】
【0054】表5、6に示す様に本発明のハニカム状ま
たは板状金属酸化物添着活性炭(実施例17〜20) は、低
温でも極めて速やかにメチルメルカプタンなどの悪臭ガ
スを除去出来ることが分かる。
たは板状金属酸化物添着活性炭(実施例17〜20) は、低
温でも極めて速やかにメチルメルカプタンなどの悪臭ガ
スを除去出来ることが分かる。
【0055】実施例1において、賦活した活性炭を取り
出す際、N2中で冷却後、空気中に取り出すときの温度を
変えた活性炭を作り、実施例1と同様の方法で表に示す
金属酸化物を添着し、ハニカム状または板状に成形して
金属酸化物添着活性炭を得た。これらの活性炭を使用し
て実施例1と同様の方法で、メチルメルカプタンなどの
悪臭ガス除去速度を測定した。
出す際、N2中で冷却後、空気中に取り出すときの温度を
変えた活性炭を作り、実施例1と同様の方法で表に示す
金属酸化物を添着し、ハニカム状または板状に成形して
金属酸化物添着活性炭を得た。これらの活性炭を使用し
て実施例1と同様の方法で、メチルメルカプタンなどの
悪臭ガス除去速度を測定した。
【0056】その結果及び使用した活性炭の性状を表
7、8に併せて示す。
7、8に併せて示す。
【0057】
【表7】
【0058】
【表8】
【0059】表7、8に示すように、本発明のハニカム
状または板状金属酸化物添着活性炭の性能は、冷却後初
めて空気に接触する温度に依存し、300 ℃以上では除去
能力が大幅に低下することが分かる。
状または板状金属酸化物添着活性炭の性能は、冷却後初
めて空気に接触する温度に依存し、300 ℃以上では除去
能力が大幅に低下することが分かる。
【0060】石炭粉末を賦活する際、賦活ガスの水蒸気
分圧が異なる条件において、900 ℃で比表面積1000m2/g
になるまで賦活した後、窒素で置換した容器内にハニカ
ム状または板状活性炭を取り出し、該窒素中で300 ℃以
下に冷却し、更に実施例1と同様の方法で表に示す様な
金属酸化物を添着して、ハニカム状または板状に成形し
た金属酸化物添着活性炭を使用して、実施例1と同様な
方法でメチルメルカプタンなどの悪臭ガス除去速度を測
定した。
分圧が異なる条件において、900 ℃で比表面積1000m2/g
になるまで賦活した後、窒素で置換した容器内にハニカ
ム状または板状活性炭を取り出し、該窒素中で300 ℃以
下に冷却し、更に実施例1と同様の方法で表に示す様な
金属酸化物を添着して、ハニカム状または板状に成形し
た金属酸化物添着活性炭を使用して、実施例1と同様な
方法でメチルメルカプタンなどの悪臭ガス除去速度を測
定した。
【0061】その結果及び使用した活性炭の性状を表
9、10に併せて示す。
9、10に併せて示す。
【0062】
【表9】
【0063】
【表10】
【0064】表9、10に示すように、本発明のハニカム
状または板状金属酸化物添着活性炭の性能は賦活時の水
蒸気濃度に依存し、水蒸気濃度が15%以下の場合に高い
触媒性を示し、水蒸気濃度が上昇し換言すれば賦活速度
が高い条件で得られた活性炭では酸化触媒性が急速に低
下することが認められる。
状または板状金属酸化物添着活性炭の性能は賦活時の水
蒸気濃度に依存し、水蒸気濃度が15%以下の場合に高い
触媒性を示し、水蒸気濃度が上昇し換言すれば賦活速度
が高い条件で得られた活性炭では酸化触媒性が急速に低
下することが認められる。
【0065】
【発明の効果】本発明の成形金属酸化物添着活性炭はハ
ニカム状または板状等のため圧損失が極めて低く、また
常温或いは低温においても酸化触媒として高い機能を有
するため、メチルメルカプタン、トリメチルアミン等悪
臭物質の酸化除去能力に優れている。
ニカム状または板状等のため圧損失が極めて低く、また
常温或いは低温においても酸化触媒として高い機能を有
するため、メチルメルカプタン、トリメチルアミン等悪
臭物質の酸化除去能力に優れている。
【0066】この特性を利用した室内用の空気清浄器の
メチルメルカプタン等の悪臭ガスの除去剤に使用するこ
とが出来る。
メチルメルカプタン等の悪臭ガスの除去剤に使用するこ
とが出来る。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年12月14日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項3
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正内容】
【0006】また、活性炭をフィルター状に成形する方
法には液体樹脂をバインダーとして用いる方法がある
が、この方法では活性炭の吸着性能の低下が著しく、活
性炭の特性を発揮することが出来なかった。
法には液体樹脂をバインダーとして用いる方法がある
が、この方法では活性炭の吸着性能の低下が著しく、活
性炭の特性を発揮することが出来なかった。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正内容】
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者等は低温で希薄
なメチルメルカプタン、トリメチルアミン等悪臭物質を
除去するため、例えば車内や室内用等の空気清浄器にお
いて使用出来る圧損失が低く、且つ悪臭物質の酸化触媒
性が優れた金属酸化物を担持させたハニカム状、または
板状成形活性炭について種々検討した。その結果、特定
のプロセスを経てつくられたハニカム状または板状活性
炭担体を使用すれば、0〜40℃で10ppm程度の低
濃度のメチルメルカプタン、トリメチルアミン等悪臭物
質が充分に酸化除去出来る、極めて高活性な金属酸化物
添着活性炭成形物が得られることを見出し、これに基づ
いて本発明に到達した。
なメチルメルカプタン、トリメチルアミン等悪臭物質を
除去するため、例えば車内や室内用等の空気清浄器にお
いて使用出来る圧損失が低く、且つ悪臭物質の酸化触媒
性が優れた金属酸化物を担持させたハニカム状、または
板状成形活性炭について種々検討した。その結果、特定
のプロセスを経てつくられたハニカム状または板状活性
炭担体を使用すれば、0〜40℃で10ppm程度の低
濃度のメチルメルカプタン、トリメチルアミン等悪臭物
質が充分に酸化除去出来る、極めて高活性な金属酸化物
添着活性炭成形物が得られることを見出し、これに基づ
いて本発明に到達した。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正内容】
【0010】すなわち、炭素質原料を炭化し、水蒸気含
有率15容量%(以下、気体の組成を%で表示する場合
は容量%を示し単に%と表示する)以下の雰囲気で賦活
した後、そのままの雰囲気で300℃以下まで冷却し、
或いは常法で得られた活性炭を実質的に酸素または/及
び水蒸気を含まない窒素ガスまたは/及び炭酸ガス中で
500℃以上で処理した後、そのままの雰囲気中で30
0℃以下まで冷却し、更に鉄、クロム、ニッケル、コバ
ルト、マンガン、銅、マグネシウム及びカルシウムから
なる金属の群から選ばれた一種または二種以上を含む金
属酸化物を0.1〜20重量%(以下、固体及び液体の
組成を%で表示する場合は重量%を示し単に%と表示す
る)担持せしめた活性炭100重量部に、バインダーと
して粒子径1〜50μmのプラスチック粉末1〜50重
量部を加え、ハニカム状または板状等表面積が大きい形
状に成形せしめてなる金属酸化物添着活性炭からなる脱
臭剤及び、それを使用することを特徴とする脱臭方法で
ある。
有率15容量%(以下、気体の組成を%で表示する場合
は容量%を示し単に%と表示する)以下の雰囲気で賦活
した後、そのままの雰囲気で300℃以下まで冷却し、
或いは常法で得られた活性炭を実質的に酸素または/及
び水蒸気を含まない窒素ガスまたは/及び炭酸ガス中で
500℃以上で処理した後、そのままの雰囲気中で30
0℃以下まで冷却し、更に鉄、クロム、ニッケル、コバ
ルト、マンガン、銅、マグネシウム及びカルシウムから
なる金属の群から選ばれた一種または二種以上を含む金
属酸化物を0.1〜20重量%(以下、固体及び液体の
組成を%で表示する場合は重量%を示し単に%と表示す
る)担持せしめた活性炭100重量部に、バインダーと
して粒子径1〜50μmのプラスチック粉末1〜50重
量部を加え、ハニカム状または板状等表面積が大きい形
状に成形せしめてなる金属酸化物添着活性炭からなる脱
臭剤及び、それを使用することを特徴とする脱臭方法で
ある。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正内容】
【0011】ここで「常法で得られた活性炭」とは水蒸
気含有率15%よりかなり高い雰囲気中で賦活し、賦活
反応終了後充分に冷却する以前に賦活炉から取り出して
空気に接触せしめる通常の製法で得られた活性炭を言
う。また「実質的に酸素又は/及び水蒸気を含まない」
とは、活性炭の熱処理において、活性炭表面に結合した
酸素原子が存在しない様な雰囲気の意味で、酸素及び水
蒸気が1〜2%以下の状態をいう。以下本発明について
詳しく説明する。
気含有率15%よりかなり高い雰囲気中で賦活し、賦活
反応終了後充分に冷却する以前に賦活炉から取り出して
空気に接触せしめる通常の製法で得られた活性炭を言
う。また「実質的に酸素又は/及び水蒸気を含まない」
とは、活性炭の熱処理において、活性炭表面に結合した
酸素原子が存在しない様な雰囲気の意味で、酸素及び水
蒸気が1〜2%以下の状態をいう。以下本発明について
詳しく説明する。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正内容】
【0013】この際賦活ガスは水蒸気の他、二酸化炭素
ガスまたは/及び窒素ガスを含むが、水蒸気含有率は1
5%以下とする必要がある。通常使用されている活性炭
賦活用ガスの組成は水蒸気40〜60%で、それより高
い場合も多い。水蒸気による炭素質の賦活速度は二酸化
炭素ガスより著しく速いため、通常賦活ガスの組成は水
蒸気分圧がなるべく高くなる様に設定されている。従っ
て本発明の条件は、常法に較べて著しく賦活速度を遅く
したマイルドな条件になっている。
ガスまたは/及び窒素ガスを含むが、水蒸気含有率は1
5%以下とする必要がある。通常使用されている活性炭
賦活用ガスの組成は水蒸気40〜60%で、それより高
い場合も多い。水蒸気による炭素質の賦活速度は二酸化
炭素ガスより著しく速いため、通常賦活ガスの組成は水
蒸気分圧がなるべく高くなる様に設定されている。従っ
て本発明の条件は、常法に較べて著しく賦活速度を遅く
したマイルドな条件になっている。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【補正内容】
【0017】本発明の活性炭は賦活後も賦活ガスと同様
な組成のガスのもとで活性炭を温度300℃以下に冷却
し、その後系外に取り出す必要がある。冷却時に必要と
される賦活ガスと同様な組成のガスとは、実質的に酸素
または/及び水蒸気を含まない窒素ガス、炭酸ガスまた
はこれらの混合ガスの雰囲気であればよく、賦活に用い
るガスと冷却に用いるガスとは必ずしも同一組成のもの
でなくてもよい。本発明において「そのままの雰囲気で
冷却」するとは前記の様な組成の雰囲気を指している。
な組成のガスのもとで活性炭を温度300℃以下に冷却
し、その後系外に取り出す必要がある。冷却時に必要と
される賦活ガスと同様な組成のガスとは、実質的に酸素
または/及び水蒸気を含まない窒素ガス、炭酸ガスまた
はこれらの混合ガスの雰囲気であればよく、賦活に用い
るガスと冷却に用いるガスとは必ずしも同一組成のもの
でなくてもよい。本発明において「そのままの雰囲気で
冷却」するとは前記の様な組成の雰囲気を指している。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正内容】
【0018】賦活後の活性炭を300℃以上で空気中に
取り出すと、低温低濃度における酸化触媒としての能力
が著しく低下する。賦活後窒素ガス中で冷却した場合
と、空気中で冷却した場合の触媒性に及ぼす影響を、実
施例1、4、比較例1、4(賦活後常法により空気中で
冷却されたもの)及び表1、2に示す。また賦活後活性
炭が空気に触れる温度が触媒性に及ぼす影響について
は、実施例21、22、比較例19〜22及び表7、8
に示す。
取り出すと、低温低濃度における酸化触媒としての能力
が著しく低下する。賦活後窒素ガス中で冷却した場合
と、空気中で冷却した場合の触媒性に及ぼす影響を、実
施例1、4、比較例1、4(賦活後常法により空気中で
冷却されたもの)及び表1、2に示す。また賦活後活性
炭が空気に触れる温度が触媒性に及ぼす影響について
は、実施例21、22、比較例19〜22及び表7、8
に示す。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0020
【補正方法】変更
【補正内容】
【0020】更に本発明においては、空気などに触れて
表面が酸化され、酸化触媒性が低下した廃活性炭或い
は、常法により製造された活性炭を前述の賦活ガスと同
様な組成のガス中で、温度500℃以上で処理し、その
ガス中で温度300℃以下に冷却する。この様にして得
られた活性炭を原料として前述の様な金属酸化物触媒を
添着、成形することにより、メチルメルカプタン、トリ
メチルアミン等悪臭物質ガスに対する高い酸化触媒性を
示す金属酸化物添着活性炭が得られる。換言すれば、こ
の様な熱処理及び冷却によってハニカム状または板状活
性炭に高い酸化触媒性が付与されることになる。この熱
処理が適用される活性炭は、石炭、やし殻炭等いかなる
原料から得られたものでもよく、またその形状も特に限
定しない。
表面が酸化され、酸化触媒性が低下した廃活性炭或い
は、常法により製造された活性炭を前述の賦活ガスと同
様な組成のガス中で、温度500℃以上で処理し、その
ガス中で温度300℃以下に冷却する。この様にして得
られた活性炭を原料として前述の様な金属酸化物触媒を
添着、成形することにより、メチルメルカプタン、トリ
メチルアミン等悪臭物質ガスに対する高い酸化触媒性を
示す金属酸化物添着活性炭が得られる。換言すれば、こ
の様な熱処理及び冷却によってハニカム状または板状活
性炭に高い酸化触媒性が付与されることになる。この熱
処理が適用される活性炭は、石炭、やし殻炭等いかなる
原料から得られたものでもよく、またその形状も特に限
定しない。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0024
【補正方法】変更
【補正内容】
【0024】この様にして得られた金属酸化物添着活性
炭をハニカム状または板状等に成形するためには、要す
れば粉砕した粒子径が0.1μm〜4mm位までの種々
の粒径の活性炭が使用可能であり、使用目的に応じて選
択することが出来る。
炭をハニカム状または板状等に成形するためには、要す
れば粉砕した粒子径が0.1μm〜4mm位までの種々
の粒径の活性炭が使用可能であり、使用目的に応じて選
択することが出来る。
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0028
【補正方法】変更
【補正内容】
【0028】バインダーとして使用するプラスチックの
粒子径は、1〜50μmとする必要があり、5〜30μ
mがより好ましい。プラスチック粉末の粒子径が1μm
以下の場合には、嵩比重が大きくなり、強度が大きく密
度の高い成形が困難である。また、粒子径が50μmを
越える場合は接着強度が小さくなり強度の大きいフィル
ターが得られない。プラスチック粒子の粒径が成形体の
強度に及ぼす影響を、実施例7〜16、比較例7〜16
及び表3、4に示す。
粒子径は、1〜50μmとする必要があり、5〜30μ
mがより好ましい。プラスチック粉末の粒子径が1μm
以下の場合には、嵩比重が大きくなり、強度が大きく密
度の高い成形が困難である。また、粒子径が50μmを
越える場合は接着強度が小さくなり強度の大きいフィル
ターが得られない。プラスチック粒子の粒径が成形体の
強度に及ぼす影響を、実施例7〜16、比較例7〜16
及び表3、4に示す。
【手続補正12】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0038
【補正方法】変更
【補正内容】
【0038】これらの活性炭に次の様にして表1、2に
示す金属酸化物を添着した。所定量の金属塩(硝酸マン
ガン)を含む0.5規定硝酸溶液200mlに活性炭担
体50gを入れてよく攪拌し、3時間放置した後水を切
って純水100mlで洗浄し、200℃で乾燥して金属
酸化物添着量2.0%の金属酸化物添着活性炭を得た。
示す金属酸化物を添着した。所定量の金属塩(硝酸マン
ガン)を含む0.5規定硝酸溶液200mlに活性炭担
体50gを入れてよく攪拌し、3時間放置した後水を切
って純水100mlで洗浄し、200℃で乾燥して金属
酸化物添着量2.0%の金属酸化物添着活性炭を得た。
【手続補正13】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0040
【補正方法】変更
【補正内容】
【0040】この成形したハニカムまたは板10gを1
m×1m×1mの箱に入れ、ファンの上に設置してフィ
ルターとして使用し、メチルメルカプタン、トリメチル
アミン等悪臭物質の除去テストを行った。
m×1m×1mの箱に入れ、ファンの上に設置してフィ
ルターとして使用し、メチルメルカプタン、トリメチル
アミン等悪臭物質の除去テストを行った。
【手続補正14】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0041
【補正方法】変更
【補正内容】
【0041】これらの活性炭を使用して30℃における
メチルメルカプタン(初濃度500ppm)の除去速度
(実施例1〜3、比較例1〜3)及びトリメチルアミン
(初濃度300ppm)の除去速度(実施例4〜6、比
較例4〜6)を測定した。測定結果及び使用した活性炭
の性状を表1、2に示す。
メチルメルカプタン(初濃度500ppm)の除去速度
(実施例1〜3、比較例1〜3)及びトリメチルアミン
(初濃度300ppm)の除去速度(実施例4〜6、比
較例4〜6)を測定した。測定結果及び使用した活性炭
の性状を表1、2に示す。
【手続補正15】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0042
【補正方法】変更
【補正内容】
【0042】
【表1】
【手続補正16】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0043
【補正方法】変更
【補正内容】
【0043】
【表2】
【手続補正17】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0044
【補正方法】変更
【補正内容】
【0044】尚、比較例2は常法で得られた活性炭担体
に金属酸化物を添着せず、その儘の状態で使用したもの
であり、比較例3は市販のハニカム状または板状活性炭
に金属酸化物を添着して使用したものである。
に金属酸化物を添着せず、その儘の状態で使用したもの
であり、比較例3は市販のハニカム状または板状活性炭
に金属酸化物を添着して使用したものである。
【手続補正18】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0047
【補正方法】変更
【補正内容】
【0047】
【表3】
【手続補正19】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0048
【補正方法】変更
【補正内容】
【0048】
【表4】
【手続補正20】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0052
【補正方法】変更
【補正内容】
【0052】
【表5】
【手続補正21】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0053
【補正方法】変更
【補正内容】
【0053】
【表6】
【手続補正22】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0055
【補正方法】変更
【補正内容】
【0055】実施例1と同様にして賦活した活性炭を取
り出す際、N2中で冷却後、空気中に取り出すときの温
度を変えた活性炭を作り、実施例1と同様の方法で表に
示す金属酸化物を添着し、ハニカム状または板状に成形
して金属酸化物添着活性炭を得た。これらの活性炭を使
用して実施例1と同様の方法で、メチルメルカプタンな
どの悪臭ガス除去速度を測定した。
り出す際、N2中で冷却後、空気中に取り出すときの温
度を変えた活性炭を作り、実施例1と同様の方法で表に
示す金属酸化物を添着し、ハニカム状または板状に成形
して金属酸化物添着活性炭を得た。これらの活性炭を使
用して実施例1と同様の方法で、メチルメルカプタンな
どの悪臭ガス除去速度を測定した。
【手続補正23】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0057
【補正方法】変更
【補正内容】
【0057】
【表7】
【手続補正24】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0058
【補正方法】変更
【補正内容】
【0058】
【表8】
【手続補正25】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0060
【補正方法】変更
【補正内容】
【0060】榔子殻炭を賦活する際、賦活ガスの水蒸気
分圧が異なる条件において、900℃で賦活した後、窒
素で置換した容器内にハニカム状または板状活性炭を取
り出し、該窒素中で300℃以下に冷却し、更に実施例
1と同様の方法で表に示す様な金属酸化物を添着して、
ハニカム状または板状に成形した金属酸化物添着活性炭
を使用して、実施例1と同様な方法でメチルメルカプタ
ンなどの悪臭ガス除去速度を測定した。
分圧が異なる条件において、900℃で賦活した後、窒
素で置換した容器内にハニカム状または板状活性炭を取
り出し、該窒素中で300℃以下に冷却し、更に実施例
1と同様の方法で表に示す様な金属酸化物を添着して、
ハニカム状または板状に成形した金属酸化物添着活性炭
を使用して、実施例1と同様な方法でメチルメルカプタ
ンなどの悪臭ガス除去速度を測定した。
【手続補正26】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0062
【補正方法】変更
【補正内容】
【0062】
【表9】
【手続補正27】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0063
【補正方法】変更
【補正内容】
【0063】
【表10】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B01D 53/34 ZAB 53/38 53/81 (72)発明者 田中 栄治 岡山県岡山市西大寺上1−3−2−5 (72)発明者 洪 尚 義 慶南 昌原市盤林洞24 盤松住公アパート 151−304 (72)発明者 朴 栄 民 慶南 昌原市沙巴洞 無窮花アパート 8 −303 (72)発明者 崔 用 福 慶南 昌原市大方洞 晟源3次アパート 302−202
Claims (3)
- 【請求項1】 炭素質原料を炭化し、水蒸気含有率15容
量%以下の雰囲気で賦活した後、そのままの雰囲気で30
0 ℃以下まで冷却し、鉄、クロム、ニッケル、コバル
ト、マンガン、銅、マグネシウム及びカルシウムからな
る金属の群から選ばれた一種または二種以上を含む金属
酸化物を、0.1 〜20重量%担持せしめた活性炭100 重量
部に、バインダーとして粒子径1〜50μm のプラスチッ
ク粉末1〜50重量部を加え、ハニカム状または板状等表
面積が大きい形状に成形した金属酸化物添着活性炭から
なる脱臭剤。 - 【請求項2】 常法により得られた活性炭を、実質的に
酸素または/及び水蒸気を含まない窒素ガスまたは/及
び炭酸ガス中で500 ℃以上で処理した後、そのままの雰
囲気中で300 ℃以下まで冷却し、更に鉄、クロム、ニッ
ケル、コバルト、マンガン、銅、マグネシウム及びカル
シウムからなる金属の群から選ばれた一種または二種以
上を含む金属酸化物を0.1 〜20重量%担持せしめた活性
炭100重量部に、バインダーとして粒子径1〜50μm の
プラスチック粉末1〜50重量部を加え、ハニカム状また
は板状等表面積が大きい形状に成形した金属酸化物添着
活性炭からなる脱臭剤。 - 【請求項3】 炭素質原料を炭化し、水蒸気含有率15容
量%以下の雰囲気で賦活した後、そのままの雰囲気で30
0 ℃以下まで冷却し、或いは通常の活性炭を実質的に酸
素または/及び水蒸気を含まない窒素ガスまたは/及び
炭酸ガス中で500 ℃以上で処理した後、そのままの雰囲
気中で300 ℃以下まで冷却し、更に鉄、クロム、ニッケ
ル、コバルト、マンガン、銅、マグネシウム及びカルシ
ウムからなる金属の群から選ばれた一種または二種以上
を含む金属酸化物を0.1 〜20重量%担持担持せしめた活
性炭100 重量部に、バインダーとして粒子径1〜50μm
のプラスチック粉末1〜50重量部を加え、ハニカム状ま
たは板状等表面積が大きい形状に成形せしめてなる金属
酸化物添着活性炭を使用することを特徴とする脱臭方
法。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5285816A JPH07116509A (ja) | 1993-10-20 | 1993-10-20 | 脱臭剤の製法及び脱臭方法 |
EP94114368A EP0643014B1 (en) | 1993-09-14 | 1994-09-13 | Deodorant comprising metal oxide-carrying activated carbon |
DE69412398T DE69412398T2 (de) | 1993-09-14 | 1994-09-13 | Metalloxyd tragendes, Aktivkohle enthaltendes, Deodorant |
US08/305,598 US5948398A (en) | 1993-09-14 | 1994-09-14 | Deodorant comprising metal oxide-carrying activated carbon |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5285816A JPH07116509A (ja) | 1993-10-20 | 1993-10-20 | 脱臭剤の製法及び脱臭方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07116509A true JPH07116509A (ja) | 1995-05-09 |
Family
ID=17696463
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5285816A Pending JPH07116509A (ja) | 1993-09-14 | 1993-10-20 | 脱臭剤の製法及び脱臭方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07116509A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH10264991A (ja) * | 1997-03-25 | 1998-10-06 | Hitachi Chem Co Ltd | 浄化槽用マンホール蓋 |
JP2006271966A (ja) * | 2005-03-29 | 2006-10-12 | Kocat Inc | 金属化合物を用いたケミカルフィルター及びその製造方法 |
KR100890498B1 (ko) * | 2005-02-16 | 2009-03-26 | 미드웨스트바코 코포레이션 | 흡착성 코팅 제제 |
-
1993
- 1993-10-20 JP JP5285816A patent/JPH07116509A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH10264991A (ja) * | 1997-03-25 | 1998-10-06 | Hitachi Chem Co Ltd | 浄化槽用マンホール蓋 |
KR100890498B1 (ko) * | 2005-02-16 | 2009-03-26 | 미드웨스트바코 코포레이션 | 흡착성 코팅 제제 |
JP2006271966A (ja) * | 2005-03-29 | 2006-10-12 | Kocat Inc | 金属化合物を用いたケミカルフィルター及びその製造方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20030916 |