JPH07116005B2 - 防虫加工処理剤ならびに防虫製品 - Google Patents

防虫加工処理剤ならびに防虫製品

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JPH07116005B2
JPH07116005B2 JP62097296A JP9729687A JPH07116005B2 JP H07116005 B2 JPH07116005 B2 JP H07116005B2 JP 62097296 A JP62097296 A JP 62097296A JP 9729687 A JP9729687 A JP 9729687A JP H07116005 B2 JPH07116005 B2 JP H07116005B2
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insect
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quaternary ammonium
ammonium salt
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公一 斎藤
昌宏 藤野
俊六 遠山
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はダニなどの住居衛生害虫を忌避する耐久性防虫
製品に関し、防虫ふとん綿などに用いられる。
〔従来技術の説明〕
ダニなどの住居衛生害虫は古くはDDTなどの殺虫剤を使
用し、最近でもプレミアムマラソン、DDVP、フェニトロ
チオン、ダイアジノンなどの殺虫剤を散布し駆除してい
た。ところが安全性、臭気などの面から業界ではより手
軽でより安全性の高い、しかも、用途によっては、水系
洗濯、あるいはドライクリーニングなどの洗濯耐久性の
高い防虫製品の出現を強く要望している。特にふとん面
などには安全性が高く、臭気、揮発性が小さく、かつ防
虫効果、耐久性の高いものが望まれているのが実情であ
る。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明は、このような背景のもとに、より安全性ならび
に耐久性の大きい、しかも臭気、揮発性のほとんど無い
防虫製品の提供を目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は、前述の目的を達成するために、次の構成を有
する。すなわち、 下記アニオン成分(B)から選ばれた少なくとも一種の
化合物と、下記カチオン成分(A)から選ばれた少なく
とも一種の化合物とから構成される防虫加工処理剤であ
る。
(A) a.第4級アンモニウム塩型界面活性剤 b.第4級アンモニウム塩型シリコーン化合物 (B) a.5−(アルカリ金属)−スルホイソフタル酸と、テレ
フタル酸または/およびイソフタル惨とアルキレングリ
コールからなるスルホポリエステル共重合体 b.酸性ビニル単量体が共重合成分の一つである共重合体 さらに本発明はかかる防虫加工処理剤を、繊維製品、た
とえばふとん綿、畳、敷物等の成形品の少なくとも一構
成要素に含有せしめて防虫製品としたものを包含する。
本発明でいうカチオン成分の一つである第4級アンモニ
ウム塩型界面活性剤とは、次の如き一般式で示される化
合物をいう。
(R1はC3〜C18のアルキル基または不飽和脂肪族系炭化
水素基、Xはハロゲン原子) (R2,R3はC8〜C18のアルキル基または不飽和脂肪族炭化
水素基、Xはハロゲン原子) (R4はC8〜C18のアルキル基または不飽和脂肪族炭化水
素基、m+n=2〜15、Xはハロゲン原子) (R5はC8〜C18のアルキル基または不飽和脂肪族炭化水
素基、Xはハロゲン原子) これらの第4級アンモニウム塩型化合物の具体例として
は、 などがある。
次に、本発明にいう第4級アンモニウム塩型シリコーン
化合物とは第4級アンモニウム塩基を有するオルガノシ
リコーンであり、第3級窒素含有基、例えばジアルキル
置換アミノアルキル基を有するシロキサン単位をもつジ
オルガノポリシロキサンを4級化した構造のオルガノシ
リコーン、一般式 (ただし、Rはアルコキシ基、ハロゲン原子またはアシ
ル基であり、1個はヒドロキシル基であってもよい。R1
は置換または非置換の炭素原子数が20以下の2価の炭化
水素基または酸素原子、窒素原子を含有する炭素原子数
が20以下の2価の炭化水素基であってもよい。R2は低級
アルキル基、R3は炭素原子数が1〜20のアルキル基、ア
ルケニル基、環状脂肪族炭化水素基、芳香族基、アルカ
リル基である。nは1〜3の正の整数、Xはアニオン例
えば塩素原子、臭素原子等である。)で例示される。さ
らに具体的には、 などがある。
次に本発明にいうアニオン成分の一つである5−(アル
カリ金属)−スルホイソフタル酸と、テレフタル酸また
は/およびイソフタル酸と、アルキシングリコールから
なるスルホポリエステル共重合体とは、ジカルボン酸成
分としてテレフタル酸または/およびイソフタール酸の
ほかに、5−(アルカリ金属)−スルホイソフタール酸
を必須とするものであり、かつグリコール成分としてア
ルキレングリコールで構成されるものである。
かかる5−(アルカリ金属)−スルホイソフタール酸は
ジカルボン酸成分中10〜40モル%含有されているのが好
ましく、この成分の含有量が増すにつれて繊維成形品に
対する付着量が減少するばかりでなく付着したものの洗
濯耐久性も低下の傾向が強くなる。
次に他のジカルボン酸成分であるテレフタール酸とイソ
フタール酸は任意に配合されていてもよいが、好ましく
はテレフタル酸が酸成分中30〜80モル%含有されている
ものである。テレフタール酸が増加すると加工品の風合
が粗硬化する傾向を示すが、その場合はアジピン酸のご
とき脂肪族ジカルボン酸を5〜30モル%の範囲で導入す
ることにより、加工品の風合は柔軟化する。
次に本発明にいうアニオン成分の一つである酸性ビニル
単量体が共重合成分の一つである共重合体とはカルボキ
シル基、スルホン酸基、フォスフェート基などの酸性基
を有しているビニル単量体、もしくはそれらのアルカリ
金属置換塩、例えばアクリル酸、メクリル酸、イタコン
酸、マレイン酸、ブテントリカルボン酸、アリルスルホ
ン酸、メタリルスルホン酸、スチレンスルホン酸、2−
アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、モノ
(2−メタクリロイロキシエチル)アシッドホスフェー
ト、モノ(2−アクリロイロキシエチル)アシッドフォ
スフェートなどの酸性ビニル単量体もしくはそれらのア
ルカリ金属置換塩のうちの少なくとも一種を共重合体成
分の一つにしている化合物を意味し、具体的にはメタク
リルスルホン酸ソーダ50重量%/ヒドロキシエチルメタ
クリレート20重量%/分子量が1000のポリエチレングリ
コールメタクリレート30重量%からなる共重合体、2−
アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸のナト
リウム塩40重量%/ヒドロキシエチルアクリレート30重
量%/分子量が1000のポリエチレングリコールの共重合
体あるいはメタクリル酸50重量%/ビスフェノールAの
エチレンオキサイド30モル付加物をジメタクリレート化
したものとの共重合体などをいう。
本発明は前述の如きアニオン成分とカチオン成分を反応
せしめた防虫加工処理剤を提案しているが、これは、防
虫製品に繊維類、例えば、ポリエステルやポリアミド系
合成繊維類を用いた場合、アニオン成分、中でも、5−
(アルカリ金属)−スルホイソフタル酸とテレフタル酸
または/およびイソフタル酸とアルキシングリコールか
らなるスルホポリエステル共重合体が合成繊維類との親
和性を高め、一方でこれらのアニオン成分がカチオン成
分と反応し良好な防虫効果を生み出す。
この両者の作用硬化が相乗的に働き、本発明の目的とす
る耐久性に優れた防虫製品を提供できるのである。
本発明の防虫加工処理剤は、特にポリエステル系繊維に
有効に作用する。
本発明に係る防虫加工処理剤を使用した防虫製品として
は、たとえば、ふとん綿あるいは畳や敷物類などやその
下敷きがある。ふとん綿については、病院や老人用とし
てレンタルふとんが活用されているが、これらのふとん
綿には特に洗濯(水洗濯、あるいはドライクリーニン
グ)耐久性が要求され、本発明の防虫製品が好適であ
る。
特に、ふとん綿としては、繊維断面形状が通常の丸型よ
りも、T、、Y、Uなどの異形断面、さらには、中空
化異形断面形状糸が本発明の目的を達成する上で特に好
ましい製品といえる。
また畳やカーペットなどの敷物についても、ダニなどの
住居衛生害虫に対して敷物(基布)自体を防虫化するも
のであるが、ダニなどの生態は明るい所には姿を決して
みせないものであり、この点を考慮して、畳やカーペッ
トなどの基布を直接防虫化するのではなく、その敷物の
下に敷く下敷を防虫化するのがより効果的である。
かくすることにより、人体に与える害が小さく、しかも
ダニなどを寄せ付けない極めて有効な防虫製品を提供す
ることができる。このような防虫下敷製品としては、通
気性の高い不織布類が価格的にも取り扱い易さからも好
ましい。
すなわち、本発明に係る防虫加工処理剤が付着されたポ
リエステルやポリアミドなどの合成繊維からなる不織布
を畳やカーペットなどの敷物の下敷に用いるのであるか
ら、これら敷物の表面に飲食物をこぼし浸み込んでも、
下敷に関係なく、洗濯が可能であるという利点がある。
かかる防虫効果は飼料誘引法を用いる、次の方法を採用
した。
高さ30mm直結200mmのシャーレにダニ繁殖中の粉末飼料
(日本クレア(株)CE−2.)を出来るだけ均一にひろ
げ、この上に1gの無処理の綿と防虫処理した綿を、それ
ぞれ8cm×8cmの大きさに広げて、左右対称に1枚づつ置
いた。この綿の上中央に高さ1.4cmで直結2.8cmの容器に
ダニのまったく入っていない粉末飼料(水分15%)1.0g
を入れたものを置き、室温25℃±2℃湿度70〜80%の範
囲に調節したふ卵器に入れて40時間放置した後に、容器
の中の飼料中に這入したダニ数を食塩水浮遊法で数え、
忌避率を求めて防虫効果を評価した。忌避率とは、以下
の式で算出した。忌避率は数字が大きい程防虫効果があ
る。
忌避率(%)=[(A−B)/A]×100 A:無処理の綿のダニ数 B:防虫処理綿のダニ数 以下、実施例により、さらに具体的に説明する。
[実施例] 実施例1 ジカルボン酸成分として、5−ナトリウム・スルホイソ
フタル酸が30モル%、テレフタル酸が50モル%、イソフ
タル酸が20モル%であり、一方、アルコール成分として
エチレングリコールが80モル%、ジエチレングリコール
が20モル%であるスルホポリエステル系樹脂を10%溶液
となし、これにラウリルジメチルベンジルアンモニウム
クロライドを50%(固形分の比率)になるように添加反
応せしめ、防虫加工処理剤を製造した。
この防虫加工処理剤水溶液に5デニール、10デニール×
76mmのT型断面からなるポリエステル系合成繊維からな
るふとん綿を浸漬し、固形分付着量が2.0%(重量)に
なるように絞り、乾燥後、170℃で3分間、熱処理を行
ない、防虫性ふとん綿となした。
比較例 1、2 次に比較例として、本実施例のスルホポリエステル樹脂
成分だけを固形分にして2.0%になるように付着せし
め、後は実験例1どおりに加工を施したもの(比較例
1)、また実施例1中の第4級アンモニウム塩単独で固
形分にして2.0%になるように付着せしめ、後は実施例
1と同様に加工を施したもの(比較例2)を試作した。
以上のふとん綿についてダニ忌避性テストを行なった結
果は第1表のとおりであり、実施例1は洗濯耐久性の高
い防虫ふとん綿であることを確認した。
なお、洗濯方法は市販の中性洗剤ザブ(花王)2g/を
用い浴比が1:50で40℃×5分間、家庭用洗濯機で洗濯
後、排水−脱液し、オーバーフロー水洗5分間−脱水を
2回繰り返えす方法である。
実施例2 2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸40
重量%、ヒドロキシエチルアクリレート30重量%、ビス
フェノールAにエチレンオキサイドを30モル導入したジ
メタクリレート化物、30重量%からなる共重合物に、下
記示性式で示される第4級アンモニウム塩型シリコーン
化合物を各々50%からなる反応物を製造し、防虫加工処
理剤となした。
かかる防虫加工処理剤を、U断面形状のポリエステル系
合成繊維(3デニール)からなる通気量が15000cc/m2/2
4時間の不織布に固形分が1.8%(重量)になるようにマ
ングルにてパッドーニップ法で絞り、乾燥後170℃で3
分間、熱処理を施した。
得られたものは、第2表のように洗濯耐久性に優れた防
虫性能を有する敷物用の下敷きであった。
比較例 3、4 次に比較として本実施例中の2−アクリルアミド−2−
メチルプロパンスルホン酸40重量%、ヒドロキシエチル
アクリレート30重量%、ビスフェノールAにエチレンオ
キサイドを30モル導入したジメタクリレート化物30重量
%からなる共重合物だけを用い、付着量が1.8%(重
量)になるように付着せしめ、後は全く実施例2と同様
に加工した(比較例3)。また実施例2中の第4級アン
モニウム塩型シリコーン化合物のみを固形分が1.8%
(重量)になるように付着せしめ、後は実施例2と同様
に加工した(比較例4)。
ダニ忌避性を第2表に示した。
〔発明の効果〕 本発明は、限定されたアニオン成分とカチオン成分から
なる反応物を防虫加工処理剤として用いることによっ
て、水洗濯あるいはドライクリーニングに対し耐久性が
高く、ダニなどの住居衛生害虫に対する忌避率の高い有
用な防虫製品を提供できる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D06M 13/513 15/263 15/507 D06M 13/50

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記アニオン成分(B)から選ばれた少な
    くとも一種の化合物と、下記カチオン成分(A)から選
    ばれた少なくとも一種の化合物とから構成される防虫加
    工処理剤。 (A) a.第4級アンモニウム塩型界面活性剤 b.第4級アンモニウム塩型シリコーン化合物 (B) a.5−(アルカリ金属)−スルホイソフタル酸と、テレ
    フタル酸または/およびイソフタル酸とアルキレングリ
    コールからなるスルホポリエステル共重合体 b.酸性ビニル単量体が共重合成分の一つである共重合体
  2. 【請求項2】下記アニオン成分(B)から選ばれた少な
    くとも一種の化合物と、下記カチオン成分(A)から選
    ばれた少なくとも一種の化合物とから構成される防虫加
    工処理剤を、成形品の少なくとも一構成要素に含有せし
    めたことを特徴とする防虫製品。 (A) a.第4級アンモニウム塩型界面活性剤 b.第4級アンモニウム塩型シリコーン化合物 (B) a.5−(アルカリ金属)−スルホイソフタル酸と、テレ
    フタル酸または/およびイソフタル酸とアルキレングリ
    コールからなるスルホポリエステル共重合体 b.酸性ビニル単量体が共重合成分の一つである共重合体
  3. 【請求項3】前記成形品が繊維である特許請求の範囲第
    (2)項に記載の防虫製品。
  4. 【請求項4】前記成形品がふとん綿、畳、敷物から選ば
    れた形態を有する特許請求の範囲第(2)項記載の防虫
    製品。
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JPS61245378A (ja) * 1985-04-23 1986-10-31 東レ株式会社 抗菌性ポリエステル繊維

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