JPH07115928B2 - 繊維強化酸窒化珪素焼結体の製造方法 - Google Patents
繊維強化酸窒化珪素焼結体の製造方法Info
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- JPH07115928B2 JPH07115928B2 JP63112898A JP11289888A JPH07115928B2 JP H07115928 B2 JPH07115928 B2 JP H07115928B2 JP 63112898 A JP63112898 A JP 63112898A JP 11289888 A JP11289888 A JP 11289888A JP H07115928 B2 JPH07115928 B2 JP H07115928B2
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、ホイスカ(whiskers)により強化した酸窒化
珪素(Si2N2O)が主体の繊維強化セラミックスの製造方
法に関する。
珪素(Si2N2O)が主体の繊維強化セラミックスの製造方
法に関する。
[従来の技術] 近年、切削工具、セラミックバルブ等の自動車エンジン
部材、ガスタービンロータ等の熱機関部材に使用する高
強度、高靱性でかつ耐摩耗性、耐欠損性、耐酸化性、耐
熱性に優れたセラミック材料が求められている。
部材、ガスタービンロータ等の熱機関部材に使用する高
強度、高靱性でかつ耐摩耗性、耐欠損性、耐酸化性、耐
熱性に優れたセラミック材料が求められている。
耐熱性、耐酸化性に優れたセラミック材料の一つとし
て、酸窒化珪素(Si2N2O)が知られている。
て、酸窒化珪素(Si2N2O)が知られている。
酸窒化珪素は、昭和62年窯業協会年会予稿集3A25や、第
25回窯業基礎討論会講演要旨集1A18にみられるように、
Si2N4とSiO2とに金属酸化物の粉末を焼結助剤として添
加し、焼結して製造する方法や、特開昭49−115999や窯
業協会誌75(4),111〜119(1967)にみられるように
珪素と二酸化珪素との混合物を窒化処理して、酸窒化珪
素の針状結晶や粉末を得る方法が知られている。
25回窯業基礎討論会講演要旨集1A18にみられるように、
Si2N4とSiO2とに金属酸化物の粉末を焼結助剤として添
加し、焼結して製造する方法や、特開昭49−115999や窯
業協会誌75(4),111〜119(1967)にみられるように
珪素と二酸化珪素との混合物を窒化処理して、酸窒化珪
素の針状結晶や粉末を得る方法が知られている。
また、特開昭54−123110にみられるようにSi3N4とSiO2
とにSiC粉末を加えて焼結し、高温強度の高い酸窒化珪
素焼結体を得ることが知られている。
とにSiC粉末を加えて焼結し、高温強度の高い酸窒化珪
素焼結体を得ることが知られている。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、従来の酸窒化珪素焼結体は、耐熱性、耐
酸化性に優れ、比較的高強度であるが、十分な靱性を有
していない。
酸化性に優れ、比較的高強度であるが、十分な靱性を有
していない。
また、Si3N4+SiO2→2Si2N2Oの反応は緩慢なため、未反
応のα−Si3N4、SiO2が焼結体中に残留し易く、特にSiO
2の残留は、焼結体の熱間特性に悪影響を与え易い。
応のα−Si3N4、SiO2が焼結体中に残留し易く、特にSiO
2の残留は、焼結体の熱間特性に悪影響を与え易い。
一方、反応を促進するために反応焼結時間を長くする
と、酸窒化珪素の分解揮発により生じたポアや、粒成長
しすぎた酸窒化珪素粒により強度の低下を招き易い。
と、酸窒化珪素の分解揮発により生じたポアや、粒成長
しすぎた酸窒化珪素粒により強度の低下を招き易い。
[課題を解決するための手段] 本発明は上記課題を解決するために次の手段を採用し
た。
た。
即ち、本願の要旨は、 SiCホイスカを含むSiC及び/又はβ−Si3N4ホイスカを
合計で5〜40重量%と、 Al,Sc,Y及び希土類元素のなかから選ばれた1種または
2種以上の酸化物を合計で0.5〜30重量%と、 SiおよびSiO2からなる珪素成分残部とを主成分とし、 該主成分中のSiCホイスカ及び/又はβ−Si3N4ホイスカ
が合計で5重量%以上である原料粉末による成形体を用
いた繊維強化酸窒化珪素焼結体の製造方法であって、 前記成形体を1300〜1500℃の窒素雰囲気中で窒化する窒
化工程と、 前記窒化された成形体を1550〜1900℃、1〜10気圧の窒
素を含む非酸化性雰囲気中で予備焼結体とする予備焼結
工程と、 該予備焼結体を1600〜2000℃、30〜2000気圧の窒素を含
む非酸化性雰囲気中で焼結する緻密化工程とを 備えたことを特徴とする繊維強化酸窒化珪素焼結体の製
造方法にある。
合計で5〜40重量%と、 Al,Sc,Y及び希土類元素のなかから選ばれた1種または
2種以上の酸化物を合計で0.5〜30重量%と、 SiおよびSiO2からなる珪素成分残部とを主成分とし、 該主成分中のSiCホイスカ及び/又はβ−Si3N4ホイスカ
が合計で5重量%以上である原料粉末による成形体を用
いた繊維強化酸窒化珪素焼結体の製造方法であって、 前記成形体を1300〜1500℃の窒素雰囲気中で窒化する窒
化工程と、 前記窒化された成形体を1550〜1900℃、1〜10気圧の窒
素を含む非酸化性雰囲気中で予備焼結体とする予備焼結
工程と、 該予備焼結体を1600〜2000℃、30〜2000気圧の窒素を含
む非酸化性雰囲気中で焼結する緻密化工程とを 備えたことを特徴とする繊維強化酸窒化珪素焼結体の製
造方法にある。
ここで、SiCホイスカ、β−Si3N4ホイスカとしては、通
常市販されるものを使用することができ、その代表的形
状は、平均直径0.2〜5μm、平均長さ2〜200μmであ
る。特に、Al、Ca、Mg、Ni、Fe、Co、Mn、Cr、Y等のカ
チオン成分が少なく、くびれ、枝分れ、面欠陥等の少な
いひげ状結晶であると好ましい。
常市販されるものを使用することができ、その代表的形
状は、平均直径0.2〜5μm、平均長さ2〜200μmであ
る。特に、Al、Ca、Mg、Ni、Fe、Co、Mn、Cr、Y等のカ
チオン成分が少なく、くびれ、枝分れ、面欠陥等の少な
いひげ状結晶であると好ましい。
また、このホイスカの表面にBN、カーボン等のコーティ
ングが施してあってもよい。
ングが施してあってもよい。
なお、Si3N4ホイスカには本発明で使用するβ−Si3N4ホ
イスカ以外に、α−Si3N4ホイスカが存在する。しか
し、α−Si3N4ホイスカの使用した場合には、本繊維強
化セラミックスの焼結時に溶融析出過程を経て、β−Si
3N4に転移する。そのため、焼結後にホイスカが存在し
なくなる。したがって、本発明では、α−Si3N4ホイス
カを使用することはできない。
イスカ以外に、α−Si3N4ホイスカが存在する。しか
し、α−Si3N4ホイスカの使用した場合には、本繊維強
化セラミックスの焼結時に溶融析出過程を経て、β−Si
3N4に転移する。そのため、焼結後にホイスカが存在し
なくなる。したがって、本発明では、α−Si3N4ホイス
カを使用することはできない。
本発明では、このホイスカが、原料粉末の5重量%より
少ないと、得られた繊維強化酸窒化珪素焼結体の靱性が
十分ではない。
少ないと、得られた繊維強化酸窒化珪素焼結体の靱性が
十分ではない。
また、SiCホイスカを含むSiC及び/又はβ−Si3N4ホイ
スカが合計で5重量%より少ないと、焼結時に酸窒化珪
素の分解を抑えることができず、粒成長抑制による焼結
体の高強度化に対する効果もほとんど無い。
スカが合計で5重量%より少ないと、焼結時に酸窒化珪
素の分解を抑えることができず、粒成長抑制による焼結
体の高強度化に対する効果もほとんど無い。
一方、これらが40重量%を超えると焼結性が悪くなり、
所望の繊維強化酸窒化珪素焼結体を得ることができな
い。
所望の繊維強化酸窒化珪素焼結体を得ることができな
い。
特に、これらの成分が10〜30重量%であると、靱性が高
く、また焼結性が良好であり好ましい。
く、また焼結性が良好であり好ましい。
また、Al、Sc、Y及び希土類元素のなかから選ばれた1
種または2種以上の酸化物が合計で0.5重量%より少な
いと、焼結性が悪くなり所望の繊維強化酸窒化珪素焼結
体を得ることができない。一方、この酸化物が30重量%
を超えると、繊維強化酸窒化珪素焼結体中のガラス成分
が多くなり過ぎて、強度、耐熱性、耐酸化性の低下がみ
られる。
種または2種以上の酸化物が合計で0.5重量%より少な
いと、焼結性が悪くなり所望の繊維強化酸窒化珪素焼結
体を得ることができない。一方、この酸化物が30重量%
を超えると、繊維強化酸窒化珪素焼結体中のガラス成分
が多くなり過ぎて、強度、耐熱性、耐酸化性の低下がみ
られる。
Si及びSiO2は、できるだけ高純度で微細な粉末を用い、
また、SiとSiO2との混合比はモル比でSi:SiO2=3:1程度
とすることが、緻密で高特性な酸窒化珪素焼結体を得る
上で望ましい。
また、SiとSiO2との混合比はモル比でSi:SiO2=3:1程度
とすることが、緻密で高特性な酸窒化珪素焼結体を得る
上で望ましい。
前記Al、Sc、Y及び希土類元素の酸化物や、SiO2は初め
から粉末形態で添加してもよいが、それぞれ金属アルコ
キシド溶液及びコロイダルシリカ(シリカゾル)の形態
で混合し、加水分解等の後、仮焼し、これを本発明の原
料粉末としてもよい。
から粉末形態で添加してもよいが、それぞれ金属アルコ
キシド溶液及びコロイダルシリカ(シリカゾル)の形態
で混合し、加水分解等の後、仮焼し、これを本発明の原
料粉末としてもよい。
上記のようにして得られた原料粉末は、必要に応じてバ
インダーを添加し、プレス成形等の通常成形に使用され
る方法で成形体とされる。
インダーを添加し、プレス成形等の通常成形に使用され
る方法で成形体とされる。
窒化工程は、前記成形体中のSi、SiO2及び窒素雰囲気中
の窒素ガスを反応させて、酸窒化珪素とする工程であ
る。
の窒素ガスを反応させて、酸窒化珪素とする工程であ
る。
この窒化工程の処理温度が、1300℃よりも低いと窒化が
十分に進まず、十分な性能の繊維強化酸窒化珪素焼結体
を得ることはできない。
十分に進まず、十分な性能の繊維強化酸窒化珪素焼結体
を得ることはできない。
一方、窒化工程の処理温度が1500℃を超えると原料粉末
中のSiが融けてしまい、成形体の形状を保持することが
できなくなる。
中のSiが融けてしまい、成形体の形状を保持することが
できなくなる。
また、窒化工程における窒素雰囲気の圧力については特
に限定はないが、1気圧程度が好ましい。
に限定はないが、1気圧程度が好ましい。
予備結晶工程は、窒化工程で生成した酸窒化珪素を含む
焼結体を理論密度比で約70%以上とし、続く緻密化工程
での緻密化を可能とする。
焼結体を理論密度比で約70%以上とし、続く緻密化工程
での緻密化を可能とする。
なお、理論密度とは、焼結体の各成分はそのモル比に相
当する体積を占めると仮定した時の各成分の体積の割合
と各成分の真密度との積の和である。そして、理論密度
比とは、この様に算出された理論密度に対する焼結体の
実際の密度の比を百分率で表したものである。
当する体積を占めると仮定した時の各成分の体積の割合
と各成分の真密度との積の和である。そして、理論密度
比とは、この様に算出された理論密度に対する焼結体の
実際の密度の比を百分率で表したものである。
この予備焼結工程では、1550〜1900℃の範囲で焼結する
が、この温度範囲より、焼結温度が低いと必要とされる
程度まで緻密化せず、また逆にこの温度範囲より高いと
前記成形体中の酸窒化珪素が分解してしまう。
が、この温度範囲より、焼結温度が低いと必要とされる
程度まで緻密化せず、また逆にこの温度範囲より高いと
前記成形体中の酸窒化珪素が分解してしまう。
また、予備焼結工程における非酸化性雰囲気は酸窒化珪
素の分解を防ぐために窒素を含むことが必要である。
素の分解を防ぐために窒素を含むことが必要である。
そして、非酸化性雰囲気の圧力が1〜10気圧の範囲で焼
結することにより、所望の理論密度とすることができる
と共に、酸窒化珪素の分解を防ぐことができる。
結することにより、所望の理論密度とすることができる
と共に、酸窒化珪素の分解を防ぐことができる。
緻密化工程は、前記予備焼結工程で得られた予備焼結体
を、さらに1600〜2000℃、30〜2000気圧の窒素を含む非
酸化性雰囲気中で焼結することにより、理論密度比が97
%以上の繊維強化酸窒化珪素焼結体を得る。
を、さらに1600〜2000℃、30〜2000気圧の窒素を含む非
酸化性雰囲気中で焼結することにより、理論密度比が97
%以上の繊維強化酸窒化珪素焼結体を得る。
この緻密化工程の温度、圧力の範囲外であると、所望の
特性の繊維強化酸窒化珪素焼結体を得ることはできな
い。
特性の繊維強化酸窒化珪素焼結体を得ることはできな
い。
なお、予備焼結工程、緻密化工程で使用される非酸化性
雰囲気としては、窒素のみあるいは窒素とアルゴンの混
合ガスを用いればよい。
雰囲気としては、窒素のみあるいは窒素とアルゴンの混
合ガスを用いればよい。
また、窒化工程、予備焼結工程、緻密化工程は各々独立
して行ってもよいが、温度、圧力等の焼結条件を変更し
ながら、冷却することなく連続して行ってもよい。
して行ってもよいが、温度、圧力等の焼結条件を変更し
ながら、冷却することなく連続して行ってもよい。
さらに、酸化物としてAl2O3を選択した場合、焼結体のS
i2N2O中にAl2O3の一部または全部が固溶してSi2-xAlxO
1+xN2-xで示されるO′−サイアロンとなっていても差
し支えない。また、焼結体特性に影響を与えない程度の
Y2Si2O7、CeSi2O7、Ce4.67(SiO4)3O等を含んでもよ
い。
i2N2O中にAl2O3の一部または全部が固溶してSi2-xAlxO
1+xN2-xで示されるO′−サイアロンとなっていても差
し支えない。また、焼結体特性に影響を与えない程度の
Y2Si2O7、CeSi2O7、Ce4.67(SiO4)3O等を含んでもよ
い。
[作用・効果] 本発明の繊維強化酸窒化珪素焼結体の製造方法では、 SiO2+3Si+2N2→2Si2N2O で示される化学反応により、成形体中のSi、SiO2より酸
窒化珪素を生成する。
窒化珪素を生成する。
そのため、成形体中で酸窒化珪素と、Al、Sc、Y及び希
土類元素のなかから選ばれた1種または2種以上の酸化
物とが十分接触し、酸窒化珪素の焼結を促進され、十分
緻密な繊維強化酸窒化珪素焼結体を得ることができる。
土類元素のなかから選ばれた1種または2種以上の酸化
物とが十分接触し、酸窒化珪素の焼結を促進され、十分
緻密な繊維強化酸窒化珪素焼結体を得ることができる。
また、酸窒化珪素は、1700℃を越えると 3Si2N2O→Si3N4+3SiO+N2 の反応によって急速に分解する。
しかし、本発明では、成形体中のホイスカおよび加圧さ
れた窒素を含む非酸化性雰囲気によってSi2N2Oの分解が
抑制される。
れた窒素を含む非酸化性雰囲気によってSi2N2Oの分解が
抑制される。
さらに、ホイスカ成分が焼結時における酸窒化珪素粒の
粒成長を抑制し、高強度化に寄与している。
粒成長を抑制し、高強度化に寄与している。
そして、SiCホイスカあるいはβ−Si3N4ホイスカのクラ
ックディフレクション、プルアウト効果(引き抜き)効
果により、本発明により製造された繊維強化酸窒化珪素
焼結体は高い靱性を有する。
ックディフレクション、プルアウト効果(引き抜き)効
果により、本発明により製造された繊維強化酸窒化珪素
焼結体は高い靱性を有する。
なお、プルアウト効果とは、マトリックスに発生したク
ラック先端の応力場において、マトリックスからホイス
力が引き抜かれることにより、クラック先端の応力集中
を著しく低下させ、靱性を向上させる効果である。
ラック先端の応力場において、マトリックスからホイス
力が引き抜かれることにより、クラック先端の応力集中
を著しく低下させ、靱性を向上させる効果である。
そして、上記構成によって、本発明は、高強度、高靱性
でかつ耐摩耗性、耐欠損性、耐酸化性、耐熱性、耐食性
及び電気絶縁性に優れたセラミック材料である繊維強化
酸窒化珪素焼結体を製造することを可能とした。
でかつ耐摩耗性、耐欠損性、耐酸化性、耐熱性、耐食性
及び電気絶縁性に優れたセラミック材料である繊維強化
酸窒化珪素焼結体を製造することを可能とした。
[実施例] 本発明の実施例について説明する。
以下に示す各原料を第1表に示す割合で配合し、ボール
ミルを用いエタノール中で16時間均一に分散混合した
後、5重量%のアクリル系バインダを添加し、乾燥し、
造粒して素地粉末を得た。
ミルを用いエタノール中で16時間均一に分散混合した
後、5重量%のアクリル系バインダを添加し、乾燥し、
造粒して素地粉末を得た。
Si粉末: 平均粒径 2μm 純度 99.9% SiO2粉末: 平均粒径 15nm 純度 99.9% 見掛比重 約50g/ Al、Sc、Y及び希土類元素の酸化物: 平均粒径 2μm以下 SiC粉末: 平均粒径 1.6μm 純度 96% SiCホイスカ: 平均直径 0.6μm 長さ 10〜80μm β−Si3N4ホイスカ: 平均直径 1μm、 長さ 5〜50μm、 上記素地粉末を50×50×7mmの寸法に成形圧1.5t/cm2で
一軸プレス成形して、800℃にて1時間窒素雰囲気中で
脱脂した。
一軸プレス成形して、800℃にて1時間窒素雰囲気中で
脱脂した。
ついで、窒化処理として、1気圧の窒素雰囲気中で1420
℃で20時間保持した。
℃で20時間保持した。
続いて、予備焼結工程として、第1表に示す雰囲気、圧
力、焼結温度で4時間焼結を行い、予備焼結体を得た。
力、焼結温度で4時間焼結を行い、予備焼結体を得た。
さらに、緻密化工程として、この予備焼結体を第1表に
示す雰囲気、圧力、焼結温度で2時間焼結し、最終的な
焼結体を得た。
示す雰囲気、圧力、焼結温度で2時間焼結し、最終的な
焼結体を得た。
得られた焼結体は4mm×3mm×40mmの寸法に研磨加工して
試料とした。
試料とした。
この試料について、室温における抗折強度をJIS−R1601
により、高温(1000℃)における抗折強度をJIS−R1604
により、破壊靱性を荷重10kgでインデンティションマイ
クロフラクチャー法により破壊靱性を測定し、結果を第
1表に記した。
により、高温(1000℃)における抗折強度をJIS−R1604
により、破壊靱性を荷重10kgでインデンティションマイ
クロフラクチャー法により破壊靱性を測定し、結果を第
1表に記した。
なお、本実施例では、原料中にホイスカを含むために、
一軸プレス成形による成形体中でホイスカが配向する。
その影響を調べるために、プレス成形の加圧方向の破壊
靱性(第1表中では加圧と記す)と、それに対して垂直
な方向の破壊靱性(第1表中では垂直と記す)を各々調
べた。
一軸プレス成形による成形体中でホイスカが配向する。
その影響を調べるために、プレス成形の加圧方向の破壊
靱性(第1表中では加圧と記す)と、それに対して垂直
な方向の破壊靱性(第1表中では垂直と記す)を各々調
べた。
試料中の結晶相はX線回折を用いて同定し、その結果を
第1表に併せて記した。
第1表に併せて記した。
また、各試料中のホイスカについてはX線回折及び光学
顕微鏡、走査型電子顕微鏡による観察の結果、殆どな
く、他の成分と反応することなく、焼結体中に残留、分
散していることが判明した。
顕微鏡、走査型電子顕微鏡による観察の結果、殆どな
く、他の成分と反応することなく、焼結体中に残留、分
散していることが判明した。
さらに、本実施例である試料No.A−1〜A−10の理論密
度比は、いずれも98.5%以上であった。
度比は、いずれも98.5%以上であった。
なお、表中で「緻密化せず」と記載されている試料の理
論密度比は、いずれも90%以下である。
論密度比は、いずれも90%以下である。
第1表から、以下のことが分かった。
試料No.B−1のように、焼結助剤及びSiCホイスカ
を含むSiC及び/又はβ−Si3N4ホイスカが、含まれない
と、成形体は予備焼結工程で分解揮発してしまい、良好
な焼結体を得ることはできない。
を含むSiC及び/又はβ−Si3N4ホイスカが、含まれない
と、成形体は予備焼結工程で分解揮発してしまい、良好
な焼結体を得ることはできない。
試料No.B−2〜B−5のように、SiCホイスカを含
むSiC及び/又はβ−Si3N4ホイスカが、本願の範囲外で
あると、予備焼結工程で分解揮発したり、あるいは緻密
化工程において十分緻密化せず、良好な焼結体を得るこ
とはできない。
むSiC及び/又はβ−Si3N4ホイスカが、本願の範囲外で
あると、予備焼結工程で分解揮発したり、あるいは緻密
化工程において十分緻密化せず、良好な焼結体を得るこ
とはできない。
試料No.B−6〜B−8のように、焼結助剤成分が本
願の範囲外であると、緻密化しなかったり、あるいは高
温における抗折強度が大きく低下し、良好な焼結体を得
ることはできない。
願の範囲外であると、緻密化しなかったり、あるいは高
温における抗折強度が大きく低下し、良好な焼結体を得
ることはできない。
試料No.B−10〜B−11のように、ホイスカの量が本
願の範囲外であると、十分な靱性を発揮せず、良好な焼
結体を得ることはできない。
願の範囲外であると、十分な靱性を発揮せず、良好な焼
結体を得ることはできない。
試料No.C−1〜C−3のように、緻密化工程におけ
る圧力、焼結温度が本願の範囲外であると、焼結中に分
解揮発したり、あるいは緻密化せず、良好な焼結体を得
ることはできない。
る圧力、焼結温度が本願の範囲外であると、焼結中に分
解揮発したり、あるいは緻密化せず、良好な焼結体を得
ることはできない。
試料No.D−1〜D−3のように、予備焼結工程にお
ける圧力、焼結温度が本願の範囲外であると、焼結中に
分解揮発したり、あるいは緻密化せず、良好な焼結体を
得ることはできない。
ける圧力、焼結温度が本願の範囲外であると、焼結中に
分解揮発したり、あるいは緻密化せず、良好な焼結体を
得ることはできない。
試料No.A−1〜A−10のように、配合組成、各焼結
条件を本願の範囲内にすることによって、良好の焼結体
を得ることができることが確認された。
条件を本願の範囲内にすることによって、良好の焼結体
を得ることができることが確認された。
Claims (1)
- 【請求項1】SiCホイスカを含むSiC及び/又はβ−Si3N
4ホイスカを合計で5〜40重量%と、 Al,Sc,Y及び希土類元素のなかから選ばれた1種または
2種以上の酸化物を合計で0.5〜30重量%と、 SiおよびSiO2からなる珪素成分残部とを主成分とし、 該主成分中のSiCホイスカ及び/又はβ−Si3N4ホイスカ
が合計で5重量%以上である原料粉末による成形体を用
いた繊維強化酸窒化珪素焼結体の製造方法であって、 前記成形体を1300〜1500℃の窒素雰囲気中で窒化する窒
化工程と、 前記窒化された成形体を1550〜1900℃、1〜10気圧の窒
素を含む非酸化性雰囲気中で予備結晶体とする予備焼結
工程と、 該予備焼結体を1600〜2000℃、30〜2000気圧の窒素を含
む非酸化性雰囲気中で焼結する緻密化工程とを 備えたことを特徴とする繊維強化酸窒化珪素焼結体の製
造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63112898A JPH07115928B2 (ja) | 1988-05-10 | 1988-05-10 | 繊維強化酸窒化珪素焼結体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63112898A JPH07115928B2 (ja) | 1988-05-10 | 1988-05-10 | 繊維強化酸窒化珪素焼結体の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01282154A JPH01282154A (ja) | 1989-11-14 |
JPH07115928B2 true JPH07115928B2 (ja) | 1995-12-13 |
Family
ID=14598262
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63112898A Expired - Fee Related JPH07115928B2 (ja) | 1988-05-10 | 1988-05-10 | 繊維強化酸窒化珪素焼結体の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07115928B2 (ja) |
Cited By (1)
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EP3169648A1 (fr) * | 2014-07-17 | 2017-05-24 | Safran Ceramics | Procédé de fabrication d'une pièce en matériau composite par synthèse par réaction auto-entretenue a haute température |
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JPH01282154A (ja) | 1989-11-14 |
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