JPH07115571B2 - 重荷重用空気入りラジアルタイヤ - Google Patents
重荷重用空気入りラジアルタイヤInfo
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- JPH07115571B2 JPH07115571B2 JP61091278A JP9127886A JPH07115571B2 JP H07115571 B2 JPH07115571 B2 JP H07115571B2 JP 61091278 A JP61091278 A JP 61091278A JP 9127886 A JP9127886 A JP 9127886A JP H07115571 B2 JPH07115571 B2 JP H07115571B2
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- Japan
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- belt
- kerf
- tread
- layer
- tire
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- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B60—VEHICLES IN GENERAL
- B60C—VEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
- B60C11/00—Tyre tread bands; Tread patterns; Anti-skid inserts
- B60C11/03—Tread patterns
- B60C2011/0337—Tread patterns characterised by particular design features of the pattern
- B60C2011/0339—Grooves
- B60C2011/0341—Circumferential grooves
- B60C2011/0346—Circumferential grooves with zigzag shape
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B60—VEHICLES IN GENERAL
- B60C—VEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
- B60C11/00—Tyre tread bands; Tread patterns; Anti-skid inserts
- B60C11/03—Tread patterns
- B60C2011/0337—Tread patterns characterised by particular design features of the pattern
- B60C2011/0339—Grooves
- B60C2011/0381—Blind or isolated grooves
- B60C2011/0383—Blind or isolated grooves at the centre of the tread
Description
【発明の詳細な説明】 〔発明の技術分野〕 本発明は、重荷重用空気入りラジアルタイヤに関し、詳
しくは、摩耗終期まで有効なブレーキ性能を確保するに
必要なカーフをトレッドの表面(タイヤ接地面)に効果
的に配置し、高空気圧・高荷重使用条件下で問題となる
カーフの開口による石噛みおよびカーフエッジ切れによ
るトレッド損傷をブレーキ性能を損なうことなく防止し
得るようトレッドパターンを改良した空気入りラジアル
タイヤに関する。このタイヤは、トラック、バス等重荷
重用タイヤとして有用である。
しくは、摩耗終期まで有効なブレーキ性能を確保するに
必要なカーフをトレッドの表面(タイヤ接地面)に効果
的に配置し、高空気圧・高荷重使用条件下で問題となる
カーフの開口による石噛みおよびカーフエッジ切れによ
るトレッド損傷をブレーキ性能を損なうことなく防止し
得るようトレッドパターンを改良した空気入りラジアル
タイヤに関する。このタイヤは、トラック、バス等重荷
重用タイヤとして有用である。
従来、特に高速走行時において必要なブレーキ性能を確
保するために、空気入りラジアルタイヤのトレッドパタ
ーンに配置されているカーフは、タイヤ周方向に対して
傾斜し、しかも、そのカーフ幅を、トレッドパターンを
構成するリブやブロックの幅に対して比較的広くしてい
る。
保するために、空気入りラジアルタイヤのトレッドパタ
ーンに配置されているカーフは、タイヤ周方向に対して
傾斜し、しかも、そのカーフ幅を、トレッドパターンを
構成するリブやブロックの幅に対して比較的広くしてい
る。
しかしながら、このような空気入りラジアルタイヤをト
ラック、バス等の重車両に用いた場合、上記カーフの縁
に沿う部分から偏摩耗が発生し、これが徐々に成長しつ
つ拡大し、終局的には、そのカーフを挾んでトレッドパ
ターンがノコギリ歯形状を呈する、いわゆるカッピング
摩耗が生じることが多かった。
ラック、バス等の重車両に用いた場合、上記カーフの縁
に沿う部分から偏摩耗が発生し、これが徐々に成長しつ
つ拡大し、終局的には、そのカーフを挾んでトレッドパ
ターンがノコギリ歯形状を呈する、いわゆるカッピング
摩耗が生じることが多かった。
そこで、従来、このカッピング摩耗防止対策として、次
のような手段が施されてきた。すなわち、カーフが上記
偏摩耗に影響を与えない範囲で、(a)カーフ深さを浅
くすること、(b)カーフ幅を狭くすること、(c)カ
ーフの深い部分を局部的に限定することなどである。
のような手段が施されてきた。すなわち、カーフが上記
偏摩耗に影響を与えない範囲で、(a)カーフ深さを浅
くすること、(b)カーフ幅を狭くすること、(c)カ
ーフの深い部分を局部的に限定することなどである。
ところが、上述した手段は、上記偏摩耗防止効果は奏す
るものの、反面、摩耗初期においてカーフが消滅するこ
とから、ブレーキ性能が低下してしまい、特に、厳しい
使用条件下、例えば高速走行時や濡れた路面で高荷重下
で使用した場合、摩耗終期まで有効なブレーキ性能を確
保できないという問題があった。
るものの、反面、摩耗初期においてカーフが消滅するこ
とから、ブレーキ性能が低下してしまい、特に、厳しい
使用条件下、例えば高速走行時や濡れた路面で高荷重下
で使用した場合、摩耗終期まで有効なブレーキ性能を確
保できないという問題があった。
このため、近年、有効なブレーキ性能を摩耗終期まで安
定して確保するために、カーフ両側端をトレッドリブ内
に止どめる手段を採用してきたが、この場合、内圧を充
填するとカーフが開口し易く、その開口部から石噛みお
よびカーフエッジ切れによるトレッド損傷を受け易いと
いう問題があった。
定して確保するために、カーフ両側端をトレッドリブ内
に止どめる手段を採用してきたが、この場合、内圧を充
填するとカーフが開口し易く、その開口部から石噛みお
よびカーフエッジ切れによるトレッド損傷を受け易いと
いう問題があった。
本発明者らは、上述した問題点を解消すべく種々研究し
た結果、上記のトレッド損傷は特にトレッドに隣接した
側のベルト耐張力層(ベルト層を構成する一つの層)の
コード配置方向と関連があり、このトレッドに隣接した
側のベルト耐張力層のコード配置方向との関係でカーフ
の配置方向を工夫すれば、有効なブレーキ性能の確保と
偏摩耗防止とを両立せしめ得ることを知見するに至っ
た。
た結果、上記のトレッド損傷は特にトレッドに隣接した
側のベルト耐張力層(ベルト層を構成する一つの層)の
コード配置方向と関連があり、このトレッドに隣接した
側のベルト耐張力層のコード配置方向との関係でカーフ
の配置方向を工夫すれば、有効なブレーキ性能の確保と
偏摩耗防止とを両立せしめ得ることを知見するに至っ
た。
さらに、本発明者らは、上述した問題点を解決すべく種
々研究した結果、上記のトレッド損傷の原因は、主とし
てタイヤのトレッドに挿入されているベルト層の構造に
起因する固有の力によるものであることが判明した。
々研究した結果、上記のトレッド損傷の原因は、主とし
てタイヤのトレッドに挿入されているベルト層の構造に
起因する固有の力によるものであることが判明した。
いま、ベルト層をとり出して考えると、第7図(A)に
示すようにベルト耐張力層5U,5L、およびベルト強化層
3の3層積層板としてベルト層2を表わすことができ
る。このベルト層2に対しタイヤ周方向EE′に引張力を
作用させると、ベルト層2はその張力の作用する2次元
の平面内のみでなく、3次元的に面外にも変形を行な
い、第7図(B)に示すようなねじれ変形を生じてしま
うことがよく知られている。前述したカーフの開口は、
このようなベルト層2のねじれ変形がトレッド部にも影
響を及ぼすことにより発生するものである。この場合、
ねじれ変形の力の作用する方向に交差するかたちでカー
フが傾斜しているとカーフが開口し易い。特に、カーフ
の両側端がリブ内に止どまっている場合には、ねじれ変
形の力の作用する方向と比較的低い角度で斜交していて
も、カーフの両側端が固定されているため、カーフにか
かっている歪が開放されないのでカーフが開口し易い。
示すようにベルト耐張力層5U,5L、およびベルト強化層
3の3層積層板としてベルト層2を表わすことができ
る。このベルト層2に対しタイヤ周方向EE′に引張力を
作用させると、ベルト層2はその張力の作用する2次元
の平面内のみでなく、3次元的に面外にも変形を行な
い、第7図(B)に示すようなねじれ変形を生じてしま
うことがよく知られている。前述したカーフの開口は、
このようなベルト層2のねじれ変形がトレッド部にも影
響を及ぼすことにより発生するものである。この場合、
ねじれ変形の力の作用する方向に交差するかたちでカー
フが傾斜しているとカーフが開口し易い。特に、カーフ
の両側端がリブ内に止どまっている場合には、ねじれ変
形の力の作用する方向と比較的低い角度で斜交していて
も、カーフの両側端が固定されているため、カーフにか
かっている歪が開放されないのでカーフが開口し易い。
そこで、ねじれ変形の力はトレッド面に対してはトレッ
ド側ベルト耐張力層と互いにタイヤ周方向を基準として
交差する方向に作用するので、ねじれ変形の力が作用す
る方向に平行となるようにカーフを傾斜させて配置し、
カーフをトレッド側ベルト耐張力層と交差する方向に
傾斜配置し、ねじれ変形の大きいトレッド両側域では
トレッド側ベルト耐張力層とほぼ直行させ、ねじれ変形
の小さいトレッド中央域ではコーナリング時の直進性能
を考慮して自由な角度配置として、このように限定され
たカーフの配置にとどめることで、上述のトレッド損傷
を十分に防止し得ることを知った。
ド側ベルト耐張力層と互いにタイヤ周方向を基準として
交差する方向に作用するので、ねじれ変形の力が作用す
る方向に平行となるようにカーフを傾斜させて配置し、
カーフをトレッド側ベルト耐張力層と交差する方向に
傾斜配置し、ねじれ変形の大きいトレッド両側域では
トレッド側ベルト耐張力層とほぼ直行させ、ねじれ変形
の小さいトレッド中央域ではコーナリング時の直進性能
を考慮して自由な角度配置として、このように限定され
たカーフの配置にとどめることで、上述のトレッド損傷
を十分に防止し得ることを知った。
本発明は、これらの諸知見に基づいてなされたものであ
って、ベルト構造に起因して発生するトレッド損傷を抑
止すると共に、摩耗終期においてブレーキ性能が損なわ
れるのを防止した重荷重用空気入りラジアルタイヤを提
供することを目的とする。
って、ベルト構造に起因して発生するトレッド損傷を抑
止すると共に、摩耗終期においてブレーキ性能が損なわ
れるのを防止した重荷重用空気入りラジアルタイヤを提
供することを目的とする。
このため、本発明は、タイヤ周方向に対するコード角度
が実質的に90゜で配置されたカーカス層のトレッド側
に、補強コードが互いに交差するよう積層されたベルト
層を有し、さらに、トレッドの表面に5本のリブが配置
されてトレッドパターンを形成してなる重荷重用空気入
りラジアルタイヤにおいて、(1)前記ベルト層はタイ
ヤ周方向に対するコード角度が15゜〜30゜で互いに交差
する少なくとも2層のベルト耐張力層からなり、(2)
各リブにはその領域内にカーフが配置され、該カーフの
両側端は各領域内に止まっており、(3)タイヤ幅方向
中央部に位置するリブを除く他のリブに配置されたカー
フは、トレッド側ベルト耐張力層のコードとはタイヤ周
方向を基準として互いに傾斜方向が異なっていて、か
つ、互いに交差しており、(4)タイヤ幅方向最外側に
位置するリブのカーフとトレッド側ベルト耐張力層のコ
ードとの交差角度αは、70゜<α<130゜であり、
(5)前記最外側に位置するリブと前記中央部に位置す
るリブとで挾まれた領域に位置するリブのカーフとトレ
ッド側ベルト耐張力層のコードとの交差角度βは、70゜
<β<140゜であることを特徴とする重荷重用空気入り
ラジアルタイヤを要旨とするものである。
が実質的に90゜で配置されたカーカス層のトレッド側
に、補強コードが互いに交差するよう積層されたベルト
層を有し、さらに、トレッドの表面に5本のリブが配置
されてトレッドパターンを形成してなる重荷重用空気入
りラジアルタイヤにおいて、(1)前記ベルト層はタイ
ヤ周方向に対するコード角度が15゜〜30゜で互いに交差
する少なくとも2層のベルト耐張力層からなり、(2)
各リブにはその領域内にカーフが配置され、該カーフの
両側端は各領域内に止まっており、(3)タイヤ幅方向
中央部に位置するリブを除く他のリブに配置されたカー
フは、トレッド側ベルト耐張力層のコードとはタイヤ周
方向を基準として互いに傾斜方向が異なっていて、か
つ、互いに交差しており、(4)タイヤ幅方向最外側に
位置するリブのカーフとトレッド側ベルト耐張力層のコ
ードとの交差角度αは、70゜<α<130゜であり、
(5)前記最外側に位置するリブと前記中央部に位置す
るリブとで挾まれた領域に位置するリブのカーフとトレ
ッド側ベルト耐張力層のコードとの交差角度βは、70゜
<β<140゜であることを特徴とする重荷重用空気入り
ラジアルタイヤを要旨とするものである。
このように本発明では、各リブにカーフを配置して、そ
のカーフの両側端を各領域内に止まらせたために、摩耗
終期まで有効なブレーキ性能を確保することが可能とな
る。また、前述したように、トレッドに作用するねじれ
変形の力はトレッド中央域よりもトレッド両側域の方が
大きいので、トレッド両側域におけるこの力を抑えるた
めに、本発明では、タイヤ幅方向中央部に位置するリブ
以外のリブに配置されたカーフを、トレッド側ベルト耐
張力層のコードとはタイヤ周方向を基準として互いに傾
斜方向を異ならせ、かつ、互いに交差せしめ、タイヤ幅
方向最外側に位置するリブでは交差角度αを70゜<α<
130゜とし、タイヤ幅方向最外側に位置するリブとタイ
ヤ幅方向中央部に位置するリブとで挾まれた領域に位置
するリブでは交差角度βを70゜<β<140゜としたので
あり、これによってカーフの開口が生じるのを防止する
ことが可能となる。
のカーフの両側端を各領域内に止まらせたために、摩耗
終期まで有効なブレーキ性能を確保することが可能とな
る。また、前述したように、トレッドに作用するねじれ
変形の力はトレッド中央域よりもトレッド両側域の方が
大きいので、トレッド両側域におけるこの力を抑えるた
めに、本発明では、タイヤ幅方向中央部に位置するリブ
以外のリブに配置されたカーフを、トレッド側ベルト耐
張力層のコードとはタイヤ周方向を基準として互いに傾
斜方向を異ならせ、かつ、互いに交差せしめ、タイヤ幅
方向最外側に位置するリブでは交差角度αを70゜<α<
130゜とし、タイヤ幅方向最外側に位置するリブとタイ
ヤ幅方向中央部に位置するリブとで挾まれた領域に位置
するリブでは交差角度βを70゜<β<140゜としたので
あり、これによってカーフの開口が生じるのを防止する
ことが可能となる。
以下、図を参照して本発明の構成について詳しく説明す
る。
る。
第1図乃至第3図は、それぞれ、本発明の重荷重用空気
入りラジアルタイヤの一部を切欠したトレッド表面の平
面視説明図である。これらの図において、タイヤ周方向
EE′に対するコード角度が実質的に90゜で配置されたカ
ーカス層(図示しない)のトレッド1側に、補強コード
aが互いに交差するよう積層されたベルト層2が配され
ており、さらに、トレッド1の表面に5本のリブ9がほ
ぼ等しい幅および間隔で配置されたトレッドパターンが
形成されている。10はタイヤ周方向EE′に環状に設けら
れた主溝であり、この主溝10によってリブ9が相互に隔
てられている。
入りラジアルタイヤの一部を切欠したトレッド表面の平
面視説明図である。これらの図において、タイヤ周方向
EE′に対するコード角度が実質的に90゜で配置されたカ
ーカス層(図示しない)のトレッド1側に、補強コード
aが互いに交差するよう積層されたベルト層2が配され
ており、さらに、トレッド1の表面に5本のリブ9がほ
ぼ等しい幅および間隔で配置されたトレッドパターンが
形成されている。10はタイヤ周方向EE′に環状に設けら
れた主溝であり、この主溝10によってリブ9が相互に隔
てられている。
(1) ベルト層2は補強コードaのタイヤ周方向EE′
に対するコード角度が15゜〜30゜で互いに交差する2層
のベルト耐張力層5U,5Lからなっている。
に対するコード角度が15゜〜30゜で互いに交差する2層
のベルト耐張力層5U,5Lからなっている。
ベルト耐張力層5Lの下側には、前述したカーカス層に隣
接してベルト強化層3が配置されている。このベルト強
化層3は、そのコード角度がタイヤ周方向EE′に対し40
゜〜75゜の範囲にあり、前記カーカス層では補い得ない
タイヤ断面方向(タイヤ幅方向)の剛性を補うことで、
走行時における操縦安定性とコーナリング時のトレッド
摩耗に対する抵抗性をもたせている。
接してベルト強化層3が配置されている。このベルト強
化層3は、そのコード角度がタイヤ周方向EE′に対し40
゜〜75゜の範囲にあり、前記カーカス層では補い得ない
タイヤ断面方向(タイヤ幅方向)の剛性を補うことで、
走行時における操縦安定性とコーナリング時のトレッド
摩耗に対する抵抗性をもたせている。
また、ベルト耐張力層5Uの上側(トレッド1側)には、
ベルト補助層4が配されている。このベルト補助層4
は、内圧に対する主補強材の役をなすベルト耐張力層5
U,5Lと上記のベルト強化層3のみでは機能し得ない付加
機能をもたせる場合に配置されるものであり、耐カート
性・耐トレッドチャンキング性等を向上させることがで
きる。
ベルト補助層4が配されている。このベルト補助層4
は、内圧に対する主補強材の役をなすベルト耐張力層5
U,5Lと上記のベルト強化層3のみでは機能し得ない付加
機能をもたせる場合に配置されるものであり、耐カート
性・耐トレッドチャンキング性等を向上させることがで
きる。
第2図ではベルト補助層4のコード方向がベルト耐張力
層5Uのコード方向と平行であるが、第3図ではベルト補
助層4のコード方向がベルト耐張力層5Uのコード方向と
交差している。第3図の場合、ベルト補助層4のねじれ
変形は第2図の場合に比して低減するが、依然、ねじれ
変形の方向は同じである。換言すれば、上述した積層ベ
ルト中、実質的に内圧に対し主補強材の役割をなしてね
じれ変形の方向を決定づけるものはベルト耐張力層5U,5
Lである。なお、第1図〜第3図において、Tはトレッ
ド展開幅である。
層5Uのコード方向と平行であるが、第3図ではベルト補
助層4のコード方向がベルト耐張力層5Uのコード方向と
交差している。第3図の場合、ベルト補助層4のねじれ
変形は第2図の場合に比して低減するが、依然、ねじれ
変形の方向は同じである。換言すれば、上述した積層ベ
ルト中、実質的に内圧に対し主補強材の役割をなしてね
じれ変形の方向を決定づけるものはベルト耐張力層5U,5
Lである。なお、第1図〜第3図において、Tはトレッ
ド展開幅である。
(2) 各リブ9にはその領域内にカーフ6,7,8がタイ
ヤ幅方向に配置され、これらカーフのそれぞれの両側端
は各リブ9のそれぞれの領域内に止まっている。
ヤ幅方向に配置され、これらカーフのそれぞれの両側端
は各リブ9のそれぞれの領域内に止まっている。
カーフ6,7,8のそれぞれの深さは、有効なブレーキ性能
を摩耗終期まで確保するために、主溝10の深さの70%以
上であるとよく、好ましくは主溝10の深さと同じであ
る。
を摩耗終期まで確保するために、主溝10の深さの70%以
上であるとよく、好ましくは主溝10の深さと同じであ
る。
また、カーフ6,7,8の形状は第1図、第2図および第3
図に示すいずれでもよく、さらには、第4図(A)に示
す平行部を有する折れ曲った輪郭のもの又は第4図
(B)に示す波形の迂回した輪郭のものでもよい。第4
図(A)および(B)において、bはカーフの傾斜輪郭
の基準となる線であり、lはカーフの長さである。カー
フの長さlは、トレッドパターンを構成するリブ9の平
均幅の30%以上、好ましくは70%以上であるとよい。こ
こで、カーフの傾斜輪郭とは、トレッド表面におけるカ
ーフ輪郭が一辺の直線で構成される場合にはその直線の
長さをいい、第1図に示すようにカーフ端にノッチがあ
る場合にはその長辺をもって傾斜輪郭の基準とする。
図に示すいずれでもよく、さらには、第4図(A)に示
す平行部を有する折れ曲った輪郭のもの又は第4図
(B)に示す波形の迂回した輪郭のものでもよい。第4
図(A)および(B)において、bはカーフの傾斜輪郭
の基準となる線であり、lはカーフの長さである。カー
フの長さlは、トレッドパターンを構成するリブ9の平
均幅の30%以上、好ましくは70%以上であるとよい。こ
こで、カーフの傾斜輪郭とは、トレッド表面におけるカ
ーフ輪郭が一辺の直線で構成される場合にはその直線の
長さをいい、第1図に示すようにカーフ端にノッチがあ
る場合にはその長辺をもって傾斜輪郭の基準とする。
(3) タイヤ幅方向中央部Scに位置するリブ9を除く
他のリブ9に配置されたカーフ6,7は、トレッド1側の
ベルト耐張力層5Uの補強コードaとはタイヤ周方向EE′
を基準として互いに傾斜方向が異なっていて、かつ、互
いに交差している。
他のリブ9に配置されたカーフ6,7は、トレッド1側の
ベルト耐張力層5Uの補強コードaとはタイヤ周方向EE′
を基準として互いに傾斜方向が異なっていて、かつ、互
いに交差している。
タイヤ幅方向中央部Scに位置するリブ9に配置されたカ
ーフ8は、傾斜方向およびタイヤ周方向EE′に対する傾
斜角度が自由である。ただし、カーフ8とベルト耐張力
層5Uの補強コードaとの交差角度γは、70゜<γ<160
゜であることが好ましい。なお、第1図〜第3図におい
てθは、ベルト耐張力層5Uの補強コードaのタイヤ周方
向EE′に対する傾斜角度である。
ーフ8は、傾斜方向およびタイヤ周方向EE′に対する傾
斜角度が自由である。ただし、カーフ8とベルト耐張力
層5Uの補強コードaとの交差角度γは、70゜<γ<160
゜であることが好ましい。なお、第1図〜第3図におい
てθは、ベルト耐張力層5Uの補強コードaのタイヤ周方
向EE′に対する傾斜角度である。
(4) タイヤ幅方向最外側Soに位置するリブ9のカー
フ6とベルト耐張力層5Uの補強コードaとの交差角度α
は、70゜<α<130゜であり、好ましくは80゜<α<115
゜である。
フ6とベルト耐張力層5Uの補強コードaとの交差角度α
は、70゜<α<130゜であり、好ましくは80゜<α<115
゜である。
(5) 前記最外側Soに位置するリブ9と前記中央部Sc
に位置するリブ9とで挾まれた領域Smに位置するリブ9
のカーフ7とベルト耐張力層5Uの補強コードaとの交差
角度βは、70゜<β<140゜であり、好ましくは80゜<
β<115゜である。
に位置するリブ9とで挾まれた領域Smに位置するリブ9
のカーフ7とベルト耐張力層5Uの補強コードaとの交差
角度βは、70゜<β<140゜であり、好ましくは80゜<
β<115゜である。
以下に実施例を示す。
実施例 第2図に示すトレッド展開幅Tが205mmのスムースモー
ルドに、4本の主溝をリグルーブ(深さ14mm)し、カー
フは長さ20mm、厚さ0.8mm、深さ10mmとなるよう専用メ
スにて、各リブにα、β、γ=0゜,40゜,70゜,90゜,12
5゜,140゜でタイヤ周上に各10個所メスカット方法にて
配置した。これにより、下記仕様のタイヤを作製した。
ルドに、4本の主溝をリグルーブ(深さ14mm)し、カー
フは長さ20mm、厚さ0.8mm、深さ10mmとなるよう専用メ
スにて、各リブにα、β、γ=0゜,40゜,70゜,90゜,12
5゜,140゜でタイヤ周上に各10個所メスカット方法にて
配置した。これにより、下記仕様のタイヤを作製した。
タイヤ仕様 タイヤサイズ:10.00R20。4本の周方向主溝からなるリ
ブパターン。
ブパターン。
ベルト強化層3:ワイヤ3+6(0.38)、18END、60゜、
幅170、平行。
幅170、平行。
ベルト耐張力層5L:ワイヤ3+6(0.38)、29END、18
゜、幅190、交差。
゜、幅190、交差。
ベルト耐張力層5U:ワイヤ3+6(0.38)、29END、18
゜、幅175、平行。
゜、幅175、平行。
ベルト補助層4:ワイヤ3+6(0.38)、22END、18゜、
幅85。
幅85。
トレッド展開幅T205mm。主溝深さ14.0mm。カーフ深さ1
2.5mm。
2.5mm。
上記仕様のタイヤをリム7.50V×20、空気圧9.0kg/cm2に
てインフレートし、速度=20km/h、荷重=4500kg/タイ
ヤにて1時間走行後、カーフの開口比(t′/l′)を測
定した。第5図(A)にインフレート前のカーフを示
し、カーフの長さl=20mm、厚さt=0.8mmである。し
たがって、インフレート前のカーフの開口比(t/l)=
0.04となる。また、第5図(B)にインフレート後のカ
ーフを示し、l′はインフレート後のカーフの長さ、
t′はインフレート後のカーフの厚さである。
てインフレートし、速度=20km/h、荷重=4500kg/タイ
ヤにて1時間走行後、カーフの開口比(t′/l′)を測
定した。第5図(A)にインフレート前のカーフを示
し、カーフの長さl=20mm、厚さt=0.8mmである。し
たがって、インフレート前のカーフの開口比(t/l)=
0.04となる。また、第5図(B)にインフレート後のカ
ーフを示し、l′はインフレート後のカーフの長さ、
t′はインフレート後のカーフの厚さである。
このインフレート後のカーフの開口比(t′/l′)と交
差角度(α,β,γ)との関係を第6図に示す。
差角度(α,β,γ)との関係を第6図に示す。
第6図から、インフレート後のカーフの開口比がインフ
レート前のカーフの開口比(t/l)=0.04よりも小さい
のは、α=70゜〜130゜、β=70゜〜140゜、γ=70゜〜
160゜であることが判る。
レート前のカーフの開口比(t/l)=0.04よりも小さい
のは、α=70゜〜130゜、β=70゜〜140゜、γ=70゜〜
160゜であることが判る。
以上説明したように本発明によれば、カーフの配置を上
記のように特定すること等により、摩耗終期まで有効な
ブレーキ性能を確保できると共に、ベルト構造に起因す
るカーフの開口を抑止することが可能となり、石噛み、
カーフエッジ切れによるトレッド損傷を効果的に防止す
ることができる。
記のように特定すること等により、摩耗終期まで有効な
ブレーキ性能を確保できると共に、ベルト構造に起因す
るカーフの開口を抑止することが可能となり、石噛み、
カーフエッジ切れによるトレッド損傷を効果的に防止す
ることができる。
第1図乃至第3図は、それぞれ、本発明の重荷重用空気
入りラジアルタイヤの一部を切欠したトレッド表面の平
面視説明図である。 第4図(A),(B)は、それぞれ、本発明の重荷重用
空気入りラジアルタイヤのトレッド表面に設けられたカ
ーフの一例を拡大して示す平面視説明図である。 第5図(A)はタイヤインフレート前のカーフの様子を
示す説明図、第5図(B)はタイヤインフレート後のカ
ーフの様子を示す説明図である。 第6図はタイヤインフレート後のカーフの開口比(t′
/l′)と交差角度(α,β,γ)との関係図、第7図
(A),(B)はベルト層の変形の状況を示すモデル図
である。 1……トレッド、2……ベルト層、3……ベルト強化
層、4……ベルト補助層、5U,5L……ベルト耐張力層、
6,7,8……カーフ、9……リブ、10……主溝。
入りラジアルタイヤの一部を切欠したトレッド表面の平
面視説明図である。 第4図(A),(B)は、それぞれ、本発明の重荷重用
空気入りラジアルタイヤのトレッド表面に設けられたカ
ーフの一例を拡大して示す平面視説明図である。 第5図(A)はタイヤインフレート前のカーフの様子を
示す説明図、第5図(B)はタイヤインフレート後のカ
ーフの様子を示す説明図である。 第6図はタイヤインフレート後のカーフの開口比(t′
/l′)と交差角度(α,β,γ)との関係図、第7図
(A),(B)はベルト層の変形の状況を示すモデル図
である。 1……トレッド、2……ベルト層、3……ベルト強化
層、4……ベルト補助層、5U,5L……ベルト耐張力層、
6,7,8……カーフ、9……リブ、10……主溝。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B60C 11/12 B 7634−3D
Claims (1)
- 【請求項1】タイヤ周方向に対するコード角度が実質的
に90゜で配置されたカーカス層のトレッド側に、補強コ
ードが互いに交差するよう積層されたベルト層を有し、
さらに、トレッドの表面に5本のリブが配置されてトレ
ッドパターンを形成してなる重荷重用空気入りラジアル
タイヤにおいて、(1)前記ベルト層はタイヤ周方向に
対するコード角度が15゜〜30゜で互いに交差する少なく
とも2層のベルト耐張力層からなり、(2)各リブには
その領域内にカーフが配置され、該カーフの両側端は各
領域内に止まっており、(3)タイヤ幅方向中央部に位
置するリブを除く他のリブに配置されたカーフは、トレ
ッド側ベルト耐張力層のコードとはタイヤ周方向を基準
として互いに傾斜方向が異なっていて、かつ、互いに交
差しており、(4)タイヤ幅方向最外側に位置するリブ
のカーフとトレッド側ベルト耐張力層のコードとの交差
角度αは、70゜<α<130゜であり、(5)前記最外側
に位置するリブと前記中央部に位置するリブとで挾まれ
た領域に位置するリブのカーフとトレッド側ベルト耐張
力層のコードとの交差角度βは、70<β<140゜である
ことを特徴とする重荷重用空気入りラジアルタイヤ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61091278A JPH07115571B2 (ja) | 1986-04-22 | 1986-04-22 | 重荷重用空気入りラジアルタイヤ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61091278A JPH07115571B2 (ja) | 1986-04-22 | 1986-04-22 | 重荷重用空気入りラジアルタイヤ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62247905A JPS62247905A (ja) | 1987-10-29 |
JPH07115571B2 true JPH07115571B2 (ja) | 1995-12-13 |
Family
ID=14021988
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61091278A Expired - Lifetime JPH07115571B2 (ja) | 1986-04-22 | 1986-04-22 | 重荷重用空気入りラジアルタイヤ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07115571B2 (ja) |
Families Citing this family (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CA2000945A1 (en) * | 1988-10-24 | 1990-04-24 | Makoto Tanaka | Heavy duty pneumatic radial tires used under high internal pressure |
JPH02114007A (ja) * | 1988-10-24 | 1990-04-26 | Bridgestone Corp | 高内圧重荷重用ラジアルタイヤ |
IT1288435B1 (it) * | 1997-01-28 | 1998-09-22 | Pirelli | Pneumatico e fascia battistrada per pneumatici particolarmente per autocarri e simili |
JP2002356105A (ja) * | 2001-05-31 | 2002-12-10 | Toyo Tire & Rubber Co Ltd | 空気入りタイヤ |
JP2008110625A (ja) * | 2006-10-27 | 2008-05-15 | Toyo Tire & Rubber Co Ltd | 空気入りタイヤ |
JP6022767B2 (ja) * | 2011-12-21 | 2016-11-09 | 株式会社ブリヂストン | 空気入りタイヤ |
JP2017007426A (ja) * | 2015-06-18 | 2017-01-12 | 株式会社ブリヂストン | 重荷重用空気入りラジアルタイヤ |
JP6819580B2 (ja) * | 2016-02-15 | 2021-01-27 | 横浜ゴム株式会社 | 空気入りタイヤ |
JP7283014B2 (ja) * | 2019-09-09 | 2023-05-30 | Toyo Tire株式会社 | 空気入りタイヤ |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5455902A (en) * | 1977-10-12 | 1979-05-04 | Sumitomo Rubber Ind | Tire for passenger car |
JPS60234005A (ja) * | 1984-05-02 | 1985-11-20 | Bridgestone Corp | ウエツト性能に優れる空気入りタイヤ |
-
1986
- 1986-04-22 JP JP61091278A patent/JPH07115571B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS62247905A (ja) | 1987-10-29 |
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Legal Events
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