JP3336052B2 - 冬用空気入りラジアルタイヤ - Google Patents
冬用空気入りラジアルタイヤInfo
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、氷雪路面における走行
を主とする特にへん平率60%以下の冬用空気入りラジ
アルタイヤに関するものであり、具体的にはスパイクの
使用なし(スタッドレス)に氷雪路面での駆動性および
コーナリング性が良好で、しかも濡れた路面での高排水
性および乾いた路面での優れた操縦安定性を有する冬用
空気入りラジアルタイヤを提供しようとするものであ
る。
を主とする特にへん平率60%以下の冬用空気入りラジ
アルタイヤに関するものであり、具体的にはスパイクの
使用なし(スタッドレス)に氷雪路面での駆動性および
コーナリング性が良好で、しかも濡れた路面での高排水
性および乾いた路面での優れた操縦安定性を有する冬用
空気入りラジアルタイヤを提供しようとするものであ
る。
【0002】
【従来の技術】高速化・高馬力化に向けた自動車の研究
・開発が進むにつれ、タイヤのへん平化指向が強くなっ
てきた。へん平タイヤは、タイヤ幅に対するタイヤ断面
高さの百分率、すなわちへん平率の値が通常タイヤに比
し小さい。へん平率を小さくすると、タイヤの断面高さ
が低く、タイヤ幅が広くなり、そしてタイヤ幅が広い
分、トレッド幅も広くなる傾向がある。このようなタイ
ヤはタイヤ断面高さが低くなったことによるタイヤサイ
ドウォールの剛性が増加し、タイヤの縦たわみは減少す
る。その結果、タイヤの接地形状は、タイヤの軸方向に
広く、周方向に短いいわゆる幅広形状となる。このよう
なへん平タイヤは広く知られているように、通常タイヤ
に比べ、乾燥路面での高速安定性およびグリップ性等の
操縦安定性は優れるものの、特に冬期に氷雪路面を走行
する場合、上記接地長さが短いことによる駆動、制動性
能(登坂性能を含む)が著しく低下することが分かって
いる。このような性能の低下は、トレッドパターン及び
トレッドゴム質で補ない得ないタイヤ形状上の短所と云
える。
・開発が進むにつれ、タイヤのへん平化指向が強くなっ
てきた。へん平タイヤは、タイヤ幅に対するタイヤ断面
高さの百分率、すなわちへん平率の値が通常タイヤに比
し小さい。へん平率を小さくすると、タイヤの断面高さ
が低く、タイヤ幅が広くなり、そしてタイヤ幅が広い
分、トレッド幅も広くなる傾向がある。このようなタイ
ヤはタイヤ断面高さが低くなったことによるタイヤサイ
ドウォールの剛性が増加し、タイヤの縦たわみは減少す
る。その結果、タイヤの接地形状は、タイヤの軸方向に
広く、周方向に短いいわゆる幅広形状となる。このよう
なへん平タイヤは広く知られているように、通常タイヤ
に比べ、乾燥路面での高速安定性およびグリップ性等の
操縦安定性は優れるものの、特に冬期に氷雪路面を走行
する場合、上記接地長さが短いことによる駆動、制動性
能(登坂性能を含む)が著しく低下することが分かって
いる。このような性能の低下は、トレッドパターン及び
トレッドゴム質で補ない得ないタイヤ形状上の短所と云
える。
【0003】へん平形状の冬用タイヤは、上記形状から
くる接地長さを稼ぐため場合によってはへん平タイヤに
は不似合いな程トレッド幅を狭くすることが行われてい
る。
くる接地長さを稼ぐため場合によってはへん平タイヤに
は不似合いな程トレッド幅を狭くすることが行われてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、広いタイヤ幅
に対しトレッド幅のみ狭くすると、タイヤの横断面にお
いてトレッド端部の輪郭とトレッドに続くサイドウォー
ル上部(バットレス部)の輪郭との挟角が著しく大きく
なり、即ち著しく大きいラウンドショルダーとなり、氷
雪上走行においてトレッド端部のエッジ効果が低下して
しまいコーナリングなど横力が作用したときのロードホ
ールディングが著しく劣ってしまう。
に対しトレッド幅のみ狭くすると、タイヤの横断面にお
いてトレッド端部の輪郭とトレッドに続くサイドウォー
ル上部(バットレス部)の輪郭との挟角が著しく大きく
なり、即ち著しく大きいラウンドショルダーとなり、氷
雪上走行においてトレッド端部のエッジ効果が低下して
しまいコーナリングなど横力が作用したときのロードホ
ールディングが著しく劣ってしまう。
【0005】へん平率の異なる空気入りタイヤで、上記
狭角を比較した場合、表1に示すように、へん平率が小
さくなるにつれて、トレッドショルダー部がトレッド円
周を含む平面に対する傾斜角度が大きくなるのが一般的
である。このことは、へん平率が小さい空気入りタイヤ
ほど、トレッド接地端による横方向エッジ効果が小さく
なり、特に氷雪路面でのコーナリング性能が低下するこ
とを意味する。
狭角を比較した場合、表1に示すように、へん平率が小
さくなるにつれて、トレッドショルダー部がトレッド円
周を含む平面に対する傾斜角度が大きくなるのが一般的
である。このことは、へん平率が小さい空気入りタイヤ
ほど、トレッド接地端による横方向エッジ効果が小さく
なり、特に氷雪路面でのコーナリング性能が低下するこ
とを意味する。
【0006】
【表1】
【0007】一方、従来のスタッドレスタイヤは、通常
トレッドゴムに軟らかい材質を使用しているので或る程
度は氷雪性能は期待できるとしても、乾燥路面での性能
については、自動車の高速・高馬力化に対応させるには
多くの課題を残している。
トレッドゴムに軟らかい材質を使用しているので或る程
度は氷雪性能は期待できるとしても、乾燥路面での性能
については、自動車の高速・高馬力化に対応させるには
多くの課題を残している。
【0008】そこで本発明の課題は、氷雪路面での走行
に重要となる駆動性およびコーナリング性が良好で、し
かも濡れた路面での高排水性および乾燥路面での良好な
操縦安定性を有する空気入りラジアルタイヤを提供する
ことである。
に重要となる駆動性およびコーナリング性が良好で、し
かも濡れた路面での高排水性および乾燥路面での良好な
操縦安定性を有する空気入りラジアルタイヤを提供する
ことである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、一対のビード
コア間にまたがってトロイド状に連なるラジアルカーカ
スのクラウン部上に非伸長性のコードを配列してなるベ
ルトで補強したトレッド部を有し、このトレッド部は、
その幅中央でトレッド円周に沿う広幅かつ深底の中央く
ぼみを備えて実質上の二分割構成になり、これらの分割
トレッド部は、少なくともタイヤの外方でスクウェアシ
ョルダー形の輪郭形状をなし、各分割トレッド部は、少
なくとも一本の周方向主溝と、これを横切って延びる複
数の横溝とで区画した陸部ブロックを備え、この陸部ブ
ロックに複数のサイプを備えることからなる冬用空気入
りラジアルタイヤである。
コア間にまたがってトロイド状に連なるラジアルカーカ
スのクラウン部上に非伸長性のコードを配列してなるベ
ルトで補強したトレッド部を有し、このトレッド部は、
その幅中央でトレッド円周に沿う広幅かつ深底の中央く
ぼみを備えて実質上の二分割構成になり、これらの分割
トレッド部は、少なくともタイヤの外方でスクウェアシ
ョルダー形の輪郭形状をなし、各分割トレッド部は、少
なくとも一本の周方向主溝と、これを横切って延びる複
数の横溝とで区画した陸部ブロックを備え、この陸部ブ
ロックに複数のサイプを備えることからなる冬用空気入
りラジアルタイヤである。
【0010】本発明の空気入りラジアルタイヤ一例を図
1に示し、図中1は空気入りラジアルタイヤ、2はビー
ドコア、3はラジアルカーカス、4はクラウン部、5は
ベルト、6はトレッド部、7は中央くぼみ、8はキャッ
プ層、9は補助層、10は周方向主溝、11は横溝、1
2は陸部ブロック、13はサイプである。本発明の空気
入りラジアルタイヤ1は、一対のビードコア2間にまた
がってトロイド状に連なるラジアルカーカス3のクラウ
ン部4上にコード配列になるベルト5で補強したトレッ
ド部6を有し、このトレッド部6は、その幅中央にトレ
ッド円周に沿う広幅かつ深底の中央くぼみ7を備えるこ
とにより実質上の二分割構成になっている。
1に示し、図中1は空気入りラジアルタイヤ、2はビー
ドコア、3はラジアルカーカス、4はクラウン部、5は
ベルト、6はトレッド部、7は中央くぼみ、8はキャッ
プ層、9は補助層、10は周方向主溝、11は横溝、1
2は陸部ブロック、13はサイプである。本発明の空気
入りラジアルタイヤ1は、一対のビードコア2間にまた
がってトロイド状に連なるラジアルカーカス3のクラウ
ン部4上にコード配列になるベルト5で補強したトレッ
ド部6を有し、このトレッド部6は、その幅中央にトレ
ッド円周に沿う広幅かつ深底の中央くぼみ7を備えるこ
とにより実質上の二分割構成になっている。
【0011】ラジアルカーカス3は、ナイロン、ポリエ
ステル、レーヨン、アラミド等で代表される繊維コード
をタイヤ赤道面に対し直交する方向に配列したゴム引き
シートからなり、このゴム引きシートの枚数は、通常は
1〜2枚であるが、必要に応じて3枚までは増やしても
よい。
ステル、レーヨン、アラミド等で代表される繊維コード
をタイヤ赤道面に対し直交する方向に配列したゴム引き
シートからなり、このゴム引きシートの枚数は、通常は
1〜2枚であるが、必要に応じて3枚までは増やしても
よい。
【0012】ベルト5は、スチール、アラミド等で代表
される非伸長性コードをタイヤの赤道面に対し15〜3
0°の傾斜角度で配列したゴム引きシートの少なくとも
二枚をそれぞれコードが交差するように重ね合せた構造
を有している。また、このベルト5の両外方端を補強す
るため少なくともベルト5の外方端を覆うような位置に
はキャップ層8を、また中央くぼみ7に対応した位置に
補助層9を設けてもよい。キャップ層8および補助層9
は、タイヤ赤道面と実質上平行にコードを配列したコー
ドゴム引きシートからなり、コードはキャップ層8およ
び補助層9ともナイロンで代表される熱収縮性繊維から
なる。補助層9は、コードを3〜15本程度並べてゴム
引きしたリボン状シートをトレッド円周に沿ってらせん
状に積層巻回して形成してもよい。なお、図1に示す発
明タイヤのベルト5は、中央くぼみ7に対応する位置が
くぼんでおりこの位置でのベルトの補強コードの赤道面
に対する傾斜角度はベルトの赤道面位置とベルト側端ま
での距離の中央位置におけるコードより大きくした。
される非伸長性コードをタイヤの赤道面に対し15〜3
0°の傾斜角度で配列したゴム引きシートの少なくとも
二枚をそれぞれコードが交差するように重ね合せた構造
を有している。また、このベルト5の両外方端を補強す
るため少なくともベルト5の外方端を覆うような位置に
はキャップ層8を、また中央くぼみ7に対応した位置に
補助層9を設けてもよい。キャップ層8および補助層9
は、タイヤ赤道面と実質上平行にコードを配列したコー
ドゴム引きシートからなり、コードはキャップ層8およ
び補助層9ともナイロンで代表される熱収縮性繊維から
なる。補助層9は、コードを3〜15本程度並べてゴム
引きしたリボン状シートをトレッド円周に沿ってらせん
状に積層巻回して形成してもよい。なお、図1に示す発
明タイヤのベルト5は、中央くぼみ7に対応する位置が
くぼんでおりこの位置でのベルトの補強コードの赤道面
に対する傾斜角度はベルトの赤道面位置とベルト側端ま
での距離の中央位置におけるコードより大きくした。
【0013】トレッド部6は、その幅中央でトレッド円
周に沿う広幅かつ深底の中央くぼみ7を備えて実質上二
分割され、幅断面形状が双子こぶ形をしている。これら
の分割トレッド部のトレッドは、トレッド幅方向にそれ
ぞれ独立した曲率を有していて、通常タイヤのトレッド
の曲率に比べると、かなり大きな曲率(小さな曲率半
径)を有している。トレッドは、双子こぶの断面形状が
タイヤにかかる負荷荷重等によって大きく変化しないよ
うにし、適正なトレッド曲率を維持するために、ラジア
ルカーカス又はタイヤ内周面を、トレッド部の中央くぼ
みに対応させた形にするのが好ましいが、上記のトレッ
ド形状が維持できれば通常のラジアルカーカス又はタイ
ヤ内周面のものを用いてもよい。また、トレッド部6の
トレッド幅は、タイヤ幅の85〜100%の範囲内にあ
り、好ましくは90〜98%の範囲であり、通常のスタ
ッドレスタイヤ(トレッド幅/タイヤ幅×100=75
〜85%)よりも広幅にした。
周に沿う広幅かつ深底の中央くぼみ7を備えて実質上二
分割され、幅断面形状が双子こぶ形をしている。これら
の分割トレッド部のトレッドは、トレッド幅方向にそれ
ぞれ独立した曲率を有していて、通常タイヤのトレッド
の曲率に比べると、かなり大きな曲率(小さな曲率半
径)を有している。トレッドは、双子こぶの断面形状が
タイヤにかかる負荷荷重等によって大きく変化しないよ
うにし、適正なトレッド曲率を維持するために、ラジア
ルカーカス又はタイヤ内周面を、トレッド部の中央くぼ
みに対応させた形にするのが好ましいが、上記のトレッ
ド形状が維持できれば通常のラジアルカーカス又はタイ
ヤ内周面のものを用いてもよい。また、トレッド部6の
トレッド幅は、タイヤ幅の85〜100%の範囲内にあ
り、好ましくは90〜98%の範囲であり、通常のスタ
ッドレスタイヤ(トレッド幅/タイヤ幅×100=75
〜85%)よりも広幅にした。
【0014】中央くぼみ7は、トレッド部6の実質上中
央に設けている。この中央くぼみ7の形状は、断面形状
がU字状であり、この中央くぼみ7の両側壁はそれぞれ
外方に発散する方向に傾斜し、その傾斜角度が、トレッ
ド円周面に対し5〜30°、好ましくは10〜25°の
範囲(断面形状が直線形状)であり、各側壁とトレッド
により形成する角部は、エッジ効果を発揮させるために
角ばらせる方が好ましい。なお、この角部を角ばらせる
ために、面取りしてもよい。中央くぼみ7の幅はトレッ
ド幅の10〜25%、好ましくは12〜20%の範囲で
ある。この範囲が、10%未満だと、接地長を有効に大
きくすることができず、またセンター太溝の溝壁による
横方向エッヂ効果が発揮できないことから十分な氷雪性
能が得られない。25%を超えると、地面との接地面積
が確保できなくなる。
央に設けている。この中央くぼみ7の形状は、断面形状
がU字状であり、この中央くぼみ7の両側壁はそれぞれ
外方に発散する方向に傾斜し、その傾斜角度が、トレッ
ド円周面に対し5〜30°、好ましくは10〜25°の
範囲(断面形状が直線形状)であり、各側壁とトレッド
により形成する角部は、エッジ効果を発揮させるために
角ばらせる方が好ましい。なお、この角部を角ばらせる
ために、面取りしてもよい。中央くぼみ7の幅はトレッ
ド幅の10〜25%、好ましくは12〜20%の範囲で
ある。この範囲が、10%未満だと、接地長を有効に大
きくすることができず、またセンター太溝の溝壁による
横方向エッヂ効果が発揮できないことから十分な氷雪性
能が得られない。25%を超えると、地面との接地面積
が確保できなくなる。
【0015】中央くぼみ7の深さは、タイヤ幅断面にお
いて、中央くぼみ7の両側壁の外縁をタイヤ幅方向に結
んだ直線mから最大深さまでのタイヤ赤道面に沿って測
ったくぼみ深さDで規定すると、この深さDはトレッド
厚み(タイヤの最大断面高さ位置での厚み)の80〜1
20%好ましくは90〜110%の範囲とする。80%
未満だと、中央くぼみを設けた効果が少なく排水性や雪
柱剪断力、接地長増大が期待できない、120%を超え
ると陸部剛性が著しく低下するため氷雪路面や乾燥路面
での操縦安定性が悪化するからである。また、中央くぼ
み7の底部には、異物等のかみこみ防止のために、断面
形状が台形状の隆起物を断続的または連続的に設けても
よい。
いて、中央くぼみ7の両側壁の外縁をタイヤ幅方向に結
んだ直線mから最大深さまでのタイヤ赤道面に沿って測
ったくぼみ深さDで規定すると、この深さDはトレッド
厚み(タイヤの最大断面高さ位置での厚み)の80〜1
20%好ましくは90〜110%の範囲とする。80%
未満だと、中央くぼみを設けた効果が少なく排水性や雪
柱剪断力、接地長増大が期待できない、120%を超え
ると陸部剛性が著しく低下するため氷雪路面や乾燥路面
での操縦安定性が悪化するからである。また、中央くぼ
み7の底部には、異物等のかみこみ防止のために、断面
形状が台形状の隆起物を断続的または連続的に設けても
よい。
【0016】各分割トレッド部は、その少なくともタイ
ヤの外方部が角ばったスクウェアショルダー形の輪郭形
状をしている。このタイヤの外方部を形成するショルダ
ー部は、トレッド幅内側方向への傾斜角度αをトレッド
円周面に対し5〜30°、好ましくは10〜25°の範
囲(断面形状が直線形状)とする。5°未満だと、乾燥
路面での操縦安定性が低下し、30°を超えると氷雪路
面で有効なエッジ効果が得られないためである。
ヤの外方部が角ばったスクウェアショルダー形の輪郭形
状をしている。このタイヤの外方部を形成するショルダ
ー部は、トレッド幅内側方向への傾斜角度αをトレッド
円周面に対し5〜30°、好ましくは10〜25°の範
囲(断面形状が直線形状)とする。5°未満だと、乾燥
路面での操縦安定性が低下し、30°を超えると氷雪路
面で有効なエッジ効果が得られないためである。
【0017】また各分割トレッド部は、少なくとも一本
の周方向主溝10と、これを横切って延びる複数の横溝
11とで区画した陸部ブロック12を備え、この陸部ブ
ロック12に複数のサイプ13を備えている。周方向主
溝10は、各分割トレッドに1〜3本程度あるのが好ま
しく(図2では各2本配置)、この溝形状は、ストレー
ト、クランク状若しくはジグザグ状またはこれらの組み
合わせによる形状が好ましく、溝幅は、中央くぼみ7の
20〜40%の範囲、好ましくは25〜35%の範囲と
し、溝深さは、中央くぼみ7のくぼみ深さDの50〜9
0%の範囲で、好ましくは65〜75%の範囲とした。
の周方向主溝10と、これを横切って延びる複数の横溝
11とで区画した陸部ブロック12を備え、この陸部ブ
ロック12に複数のサイプ13を備えている。周方向主
溝10は、各分割トレッドに1〜3本程度あるのが好ま
しく(図2では各2本配置)、この溝形状は、ストレー
ト、クランク状若しくはジグザグ状またはこれらの組み
合わせによる形状が好ましく、溝幅は、中央くぼみ7の
20〜40%の範囲、好ましくは25〜35%の範囲と
し、溝深さは、中央くぼみ7のくぼみ深さDの50〜9
0%の範囲で、好ましくは65〜75%の範囲とした。
【0018】横溝11は、トレッド円周に沿って実質上
等間隔をおいてトレッド端と周方向主溝10の間および
周方向主溝10と中央くぼみ7の間をそれぞれストレー
トに横切る配置とし、また横溝11の配設角度は、トレ
ッド幅方向に対し0〜45°の範囲とし、駆動性能とコ
ーナリング性能のバランス等を考えて、配設角度を適宜
変化させることができる。この横溝11の幅は、中央く
ぼみ7の15〜35%の範囲で、好ましくは20〜30
%の範囲とし、溝深さは、中央くぼみのくぼみ深さDの
50〜90%の範囲で、好ましくは65〜75%の範囲
とし、周方向主溝10の溝深さよりも浅くすることが好
ましい。
等間隔をおいてトレッド端と周方向主溝10の間および
周方向主溝10と中央くぼみ7の間をそれぞれストレー
トに横切る配置とし、また横溝11の配設角度は、トレ
ッド幅方向に対し0〜45°の範囲とし、駆動性能とコ
ーナリング性能のバランス等を考えて、配設角度を適宜
変化させることができる。この横溝11の幅は、中央く
ぼみ7の15〜35%の範囲で、好ましくは20〜30
%の範囲とし、溝深さは、中央くぼみのくぼみ深さDの
50〜90%の範囲で、好ましくは65〜75%の範囲
とし、周方向主溝10の溝深さよりも浅くすることが好
ましい。
【0019】また、陸部ブロック12には、エッジ効果
を高めるため、複数のサイプ13を設けているが、この
サイプの本数は、少なくとも2本以上で、好ましくは3
〜6本であり、またサイプの配設角度は、第2図に示す
ように横溝と対応させるのが好ましいが、駆動性能およ
びコーナリング性能のバランス等を考えて適宜変えるこ
とができる。
を高めるため、複数のサイプ13を設けているが、この
サイプの本数は、少なくとも2本以上で、好ましくは3
〜6本であり、またサイプの配設角度は、第2図に示す
ように横溝と対応させるのが好ましいが、駆動性能およ
びコーナリング性能のバランス等を考えて適宜変えるこ
とができる。
【0020】各分割トレッド部の内方端および外方端の
断面高さ位置i,oを、両分割トレッドの最大断面高さ
位置tを通る平面からのずれで規定すると、これらのず
れは、中央くぼみ深さDに対し、内方端iで15〜30
%、外方端で30〜60%、これらの割合(内方端のず
れ/外方端のずれ)が、0.4〜0.6の範囲であるこ
とが好ましい。
断面高さ位置i,oを、両分割トレッドの最大断面高さ
位置tを通る平面からのずれで規定すると、これらのず
れは、中央くぼみ深さDに対し、内方端iで15〜30
%、外方端で30〜60%、これらの割合(内方端のず
れ/外方端のずれ)が、0.4〜0.6の範囲であるこ
とが好ましい。
【0021】なお、トレッド部6のゴム構造について
は、単層ゴムのみで構成されていてもよいが、キャップ
/ベースの二層構造の方が好ましく、その場合、キャッ
プゴムは、該ゴムの脆化温度が−45〜−65℃の範
囲、ゴム硬さが40〜60°の範囲、好ましくは45〜
55°の範囲にあり、特に氷雪性能に優れた発泡ゴムか
らなるのがより好ましく、ベースゴムはキャップゴムよ
りも硬い非発泡ゴムからなるのが好ましい。本発明は、
特に適用リムに組付けて所定内圧を充てんしたときのタ
イヤのへん平率が60%以下であることが好ましい。
は、単層ゴムのみで構成されていてもよいが、キャップ
/ベースの二層構造の方が好ましく、その場合、キャッ
プゴムは、該ゴムの脆化温度が−45〜−65℃の範
囲、ゴム硬さが40〜60°の範囲、好ましくは45〜
55°の範囲にあり、特に氷雪性能に優れた発泡ゴムか
らなるのがより好ましく、ベースゴムはキャップゴムよ
りも硬い非発泡ゴムからなるのが好ましい。本発明は、
特に適用リムに組付けて所定内圧を充てんしたときのタ
イヤのへん平率が60%以下であることが好ましい。
【0022】
【作用】本発明の空気入りラジアルタイヤは氷雪路面に
おいて、広幅の中央くぼみを設けることによって広いタ
イヤ幅に見合った広いトレッド幅を与えることができ、
それによって接地長さを充分に増加させることができ
る。また、十分な氷雪性能を得るため、中央くぼみによ
り二分割された分割トレッド部両端部のうち、少なくと
も外方端を適正なスクウェアショルダー形の輪郭形状に
することで、氷雪路走行時に横力に対し強力なエッジ成
分が得られるため、コーナリング性能が向上する。さら
に、トレッドを氷雪路面に適するブロックパターン(陸
部ブロックに複数のサイプを含む)にすることで、十分
な駆動性およびコーナリング性が得られる。
おいて、広幅の中央くぼみを設けることによって広いタ
イヤ幅に見合った広いトレッド幅を与えることができ、
それによって接地長さを充分に増加させることができ
る。また、十分な氷雪性能を得るため、中央くぼみによ
り二分割された分割トレッド部両端部のうち、少なくと
も外方端を適正なスクウェアショルダー形の輪郭形状に
することで、氷雪路走行時に横力に対し強力なエッジ成
分が得られるため、コーナリング性能が向上する。さら
に、トレッドを氷雪路面に適するブロックパターン(陸
部ブロックに複数のサイプを含む)にすることで、十分
な駆動性およびコーナリング性が得られる。
【0023】加えて中央くぼみの配設により、濡れた路
面での高排水性と、乾燥路面での優れた操縦安定性の双
方を向上させることができる。
面での高排水性と、乾燥路面での優れた操縦安定性の双
方を向上させることができる。
【0024】
【実施例】実施例に使用した発明タイヤの幅断面および
トレッドパターンを、それぞれ図1および図2に示す。
このタイヤは、一対のビードコア間にまたがってトロイ
ド状に連なるラジアルカーカスのクラウン部上に、ベル
トで補強したトレッド部を有している。ラジアルカーカ
ス3は、ポリエステルコードをタイヤ赤道面に対し直交
する方向に配列した一枚のゴム引きシートからなる。ベ
ルト5は、スチールコードをタイヤの赤道面に対し24
°の傾斜角度で配列した二枚のゴム引きシートをそれぞ
れコードが交差するように重ね合わせた構造を有してい
る。
トレッドパターンを、それぞれ図1および図2に示す。
このタイヤは、一対のビードコア間にまたがってトロイ
ド状に連なるラジアルカーカスのクラウン部上に、ベル
トで補強したトレッド部を有している。ラジアルカーカ
ス3は、ポリエステルコードをタイヤ赤道面に対し直交
する方向に配列した一枚のゴム引きシートからなる。ベ
ルト5は、スチールコードをタイヤの赤道面に対し24
°の傾斜角度で配列した二枚のゴム引きシートをそれぞ
れコードが交差するように重ね合わせた構造を有してい
る。
【0025】また、ベルト5を補強するため、ベルト5
の外周全面を覆いつくすような1枚のコードゴム引きシ
ートと、ベルト5の外方端を補強するための1枚の狭幅
のコードゴム引きシートとからなるキャップ層8を有
し、また中央くぼみ7に対応した位置には1枚の狭幅の
補助層9を設けた。キャップ層8および補助層9に使用
したコードは、タイヤ赤道面と平行に配列し、キャップ
層と補助層9にはそれぞれナイロンを使用した。
の外周全面を覆いつくすような1枚のコードゴム引きシ
ートと、ベルト5の外方端を補強するための1枚の狭幅
のコードゴム引きシートとからなるキャップ層8を有
し、また中央くぼみ7に対応した位置には1枚の狭幅の
補助層9を設けた。キャップ層8および補助層9に使用
したコードは、タイヤ赤道面と平行に配列し、キャップ
層と補助層9にはそれぞれナイロンを使用した。
【0026】トレッド部6は、その幅中央でトレッド円
周に沿う広幅かつ深底の中央くぼみ7を備えて、実質上
二分割され、幅断面形状が双子こぶ形をしている。これ
らの分割トレッド部のトレッドは、トレッド幅方向にそ
れぞれ独立した曲率を有していて、ラジアルカーカス又
はタイヤ内周面は、トレッド部の中央くぼみに対応させ
た形のものを用いた。また、トレッド部6のトレッド幅
は208mm、タイヤ幅は218mmとし、これらの百
分率((トレッド幅/タイヤ幅)×100)は95.4
%であった。
周に沿う広幅かつ深底の中央くぼみ7を備えて、実質上
二分割され、幅断面形状が双子こぶ形をしている。これ
らの分割トレッド部のトレッドは、トレッド幅方向にそ
れぞれ独立した曲率を有していて、ラジアルカーカス又
はタイヤ内周面は、トレッド部の中央くぼみに対応させ
た形のものを用いた。また、トレッド部6のトレッド幅
は208mm、タイヤ幅は218mmとし、これらの百
分率((トレッド幅/タイヤ幅)×100)は95.4
%であった。
【0027】中央くぼみ7は、トレッド部6の実質上中
央に設けている。この中央くぼみ7の形状は、断面形状
がU字状であり、この中央くぼみ7の両側壁はそれぞれ
発散する方向に傾斜させ、その傾斜角度をトレッド円周
面に対し17°とした。中央くぼみ7の幅は34mmと
し,トレッド幅に対する百分率を16.3%とした。中
央くぼみ7の深さDは15mmとし、トレッド厚みT
(タイヤの最大断面高さ位置での厚み)が15mmであ
るので、これらの百分率((D/T)×100)は10
0%である。
央に設けている。この中央くぼみ7の形状は、断面形状
がU字状であり、この中央くぼみ7の両側壁はそれぞれ
発散する方向に傾斜させ、その傾斜角度をトレッド円周
面に対し17°とした。中央くぼみ7の幅は34mmと
し,トレッド幅に対する百分率を16.3%とした。中
央くぼみ7の深さDは15mmとし、トレッド厚みT
(タイヤの最大断面高さ位置での厚み)が15mmであ
るので、これらの百分率((D/T)×100)は10
0%である。
【0028】各分割トレッド部のショルダー部は、その
傾斜角度αをトレッド円周面に対しトレッド内側方向に
17°とした。また各分割トレッド部は、二本の周方向
主溝10と、これを横切って延びる複数の横溝11とで
区画した陸部ブロック12を備え、この陸部ブロック1
2に複数のサイプ13を備えている。
傾斜角度αをトレッド円周面に対しトレッド内側方向に
17°とした。また各分割トレッド部は、二本の周方向
主溝10と、これを横切って延びる複数の横溝11とで
区画した陸部ブロック12を備え、この陸部ブロック1
2に複数のサイプ13を備えている。
【0029】分割トレッド部の二本の周方向主溝10
は、ショルダー側に位置する周方向主溝がストレート、
トレッド中央側に位置する周方向主溝が千鳥状に延びる
形状にした。この周方向主溝の溝幅は10mmとし、中
央くぼみ7の溝幅に対する百分率を29.4%とした。
また周方向主溝の溝深さは11mmとし、中央くぼみ7
のくぼみ深さDに対する百分率が73.3%とした。
は、ショルダー側に位置する周方向主溝がストレート、
トレッド中央側に位置する周方向主溝が千鳥状に延びる
形状にした。この周方向主溝の溝幅は10mmとし、中
央くぼみ7の溝幅に対する百分率を29.4%とした。
また周方向主溝の溝深さは11mmとし、中央くぼみ7
のくぼみ深さDに対する百分率が73.3%とした。
【0030】横溝11は、溝幅が8mm、溝深さが11
mmとし、中央くぼみに対する百分率をそれぞれ24
%、73.3%とし、配設角度をトレッド幅方向に対し
0°とした。サイプは、各陸部ブロックに横溝と平行に
5本配置した。
mmとし、中央くぼみに対する百分率をそれぞれ24
%、73.3%とし、配設角度をトレッド幅方向に対し
0°とした。サイプは、各陸部ブロックに横溝と平行に
5本配置した。
【0031】各分割トレッド部の内方端および外方端の
断面高さ位置i,oから、両分割トレッドの最大断面高
さ位置tを通る平面までのずれは、それぞれ3.5m
m、7.0mmとし、中央くぼみ深さDに対する百分率
が、内方端iで23.3%、外方端で46.6%、これ
らの比(内方端のずれ/外方端のずれ)を0.5とし
た。
断面高さ位置i,oから、両分割トレッドの最大断面高
さ位置tを通る平面までのずれは、それぞれ3.5m
m、7.0mmとし、中央くぼみ深さDに対する百分率
が、内方端iで23.3%、外方端で46.6%、これ
らの比(内方端のずれ/外方端のずれ)を0.5とし
た。
【0032】トレッド部6は、キャップ/ベースの二層
構造とし、キャップゴムがゴム硬さ49°の発泡ゴムを
からなり、ベースゴムにはゴム硬さが59°の非発泡ゴ
ムを用いた。
構造とし、キャップゴムがゴム硬さ49°の発泡ゴムを
からなり、ベースゴムにはゴム硬さが59°の非発泡ゴ
ムを用いた。
【0033】従来例に使用した従来タイヤの内部構造は
図1に示した発明タイヤと同じ構造である。
図1に示した発明タイヤと同じ構造である。
【0034】試験は、タイヤ内圧が2.0kgf/cm
2 ,タイヤ負荷荷重が2名乗車相当の条件下で乾燥路面
での操縦安定性、濡れた路面での高速排水性、氷結およ
び雪上の路面での駆動性、制動性およびコーナリング性
について行った。また、接地特性を調べるため、トレッ
ド接地面の接地幅、接地長さおよび実際の接地面積を測
定した。乾燥路面での操縦安定性は、ドライバーによる
フィーリング評価で行った。濡れた路面での高速排水性
は、水深6mmのテストコースを速度100km/hで
走行したときのタイヤの接地残存面積比で評価した。氷
結および雪上の路面において、駆動性は、0〜30m区
間走行時の通過タイム指数で評価した。制動性は、時速
40km/hの停止距離の指数で評価した。コーナリン
グ性は、ドライバーによるフィーリング評価で行った。
2 ,タイヤ負荷荷重が2名乗車相当の条件下で乾燥路面
での操縦安定性、濡れた路面での高速排水性、氷結およ
び雪上の路面での駆動性、制動性およびコーナリング性
について行った。また、接地特性を調べるため、トレッ
ド接地面の接地幅、接地長さおよび実際の接地面積を測
定した。乾燥路面での操縦安定性は、ドライバーによる
フィーリング評価で行った。濡れた路面での高速排水性
は、水深6mmのテストコースを速度100km/hで
走行したときのタイヤの接地残存面積比で評価した。氷
結および雪上の路面において、駆動性は、0〜30m区
間走行時の通過タイム指数で評価した。制動性は、時速
40km/hの停止距離の指数で評価した。コーナリン
グ性は、ドライバーによるフィーリング評価で行った。
【0035】上記の性能の試験結果を表2に、接地特性
を調べた結果を表3に示す。表中の数値はいずれも従来
例を100とした指数対比で示してあり、この値はいず
れも大きいほど優れている。なお、表3中の括弧書の数
値は実際の測定値を示した。
を調べた結果を表3に示す。表中の数値はいずれも従来
例を100とした指数対比で示してあり、この値はいず
れも大きいほど優れている。なお、表3中の括弧書の数
値は実際の測定値を示した。
【0036】
【表2】
【0037】
【表3】
【0038】表2の試験結果から、発明タイヤは、いず
れの性能とも従来タイヤに比べ優れる。また表3の結果
から、発明タイヤは、従来タイヤに比べ、実際の接地面
積はほぼ同じで接地長さを増やすことができる。
れの性能とも従来タイヤに比べ優れる。また表3の結果
から、発明タイヤは、従来タイヤに比べ、実際の接地面
積はほぼ同じで接地長さを増やすことができる。
【0039】
【発明の効果】本発明によれば、トレッドの幅中央に中
央くぼみを備えることにより、氷雪路面でのタイヤの接
地性が増大し実際のタイヤ接地域がタイヤの周方向に広
がるため、接地長さが増やせ、このため従来のへん平タ
イヤの接地長さが短かった欠点を解消することができ、
これにより十分な駆動性能およびコーナリング性能が得
られる。また、トレッド部の少なくとも外方を傾斜角度
の小さいスクウェアショルダー形の輪郭形状とすること
により、特に氷雪路面におけるコーナリング時に発生す
る横力に対し顕著なエッジ効果を発揮することができ
る。また、本発明タイヤは、通常のへん平タイヤに比
べ、タイヤ幅に対するトレッド幅の割合が大きくとれる
ため、乾燥路面での操縦安定性に優れる。また濡れた路
面においても、トレッド接地面に侵入した水を速やかに
中央くぼみ内に収めて排除することができるので、接地
面が確保できるため十分な操縦安定性が得られる。以上
のことから、本発明タイヤは、氷雪路面での優れた性能
を有するのみならず、乾燥路面や濡れた路面でも優れた
性能を発揮するため、これらの路面が混在した場合にお
いても、問題なく使用することができる。
央くぼみを備えることにより、氷雪路面でのタイヤの接
地性が増大し実際のタイヤ接地域がタイヤの周方向に広
がるため、接地長さが増やせ、このため従来のへん平タ
イヤの接地長さが短かった欠点を解消することができ、
これにより十分な駆動性能およびコーナリング性能が得
られる。また、トレッド部の少なくとも外方を傾斜角度
の小さいスクウェアショルダー形の輪郭形状とすること
により、特に氷雪路面におけるコーナリング時に発生す
る横力に対し顕著なエッジ効果を発揮することができ
る。また、本発明タイヤは、通常のへん平タイヤに比
べ、タイヤ幅に対するトレッド幅の割合が大きくとれる
ため、乾燥路面での操縦安定性に優れる。また濡れた路
面においても、トレッド接地面に侵入した水を速やかに
中央くぼみ内に収めて排除することができるので、接地
面が確保できるため十分な操縦安定性が得られる。以上
のことから、本発明タイヤは、氷雪路面での優れた性能
を有するのみならず、乾燥路面や濡れた路面でも優れた
性能を発揮するため、これらの路面が混在した場合にお
いても、問題なく使用することができる。
【図1】実施例に使用した発明タイヤの幅断面図であ
る。
る。
【図2】図1に示した発明タイヤのトレッドパターンで
ある。
ある。
1 空気入りラジアルタイヤ 2 ビードコア 3 ラジアルカーカス 4 クラウン部 5 ベルト 6 トレッド部 7 中央くぼみ 8 キャップ層 9 補助層 10 周方向主溝 11 横溝 12 陸部ブロック 13 サイプ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60C 3/00,11/00 B60C 11/01,11/12
Claims (1)
- 【請求項1】 一対のビードコア間にまたがってトロイ
ド状に連なるラジアルカーカスのクラウン部上に非伸長
性のコードを配列してなるベルトで補強したトレッド部
を有し、このトレッド部は、その幅中央でトレッド円周
に沿う広幅かつ深底の中央くぼみを備えて実質上の二分
割構成になり、 これらの分割トレッド部は、少なくともタイヤの外方で
スクウェアショルダー形の輪郭形状をなし、 各分割トレッド部は、少なくとも一本の周方向主溝と、
これを横切って延びる複数の横溝とで区画した陸部ブロ
ックを備え、この陸部ブロックに複数のサイプを備える
ことからなる冬用空気入りラジアルタイヤ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33438892A JP3336052B2 (ja) | 1992-12-15 | 1992-12-15 | 冬用空気入りラジアルタイヤ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33438892A JP3336052B2 (ja) | 1992-12-15 | 1992-12-15 | 冬用空気入りラジアルタイヤ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06179305A JPH06179305A (ja) | 1994-06-28 |
JP3336052B2 true JP3336052B2 (ja) | 2002-10-21 |
Family
ID=18276819
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP33438892A Expired - Fee Related JP3336052B2 (ja) | 1992-12-15 | 1992-12-15 | 冬用空気入りラジアルタイヤ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3336052B2 (ja) |
Families Citing this family (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FR2983121B1 (fr) * | 2011-11-29 | 2013-12-20 | Michelin Soc Tech | Sommet pour pneumatique d'avion |
US20140345763A1 (en) * | 2011-12-30 | 2014-11-27 | Michelin Recherche Et Technique S.A. | Tire with complex belts |
CN104339982A (zh) * | 2013-07-24 | 2015-02-11 | 北汽福田汽车股份有限公司 | 一种扁平轮胎 |
JP6828441B2 (ja) * | 2017-01-10 | 2021-02-10 | 横浜ゴム株式会社 | 空気入りタイヤ |
JP6828442B2 (ja) * | 2017-01-10 | 2021-02-10 | 横浜ゴム株式会社 | 空気入りタイヤ |
CN108237844B (zh) * | 2018-02-11 | 2024-09-17 | 深圳市自由侠科技有限公司 | 一种轮胎及其独轮车 |
JP7282628B2 (ja) * | 2019-08-07 | 2023-05-29 | Toyo Tire株式会社 | 空気入りタイヤ |
-
1992
- 1992-12-15 JP JP33438892A patent/JP3336052B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06179305A (ja) | 1994-06-28 |
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