JP2934403B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

空気入りタイヤ

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JP2934403B2
JP2934403B2 JP8007519A JP751996A JP2934403B2 JP 2934403 B2 JP2934403 B2 JP 2934403B2 JP 8007519 A JP8007519 A JP 8007519A JP 751996 A JP751996 A JP 751996A JP 2934403 B2 JP2934403 B2 JP 2934403B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特に偏平率70%
以下の乗用車用ラジアルタイヤとして好適であり、耐ハ
イドロプレーニング性の向上及びタイヤ騒音の低減を図
りつつ操縦安定性を高めうる空気入りタイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】車両の高性能化、高出力化に伴い、タイ
ヤにおいても優れた高速走行性能が強く要求されてお
り、近年、タイヤ巾とタイヤ断面高さとの比である偏平
率を減じタイヤ剛性及び構造耐久性等を高めた偏平ラジ
アルタイヤが多用されつつある。他方、このような偏平
ラジアルタイヤにあっては、偏平化による接地面積の増
大及び接地圧力の減少等に原因して、特に降雨時の高速
走行において路面との間に水膜が生じやすく、グリップ
性を著しく低下するなど耐ハイドロプレーニング性に劣
るという傾向にある。
【0003】このために、特開昭63−34204号公
報等では、図9に略示するように、1本の広い縦溝gに
よってトレッド部を左右のサブトレッドt1、t2に区
分し、かつ各サブトレッドt1、t2のプロファイルを
曲率半径rの凸円弧で形成した双こぶトレッドのタイヤ
を提案している。このタイヤは、前記サブトレッドt
1、t2が縦溝g内に水を落としこむように機能すると
ともに、水流に対する抵抗が少ないためにセンター側に
集まる水を効率良く後方側に排出でき、耐ハイドロプレ
ーニング性を向上しうる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うなプロファイルでは、各サブトレッドt1、t2にお
ける横力に対する剛性が小さいために、特に旋回時に
は、サブトレッドが巾方向に大きく変形して操縦安定性
を低下するという問題がる。
【0005】なお特開平4−243602号公報等に
は、前記双こぶトレッドのタイヤにおける旋回操縦安定
性を改善するために、タイヤを車輌に装着する際に装着
外側となるサブトレッドに設ける横溝の周方向に対する
角度を45度以上、装着外側となるサブトレッドの横溝
の角度を35度以下として差を付けることを提案してい
るが、充分に満足しえる効果を得るに至っていない。
【0006】そこで本発明のうち請求項1記載の発明
は、縦溝の溝壁の勾配を左右で違えた非対称に形成する
ことにより、一方のサブトレッドの接地プリント輪郭に
おける内側縁E1を円弧状に、かつ他方のサブトレッド
の接地プリント輪郭における内側縁E2を直線状にする
ことを基本として、コーナリングパワーの増大を図り、
高い耐ハイドロプレーニング性を維持しつつ特に旋回時
の操縦安定性を向上でき、併せてタイヤ騒音の低減を図
りうる空気入りタイヤの提供を目的としている。
【0007】請求項2、3記載の発明は、前記操縦安定
性の向上効果をより確実化しうる空気入りタイヤの提供
を目的としている。
【0008】請求項4記載の発明は、縦溝溝底の耐久性
を高めるとともに磨耗限界の目安(ウエアインジケー
タ)としての機能も付加させうる空気入りタイヤの提供
を目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明のうちで請求項1記載の発明は、トレッド部
に円周方向に連続してのびかつタイヤ半径方向線に対し
てなす角度が大小に異なる急勾配の溝壁と緩勾配の溝壁
とを有する巾広の1本の縦溝を設けることにより前記ト
レッド部を急勾配壁サブトレッドと緩勾配壁サブトレッ
ドとに区分するとともに、前記緩勾配の溝壁は、溝底縁
からトレッド面まで緩勾配でのびる曲率半径が大な凸曲
線でトレッド面に滑らかに連なり、かつ前記急勾配の溝
壁は、溝底縁からトレッド面までタイヤ半径方向線に対
してなす角度が0〜20度の急勾配部を有ししかもトレ
ッド面とは前記緩勾配の溝壁よりも小な曲率半径で連な
ることにより、規格内圧を充填し規格荷重を付加した規
格荷重状態で前記トレッド部が路面と接地する接地プリ
ントにおいて、前記緩勾配壁サブトレッドの接地プリン
ト輪郭は、この緩勾配壁サブトレッドのタイヤ軸方向の
内側縁E1が実質的に円弧状に湾曲する略楕円形状をな
し、かつ前記急勾配壁サブトレッドの接地プリント輪郭
は、この急勾配壁サブトレッドのタイヤ軸方向の内側縁
E2が実質的に直線状にのびる略台形形状をなす一方、
前記急勾配壁サブトレッドの接地プリント輪郭のタイヤ
軸方向の輪郭巾WTを、前記緩勾配壁サブトレッドの接
地プリント輪郭のタイヤ軸方向の輪郭巾WE以上、しか
も前記接地プリント輪郭の内側縁E1、E2間の最短距
離である前記縦溝の溝巾Wg0を35〜55mmとした
ことを特徴としたものであります。
【0010】又請求項2記載の発明は、急勾配壁サブト
レッドの接地プリント輪郭の面積STを、緩勾配壁サブ
トレッドの接地プリント輪郭の面積SEの1.05〜
2.00倍としたことを特徴としたものであります。
【0011】又請求項3記載の発明は、急勾配壁サブト
レッドの陸面積比と、前記緩勾配壁サブトレッドの陸面
積比との比(St/ST)/(Se/SE)を1.05
〜1.50としたことを特徴としたものであります。
【0012】又請求項4記載の発明は、縦溝を、緩勾配
溝壁に連なる浅底面と、急勾配溝壁に連なる深底面とを
有する段差溝としたことを特徴としたものであります。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
示例とともに説明する。図1は、JATMAなどの規格
適用リムに取付けられかつ規格内圧を充填した規格内圧
状態での空気入りタイヤ1の子午断面を示し、本実施例
では、タイヤ断面高さHとタイヤ巾Wとの比である偏平
率H/Wが70%以下、例えば50%の乗用車用ラジア
ルタイヤとして形成される。
【0014】前記タイヤ1は、トレッド部2からサイド
ウォール部3を通りビード部4のビードコア5の廻りで
内側から外側に巻き上げられて係止されるカーカス6
と、このカーカス6の半径方向外側かつトレッド部2の
内方に配されるベルト層7とを具える。又ビードコア
5、5間をのびるカーカス6の本体部とその両端の巻返
し部との間には、ビードコア5からタイヤ半径方向外側
にのびるビードエーペックスゴム8が充填され、ビード
部4からサイドウオール部3にかけて補強しかつ横剛性
を高めている。
【0015】前記カーカス6は、カーカスコードをタイ
ヤ赤道Cに対して75〜90度の角度で配列した少なく
とも1枚、本例では2枚のカーカスプライから形成され
る。カーカスコードは、本例の如く乗用車用タイヤであ
るとき、通常ナイロン、レーヨン、ポリエステルなどの
有機繊維コードが用いられる。
【0016】前記ベルト層7は、スチール、芳香族ポリ
アミドなどの引張弾性率の高いベルトコードをタイヤ赤
道Cに対し15〜30度の角度で配列した2枚以上、例
えば2枚のベルトプライから形成され、各プライ間でベ
ルトコードが交差するように向きを違えて配される。な
お、本例では、このベルトプライの高速走行に伴うリフ
テイングを抑制するために、バンド9を付設している。
バンド9は、ベルト層7の各外端部を覆う幅狭のエッジ
バンド9Aと、その外側に配され前記エッジバンド9A
とともにベルト層7を覆うフルバンド9Bとを具え、ナ
イロンなどのバンドコードの螺旋巻きによって夫々形成
される。
【0017】又前記トレッド部2は、トレッド面2S
に、円周方向に連続してのびる1本の巾広の縦溝10が
設けられる。この縦溝10は、本例では、溝底13に浅
底面13Aと深底面13Bとを設けた段差溝であって、
またタイヤ半径方向線に対してなす角度が大小に異なる
急勾配の溝壁11と緩勾配の溝壁12とを有することに
よって、トレッド部2を、溝壁11を含む急勾配壁サブ
トレッド2Aと溝壁12を含む緩勾配壁サブトレッド2
Bとに区分している。
【0018】前記緩勾配の溝壁12は、図2に拡大して
示すように、浅底面13A側の溝底縁からトレッド面2
Sまで緩勾配でのびる曲率半径Raが大な凸曲線をな
し、前記トレッド面2Sに内接する。なお溝壁12は、
凸曲線をなすことによって、その接線のタイヤ半径方向
線に対してなす角度θ1は、前記溝底縁からトレッド面
に向かって漸増し、最小となる溝底縁近傍での角度θ1
においても、本例では50度以上、好ましくは60度以
上の緩勾配としている。前記曲率半径Raは、浅底面1
3Aでの溝深さDaの略3.0倍以上であって、その上
限は、前記トレッド面2Sの曲率半径TRの0.15〜
0.3倍とするのが好ましい。なおタイヤサイズ225
/50R16のとき、前記溝深さDaは例えば8mm程
度であって、又曲率半径TRは、780〜1300mm
程度である。
【0019】又前記溝壁12は、本例の如く、単一円孤
で形成しうるが、図6に示すように、2つ以上、例えば
2つの円孤を組合わせて形成することもでき、このとき
半径方向外側となる円孤の曲率Ra1を内側円孤の曲率
Ra2より大とすることが好ましい。
【0020】他方、前記急勾配の溝壁11は、深底面1
3B側の溝底縁からタイヤ半径方向線に対して0〜20
度の角度θ2で、本例では実質的に直線状に立上がる急
勾配部11Aと、この急勾配部11Aとトレッド面2S
とを滑らかに継ぐ連結部11Bとを具える。該連結部1
1Bは、前記溝壁12よりも小な曲率半径Rbの円孤か
らなり、本例では、曲率半径Rbは、深底面13Bでの
溝深さDbの0.4倍以下としている。
【0021】なお縦溝10の溝深さの差Db−Daは、
1.0〜2.0mm程度、本例では1.6mmであっ
て、浅底面13Aを磨耗限界の目安となるウエアインジ
ケータとして機能せしめるとともに、この段差によって
溝底13での曲げ剛性を減じ、偏平タイヤにおいて顕著
となるトレッド中央側での接地圧の不均一な低下を防止
できる。又溝底13の段差は、加硫成形の際、巾広の溝
底で発生しがちなベアーを抑制でき亀裂損傷を減じ耐久
性を高めるのにも効果がある。
【0022】そして本願では、前記規格内圧状態のタイ
ヤに規格荷重を付加した時のトレッド部2の接地プリン
ト15において、図4に示すように、急勾配壁サブトレ
ッド2Aの接地プリント輪郭15Aのタイヤ軸方向の輪
郭巾WTを、前記緩勾配壁サブトレッド2Bの接地プリ
ント輪郭15Bのタイヤ軸方向の輪郭巾WE以上に設定
している。
【0023】又前記接地プリント輪郭15Aは、前記急
勾配部11Aの形成によって、そのタイヤ軸方向の内側
縁E2が実質的に直線状にのびる略台形形状をなし、又
接地プリント輪郭15Bは、前記緩勾配の溝壁12の凸
曲線によって、タイヤ軸方向の内側縁E1が実質的に円
弧状に湾曲する略楕円形状をなす。その結果、略台形状
の前記接地プリント輪郭15Aは、略楕円形状の接地プ
リント輪郭15Bに比べて、前記輪郭巾の差WT−WE
に加え、さらに斜線で示す部分16だけ接地面積が増大
している。
【0024】従って、旋回性能に及ぼす影響が大である
車輌外側に、この接地面積が大な前記急勾配壁サブトレ
ッド2Aが向くようにタイヤを車輌に装着することによ
って、高いコーナリングパワーが得られ、しかも旋回時
に車輌外側に片寄って増加する荷重への支承能力も増化
する等、旋回時の操縦安定性を大巾に向上できる。なお
直進性、旋回性のバランスを図るために、好ましくは前
記接地プリント輪郭15Aの面積STは、接地プリント
輪郭15Bの面積SEの1.05〜2.00倍、より好
ましくは1.05〜1.50倍とする。
【0025】又接地プリント輪郭15における前記内側
縁E1、E2間がなす縦溝10の接地輪郭は、そのタイ
ヤ軸方向の巾Wgが中央側から周方向の前後に向かって
増加するラッパ状をなす。なお前記縦溝10の溝巾Wg
0は、前記巾Wgの最小値に実質的に一致するのである
が、前記ラッパ状の輪郭は、巾Wgの最大値Wg1の部
位から流入する水を中央側に導入しつつ後方に排出しう
るなど溝巾Wg1の縦溝に相当する排水効果を発揮でき
ることを意味し、耐ハイドロプレーニング性を十分に向
上できる。なお旋回時には、車輌内側、すなわち前記緩
勾配壁サブトレッド2B側が、荷重が小となって水膜が
顕著となるが、前記排水効果の向上が前記緩勾配壁サブ
トレッド2B側に対して主に達成されるため、耐ハイド
ロプレーニング性の向上がより効果的となる。
【0026】このように、本願では前記縦溝10の断面
形状等を特定することによって、限られた溝巾の中で最
大限の耐ハイドロプレーニング性と操縦安定性とを付与
することができるのである。
【0027】ここで前記縦溝10の溝巾Wg0は、35
〜55mmとすることが必要であり、35mm未満で
は、前記溝断面形状を有した際にも、耐ハイドロプレー
ニング性が不十分となる。なお縦溝は、走行の際、路面
との間に形成する気柱によって共鳴現象を起し、溝巾の
増化につれて共鳴音が増し通過騒音性を低下させること
が一般に知られている。しかしながら、発明者の研究に
よれば、図5に示すように、溝巾の増化とともに通過騒
音性が悪化するが、溝巾が略25mm以上においては、
逆に溝巾の増化につれて通過騒音性が向上する傾向に転
じ、特に35mm以上で優れた通過騒音性を発揮でき
る。従って、この通過騒音性と耐ハイドロプレーニング
性との両立も可能になるのである。なお溝巾Wg0が5
5mmをこえると必要な操縦安定性が得られない。
【0028】又、縦溝がこのような大な溝巾を有すると
きには、溝上縁に所謂レールウエイ摩耗などの偏摩耗を
早期に誘発するが、前記縦溝10では、一方の溝壁12
が、緩勾配でトレッド面2Sに滑らかに連結し、かつ他
方の溝壁11も小円孤の連結部11Bでトレッド面2S
に滑らかに連結するため、溝上縁で高まる接地圧が均一
に分散化され、前記偏摩耗を抑制し得る。
【0029】なお本例では、図3に示すように、前記急
勾配壁サブトレッド2A及び緩勾配壁サブトレッド2B
で、夫々トレッド溝Gのパターンを違え、接地プリント
輪郭15Aの面積STとこの面積STからトレッド溝相
当の面積を減じた陸面積Stとの比であるランド比St
/STを、接地プリント輪郭15Bの面積SEとこの面
積SEからトレッド溝相当の面積を減じた陸面積Seと
の比であるランド比Se/SEの1.00〜1.50
倍、好ましくは1.00〜1.30倍としている。この
ことは、前述と同様に、車輌内側となる緩勾配壁サブト
レッド2B側のランド比を減じ排水性をさらに高めるた
め、耐ハイドロプレーニング性向上のためにより効果的
である。しかも、車輌外側となる急勾配壁サブトレッド
2A側では、ランド比が逆に高まるために、接地面積が
増大し、しかもパターン剛性の向上効果と相まって、操
縦安定性を一層向上しうる。従って、より好ましくはラ
ンド比Se/SEの下限は1.05以上である。前記ト
レッド溝Gは、本例では、急勾配壁サブトレッド2Aを
円周方向にのびる縦溝20Aと、これを横切る横溝20
B、及び緩勾配壁サブトレッド2Bを円周方向にのびる
縦溝21Aと、これを横切る横溝21Bを含み、各溝2
0A、20B、21A、21Bの溝巾W2を3〜10m
m程度で形成している。また横溝20Bのタイヤ円周方
向に対する角度αを、横溝21Bのタイヤ円周方向に対
する角度βより大とするとともに、横溝20Bを縦溝1
0から離間させて終点している。又前記ランド比は、溝
巾W2を一定とし横溝20B、21Bの本数の相違によ
って違えることが好ましい。
【0030】又本例では、前記急勾配壁サブトレッド2
Aの剛性をさらに高めるために、図1に示すように、前
記急勾配壁サブトレッド2Aにおいて、前記バンド9と
トレッド面2Sとの間のトレッドゴム17を、トレッド
面側のキャップゴム17Aと、このキャップゴム17A
より硬質のベースゴム17Bとの2層で構成している。
前記キャップゴム17Aとベースゴム17Bとの硬度差
は、1〜5度程度であって、又キャップゴム17Aとベ
ースゴム17Bとのゴム厚さTa、Tbの比Ta/Tb
を3.0〜5.0の範囲としている。なお緩勾配壁サブ
トレッド2B側のトレッドゴム18には、前記キャップ
ゴム17Aと同質のものが用いられる。なお縦溝10
は、その溝底13を段差のないフラット面で形成しても
良い。
【0031】
【実施例】図1に示す構造をなしかつ表1の仕様のタイ
ヤサイズ225/50R16の試供タイヤを標準リム
(16×8JJ)、標準内圧(前輪:2.3ksc、後
輪:2.3ksc)のもとで乗用車(3.0 、FR
車)の全輪に操着し、通過騒音性、耐ハイドロプレーニ
ング性、旋回性能、及び操縦安定性を夫々測定しかつ比
較した。なお各タイヤの ・カーカスは、プライ数(2枚)、コード角度(88
度)、コード構成(ポリエステル;1500d/2): ・ベルト層は、プライ数(2枚)、コード角度(26
度)、コード構成(スチール;2+7/0.22): ・バンドは、プライ数(エッジバンド1枚、フルバンド
1枚)、コード角度(0度)、コード構成(ナイロン
6.6;1260d/2):で同一としている。
【0032】・通過騒音性は、エンジンオフ状態で速度
60km/hで走行する車両から側方に7.5m離れた
位置にマイクセットしてJISO規格C−606に準じ
てノイズを測定した。比較例1を100とした指数で表
示し、数値が大なほど静粛で良好である。 ・耐ハイドロプレーニング性(ウエット性)は、曲率1
00mの舗装路面に水深5mm、長さ20mの水たまり
を設けたコースに、速度を段階的に増加させながら進入
し、横加速度(横G)を計測し、70〜90km/hの速
度における平均の横Gにて評価する。比較例1を100
とした指数で表示し、数値が大なほど良好である。 ・旋回性能は、ドライの舗装路の旋回路を走行して旋回
性をドライバーのフィーリングによって5点法で評価
し、ドランバー4名による平均値を結果とした。数値が
大なほど良好である。
【0033】・操縦安定性能は、ドライの舗装路のテス
トコースを走行してレーンチェンジの応答性安定性をド
ライバーのフィーリングによって5点法で評価した。数
値が大なほど良好である。
【0034】
【表1】
【0035】
【発明の効果】本発明の空気入りタイヤは叙上の如く構
成しているため、限られた溝巾の中で最大限の耐ハイド
ロプレーニング性と旋回時の操縦安定性とを発揮でき、
併せてタイヤ騒音の低減を図りうる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のタイヤの断面図である。
【図2】縦溝断面形状を拡大して示す断面図である。
【図3】トレッドパターンを示す部分平面図である。
【図4】接地プリントを略示する線図である。
【図5】縦溝の溝巾と通過騒音性と耐ハイドロプレーニ
ング性との関係を示すグラフである。
【図6】他の縦溝断面形状を示す断面図である。
【図7】さらに他の縦溝断面形状を示す断面図である。
【図8】表1に記載の比較品1,5,6のタイヤの縦溝
断面形状を示す断面図である。
【図9】従来技術を説明するタイヤのトレッド部の断面
図である。
【符号の説明】
2 トレッド部 2A 急勾配壁サブトレッド 2B 緩勾配壁サブトレッド 2S トレッド面 10 縦溝 11 急勾配の溝壁 11A 急勾配部 12 緩勾配の溝壁 13 溝底 13A 深底面 13B 浅底面 15 接地プリント 15A、15B接地プリント輪郭 G トレッド溝

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】トレッド部に円周方向に連続してのびかつ
    タイヤ半径方向線に対してなす角度が大小に異なる急勾
    配の溝壁と緩勾配の溝壁とを有する巾広の1本の縦溝を
    設けることにより前記トレッド部を急勾配壁サブトレッ
    ドと緩勾配壁サブトレッドとに区分するとともに、 前記緩勾配の溝壁は、溝底縁からトレッド面まで緩勾配
    でのびる曲率半径が大な凸曲線でトレッド面に滑らかに
    連なり、かつ前記急勾配の溝壁は、溝底縁からトレッド
    面までタイヤ半径方向線に対してなす角度が0〜20度
    の急勾配部を有ししかもトレッド面とは前記緩勾配の溝
    壁よりも小な曲率半径で連なることにより、規格内圧を
    充填し規格荷重を付加した規格荷重状態で前記トレッド
    部が路面と接地する接地プリントにおいて、前記緩勾配
    壁サブトレッドの接地プリント輪郭は、この緩勾配壁サ
    ブトレッドのタイヤ軸方向の内側縁E1が実質的に円弧
    状に湾曲する略楕円形状をなし、かつ前記急勾配壁サブ
    トレッドの接地プリント輪郭は、この急勾配壁サブトレ
    ッドのタイヤ軸方向の内側縁E2が実質的に直線状にの
    びる略台形形状をなす一方、 前記急勾配壁サブトレッドの接地プリント輪郭のタイヤ
    軸方向の輪郭巾WTを、前記緩勾配壁サブトレッドの接
    地プリント輪郭のタイヤ軸方向の輪郭巾WE以上、しか
    も前記接地プリント輪郭の内側縁E1、E2間の最短距
    離である前記縦溝の溝巾Wg0を35〜55mmとした
    空気入りタイヤ。
  2. 【請求項2】前記急勾配壁サブトレッドの接地プリント
    輪郭の面積STは、緩勾配壁サブトレッドの接地プリン
    ト輪郭の面積SEの1.05〜2.00倍であることを
    特徴とする請求項1記載の空気入りタイヤ
  3. 【請求項3】各サブトレッドは、トレッド溝を有し、前
    記急勾配壁サブトレッドの接地プリント輪郭の面積ST
    とこの面積STからトレッド溝の面積を減じた陸面積S
    tとの比St/STの、前記緩勾配壁サブトレッドの接
    地プリント輪郭の面積SEとこの面積SEからトレッド
    溝の面積を減じた陸面積Seとの比Se/SEに対する
    比(St/ST)/(Se/SE)を1.05〜1.5
    0としたことを特徴とする請求項1記載の空気入りタイ
  4. 【請求項4】前記縦溝の溝底は、前記緩勾配溝壁に連な
    る浅底面と、前記急勾配溝壁に連なる深底面とを有する
    ことを特徴とする請求項1記載の空気入りタイヤ。
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