JPH07113139B2 - 鋳造性および耐熱疲労性に優れるエキゾーストマニホールドおよび自動車用タービンハウジング - Google Patents

鋳造性および耐熱疲労性に優れるエキゾーストマニホールドおよび自動車用タービンハウジング

Info

Publication number
JPH07113139B2
JPH07113139B2 JP63257280A JP25728088A JPH07113139B2 JP H07113139 B2 JPH07113139 B2 JP H07113139B2 JP 63257280 A JP63257280 A JP 63257280A JP 25728088 A JP25728088 A JP 25728088A JP H07113139 B2 JPH07113139 B2 JP H07113139B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
exhaust manifold
test
less
present
heat
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP63257280A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH02175841A (ja
Inventor
耕一 秋山
政秀 池
邦夫 河合
公輝 大塚
公雄 久保
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Metals Ltd
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Metals Ltd
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Metals Ltd, Nissan Motor Co Ltd filed Critical Hitachi Metals Ltd
Priority to JP63257280A priority Critical patent/JPH07113139B2/ja
Priority to EP89116323A priority patent/EP0359085B1/en
Priority to DE68919606T priority patent/DE68919606T2/de
Publication of JPH02175841A publication Critical patent/JPH02175841A/ja
Priority to US07/620,016 priority patent/US5106578A/en
Priority to US07/619,953 priority patent/US5091147A/en
Publication of JPH07113139B2 publication Critical patent/JPH07113139B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Exhaust Silencers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、自動車エンジンなどの排気系部品に関し、よ
り詳しくは、特に熱疲労寿命、耐酸化性といった耐久性
に優れているとともに、構造用部品として室温延性に優
れ、かつ鋳造性、加工性に優れ、安価なコストで製造可
能なフェライト系耐熱鋳鋼製のエキゾーストマニホール
ドおよび自動車用タービンハウジングに関する。
〔従来の技術〕
従来の耐熱鋳鋼としては、例えば第1表の従来例に示す
組成からなる耐熱鋳鉄、耐熱鋳鋼がある。
自動車用エンジンのエキゾーストマニホールドやターボ
チャージャ用タービンハウジングなどの排気系部品にお
いては、使用条件が高温過酷となることから、第1表に
示すような高Si球状黒鉛鋳鉄、ニレジスト鋳鉄(Ni−Cr
系オーステナイト鋳鉄)、CB−30(米国のAlloy Casti
ng Institute規格)のようなフェライト系ステンレス
鋳鋼、Al合金鋳鉄等の耐熱鋳鉄や、特例的にはオーステ
ナイト鋳鋼等の高価な高合金耐熱鋳鋼が採用されてい
た。
その他、耐熱性に優れるものとして、特開昭61−117251
号公報には、アルミニウム(Al)を重量比率で0.2〜2.0
%含有するフェライト系耐熱鋳鋼、また、特開昭62−15
1548号公報には、窒素(N)を重量比率で0.2〜0.5%含
有するフェライト系耐熱鋳鋼が開示されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、前記従来の耐熱鋳鉄、鋳鋼にあっては、
例えば高Si球状黒鉛鋳鉄、ニレジスト鋳鉄、CB−30(米
国のAlloy Casting Institute規格)のようなフェラ
イト系ステンレス鋳鋼においては、比較的、鋳造性や加
工性等の生産性は良好であるものの、耐熱疲労性、ある
いは耐酸化性といった耐久性が劣ることから、800℃以
上の高温となる部材へは適用できない。
一方、Al合金鋳鉄やオーステナイト系耐熱鋳鋼等の高合
金耐熱鋳鋼は、800℃以上での耐久性に優れているもの
の、熱膨張係数が大きいことに起因して熱疲労寿命が短
いという欠点を有する。また、鋳造性が悪いために、鋳
造時にひけ巣や湯廻り不良等の鋳造欠陥が発生しやす
く、さらに機械加工性が悪いために、それから耐熱性を
要求される部材を製造する場合に、生産性が低いという
課題もあった。
その他にフェライト系ステンレス鋳鋼もあるが、通常の
フェライト系ステンレス鋳鋼は、高温強度を改善しよう
とすると、室温における延性に乏しくなり、これらを用
いた耐熱部材は極めて短寿命であったり、高価であった
りする。
また、特開昭61−117251号公報に記載の耐熱鋳鋼は、耐
熱性は優れるもののアルミニウム(Al)を重量比率で0.
2〜2.0%含有するため、鋳造性、特に湯流れ性に難があ
り、これにより肉厚が2〜4mm程度の薄肉を要求される
自動車用エンジンのエキゾーストマニホールド、ターボ
チャージャ用タービンハウジング等の耐熱部材を安価に
製造することが難しい。
また、特開昭62−151548号公報記載の耐熱鋳鋼は、窒素
(N)を重量比率で0.2〜0.5%含有するが、窒素をこの
ように多量に溶解した溶湯を鋳造した場合、多量の窒素
ガスが発生し、これが鋳物中に気泡として残存し、健全
な耐熱部材を製造することは難しい。
従って、本発明は、上記従来の耐熱鋳鉄、耐熱鋳鋼を用
いた、一部に薄肉部を持つ排気系部品の鋳造性の課題を
解決し、かつ、耐熱疲労性、耐酸化性といった耐久性、
さらに室温の強度、延性、鋳造性、および加工性に優
れ、安価に製造可能な、長寿命のフェライト系耐熱鋳鋼
製のエキゾーストマニホールドおよび自動車用タービン
ハウジングを提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するために、本第1の発明の鋳造性およ
び耐熱疲労性に優れるエキゾーストマニホールドは、重
量比率で、C:0.06〜0.20%、N:0.01〜0.10%、Si:0.4〜
2.0%、Mn:0.3〜1.0%、P:0.04%以下、S:0.04%以下、
Cr:15〜22%、Nb:0.01〜2.0%、残部Feおよび不可避的
不純物の組成からなることを特徴とする。
また、本第2の発明の鋳造性および耐熱疲労性に優れる
エキゾーストマニホールドは、重量比率で、C:0.06〜0.
20%、N:0.01〜0.10%、Si:0.4〜2.0%、Mn:0.3〜1.0
%、P:0.04%以下、S:0.04%以下、Cr:15〜22%、Nb:0.
01〜2.0%、Mo:0.2〜1.0%、残部Feおよび不可避的不純
物の組成からなることを特徴とする。
さらに、本第3の発明の鋳造性および耐熱疲労性に優れ
るエキゾーストマニホールドは、重量比率で、C:0.06〜
0.20%、N:0.01〜0.10%、Si:0.4〜2.0%、Mn:0.3〜1.0
%、P:0.04%以下、S:0.04%以下、Cr:15〜22%、Ti:0.
01〜0.10%、Mo:0.2〜1.0%、Ni:0.01〜1.0%、残部Fe
および不可避的不純物の組成からなることを特徴とす
る。
さらに、本第4の発明の鋳造性および耐熱疲労性に優れ
るエキゾーストマニホールドは、重量比率で、C:0.06〜
0.20%、N:0.01〜0.10%、Si:0.4〜2.0%、Mn:0.3〜1.0
%、P:0.04%以下、S:0.04%以下、Cr:15〜22%、Nb:0.
01〜2.0%、Ti:0.01〜0.10%、Mo:0.2〜1.0%、Ni:0.01
〜1.0%、残部Feおよび不可避的不純物の組成からなる
ことを特徴とする。
以下に述べる本第5〜本第8の発明は、鋳造性および耐
熱疲労性に優れる自動車用タービンハウジングに関す
る。
本第5の発明の自動車用タービンハウジングは、重量比
率で、C:0.06〜0.20%、N:0.01〜0.10%、Si:0.4〜2.0
%、Mn:0.3〜1.0%、P:0.04%以下、S:0.04%以下、Cr:
15〜22%、Nb:0.01〜2.0%、残部Feおよび不可避的不純
物の組成からなることを特徴とする。
また、本第6の発明の自動車用タービンハウジングは、
重量比率で、C:0.06〜0.20%、N:0.01〜0.10%、Si:0.4
〜2.0%、Mn:0.3〜1.0%、P:0.04%以下、S:0.04%以
下、Cr:15〜22%、Nb:0.01〜2.0%、Mo:0.2〜1.0%、残
部Feおよび不可避的不純物の組成からなることを特徴と
する。
また、本第7の発明の自動車用タービンハウジングは、
重量比率で、C:0.06〜0.20%、N:0.01〜0.10%、Si:0.4
〜2.0%、Mn:0.3〜1.0%、P:0.04%以下、S:0.04%以
下、Cr:15〜22%、Ti:0.01〜0.10%、Mo:0.2〜1.0%、N
i:0.01〜1.0%、残部Feおよび不可避的不純物の組成か
らなることを特徴とする。
さらに、本第8の発明の自動車用タービンハウジング
は、重量比率で、C:0.06〜0.20%、N:0.01〜0.10%、S
i:0.4〜2.0%、Mn:0.3〜1.0%、P:0.04%以下、S:0.04
%以下、Cr:15〜22%、Nb:0.01〜2.0%、Ti:0.01〜0.10
%、Mo:0.2〜1.0%、Ni:0.01〜1.0%、残部Feおよび不
可避的不純物の組成からなることを特徴とする。
〔作用〕
本発明の鋳造性および耐熱疲労性に優れるエキゾースト
マニホールドは、特に主要な構成として、本第1の発明
の組成、すなわち、重量比率で、C:0.06〜0.20%、N:0.
01〜0.10%、Si:0.4〜2.0%、Mn:0.3〜1.0%、P:0.04%
以下、S:0.04%以下、Cr:15〜22%、Nb:0.01〜2.0%、
残部Feおよび不可避的不純物によりなる組成である。ま
た、本第2の発明は、本第1の発明の組成に加え、Mo:
0.2〜1.0%を添加する組成である。次に、本第3の発明
は本第1の発明の組成に加え、Nbを除き、Ti:0.01〜0.1
0%、Mo:0.2〜1.0%、およびNi:0.01〜1.0%を含有する
組成である。更に、本第4の発明は本第1の発明の組成
に加え、Ti:0.01〜0.10%、Mo:0.2〜1.0%、Ni:0.01〜
1.0%を含有する組成である。
本第5〜本第8の発明の自動車用タービンハウジングに
ついても、前記本第1〜本第4の発明の組成構成とする
ものである。
これらの組成構成とすることにより、本発明のエキゾー
ストマニホールドおよび自動車用タービンハウジング
は、特に使用上の要求特性である耐熱疲労性と耐酸化性
について、従来材を用いたエキゾーストマニホールドお
よび自動車用タービンハウジング等の排気系部品を上回
る優れた特性を有する。しかも、部分的に薄肉部を持っ
ても鋳造性が良く、かつ機械加工性は従来材の排気系部
品と同等であり、廉価に製造できる。
なお、鋳造後の熱処理は、2相混合域以下の温度で熱処
理を施すことにより、炭化物を固溶拡散し、被削性を向
上するものである。
以下、本発明のエキゾーストマニホールドおよび自動車
用タービンハウジングを構成する各合金元素の限定理由
について説明する。
(1) C(炭素):0.06〜0.20% まず、耐熱疲労性について第1表および第2表のデータ
をもとに重回帰分析を行なった結果、フェライト系ステ
ンレス鋳鋼においては従来から重要性が指摘されていた
破断伸びよりも高温における強度が支配要因であること
が明らかとなった。
そのためには、C含有量を黒鉛化しない範囲で増す必要
がある。
また、Cは溶湯の流動性(鋳造性)を改善させることか
ら0.06%以上は必要である。
しかし一方、後述の主にCr含有量との関係からα−γ相
変態に伴なう局部熱応力による耐熱疲労性の低下を防ぐ
目的でCは0.20%以下とする。
そして、上記の低C範囲とすることにより耐酸化性の向
上および耐食性および加工性の低下を引き起こすCr炭化
物の析出を抑制することができる。
(2) N(窒素):0.01〜0.10% NはCと同様に高温強度を改善し耐熱疲労性を改善する
ことが本データより明らかとなった重要な元素であり、
含有量0.01%以上で効果があらわれる。
一方、多量に含有するとピンホール等の不良の発生原因
となる。製造の安定性を確保するため、およびCr窒化物
の析出による脆化を避けるために0.10%以下とした。
(3) Si(けい素):0.4〜2.0% Siは本Fe−Cr系合金系のγ相範囲を狭め組織安定性を増
し、耐酸化性の改善効果もある。
さらに、鋳造性を改善し、脱酸剤として働き、鋳物のピ
ンホール欠陥を減らす効果もあるため0.4%以上とす
る。
しかし一方で、Cとのバランス(炭素当量)により1次
炭化物を粗大化させて加工性を悪化し、また、フェライ
ト基地組織中のSi含有量が過多となって靭性の低下を起
こしたり、高温でのσ相形成を助長する。このため2.0
%以下とした。
(4) Mn(マンガン):0.3〜1.0% Mnはパーライト組織の形成元素であることから、本発明
のように基地組織をフェライト組織とした耐熱鋳鋼製の
エキゾーストマニホールドおよび自動車用タービンハウ
ジングにはあまり好ましくない元素であるが、Siと同様
に溶湯の脱酸剤として有効であり、鋳造時の湯流れ性を
向上させて生産性を改善させるため0.3〜1.0%とする。
(5) P(リン):0.04%以下 Pは0.04%を越えて含有するパーライト化やステダイト
晶出による加工性の悪化や、不純物として耐食性および
耐熱疲労性を低下させる。このためPは0.04%以下とす
る。
(6) S(イオウ):0.04%以下 SはMnS晶出による加工性の改善は期待できるが、不純
物として耐食性および耐熱疲労性を低下させるため0.04
%以下とする。
(7) Cr(クロム):15〜22%、好ましくは17.0〜19.
5% Crは耐酸化性を改善し、共析変態温度を上昇させ、主に
C含有量との関係から実用高温域でのフェライト相から
オーステナイト相への変態を防止し、組織安定性を狙う
目的で15%以上とする。
しかし一方で、多量の添加はCrの1次炭化物を粗大化さ
せ機械加工性を悪化させることと、高温でのσ相形成を
助長し著しく脆化を起こすため22%以下とするが、より
好ましい範囲は、17.0〜19.5%である。
(8) Nb(ニオブ):0.01〜2.0%、好ましくは0.5〜
2.0% NbはCと結合して微細な炭化物を生成し、高温での引張
強さならびに熱疲労強さを増大させる。また、Cr系炭化
物の生成を抑制することによって耐食性と被切削性を向
上させる目的で0.01%以上とするが、更なるCr系炭化物
の生成を抑制する効果を期待するならば、0.5%以上が
好ましい。
しかし一方で、多量の添加は結晶粒界に炭化物を形成
し、靭性低下させるため2.0%以下とする。
(9) Ti(チタン):0.01〜0.10% TiはNbと同様CおよびNとの親和力が強く、共析変態温
度の上昇に有効である。また、鋳造時にCrより優先的に
炭化物を形成させて加工性を悪化させる1次Cr炭化物の
形成を抑制する。また、高温における2次Cr炭化物析出
を抑制することから高温靭性、耐酸化性、耐食性を向上
させる。このためTiの添加は0.01%以上とする。
しかし一方で、Tiの多量の添加はは大気溶解では酸化が
激しく、鋳造性を著しく害する。このため、TiはC含有
量との関係から0.10%以下とする。
(10) Mo(モリブデン):0.2〜1.0% 適量のMoの選択的含有は、C,Nと同様にフェライト基地
を強化して高温強度を向上させることができる。従っ
て、耐クリープ性と耐熱疲労性を向上するため、0.2%
以上選択的に添加する。
しかし、Moの含有量を増やすとWを含有した場合と同様
に、共晶粗大炭化物が生成されて機械加工性を悪化さ
せ、脆化も起こすので1.0%以下とする。また、1.0%を
超えて含有してもクリープ強度の増加割合は小さくな
り、さらに、耐酸化性をも悪化させるためその上限を1.
0%とする。
なお、本発明では、Wの添加は価格も上昇するので、Mo
を選択的に添加する。
(11) Ni(ニッケル):0.01〜1.0% 少量のNiの選択的含有は靭性の改善と耐食性の改善に有
効である。従って、靭性と耐食性の改善を狙い、かつ高
温での組織安定性、コストを勘案して、Niを0.01〜1.0
%添加する。
〔実施例〕
(実施例1) 以下、本発明を実施例により説明する。
第1表は本第1の発明および本第5の発明に供する本発
明材(本発明のエキゾーストマニホールドおよび自動車
タービンハウジングに供する鋼種を以下総称して「本発
明材」という。)の実施例を示す表である。
本発明材の各種の特性を評価するために第1表のような
3種類の本発明材〜および4種類の従来材〜の
供試材を鋳造により製造した。なお、各供試材の鋳造に
当っては、100kg用高周波炉を用いて大気溶解し、直ち
に1550℃以上で出湯して1500℃以上で注湯し、JIS規格
Y形B号供試材(旧JIS規格A号Yブロック)を鋳造し
た。
ついで、本発明材〜については鋳造された供試材
(Yブロック)を加熱炉中にて800℃で2時間保持後、
空冷する熱処理を行なった。一方、従来材については全
て鋳放しのまま試験に供試した。
なお第1表において、従来材〜は自動車のエキゾー
ストマニホールドやターボチャージャ用タービンハウジ
ングなどに使用されているもので、従来材は高Si球状
黒鉛鋳鉄であり、従来材はニレジスト球状黒鉛鋳鉄で
あり、従来材はACI(Alloy Casting Institute)規
格のCB−30であり、また従来材はオーステナイト系耐
熱鋳鋼(JIS規格SCH12相当)と称されるものの1種であ
る。
また、第1表の(−)は未分析を表わす。
上述により鋳造した第1表に示すような組成を有する各
供試材を用いて、以下に述べるような各種の評価試験を
行なった。
まず、電気−油圧サーボ方式の熱疲労試験機を用いて、
上述の各供試材に対して熱疲労試験を実施した。
なお、熱疲労試験は、標点間距離が20mm、標点間の直径
が10mmの丸棒試験片を用いて、試験片の加熱による伸び
を機械的に完全拘束した状態で下限温度を100℃、上限
温度を900℃とし、1サイクル12分として加熱冷却サイ
クルの繰返しにより熱疲労破壊させた。
また、耐熱疲労性を支配する要因分析をする目的で各供
試材に対し900℃まで高温引張試験およびφ14×80mmの
丸棒試験片を製作し、900℃において200時間の大気中保
持による酸化試験を実施した。
なお、この酸化試験での試験結果の評価方法としては酸
化試験後にショットブラスト処理を施して酸化スケール
を除去し、酸化試験前後の単位表面積当りの重量変化
(酸化減量:mg/cm2)により評価した。
以上の熱疲労試験、高温引張試験、酸化試験の結果を第
2表に示す。
第2表から明らかなように、本発明材〜は、いずれ
も従来材〜と比較すると耐熱疲労性、耐酸化性は同
等以上の性能を有していることがわかる。
次に、本発明材を用いて、第5図に示す一部に2〜4mm
の薄肉部のポート部3を持つ1.81ターボチャージャガソ
リンエンジン用エキゾーストマニホールド1を鋳造し
た。鋳造後、このエキゾーストマニホールド1を調査し
たところ、エキゾーストマニホールド1各部での湯廻り
不良やピンホールなどの鋳造不良の発生はなく、鋳造歩
留まりも50%以上とすることができ、生産性に優れてい
ことを確認することができた。
また、本発明材は、鋳造後に2相混合域以下の温度で熱
処理を施すことによって硬さをHB200以下とすることが
でき、この硬さは、球状黒鉛鋳鉄(JIS規格FCD400)材
と同等であり、機械加工性においても何等問題ない耐熱
鋳鋼である。
ついで本発明材および従来材による1.81ターボチャージ
ャガソリンエンジン用のエキゾーストマニホールドをエ
ンジンに搭載して、エンジン台上耐久試験により耐熱疲
労性を評価した。
第3表に耐久用のエキゾーストマニホールド用耐熱鋳鋼
の各化学成分を示す。
(−)は未分析を表わす。
なお、第3表において、従来品はニレジスト球状黒鉛
鋳鉄製であり、従来品は高Si球状黒鉛鋳鉄製であり、
また従来品はACI規格のCB−30と称されるものの1種
製である。
エンジン台上耐久試験は、最高回転数5600rpmとして全
負荷条件での冷熱サイクル耐久試験にて500サイクルま
で実施し、熱疲労亀裂の発生の有無により、その耐久性
の評価を行なった。
その結果、本発明材により鋳造したエキゾーストマニホ
ールド1(本発明品と)では、500サイクルの試験
終了まで熱疲労亀裂の発生が認められなかったのに対し
て、従来品は421サイクルで、従来品は365サイクル
で、また従来品は432サイクルで肉厚を貫通する熱疲
労亀裂が発生した。
以上の結果から、本発明材により鋳造されたエキゾース
トマニホールド(本発明品と)は、従来材により鋳
造されたエキゾーストマニホールド(従来品〜)に
比べて、熱負荷の厳しいエキゾーストマニホールドとし
て優れた耐熱疲労性を有していることが明らかとなっ
た。
(実施例2) 第4表は、本第2の発明および本第6の発明に供する本
発明材の実施例を示す表である。本発明のエキゾースト
マニホールドおよび自動車用タービンハウジングに供す
る本発明材の各種の特性を評価するために、第4表のよ
うな3種類の本発明材〜および4種類の従来材〜
の供試材を鋳造により製造した。
なお、各供試材は、実施例1と同様にして、JIS規格Y
形B号供試材(旧JIS規格A号Yブロック)を鋳造し
た。
ついで、本発明材〜については鋳造された供試材
(Yブロック)を加熱炉中にて800℃で2時間保持後、
空冷する熱処理を行なった。一方、従来材については全
て鋳放しのまま試験に供試した。
なお第4表において、従来材は高Si球状黒鉛鋳鉄であ
り、従来材はニレジスト球状黒鉛鋳鉄であり、従来材
はACI(Alloy Casting Institute)規格のCB−30で
あり、また従来材はオーステナイト系耐熱鋳鋼(JIS
規格SCH12相当)と称されるものの1種である。
また、第4表の(−)は未分析を表わす。
上述により鋳造した第4表に示すような組成を有する各
供試材を用いて、以下に述べるような各種の評価試験を
行なった。
まず、クリープ試験機を用いて、上述の各供試材に対し
てクリープ試験を実施した。試験片は標点間距離が50m
m、標点間の直径が10mmであって、これを850℃の不活性
ガス雰囲気中で0.64kg/mm2の一定応力を負荷して200時
間保持し、クリープ量を測定した。
次に、電気−油圧サーボ方式の熱疲労試験機を用いて、
上述の各供試材に対して、実施例1と同様にして熱疲労
試験を実施して熱疲労破壊させた。
また、酸化試験も実施例1と同様にして実施し、酸化減
量を測定評価した。
以上のクリープ試験、熱疲労試験、高温引張試験、酸化
試験の結果を第5表に示す。
第5表から明らかなように、本発明材〜は、いずれ
も従来材〜と比較すると耐クリープ性、耐熱疲労
性、耐酸化性は同等以上の性能を有していることがわか
る。
次に、本発明材を用いて、第5図に示す一部に2〜4mm
の薄肉部のポート部3を持つ1.81ターボチャージャガソ
リンエンジン用エキゾーストマニホールド1と、同じく
本発明材を用いて一部に3〜5mmの薄肉部のロータ部4
を持つ自動車用タービンハウジング2を鋳造した。鋳造
後、このエキゾーストマニホールド1と自動車用タービ
ンハウジング2を調査したところ、エキゾーストマニホ ールド1および自動車用タービンハウジング2各部での
湯廻り不良やピンホールなどの鋳造不良の発生はなく、
鋳造歩留まりも50%以上とすることができ、生産性に優
れていることを確認することができた。
また、本発明材は、鋳造後に2相混合域以下の温度で熱
処理を施すことによって、硬さをHB200以下とすること
ができ、この硬さは、球状黒鉛鋳鉄(JIS規格FCD400)
材と同等であり、機械加工性においても何等問題ない耐
熱鋳鋼である。
ついで、本発明材および従来材による1.81ターボチャー
ジャガソリンエンジン用のエキゾーストマニホールドと
自動車用タービンハウジングをエンジンに搭載してエン
ジン台上耐久試験により、エキゾーストマニホールドお
よび自動車用タービンハウジングとしての耐熱疲労性を
評価した。
第6表に耐久用のエキゾーストマニホールドと自動車用
タービンハウジングの各化学成分を示す。
なお、第6表において、従来品はニレジスト球状黒鉛
鋳鉄製であり、従来品は高Si球状黒鉛鋳鉄製であり、
また従来品はACI規格のCB−30と称されるものの一種
である。
エンジン台上耐久試験は、最高回転数5600rpmとして全
負荷条件での冷熱サイクル耐久試験にて500サイクルま
で実施し、熱疲労亀裂の発生の有無により、その耐久性
の評価を行なった。
耐久用のエキゾーストマニホールドと自動車用タービン
ハウジングは同材のものを組み合わせてエンジンに搭載
した。500サイクルの途中でどちらかの部品が不具合を
生じた場合には、不具合を生じた部品のみ同種材質のも
のと交換してそのまま試験を続行した。
その結果、本発明材により製造したエキゾーストマニホ
ールド(本発明品と)では、500サイクルの試験終
了まで熱疲労亀裂の発生が認められなかったのに対し
て、従来品は421サイクルで、従来品は365サイクル
で、また従来品は432サイクルで肉厚を貫通する熱疲
労亀裂が発生した。
また本発明材により製造された自動車用タービンハウジ
ング(本発明品と)では、500サイクルの試験終了
まで著しい変形はなく、かつ熱疲労亀裂の発生も全く認
められなかったのに対して、従来品は435サイクルで
肉厚を貫通する熱疲労亀裂が発生した。従来品は318
サイクルで、ハウジングが大きく変形してロータ外周と
ハウジング内面が干渉して異音を発生する不具合を発生
した。
さらに、不具合を生じた自動車用タービンハウジングを
分解して内外面を観察したところ、酸化スケールがかな
り生成しており、酷い所では10mm×10mmの範囲で生成し
た酸化スケールが脱落した所がみられた。
従来品は449サイクルで、ハウジングが大きく変形し
てロータ外周とハウジング内面が干渉して異音を発生す
る不具合を生じた。しかし、酸化スケールは殆ど生じて
いなかった。
以上の結果から、本発明材により製造されたエキゾース
トマニホールドと自動車用タービンハウジング(本発明
品と)は、従来材により製造されたエキゾーストマ
ニホールドと自動車用タービンハウジング(従来品〜
)に比べて、熱負荷の厳しいエキゾーストマニホール
ドと自動車用タービンハウジングとして優れた耐熱疲労
性ならびに耐熱クリープ性を有していることが明らかと
なった。
(実施例3) 第7表は、本第3の発明および本第7の発明に供する本
発明材の実施例を示す表である。
本発明材の各種の特性を評価するために第7表のような
16種類の本発明材〜および3種類の従来材〜の
供試材を鋳造により製造した。
なお、各供試材の鋳造に当っては、実施例1と同様にし
て、JIS規格Y形B号供試材(旧JIS規格A号Yブロッ
ク)を鋳造した。
ついで、本発明材〜について鋳造された供試材(Y
ブロック)を加熱炉中にて800℃で2時間保持後、空冷
する熱処理を行なった。なお、本発明材〜の一部の
供試材については、熱処理有無の効果、ならびに熱処理
温度の影響を調査する目的で、鋳放しのままのものと、
熱処理温度を変更したものをつけ加えて供試した。一
方、従来材は全て鋳放しのまま供試した。
なお、第7表において、従来材〜は自動車のターボ
チャージャ用タービンハウジングやエキゾーストマニホ
ールドなどに使用されているもので、従来材 はニレジスト球状黒鉛鋳鉄であり、従来材はオーステ
ナイト系耐熱鋳鋼(JIS規格SCH12相当)であり、従来材
は高Si球状黒鉛鋳鉄と称されるものの1種である。
また、第7表の(−)は未分析を表わす。
上述により鋳造した第7表に示すような組成を有する各
供試材を用いて、以下に述べるような各種の評価試験を
行なった。
まず、電気−油圧サーボ方式の熱疲労試験機を用いて、
上述の各供試材に対して、実施例1と同様の試験条件に
て熱疲労試験を実施して熱疲労破壊させた。
また、酸化試験も実施例1と同様にして実施し、酸化減
量を測定評価した。
以上の熱疲労試験、高温引張試験、酸化試験の結果を第
8表に示す。
第8表から明らかなように、本発明材〜は、いずれ
も従来材〜と比較すると耐熱疲労性、耐酸化性は同
等以上の性能を有していることがわかる。
また、特に耐熱疲労性について、化学成分と物理、機械
的特性との相関を重回帰分析等により統計解析を行った
結果は第1図〜第4図のとおりである。
すなわち、第1図は後記の重回帰式により求めた推定熱
疲労寿命と実測熱疲労寿命との相関を示すグラフ図であ
り、第2図は900℃高温引張強さと実測熱疲労寿命との
相関を示すグラフ図であり、第3図は900℃高温耐力と
実測熱疲労寿命との相関を示すグラフ図であり、第4図
は900℃高温破断伸びと実測熱疲労寿命との相関を示す
グラフ図である。
各図中の×印は2相混合域温度より低い温度、即ち本実
施例では800℃で加熱炉中にて2時間保持後空冷する熱
処理を施した場合、△印は2相混合域の温度、即ち本実
施例では950℃で加熱炉中にて2時間保持後空冷する熱
処理を施した場合、○印は鋳放し材の場合である。
本発明材の熱疲労寿命の回帰式は、 Nf=1290×(N%)+103×(C%)+14×(Mo%) −16 R2=0.98 ただし、Nf:熱疲労寿命 R2:決定係数 (N%):N含有量(重量比率) (C%):C含有量(重量比率) (Mo%):Mo含有量(重量比率) 以上の結果から本フェライト系耐熱鋳鋼において、従来
から重要性が指摘されていた破断伸びよりも高温での強
度(耐力等)が支配要因であり、そのためには、C,N,Mo
含有量を他の必要特性とバランスさせた範囲で増加させ
ることが有効であることがわかる。また、熱処理の熱疲
労寿命の向上に対する効果が認められる。
次に、本発明材を用いて、第5図に示す一部に2〜4mm
の薄肉部のポート部3を持つ1.81ターボチャージャガソ
リン用エキゾーストマニホールド1を鋳造した。鋳造
後、このエキゾーストマニホールド1を調査したとこ
ろ、エキゾーストマニホールド1各部での湯廻り不良や
ピンホールなどの鋳造不良の発生はなく、鋳造歩留まり
も50%とすることができ、生産性に優れていることを確
認することができた。
また、本発明材は、鋳造後に2相混合域以下の温度で熱
処理を施すことによって硬さをHB200以下とすることが
でき、この硬さは、球状黒鉛鋳鉄(JIS規格FD400)材と
同等であり、機械加工性においても何等問題ない耐熱鋳
鋼である。
ついで本発明材および従来材による1.81ターボチャージ
ャガソリンエンジン用のエキゾーストマニホールドをエ
ンジンに搭載してエンジン台上耐久試験により耐熱疲労
性を評価した。
第9表に耐久用のエキゾーストマニホールドの各化学成
分を示す。(−)は未分析を表わす。
なお、第9表において、従来品はニレジスト球状黒鉛
鋳鉄製であり、従来品は高Si球状黒鉛鋳鉄と称される
ものの1種製である。
エンジン台上耐久試験は、最高回転数5600rpmとして全
負荷条件での冷熱サイクル耐久試験にて500サイクルま
で実施し、熱疲労亀裂の発生の有無により、その耐久性
の評価を行なった。
その結果、本発明材により製造したエキゾーストマニホ
ールド(本発明品と)では、500サイクルの試験終
了まで熱疲労亀裂の発生が認められなかった のに対して、従来品は421サイクルで、従来品は365
サイクルで肉厚を貫通する熱疲労亀裂が発生した。
以上の結果から、本発明材により製造されたエキゾース
トマニホールド(本発明品と)は、従来材により製
造されたエキゾーストマニホールド(従来品と)に
比べて、熱負荷の厳しいエキゾーストマニホールドとし
て優れた耐熱疲労性を有していることが明らかとなっ
た。
(実施例4) 第10表は、本第4の発明および本第8の発明に供する本
発明材の実施例を示す表である。
本発明材の各種の特性を評価するために第10表のような
3種類の本発明材〜および3種類の従来材〜の
供試材を鋳造により製造した。
なお、各供試材の鋳造に当っては、実施例1と同様にし
て、JIS規格Y形B号供試材(旧JIS規格A号Yブロッ
ク)を鋳造した。
ついで、本発明材〜については鋳造された供試材
(Yブロック)を加熱炉中にて800℃で2時間保持後、
空冷する熱処理を行なった。一方、従来材については全
て鋳放しのまま試験に供試した。
なお第10表において、従来材はニレジスト球状黒鉛鋳
鉄であり、従来材はオーステナイト系耐熱鋳鋼(JIS
規格SCH12相当)であり、また従来材は高Si球状黒鉛
鋳鉄と称されるものの1種である。
また、第10表の(−)は未分析を表わす。
上述により鋳造した第10表に示すような組成を有する各
供試材を用いて、以下に述べるような各種の評価試験を
行なった。
まず、電気−油圧サーボ方式の熱疲労試験機を用いて、
上述の各供試材に対して、実施例1と同様の試験条件に
て熱疲労試験を実施して熱疲労破壊させた。
また、酸化試験も実施例1と同様にして実施し、酸化減
量を測定評価した。
以上の熱疲労試験、高温引張試験、酸化試験の結果を第
11表に示す。
第11表から明らかなように、本発明材〜は、いずれ
も従来材〜と比較すると耐熱疲労性、耐酸化性は同
等以上の性能を有していることがわかる。
次に、本発明材を用いて、第5図に示す一部に2〜4mm
の薄肉部のポート部 3を持つ1.81ターボチャージャガソリンエンジン用エキ
ゾーストマニホールド1を鋳造した。鋳造後、このエキ
ゾーストマニホールド1を調査したところ、エキゾース
トマニホールド1各部での湯廻り不良やピンホールなど
の鋳造不良の発生はなく、鋳造歩留まりも50%以上とす
ることができ、生産性に優れていることを確認すること
ができた。
また、本発明材は、鋳造後に2相混合域以下の温度で熱
処理を施すことによって硬さをHB200以下とすることが
でき、この硬さは、球状黒鉛鋳鉄(JIS規格FCD400)材
と同等であり、機械加工性においても何等問題ない耐熱
鋳鋼である。
ついで本発明材および従来材による1.81ターボチャージ
ャガソリンエンジン用エキゾーストマニホールドをエン
ジンに搭載してエンジン台上耐久試験によりエキゾース
トマニホールドとしての耐熱疲労性を評価した。
第12表に耐久用のエキゾーストマニホールドの各化学成
分を示す。(−)は未分析を表わす。
なお、第12表において、従来品はニレジスト球状黒鉛
鋳鉄製であり、従来品は高Si球状黒鉛鋳鉄と称される
ものの1種製である。
エンジン台上耐久試験は、最高回転数5600rpmとして全
負荷条件での冷熱サイクル耐久試験にて500サイクルま
で実施し、熱疲労亀裂の発生の有無により、その耐久性
の評価を行なった。
その結果、本発明材により製造したエキゾーストマニホ
ールド(本発明品と)では、500サイクルの試験終
了まで熱疲労亀裂の発生が認められなかったのに対し
て、従来品は421サイクルで、従来品は365サイクル
で肉厚を貫通する熱疲労亀裂が発生した。
以上の結果から、本発明材により製造されたエキゾース
トマニホールド(本発明品と)は、従来材により製
造されたエキゾーストマニホールド(従来品と)に
比べ、熱負荷の厳しいエキゾーストマニホールドとして
優れた耐熱疲労性を有していることが明らかとなった。
〔発明の効果〕
以上詳細に説明の通り、本発明と耐熱鋳鋼製のエキゾー
ストマニホールドおよび自動車用タービンハウジング
は、特に重要な使用上の要求特性である耐熱疲労性と耐
酸化性について、従来材を用いたものを上回る特性を有
する優れた効果を奏するものである。しかも、部分的に
薄肉部を持っても鋳造性が良く、かつ機械加工性は従来
材のものと同等であり、廉価に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は重回帰式により求めた推定熱疲労寿命と実測熱
疲労寿命との相関を示すグラフ図であり、第2図は900
℃高温引張強さと実測熱疲労寿命との相関を示すグラフ
図であり、第3図は900℃高温耐力と実測熱疲労寿命と
の相関を示すグラフ図であり、第4図は900℃高温破断
伸びと実測熱疲労寿命との相関を示すグラフ図であり、
第5図は本発明の一部に薄肉部を持つ排気系部品である
エキゾーストマニホールドおよび自動車用タービンハウ
ジングの概略図である。 1:エキゾーストマニホールド、2:自動車用タービンハウ
ジング、3:ポート部、4:ロータ部、5:シリンダブロッ
ク。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 河合 邦夫 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 (72)発明者 大塚 公輝 福岡県京都郡苅田町長浜町35番地 日立金 属株式会社九州工場内 (72)発明者 久保 公雄 福岡県京都郡苅田町長浜町35番地 日立金 属株式会社九州工場内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】重量比率で、C:0.06〜0.20%、N:0.01〜0.
    10%、Si:0.4〜2.0%、Mn:0.3〜1.0%、P:0.04%以下、
    S:0.04%以下、Cr:15〜22%、Nb:0.01〜2.0%、残部Fe
    および不可避的不純物の組成からなることを特徴とする
    鋳造性および耐熱疲労性に優れるエキゾーストマニホー
    ルド。
  2. 【請求項2】重量比率で、C:0.06〜0.20%、N:0.01〜0.
    10%、Si:0.4〜2.0%、Mn:0.3〜1.0%、P:0.04%以下、
    S:0.04%以下、Cr:15〜22%、Nb:0.01〜2.0%、Mo:0.2
    〜1.0%、残部Feおよび不可避的不純物の組成からなる
    ことを特徴とする鋳造性および耐熱疲労性に優れるエキ
    ゾーストマニホールド。
  3. 【請求項3】重量比率で、C:0.06〜0.20%、N:0.01〜0.
    10%、Si:0.4〜2.0%、Mn:0.3〜1.0%、P:0.04%以下、
    S:0.04%以下、Cr:15〜22%、Ti:0.01〜0.10%、Mo:0.2
    〜1.0%、Ni:0.01〜1.0%、残部Feおよび不可避的不純
    物の組成からなることを特徴とする鋳造性および耐熱疲
    労性に優れるエキゾーストマニホールド。
  4. 【請求項4】重量比率で、C:0.06〜0.20%、N:0.01〜0.
    10%、Si:0.4〜2.0%、Mn:0.3〜1.0%、P:0.04%以下、
    S:0.04%以下、Cr:15〜22%、Nb:0.01〜2.0%、Ti:0.01
    〜0.10%、Mo:0.2〜1.0%、Ni:0.01〜1.0%、残部Feお
    よび不可避的不純物の組成からなることを特徴とする鋳
    造性および耐熱疲労性に優れるエキゾーストマニホール
    ド。
  5. 【請求項5】重量比率で、C:0.06〜0.20%、N:0.01〜0.
    10%、Si:0.4〜2.0%、Mn:0.3〜1.0%、P:0.04%以下、
    S:0.04%以下、Cr:15〜22%、Nb:0.01〜2.0%、残部Fe
    および不可避的不純物の組成からなることを特徴とする
    鋳造性および耐熱疲労性に優れる自動車用タービンハウ
    ジング。
  6. 【請求項6】重量比率で、C:0.06〜0.20%、N:0.01〜0.
    10%、Si:0.4〜2.0%、Mn:0.3〜1.0%、P:0.04%以下、
    S:0.04%以下、Cr:15〜22%、Nb:0.01〜2.0%、Mo:0.2
    〜1.0%、残部Feおよび不可避的不純物の組成からなる
    ことを特徴とする鋳造性および耐熱疲労性に優れる自動
    車用タービンハウジング。
  7. 【請求項7】重量比率で、C:0.06〜0.20%、N:0.01〜0.
    10%、Si:0.4〜2.0%、Mn:0.3〜1.0%、P:0.04%以下、
    S:0.04%以下、Cr:15〜22%、Ti:0.01〜0.10%、Mo:0.2
    〜1.0%、Ni:0.01〜1.0%、残部Feおよび不可避的不純
    物の組成からなることを特徴とする鋳造性および耐熱疲
    労性に優れる自動車用タービンハウジング。
  8. 【請求項8】重量比率で、C:0.06〜0.20%、N:0.01〜0.
    10%、Si:0.4〜2.0%、Mn:0.3〜1.0%、P:0.04%以下、
    S:0.04%以下、Cr:15〜22%、Nb:0.01〜2.0%、Ti:0.01
    〜0.10%、Mo:0.2〜1.0%、Ni:0.01〜1.0%、残部Feお
    よび不可避的不純物の組成からなることを特徴とする鋳
    造性および耐熱疲労性に優れる自動車用タービンハウジ
    ング。
JP63257280A 1987-10-14 1988-10-14 鋳造性および耐熱疲労性に優れるエキゾーストマニホールドおよび自動車用タービンハウジング Expired - Lifetime JPH07113139B2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63257280A JPH07113139B2 (ja) 1987-10-14 1988-10-14 鋳造性および耐熱疲労性に優れるエキゾーストマニホールドおよび自動車用タービンハウジング
EP89116323A EP0359085B1 (en) 1988-09-05 1989-09-04 Heat-resistant cast steels
DE68919606T DE68919606T2 (de) 1988-09-05 1989-09-04 Hitzebeständige Gussstähle.
US07/620,016 US5106578A (en) 1988-09-05 1990-11-30 Cast-to-near-net-shape steel body of heat-resistant cast steel
US07/619,953 US5091147A (en) 1988-09-05 1990-11-30 Heat-resistant cast steels

Applications Claiming Priority (8)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP25736887 1987-10-14
JP22041588 1988-09-05
JP63-220414 1988-09-05
JP22041488 1988-09-05
JP62-257368 1988-09-05
JP62-316192 1988-09-05
JP63-220415 1988-09-05
JP63257280A JPH07113139B2 (ja) 1987-10-14 1988-10-14 鋳造性および耐熱疲労性に優れるエキゾーストマニホールドおよび自動車用タービンハウジング

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH02175841A JPH02175841A (ja) 1990-07-09
JPH07113139B2 true JPH07113139B2 (ja) 1995-12-06

Family

ID=27476961

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP63257280A Expired - Lifetime JPH07113139B2 (ja) 1987-10-14 1988-10-14 鋳造性および耐熱疲労性に優れるエキゾーストマニホールドおよび自動車用タービンハウジング

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07113139B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9261109B2 (en) 2011-07-06 2016-02-16 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Turbine housing and exhaust gas turbine supercharger

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5259887A (en) * 1991-08-21 1993-11-09 Hitachi Metals, Ltd. Heat-resistant, ferritic cast steel, exhaust equipment member made thereof
JPH0742551B2 (ja) * 1991-11-11 1995-05-10 浅間技研工業株式会社 鋳造性が優れたフェライト系耐熱鋳鋼
JP3121478B2 (ja) * 1993-07-20 2000-12-25 株式会社豊田中央研究所 フェライト系耐熱鋳鋼およびその製造方法

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS55134159A (en) * 1979-04-06 1980-10-18 Daido Steel Co Ltd Vortex combustion chamber member for diesel engine and mouthpiece material thereof
JPS61117251A (ja) * 1984-11-09 1986-06-04 Daido Steel Co Ltd 耐熱鋼

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS55134159A (en) * 1979-04-06 1980-10-18 Daido Steel Co Ltd Vortex combustion chamber member for diesel engine and mouthpiece material thereof
JPS61117251A (ja) * 1984-11-09 1986-06-04 Daido Steel Co Ltd 耐熱鋼

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9261109B2 (en) 2011-07-06 2016-02-16 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Turbine housing and exhaust gas turbine supercharger

Also Published As

Publication number Publication date
JPH02175841A (ja) 1990-07-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5660938A (en) Fe-Ni-Cr-base superalloy, engine valve and knitted mesh supporter for exhaust gas catalyzer
JPH0826438B2 (ja) 熱疲労寿命に優れたフェライト系耐熱鋳鋼
JP2542753B2 (ja) 高温強度の優れたオ―ステナイト系耐熱鋳鋼製排気系部品
JP3427502B2 (ja) 自動車排気系部材用フェライトステンレス鋼
WO2011125901A1 (ja) 常温靭性に優れたフェライト系耐熱鋳鋼及びそれからなる排気系部品
US5106578A (en) Cast-to-near-net-shape steel body of heat-resistant cast steel
JPH07113139B2 (ja) 鋳造性および耐熱疲労性に優れるエキゾーストマニホールドおよび自動車用タービンハウジング
JP3332189B2 (ja) 鋳造性の優れたフェライト系耐熱鋳鋼
EP0530604B1 (en) Heat-resistant, ferritic cast steel, and exhaust equipment member made thereof
JP3424314B2 (ja) 耐熱鋼
JP3744084B2 (ja) 冷間加工性及び過時効特性に優れた耐熱合金
JP3375001B2 (ja) 鋳造性および被削性の優れたオーステナイト系耐熱鋳鋼およびそれからなる排気系部品
JPH06256908A (ja) 耐熱鋳鋼およびそれからなる排気系部品
JP2000204449A (ja) 冷間加工性と高温加熱安定性に優れたFe基耐熱合金
JPH11199987A (ja) 冷間加工に適した耐熱合金
JP3744083B2 (ja) 冷間加工性に優れた耐熱合金
JP3417636B2 (ja) 鋳造性および被削性の優れたオーステナイト系耐熱鋳鋼およびそれからなる排気系部品
JP3054102B2 (ja) フェライト系耐熱鋳鋼
JPH01159355A (ja) 耐熱鋳鋼
JP3449644B2 (ja) 耐熱鋳鋼
JPH1161343A (ja) 高温強度とくにクリープ破断強度の優れたフェライト系耐熱鋳鋼およびそれからなる排気系部品
JPH06212366A (ja) 高温強度の優れたオーステナイト系耐熱鋳鋼およびそれからなる排気系部品
JP2579151B2 (ja) 耐熱鋳鋼
JP3563250B2 (ja) 冷鍛性、靭性に優れた耐熱鋼
JPH0559978B2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081206

Year of fee payment: 13

EXPY Cancellation because of completion of term