JP2000204449A - 冷間加工性と高温加熱安定性に優れたFe基耐熱合金 - Google Patents
冷間加工性と高温加熱安定性に優れたFe基耐熱合金Info
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Abstract
に対し組織安定性のある安価なFe基耐熱合金。 【解決手段】 重量%でNi:18〜25、Cr:10
〜16、Al:0.7〜1.8、及びTi:0.6〜
2.0を含み視野面積率で0.1〜6.0%のη相組織
を有するFe基耐熱合金。
Description
かつ高温で長時間保持しても強度の低下が少ない高温加
熱安定性に優れた安価なFe基耐熱合金に関するもので
ある。
ンジンの排気バルブ用材料としては、オーステナイト鋼
で高Mn系のSUH35(Fe−8.5Mn−21Cr
−4Ni−0.5C−0.4N)やNi系のSUH38
M(Fe−0.2P−20Ni−10.5Cr−2.2
Mo−0.04N)が広く使用されてきた。また、一部
使用温度の高いエンジンや高負荷のエンジンには、Ni
系合金のNCF751(Ni−15.5Cr−1Nb−
2.3Ti−1.2Al−7Fe)が使用された。しか
し、NCF751はNiを約70%含んで高価であるた
めに、最近はNCF751に近い高温強度、組織安定性
を有しながら、NCF751よりNi含有量を低減した
省資源の合金の研究が行われ、Ni含有量を40%以下
にまで低減させた合金が開発された。しかし、Ni量を
さらに減ずると、従来のFe基耐熱合金においては高温
で長時間使用した場合にη相(Ni3 Ti)と呼ばれる
相が析出して強度低下をもたらす。このため、Ni含有
量をさらに低減することは困難であると考えられてき
た。
バルブは、熱間アプセット工法または熱間押出し工法に
より製造されてきたが、自動車部品のコスト低減の要求
は一層激しくなり、上記エンジンバルブも更なる低コス
ト化が必要になっている。その方法としては、寸法精度
に優れ短時間で多数のバルブ製造が可能な冷間鍛造のよ
うな冷間成型法が有力である。
理と時効処理が行なわれるが、低コスト化のためには、
鍛造後は1050℃近辺の高温の加熱処理である固溶化
熱処理を省略し、時効処理のみで所望の特性が得られる
ことが望ましい。しかしながら、この固溶化処理を省略
すると、鍛造後のひずみにより、続く時効処理、あるい
は高温における長時間の使用中にη相の析出が促進され
るため、とくに冷間鍛造による成型の場合にはこの固溶
化処理の省略は困難である。
間鍛造が容易で冷間鍛造後の固溶化熱処理が不要で、か
つ高温長時間加熱後の特性が劣化しない組織安定性を有
する材料が要求されている。
H35やSUH38M等のオーステナイト系耐熱鋼は、
C量が高いために固溶化処理後の硬さを低減させること
が難しく、かつMnやNiの量が高いために加工硬化を
生じて冷間鍛造によりバルブ成型することが困難であっ
た。一方、前述のNCF751合金は、C量およびMn
量は低いがNi量が高いために冷間加工時の変性抵抗が
大きく、冷間鍛造によるエンジンバルブ製造は困難であ
った。
た耐熱合金を開示した(特開平7−109539号公
報)。しかし、この特開平7−109539号公報に記
載の合金も、なおNiを30〜49%含有しているの
で、冷間加工性の向上と低コスト化のためにはNi量を
さらに低めることが望ましい。
は、A286合金(JIS規格SUH660;0.04
C−26Ni−14Cr−1.3Mo−0.3Al−
2.15Ti−0.3V−Fe)があり、またA286
の高温強度および組織安定性を改良した合金として、特
開平7−216515号公報(C:0.20以下、S
i:1.0以下、Mn:2.0以下、Ni:25〜3
0、Cr:10〜15、Al:0.7〜2.0、Ti:
2.5〜4.0、Nb:0.05〜1.0、残部Fe)
や、特開昭51−55720号公報(C:0.01〜
0.08、Si:0.01〜0.39、Mn:0.1〜
5、Ni:18〜30、Cr:16.1〜22、Mo:
1.51〜3.5、Co:0.5〜10、V:0.1〜
1、Al:0.01〜1.5、Ti:1.5〜3.5、
残部Fe)や、特開昭56−20148号公報(A28
6とほぼ同じ)記載の合金が提案されている。また、冷
間加工性に優れた耐熱合金として、特開平10−130
789号公報(C:0.01〜0.1、Si:2.0以
下、Mn:2.0以下、Ni:25〜45、Cr:12
〜25、Al:0.5〜3.0、Ti:1.5〜3.
5、Cu:0.1〜5)記載の合金が提案されている。
開昭51−55720号公報記載の合金は、Ni18〜
30、Cr16〜22とCr量が高く、かつAl0.1
〜1.5、Ti1.5〜3.5とTi量に対するAl量
が低いために、600℃付近の高温強度は高いが、さら
に高温のエンジンバルブの使用温度である800℃近辺
で長時間加熱されると、σ相およびη相などが析出して
高温強度が低下し、組織安定性に欠けるという問題点を
有している。さらに、前記のA286及びその改良材は
冷間鍛造は可能であるが、使用温度がエンジンバルブを
対象としていないので、前記同様に600℃付近での高
温強度は高いが800℃の高温ではη相の析出が起こ
り、大きく強度が低下するという問題を有している。
載の合金は、なおNiを25%以上含有するため、先述
のA286より冷間加工性に劣り、またコストも高くな
る。この高いNi量で冷間加工性を向上させる手段とし
てCuを添加しているが、Cuの添加は高温長時間加熱
後の高温強度や衝撃特性を低下させる恐れがある。
もに、Al、Ti、Nb等の元素の量をバランス良く添
加させることにより、長時間加熱を行った際の析出物の
量を厳密に制御し、従来の高温強度の高い耐熱合金では
困難であった冷間加工を可能にし、冷間鍛造によるバル
ブ成型などが可能で成型コストが低減できる安価なFe
基耐熱合金を提供することを目的とする。加えて、高温
強度に優れかつ高温加熱に対し組織安定性のある安価な
Fe基耐熱合金を提供することを目的とする。
点に鑑み、エンジンバルブに用いられるFe基耐熱合金
において、高温強度を上げる手段として、長時間加熱処
理を行った後の組織に着目し、長時間加熱後に析出する
η相の量と高温強度について詳細に検討した結果、驚く
べきことに微量なη相の析出が、高温強度に有効である
ことを知見した。そして、更にこの微量なη相を析出さ
せることのできる化学組成と、その製造方法を検討した
結果、冷間加工性を良好にするためにNiを可能な限り
低減し、かつ、Al,Ti,Nb等の元素の量をバラン
ス良く添加して、長時間加熱を行った際の析出物の量を
厳密に制御することにより良好な高温強度が得られるこ
とを見出だし本発明に達した。
安定性に優れたFe基耐熱合金は、重量%でC:0.1
以下、Ni:18〜25、Cr:10〜16、Al:
0.7〜1.8、及びTi:0.6〜2.0を含み、視
野面積率で0.1〜6.0%のη相組織を有することを
特徴とするものである。
性に優れたFe基耐熱合金は、重量%でC:0.1以
下、Si:1.0以下、Mn:1.0以下、Ni:18
〜25、Cr:10〜16、Al:0.7〜1.8、T
i:0.6〜2.0およびNb:0.1〜1.5と、Z
r、Hf、V、Taの1種または2種以上を前記Ti、
Nbとの合計で1.2〜6.5を含み、視野面積率で
0.1〜6.0%のη相組織を有することを特徴とする
ものである。
重量%でMoまたはWのうち1種または2種をMo+
(1/2)Wで3以下、及びB:0.001〜0.01
を含み、視野面積率で0.1〜6.0%のη相組織を有
することができる。
重量%で、Co:3.0以下、0.02%以下のMgと
0.02%以下のCaのうちの1種または2種、0.0
1%以下のYと0.01%以下のREMの1種または2
種を含むことができる。
子%で、0.40≦A値≦0.70、A値=[Al]/
([Al]+[Ti]+[Zr]+[Hf]+[V]+
[Nb]+[Ta])の関係式を満たし、さらに、0.
9≦B値≦2.0、B値=[Al]/[Ti]の関係式
を満たすことが望ましく、また、0.13≦C値≦0.
20、C値=([Cr]+[Mo]+[W])/([N
i]+[Co]+[Fe]+[Cr]+[Mo]+
[W])の関係式を満たすことが望ましい。
[Hf]+[V]+[Nb]+[Ta]として、1.8
≦D値≦3.5の関係式を満たすことが望ましい。
溶化処理の後、60〜80%の冷間加工が施され、さら
に700〜800℃×200hr以上の高温長時間加熱
処理が施された際に析出するη相が視野面積率で0.1
〜6.0%の範囲になるように制御されたことを特徴と
するものである。
が良好であるため変形率60〜80%の冷間加工が可能
であり、エンジン用排気バルブとして冷間鍛造により成
形することができる。このような排気バルブは冷間鍛造
後の時効処理及び/または使用中の800℃近辺の高温
雰囲気によりη相が析出する。そこで、前記のように7
00〜800℃×200hr以上の高温長時間加熱処理
が施された際に析出するη相が視野面積率で0.1〜
6.0%の範囲になるように制御することにより、高い
疲労強度を維持することができバルブ寿命が向上でき
る。
溶化処理後60〜80%の冷間加工を施され、さらに8
00℃×200hr加熱された材料の800℃−107
回における回転曲げ疲労強度が170MPa以上を有す
ることを特徴とするものである。前述のように本発明合
金は固溶化処理後の冷間加工性が良好で60〜80%の
冷間加工が可能であるので、バルブの冷間鍛造が可能で
あり、上記性能により、本発明の耐熱合金から冷間成型
されたエンジンバルブは、優れた高温疲労強度と組織安
定性を有する。
特徴は、C,Al,Ti,Ni,Crを含有するFe基
耐熱合金において、視野面積率でη相の量を0.1〜
6.0%の範囲に制御することにより良好な疲労強度が
得られることにある。
労強度が大きく低下し、また0.1%を下回ってごく微
量に存在する状態にしておいた場合にも、高温疲労強度
が低い値を示した。発明者らは、まだ詳細な理論付けは
できていないが、これまでの実験結果から、上記Fe基
耐熱合金において良好な高温疲労強度を示す領域は、η
相の量が0.1〜6.0%の範囲にあることを見出だし
本発明に達した。以下、上記元素量の選定理由とη相の
量を規定した理由について詳細説明する。
炭化物を形成し、結晶粒の粗大化を防止する作用がある
ために少量は添加する必要がある。しかし、0.10%
を超える過度の添加は硬さを上昇させて冷間加工性を低
下させ、かつ長時間加熱時にMCからM23C6 へ分解反
応を起こして、常温における粒界の延性を低下させる。
よって、Cは0.10%以下の添加とする。より好適な
Cの範囲は0.06%以下である。
が、いずれも過度の添加は高温強度の低下を招き、かつ
Mnは変性抵抗を上昇させて冷間加工性を低下させるの
で各々1.0%以下とする。さらに好適な範囲は各々
0.5%以下である。
が、Niはマトリクスのオーステナイト相を安定化させ
ると共に高温強度も高め、さらにγ’相の構成元素とし
て必須の元素である。Niが18%未満の場合には、
γ’相の析出が不十分となって高温強度が低下する。一
方、Ni量が25%以上となると変形抵抗が上昇して冷
間加工性が低下して冷間鍛造によるエンジンバルブの作
製などが困難になるので、Ni量は18〜25%の範囲
に限定する。より望ましい範囲は20〜23%である。
必要不可欠な元素であり、最低10%は必要であるが、
16%を超えるとCrに富んだσ相、α’相やフェライ
ト相の析出によってマトリックスのオーステナイト単相
を不安定にし、長時間加熱後の組織安定性を劣化させ、
常温延性、クリープ破断強度を低下させるために10〜
16%とする。好適なCr量の範囲は12〜16%で、
より望ましい範囲は13〜15%である。
求される高温強度を得るために本発明においては不可欠
な元素で、かつ冷間加工性にも影響を与える元素であ
る。従って、Alは最低0.7%は必要であるが、1.
8%を超えると熱間加工性を低下させ、短時間高温強度
を低下させるので0.7〜1.8%に限定する。より好
適な範囲は0.9〜1.5%である。
γ’相を強化して高温強度を向上させるので0.6%以
上必要であるが、2.1%以上添加すると冷間加工性を
悪化させ、また、高温においてγ’相が過剰にη相へ変
態し高温強度を低下させるので、0.6〜2.0%添加
するのが良い。より望ましい範囲は1.0〜1.5%で
ある。
間化合物であるγ´相(Ni3 (Al,Ti))を特定
量析出させて高温強度を上昇させたものである。このγ
´相を形成する元素としては、Niの他にAl,Tiや
Nb等の元素が挙げられる。ここで、γ´相中のTiや
Nbの割合を増やしていくと、γ´相の格子の歪みが大
きくなるために強度が上昇する。とくにTiはγ´相自
体の強度の向上に寄与するために必須として添加される
が、Tiの割合が多すぎると、600℃から900℃の
高温で長時間加熱した際に安定相である板状のη相(N
i3 Ti))に変化する。この板状のη相が過剰に析出
すると高温強度が大きく低下するので、η相は過剰に析
出させないようにするのが良い。
は、高温に長時間加熱された後のη相の析出に大きく影
響する。原子%のAl/Ti比、B値が0.9より小さ
いと、η相が多量に析出するため高温強度が大きく低下
する。しかし、Al/Ti比、B値を2.0より大きく
すると、析出するγ’相の強度が低下するために好まし
くない。したがって、B値のAl/Ti比は0.9以上
2.0未満となるように調整するのがよい。より望まし
い範囲は、1.3〜1.8である。
が、多すぎるとδへの変態の他に、金属間化合物である
LAVES相(Fe2 Nb)を形成することで熱間加工
性や冷間加工性を著しく悪化させる。そこで、Nb:
0.1〜1.5とした。望ましくはNb:0.2〜0.
9である。
V、Nb、TaはVa族に分類される。これらの元素
は、本発明合金においてはAlとともにNiと結びつい
てγ’相を析出させ、高温強度を上昇させる作用があ
る。そこで、必須であるTiを含めて1種または2種以
上を1.2%以上添加することが望ましい。しかし、こ
れらの元素が合計で6.5%を越えると熱間加工性や冷
間加工性を劣化させる。かつ高温長時間加熱熱処理を行
った際に析出するγ’相を不安定にして、η相やδ(N
i3 Nb)へ変態し、高温強度を著しく低下させる。そ
こで、1.2〜6.5%に限定する。より好適な範囲は
1.5〜3.5%である。
トリクスを固溶強化し高温強度を向上させる効果を有す
る。しかし、多量に含有すると固溶化処理後の硬さを上
昇させ、冷間加工性が低下し、またLaves相((F
e,Ni)2Mo,W)の析出によって熱間加工性や高
温強度の低下にもつながる。そこで必要に応じて1種ま
たは2種を3%以下の範囲で添加するのが良い。また、
Crを含めたこれらの元素のマトリクス形成元素に対す
る比は高温長時間加熱後におけるσ相やα’相の析出に
寄与してくるために、下記関係式を満たすことが望まし
い。原子%の([Cr]+[Mo]+[W])/([N
i]+[Co]+[Fe]+[Cr]+[Mo]+
[W])をC値として、0.13≦C値≦0.20
溶を促進させて加工性を改善し、使用温度領域ではγ’
相の析出量を増加させて高温強度を向上させる。従っ
て、CoはNiに置換する形で添加することが可能であ
るが、Niより高価な元素であるため、添加する場合に
は3%以下とするのが好ましい。
高温強度および延性を向上させるので、0.001%の
添加が必要であるが、0.01%を越えて添加すると、
初期溶融温度を低下させて熱間加工性が低下するので、
0.001〜0.01%の範囲内での添加が好ましい。
清浄度を高め、高温強度、延性を改善するので、1種ま
たは2種適量添加できる。しかし、過度の添加は初期溶
融温度を低下させて熱間加工性が低下するので、各々
0.02%以下での添加が好ましい。
の耐酸化性を高めるのに有効であり、本発明合金に1種
または2種添加できる。しかし、添加量が0.1%を超
えると熱間加工性を低下させるために上限は0.1%と
するのが好ましい。
製造したバルブにおいて高温長時間加熱後にも特性が劣
化しないという目的を達成するためには、上記の如く,
Cr、Mo、W量の規定の他に,Ni、Alと共にγ’
相を形成するTi、Zr、Hf、V、Nb、Ta等のI
Va族、Va族の元素についても限定する必要がある。
+[Zr]+[Hf]+[V]+[Nb]+[Ta])
=A値として、このA値を高めることにより、先述した
ようにγ’相の高温での安定性を向上させることが可能
となる。しかし、このA値が高すぎると短時間高温強度
を低下させる。従って、A値は0.40〜0.70とす
るのが好ましい。より好適な値は、0.45〜0.6で
ある。
+[Hf]+[V]+[Nb]+[Ta])をD値とし
て、D値が高温硬さを高める効果があることを見出だし
た。図5は、D値と700℃で200時間の長時間加熱
後の700℃における高温硬さとの関係を示す実験値で
ある。この結果から、発明者らは、D値を1.8以上に
することにより、HV240以上の高い硬さを得ること
を見出だした。
合には、D値を2.0以上にすることにより、上記の高
温硬さとして、HV280以上の高い硬さを得ることが
できた。これらの場合、D値はTi,Nbを必須要素と
して原子%で最低1.8が必要である。しかし、3.5
を越えると冷間加工性が大きく低下し、冷間鍛造性を損
ずる恐れがある。したがって、1.8≦D値≦3.5と
するのが望ましい。より好適な値は2.0≦D値≦3.
0である。
元素については以下に示す範囲であれば本発明合金に含
まれても良い。Cu≦0.5%、P≦0.04%、S≦
0.02%、O≦0.02%、N≦0.05%、より望
ましくは、Cu≦0.2%、P≦0.02%、S≦0.
005%、O≦0.01%、N≦0.01%
バルブとして使用するときは、合金の軟化を目的として
固溶化処理が施した後、冷間加工を行う。その際に大き
な冷間歪みが付与されるが、過剰に歪みが加わるとη相
の析出が促進される場合があるので、冷間加工の加工度
は60〜80%の範囲で行うのが良い。また本発明のF
e基耐熱合金をエンジンバルブとして用いる場合には、
エンジンバルブとして必要とされる硬さの付与のため
に、上記の冷間加工後に例えば720〜780℃で、1
〜2時間程度の時効処理を行うことが好ましい。
ン雰囲気の700〜800℃の温度に長時間曝されるの
で、本発明のFe基耐熱合金をエンジンバルブとして用
いる場合には、以下の模擬評価を行うと良い。
囲、とくにη相が析出しやすい800℃近辺で200h
r以上加熱すると、使用中に過剰なη相の析出が起こり
強度が低下するおそれがある。そこで、合金評価のため
に、上記冷間加工後に700〜800℃で200hrの
加熱処理を施した合金のη相を測定した。本発明合金
は、この条件におけるη相が、前述した高温強度が良好
な特性を示す視野面積率0.1〜6.0%に制御できる
ので、エンジンバルブとしての使用に好適な特性を有し
ているものと判断できる。
好ましい高温強度の判断基準として、60〜80%の冷
間加工を行った後、最もη相が析出しやすい温度の80
0℃で200hr加熱した合金の高温疲労強度を測定し
た。エンジンバルブとしての高温疲労強度は、仕様温度
を想定して800℃における107 回の強度が170M
Paあれば良好な特性が得られるものと判断した。
化処理の後、60〜80%の冷間加工が施され、さらに
700〜800℃×200hr以上の高温長時間加熱処
理が施された際に析出するη相が視野面積率で0.1〜
6.0%の範囲になるように制御されたことを特徴とす
るものである。
硬さが低く変形抵抗が小さいので変形率60〜80%の
冷間加工を与えることができ、冷間鍛造によりバルブ成
型などができる。そして、この冷間加工後に約800℃
で200hr加熱された材料においても800℃−10
7 回における回転曲げ疲労強度が170MPa以上の値
が得られることが特徴である。
の固溶化処理を行って材料の硬さを低下させた後、冷間
鍛造によりエンジンバルブ形状に成型した。この成型し
たバルブに600〜800℃の短時間時効処理を行っ
た。さらに長時間加熱処理、例えば800℃にて200
時間の長時間加熱を実施した。このとき前述のη相組織
が視野面積率で0.1〜6.0%になり、かかる高温長
時間加熱処理後も十分な靭性、延性が得られた。具体的
な数字としては、800℃における107 回の疲労強度
は170MPa以上の値が得られ、常温の2Uノッチシ
ャルピー衝撃値で0.45MJ/cm2 以上の値が得ら
れた。
分(フェース部)は、約600〜700℃の高温耐摩耗
性が要求されるために、一部ではCo基合金であるステ
ライトが肉盛され、あるいは高温硬さの高い高Ni超耐
熱合金が使用される。このフェース部の耐摩耗性を増す
ために、本発明耐熱合金の700℃で200時間の長時
間加熱した後の700℃における高温硬さと、D値とし
て規定した(Ti+Zr+Hf+V+Nb+Ta)の値
との関係を調べた結果を図5に示す。図5から本発明耐
熱合金においてHV240以上の値を得るためには、D
値を1.8以上にすればよいことが分かった。
の高温硬さを求めるためには、D値として規定した(T
i+Zr+Hf+V+Nb+Ta)の値を、前述のよう
に原子%で2.0以上含有させると良いことが分かる。
このD値を前記規定した2.0〜3.5にした合金で
は、700℃における高温硬さがHV280〜320と
いう高い硬さをも得ることができた。この様に高い高温
硬さが得られることにより、本発明耐熱合金によれば、
バルブフェース部のステライト肉盛りが省略できコスト
低減が図られる。
の組成を示す。表のNo.1〜35は本発明合金であ
り、比較合金No.36〜41はη相量およびCr,M
o、あるいはA値、B値のいずれかが本発明の範囲を外
れるものである。No.42はJIS SUH660、
No.43はJIS SUH38M相当の在来合金であ
る。表2に示すA〜D値は前述の下記の関係式を計算し
た数値である。 A値=[Al]/([Al]+[Ti]+[Zr]+
[Hf]+[V]+[Nb]+[Ta]) B値=[Al]/[Ti] C値=([Cr]+[Mo]+[W])/([Ni]+
[Co]+[Fe]+[Cr]+[Mo]+[W]) D値=([Ti]+[Zr]+[Hf]+[V]+[N
b]+[Ta]
導溶解によって10kgのインゴットにした後、熱間加
工により33mmφの棒材を作製した。この棒材を98
0℃×60分保持後油冷の固溶化処理を行った後に、7
0%の加工率で冷間引抜きを行った。この引抜き材を7
50℃で100分間保持後空冷して時効処理した。その
後、表2に示す高温長時間加熱処理を行って試験材を作
成した。
して、固溶化処理後の常温硬さと時効処理後の常温引張
り強さを測定した。また、冷間加工性の指標として冷間
据込み試験を行なった。高温における機械的性質として
は、時効処理後の800℃における引張り強さ、及び7
00℃×200hrの高温長時間加熱処理後の700℃
における高温硬さについて測定した。さらに、800℃
×200hrの高温長時間加熱処理後のη相の面積率と
常温シャルピー衝撃値及び800℃における107 回の
高温回転曲げ疲労強度とを測定した。その結果を表3に
示す。前記の高温長時間加熱処理後の常温シャルピー衝
撃値は表3には省略するが、すべての試験片について2
Uノッチ試験片で0.45MJ/cm2 以上の値が得ら
れた。
74号に従い平行部直径8mmの試験片を用いて行い、
回転数3500rpmで破断までの回数を測定してS−
N曲線により107 回の疲労強度を求めた。
定は、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて2500倍
の倍率で3視野観察し、それを写真撮影後、画像解析を
行って測定した。
の面積率の結果を示す。
態で行われるので、良好な冷間加工性を得るためには固
溶化処理後の常温硬さが低く延性が大きいことが望まし
い。この冷間加工性には、合金の初期硬さとともに変形
抵抗(70%圧縮時の真応力)が重要な因子である。す
なわち、初期硬さが高くても70%圧縮時の真応力が低
い合金は、冷間鍛造が可能なことが予想される。一方、
初期硬さが高くなくても70%圧縮時の真応力が高い合
金は、冷間鍛造が困難なことが予想される。
とが判る。すなわち、固溶化処理のままの常温硬さは、
本発明合金(No.1〜35) ではすべてHv130〜
158の範囲にあり、比較合金のNo.36〜41(H
V168〜245)や在来合金のNo.42(SUH6
60相当)、No.43(SUH38M)のHv201
〜245に比して、硬さが低く冷間加工性に優れている
ことが認められる。
処理した試験片について冷間据込み試験を行なった。冷
間据込み試験は、φ6×9mmの試験片にアムスラー試
験機により圧縮荷重を負荷し、加重と長さの変化を測定
して真応力(MPa)と加工率(((試験片の元の長さ
−圧縮後の長さ)/圧縮後の長さ)×100)の関係を
求めて比較した。
時の真応力(MPa)の値を表3に示し、そのうちの本
発明合金(No.2,4,5,13,19,28,3
1,34)、比較合金No.40,41および在来合金
No.43(SUH38M)について冷間据込み試験に
おける加工率−真応力の関係曲線を図1に示す。
%圧縮時における真応力が、本発明合金では1542〜
1695MPaに対して、No.38,39を除く比較
合金および在来合金では1735MPa以上であり、特
にNbの高いNo.41又はCの高いNo.43は20
00MPa以上であり、本発明合金が冷間加工性に優れ
ていることが判る。なお、圧縮真応力の低いNo.3
8,39合金は後述する熱間疲労強度が低い。
−真応力の関係曲線からも、本発明合金(No.2,
4,5,13,19,28,31,34)は、いずれも
広い加工率の範囲に亘って、比較合金No.40,41
および在来合金No.43(SUH38M)より低い応
力で変形し、冷間加工性が良いことが認められる。ここ
で、No.40、41は本発明合金範囲よりNiあるい
はNbの含有量が高く常温硬さが高いため、特に70%
までの変形抵抗が大くなり、また在来合金No.43
(SUH38M)はCが高いために常温硬さが高く、か
つ加工硬化を起こすために変形抵抗が増すので、冷間加
工性が低下するものである。
ら、本発明合金はすべてバルブ形状の冷間鍛造が可能で
あることが推定される。また、比較合金No.36〜4
0と在来合金No.42(SUH660相当)は常温硬
さがHv168〜201であり、本発明合金より常温硬
さが高いため困難牲はあるがバルブ形状の冷間鍛造は可
能であると類推される。
Cの高い在来合金No.43(SUH38M)の常温硬
さはHv245であり、固溶化熱処理しても常温硬さが
高く、バルブのような形状への冷間鍛造は困難と考えら
れる。
を行うには固溶化熱処理後の硬さが低いことが望ましい
が、一方使用時の強度を上げるには時効熱処理後の引張
り強さを大きくすることが望ましい。表3の時効処理後
の常温引張り強さを見ると、在来合金No.42(SU
H660)、No.43(SUH38M)は1615、
1498MPaである。一方、本発明合金No.1〜2
4およびNo.35の引張り強さは1209〜1302
MPaと在来合金よりやや低いが、No.25〜34の
引張り強さは1359〜1501MPaと在来合金と同
等に近い。また、比較合金No.36〜41の引張り強
さも1206〜1352MPaと在来合金よりやや低
い。しかし、これらの引張り強さは、いずれもエンジン
バルブ材の常温強度としては十分満足される値である。
り強さは、本発明合金では312〜411MPaであ
る。この強度は、在来合金No.42(SUH660相
当、冷間鍛造がやや困難)、No.43(SUH38
M、冷間鍛造が困難)の452,470MPaよりやや
低いが、エンジンバルブなどの高温環境で使用する耐熱
合金として十分な強度を有する。
1(冷間鍛造がやや困難又は困難)の高温引張り強さは
314〜335MPaであり、本発明合金とほぼ同等で
あるが、後述する800℃における疲労強度が低い。
高く高温疲労強度も高い。しかし、Niが30%と高い
のでコストの問題がある。また前述したように、冷間鍛
造性には、合金の初期硬さの他に70%冷間圧縮時の真
応力が低いことが必要であるが、比較合金No.40
は、Niが高いので加工硬化が大きく、70%冷間圧縮
時の真応力が高くなるので冷間鍛造が困難であるという
問題点がある。
加熱処理後の700℃における高温硬さを見ると、本発
明合金、比較合金はともにHv250〜325で、ほぼ
同程度の高い高温硬さを有することが判る。
理を行なった各合金のη相組織の面積率と800℃−1
07 回の高温疲労強度の測定結果を表2に示すが、80
0℃×200hr加熱処理を行なった本発明合金のη相
組織の面積率は0.1〜6.0%の範囲内であった。こ
れに対し、比較合金No.38は本発明合金に近いが、
比較合金No.36,37は21〜12%に達し、在来
合金No.42(SUH660)では約23%のη相の
析出が生じた。一方、比較合金No.39〜41にはη
相は認めらなかった。
加熱処理後の熱間疲労強度で見ると、本発明合金の80
0℃−107 回の高温疲労強度は185〜210MPa
の範囲にあり、在来合金No.43(SUH38M相
当)の疲労強度210MPaと同様の高い値を示し、在
来合金No.42(SUH660相当)の疲労強度16
5MPaよりも高い。これに対し、比較合金はNo.3
6,40(冷間鍛造がやや困難)を除きいずれも155
〜165MPaと本発明合金より低い。本発明の範囲の
η相量の6%をわずかに超えているNo.38合金は、
疲労強度がわずかながら170MPaに達しない。
は、Al量が低くB値が小さいために、130MPaと
非常に低い。比較合金No.40は疲労強度は250M
Paと高いがNi量が高く、図1に示すように冷間加工
性も低下するので、本発明の目的の冷間加工性とコスト
低減の点で除外する。在来合金No.42(SUH66
0相当)の疲労強度は約165MPaと本発明合金に比
してやや低い。
係をプロットした図である。図から明らかに、η相の面
積率の増加は合金の高温長時間加熱処理後の疲労強度を
低下させることが判る。また、η相が0よりも適量のη
相の存在が疲労強度を増加させることが判り、η相の面
積率が0.1〜6.0%の範囲で高い疲労強度が得られ
ることが判った。
較合金No.36の高温長時間加熱処理後のSEM像を
写真で示したものである。図3の本発明のNo.2合金
では高温長時間加熱処理後に析出するη相は少量が微細
に分布されており好ましい組織になっている。これに対
して、図4の比較合金のNo.36合金では片状のη相
が多量に析出し、これによって疲労強度が低下したこと
が判る。
労強度を低下させる一方、少量の析出は疲労強度を増加
するので、本発明合金はη相の面積率が0.1〜6.0
%になるように制御したものである。
形状の試験片について試験を行った。表1の本発明合金
No.2の棒材を直径9mmの丸棒に加工して固溶化処
理後、冷間鍛造によりエンジンバルブの形状に成型した
ところ、本発明合金は冷間鍛造によるバルブ成型に十分
な冷間加工性を有することが判った。この成型された本
発明合金のエンジンバルブは、冷間鍛造後の固溶化処理
は行わず、バルブフェースの肉盛りなしで750℃×1
00min空冷の条件で時効処理を行った。
ンジンテスターを用いてベンチテストを実施した。試験
条件はバルブの最高温度が780〜830℃となる条件
を選び、200時間の連続運転を行った。試験終了後、
本発明合金の形状変化および断面の腐食状況を確認した
ところ、全く実用に問題のないレベル性状であることが
確認された。
間圧延棒材を固溶化処理を行った状態での常温硬さが低
く、冷間加工における変形抵抗が小さいので、エンジン
バルブの冷間鍛造などの冷間加工成型が可能である。こ
れにより、熱間アプセット加工などにより成型された従
来のエンジンバルブより大きく工数とコストが低減でき
る。また、熱間アプセットと異なり、冷間鍛造後の固溶
化処理が不要であるので熱処理コストが低減できる。ま
た、高温長時間加熱後のη相の量が制御されているの
で、高温疲労強度の低下が少なく、冷間加工後に短時間
時効処理された本発明合金は800℃近辺の高温で長時
間使用してもη相の析出が面積率で0.1〜6.0%に
なり、同様の条件で20%以上のη相が生ずる在来合金
などより高温疲労強度が高い。
あり、かつ冷間鍛造が可能で、コストと性能がバランス
した合金と言える。
よびモーターバイク用エンジンバルブは、冷間加工成形
が可能なためコストを低減することができ、高温疲労強
度、高温強度、組織安定性に優れた性質を有し、長時間
加熱の後にも高温強度に優れる。また、高価なNiなど
の含有量が少ない安価な省資源バルブであり、かつ時効
処理により所用の硬さが得られるのでバルブフェース部
の肉盛が不要になり、自動車、モーターバイクの低コス
ト化に大きく寄与することができる。なお、本発明合金
のエンジンバルブは種々のプロセスによる表面窒化や各
種硬質めっきを施して使用することもできる。さらに軸
部に各種耐熱鋼や高い硬度を有する合金工具鋼を溶接し
た接合バルブとしても使用できる。
の硬さを低減して冷間加工性を飛躍的に改善することが
でき、エンジンバルブ材などの冷間鍛造加工が可能でか
つ高温での組織安定性および高温疲労強度に優れる。こ
れにより、エンジンバルブ製造コストを格段に低減させ
ることがでる。
を示す図である。
る。
像の写真である。
の写真である。
を示す図である。
Claims (10)
- 【請求項1】 重量%でC:0.1以下、Ni:18〜
25、Cr:10〜16、Al:0.7〜1.8、及び
Ti:0.6〜2.0を含み、視野面積率で0.1〜
6.0%のη相組織を有することを特徴とする冷間加工
性と高温加熱安定性に優れたFe基耐熱合金。 - 【請求項2】 重量%でC:0.1以下、Si:1.0
以下、Mn:1.0以下、Ni:18〜25、Cr:1
0〜16、Al:0.7〜1.8、Ti:0.6〜2.
0およびNb:0.1〜1.5と、Zr、Hf、V、T
aの1種または2種以上を前記Ti、Nbとの合計で
1.2〜6.5を含み、視野面積率で0.1〜6.0%
のη相組織を有することを特徴とする冷間加工性と高温
加熱安定性に優れたFe基耐熱合金。 - 【請求項3】 重量%でMoまたはWのうち1種または
2種をMo+(1/2)Wで3以下、及びB:0.00
1〜0.01を含み、視野面積率で0.1〜6.0%の
η相組織を有することを特徴とする請求項1または2に
記載の冷間加工性と高温加熱安定性に優れたFe基耐熱
合金。 - 【請求項4】 重量%で、Co:3.0以下、0.02
%以下のMgと0.02%以下のCaのうちの1種また
は2種、0.01%以下のYと0.01%以下のREM
の1種または2種を含むことを特徴とする請求項1〜3
のいずれかに記載の冷間加工性と高温加熱安定性に優れ
たFe基耐熱合金。 - 【請求項5】 原子%で、下記関係式を満たすことを特
徴とする請求項1から4のいずれかに記載の冷間加工性
と高温加熱安定性に優れたFe基耐熱合金。 0.40≦A値≦0.70 A値=[Al]/([Al]+[Ti]+[Zr]+
[Hf]+[V]+[Nb]+[Ta]) - 【請求項6】 原子%で、下記関係式を満たすことを特
徴とする請求項1から5のいずれかに記載の冷間加工性
と高温加熱安定性に優れたFe基耐熱合金。 0.9≦B値≦2.0 B値=[Al]/[Ti] - 【請求項7】 原子%で、下記関係式を満たすことを特
徴とする請求項1から6のいずれかに記載の冷間加工性
と高温加熱安定性に優れたFe基耐熱合金。 0.13≦C値≦0.20 C値=([Cr]+[Mo]+[W])/([Ni]+
[Co]+[Fe]+[Cr]+[Mo]+[W]) - 【請求項8】 原子%で、下記関係式を満たすことを特
徴とする請求項1から7のいずれかに記載の冷間加工性
と高温加熱安定性に優れたFe基耐熱合金。 1.8≦D値≦3.5 D値=([Ti]+[Zr]+[Hf]+[V]+[N
b]+[Ta] - 【請求項9】 固溶化処理の後、60〜80%の冷間加
工が施され、さらに700〜800℃×200hr以上
の高温長時間加熱処理が施された際に析出するη相が視
野面積率で0.1〜6.0%の範囲になるように制御さ
れたことを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載
の冷間加工性と高温加熱安定性に優れたFe基耐熱合
金。 - 【請求項10】 固溶化処理後、60〜80%の冷間加
工が施され、さらに800℃×200hr加熱された材
料の800℃−107 回における回転曲げ疲労強度が1
70MPa以上を有することを特徴とする請求項1から
9のいずれかに記載の冷間加工性と高温加熱安定性に優
れたFe基耐熱合金。
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