JPH07113070A - 接着剤組成物及び該接着剤組成物を用いた紙管 - Google Patents

接着剤組成物及び該接着剤組成物を用いた紙管

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JPH07113070A
JPH07113070A JP25971093A JP25971093A JPH07113070A JP H07113070 A JPH07113070 A JP H07113070A JP 25971093 A JP25971093 A JP 25971093A JP 25971093 A JP25971093 A JP 25971093A JP H07113070 A JPH07113070 A JP H07113070A
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JP
Japan
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adhesive composition
vinyl acetate
paper
resin emulsion
adhesive
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JP25971093A
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Inventor
Tatsuo Hayazaki
達夫 早崎
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高い皮膜弾性率と耐圧強度及び良好な初期接
着性と耐水性を有する酢酸ビニル系樹脂エマルジョンを
主成分とする接着剤組成物及びそれを用いた紙管を提供
することを目的とする。 【構成】 酢酸ビニル系樹脂エマルジョン100重量部
に対して、下記構造式で表される天然多糖類が5〜50
重量部の範囲で含有されていることを特徴とする接着剤
組成物及び上記接着剤組成物を用いて製せられた紙管。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、紙管用、木工用、紙包
装用等に用いられる酢酸ビニル系樹脂エマルジョンを主
成分とする接着剤組成物、及び該接着剤組成物を用いて
製せられた紙管に関する。
【0002】
【従来の技術】紙管は、帯状紙片を金属心棒に複数層に
巻回し、その帯状紙片の重合部を接着剤で接着すること
により製造されているが、この場合に用いられる接着剤
としては、澱粉、ポリビニルアルコール、酢酸ビニル系
樹脂などの一種または二種以上をベースとしたものが知
られている。
【0003】一般に紙管用接着剤には良好な初期接着性
と耐水性及び製せられた紙管の高い耐圧強度が要求され
る。特に紙管の耐圧強度を向上させるためには接着剤の
乾燥皮膜の弾性率(以下、「皮膜弾性率」と記す)を高
くする必要があるが、上記従来の接着剤では必ずしも充
分な皮膜弾性率が得られなかった。
【0004】紙管用接着剤の皮膜弾性率を高める一つの
方法として、酢酸ビニルエマルジョン100重量部に対
して、無機充填剤であるクレーを10〜30重量部混合
する方法が提案されている(特開平1−234484号
公報)が、この方法の場合、皮膜弾性率は向上するもの
の、接着剤の粘度が低いと時間経過とともに無機充填剤
であるクレーが沈降し、接着剤が均一性を欠き接着性能
のばらつきが大きくなったり、作業性が悪くなるという
問題点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】以上の如く、従来の接
着剤は高い皮膜弾性率と良好な初期接着性及び耐水性を
兼備していないのが実態であり、紙管用等として充分に
使用に耐え得るものではなかった。
【0006】本発明は、上記の点に鑑み、高い皮膜弾性
率と耐圧強度及び良好な初期接着性と耐水性を有する酢
酸ビニル系樹脂エマルジョンを主成分とする接着剤組成
物及びそれを用いた紙管を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の接着剤組成物
は、酢酸ビニル系樹脂エマルジョン100重量部に対し
て、下記構造式で表される天然多糖類が5〜50重量部
の範囲で含有されていることを特徴とし、そのことによ
り上記目的が達成される。
【0008】
【化2】
【0009】又、本発明の紙管は、帯状紙片が管状に巻
回され、この管状に巻回された帯状紙片の重合部が上記
の接着剤組成物により接着されていることを特徴とす
る。
【0010】本発明の接着剤組成物の主成分である酢酸
ビニル系樹脂エマルジョンは、酢酸ビニルモノマー単
独、又は酢酸ビニルモノマーと必要に応じて該酢酸ビニ
ルモノマーと共重合可能なエチレン性不飽和モノマーと
を乳化重合して得られる固形分40〜60%程度の酢酸
ビニルを主成分とするエマルジョンである。
【0011】本発明の接着剤組成物の主成分である酢酸
ビニル系樹脂エマルジョンの乳化重合時に必要に応じて
用いられる酢酸ビニルモノマーと共重合可能なエチレン
性不飽和モノマーとしては、(メタ)アクリル酸、メチ
ル(メタ)アクリレート、エチルアクリレート、ブチル
アクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、エチ
レングリコールジ(メタ)アクリレート、グリシジル
(メタ)アクリレート、エチレングリコールモノ(メ
タ)アクリレート、プロピレングリコール(メタ)アク
リレート等が挙げられる。
【0012】本発明の接着剤組成物の主成分である酢酸
ビニル系樹脂エマルジョンの製造方法は、特別な方法に
よるものではなく、例えば、ポリビニルアルコール水溶
液等の保護コロイドを2〜20重量%程度、過硫酸塩、
過酸化物等の重合触媒を0.1〜5重量%程度、10〜
50重量%程度の酢酸ビニルモノマー単独又は酢酸ビニ
ルモノマーと上記エチレン性不飽和モノマーの一種もし
くは二種以上を60〜80℃程度の温度で1〜2時間程
度乳化重合することにより容易に得ることが出来る。
【0013】本発明の接着剤組成物において酢酸ビニル
系樹脂エマルジョンに含有させる天然多糖類としては、
前記構造式で表されるマルトトリオース(グルコース3
分子のα−1,4結合物)が規則正しくα−1,6結合
した天然の中性多糖類が挙げられる。
【0014】上記天然多糖類は、具体的には商品名「プ
ルラン」として林原商事(株)から上市されている。
「プルラン」は、不定形非結晶性の水溶性に富む白色粉
末であり、粒度10メッシュパス、含水率6%以下、1
0%水溶液のpH5〜7、10%水溶液の30℃におけ
る粘度100〜180cps等の性質を有する。本発明
者は、酢酸ビニル系樹脂エマルジョンに対して適当量の
「プルラン」を含有させることにより酢酸ビニル系樹脂
エマルジョンの有する良好な初期接着性と耐水性を維持
しながら皮膜弾性率と耐圧強度を向上させ得ることを見
出し本発明を完成するに至った。
【0015】本発明においては、酢酸ビニル系樹脂エマ
ルジョン100重量部に対する上記天然多糖類の配合量
は5〜50重量部の範囲にあることが必要であり、なか
でも10〜25重量部の範囲にあるのがより好ましい。
【0016】酢酸ビニル系樹脂エマルジョン100重量
部に対する天然多糖類の配合量が5重量部未満であると
得られる接着剤組成物の皮膜弾性率が向上せず、逆に5
0重量部を超えると得られる接着剤組成物の初期接着性
と耐水性が低下する。
【0017】酢酸ビニル系樹脂エマルジョンに対する天
然多糖類の配合方法は、特に限定されるものではなく、
酢酸ビニル系樹脂エマルジョンに所定量の天然多糖類を
直接混合溶解しても良いし、又、予め天然多糖類の水溶
液を作成しておき、この水溶液と酢酸ビニル系樹脂エマ
ルジョンを混合しても良いが、混合の容易さや均一性を
考慮すると後者の方法がより好ましい。
【0018】又、本発明の接着剤組成物には、必要に応
じて消泡剤、防腐剤、可塑剤、顔料等の添加剤を配合し
ても良い。
【0019】
【作用】本発明の接着剤組成物は、酢酸ビニル系樹脂エ
マルジョン100重量部に対して、前記構造式で表され
る天然多糖類が5〜50重量部の範囲で含有されている
ので、高い皮膜弾性率と耐圧強度及び良好な初期接着性
と耐水性を有するものである。
【0020】
【実施例】この発明をさらに詳しく説明するため、以下
に実施例をあげる。なお、実施例中の「部」は「重量
部」を意味する。
【0021】(実施例1) (1)接着剤組成物の作成 攪拌機、還流冷却管、温度計及び滴下漏斗を備えた反応
容器に、水125部、ポリビニルアルコール(鹸化度9
6モル%、重合度1700)11部を仕込み、攪拌して
ポリビニルアルコールを水中に分散させた。この分散液
を95℃に加熱し、同温度を1時間保持してポリビニル
アルコールを溶解させた。次いで、このポリビニルアル
コール水溶液を70℃に冷却し、これに酢酸ビニルモノ
マー10部、重合開始剤として過酸化水素と酒石酸各
0.15部を投入して初期重合を行わせた。次に、酢酸
ビニルモノマー90部及び過酸化水素と酒石酸を各0.
35部滴下して乳化重合を行い、さらに同温度で1時間
熟成後冷却して樹脂分47%の酢酸ビニル系樹脂エマル
ジョンを得た。得られた酢酸ビニル系樹脂エマルジョン
100部に対して脱塩処理した天然多糖類「プルランP
I−20」8部を混合溶解し、固形分51%の接着剤組
成物を得た。
【0022】(2)評価 得られた接着剤組成物の皮膜弾性率、リングクラッシュ
強度、初期接着性及び耐水性を以下の方法で評価した結
果は表1に示すとおりであった。尚、評価は特に記載の
無いかぎり20℃−65%の雰囲気下で行った。
【0023】皮膜弾性率 ポリエチレン板上に接着剤組成物を塗布し、20℃−6
5%RHの雰囲気下で3日間養生させ、得られた300
〜500μm厚の乾燥皮膜を1号ダンベルで打ち抜き試
験片を作成した。次いで、この試験片を20℃−65%
RHの雰囲気下で24時間調湿した後、引張り試験機に
セットし引張り速度10mm/分で引張り、伸び率10
%の時の引張り強度と伸び率から皮膜弾性率(kg/c
2 )を求めた。
【0024】リングクラッシュ強度 JIS P−8126「板紙の圧縮強さ試験方法(リン
グクラッシュ法)」に準じ、紙管用原紙の縦方向及び横
方向のリングクラッシュ強度を次のようにして求めた。
巾12.7mm、長さ152.4mmに裁断した縦方向
2枚及び横方向2枚のB級紙管用原紙(岡山製紙社製)
を試験片として用意し、縦方向及び横方向それぞれの一
方の試験片に接着剤組成物を塗布面積12.7mm×1
52.4mm、塗布量30g/m2 で塗布し、縦方向及
び横方向それぞれの他方の試験片を縦方向は縦方向同
志、横方向は横方向同志で貼り合わせ、貼り合わせ部分
を70g/cm2 の圧力で圧着させて接着試験片を作成
した。得られた接着試験片を20℃−65%RHの雰囲
気下で24時間養生した後、圧縮試験器にセットし圧縮
速度10mm/分で圧縮しリングクラッシュ強度(kg
f)を求めた。
【0025】初期接着性 巾20mm、長さ40mmに裁断した2枚のB級紙管用
原紙(岡山製紙社製)を試験片とし、一方の試験片の片
面に接着剤組成物を塗布面積20mm×30mm、塗布
量30g/m2 で塗布した後、直ちに、この塗布面に他
方の試験片の片面を接着面積が20mm×30mmにな
るように貼り合わせ、この貼り合わせ部分を70g/c
2 の圧力で5秒間圧締して多数の接着試験片を作成し
た。次いで、除圧後10秒毎に接着試験片を手で剥離
し、剥離部分の原紙の破壊状態を観察し、破壊面積率が
100%に達する迄の最短時間を以て初期接着性(秒)
とした。
【0026】耐水性 巾25mm、長さ120mmに裁断した2枚のB級紙管
用原紙(岡山製紙社製)を試験片とし、一方の試験片の
片面に接着剤組成物を塗布面積25mm×50mm、塗
布量30g/m2 で塗布した後、他方の試験片の片面を
接着面積が25mm×50mmになるように貼り合わ
せ、この貼り合わせ部分を1kg/25mm2 の圧力で
120秒間圧締した後、20℃−65%RHの雰囲気下
で24時間養生して接着試験片を作成した。次いで、こ
の接着試験片の一方を180度角剥離方向に折り曲げ下
端に10gの分銅を吊り下げて60℃の温水中に垂直に
懸垂し、接着部分が剥離して落下する迄の最短時間を以
て耐水性(時間)とした。
【0027】(実施例2〜3、比較例1〜3)
【0028】表1に示されるように酢酸ビニル系樹脂エ
マルジョンに対する「プルランPI−20」の配合量を
変えたこと以外は実施例1と同様にして5種類の接着剤
組成 物を作成した。
【0029】得られた5種類の接着剤組成物の皮膜弾性
率、リングクラッシュ強度、初期接着性及び耐水性を実
施例1と同様にして評価した結果は表1に示すとおりで
あっ た。
【0030】
【表1】
【0031】表1に示された通り、本発明による実施例
1〜3の接着剤組成物は高い皮膜弾性率とリングクラッ
シュ強度を有すると共に初期接着性と耐水性も良好であ
りバランスの良い性能を発現する。これに対し、比較例
1及び比較例3の接着剤組成物は皮膜弾性率とリングク
ラッシュ強度が低く、又、比較例2の接着剤組成物は初
期接着性と耐水性が劣る。
【0032】
【発明の効果】以上述べたように、本発明による接着剤
組成物は、高い皮膜弾性率と耐圧強度及び良好な初期接
着性と耐水性を有するので、紙管用、木工用、紙包装用
等として好適に用いられるものである。又、これを用い
て製した紙管は耐圧強度及び耐水性に優れている。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酢酸ビニル系樹脂エマルジョン100重
    量部に対して、下記構造式で表される天然多糖類が5〜
    50重量部の範囲で含有されていることを特徴とする接
    着剤組成物。 【化1】
  2. 【請求項2】 帯状紙片が管状に巻回され、この管状に
    巻回された帯状紙片の重合部が請求項1記載の接着剤組
    成物により接着されていることを特徴とする紙管。
JP25971093A 1993-10-18 1993-10-18 接着剤組成物及び該接着剤組成物を用いた紙管 Pending JPH07113070A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012099065A1 (ja) * 2011-01-19 2012-07-26 株式会社イマムラ・スマイル・コーポレーション 食品用木製積層板

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012099065A1 (ja) * 2011-01-19 2012-07-26 株式会社イマムラ・スマイル・コーポレーション 食品用木製積層板

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