JPH07216332A - 接着剤組成物及び該接着剤組成物を用いた紙管 - Google Patents

接着剤組成物及び該接着剤組成物を用いた紙管

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JPH07216332A
JPH07216332A JP833694A JP833694A JPH07216332A JP H07216332 A JPH07216332 A JP H07216332A JP 833694 A JP833694 A JP 833694A JP 833694 A JP833694 A JP 833694A JP H07216332 A JPH07216332 A JP H07216332A
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JP
Japan
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vinyl acetate
adhesive composition
adhesive
parts
resin emulsion
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JP833694A
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Tatsuo Hayazaki
達夫 早崎
Nobuyuki Okinaga
信幸 沖永
Koichi Nishinaka
幸市 西中
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高い皮膜弾性率を有すると共に、優れた初期
接着力と耐水性を発現する酢酸ビニル系樹脂エマルジョ
ン接着剤組成物、及びそれを用いた紙管を提供すること
を目的とする。 【構成】 α−オレフィンと不飽和カルボン酸との共重
合体又はその誘導体の水溶化物及びカルボキシル基変性
ポリビニルアルコールを保護コロイドとして、酢酸ビニ
ルモノマー単独、もしくは酢酸ビニルモノマーと該酢酸
ビニルモノマーと共重合可能なモノマ−とを乳化重合し
て得られる、平均粒子径が0.2〜1.5μmの範囲に
ある酢酸ビニル系樹脂エマルジョンを主成分とすること
を特徴とする接着剤組成物、及び上記接着剤組成物を用
いて製せられた紙管。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、紙管用、紙包装用、
木工用、一般用等に用いられる、酢酸ビニル系樹脂エマ
ルジョンを主成分とする接着剤組成物、及び該接着剤組
成物を用いて製せられた紙管に関する。
【0002】
【従来の技術】紙管は、帯状紙片を金属心棒に複数層に
巻回し、その帯状紙片の重合部を接着剤で接着すること
により製造されているが、この場合に用いられる接着剤
としては、澱粉、ポリビニルアルコール等の水溶液、及
びポリビニルアルコールを保護コロイドとした酢酸ビニ
ル系樹脂エマルジョンなどの1種または2種以上をベー
スとしたものが知られている。
【0003】しかし、ポリビニルアルコールを保護コロ
イドとした酢酸ビニル系樹脂エマルジョンをベースとす
る接着剤組成物は、一般に接着剤皮膜の弾性率(以下、
「皮膜弾性率」と記す)が低く皮膜強度が乏しいため、
例えば紙管用として用いる場合、得られる紙管の耐圧強
度は充分満足出来るものではなかった。そこで、接着剤
の皮膜弾性率を高め皮膜強度を向上させるため、α−オ
レフィンと不飽和カルボン酸との共重合体又はその誘導
体を塩基性物質で水溶化したものを保護コロイドとした
酢酸ビニル系樹脂エマルジョン接着剤が提案されている
(特公昭60−54993号公報)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記接着剤組
成物は、皮膜弾性率は高くなり紙管の耐圧強度も向上し
ているが、初期接着力や耐水性は依然不充分であり、紙
管用接着剤としては充分に使用に耐え得るものではなか
った。
【0005】本発明は、上記の点に鑑み、高い皮膜弾性
率を有すると共に、優れた初期接着力と耐水性を発現す
る酢酸ビニル系樹脂エマルジョン接着剤組成物、及びそ
れを用いた紙管を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の接着剤組成物
は、α−オレフィンと不飽和カルボン酸との共重合体又
はその誘導体の水溶化物及びカルボキシル基変性ポリビ
ニルアルコールを保護コロイドとして、酢酸ビニルモノ
マー単独、もしくは酢酸ビニルモノマーと該酢酸ビニル
モノマーと共重合可能なモノマーとを乳化重合して得ら
れる、平均粒子径が0.2〜1.5μmの範囲にある酢
酸ビニル系樹脂エマルジョンを主成分とすることを特徴
とし、そのことにより上記目的が達成される。
【0007】又、本発明の紙管は、帯状紙片が管状に巻
回され、この管状に巻回された帯状紙片の重合部が上記
の接着剤組成物により接着されていることを特徴とす
る。
【0008】上記酢酸ビニルモノマーと共重合可能なモ
ノマーとしては、(メタ)アクリル酸、メチル(メタ)
アクリレート、エチルアクリレート、ブチルアクリレー
ト、2−エチルヘキシルアクリレート、エチレングリコ
ールジメタアクリレート、グリシジル(メタ)アクリレ
ート、エチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、
プロピレングリコール(モノ)アクリレートなどが挙げ
られ、これらの1種もしくは2種以上が好適に用いられ
る。尚、ここで言う(メタ)アクリルとはアクリル又は
メタクリルを言う。
【0009】本発明では、重合時の保護コロイドとし
て、α−オレフィンと不飽和カルボン酸との共重合体又
はその誘導体の水溶化物及びカルボキシル基変性ポリビ
ニルアルコールを用いることが必要である。
【0010】上記α−オレフィンと不飽和カルボン酸と
の共重合体又はその誘導体におけるα−オレフィンとし
ては、エチレン、プロピレン、n−ブテン、イソブチレ
ン、n−ペンテン、イソプレンなどが挙げられるが、な
かでも特にイソブチレンが好ましい。
【0011】又、上記α−オレフィンと不飽和カルボン
酸との共重合体又はその誘導体における不飽和カルボン
酸としては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、
無水マレイン酸、イタコン酸などが挙げられるが、なか
でも特に無水マレイン酸が好ましい。
【0012】イソブチレンと無水マレイン酸の共重合体
としては、クラレ(株)社製のイソバンが挙げられ、
又、その誘導体として、より耐水性の優れたイソバンの
部分イミド化物が挙げられる。
【0013】上記α−オレフィンと不飽和カルボン酸と
の共重合体又はその誘導体は水に不溶であるが、苛性ア
ルカリ、炭酸アルカリ、アンモニア等の塩基性物質を加
えることにより水溶化できる。塩基性物質の添加量は上
記共重合体又はその誘導体のカルボキシル基量に対し、
0.3〜0.8当量程度が好ましく、特に0.35〜
0.45当量程度がより好ましい。0.3当量程度未満
では水溶化が難しく、逆に0.8当量程度を超えると水
溶液のアルカリ性が高くなって酢酸ビニル系モノマーの
重合が遅くなったり困難になることがある。
【0014】保護コロイドとしてのα−オレフィンと不
飽和カルボン酸との共重合体又はその誘導体の使用量
は、モノマー100重量部に対し、5〜40重量部程度
が好ましく、特に、15〜25重量部程度がより好まし
い。上記共重合体又はその誘導体の使用量が5重量部程
度未満であると、得られる酢酸ビニル系樹脂エマルジョ
ンの皮膜強度が弱くなり、逆に40重量部程度を超える
と、得られる酢酸ビニル系樹脂エマルジョンの貯蔵安定
性が悪くなることがある。
【0015】本発明においてα−オレフィンと不飽和カ
ルボン酸との共重合体又はその誘導体の水溶化物と共に
保護コロイドとして用いられるカルボキシル基変性ポリ
ビニルアルコールとしては、鹸化度80〜99モル%程
度のものが好ましく、なかでも94〜98モル%程度の
ものがより好ましい。鹸化度が80モル%程度未満であ
ると、得られる接着剤の耐水性が低下するし、逆に99
モル%程度を超えると重合時の安定性が悪くなる。
【0016】又、上記カルボキシル基変性ポリビニルア
ルコールの重合度は1000〜2500程度であること
が好ましく、なかでも1500〜2000程度であるの
がより好ましい。重合度が1000程度未満であると、
得られる接着剤の皮膜強度が弱くなるし、逆に2500
程度を超えると粘度が高くなり過ぎる。
【0017】保護コロイドとしてのカルボキシル基変性
ポリビニルアルコールの使用量は、モノマー100重量
部に対し、0.01〜20重量部程度が好ましく、なか
でも1〜5重量部程度がより好ましい。カルボキシル基
変性ポリビニルアルコールの使用量が0.01重量部程
度未満であると初期重合を起こし難くなり、逆に20重
量部程度を超えると、得られる接着剤の皮膜強度が弱く
なる。
【0018】本発明の乳化重合時に使用する重合開始剤
及び重合触媒としては、特に限定されるものではなく、
過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウ
ム、過酸化水素等の周知の過酸化物が挙げられ、これら
の1種もしくは2種以上が好適に用いられる。又、上記
過酸化物と共に、酒石酸、蟻酸、修酸等の還元剤を併用
しても良い。
【0019】上記重合開始剤及び重合触媒の使用量は、
モノマー100重量部に対し、0.01〜2.0重量部
程度が好ましいが、この範囲に限定されるものではな
い。
【0020】本発明においては、接着剤組成物の主成分
である酢酸ビニル系樹脂エマルジョンは、平均粒子径が
0.2〜1.5μmの範囲にあることが必要である。上
記平均粒子径が0.2μm未満であっても1.5μmを
超えても、得られる接着剤組成物の初期接着力が低下す
る。尚、ここで言う平均粒子径とは、レーザ回折式粒度
分布測定装置を用いレーザ回折法で測定した平均粒子径
を言う。
【0021】上記酢酸ビニル系樹脂エマルジョンの平均
粒子径は、α−オレフィンと不飽和カルボン酸との共重
合体又はその誘導体の水溶化物とカルボキシル基変性ポ
リビニルアルコールとの併用比率を変える事により、
0.2〜1.5μmの範囲に調節することが出来る。
【0022】本発明の接着剤組成物には、本発明の目的
を阻害しない範囲で、粘着付与樹脂、可塑剤、充填剤、
顔料、染料、消泡剤、防腐剤等の各種添加剤を必要に応
じて配合しても良い。
【0023】又、本発明の接着剤組成物は、紙管用に限
らず、紙包装用、木工用、一般用等としても用いられる
事は言う迄もない。
【0024】
【作用】本発明の接着剤組成物は、主成分である酢酸ビ
ニル系樹脂エマルジョンの乳化重合時の保護コロイドと
して、α−オレフィンと不飽和カルボン酸との共重合体
又はその誘導体の水溶化物を用いるので、高い皮膜弾性
率が得られると共に、優れた耐水性を発現する。又、同
じく保護コロイドとして、カルボキシル基変性ポリビニ
ルアルコールを併用し、酢酸ビニル系樹脂エマルジョン
の平均粒子径を0.2〜1.5μmの範囲に設定してい
るので、優れた初期接着力を発現する。
【0025】
【実施例】この発明をさらに詳しく説明するため、以下
に実施例をあげる。なお、実施例中の「部」は「重量
部」を意味する。
【0026】(実施例1)
【0027】(1)接着剤組成物の作成 攪拌機、還流冷却管、温度計及び滴下漏斗を備えた反応
容器に、水55部、イソブチレンと無水マレイン酸との
共重合体の部分イミド化物「イソバン304」(クラレ
社製)をアンモニアで水溶化した物の水溶液(樹脂分2
5%、以下、「イソバン304S」と記す))92部
(樹脂分23部)、カルボキシル基変性ポリビニルアル
コール(鹸化度96モル%、重合度1700)2部を仕
込み、攪拌しながら90℃で1時間加熱してイソバンと
ポリビニルアルコールの水溶液を得た。次に、このイソ
バンとポリビニルアルコールの水溶液を70℃に冷却
し、これに酢酸ビニルモノマー10部、重合開始剤とし
て過酸化水素0.09部、過硫酸アンモニウム0.2
部、及び酒石酸0.05部を投入して初期重合を行わせ
た。
【0028】次いで、酢酸ビニルモノマー90部と過酸
化水素0.36部、酒石酸0.25部を連続滴下して乳
化重合を行った後、70℃で1時間熟成して酢酸ビニル
系樹脂エマルジョン接着剤を得た。得られた酢酸ビニル
系樹脂エマルジョンの島津レーザ回折式粒度分布測定装
置(島津製作所製)で測定した平均粒子径は0.4μm
であった。
【0029】(2)評価 得られた酢酸ビニル系樹脂エマルジョン接着剤の各種性
能を下記の方法により評価した結果は表1に示すとおり
であった。尚、評価は特に記載の無いかぎり20℃−6
5%RHの雰囲気下で行った。
【0030】皮膜弾性率 ポリエチレン板上に上記接着剤を塗布し、20℃−65
%RHの雰囲気下で3日間養生させ、得られた300〜
500μm厚の乾燥皮膜を1号ダンベルで打ち抜き試験
片を作成した。次いで、この試験片を20℃−65%R
Hの雰囲気下で24時間調湿した後、引張り試験機にセ
ットし、引張り速度10mm/分で引張り、伸び率10
%の時の引張り強度と伸び率から皮膜弾性率(kg/c
2 )を求めた。
【0031】初期接着力(剪断強度) 25mm×50mmに裁断したB級紙管用原紙(岡山製
紙社製)2枚を試験片とし、一方の試験片の片面の半分
に上記接着剤を塗布量0.05g/(25mm)2 で塗
布し、この塗布面に他方の試験片の片面の半分を接着面
積が25mm×25mmとなるように互い違いに貼り合
わせ、この貼り合わせ部分を1kg/cm2 の圧力で4
0秒間圧着した。その後、直ちに引張り試験機にセット
し、引張り速度10mm/分で引張り、剪断強度(kg
/(25mm)2 )を測定した。
【0032】初期接着力(材料破壊時間) 20mm×40mmに裁断した上記と同様のB級紙管用
原紙2枚を試験片とし、一方の試験片の片面に上記接着
剤を塗布面積20mm×30mm、塗布量30g/m2
で塗布した後、直ちに、この塗布面に他方の試験片を接
着面積が20mm×30mmになるように貼り合わせ、
この貼り合わせ部分を62.5g/cm 2 の圧力で5秒
間圧着して、多数の接着試験片を作成した。次いで、除
圧後10秒毎に接着試験片を手で剥離し、B級紙管用原
紙の破壊面積率が100%に達する迄の最短時間(秒)
を測定した。
【0033】耐水性(落下時間) 25mm×50mmに裁断した上記と同様のB級紙管用
原紙2枚を試験片とし、一方の試験片の片面の半分に上
記接着剤を塗布量0.05g/(25mm)2で塗布
し、この塗布面に他方の試験片の片面の半分を互い違い
に貼り合わせ、この貼り合わせ部分を1kg/(25m
m)2 の圧力で60秒間圧着した後、20℃−65%R
Hの雰囲気下で24時間養生して接着試験片を作成し
た。この接着試験片の一方の試験片に100gの分銅を
吊り下げた状態で60℃の温水中に浸漬し、試験片が剥
離して落下するまでの時間(時間)を測定した。
【0034】リングクラッシュ強度 JIS P−8126「板紙の圧縮強さ試験方法(リン
グクラッシュ法)」に準じ、上記と同様のB級紙管用原
紙の縦方向及び横方向のリングクラッシュ強度を次のよ
うにして測定した。巾12.7mm、長さ152.4m
mに裁断した縦方向2枚及び横方向2枚のB級紙菅用原
紙を試験片として用意し、縦方向及び横方向それぞれの
一方の試験片に上記接着剤を塗布面積12.7mm×1
52.4mm、塗布量25g/m2 で塗布し、縦方向及
び横方向それぞれの他方の試験片を縦方向は縦方向同
志、横方向は横方向同志で貼り合わせ、この貼り合わせ
部分を70g/cm2 の圧力で60秒間圧着して接着試
験片を作成した。得られた接着試験片を20℃−65%
RHの雰囲気下で24時間養生した後、圧縮試験機にセ
ットし、圧縮速度10mm/分で圧縮し、リングクラッ
シュ強度(kgf)を測定した。
【0035】(実施例2)
【0036】接着剤組成物の作成において、水の量を4
9部、「イソバン304S」の量を100部(樹脂分2
5部)、カルボキシル基変性ポリビニルアルコールの量
を5部としたこと以外は実施例1と同様にして酢酸ビニ
ル系樹脂エマルジョン接着剤を得た。得られた酢酸ビニ
ル系樹脂エマルジョンの平均粒子径は0.8μmであっ
た。
【0037】得られた酢酸ビニル系樹脂エマルジョン接
着剤の各種性能を実施例1と同様にして評価した結果は
表1に示すとおりであった。
【0038】(比較例1)
【0039】接着剤組成物の作成において、水の量を7
0部、「イソバン304S」の量を72部(樹脂分18
部)、カルボキシル基変性ポリビニルアルコールの量を
0.5部としたこと以外は実施例1と同様にして酢酸ビ
ニル系樹脂エマルジョン接着剤を得た。得られた酢酸ビ
ニル系樹脂エマルジョンの平均粒子径は0.1μmであ
った。
【0040】得られた酢酸ビニル系樹脂エマルジョン接
着剤の各種性能を実施例1と同様にして評価した結果は
表1に示すとおりであった。
【0041】(比較例2)
【0042】接着剤組成物の作成において、水の量を1
12部、「イソバン304S」の量を16部(樹脂分4
部)、カルボキシル基変性ポリビニルアルコールの量を
4部としたこと以外は実施例1と同様にして酢酸ビニル
系樹脂エマルジョン接着剤を得た。得られた酢酸ビニル
系樹脂エマルジョンの平均粒子径は1.6μmであっ
た。
【0043】得られた酢酸ビニル系樹脂エマルジョン接
着剤の各種性能を実施例1と同様にして評価した結果は
表1に示すとおりであった。
【0044】(比較例3)
【0045】接着剤組成物の作成において、水の量を6
4部、「イソバン304S」の量を80部(樹脂分20
部)とし、カルボキシル基変性ポリビニルアルコールの
代わりに、通常の未変性ポリビニルアルコール(鹸化度
96モル%、重合度1700)4部を用いたこと以外は
実施例1と同様にして酢酸ビニル系樹脂エマルジョン接
着剤を得た。得られた酢酸ビニル系樹脂エマルジョンの
平均粒子径は0.6μmであった。
【0046】得られた酢酸ビニル系樹脂エマルジョン接
着剤の各種性能を実施例1と同様にして評価した結果は
表1に示すとおりであった。
【0047】(比較例4)
【0048】接着剤組成物の作成において、水の量を1
24部、未変性ポリビニルアルコールの量を12部と
し、「イソバン304S」を用いなかったこと以外は実
施例1と同様にして酢酸ビニル系樹脂エマルジョン接着
剤を得た。得られた酢酸ビニル系樹脂エマルジョンの平
均粒子径は1.3μmであった。
【0049】得られた酢酸ビニル系樹脂エマルジョン接
着剤の各種性能を実施例1と同様にして評価した結果は
表1に示すとおりであった。
【0050】
【表1】
【0051】
【発明の効果】以上述べたように、本発明による接着剤
組成物は、高い皮膜弾性率と優れた初期接着力及び耐水
性を有する高品質の接着剤である。又、これを用いて製
した紙管は圧縮強度と耐水性に優れている。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 α−オレフィンと不飽和カルボン酸との
    共重合体又はその誘導体の水溶化物及びカルボキシル基
    変性ポリビニルアルコールを保護コロイドとして、酢酸
    ビニルモノマー単独、もしくは酢酸ビニルモノマーと該
    酢酸ビニルモノマーと共重合可能なモノマーとを乳化重
    合して得られる、平均粒子径が0.2〜1.5μmの範
    囲にある酢酸ビニル系樹脂エマルジョンを主成分とする
    ことを特徴とする接着剤組成物。
  2. 【請求項2】 帯状紙片が管状に巻回され、この管状に
    巻回された帯状紙片の重合部が請求項1記載の接着剤組
    成物により接着されていることを特徴とする紙管。
JP833694A 1994-01-28 1994-01-28 接着剤組成物及び該接着剤組成物を用いた紙管 Pending JPH07216332A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001172592A (ja) * 1999-10-08 2001-06-26 Kuraray Co Ltd 紙工用接着剤
JP2004202839A (ja) * 2002-12-25 2004-07-22 Dainippon Ink & Chem Inc 木質材料接着剤用樹脂組成物、木質材料接着剤及び木質ボードの製造方法
JP2015021072A (ja) * 2013-07-19 2015-02-02 株式会社オーシカ 二液型接着剤組成物

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