JPH0618966B2 - 酢酸ビニル樹脂エマルジヨン組成物 - Google Patents

酢酸ビニル樹脂エマルジヨン組成物

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JPH0618966B2
JPH0618966B2 JP19092786A JP19092786A JPH0618966B2 JP H0618966 B2 JPH0618966 B2 JP H0618966B2 JP 19092786 A JP19092786 A JP 19092786A JP 19092786 A JP19092786 A JP 19092786A JP H0618966 B2 JPH0618966 B2 JP H0618966B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、作業性、耐熱性、耐水性、貯蔵安定性等の
特性においてすぐれた酢酸ビニル樹脂エマルジョン組成
物に関する。
[従来の技術] ポリビニルアルコールなどの水溶性高分子を保護コロイ
ドとして用いて、酢酸ビニルモノマーを乳化重合して得
られる酢酸ビニル樹脂エマルジョンは、従来、接着剤、
塗料、紙加工、繊維加工などに広く使用されている。
[発明が解決しようとする問題点] このように広く用いられている酢酸ビニル樹脂エマルジ
ョンも種々の欠点を有する。すなわち、欠点として、
(1)粘度の温度依存性が大きい。すなわち、冬期などの
低温時に粘度上昇が著しく、したがって使用しにくく、
作業性が悪い。(2)低温造膜性が悪く、フタル酸ジブチ
ル(DBP)などの可塑剤の添加が必要である。したがっ
て得られた皮膜は可とう性になるが強度が弱くなり、耐
熱性が低下する。特に冬季用にはDBPの添加量が多くな
り、これらの傾向が顕著になる。(3)高濃度にすると粘
度上昇が著しく、作業性が悪くて取扱が不便である。
(4)低粘度にすると分離沈降し貯蔵安定性が悪い。(5)保
護コロイドにポリビニルアルコールなどの水溶性高分子
を用いるので、得られた皮膜は耐水性が悪いなどがあげ
られる。
[問題点を解決するための手段] この発明は、上記した従来の酢酸ビニル樹脂エマルジョ
ンの有する種々の欠点を除去し、作業性、耐熱性、耐水
性、貯蔵安定性等の特性においてすぐれた酢酸ビニル樹
脂エマルジョン組成物を提供するものである。しかして
この発明の酢酸ビニル樹脂エマルジョン組成物は、保護
コロイドの存在下、酢酸ビニルを乳化重合または乳化共
重合して得られる酢酸ビニル樹脂エマルジョンに、3-
メチル-3-メトキシブタノールをさらに含有させたこと
を特徴とするものである。
この発明の組成物において、3-メチル-3-メトキシブ
タノールの添加率は、好ましくは酢酸ビニル樹脂エマル
ジョンに対して0.5〜20重量%である。添加率が
0.5重量%未満であると、添加の効果が少く、一方2
0重量%を越すと不安定なエマルジョン組成物となりや
すくなるので、添加率は上記のように0.5〜20重量
%の範囲が実用的にみて好適である。
本発明において、酢酸ビニル樹脂エマルジョンに含有さ
せる3-メチル-3-メトキシブタノールは、化学式 CH3OC(CH3)2CH2CH2OH で示され、エチレングリコールモノブチルエーテルとは
異性体の関係にある。クラレイソプレンケミカル株式会
社の商品名ソルフィットがこれに相当する。
酢酸ビニル樹脂エマルジョンに3-メチル-3-メトキシ
ブタノールを含有させる時期、順序、方法はとくに制限
はないが、安定なエマルジョンを得るためには、酢酸ビ
ニルの乳化重合の段階で添加含有させるのがもっとも好
ましい。また、酢酸ビニル樹脂エマルジョンを得るため
の酢酸ビニルの乳化重合条件についてもとくに制限はな
く、重合温度、重合時間、酢酸ビニルモノマーの添加方
法など、従来公知の方法を適用することができる。
この発明の酢酸ビニル樹脂エマルジョン組成物は、例え
ば、撹拌機、温度計、滴下装置および還流冷却器を具備
した反応容器中に、水および保護コロイドならびに3-
メチル-3-メトキシブタノールを仕込んだ後、加温して
適当な温度で、酢酸ビニルモノマーおよび重合触媒を添
加し、数時間乳化重合することにより得られる。なお、
必要に応じて重合系に炭酸アンモニウム、酒石酸等のpH
調整剤をも存在させる。
本発明の組成物を得るために用いられる酢酸ビニルは、
酢酸ビニルモノマー単独のみならず、酢酸ビニルモノマ
ーと、これと共重合し得る他のモノマー、例えばプロピ
オン酸ビニル、アクリル酸エステル、メタクリル酸エス
テルとの混合物であってもよい。すなわち、この発明に
おいて、酢酸ビニル樹脂エマルジョンは、酢酸ビニルモ
ノマーを乳化重合または乳化共重合することによって得
られる。
本発明の組成物を得るために用いられる保護コロイドと
しては、通常使用されている重合度100 〜3,000 、ケン
化度65モル%以上のポリビニルアルコール、α-オレ
フィン無水マレイン酸などの水溶性高分子が好適に使用
される。なおポリビニルアルコールの場合には、水溶性
ポリビニルアルコールとケン化度65モル%未満の水に
溶解しにくいポリビニルアルコールとの混合物を用いて
もよい。
この発明の組成物を得るために用いられる乳化重合また
は乳化共重合触媒としては、通常の乳化重合触媒、例え
ば過硫酸カリ、過硫酸アンモニウムのような過硫酸塩、
過酸化水素のような過酸化物およびそれらとの還元剤と
の組合せによるレドックス触媒などが好適である。
[作用] 本発明のエマルジョン組成物の特性がすぐれている理由
は、3-メチル-3-メトキシブタノールが優れた乳化剤
としての作用を有しているので、乳化重合が容易とな
り、得られた酢酸ビニル樹脂エマルジョンの粒子が従来
型エマルジョンの粒子と比較して粒子同志のゆ着がなく
適度に分散していること、また3-メチル-3-メトキシ
ブタノールが水溶性であるため、水の凍結温度を下げ、
かつポリビニルアルコールなどの保護コロイドおよび酢
酸ビニル樹脂、アクリル酸エステル樹脂などの合成樹脂
の良溶剤として作用することなど、従来の溶剤や可塑剤
にない優れた特性を有しているためと考えられる。
以上に述べたように、本発明のエマルジョン組成物は、
従来のエマルジョンに比較して粒子のゆ着がないので高
濃度でも比較的低粘度であり、また冬季において粘度上
昇が少い。さらに、3-メチル-3-メトキシブタノール
の存在により、冬季においてエマルジョン組成物が凍結
しにくい。したがって、本発明の組成物は、使用時にお
ける作業性がよく、また接着剤として用いた場合、強度
に優れ、耐熱性が良好で、塗料、繊維および紙の加工用
などに用いた場合にはバインディング力(結合力)が優
れたものである。
[実施例] 実施例1〜6および比較例1〜2 撹拌機、温度計、滴下装置および還流冷却器を具備した
反応容器に、第1表に夫々示す量の水、重合度1700 で
ケン化度88モル%のポリビニルアルコール(株式会社
クラレ製商品名ポバールK-217)、3-メチル-3-メ
トキシブタノール、および炭酸アンモニウムを仕込み、
撹拌しながら75℃の温度に加温して約30分間撹拌し
て溶解させたのち、第1表に示す量の10%過硫酸アン
モニウム水溶液と、酢酸ビニルモノマーとを約2時間を
かけて徐々に滴下し、滴下終了後さらに同温度で約30
分間熟成したのち冷却した。
このようにして酢酸ビニルモノマーを乳化重合して得ら
れた酢酸ビニル樹脂エマルジョン組成物の粘度、蒸発残
分および最低造膜温度について測定し、その結果を第1
表に示した。
比較のために、実施例4における3-メチル-3-メトキ
シブタノールをフタル酸ジブチル(DBP)に置換えた以
外は実施例4と同様にして得られた酢酸ビニル樹脂エマ
ルジョン(比較例1)および実施例1における3-メチ
ル-3-メトキシブタノールを水に置換えた以外は実施例
1と同様にして得られた酢酸ビニル樹脂エマルジョン
(比較例2)につき、夫々、粘度、蒸発残分、および最
低造膜温度を実施例1〜6と同様の方法で測定し、その
結果を第1表に併記した。
第1表の結果より明らかなように、実施例1〜6で得ら
れた本発明のエマルジョン組成物は、比較例1および2
の従来型酢酸ビニルエマルジョンに比較して粘度の温度
依存性が少ない。また、実施例4の本発明の組成物は、
この組成物中の3-メチル-3-メトキシブタノールと同
量の可塑剤DBPを含有する比較例1の従来型のエマルジ
ョンにくらべて造膜する効果が大きい。
また、実施例4のエマルジョン組成物と比較例1のエマ
ルジョンについて、夫々の耐熱接着力を測定した。両エ
マルジョンを、60℃の乾燥機中に1時間放置後取り出
し、直ちに耐熱接着力を測定した。測定は、JISK-6804
の方法によっておこなった。その結果、実施例4の本発
明のエマルジョン組成物の耐熱接着力が44kg/cm2
あったのに対し、比較例1の従来のエマルジョンの耐熱
接着力は32kg/cm2であって、本発明のエマルジョン
組成物は従来品にくらべて耐熱性が良好であった。
さらに実施例4に示される酢酸ビニル樹脂エマルジョン
組成物の粒子構造を、日本電子株式会社製走査電子顕微
鏡JSM-T200で観察し、その結果を第1図の電子顕微鏡写
真図(倍率7,500倍)に示した。比較のために、比
較例1のエマルジョンおよび従来型の酢酸ビニル樹脂エ
マルジョン[コニシ株式会社製、商品名ボンドCH18
(蒸発残分41%、粘度30,000cps )]の粒子構造につ
いても上記の電子顕微鏡で観察し、その結果を夫々第2
図および第3図の電子顕微鏡図(何れも倍率7,500
倍)に示した。
第1図と第2図および第3図とを比較すると、本発明の
酢酸ビニル樹脂エマルジョン組成物は、比較例1の酢酸
ビニル樹脂エマルジョンおよび従来型酢酸ビニル樹脂エ
マルジョンと比較して、粒子同志のゆ着がなく適度に分
散していることがわかる。
実施例7および比較例3 実施例1〜6で用いたと同様の反応容器に、水38.9
g、重合度600でケン化度80モル%のカルボキシル
変性ポリビニルアルコール(株式会社クラレ製、商品名
ポバールKL506 )4g、3-メチル-3-メトキシブタ
ノール5gおよび炭酸アンモニウム0.1gを仕込み、
撹拌しながら75℃の温度に加温して約30分間撹拌し
て溶解させたのち、10%過硫酸アンモニウム水溶液1
gと酢酸ビニルモノマー51gとを徐々に約3時間かけ
て滴下し、滴下終了後さらに同温度で30分間熟成したの
ち冷却した。
このようにして酢酸ビニルを乳化重合して得られた酢酸
ビニル樹脂エマルジョン組成物の粘度、蒸発残分を実施
例1〜6と同様の方法で測定し、その結果を第2表に示
した。
比較のために、上記実施例7における3-メチル-3-メ
トキシブタノールをDBPに置換えた以外は実施例7と同
様にして得られた酢酸ビニル樹脂エマルジョン組成物
(比較例3)につき、粘度および蒸発残分につき実施例
1〜6と同様の方法で測定し、その結果をも第2表に示
した。
第2表の結果から明らかのように、実施例7の本発明の
エマルジョン組成物は、比較例3の従来のエマルジョン
にくらべて温度依存性が小さい。
さらに、実施例7のエマルジョン組成物を、ラワン合板
の表面にガラス棒でうすく塗付したところ、蒸発残分
(固形分)が59.8%の高濃度品でありながら比較的
低粘度であって、容易に塗付することができた。
これに対して、比較例3の従来のエマルジョンは、高粘
度のため合板表面に容易に塗付することは困難であっ
た。
実施例8および比較例4〜5 実施例1〜6で用いたと同様の反応容器に、水45.8
g、ケン化度88モル%で重合度500のポリビニルア
ルコール(株式会社クラレ製商品名ポバールK205 )4
g、3-メチル-3-メトキシブタノール5gおよび酒石
酸0.1gを仕込み、撹拌しながら75℃に加温して約
30分間溶解させた後、過酸化水素0.1gを添加して
から、酢酸ビニルモノマー35gを約2時間をかけて徐
々に滴下し、滴下終了後さらに水20gを加えて同温度
で約30分間熟成したのち冷却した。このようにして酢
酸ビニルを乳化重合して得られた酢酸ビニル樹脂エマル
ジョン組成物につき、実施例1〜6と同様の方法で、粘
度および蒸発残分を測定しその結果を第3表に示した。
またこのエマルジョン組成物を200ccのガラスびんに
入れて室温(20℃)に放置して貯蔵安定性を観察し、
その結果をも第3表に示した。
一方、反応容器に水35.8g、ケン化度88モル%で
重合度500のポリビニルアルコール(株式会社クラレ
製商品名ポバールK205 )4g、フタル酸ジブチル(DB
P)5gおよび酒石酸0.1gを仕込み、撹拌しながら
75℃の温度に加温して約30分間溶解させた後、過酸
化水素0.1gを加えてから酢酸ビニルモノマー35g
を約2時間かけて徐々に滴下し、滴下終了後さらに水2
0gを加えて同温度で約30分間熟成したのち冷却し
た。このようにして酢酸ビニルを乳化重合して得られた
酢酸ビニル樹脂エマルジョン組成物(比較例4)につ
き、比較のために上記と同様方法で粘度、蒸発残分およ
び貯蔵安定性を測定しその結果をも第3表に示した。
さらに市販の酢酸ビニル樹脂エマルジョン(コニシ株式
会社製、商品名ボンドCH3000L)(比較例5)について
も、比較のために上記と同様方法で粘度、蒸発残分およ
び貯蔵安定性を測定し、その結果をも第3表に示した。
第3表の結果から、実施例8の本発明のエマルジョン組
成物は、低粘度のものでありながら3ケ月経過後も分離
沈降などの異常現象は認められず、貯蔵安定性が良好で
あった。これに対して比較例4および5の従来のエマル
ジョンは、何れも1ケ月後に分離沈降が認められた。
実施例9および比較例6 実施例1〜6で用いたと同様の反応容器に、水55.8
g、ケン化度88モル%で重合度1700のポリビニル
アルコール(株式会社クラレ製商品名ポバールK-217)
4gおよび炭酸アンモニウム0.1gを仕込み、撹拌し
ながら75℃の温度に加温して約30分間撹拌し溶解さ
せた後、10%過硫酸アンモニウム1gおよび酢酸ビニ
ルモノマー30gを約2時間をかけて徐々に滴下し、滴
下終了後さらにアクリル酸ブチル5gを同温度で徐々に
加えて乳化共重合をおこなった。このようにして酢酸ビ
ニルとアクリル酸ブチルとを乳化共重合して得られた酢
酸ビニル樹脂エマルジョンに、さらに3-メチル-3-メ
トキシブタノール5gを加えて同温度で30分間熟成後
冷却し、得られた酢酸ビニル樹脂エマルジョン組成物に
つき、実施例1〜6と同様の方法で粘度を測定したとこ
ろ、30℃で7,200 cpsであった。
比較のために、上記実施例9における3-メチル-3-メ
トキシブタノールをDBPに置換えた以外は、実施例9と
同様にして得られた酢酸ビニル樹脂エマルジョン(比較
例6)につき、実施例1〜6と同様の方法で粘度を測定
したところ、30℃で10,600 cpsであった。
上記の実施例9と比較例6との比較から明らかのよう
に、本発明の組成物は、酢酸ビニル樹脂エマルジョンが
得られたのちに、3-メチル-3-メトキシブタノールを
添加含有させても、比較例6の従来品に比較して著しく
粘度が低いものである。
実施例10 実施例1〜6で用いたと同様の反応容器に水53.9
g、重合度1,700 でケン化度88モル%のポリビニルア
ルコール(株式会社クラレ製商品名ポバールK217 )4
g、重合度1,500 でケン化度22モル%のポリビニルア
ルコール(ユニチカ化成株式会社製、商品名ユニチカレ
ヂンUMR 150L)1g、3-メチル-3-メトキシブタノー
ル5gおよび炭酸アンモニウム0.1gを仕込み、撹拌
しながら75℃の温度に加温して約30分間撹拌して溶
解させた後、10%過硫酸アンモニウム水溶液1gと酢
酸ビニルモノマー30gとを約2時間かけて徐々に滴下
し、滴下終了後さらに同温度で約30分間熟成後冷却し
た。このようにして酢酸ビニルを乳化重合して得られた
酢酸ビニル樹脂エマルジョン組成物につき、乾燥皮膜の
耐水性を測定した。
測定方法はつぎのとおりである。すなわち、エマルジョ
ン組成物を、ガラス板上に塗付して0.2mm厚の連続皮
膜を作成し、室温(20℃)で3日間放置した。このガ
ラス板を皮膜を上にして水平に新聞紙上に密着させてお
き、常温の水を1滴皮膜上に落とし、8ポイント活字の
ひらがな文字が読めなくなるまでの時間を測定した。そ
の結果本実施例のエマルジョン組成物は、3分間経過後
も充分活字を読むことができた。なお、比較のために、
比較例1のエマルジョンにつき同様の方法で試験したと
ころ、1分間で活字を読むことができなかった。この結
果から明らかのように、本発明のエマルジョン組成物
は、耐水性においてもすぐれたものである。
[発明の効果] 本発明の酢酸ビニル樹脂エマルジョン組成物は、 (1) 粘度の温度依存性が少なく、低温での粘度上昇が
著しく低く、作業性がよい、 (2) 従来のDBPなどの可塑剤を添加しなくても低温度で
充分造膜し、その結果得られた皮膜は比較的に強度が強
く、耐熱性に優れている、 (3) 高濃度でも低粘度品が得られ、作業性がよい、 (4) 低粘度で長期保存しても分離沈降せず、貯蔵安定
性が良好である、および (5) エマルジョン組成物から得られる皮膜が耐水性に
優れている、 などの優れた特性を有する。
したがって本発明のエマルジョン組成物は、接着剤、塗
料、紙加工用品、繊維加工用品および建築土木用品など
として広く諸工業に好適に用いることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例4に示す本発明の酢酸ビニル樹脂エマル
ジョン組成物の粒子構造を示す電子顕微鏡写真図、第2
図は比較例1に示す従来の酢酸ビニル樹脂エマルジョン
の粒子構造を示す電子顕微鏡写真図および第3図は他の
従来型酢酸ビニル樹脂エマルジョンの粒子構造を示す電
子顕微鏡写真図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09D 131/04 PFT 6904−4J C09J 131/04 JCY 6904−4J D06M 13/144 15/333 D21H 17/05 17/36 19/20 D06M 15/333 13/16 (72)発明者 矢ケ崎 正夫 埼玉県北葛飾郡吉川町吉川団地5番5号 305

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】保護コロイドの存在下、酢酸ビニルを乳化
    重合または乳化共重合して得られる酢酸ビニル樹脂エマ
    ルジョンに、3-メチル-3-メトキシブタノールをさら
    に含有させたことを特徴とする酢酸ビニル樹脂エマルジ
    ョン組成物。
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JP2002003534A (ja) * 2000-06-26 2002-01-09 Kuraray Co Ltd エチレン−ビニルエステル系重合体エマルジョン
JP2002167403A (ja) 2000-09-19 2002-06-11 Kuraray Co Ltd ビニルエステル系樹脂エマルジョンの製法
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