JP3299920B2 - 酢酸ビニル樹脂系エマルジョンおよび接着剤 - Google Patents

酢酸ビニル樹脂系エマルジョンおよび接着剤

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規な酢酸ビニル
樹脂系エマルジョンおよび接着剤に関し、詳しくは低温
で造膜性および粘性にすぐれ、接着剤として特に木工用
接着剤として好適に使用できる酢酸ビニル樹脂系エマル
ジョンおよびそれを用いた接着剤に関する。
【0002】
【従来の技術】酢酸ビニル樹脂をベースとしたエマルジ
ョンは現在数多く製造され、広く使用されている。例え
ば、ホモ酢酸ビニル樹脂エマルジョンは製造コストが比
較的安価であり、紙用或いは木工用接着剤として、或い
は水系塗料として大量に使用されている。しかし、ホモ
酢酸ビニル樹脂エマルジョンは耐水性、耐アルカリ性が
十分でなく、そのため、アクリル酸エステル或いはエチ
レン等のコモノマーを共重合したアクリル酸エステル−
酢酸ビニル共重合体エマルジョン、或いはエチレン−酢
酸ビニル共重合体エマルジョンが開発された。
【0003】エチレン−酢酸ビニル共重合体エマルジョ
ンは優れた耐水性と耐アルカリ性を持ち、セメント、モ
ルタル、コンクリートに混入されて使用されたり、或い
はモルタル、コンクリートの表面に塗布され使用されて
いる。また、エチレン−酢酸ビニル共重合体エマルジョ
ンは、ホモ酢酸ビニル樹脂エマルジョンでは接着が困難
な塩化ビニル等のプラスチックシートや撥水処理をした
紙等へ優れた接着性を有しており、同分野において接着
剤として多く使用されている。また、特公昭60−31
349号公報にはエチレン−酢酸ビニル共重合体エマル
ジョンに酢酸ビニルをシード重合してなる水系接着剤が
記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このように広く用いら
れている酢酸ビニル樹脂エマルジョンも種々の欠点を有
している。すなわち、粘度の温度依存性が大きく、冬期
などの低温時に粘度が著しく上昇して作業性が悪くな
る。特に、低温における造膜性が悪く、フタル酸ジブチ
ル(DBP)などの可塑剤の添加が必要である。従って
得られた皮膜は可塑剤の添加により可とう性になるが強
度が弱くなり、耐熱性が低下する。特に冬期用として使
用する場合にはDBPの添加量が多くなり、この傾向が
顕著になる。また、高濃度にすると粘度上昇が著しく、
作業性が悪く取り扱いが不便である。逆に、低粘度にす
ると分離沈降し貯蔵安定性が悪くなる。また、保護コロ
イドにポリビニルアルコールを用いるので、得られた皮
膜は耐水性が悪いことなどがあげられる。
【0005】本発明は、前記の酢酸ビニル樹脂エマルジ
ョンが有する欠点を除去し、低温においても造膜性およ
び粘性に優れ、更に作業性、耐熱性、耐水性、貯蔵安定
性などの特性において優れた酢酸ビニル樹脂系エマルジ
ョンおよびそれを用いた接着剤を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、グ
リコールエーテルを含有するエチレン酢酸ビニル共重合
体エマルジョンに酢酸ビニルを、該エマルジョン中のエ
チレン酢酸ビニル共重合体100重量部に対して酢酸ビ
ニル240〜700重量部の割合でポリビニルアルコー
ルの存在下でシード重合してなることを特徴とする酢酸
ビニル樹脂系エマルジョンである。
【0007】また、本発明は、上記の酢酸ビニル樹脂系
エマルジョンを含有してなる接着剤、特に木工用接着剤
である。
【0008】本発明の酢酸ビニル樹脂系エマルジョン
は、特に木工用接着剤として優れた成膜性、接着性を示
すと共に、冬期においても作業性において優れている。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の酢酸ビニル樹脂系エマル
ジョンを得るには、グリコールエーテルを含有するエチ
レン酢酸ビニル共重合体エマルジョン(以下、EVAエ
マルジョンという)に酢酸ビニルモノマーをシード重合
するとよい。具体的には、グリコールエーテルを含有す
るEVAエマルジョンに、ポリビニルアルコール(PV
A)の存在下で酢酸ビニルモノマーを添加しシード重合
するとよい。
【0010】本発明において、シード重合に使用される
一成分は、グリコールエーテルを含有するEVAエマル
ジョンであるが、EVAエマルジョン中のグリコールエ
ーテルの含有量はエチレン酢酸ビニル共重合体(EVA
と記す)(固形分)100重量部に対して1〜15重量
部が好ましい。グリコールエーテルはEVAエマルジョ
ンを重合する際に添加してもよいし、重合後に添加して
もよいが、重合前に添加したEVAエマルジョンの方が
好ましい。このグリコールエーテルを含有するEVAの
製造方法は特に限定されず、一般の乳化重合方法で製造
でき、乳化剤、界面活性剤、ポリビニルアルコール等の
保護コロイドが使用できる。中でも木工用接着剤、紙用
接着剤として使用する場合にはポリビニルアルコールが
好ましく、ポリビニルアルコールとグリコールエーテル
の共存下で重合したエマルジョンが好適であり、例えば
特開平8−3408号公報に記戯された製造方法が好ま
しい。グリコールエーテルの量が1重量部より少ないと
シード重合して生成する酢酸ビニル樹脂系エマルジョン
の低温における造膜性が低下し、またシード重合の際の
重合安定性が低下する。また、15重量部を越えると同
様に重合安定性が低下するので好ましくない。
【0011】EVAエマルジョンに含有されるグリコー
ルエーテルには、例えばエチレングリコールモノメチル
エーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチ
レングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコー
ルジエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピル
エーテル、エチレングリコールジプロピルエーテル、エ
チレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコ
ールモノ−sec−ブチルエーテル、エチレングリコー
ルモノ−t−ブチルエーテル、エチレングリコールジブ
チルエーテル、エチレングリコールジ−sec−ブチル
エーテル、エチレングリコールジ−t−ブチルエーテ
ル、
【0012】プロピレングリコールモノメチルエーテ
ル、プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレ
ングリコールモノエチルエーテル、ブロピレングリコー
ルジエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピ
ルエーテル、プロピレングリコールジプロピルエーテ
ル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピ
レングリコールジブチルエーテル、
【0013】ジエチレングリコールモノエチルエーテ
ル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレ
ングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコー
ルジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチル
エーテル、ジエチレングリコールジヘキシルエーテル、
【0014】トリエチレングリコールモノメチルエーテ
ル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、ベン
タエチレングリコールジエチルエーテル、ヘキサエチレ
ングリコールジプロピルエーテル、ジプロピレングリコ
ールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールジメ
チルエーテル、トリプロピレングリコールジメチルエー
テル、テトラプロピレングリコールジメチルエーテル、
ヘキサプロピレングリコールジメチルエーテル、
【0015】ジエチレングリコール、トリエチレングリ
コール、テトラエチレングリコール、ジプロピレングリ
コール、3−メトキシ−1−ブタノール、3−メトキシ
−3−メチル−1−ブタノール、等が用いられる。
【0016】それらのなかでも3−メトキシ−3−メチ
ル−1−ブタノール、エチレングリコール−t―ブチル
エーテル、エチレングリコール−n―ブチルエーテルが
好ましく、特に3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノ
ールが最も好適に使用される。
【0017】シード重合をする際に生成するエマルジョ
ンの安定性を保つために乳化剤、界面活性剤、あるいは
PVAを添加することが好ましい。なかでもとくにPV
Aが好適に使用される。
【0018】PVAの添加量は、シード重合の際には重
合を安定させるために、EVAと酢酸ビニルモノマーの
合計100重量部当たり2〜25重量部、好ましくは2
〜15重量部を添加するとよい。2重量部未満ではシー
ド重合の際の重合安定性が低下する。また、25重量部
より多くしても重合安定性はそれ以上向上せず、生成す
るエマルジョンの粘度が上昇するので好ましくない。
【0019】使用されるPVAは特に限定されず、酢酸
ビニルエマルジョン、或いはEVAエマルジョンを重合
する際に一般に用いられているPVAを使用することが
できる。部分鹸化品、完全鹸化品を単独であるいは併用
して用いることができる。また、分子量の異なるPVA
を併用することもできる。
【0020】シード重合に使用される他方の成分には酢
酸ビニルを用いるが、酢酸ビニル以外にプロピオン酸ビ
ニル、バーサチック酸ビニル、アクリル酸エステル等の
酢酸ビニルと共重合することが可能な公知のモノマーを
少量酢酸ビニルに併用して重合することもできる。
【0021】EVA樹脂と、シード重合される酢酸ビニ
ル樹脂の割合は、EVA樹脂100重量部に対して酢酸
ビニル樹脂240〜700重量部が好ましく、特に好ま
しくは240〜400重量部である。酢酸ビニル樹脂が
700重量部より多いと、生成する酢酸ビニル樹脂系エ
マルジョンの成膜温度が高く成りすぎて好ましくない。
酢酸ビニル樹脂が240重量部より少ないと木工用接着
剤としての接着強度が低下し好ましくない。酢酸ビニル
樹脂の量はシード重合の際の酢酸ビニルモノマーの量に
より調整することができる。
【0022】シード重合して生成する酢酸ビニル樹脂系
エマルジョンの固形分は25〜65重量%、好ましくは
40〜60重量%が適当である。25重量%未満では樹
脂分が低くなりすぎ接着剤として使用した時乾燥に時間
がかかりすぎる。逆に65重量%を越えると粘度が高く
なりすぎたり、あるいは重合が円滑に進まなくなる。固
形分はシード重合の際にEVAエマルジョン、酢酸ビニ
ルモノマー、PVAおよび水の量により調整する事がで
きる。
【0023】シード重合を行うには重合容器に水、PV
Aおよびグリコールエーテルを含有するEVAエルジョ
ンを入れ、通常のラジカル重合に使用される重合開始剤
を用いて、酢酸ビニルモノマーを添加しながら重合する
事ができる。この場合、酢酸ビニルモノマーの一部或い
は全部を重合開始前に水、PVAおよびグリコールエー
テルを含有するEVAエルジョンと一緒に重合容器に添
加してもよいし、またはその一部或いはその全量を重合
中、連続的に或いは断続的に添加してもよい。
【0024】重合温度は使用する反応開始剤の種類によ
り異なる。例えば過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム
などを用い、反応開始剤が熱分解することにより重合を
進めるような場合は60℃以上が適当である。或いは過
酸化物と還元剤の組み合わせにより重合を進める場合は
60℃より低い温度が適当である。
【0025】このようにしてグリコールエーテルを含有
するEVAエマルジョンに酢酸ビニルをシード重合して
得られる本発明の酢酸ビニル樹脂エマルジョンは、0℃
においても可塑剤なしで成膜するため環境上の問題が少
なく、低温における粘性が良好であるため冬場において
も使用することが可能である。
【0026】本発明の酢酸ビニル樹脂系エマルジョンは
そのまま、或いは必要に応じて、充填材、溶剤、顔料、
染料、防腐剤、消泡剤、水溶性ポリマー等を添加して接
着剤として好適に使用することができる。被着体として
は木、紙、撥水処理をした紙、プラスチックフィルム、
例えば塩化ビニルシート、軟質塩化ビニルシート、ある
いはそれらの発泡品、繊維等に使用することができる。
なかでも木に対しては特に優れた接着性を示す。
【0027】
【実施例】以下、実施例をもって本発明を更に具体的に
説明する。
【0028】重合例1 撹拌器つきの高圧反応缶に純水41.9kg、PVA
(電気化学工業社製、商品名B−05およびB−17を
併用、B−05/B−17=1/1)1148g、ロン
ガリット234g、酢酸ナトリウム93g、グリコール
エーテルとしてソルフィット(商品名、クラレ社製、3
−メトキシ−3−メチル−1−ブタノール)2295
g、酢酸ビニル30.18kgを仕込んだ。PVA、ロ
ンガリット、酢酸ナトリウムはあらかじめ純水に溶解
し、グリコールエーテルは酢酸ビニルに溶解した。
【0029】系内の温度を55℃とし、エチレンを1
1.48kg仕込んだ。系内の圧力は53kgG/cm
2 となった。10重量%の過硫酸アンモニウム水溶液お
よび酢酸ビニル15.6kgを連続的に添加し重合を行
った。約8時間で重合は終了し、EVAエマルジョンを
得た。
【0030】このEVAエマルジョンの固形分は55重
量%、粘度は2500Pa・sであった。EVA樹脂中
のエチレン含有量は20重量%であった。グリコールエ
ーテルの含有量はEVA100重量部に対して4重量部
であった。
【0031】次に、重合例1で得られたEVAエマルジ
ョンをシード(種)エマルジョンとし酢酸ビニルをシェ
ルとして実施例1の様に重合を行った。
【0032】実施例1 撹拌器付きの反応容器に水228重量部をとり、PVA
(電気化学工業社製、商品名B−17)30重量部及び
PVA(電気化学工業社製、商品名K−17)20重量
部を加え、80℃迄加熱した。PVAが完全に溶解した
後、重合例1のEVAエマルジョン300重量部を添加
した。系内の温度が80℃迄上がったところで触媒(過
硫酸アンモニウムと炭酸水素ナトリウムそれぞれ1重量
部を水20重量部に溶解させた溶液)と、酢酸ビニルを
滴下し重合を行った。酢酸ビニルの添加量は400重量
部であった。
【0033】生成した酢酸ビニル樹脂系エマルジョンの
固形分は62.4%で、粗粒も無く良好な状態であっ
た。またエマルジョンは0℃で造膜した。
【0034】実施例1で製造した酢酸ビニル樹脂系エマ
ルジョンを木工用接着剤として用いた場合の接着強度を
測定した。試験は、JIS K 6852に基づき、圧
縮せん断接着強度を測定した。使用試験片は、カバ材・
カバ材の組み合わせを用いた。常態試験、耐熱試験(6
0℃、1時間)、耐水試験(30℃、3時間)を行っ
た。試験結果を表1に示す。
【0035】実施例2〜5 シード重合の仕込み組成を表1の様に変えた以外は実施
例1と同様にシード重合を行い、酢酸ビニル樹脂系エマ
ルジョンを得た。該エマルジョンの物性を表1に示す。
【0036】
【表1】
【0037】(注) (1)粘度は、BM型粘度計を用いて、30℃で30回
転で測定した値を示す。 (2)低温流動性において、撹拌後粘度は5℃に静置し
て撹拌後測定した粘度を示す。 (3)造膜性はJIS K 6804 7.6 最低造
膜温度により測定した値を示す。 ○:0℃で造膜した。 ×:0℃で造膜しない。 (4)エマルジョンは凝集のないものを良好とした。
【0038】比較例1 EVAエマルジョンを添加せずに表2の様な組成で、そ
れ以外は実施例1と同様に重合を行いホモ酢酸ビニル樹
脂エマルジョンを得た。生成したエマルジョンについて
造膜温度、粘度、接着強度を実施例1と同様に測定し
た、測定結果を表2に示す。接着性は良好であったが低
温における粘度が同一固形分の実施例5より高くなると
共に0℃では造膜しなかった。
【0039】比較例2 ホモ酢酸ビニル樹脂エマルジョンはそのままでは、比較
例1に明らかなように低温での造膜性が不足であるた
め、可塑剤の添加が必要となる。その比較のため市販の
可塑剤を含有するホモ酢酸ビニル樹脂系木工用接着剤
(コニシ社製、商品名CHl8)を用いて接着強度を測
定した。結果を表2に示す。
【0040】比較例3 撹拌器付きの反応容器に水418重量部をとり、PVA
(電気化学工業社製、商品名B−17)50重量部を加
え、80℃迄加熱した。PVAが完全に溶解したところ
で触媒(過硫酸アンモニウムと炭酸水素ナトリウムそれ
ぞれ1重量部を水20重量部に溶解させた溶液)と、酢
酸ビニルを滴下し重合を行った。酢酸ビニルの添加畳は
350重量部であった。得られたホモ酢酸ビニル樹脂エ
マルジョンに重合例1で得られたEVAエマルジョン2
00重量部を添加した。この混合エマルジョンのポリマ
ー組成は実施例3と同じであるが0℃では造膜しなかっ
た。
【0041】比較例4 表2の様な組成で実施例1と同様にシード重合を行った
が、PVAを添加しなかったので生成したエマルジョン
は凝集してしまった。
【0042】比較例5〜8 表3の様な組成で実施例1と同様にシード重合を行い、
評価した。比較例5、6のエマルジョンはEVAエマル
ジョンが少なすぎるために0℃で造膜しなかった。比較
例7、8のエマルジョンは0℃では造膜したが接着強度
が低下した。
【0043】比較例9 表4の様な組成で、EVAエマルジョンとして市販品
(電気化学工業社製、商品名#81)を用いた以外は実
施例1と同様に行った。接着強度は良好であったが0℃
で造膜しなかった。
【0044】比較例10 比較例9のエマルジョンにグリコールエーテルとしてソ
ルフィット(商品名、クラレ社製、3−メトキシ−3−
メチル−1−ブタノール)を14重量部添加して0℃の
造膜性を調べたが、0℃では造膜しなかった。
【0045】
【表2】
【0046】
【表3】
【0047】
【表4】
【0048】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明のグリコール
エーテルを含有するEVAエマルジョンに、酢酸ビニル
をポリビニルアルコールの存在下でシード重合してなる
酢酸ビニル樹脂系エマルジョンは、優れた粘性、低温で
の造膜性、接着性を有し、特に木工用接着剤として好適
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C09J 131/04 C09J 131/04 S 151/00 151/00 (72)発明者 竹下 裕子 千葉県船橋市本中山4−3−3−808 (72)発明者 山本 広記 千葉県市原市五井南海岸6番地 電気化 学工業株式会社 千葉工場内 (72)発明者 小手 和洋 千葉県市原市五井南海岸6番地 電気化 学工業株式会社 千葉工場内 (72)発明者 日暮 正美 千葉県市原市五井南海岸6番地 電気化 学工業株式会社 千葉工場内 (56)参考文献 特開 平8−3408(JP,A) 特開 昭60−235875(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08F 263/00 - 263/04

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 グリコールエーテルを含有するエチレン
    酢酸ビニル共重合体エマルジョンに酢酸ビニルを、該エ
    マルジョン中のエチレン酢酸ビニル共重合体100重量
    部に対して酢酸ビニル240〜700重量部の割合で
    リビニルアルコールの存在下でシード重合してなること
    を特徴とする酢酸ビニル樹脂系エマルジョン。
  2. 【請求項2】 前記シード重合して得られる酢酸ビニル
    樹脂系エマルジョンには可塑剤を添加しない請求項1記
    載の酢酸ビニル樹脂系エマルジョン。
  3. 【請求項3】 前記ポリビニルアルコールの含有量が、
    エチレン酢酸ビニル共重合体と酢酸ビニルの合計量10
    0重量部に対して2〜25重量部である請求項1記載の
    酢酸ビニル樹脂系エマルジョン。
  4. 【請求項4】 前記グリコールエーテルの含有量が、エ
    チレン酢酸ビニル共重合体100重量部に対して1〜1
    5重量部である請求項1記載の酢酸ビニル樹脂系エマル
    ジョン。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4のいずれかの項に記載の
    酢酸ビニル樹脂系エマルジョンを含有してなる接着剤。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至4のいずれかの項に記載の
    酢酸ビニル樹脂系エマルジョンを含有してなる木工用接
    着剤。
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