JPH0711262Y2 - 車両用ドアロック装置 - Google Patents

車両用ドアロック装置

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JPH0711262Y2
JPH0711262Y2 JP11287588U JP11287588U JPH0711262Y2 JP H0711262 Y2 JPH0711262 Y2 JP H0711262Y2 JP 11287588 U JP11287588 U JP 11287588U JP 11287588 U JP11287588 U JP 11287588U JP H0711262 Y2 JPH0711262 Y2 JP H0711262Y2
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switch
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洋治 伊藤
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Mitsubishi Automotive Engineering Co Ltd
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Mitsubishi Automotive Engineering Co Ltd
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【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案は、自動車等の車両に用いて好適のドアロック装
置に関し、特にドアの閉操作時にハーフラッチ状態を検
知した場合にドアを全閉位置へ強制的に移動させる機能
を有する車両用ドアロック装置に関する。
[従来の技術] 自動車用のドアには、車体のドア開口部に固着されたス
トライカと協働してドアを閉鎖位置に係止するドアラッ
チ部が設けられているが、一般に良く知られているよう
に、ドアを完全なラッチ状態にするためには、ある程度
の押し付け力(普通の乗用自動車のドアでは30kgf前
後)が必要であり、通常、ドアの慣性重量を利用してあ
る回動速度を与えて閉じている。
しかし、ドアの閉方向回動速度が速すぎると、不快な騒
音を発生し、遅すぎると不完全なラッチ状態、いわゆる
半ドア状態になってしまう。ある標準的な乗用自動車の
ドアの場合、実験によると、上記閉方向回動速度が1.0m
/sec以上では、完全なラッチ状態になるが騒音が大き
く、また0.5〜1.0m/secの速度では、騒音の点では問題
ないが、不完全なラッチ状態になり、0.5m/sec以下では
閉扉しない、という結果が得られた。
そこで、ドアの閉操作時に、ドア内部に設けられたラッ
チが、車体側のドア開口部に固着されたストライカに当
接してわずかに回動した時にリミットスイッチ(ハーフ
ラッチスイッチ)を作動させて、専用の小型モータもし
くはパワーウインドウ用モータにより、ラッチを完全ラ
ッチ方向に駆動して、ドアを全閉位置へ強制的に移動さ
せるようにしたものが提案されている。
[考案が解決しようとする課題] ところで、一般に、キーを使用しないでドア付のドアロ
ックノブを操作することによりドアロックするキーレス
ロック操作(つまり、ドアを開放した状態でドアロック
ノブを下げアウタドアハンドルを引きながらドアを閉鎖
する操作)を行なった場合に、ドアが半ドア状態で停止
してしまいアウタドアハンドルを一旦離してドアを再度
押し込むと、ドアロックノブが上りキーレスロックを行
なえなくなることがある。
上述した従来の車両用ドアロック装置では、押し付け力
が小さくドアが半ドア状態になってもモータにより強制
的に閉鎖されるため、ドアを小さい押し付け力でゆっく
り閉鎖する場合が多くなりがちである。従って、キーレ
スロック操作を行なう場合に、ドアが全閉状態になるま
でアウタドアハンドルを引き続けることは操作者にとっ
て面倒な操作であり、操作者はアウタハンドルを離して
しまうことが多くなり、キーレスロックをしようとして
もドアの閉鎖前に操作者がアウタドアハンドルを離して
しまうために、前述したようにドアロックノブが上るこ
とが多くなる。つまり、従来装置では、キーレスロック
操作を行ないづらく、キーを用いてロックしなければう
まくドアロックできない。
本考案は、上述のような課題を解決しようとするもの
で、キーレスロック操作を行なってドア閉操作を行なっ
た場合にアウタドアハンドルを離しても、ドアロックを
確実に行なえるようにした車両用ドアロック装置を提供
することを目的とする。
[課題を解決するための手段] このため、本考案の車両用ドアロック装置は、車体側の
ストライカと協働してドアを閉位置に係止するラッチを
有するドアラッチ部と、ドア閉操作時にハーフラッチ状
態(上記ラッチが上記ストライカに当接し閉方向にわず
かに回動した状態)を検知するハーフラッチ検知手段
と、ハーフラッチ状態の検知時に上記ラッチを駆動して
上記ドアを上記閉位置へ強制的に移動させるラッチ駆動
手段と、上記ドアを自動的にロックしうるドアロック駆
動手段とをそなえるとともに、キーレスロック操作(キ
ーを使用しないでドア付のドアロックノブを操作して行
なうドアロック操作)を検知するキーレスロック検知手
段と、キーレスロック操作の検知時には上記ハーフラッ
チ検知手段によりハーフラッチ状態を検知して上記ラッ
チ駆動手段により上記ドアを閉位置へ移動させた後に上
記ドアロック駆動手段を作動させて上記ドアを自動的に
ロックする制御手段とをそなえたことを特徴としてい
る。
[作用] 上述の本考案の車両用ドアロック装置では、ドア開状態
でドアロックノブをオンするキーレスロック操作が、キ
ーレスロック検知手段により検知された場合には、ハー
フラッチ検知手段によるハーフラッチ状態の検知に伴っ
てラッチ駆動手段によりドアを閉位置へ移動させてか
ら、制御手段によって、ドアロック駆動手段が作動しド
アが自動的にロックされる。従って、キーレスロック操
作に際してドアが全閉状態になるまでアウタドアハンド
ルを引き続けなかったために、ドアロックノブがオフ状
態になったとしても、ラッチ駆動手段によるドア閉鎖駆
動後に、ドアロック駆動手段によりドアは自動的にロッ
クされる。
[実施例] 以下、図面により本考案の一実施例としての車両用ドア
ロック装置を説明すると、第1図はその回路図、第2図
はその構造を詳細に示す構成図、第3図は本実施例の装
置を施された車両用ドアの概略構成図、第4図はその動
作を説明するためのフローチャート、第5図はその動作
を説明するためのタイミングチャートである。
第3図では、乗用自動車のドアDからドアトリムやドア
インナパネル1bを除去して本考案に直接関連した部分が
概略的に示されており、この第3図および第2図に示す
ように、ドアDのアウタドアパネル1aとインナドアパネ
ル1bとの間に、ドアラッチ部L,窓ガラスを上下に駆動す
るための可逆転のパワーウインドウ用モータ(ラッチ駆
動手段)16などが配設されている。
ドアラッチ部Lは、第2図に示すように、車体のドア開
口部に固着されたストライカ2と、このストライカ2と
協働してドアDを閉位置に係止するラッチ3とをそなえ
ている。ラッチ3は、回転軸3aによって回動可能にラッ
チケーシング3b上に枢着され、且つ、その外周にストラ
イカ2と係合してこれを保持するための凹部3cが形成さ
れている。また、ラッチケーシング3b上には、回転軸4a
によりポール4が回動自在に枢着され、このポール4
は、ラッチ3が図中実線で示した完全錠止位置にあると
き、その一端をラッチ3外周に突出形成された係止突起
3dに係合させることによって、ラッチ3の解錠方向への
回動を抑止できるようになっている。そして、ポール4
の他端には、ロッド5を介してアウタドアハンドル6が
連結され、車外からドアDを開放する際に、アウタドア
ハンドル6を図中反時計回り方向へ回動させることによ
って、ポール4と係止突起3dとの係合が解除され、ラッ
チ3の解錠位置への回動が許容されるようになってい
る。
また、ドアラッチ部Lには、ロッド7を介してドアロッ
クノブDLNが連結されており、ドアDの閉状態でドアロ
ックノブDLNを下ろすことでラッチ3が固定されドアD
がロックされるようになっている。なお、第3図に示す
ように、ドアロックノブDLNには、このドアロックノブD
LNのオン/オフ状態(ドアロックノブDLNを下ろした時
にオン,上げた時にオフ)を検知しうるドアロックスイ
ッチDLSWが接続されるとともに、ドアDの閉状態でドア
ロックノブDLNを下方向へ駆動してドアDを自動的にロ
ックしうるドアロックモータ(ドアロック駆動手段)20
が接続されている。このドアロックモータ20は、車室内
のスイッチを操作することにより、もしくは、後述する
制御部Cからの指令を受けることにより作動するように
なっている。
さらに、ラッチケーシング3b上には、ハーフラッチスイ
ッチ(ハーフラッチ検知手段)HLSW,フルラッチスイッ
チFLSWおよびオープンレバースイッチOLSWが設けられて
いる。ハーフラッチスイッチHLSWは、ドアDの閉操作時
にラッチ3がストライカ2に当接してわずかに回動した
時(第2図に鎖線で示す状態)にオンになって、このハ
ーフラッチ状態を検知するものである。フルラッチスイ
ッチFLSWは、ラッチ3が図中実線で示した完全錠止位置
まで回動するとオンになって、フルラッチ状態を検知す
るものである。オープンレバースイッチOLSWは、ポール
4の回動位置に応じてアウタドアハンドル6が操作者の
手により引かれている場合にオンになって、アウタドア
ハンドル6の引/離状態を検知するものである。なお、
ハーフラッチスイッチHLSWおよびフルラッチスイッチFL
SWは、ラッチ3の外周面に当接して作動するリミットス
イッチとして構成されるとともに、オープンレバースイ
ッチOLSWは、ポール4の外周面に当接して作動するリミ
ットスイッチとして構成されている。
ところで、ラッチ3は、ラッチケーシング3bに枢支され
たリンク10,11を介してケーブル12の一端に連結されて
いる。ケーブル12は、ラッチケーシング3bに枢支された
プーリ13に案内されてパワーウインドウ用モータ16側へ
導かれており、後述するごとくケーブル12を巻き取るこ
とによって、ラッチ3が錠止方向へ回転駆動されドアD
をハーフラッチ位置から閉位置へ強制的に移動させるこ
とができるようになっている。
また、第2,3図に示すように、パワーウインドウ用モー
タ16はドアD内の前寄りに配設され、このモータ16の出
力軸にはウォーム17が取り付けられ、このウォーム17に
はウォームギヤ18が噛合している。また、ウォームギヤ
18と同軸上には、マグネットクラッチ19(第1図参照)
を介して接断されるケーブル駆動用歯車14aがそなえら
れ、マグネットクラッチ19をオンにしてウォームギヤ18
と歯車14aとを同軸的に接続すると、モータ16からの回
転駆動力が、ウォーム17,ウォームギヤ18から歯車14aへ
伝達されるとともに、さらに歯車14aに噛合するケーブ
ル駆動用歯車14bにも伝達されるようになっている。な
お、マグネットクラッチ19のオフ時には、ウォームギヤ
18と歯車14aとは切断され、ウォームギヤ18は図示しな
い窓ガラス駆動系に連結されて、モータ16からの回転駆
動力が、ウォーム17,ウォームギヤ18から窓ガラス駆動
系を介し窓ガラス(図示省略)へ伝達されるようになっ
ている。
そして、歯車14bの外周には、ケーブル取付金具15が固
着され、このケーブル取付金具15に、前述したケーブル
12の他端が接続されている。従って、マグネットクラッ
チ19のオン状態でモータ16の正転方向への回転駆動力に
より歯車14bを回転駆動することで、ケーブル12の巻取
が行なわれ、これに伴いラッチ3をハーフラッチ状態か
ら錠止方向へ駆動できるようになっている。
さらに、歯車14b外周の所定位置には、ギヤ先端スイッ
チGSWおよびギヤリターンストップスイッチRSSWが配置
されている。ギヤ先端スイッチGSWは、ケーブル12を限
界巻取位置(第2図中の実線位置)まで巻き取った場合
にこの状態を、ケーブル取付金具15と当接することでオ
ンになって検知するものである。また、ギヤリターンス
トップスイッチRSSWは、ケーブル12を巻き取っていない
状態を、ケーブル取付金具15と当接することでオンにな
って検知するものである。
次に、第1図により、上述したモータ16,20およびマグ
ネットクラッチ19をオン/オフ制御する制御部(制御手
段)Cの構成を詳細に説明する。制御部Cには、各スイ
ッチHLSW,FLSW,GSW,OLSW,RSSW,DLSW,DSWが接続されてお
り、各スイッチは、オン状態(閉状態)になると“Low"
レベルの信号を出力し、オフ状態(開状態)になると
“High"レベルの信号を出力するようになっている。
また、第1図において、Eは電源、21は定電圧電源、22
〜26はそれぞれスイッチHLSW,FLSW,GSW,OLSW,DSWからの
信号を反転して出力するインバータ回路、27はインバー
タ回路23,24からの信号を受けこれらの信号がいずれも
“Low"レベルである場合のみ“High"レベルの信号を出
力するNOR回路、28はインバータ回路22,NOR回路27およ
びオープンレバースイッチOLSWからの信号を受けてこれ
らの信号の論理積をとるAND回路、29はNOR回路27からの
信号を反転して出力するインバータ回路、30はこのイン
バータ回路29およびギヤリターンストップスイッチRSSW
からの信号を受けてこれらの信号の論理積をとるAND回
路、31はAND回路28および30からの信号を受けてこれら
の信号の論理和をとるOR回路である。
そして、32はAND回路28からの信号が“High"レベルにな
るとオン状態になるスイッチングトランジスタで、オン
状態になると、リレー回路33のリレーコイル33aを励磁
してリレースイッチ33bをオンにし、モータ16を正転方
向へ回転するものである。つまり、ハーフラッチスイッ
チHLSWがオン、且つ、フルラッチスイッチFLSW,ギヤ先
端スイッチGSWおよびオープンレバースイッチOLSWがい
ずれもオフになった場合に、モータ16は正転方向に回動
してケーブル12を巻き取るようになっている。
一方、34はAND回路30からの信号が“High"レベルになる
とオン状態になるスイッチングトランジスタで、オン状
態になると、リレー回路35のリレーコイル35aを励磁し
てリレースイッチ35bをオンにし、モータ16を逆転方向
へ回転するものである。つまり、フルラッチスイッチFL
SWおよびギヤ先端スイッチGSWの少なくとも一方がオ
ン、オープンレバースイッチOLSWがオン、且つ、リター
ンストップスイッチRSSWがオフになった場合に、モータ
16は逆転方向に回動してケーブル12を繰り出すようにな
っている。
36はOR回路31からの信号が“High"レベルになるとオン
状態になるスイッチングトランジスタで、オン状態にな
ると、マグネットクラッチ19を励磁して、モータ16を窓
ガラス駆動側からケーブル12(ラッチ3)駆動側に接続
切り換えするものである。つまり、AND回路28,30からの
信号のいずれか一方が“High"レベル(即ちモータ16を
正転もしくは逆転する指令が出力された状態)になる
と、マグネットクラッチ19の動作により、モータ16の回
転駆動力はケーブル12等を介してラッチ3へ伝達される
ようになっている。
さらに、37はキーレスロック操作を行なったにもかかわ
らずアウタドアハンドル6を離したためにドアロックを
行なえない状態になったことを検知し、記憶・保持する
機能を有するフリップフロップ回路で、ドアスイッチDS
Wがオン(ドアDの開状態)、つまりインバータ回路26
からの信号が“High"レベルである際に、ドアロックス
イッチDLSWからの信号が“Low"レベルから“High"レベ
ルに変化すると、出力Qを“High"レベルにセットする
ものである。即ち、ドアDを開放した状態でドアロック
ノブDLNを下げてからドアDを閉鎖するキーレスロック
操作を行なった際に、アウタドアハンドル6を離したた
めにドアロックノブDLNが上がってしまった場合、これ
を検知して、“High"レベルを保持・出力するようにな
っている。なお、ドアロックスイッチDLSWおよびドアス
イッチDSWによりキーレスロック検知手段が構成されて
いる。つまり、ドアスイッチDSWからの信号が“Low"レ
ベルであり且つドアロックスイッチDLSWからの信号が
“Low"レベルである状態が、正に、キーレスロック操作
(ドアDを開放した状態でドアロックノブDLNを下げて
ドアDをロックする操作)を検知した状態になってお
り、これらのドアスイッチDSWおよびドアロックスイッ
チDLSWにより、キーレスロック検知手段としての機能が
果たされるようになっている。また、フリップフロップ
回路37は、上述のようにドアスイッチDSWおよびドアロ
ックスイッチDLSWによりキーレスロック操作を検知して
いる状態で、且つ、ドアDを閉じる前にドアロックノブ
DLNが上がったためにドアロックを行なえなくなった状
態を検知して記憶・保持する機能を果たしている。
また、38はAND回路30からの信号を反転して出力するイ
ンバータ回路、39はフリップフロップ回路37からの出力
をD端子に受けるとともにインバータ回路38からの信号
の立ち上がりをトリガ信号として受けるワンショット回
路で、このワンショット回路39は、D端子にフリップフ
ロップ回路37から“High"レベルの信号を受けている際
に、インバータ回路38からの立ち上がりトリガ信号をTR
+端子に受けると、所定の時間だけオンの状態のワンシ
ョット信号を出力するものである。つまり、ドアDの閉
操作に際してキーレスロック操作を行ない、ドアロック
ノブDLNがアウタドアハンドル6を離したために上がっ
てしまった場合には、モータ16の正転作動に伴いドアD
が全閉状態になった後に、ワンショット回路39からワン
ショット信号が出力されるようになっている。
そして、40はワンショット回路39からワンショット信号
の“High"レベル信号を受けるとオン状態になるスイッ
チングトランジスタで、オン状態になると、ドアロック
モータ20を駆動してドアロックノブDLNを下げ自動的に
ドアロックするものである。
本考案の一実施例としての車両用ドアロック装置は上述
のごとく構成されているので、ドアDの閉操作期間以外
では、マグネットクラッチ19は励磁されておらず、ウォ
ームギヤ18は図示しない窓ガラス駆動系に同軸的に接続
され、モータ16からの回転駆動力が、ウォーム17,ウォ
ームギヤ18から窓ガラス駆動系を介し窓ガラスへ伝達さ
れるようになっている。従って、図示しないパワーウイ
ンドウ用のスイッチを操作してモータ16を正逆の何れか
の方向に駆動すると、その出力軸上のウォーム17がウォ
ームギヤ18を回転させ、窓ガラス駆動系を介して窓ガラ
スが上昇駆動(開窓)もしくは下降駆動(閉窓)され
る。
また、アウタドアハンドル6を操作してドアDを開放す
る際には、ロッド5を介してポール4が時計回り方向へ
回動し、その一端とラッチ3の係止突起3dとの係合が解
除される。そして、この状態で、ドアDに入力もしくは
タクシー等にそなえられる真空倍力装置による開扉力が
作用し、ストライカ2がラッチ3を回転させることと、
図示しないばねの力とによって、ラッチ3は、時計回り
方向に回動しストライカ2を解除する位置まで移動した
後、ストライカ2が完全にラッチ3から解除されると、
ドアDの開放は完了しラッチ3は第2図に実線で示す位
置に戻る。
さて、ドアDを閉鎖する場合、本実施例の装置は、制御
部Cにより基本的には第4図のフローチャートに示すよ
うに動作する。
まず、ドアDが開状態であるか否かをドアスイッチDSW
からの信号に基づいて判定し(ステップS1)、ドアDが
開状態であれば、ドアロックノブDLNがロック状態であ
るか否かをドアロックスイッチDLSWからの信号に基づい
て判定する(ステップS2)。これらのステップS1,S2に
より、キーレスロック操作が行なわれたか否かが判定さ
れる。つまり、ステップS2にて、ロック状態であると判
定された場合には、キーレスロック操作が行なわれたと
判断してステップS3に進む一方、ロック状態ではないと
判定された場合には、キーレスロック操作は行なわれて
いないと判断してステップS6へ進む。
そして、キーレスロック操作後、ドアDの閉操作が行な
われると、ラッチ3がハーフラッチ状態であるか否かを
ハーフラッチスイッチHLSWからの信号に基づいて判定す
る(ステップS3)。ラッチ3がハーフラッチ状態であれ
ば、モータ16も作動させる。このとき、第5図にて後述
するように、マグネットクラッチ19はオン状態でありモ
ータ16は歯車14a,14bに接続されているので、ラッチ3
にモータ16の回転駆動力が伝達され、ドアDは強制的に
全閉される(ステップS4)。ドアDの全閉後、ドアロッ
クモータ20を作動させてドアロックスイッチDLNを下ろ
してドアDをロックする。
これにより、キーレスロック操作を行なうに際して、ド
アDが全閉状態になるまでアウタドアハンドル6を引き
続けなかったために、ドアロックノブDLNがオフ状態に
なったとしても、モータ16によるドアDの閉鎖駆動後
に、再度、ドアロックモータ20によりドアDは自動的に
ロックされる。
一方、キーレスロック操作を行なわないでドアDの閉操
作が行なわれると、ステップS3,S4と同様に、ラッチ3
がハーフラッチ状態であるか否かを判定し(ステップS
6)、ラッチ3がハーフラッチ状態であれば、モータ16
を作動させ、ドアDを強制的に全閉する(ステップS
7)。このときはキーレスロック操作を行なっていない
ので、ステップS5に対応する動作は行なわない。
なお、ステップS3,S6においてラッチ3がハーフラッチ
状態ではないと判定された場合には、ラッチ3がフルラ
ッチ状態になったか否かをフルラッチスイッチFLSWから
の信号に基づいて判定する(ステップS8,S9)。フルラ
ッチ状態であればドアDは、大きな押し付け力で勢い良
く閉鎖されたために、ハーフラッチ状態を検知すること
なく全閉されたと判断して制御を終了する一方、フルラ
ッチ状態でなければ、ドアDは閉操作されていないと判
断してそれぞれステップS3,S6に戻る。
次に、第2図および第5図により、ドアDを閉鎖する場
合、特に、キーレスロック操作を行なってからドアDを
閉鎖した場合(第4図のステップS1〜S5に沿う流れに対
応)について、本実施例の装置の動作を詳細に説明す
る。
ドアDを閉鎖する際に、第5図に示すように、ドアDの
開状態(ドアスイッチDSWが“L"状態)でドアロックノ
ブDLNを下げてドアロックスイッチDLSWをロック
(“L")状態にしキーレスロック操作を行なった後、ア
ウタドアハンドル6を引きながら(オープンレバースィ
ッチOLSWが“L"状態)、人力でドアDの閉駆動を緩やか
に行ない、ストライカ2とラッチ3とが当接する直前に
アウタドアハンドル6を手から離したとする(オープン
レバースイッチOLSWが“H"状態に変化する)。
この後、ドアDは緩やかに閉方向へ回動し、ストライカ
2が、ラッチ3に当接して、このラッチ3を第2図にお
いて反時計回り方向へ回動させる。ラッチ3がわずかに
回動し第2図に鎖線で示すようなハーフラッチ位置に到
達すると、ハーフラッチスイッチHLSWがオン(“L")状
態になる。
このとき、ドアDがハーフラッチ位置になると同時に、
ドアロックノブDLNは上がってドアロックスイッチDLSW
はオフ(“H")状態になるため、このドアロックスイッ
チDLSWからの信号の立ち上がりに伴って、インバータ回
路26からの“H"状態の信号がラッチされ、フリップフロ
ップ回路37の出力は“H"状態として保持される。これに
より、キーレスロック操作が行なわれたにもかかわら
ず、アウタドアハンドル6を離したためにドアロックを
行なえない状態になったことが検知され記憶・保持され
る。
また、ハーフラッチスイッチHLSWがオン(“L")状態に
なると、このとき、フルラッチスイッチFLSW,ギヤ先端
スイッチGSWおよびオープンレバースイッチOLSWがいず
れもオフ(“H")状態になっているので、インバータ回
路22の出力は“H"状態、NOR回路27の出力も“H"状態に
なって、AND回路28から“H"レベルの信号つまり正転指
令が出力されることになる。また、AND回路28からの
“H"レベルの信号を受けたOR回路31の出力は“H"状態に
なり、スイッチングトランジスタ36の動作によりマグネ
ットクラッチ19がオン状態になって、ウォームギヤ18と
歯車14aとが同軸的に接続され、モータ16からの回転駆
動力が、ウォーム17,ウォームギヤ18から歯車14a,歯車1
4bへ伝達されるようになる。従って、AND回路28からの
“H"レベルの信号を受けたスイッチングトランジスタ32
の動作により、リレー回路33のリレースイッチ33bは通
電側に切り換わり、モータ16が正転方向に回動してケー
ブル12を巻き取る。
これにより、ラッチ3,リンク11,ケーブル取付金具15等
は第2図に鎖線で示す位置から実線で示す位置へ向かっ
て移動することになる。即ち、ラッチ3が、ハーフラッ
チ位置から反時計回り方向へ回動することにより、ラッ
チ3の凹部3c内にストライカ2が積極的に押し込まれる
ことになり、実線で示す完全錠止状態になって、ドアD
は全閉位置へ強制的に移動することになる。
これに伴って、フルラッチスイッチFLSW,ギヤ先端スイ
ッチGSWが同時もしくはほぼ同時にオン(“L")状態に
なると、AND回路28の出力は“H"状態から“L"状態へ変
化し、従って、インバータ回路38の出力が“L"状態から
“H"状態へ立ち上がることになる。この立ち上がり信号
は、インバータ回路38からワンショット回路39のTR+
トリガ信号として入力される。そして、D端子にフリッ
プフロップ回路37からの“H"レベル信号を受けていたワ
ンショット回路39は、所定時間だけオン(“H")状態の
ワンショット信号をスイッチングトランジスタ40へ出力
する。これにより、ドアロックモータ20が所定時間だけ
作動して、ドアロックノブDLNを下方向へ駆動してドア
Dをロックする(ドアロックスイッチDLSWがオン状態に
なる)。
一方、前述のようにドアDの全閉に伴ってフルラッチス
イッチFLSW,ギヤ先端スイッチGSWが同時もしくはほぼ同
時にオン(“L")状態になり、インバータ回路29の出力
がオフ(“H")状態になった時には、ギヤリターンスト
ップスイッチRSSWがモータ16の正転開始直後からオフ
(“H")状態になっているため、AND回路30から“H"レ
ベルの信号つまり逆転指令が出力されることになる。こ
のとき、AND回路28からの出力は“L"状態になっている
が、AND回路30からの出力が“H"状態になるので、OR回
路31,スイッチングトランジイタ36の動作によりマグネ
ットクラッチ19は引き続きオン状態になっている。従っ
て、AND回路30からの“H"レベルの信号を受けたスイッ
チングトランジスタ34の動作により、リレー回路35のリ
レースイッチ35bは通電側に切り換わり、モータ16が逆
転方向へ回動してケーブル12が繰り出される。この逆転
動作は、ギヤリターンストップスイッチRSSWがケーブル
取付金具15と当接してオン(“L")状態になると、AND
回路30の出力が“L"状態になって停止される。このよう
な逆転動作により、ケーブル12が、次の開扉にそなえて
緩められることになる。
なお、逆転動作の停止に伴い、AND回路28,30の出力はい
ずれも“L"状態になるので、OR回路31の出力も“L"状態
になり、マグネットクラッチ19はオフされ、モータ16は
ケーブル12側から窓ガラス駆動系へ接続される。
また、モータ16が正転方向へ回転している際に、アウタ
ドアハンドル6を引いたためにオープンレバースイッチ
OLSWがオン(“L")状態になると、この信号がインバー
タ回路25により反転されてAND回路30へ入力されるの
で、モータ16の正転が停止されると同時に、ケーブル12
を緩めるようにモータ16は直ちに逆転するようになって
いる。
このように、本実施例の装置によれば、キーレスロック
操作を行なった際にドアDが全閉状態になるまでアウタ
ドアハンドル6を引き続けなかったために、ドアロック
ノブDLNがオフ状態になったとしても、モータ16により
ドアDを全閉位置まで駆動した後、ドアロックモータ20
により自動的に且つ確実にドアDをロックすることがで
きるのである。また、本実施例の装置によれば、ラッチ
3を駆動する手段としてパワーウインドウ用モータ16を
切換利用できるように構成したので、高価なモータをラ
ッチ駆動用に特設する必要がなくなるほか、元来構造の
複雑なドアラッチ部L内にモータを組み込む必要がなく
構造の一層の複雑化を回避できる利点もある。
なお、上述した実施例では、本考案を乗用自動車用のド
アに適用した場合について説明したが、本考案は、これ
に限定されるものではなく、トラックその他の車両用ド
アにも広く適用される。
[考案の効果] 以上詳述したように、本考案の車両用ドアロック装置に
よれば、車両側のストライカと協働してドアを閉位置に
係止するラッチを有するドアラッチ部と、ドア閉操作時
にハーフラッチ状態を検知するハーフラッチ検知手段
と、ハーフラッチ状態の検知時に上記ラッチを駆動して
上記ドアを上記閉位置へ強制的に移動させるラッチ駆動
手段と、上記ドアを自動的にロックしうるドアロック駆
動手段とをそなえるとともに、キーレスロック操作を検
知するキーレスロック検知手段と、キーレスロック操作
の検知時には上記ハーフラッチ検知手段によりハーフラ
ッチ状態を検知して上記ラッチ駆動手段により上記ドア
を閉位置へ移動させた後に上記ドアロック駆動手段を作
動させて上記ドアを自動的にロックする制御手段とをそ
なえるという極めて簡素な構成により、キーレスロック
操作に際してドアが全閉状態になるまでアウタドアハン
ドルを引き続けなかったために、ドアロックノブがオフ
状態になったとしても、ラッチ駆動手段によるドア閉鎖
駆動後に、ドアロック駆動手段によりドアが自動的に且
つ確実にロックされるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1〜5図は本考案の一実施例としての車両用ドアロッ
ク装置を示すもので、第1図はその回路図、第2図はそ
の構造を詳細に示す構成図、第3図は本実施例の装置を
施された車両用ドアの概略構成図、第4図はその動作を
説明するためのフローチャート、第5図はその動作を説
明するためのタイミングチャートである。 1a……ドアアウタパネル、1b……ドアインナパネル、2
……ストライカ、3……ラッチ、3a……回転軸、3b……
ラッチケーシング、3c……凹部、3d……係止突起、4…
…ポール、4a……回転軸、5……ロッド、6……アウタ
ドアハンドル、7……ロッド、10,11……リンク、12…
…ケーブル、13……プーリ、14a,14b……ケーブル駆動
用歯車、15……ケーブル取付金具、16……パワーウイン
ドウ用モータ(ラッチ駆動手段)、17……ウォーム、18
……ウォームギヤ、19……マグネットクラッチ、20……
ドアロックモータ(ドアロック駆動手段)、21……定電
圧電源、22〜26……インバータ回路、27……NOR回路、2
8……AND回路、29……インバータ回路、30……AND回
路、31……OR回路、32……スイッチングトランジスタ、
33……リレー回路、33a……リレーコイル、33b……リレ
ースイッチ、34……スイッチングトランジスタ、35……
リレー回路、35a……リレーコイル、35b……リレースイ
ッチ、36……スイッチングトランジスタ、37……フリッ
プフロップ回路、38……インバータ回路、39……ワンシ
ョット回路、40……スイッチングトランジスタ、C……
制御部(制御手段)、D……ドア、E……電源、L……
ドアラッチ部、DLN……ドアロックノブ、HLSW……ハー
フラッチスイッチ(ハーフラッチ検知手段)、FLSW……
フルラッチスイッチ、GSW……ギア先端スイッチ、OLSW
……オープンレバースイッチ、RSSW……ギアリターンス
トップスイッチ、DLSW……ドアロックスイッチ(キーレ
スロック検知手段の一部)、DSW……ドアスイッチ(キ
ーレスロック検知手段の一部)。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】車体側に固着されたストライカと協働して
    ドアを閉位置に係止するラッチを有するドアラッチ部
    と、上記ドアの閉操作時に上記ラッチが上記ストライカ
    に当接し閉方向へわずかに回動したハーフラッチ状態を
    検知するハーフラッチ検知手段と、同ハーフラッチ検知
    手段によりハーフラッチ状態を検知した場合に上記ラッ
    チを駆動して上記ドアを上記閉位置へ強制的に移動させ
    るラッチ駆動手段と、上記ドアを自動的にロックしうる
    ドアロック駆動手段とをそなえてなる車両用ドアロック
    装置において、キーを使用しないでドア付のドアロック
    ノブを操作することにより上記ドアをロックするキーレ
    スロック操作を検知するキーレスロック検知手段と、同
    キーレスロック検知手段によりキーレスロック操作を検
    知した後に上記ハーフラッチ検知手段によりハーフラッ
    チ状態を検知した場合には上記ラッチ駆動手段により上
    記ドアを閉位置へ移動させた後に上記ドアロック駆動手
    段を作動させて上記ドアを自動的にロックする制御手段
    とがそなえられたことを特徴とする、車両用ドアロック
    装置。
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