JP3636592B2 - 車両用スライドドアの自動開閉装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車等の車両の側面に設けたスライドドアを、モータ等の駆動源によって開閉移動する車両用スライドドアの自動開閉装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、自動車等の車両の車体側面に、前後方向に移動可能にスライドドアを取り付け、このスライドドアをモータ等の駆動源によって開閉移動させるようにした車両用スライドドアの自動開閉装置が知られている。
【0003】
この装置は、運転席またはドアハンドルの近くに設けたドア開閉用の操作子を操作することで、あるいは車外からワイヤレスリモコンを操作することで、車内に設置した制御装置によって駆動源を起動し、スライドドアを開閉移動させるものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、全閉位置状態にあるスライドドアを駆動源によって開方向に駆動する場合、スライドドアのドアロック機構を自動的に解除した後に駆動するが、ドアロック機構がドアノブによるロック状態(以下、ノブロック状態、という)にあると、ドアロック機構が解除されない状態でスライドドアを駆動することになる。このため、スライドドアの駆動部や機構部に過大な負荷を与えるという不都合が生じる。
【0005】
そこで、ドアロック機構がノブロック状態にあるか否かを電気的に検出し、ノブロック状態のときはスライドドアを駆動源によって駆動しないように構成する必要がある。
【0006】
しかし、ノブロック状態を電気的に検出するためには、車体とスライドドアとを電気的に結合する給電コネクターに、新たに検出用の電極端子を追加する必要がある。ところが、給電コネクターの設置スペースは制約が極めて厳しいため、電極端子の追加は困難であった。
【0007】
本発明は、このような従来の課題を解決するためになされたもので、スライドドアを全閉位置状態から開方向に駆動する際に、給電コネクターを介さずにノブロック状態を検出し、スライドドアを開方向に制御する要否を自動的に判定する車両用スライドドアの自動開閉装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1記載の車両用スライドドアの自動開閉装置は、駆動手段からの駆動により車体に沿って開閉移動するスライドドアと、スライドドアの全閉時に車体とスライドドアとを施錠するドアロック機構と、ドアロック機構を解錠するリリースアクチュエータと、ドアロック機構を施錠または解錠しリリースアクチュエータに優先して施錠するノブロック機構と、車体に設置されスライドドアの移動を検知する移動検知手段と、スライドドアの開扉指令を受けてリリースアクチュエータを起動し、移動検知手段でスライドドアの開方向の移動を検知すると駆動手段を開方向に起動する制御手段とを備えるものである。
【0009】
本発明によれば、スライドドアを全閉状態から開方向に駆動手段で駆動する際に、ドアロック機構がノブロック状態にあるか否かの検出を、ドアロック解除用のリリースアクチュエータを作動させ、シールラバーの反力によりスライドドアが移動するか否かを検知することによって行い、スライドドアが移動した場合はドアロック機構がアンロック状態と判断してスライドドアを開方向に駆動し、スライドドアが移動しなかった場合はドアロック機構がノブロック状態と判断してスライドドアの駆動を停止する。
【0010】
本発明の請求項2記載の車両用スライドドアの自動開閉装置は、請求項1記載の発明において、移動検知手段はスライドドアが半ドア以上に開扉されたことを検知する半ドアスイッチである。
【0011】
本発明によれば、スライドドアが開方向に移動したことを車体に設置した半ドアスイッチによって検出し、それによってドアロック機構が解錠されたことを検知することができる。
【0012】
本発明の請求項3記載の車両用スライドドアの自動開閉装置は、請求項1記載の発明において、移動検知手段はスライドドアの移動を回転運動に変換して検知するロータリーエンコーダである。
【0013】
本発明によれば、スライドドアが開方向に移動したことを車体に設置したロータリーエンコーダによって検出し、それによってドアロック機構が解錠されたことを検知することができ、スライドドアの小さな動きも精度よく検出することができる。
【0014】
本発明の請求項4記載の車両用スライドドアの自動開閉装置は、請求項1記載の発明において、制御手段はスライドドアの開扉指令を受けてリリースアクチュエータを起動し、移動検知手段でスライドドアの開方向の移動を検知しなかった場合は、スライドドアを駆動手段によって開方向に低駆動力で起動し、移動検知手段でスライドドアの開方向の移動を検知したときは駆動手段によって開方向に駆動するものである。
【0015】
本発明によれば、ドアロック解除用のリリースアクチュエータを作動させた後のスライドドアの動きを移動検知手段で検知できなかった場合でも、車両が下り坂に停止している等の状況を考慮して、スライドドアを低駆動力で開方向に駆動し、スライドドアが移動した場合はドアロック機構がアンロック状態と判断してスライドドアを開方向に駆動し、スライドドアが移動しなかった場合はドアロック機構がノブロック状態と判断してスライドドアの駆動を停止する。
【0016】
本発明の請求項5記載の車両用スライドドアの自動開閉装置は、請求項4記載の発明において、制御手段は駆動手段を構成するモータを低電圧駆動することでスライドドアを低駆動するものである。
【0017】
本発明によれば、モータを低電圧駆動することで、スライドドアを低駆動することができ、仮にノブロック状態であっても機構部への大きな負荷を回避することができる。
【0018】
本発明の請求項6記載の車両用スライドドアの自動開閉装置は、請求項4記載の発明において、制御手段は駆動手段を構成する電磁クラッチの伝達維持力を低下させることでスライドドアの低駆動するものである。
【0019】
本発明によれば、電磁クラッチを半クラッチ状態に制御することで、出力を低下させてスライドドアを低駆動することができ、仮にノブロック状態であっても機構部への大きな負荷を回避することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明による車両用スライドドアの自動開閉装置の一実施の形態を示すブロック図で、スライドドアの制御に関する電気的構成を示している。
【0021】
同図において、車体1はスライドドア制御装置11およびスライドドア駆動装置12を備え、スライドドア制御装置11はマイクロコンピュータによるプログラム制御によってスライドドア駆動装置12を制御し、スライドドア3を開閉駆動するように構成されている。
【0022】
また、スライドドア3は車体1のドア開口部の上縁および下縁に設けた上部トラック13および下部トラック14にそれぞれ連係することによって、車体1の側面に前後方向に摺動自在に懸架されている。
【0023】
スライドドア制御装置11は直流電圧BVを受けるためにバッテリー15に接続され、イグニッション信号IGを受けるためにイグニッションスイッチ16に接続され、パーキング信号PKを受けるためにパーキングスイッチ17に接続され、メインスイッチ信号MAを受けるためにメインスイッチ18に接続されている。
【0024】
また、スライドドア制御装置11はスライドドア3を開扉指令するドア開信号DOを受けるためにドア開スイッチ19に接続され、スライドドア3を閉扉指令するドア閉信号DCを受けるためにドア閉スイッチ20に接続され、車外のワイヤレスリモコン4からリモコン開信号ROまたはリモコン閉信号RCを受けるために無線受信部21に接続され、スライドドア3が自動開閉される際に警報音を発生するためのブザー22に接続され、車両の速度(車速)を検出するための車速センサ23に接続されている。
【0025】
なお、ドア開スイッチ19およびドア閉スイッチ20がそれぞれ2つの操作子から構成されているのは、これらのスイッチが、例えば車内の運転席と後部座席との2箇所に設置されていることを示すためである。
【0026】
また、スライドドア制御装置11はスライドドア3が半ドア以上に開くとオンする半ドアスイッチ24に接続され、スライドドア3が全開位置に達したときにオンする全開検出スイッチ25に接続されている。
【0027】
スライドドア駆動装置12は、ドライブプーリ12aと反転プーリ12bとを備え、この間にケーブル部材12cを巻回し、このケーブル部材12cに移動部材12dを固定し、移動部材12dとスライドドア3とをヒンジアーム31を介して固定した構成を備えている。
【0028】
ドライブプーリ12aは電磁クラッチ12eを介して駆動源である開閉モータ12fに接続されている。電磁クラッチ12eの伝達維持力はスライドドア制御装置11によって制御される。
【0029】
開閉モータ12fがスライドドア制御装置11の制御の下に開方向または閉方向に回転駆動され、同時に電磁クラッチ12eが接続状態になると、ドライブプーリ12aは開閉モータ12fと同一の方向に回転駆動される。
【0030】
ドライブプーリ12aの回転軸には、ロータリーエンコーダ12gが連係されている。ロータリーエンコーダ12gはドライブプーリ12aの回転角度を高分解能に計測するもので、その出力パルスはパルス信号発生部12hに入力され、2相のパルス信号φ1,φ2としてスライドドア制御装置11に出力される。
【0031】
図2は、ロータリーエンコーダ12gの一例を示す模式的構成図(図a)およびその出力波形図(図b,図c)である。このロータリーエンコーダ12gはドライブプーリ12aの回転軸に回転円板RDを取り付け、同心円状に複数のスリットSLを穿設し、その両側に発光素子LDと受光素子PDとを配置した構成となっている。スリットSLは2相のパルス信号φ1,φ2を得るために同心円状に2系統穿設されている。
【0032】
図bは回転円板RDが右回転したときに得られる2相のパルス信号φ1,φ2の出力波形図であり、図cは回転円板RDが左回転したときに得られる2相のパルス信号φ1,φ2の出力波形図である。この例では、回転円板RDが右回転したときにスライドドア3が開方向に駆動されるようになっている。
【0033】
従って、スライドドア制御装置11はこの両信号の位相関係からロータリーエンコーダ12gの回転方向、すなわちスライドドア3の移動方向を判定することができる。すなわち、パルス信号φ1の立上がり時にパルス信号φ2がハイレベルであれば開方向と判定し(図b)、ローレベルであれば閉方向と判定する(図c)。
【0034】
また、スライドドア制御装置11はパルス信号φ1,φ2のパルス数からケーブル部材12cの移動量を計測し、スライドドア3の位置を求める。従って、スライドドア3の全閉位置を初期値とし、全開位置までのパルス数を計数すれば、その計数値Nは移動部材12dの位置、すなわちスライドドア3の位置を表すことになる。
【0035】
図1に戻り、スライドドア3内には、スライドドア3をハーフラッチ直前からフルラッチ状態にまで締め込むためのクロージャー制御部32およびクロージャーモータ33が設置されており、さらにドアロック34を駆動して車体1側に設けたストライカ27から解錠するリリースACT35、ドアロック34を駆動してノブロック/アンロック状態とするドアロックACT36、リリースACT35と同様にドアロック34を解錠するドアハンドル37、ドアロックACT36と同様にドアロック34をノブロック/アンロック状態とするドアノブ38を備える。
【0036】
ストライカ27およびドアロック34は図示せぬドアロック機構5の一部を構成し、ドアロックACT36およびドアノブ38によるノブロック状態の方が、リリースACT35およびドアハンドル37による解錠動作に優先するようにノブロック機構が構成されている。ドアノブ38は車内からのマニュアル操作によって、あるいは車外からのドアキー操作によって作動する構成となっている。
【0037】
車体1側の電気的要素とスライドドア3側の電気的要素との接続関係は、スライドドア3が全閉状態から若干開いた状態で、ドア開口部に設けた車体側コネクタ28とスライドドア3の開口端に設けたドア側コネクタ39とが結合されることで行われる。この車体側コネクタ28およびドア側コネクタ39によって給電コネクター6が構成されている。
【0038】
また、給電コネクター6を介してクロージャー制御部32が車体1側のバッテリー15および接地に接続され、リリースACT35の一端および他端がそれぞれ車体1側のバッテリー15およびスライドドア制御装置11に接続され、さらにドアロックACT36の両端が車体1側のドアロック制御部26に接続されている。ドアロック制御部26は運転席に設けたドアノブまたは集中ドアスイッチのオン/オフ操作を受けてドアロックACT36を駆動し、ドアロック機構を施錠/解錠する。
【0039】
図3は、スライドドア制御装置11を中心として、図1に示すドアロック機構5の制御部、電磁クラッチ12eの制御部、開閉モータ12fの制御部などを示すブロック図である。
【0040】
同図において、スライドドア制御装置11はマイクロコンピュータを備えた制御回路11aを有し、記憶されているプログラムに基づいて一定時間間隔で繰り返し制御を行っている。また、スライドドア制御装置11は電源回路11bを有し、バッテリー15からの直流電圧BVを受けて制御回路11aに供給する電圧を生成している。
【0041】
また、制御回路11aは安全性を確保するために、イグニッションスイッチ16およびパーキングスイッチ17が共にオンのときに動作するように構成されている。
【0042】
また、スライドドア制御装置11は電磁クラッチ12eを制御するトランジスタ11c、開閉モータ12fを制御する第1および第2のモータ制御リレー11d,11e、アクチュエータ制御リレー11fを有する。
【0043】
トランジスタ11cは制御回路11aによって制御され、一端がバッテリー15に接続された電磁クラッチ12eの他端に接続され、電磁クラッチ12eの伝達保持力を制御する。
【0044】
また、第1のモータ制御リレー11dはリレーコイルの一端が制御回路11aのスイッチ素子TR1に接続され、他端がバッテリー15に接続されている。可動端子は開閉モータ12fの一端に接続され、2つある固定端子の一方はバッテリー15に、他方はモータの回転速度を制御するトランジスタ11gに接続されている。トランジスタ11gは制御回路11aによって制御される。
【0045】
第2のモータ制御リレー11eはリレーコイルの一端が制御回路11aのスイッチ素子TR2に接続され、他端がバッテリー15に接続されている。接点スイッチの可動端子は開閉モータ12fの他端に接続され、2つある固定端子の一方はバッテリー15に、他方はモータの回転速度を制御するトランジスタ11gに接続されている。
【0046】
アクチュエータ制御リレー11fはリレーコイルの一端が制御回路11aのスイッチ素子TR3に接続され、他端がバッテリー15に接続されている。可動端子は給電コネクター6を介してリリースACT35の一端に接続され、2つある固定端子の一方は接地され、他方はオープンとなっている。リリースACT35の他端は給電コネクター6を介してバッテリー15に接続されている。
【0047】
なお、この他にも制御回路11aには前述したロータリーエンコーダ12g、ドア開スイッチ19、半ドアスイッチ24および全開検出スイッチ25が接続されている。そして、半ドアスイッチ24がオンすると半ドア警告灯(図示せず)と共にルームランプRLが点灯する構成となっている。
【0048】
(動作例1)
次に、図4〜図8に示すフローチャート図を参照しながら、スライドドア3が全閉状態のときに、ワイヤレスリモコン4またはドア開スイッチ19によってスライドドア3の開扉指示がなされた場合の動作について説明する。
【0049】
まず、図4に示すフローチャート図によって動作例1を説明する。上述の開扉指示がなされると、制御回路11a内のスイッチ素子TR3がオンし、アクチュエータ制御リレー11fのリレーコイルに電流が流れ、接点スイッチが閉じる。接点スイッチが閉じると、一端がバッテリー15に接続されているリリースACT35の他端が接地するので、リリースACT35が起動し、ドアロック機構5を解錠する方向にドアロック34を駆動する(ステップS1)。
【0050】
ドアロック機構5がノブロック状態でなければドアロック機構5が解錠され、スライドドア3がシールラバーの反力によって外側に押し出され、開方向に移動する。このスライドドア3の開方向の移動は、半ドアスイッチ24がオンすることで検出する(ステップS2)。
【0051】
スライドドア3が半ドア以上の開状態になると、制御回路11aがトランジスタ11cを制御し、電磁クラッチ12eを断状態から接続状態に切り替える。これによって、開閉モータ12fとドライブプーリ12aとが電磁クラッチ12eを介して接続状態となる(ステップS3)。
【0052】
この状態で、制御回路11a内のスイッチ素子TR1がオンし、モータ制御リレー11dのリレーコイルに電流が流れて接点スイッチが閉じると、開閉モータ12fの一端がバッテリー15に接続される。開閉モータ12fの他端はすでにモータ制御リレー11eを介してトランジスタ11gに接続されているので、制御回路11aによってトランジスタ11gが導通されると、開閉モータ12fはスライドドア3を開方向に駆動する方向に回転する(ステップS4)。
【0053】
開閉モータ12fの動力は電磁クラッチ12eおよびドライブプーリ12aを介してケーブル部材12cに伝達され、移動部材12dを介してスライドドア3が開方向に駆動される。
【0054】
スライドドア3が全開位置に達して全開検出スイッチ25がオンすると(ステップS5)、制御回路11aはスイッチ素子TR1をオフしてモータ制御リレー11dのリレーコイルに流れる電流を遮断し、接点スイッチを開く。これによって開閉モータ12fの回転を停止させ、スライドドア3の移動を停止させる(ステップS6)。
【0055】
ステップS2で半ドアスイッチ24がオンしなかった場合は、ドアロック機構5がノブロック状態にあると判断し、駆動源によるスライドドア3の自動開扉を行わずに処理を終了する。
【0056】
(動作例2)
次に、図5に示すフローチャート図によって動作例2を説明する。図5に示す処理手順は、図4に示す処理手順において、スライドドア3の開方向の移動の検出を、半ドアスイッチ24に代えてロータリーエンコーダ12gからのパルス信号φ1,φ2の発生およびその位相から検出する(ステップS2a)点が異なるものである。その他の処理手順は図4に示す処理手順と同様である。
【0057】
(動作例3)
次に、図6に示すフローチャート図によって動作例3を説明する。図6に示す処理手順は、図4に示す処理手順において、車両が下り坂に停車した場合や、シールラバーが劣化してスライドドア3が反力で押し戻されない場合などに対応する処理手順である。
【0058】
すなわち、ステップS2でスライドドア3の開方向の移動の検出が半ドアスイッチ24のオンで検出できなかった場合は、図4の処理手順ではドアロック機構5がノブロック状態にあると判断して処理を終了していた。
【0059】
しかし、ドアロック機構5がアンロック状態でも、車両が下り坂に停車した場合やシールラバーが劣化した場合などは、スライドドア3が移動しないことがある。そこで、制御回路11aはトランジスタ11cを制御して電磁クラッチ12eを断状態から接続状態に切り替え、開閉モータ12fとドライブプーリ12aとを接続状態とする(ステップS11)。
【0060】
そして、スイッチ素子TR1をオンし、モータ制御リレー11dの接点スイッチを閉じて開閉モータ12fの一端をバッテリー15に接続し、他端をモータ制御リレー11eを介してトランジスタ11gに接続するように切り替える。
【0061】
次いで、制御回路11aはトランジスタ11gを制御して開閉モータ12fを低電圧の低駆動力で回転駆動するように制御する(ステップS12)。
【0062】
これにより、開閉モータ12fの動力は電磁クラッチ12eおよびドライブプーリ12aを介してケーブル部材12cに伝達され、スライドドア3を開方向に低駆動するように作用する。
【0063】
ドアロック機構5がアンロック状態であれば、スライドドア3が開方向に移動するので、この移動は半ドアスイッチ24がオンすることで検出することができる(ステップS13)。半ドアスイッチ24がオンすれば、前述したステップS4以降の処理を行い、スライドドア3を開方向に移動させる。
【0064】
半ドアスイッチ24がオンしなければ、ドアロック機構5がノブロック状態にあると判断し、トランジスタ11cを制御して電磁クラッチ12eを断状態に切り替え、スイッチ素子TR1をオフして開閉モータ12fの回転を停止させ、(ステップS14)、処理を終了する。
【0065】
(動作例4)
次に、図7に示すフローチャート図によって動作例4を説明する。図7に示す処理手順は、図6に示す処理手順において、スライドドア3の開方向の移動の検出を、半ドアスイッチ24に代えてロータリーエンコーダ12gからのパルス信号φ1,φ2の発生およびその位相から検出するものである(ステップS2a,S13a)。その他の処理手順は図6に示す処理手順と同様である。
【0066】
(動作例5)
次に、図8に示すフローチャート図によって動作例5を説明する。図8に示す処理手順は、図7に示す処理手順において、開閉モータ12fを低電圧駆動することでスライドドア3を開方向に低駆動(ステップS12)することに代えて、電磁クラッチ12eを半クラッチ状態に制御することでスライドドア3を開方向に低駆動するものである。
【0067】
すなわち、ステップS2aでスライドドア3の開方向の移動の検出がロータリーエンコーダ12gからのパルス信号φ1,φ2によって検出できなかった場合は、制御回路11aは電磁クラッチ12eが半クラッチ状態になるようにトランジスタ11cを低電圧駆動する(ステップS11a)。
【0068】
そして、制御回路11aはスイッチ素子TR1をオンし、次いでトランジスタ11gを制御して、開閉モータ12fをスライドドア3が開方向に移動する方向に回転駆動するように制御する(ステップS12a)。開閉モータ12fの動力は電磁クラッチ12eおよびドライブプーリ12aを介してケーブル部材12cに伝達されスライドドア3を開方向に低駆動するように作用する。
【0069】
開方向のパルス信号φ1,φ2が発生すれば(ステップS13a)、ドアロック機構5はノブロック状態でなく、スライドドア3が開方向に移動したことになるので、制御回路11aはトランジスタ11cを正規電圧で駆動して電磁クラッチ12eが全クラッチ状態になるように制御し(ステップS15)、前述したステップS5以降の処理を行う。
【0070】
開方向のパルス信号φ1,φ2が発生しなければ(ステップS13a)、制御回路11aはドアロック機構5はノブロック状態にあると判断し、トランジスタ11cを制御して電磁クラッチ12eを断状態に切り替え、スイッチ素子TR1をオフして開閉モータ12fの回転を停止させ(ステップS14)、処理を終了する。
【0071】
なお、ドアロック機構5がノブロック状態にあるか否かの検出は、パルス信号φ1,φ2の発生を検出することに代えて、動作例1,3と同様に、半ドアスイッチ24のオン/オフ状態を検出することで行ってもよい。
【0072】
【発明の効果】
本発明によれば、スライドドアを全閉状態から開方向に駆動手段で駆動する際に、ドアロック機構がノブロック状態にある場合は、駆動手段で駆動するのを停止するので、機構部へ不要な負荷を与えるのを回避することができる。
【0073】
しかも、ドアロック機構がノブロック状態にあるか否かの検出は、ドアロック解除用のリリースアクチュエータを作動させ、ノブロック状態のときはドアロック機構が解錠しないためスライドドアが移動せず、アンロック状態のときはドアロック機構が解錠してスライドドアがシールラバーの反力により移動するのを検出することで行うので、給電コネクターの電極端子を増設することなく行うことができる。
【0074】
また、本発明によれば、スライドドアを全閉状態から開方向に駆動手段で駆動する際に、ドアロック解除用のリリースアクチュエータを作動させた後のスライドドアの動きを検知できない場合でも、車両が下り坂に停止している等の状況を考慮して、低駆動力でスライドドアを開方向に駆動し、その検出結果に基づいてスライドドアを駆動する要否を制御するので、ドアロック機構のロック/アンロック状態を確実に判断することができ、アンロック状態のときは駆動し、ノブロック状態のときは停止することができる。
【0075】
従って、例えば車両が下り坂に停止している場合、シールラバーの反力が経時変化等で劣化している場合、低温時にシールラバーが凍り着いている場合などにおいても確実にドアロック機構のロック/アンロック状態を検出することができる。しかも、シールラバーが凍り着いている場合は、低駆動で開作動することにより、シールラバーの破損を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示すブロック図である。
【図2】ロータリーエンコーダの模式的構成図および出力波形図である。
【図3】スライドドア制御装置と周辺の主な電気的要素との接続関係を示すブロック図である。
【図4】本発明の動作を説明するためのフローチャート図である。
【図5】本発明の動作を説明するためのフローチャート図である。
【図6】本発明の動作を説明するためのフローチャート図である。
【図7】本発明の動作を説明するためのフローチャート図である。
【図8】本発明の動作を説明するためのフローチャート図である。
【符号の説明】
1 車体
3 スライドドア
4 ワイヤレスリモコン
5 ドアロック機構
6 給電コネクター6
11 スライドドア制御装置
11a 制御回路
11b 電源回路
11c,11f トランジスタ
11d,11e モータ制御リレー
11g アクチュエータ制御リレー
12 スライドドア移動装置
12a ドライブプーリ
12b 反転プーリ
12c ケーブル部材
12d 移動部材
12e 電磁クラッチ
12f 開閉モータ
12g ロータリーエンコーダ
12h パルス信号発生部
13 上部トラック
14 下部トラック
15 バッテリー
16 イグニッションスイッチ
17 パーキングスイッチ
18 メインスイッチ
19 ドア開スイッチ
20 ドア閉スイッチ
21 無線受信部
22 ブザー
23 車速センサ
24 半ドアスイッチ
25 全開検出スイッチ
26 ドアロック制御部
27 ストライカ
28 車体側コネクタ
31 ヒンジアーム
32 クロージャー制御部
33 クロージャーモータ
34 ドアロック
35 リリースACT
36 ドアロックACT
37 ドアハンドル
38 ドアノブ
39 ドア側コネクタ
RL ルームランプ
Claims (6)
- 駆動手段からの駆動により車体に沿って開閉移動するスライドドアと、
前記スライドドアの全閉時に前記車体と前記スライドドアとを施錠するドアロック機構と、
前記ドアロック機構を解錠するリリースアクチュエータと、
前記ドアロック機構を施錠または解錠し前記リリースアクチュエータに優先して施錠するノブロック機構と、
前記車体に設置され前記スライドドアの移動を検知する移動検知手段と、
前記スライドドアの開扉指令を受けて前記リリースアクチュエータを起動し、前記移動検知手段で前記スライドドアの開方向の移動を検知すると前記駆動手段を開方向に起動する制御手段と、
を備えることを特徴とする車両用スライドドアの自動開閉装置。 - 前記移動検知手段は、前記スライドドアが半ドア以上に開扉されたことを検知する半ドアスイッチであることを特徴とする請求項1記載の車両用スライドドアの自動開閉装置。
- 前記移動検知手段は、前記スライドドアの移動を回転運動に変換して検知するロータリーエンコーダであることを特徴とする請求項1記載の車両用スライドドアの自動開閉装置。
- 前記制御手段は、前記スライドドアの開扉指令を受けて前記リリースアクチュエータを起動し、前記移動検知手段で前記スライドドアの開方向の移動を検知しなかった場合は、前記スライドドアを前記駆動手段によって開方向に低駆動力で起動し、前記移動検知手段で前記スライドドアの開方向の移動を検知したときは前記駆動手段によって開方向に駆動することを特徴とする請求項1記載の車両用スライドドアの自動開閉装置。
- 前記制御手段は、前記駆動手段を構成するモータを低電圧駆動することで前記スライドドアを低駆動することを特徴とする請求項4記載の車両用スライドドアの自動開閉装置。
- 前記制御手段は、前記駆動手段を構成する電磁クラッチの伝達維持力を低下させることで前記スライドドアを低駆動することを特徴とする請求項4記載の車両用スライドドアの自動開閉装置。
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