JPH07111609B2 - クリ−ニング装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、静電写真複写機やファクシミリ等の画像記録
装置に装備される感光体のクリーニング装置に関するも
のである。

〔従来の技術〕

上記のクリーニング装置として、感光体表面に残留のト
ナーを剥離回収するためのクリーニングブレードを、非
クリーニング工程において前記感光体表面から揺動離間
させるようにしたものがある。

かかるクリーニング装置によれば、磁気ブラシ式やファ
ーブラシ式のクリーニング装置に比べてクリーニング効
果が優れ、かつ、機構的にも簡単で安価であり、しか
も、非クリーニング工程において前記クリーニングブレ
ードを感光体表面から揺動離間させるので、感光体の延
命を達成できる等の利点がある。

〔発明が解決しようとする問題点〕

ところが、極めて稀ではあるが、転写紙から発生する紙
粉が転写部において感光体表面に乗り、これがトナーを
剥離回収するクリーニングブレードのエッジに付着する
ことがあって、この紙粉のために、前記ブレードのエッ
ジと感光体表面との間に隙間ができ、クリーニング不良
を招来することがあったのである。

そこで、給紙経路の最上流側にスポンジ等のローラを設
けて、転写紙が転写部に至るまでの間に予め紙粉を除去
するようにしたり、クリーニングブレードとファーブラ
シとを併用するクリーニング装置を構成して、紙粉がク
リーニングブレードに至るまでにこれをファーブラシで
排除したりし、あるいは、エッジに対する紙粉の付着は
止むないものとして、該クリーニングブレードのエッジ
を感光体表面に強く当接させるようにし、前記紙粉によ
るクリーニング不良を回避するようにしたり、更には、
クリーニングケースの内部にストッパー部材を設けて、
クリーニングブレードを感光体表面から揺動離間させた
際に、該クリーニングブレードを前記ストッパー部材に
当接させるようにし、その当接の衝撃でエッジに付着し
た紙粉を落下させるようにしたりしている。

しかしながら、紙粉排除用のローラを設けたりファーブ
ラシを併用することがコストアップに繋がり、あるい
は、クリーニングブレードのエッジを感光体表面に強く
当接させることで、感光体やクリーニングブレードの寿
命が短くなり、紙粉対策として適切であると言い難いも
のであった。

また、クリーニングケース内にストッパー部材を設ける
構成では、ストッパー部材に対するクリーニングブレー
ドの片当たりを生じさせないように、当該クリーニング
ブレードを全長にわたって均等にストッパー部材に当接
させることが肝要であるが、この組付けが極めて困難で
あり、しかも、紙粉排除効果を高くする上で前記クリー
ニングブレードをかなりの力でストッパー部材に当接さ
せる必要があると共に、自重付勢力によって感光体表面
に当接されているクリーニングブレードを強制的に揺動
離間させてストッパー部材に当接させる構成であること
が相乗して、ストッパー部材の極く僅かの組付け誤差に
より前記クリーニングブレードに揺動方向の撓み癖がつ
き、延いては、感光体表面に対するエッジの押圧力が変
化する欠点があったのである。

更には、ストッパー部材をクリーニングケース内に設け
ることで、クリーニング装置が大型になる欠点もあった
のである。

本発明は、別途、操作を要することなく、また、クリー
ニングブレードを変形させることなく、効果的にクリー
ニングブレードに付着したトナーや紙粉を除去できるよ
うにしたクリーニング装置を提供することを目的として
いる。

〔問題点を解決するための手段〕

上記の目的を達成するために本発明は、非クリーニング
工程においてクリーニングブレードを感光体表面から揺
動離間させるようにしたクリーニング装置にあって、前
記クリーニングブレードの揺動保持軸をその軸線方向に
往復移動自在にクリーニングケースに設け、前記クリー
ニングブレードの離間方向への揺動に伴って前記揺動保
持軸をその軸線方向一方に往動させる往動手段を前記揺
動保持軸に設けると共に、前記クリーニングブレードの
離間方向への揺動運動のみを前記往動手段に伝達する伝
達手段を前記往動手段に対応させて設け、かつ、前記往
動手段による前記揺動保持軸の往動動作の完了時に前記
揺動保持軸をその軸線方向他方に復動させて前記揺動保
持軸をストッパーに衝突させる付勢手段を前記揺動保持
軸に設けてあることを特徴としている。

〔作用〕

上記の構成により、クリーニングブレードが感光体表面
から揺動離間する際に、揺動保持軸がその軸線方向一方
に往動され、かつその往動動作の完了時には、付勢手段
の作用で、その揺動保持軸がストッパーに衝突し、その
衝撃でクリーニングブレードに付着していたトナーや紙
粉が払い落とされる。

〔実施例〕

以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明すると、第
１図はクリーニング装置全体の詳細を示し、第２図は静
電写真複写機の作像部を示すものであって、駆動回転自
在に横架された感光体１の周部に、帯電装置２、露光部
３、エディットランプ４、現像装置５、転写装置６、転
写紙分離装置７、クリーニング装置８、及び、除電ラン
プ９を、感光体１の回転方向にこの順に配置して成る。

前記クリーニング装置８は次のように構成されている。
即ち、第３図及び第４図にも示すように、前記感光体１
の回転軸線に平行な揺動保持軸10を前記クリーニングケ
ース11の側板11a,11bに回動自在に架設すると共に、該
揺動保持軸10に保持枠12を介してクリーニングブレード
13を取り付け、かつ、該クリーニングブレード13のエッ
ジを感光体表面S₁に付勢当接させるウエイトＷを前記揺
動保持軸10に連設すると共に、非クリーニング工程にお
いて消磁制御されることで突出されるソレノイド14のス
ピンドル14aにクランク状のアーム15を枢着し、更に、
前記ウエイトＷに連設のレバー16を前記アーム15に載せ
かけるように設けてある。

而して、クリーニング工程において前記ソレノイド14を
励磁させることで、前記クリーニングブレード13のエッ
ジが前記ウエイトＷによる付勢力で感光体表面S₁にカウ
ンター方向で当接し、感光体表面S₁の残留トナーが剥離
回収され、かつ、前記感光体表面S₁に紙粉が付着してい
るときには該紙粉も剥離回収され、これら回収されたト
ナーや紙粉がスクリュー軸17によってケース11外のトナ
ー回収ボックス（図外）に送り出される。

一方、非クリーニング工程において前記ソレノイド14を
消磁させることで、前記クリーニングブレード13がウエ
イトＷの付勢力に抗して感光体表面S₁から強制的に揺動
離間されるようになっている。

上記のクリーニング装置８において、前記揺動離間下に
あるクリーニングブレード13の揺動保持軸10に軸線方向
の衝撃力を付与する衝撃付与機構Ａを前記クリーニング
ケース11の外部に設けてある。

即ち、第４図にも示すように、前記揺動保持軸10を軸線
方向に往復移動自在に前記クリーニングケース11の側板
11a,11bに架設すると共に、前記クリーニングブレード1
3の離間方向への揺動に伴って前記揺動保持軸10をそれ
の軸線方向一方に往動させる往動手段としての回転式の
カム機構18を、前記揺動保持軸10の一端側と一方の側板
11aとにわたって設けてある。

上記のカム機構18は、第５図にも示すように、始端Ｓか
ら始まって揺動保持軸10の軸線方向に連続的に高さが高
くなり且つ終端Ｅとの間に落差Ｈの生じる鋸歯状カム面
ａが形成されたカム部材20を、前記側板11aに固着する
と共に、前記カム面ａと対をなすカムフォロアｂ付きの
部材21を、前記クリーニングブレード13の揺動離間方向
の運動のみをカム機構18に伝達する（換言すれば、前記
クリーニングブレード13の反離間方向への揺動運動を前
記カム機構18に伝達させない）伝達手段としてのワンウ
エイクラッチ22を介して前記揺動保持軸10に取付けて成
り、かつ、前記カムフォロアｂをカム面ａ側に押圧付勢
するための付勢手段としてのスプリング23を、前記揺動
保持軸10の他端側と側板11bとの間に設けある。

而して、前記ソレノイド14が消磁される非クリーニング
工程において前記クリーニングブレード13が感光体表面
S₁から揺動離間されると、このときの揺動保持軸10の回
動に伴って、当該揺動保持軸10の回動角に対応して前記
カムフォロアｂがカム面ａを登って行き、前記揺動保持
軸10がそれの軸線方向一方に往動されることになる。

この揺動保持軸10の往動の繰り返しによって前記カムフ
ォロアｂがカム面ａの終端Ｅに達すると、即ち揺動保持
軸10が往動工程を完了すると、前記スプリング23の作用
で前記カムフォロアｂがカム面ａの始端Ｓに復帰復動
し、該カムフォロアｂがカム面始端Ｓをストッパー19と
してこれに前記カムフォロアｂが衝撃的に当接するもの
であり、そしてこのカムフォロアｂの衝撃当接力が、該
カムフォロアｂを連設している揺動保持軸10に対してそ
れの軸線方向にかかり、延いては前記クリーニングブレ
ード13に衝撃振動が伝達され、前記クリーニングブレー
ド13のエッジに付着しているトナーや紙粉がクリーニン
グケース11内に落下回収されるようになっている。ま
た、その衝撃付与時にクリーニングブレードを撓ませる
ような外力を作用させないので、クリーニングブレード
の変形によるクリーニング不良の発生を回避することも
できる。

尚、前記カム部材20に１個のカム面ａを形成して、前記
揺動保持軸10が１回転する度に前記揺動保持軸10に軸線
方向の衝撃力を付与させるようにしたが、前記カム部材
20に複数個のカム面ａを形成して、例えば前記クリーニ
ングブレード13が揺動離間する度に揺動保持軸10に衝撃
力を付与させるように構成するなど変形自在であり、ま
た、前記衝撃付与機構Ａとして、前記クリーニングブレ
ード13が揺動離間する際の揺動保持軸10の回動運動を有
効に利用して、揺動保持軸10に軸線方向の衝撃力を付与
させるようにしているが、例えば揺動保持軸10に衝撃力
を付与するハンマーをソレノイドで駆動させるようにす
るなどの変形が可能である。

〔発明の効果〕

以上説明したように本発明は、感光体表面に残留のトナ
ーを剥離回収するためのクリーニングブレードを、非ク
リーニング工程において前記感光体表面から揺動離間さ
せるようにしたクリーニング装置において、クリーニン
グブレードが感光体表面から揺動離間する動作に伴いそ
の揺動保持軸をその軸線方向一方に往動させる往動手段
と、前記クリーニングブレードの離間方向への揺動動作
のみをその往動手段に伝達する伝達手段とを前記揺動保
持軸に設けるとともに、前記往揺動保持軸の往動動作の
完了時に付勢手段によって、その揺動保持軸をその軸線
方向他方に復動させてストッパーに衝突させるようにし
たので、クリーニングブレードが揺動離間する動作によ
ってその揺動保持軸からクリーニングブレードに対して
軸線方向の衝撃が付与され、別途、操作を要することな
く、クリーニングブレードに付着していたトナーや紙粉
を効果的に払い落とすことができる。

また、その衝撃付与時にクリーニングブレードを撓ませ
るような外力を作用させないので、クリーニングブレー
ドの変形によるクリーニング不良の発生を回避すること
もできる。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の一実施例を示し、第１図はクリーニング
装置全体の斜視図、第２図は静電写真複写機の作像部全
体の概略縦断面図、第３図はクリーニングブレードの詳
細断面図、第４図は衝撃付与機構の説明図、第５図はカ
ム部材の展開図である。 10…揺動保持軸、11…クリーニングケース、13…クリー
ニングブレード、18…カム機構、19…ストッパー、22…
ワンウエイクラッチ、23…スプリング23、Ａ…衝撃付与
機構、S₁…感光体表面。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】感光体表面に残留のトナーを剥離回収する
   ためのクリーニングブレードを、非クリーニング工程に
   おいて前記感光体表面から揺動離間させるようにしたク
   リーニング装置であって、前記クリーニングブレードの
   揺動保持軸をその軸線方向に往復移動自在にクリーニン
   グケースに設け、前記クリーニングブレードの離間方向
   への揺動に伴って前記揺動保持軸をその軸線方向一方に
   往動させる往動手段を前記揺動保持軸に設けると共に、
   前記クリーニングブレードの離間方向への揺動運動のみ
   を前記往動手段に伝達する伝達手段を前記往動手段に対
   応させて設け、かつ、前記往動手段による前記揺動保持
   軸の往動動作の完了時に前記揺動保持軸をその軸線方向
   他方に復動させて前記揺動保持軸をストッパーに衝突さ
   せる付勢手段を前記揺動保持軸に設けてあることを特徴
   とするクリーニング装置。