JPH0112281Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は電子写真複写機等において感光体表面
上に残存するトナーをクリーニング除去するフア
ーブラシクリーニング装置に関するものである。

従来、ドラムの周面上に多数のブラシ毛を立設
させたフアーブラシを感光体表面に摺擦可能に設
け、感光体表面上に残存するトナーをクリーニン
グ除去するフアーブラシクリーニングが行なわれ
ている。通常、感光体ドラムとフアーブラシとは
同方向に回転させ、両者の接触面においてブラシ
毛が感光体ドラム周面を反対方向に摺擦する如く
構成される。この場合に感光体ドラムの回転方向
を例えば反時計方向に設定すると、フアーブラシ
も通常反時計方向に回転自在とされる。然しなが
ら、この様にフアーブラシを常に同一方向に回転
させクリーニング終了と共に停止させる構成では
フアーブラシのブラシは寝ぐせがつきクリーニン
グ性能が低下する。従つて、フアーブラシの交換
を屡々行なう必要があり不経済であつた。

本考案は、以上の如き従来技術の欠点を解消
し、クリーニング性能の低下を防ぐと共にフアー
ブラシの寿命を延ばし長期使用を可能としたフア
ーブラシクリーニング装置を提供することを目的
とする。本考案は、駆動源に連結自在の第１スプ
ロケツト及びフアーブラシに連結した第２スプロ
ケツトを設けると共に両スプロケツト間に所定の
たるみをもつてチエーンを装架し、前記第１及び
第２スプロケツト間で前記チエーンに噛合して第
３スプロケツト及び前記第３スプロケツトを前記
チエーンに押圧する押圧手段とを設けた構成を有
し、前記押圧手段の押圧力は前記第１スプロケツ
トの駆動を停止したときに第２スプロケツトに作
用する慣性力より小さく又前記たるみを吸収する
のに十分な大きさに設定されることを特徴とする
ものである。

以下、添付の図面を参考に本考案の具体的実施
の態様に付き説明する。第１図は従来のフアーブ
ラシクリーニング装置を示す概略図で、感光体ド
ラム１とフアーブラシ２は同一方向に回転駆動さ
れる。簡単化の為に図面には示されていないが、
感光体ドラム１の周りには種々の像形成手段（帯
電器、露光装置、現像装置）及び転写分離装置、
除電器等が配設され、フアーブラシ２はその最も
後流側に配設されるものである。従来技術によれ
ば、フアーブラシはクリーニング時に矢印で示し
た方向に回転されクリーニング終了と共に停止さ
れるのでフアーブラシのブラシ毛２ａは常時同方
向に偏奇されている。従つて、ブラシ毛２ａは寝
ぐせがつき、感光体ドラム１の周面に対する摺擦
力は弱まり、又ブラシ毛２ａのフリツカバー３に
対する衝突力も減少してクリーニング性能が低下
する。

一方、第２図に示す如く、本考案の原理によれ
ば、クリーニング終了と共にフアーブラシ２を所
定角度だけ反対回転させて静止状態に保つもので
あり、こうすることによりブラシ毛の寝ぐせを可
及的に最小とせんとするものである。感光体ドラ
ム１が停止状態にあれば第２図に示す状態となる
が、感光体ドラム１が所定方向に回転を持続して
いたとしてもブラシ毛が接触するのは部分的であ
るから本考案の効果を十分望み得るものである。
尚、本考案はフアーブラシ２のブラシ毛が外壁４
に接触して偏奇する程の長さがある場合により効
果的である。

第３図に本考案の実施の１例を示す。フアーブ
ラシ２はハウジング５に回転自在に支承されてお
り、第２スプロケツト６に連結されている。第２
スプロケツト６と同軸に固着されてフライホイー
ル７が固着されており、十分な慣性力を付与可能
としている。第１スプロケツト８がハウジング５
に回転自在に軸支されており、第１スプロケツト
８と第２スプロケツト６との間に十分なたるみを
もつてチエーン９が装架されている。第１、第２
スプロケツト８及び６間でチエーン９に噛合して
第３スプロケツト１０が設けられており、該第３
スプロケツト１０はその中心部をハウジング５に
回動自在に軸支されたアーム１１の一端に回転自
在に装着されている。アーム１１の他端とハウジ
ング５に固着されたピン１２との間にスプリング
１３が介設されており、アーム１１を常時時計方
向に蓄勢して、第３スプロケツト１０をチエーン
９に押圧せしめている。一方、第１スプロケツト
８と一体的に第４スプロケツト１４が設けられて
おり、不図示の駆動源に連結された駆動チエーン
１５が第４スプロケツト１４に噛合している。

本考案の動作に付き第４図Ａ，Ｂ，Ｃを参考に
説明する。第４図Ａはフアーブラシ２のクリーニ
ング操作状態を示すもので、不図示の駆動源によ
り駆動チエーン１５が駆動されると、第１スプロ
ケツト８は矢印で示した方向に駆動回転される。
従つて、チエーン９及び第２スプロケツト６を介
してフアーブラシは回転されてクリーニング動作
を行なう。この際、チエーン９のたるみはアーム
１１がスプリング１３により第３スプロケツト１
０をチエーン９に押しつけることにより吸収され
ている。第４図Ｂに示す如く、クリーニング終了
と共に第１スプロケツト８が停止されても、フラ
イホイール７が固着された第２スプロケツト６は
大きな慣性力を有し回転を持続する。この慣性力
はスプリング１３の弾発力より大きく設定される
為、アーム１１は反時計方向に所定角度だけ回動
される。しかしながら、第１スプロケツト８は静
止状態に保持されているのでチエーン９の下側が
直線状に伸張されると第２スプロケツト６及びフ
ライホイール７の回転は停止される。すると、ア
ーム１１は再びスプリング１３の弾発力により時
計方向に回動されるので第２スプロケツト６及び
フアーブラシ２は所定角度だけ反対回転され、チ
エーン９のたるみ分を第３スプロケツト１０が吸
収した点で静止状態に保持される。

以上詳説した如く、本考案によれば簡単な構成
でクリーニング終了時にフアーブラシを所定角度
だけ反対回転させて静止状態に保持可能であり、
従つて、クリーニング性能の安定化及びフアーブ
ラシの長期使用を可能としている。尚、フアーブ
ラシ自身に十分な慣性力がある場合にはフライホ
イールを省略することができ、又第３スプロケツ
トをチエーンに押圧する手段は図示の実施例に限
らず本考案の技術的範囲内において種々の変形例
が使用可能であることは勿論である。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のフアーブラシクリーニング装置
を示す概略図、第２図は本考案の原理を示す概略
図、第３図は本考案の実施の１例を示す説明図、
第４図Ａ〜Ｃは本考案の動作を説明する説明図、
である。 主要部分の符号の説明、２：フアーブラシ、
６：第２スプロケツト、８：第１スプロケツト、
９：チエーン、１０：第３スプロケツト。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 駆動源に連結自在の第１スプロケツト及びフア
   ーブラシに連結した第２スプロケツトを設けると
   共に、両スプロケツト間に所定のたるみをもつて
   チエーンを装架し、前記第１及び第２スプロケツ
   ト間で前記チエーンに噛合して第３スプロケツト
   及び前記第３スプロケツトを前記チエーンに押圧
   する押圧手段と前記フアーブラシに設けられたフ
   ライホイールとからなることを特徴とするフアー
   ブラシクリーニング装置。