JPH0711062A - 樹脂組成物 - Google Patents

樹脂組成物

Info

Publication number
JPH0711062A
JPH0711062A JP15201993A JP15201993A JPH0711062A JP H0711062 A JPH0711062 A JP H0711062A JP 15201993 A JP15201993 A JP 15201993A JP 15201993 A JP15201993 A JP 15201993A JP H0711062 A JPH0711062 A JP H0711062A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
surfactant
eva
vinyl acetate
saponified
resin composition
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP15201993A
Other languages
English (en)
Inventor
Shinichi Sato
真一 佐藤
Hisao Yamazaki
久雄 山崎
Hirohide Sakano
博英 坂野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tosoh Corp
Original Assignee
Tosoh Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tosoh Corp filed Critical Tosoh Corp
Priority to JP15201993A priority Critical patent/JPH0711062A/ja
Publication of JPH0711062A publication Critical patent/JPH0711062A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】ポリオレフィン30〜95重量%と酢酸ビニル
含量5〜50重量%のエチレン−酢酸ビニル共重合体を
50%以上ケン化してなるケン化エチレン−酢酸ビニル
共重合体5〜70重量%からなる組成物100重量部に
対し、界面活性剤を0.05〜2.0重量部添加してな
る樹脂組成物。 【効果】経時による界面活性剤のブリードアウトによる
透明性の低下がなく、初期および長期に亘る帯電防止性
または防曇性に優れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は経時による界面活性剤の
ブリードアウトによる透明性の低下がなく、初期および
長期に亘る帯電防止性または防曇性に優れる樹脂組成物
に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリオレフィンは安価であり加工性に優
れていることから材料、農業分野、土木・建築分野等の
各分野で広く利用されている。しかしながら、ポリオレ
フィンは電気抵抗が大きく、摩擦等により容易に静電気
が発生し、製品への塵埃の付着、印刷不良、成形時にお
ける人体への電撃等の問題がある。また、親水性が無く
水に対するぬれが小さいため、ポリオレフィン製の包装
袋内表面に水蒸気が付着すると、水滴となりフィルムの
透明性が低下し製品価値を損なう、また農業用ハウスに
ポリオレフィンフィルムを使用した場合にハウスの中が
外から見づらい等の問題がある。
【0003】上記問題を解決するため、帯電防止剤、防
曇剤等の界面活性剤を樹脂内部に練り込む方法、界面活
性剤を樹脂表面に塗布する方法が従来とられている。こ
のうち界面活性剤を樹脂表面に塗布する方法は、効果の
持続性に劣り、塗布むらを生じやすいこと、樹脂製品に
ブロッキングが発生しやすい等の欠点があることから、
樹脂内部に界面活性剤を練り込む方法が一般的である。
しかし、汎用の界面活性剤をポリオレフィン樹脂に一般
量添加してもその効果の持続性に欠けるため、界面活性
剤の添加量を増加し持続性を付与しているが、界面活性
剤の添加量を増すと、押出し加工時の界面活性剤による
発煙のための作業環境の悪化、フィルムのブロッキング
が増大し滑り性が低下する結果、製袋等の二次加工時の
作業性が低下し、更に経時により界面活性剤がブリード
しフィルムの透明性やヒートシール部のシール強度が経
時で低下する等の問題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記問題点を
解決するためになされたものであり、界面活性剤を添加
したポリオレフィン樹脂組成物において径時による界面
活性剤のブリードアウトによる透明性がなく、初期およ
び長期に亘る帯電防止性または防曇性に優れる樹脂組成
物を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記問題点
の解決のため鋭意検討した結果、ポリオレフィンと界面
活性剤からなる組成物に特定のケン化エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体を添加することにより上記の問題点を解決
できることを見いだし本発明を完成するに至った。即ち
本発明は、ポリオレフィン30〜95重量%と酢酸ビニ
ル含量5〜50重量%のエチレン−酢酸ビニル共重合体
を50%以上ケン化してなるケン化エチレン−酢酸ビニ
ル共重合体5〜70重量%からなる組成物100重量部
に対し、界面活性剤を0.05〜2.0重量部添加して
なる樹脂組成物に関するものである。以下、本発明を詳
細に説明する。
【0006】本発明に使用されるポリオレフィンとは、
エチレン、プロピレン、1−ブテン、3−メチル−1−
ブテン、3−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−
ペンテン等のα−オレフィンの単独重合体、これらα−
オレフィンと他の1種以上のα−オレフィンとの共重合
体あるいはこれらα−オレフィンと他の共重合可能な不
飽和単量体との共重合体が挙げられる。具体的に例示す
ると、高密度、中密度、低密度ポリエチレン、エチレン
とプロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテ
ン、1−ヘキセン、1−オクテン等の1種以上のα−オ
レフィンとの共重合体、プロピレンとエチレン、1−ブ
テン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−
オクテン等の1種以上のα−オレフィンとの共重合体、
エチレンと酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニル
エステルとの共重合体、エチレンとアクリル酸またはメ
タクリル酸のメチル、エチル、n−ブチル、イソブチル
等の不飽和カルボン酸エステルとの共重合体、エチレン
とアクリル酸、メタクリル酸等の不飽和カルボン酸との
共重合体およびその金属塩、エチレン/ビニルエステル
/一酸化炭素共重合体、エチレン/不飽和カルボン酸エ
ステル/一酸化炭素共重合体、エチレン/不飽和カルボ
ン酸エステル/不飽和カルボン酸共重合体およびその金
属塩、エチレン/ビニルエステル/不飽和カルボン酸共
重合体およびその金属塩、エチレン/メチルアクリレー
ト/モノエチルマレエート、エチレン/酢酸ビニル/モ
ノエチルマレエート等があげらる。更に上記各樹脂のシ
ラン変性、カルボン酸変性等の変性体を挙げることがで
き、これらの単独または2種以上の混合物として使用さ
れる。
【0007】本発明に使用されるケン化エチレン−酢酸
ビニル共重合体とは、酢酸ビニル含量が5〜50重量%
(JIS K6730)のエチレン−酢酸ビニル共重合
体(以下、「EVA」と略す)の50%以上のケン化物
である。ケン化EVAはケン化のベースポリマーとなる
EVAの酢酸ビニル含量が5重量%未満では、ケン化E
VAと界面活性剤との親和性が小さいため、経時により
界面活性剤がブリードアウトし透明性が低下し、効果の
持続性に欠けるため好ましくない。また酢酸ビニル含量
が50重量%を越えると、ケン化EVAとポリオレフィ
ンとの相溶性が低下するため、初期の段階から透明性が
悪くなり、またケン化EVAと界面活性剤との親和性が
高過ぎるため、界面活性剤が樹脂組成物表面に移行しに
くく、帯電防止性能または防曇性能の発現時期が遅いた
め好ましくない。
【0008】該ケン化EVAのケン化度は50%以上で
ある。ケン化度が50%未満では、ケン化EVAと界面
活性剤との親和性が小さいため、経時により界面活性剤
がブリードアウトし透明性が低下し、効果の持続性に欠
けるため好ましくない。
【0009】該ケン化EVAはEVAをたとえば水酸化
アルカリ/アルコールにより加水分解して得られ、市販
されている(たとえばメルセンH(商標名,東ソー
(株)製))。
【0010】本発明において用いられるポリオレフィン
とケン化EVAとの組成比率は、ポリオレフィン30〜
95重量%、ケン化EVA5〜70重量%である。ケン
化EVAの比率が5重量%未満では、ポリオレフィン/
ケン化EVA組成物と界面活性剤との親和性が小さいた
め、経時により界面活性剤がブリードアウトし透明性が
低下し、効果の持続性に欠けるため好ましくない。また
ケン化EVAの比率が70重量%を越えると、ケン化E
VAとポリオレフィンとの相溶性が低下するため、初期
の段階から透明性が悪くなること、またポリオレフィン
/ケン化EVA組成物と界面活性剤との親和性が高過ぎ
るため、界面活性剤が樹脂組成物表面に移行しにくく、
帯電防止性能または防曇性能の発現時期が遅いため好ま
しくない。
【0011】本発明に使用される界面活性剤は特に制限
はなく、陰イオン性界面活性剤、非イオン性界面活性
剤、陽イオン性界面活性剤、両性界面活性剤が用いられ
る。界面活性剤の具体例を記すと、陰イオン性界面活性
剤としてはアルキルスルホン酸塩、アルキルベンゼンス
ルホン酸塩、アルキルサルフェート、アルキルホスフェ
ート、アルキルナフタレンスルホン酸塩、アルキルベン
ゼンフォスフォン酸塩等が、陽イオン性界面活性剤とし
てはテトラアルキルアンモニウム塩、トリアルキルベン
ジルアンモニウム塩、アルキルピリジニウム塩、アルキ
ルキノリニウム塩、アルキルフォスフォニウム塩、アル
キルスルフォニウム塩等が、両性界面活性剤としてはア
ルキルベタイン、スルホベタイン、サルフェートベタイ
ン、イミダゾリン型両性界面活性剤等が、非イオン性界
面活性剤としては、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチ
ル)アルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミ
ン、ポリオキシエチレンアルキルアミンの脂肪酸エステ
ル、脂肪酸モノグリセリンエステル、脂肪酸ポリグリコ
ールエステル、脂肪酸ソルビタンエステル、脂肪酸しょ
糖エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸ソルビタンエス
テル、脂肪酸モノエタノールアミド、脂肪酸ジエタノー
ルアミド、ポリオキシエチレン脂肪アルコールエーテ
ル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポ
リエチレングリコール脂肪酸エステル、脂肪酸ポリエチ
レングリコール縮合物、脂肪酸アミド・ポリエチレング
リコール縮合物、脂肪族アルコール・ポリエチレングリ
コール縮合物、脂肪族アミン・ポリエチレングリコール
縮合物、脂肪族メルカプタン・ポリエチレングリコール
縮合物、アルキルフェノール・ポリエチレングリコール
縮合物、ポリプロピレングリコール・ポリエチレングリ
コール縮合物、ポリグリセリン縮合ヒドロキシ脂肪酸エ
ステル等が挙げられる。更にこれら界面活性剤を具体的
に例示するとアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、
アルキルスルホン酸ナトリウム、アルキルナフタレンス
ルホン酸ナトリウム、アルキルコハク酸ナトリウム、ア
ルキルジフェニルエ−テルジスルホン酸ナトリウム、ア
ルキルリン酸カリウム、ポリオキシエチレンラウリルエ
ーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンラウリルエ
ーテル、ステアリン酸モノグリセリド、オレイン酸モノ
グリセリド、リシノレイン酸モノグリセリド、ラウリン
酸ソルビタンエステル、パルミチン酸ソルビタンエステ
ル、ステアリン酸ソルビタンエステル、ポリオキシエチ
レングリセリンモノステアレート、ポリグリセリンステ
アレート、ポリエチレングリコールモノラウレート、ス
テアリルアミンアセテート、α−エチル(トリメチルア
ンモニウム)アルカロイルエステル等があげられ、これ
らの単独あるいは2種以上の混合物として用いられる。
【0012】以上の界面活性剤の添加量は、ポリオレフ
ィンとケン化EVAからなる組成物100重量部に対
し、0.05〜2.0重量部である。添加量が0.05
重量部未満では、帯電防止性能または防曇性能が不十分
となり好ましくない。また2.0重量部を越えても添加
量の増加による効果はなく、逆に界面活性剤のブリード
アウトにより透明性やシール性が低下し好ましくない。
【0013】本発明の樹脂組成物の調整は特に限定する
ものではないが、各成分をヘンシェルミキサー、リボン
ブレンダー、Vブレンダー等で機械的に混合する方法、
機械的混合後、押出し機、バンバリーミキサー、ニー
ダ、熱ロール等により溶融状態で混練後ペレット化する
方法等が採用されるが、単軸または二軸押出機により溶
融混練する方法が生産性の点から最も好適である。
【0014】本発明の樹脂組成物には、本発明の効果を
阻害しない範囲で、必要に応じ、酸化防止剤、耐候安定
剤、紫外線吸収剤、滑剤、ブロッキング防止剤、造核
剤、無機・有機充填剤、透明化剤、着色剤、有機過酸化
物等の一般にポリオレフィンに使用されている添加剤を
添加することができる。
【0015】
【実施例】次に実施例により本発明をさらに具体的に説
明するが、本発明はこれによって限定されるものではな
い。なお、実施例および比較例における性能の測定は下
記の方法によった。また、実施例および比較例中の部は
重量部である。
【0016】(1)持続帯電防止性試験のための耐候性
試験 サンシャインウエザオメーターを使用し、ブラックパネ
ル温度63℃、降雨時間18分/120分の条件で照射
した。
【0017】(2)表面固有抵抗 HIGH MEGOHM METER(TR−8601
タケダ理研(株)製)に絶縁抵抗測定試料箱(TR−4
2)を接続し、23℃、50%相対湿度の雰囲気下、印
加電圧500Vで測定した。
【0018】(3)帯電減衰率 スタテイックオネストメーター(S−4104宍戸商会
(株)製)により試料を印加電圧10KV、印加時間1
0秒で強制帯電させ、メモリースコープ(V−128日
立(株)製)により減衰率を測定し、帯電量が半減する
時間を求めた。
【0019】(4)ヘーズ ASTM D1003に準拠した。経時による変化を測
定し界面活性剤のブリードアウトの目安とした。値が大
きいほど透明性が悪い。
【0020】(5)初期流滴性 頂点で120°の稜角を有する屋根に試験フィルムを貼
り図1に示す50℃に調整した恒温水槽上に屋根をセッ
トする。セットしてからフィルム表面に水滴が付着しそ
の水滴が流れ始めた時間を初期流滴性とする。時間が短
いほど流滴性が良く、農業用ハウスに張ったフィルムの
曇りが少ない。 (6)持続流滴性 初期流滴性試験装置を用いて経時でのフィルムへの水滴
付着状況を目視で観察する。流滴性の悪いものは傾斜面
の下面より水滴が流出せず付着状態となる。次のように
10点法で評価する。 評価点 水滴付着状況 10 水滴付着が全く見られない。 5 フィルムの半分の面積に水滴が付着してい
る。 1 フィルム全面に水滴が付着している。
【0021】実施例1 EVA(MFR(JIS K6730);9g/10
分、酢酸ビニル含量(JIS K6730);10重量
%)80部、EVA(MFR;6g/10分、酢酸ビニ
ル含量;28重量%)を95%ケン化したケン化EVA
20部に、帯電防止剤として非イオン性界面活性剤のス
テアリン酸モノグリセリド/ポリオキシエチレンアルキ
ルアミン(商品名;アーモスタット310(ライオン
(株)製))=1/1の混合物0.5部、紫外線吸収剤
として2−ハイドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン
0.1部、光安定剤として2−(3−t−ブチル−2−
ヒドロキシ−5−メチル−フェニル)−5−シクロベン
ゾトリアゾール0.1部、酸化防止剤としてオクタデシ
ル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフ
ェニル)プロピオネート0.02部を添加し、表面温度
120℃で5分間加熱ロールで混練した後、シートペレ
タイザーでペレット化した。
【0022】金型温度30℃、射出15秒、冷却10秒
のサイクル、シリンダー温度C1/C2/C3=160
/170/180℃の条件で上記樹脂組成物を射出成形
し150x150x2mm(厚)の試験片を得た。
【0023】この試験片をウエザオメーターにより所定
時間照射後、表面固有抵抗および帯電減衰率を測定し
た。結果を表1に示すが、本樹脂組成物は初期および長
期に亘る帯電防止性に優れていた。
【0024】実施例2〜3 実施例1と同様の成分を使用し、表1に示すように組成
割合を変え、実施例1と同様に溶融混練しペレット化
し、その後射出成形し試験片を得た。この試験片を用い
表面固有抵抗および帯電減衰率を測定した。結果を表1
に示すが、本樹脂組成物は初期および長期に亘る帯電防
止性に優れていた。
【0025】比較例1 実施例1で用いたEVAを100部とし、ケン化EVA
を使用しなかったほかは全て実施例1と同様の成分を使
用し、実施例1と同様に溶融混練しペレット化し、その
後射出成形し試験片を得た。この試験片を用い表面固有
抵抗および帯電減衰率を測定した結果を表1に示すが、
この樹脂組成物は帯電防止性能の持続性に問題があっ
た。
【0026】実施例4 ポリプロピレン(MFR(JIS K6758,230
℃,2.16kgf);20g/10分、密度(JIS
K6758);0.90g/cm3)80部、EVA
(MFR;6g/10分、酢酸ビニル含量;28重量
%)を95%ケン化したケン化EVA20部に、帯電防
止剤として非イオン性界面活性剤のステアリン酸モノグ
リセリド/ポリオキシエチレンアルキルアミン(商品
名;アーモスタット310(ライオン(株)製))=1
/1の混合物0.5部、耐候安定剤としてビス(2,
2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケー
ト0.1部、光安定剤として2−(3−t−ブチル−2
−ヒドロキシ−5−メチル−フェニル)−5−シクロベ
ンゾトリアゾール0.1部、酸化防止剤としてオクタデ
シル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ
フェニル)プロピオネート0.02部を添加し、表面温
度180℃で5分間加熱ロールで混練した後、シートペ
レタイザーでペレット化した。
【0027】金型温度50℃、射出10秒、冷却10秒
のサイクル、シリンダー温度C1/C2/C3=200
/210/220℃の条件で上記樹脂組成物を射出成形
し150x150x2mm(厚)の試験片を得た。
【0028】この試験片ををウエザオメーターにより所
定時間照射後、表面固有抵抗および帯電減衰率を測定し
た。結果を表1に示すが、本樹脂組成物は初期および長
期に亘る帯電防止性に優れていた。
【0029】実施例5〜7および比較例2〜4 EVA(MFR;1.5g/10分、酢酸ビニル含量;
15重量%)およびEVA(MFR;6g/10分、酢
酸ビニル含量;28重量%)を95%ケン化したケン化
EVAを表1に示す割合で配合し、防曇剤として非イオ
ン性界面活性剤のステアリン酸ソルビタンエステルを1
部、ブロッキング防止剤としてシリカ0.08部、酸化
防止剤としてオクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブ
チル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート0.1
部、耐候安定剤としてビス(2,2,6,6−テトラメ
チル−4−ピペリジル)セバケート0.15部を添加
し、Vブレンダーで混合後二軸押出し機で溶融混練しペ
レット化した。
【0030】得られたペレットを50mm径の押出し機
に供給し、樹脂温度150℃でインフレーション成形し
厚み75μmのフィルムを得た。
【0031】このフィルムを用いヘーズおよび流滴性を
測定した。結果を表1に示すが、本発明の組成物は経時
による界面活性剤のブリードアウトによる透明性の低下
がなく、初期および長期に亘る流滴性に優れていた。一
方ケン化EVAを含まない比較例2の組成物は、経時に
よる界面活性剤のブリードにより透明性が低下し持続流
滴性に劣り、またケン化EVA単独でEVAを含まない
比較例3の組成物は、初期流滴性に劣り、更に界面活性
剤添加量が2部を超える比較例4の組成物は経時による
界面活性剤のブリードにより透明性が低下した。
【0032】比較例5 実施例5で用いたケン化EVAをEVA(酢酸ビニル含
量;28重量%,MFR;6g/10分)の40%ケン
化品に変えた以外は、実施例5と同様の成分を使用し、
実施例5と同様に溶融混練しペレット化し、インフレー
ション成形し試験フィルムを得た。このフィルムを用い
ヘーズおよび流滴性を測定した結果を表1に示すが、ケ
ン化度が50%未満のケン化EVAを用いたこの樹脂組
成物は、経時による界面活性剤のブリードにより透明性
が低下し、持続流滴性に劣る。
【0033】比較例6 実施例5で用いたケン化EVAをEVA(酢酸ビニル含
量;3重量%,MFR;9g/10分)の90%ケン化
品に変えた以外は、実施例5と同様の成分を使用し、実
施例5と同様に溶融混練しペレット化し、インフレーシ
ョン成形し試験フィルムを得た。このフィルムを用いヘ
ーズおよび流滴性を測定した結果を表1に示すが、ケン
化のベースとなるEVAとして酢酸ビニル含量が5%未
満のEVAを用いたこの樹脂組成物は、経時による界面
活性剤のブリードにより透明性が低下し持続流滴性に劣
る。
【0034】比較例7 実施例5で用いたケン化EVAをEVA(酢酸ビニル含
量;55重量%,MFR;9g/10分)の90%ケン
化品に変えた以外は、実施例5と同様の成分を使用し、
実施例5と同様に溶融混練しペレット化し、インフレー
ション成形し試験フィルムを得た。このフィルムを用い
ヘーズおよび流滴性を測定した結果を表1に示すが、ケ
ン化のベースとなるEVAとして酢酸ビニル含量が55
重量%を超えるEVAを用いたこの樹脂組成物は、初期
流滴性に劣り、インフレーション成形直後より透明性が
劣る。
【0035】実施例8 実施例5で用いたEVAをポリエチレン(MFR(JI
S K6760,190℃,2.16kgf);1g/
10分,密度(JIS K6760);0.924g/
cm3)に変えた以外は、実施例5と同様の成分を使用
し、実施例5と同様に溶融混練しペレット化し、インフ
レーション成形し試験フィルムを得た。このフィルムを
用いヘーズおよび流滴性を測定した結果を表1に示す
が、本組成物は経時による界面活性剤のブリードアウト
による透明性の低下がなく、初期および長期に亘る流滴
性に優れていた。
【0036】実施例9 実施例5で用いたケン化EVAをEVA(MFR;6g
/10分,酢酸ビニル含量;28重量%)の70%ケン
化品に変えた以外は、実施例5と同様の成分を使用し、
実施例5と同様に溶融混練しペレット化し、インフレー
ション成形し試験フィルムを得た。このフィルムを用い
ヘーズおよび流滴性を測定した結果を表1に示すが、本
組成物は経時による界面活性剤のブリードアウトによる
透明性の低下がなく、初期および長期に亘る流滴性に優
れていた。
【0037】比較例8 実施例5で用いたEVAとケン化EVAの比率をEVA
/ケン化EVA=2/8とした以外は、実施例5と同様
の成分を使用し、実施例5と同様に溶融混練しペレット
化し、インフレーション成形し試験フィルムを得た。こ
のフィルムを用いヘーズおよび流滴性を測定した。その
結果インフレーション加工1日後のヘーズは30.5
%、21日後のヘーズは33.3%であり、また初期流
滴性は15.5分、6ケ月後の持続流滴性は評価点が1
0であり、EVA/ケン化EVA組成物中に占めるケン
化EVAの割合が70重量%を超えるこの樹脂組成物
は、初期流滴性、透明性に劣る。
【0038】
【表1】
【0039】
【発明の効果】本発明の樹脂組成物は、経時による界面
活性剤のブリードアウトによる透明性の低下がなく、初
期および長期に亘る帯電防止性または防曇性に優れ、農
業用フィルム、電子機器のトレー、人工芝等初期および
長期に亘る帯電防止性能または防曇性能を要求される用
途に好適に利用される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例及び比較例において初期流滴性
を測定するために用いた流滴試験装置の斜視図である。
【符号の説明】
1…恒温水槽、2…屋根、3…試験フィルム

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリオレフィン30〜95重量%と酢酸ビ
    ニル含量5〜50重量%のエチレン−酢酸ビニル共重合
    体を50%以上ケン化してなるケン化エチレン−酢酸ビ
    ニル共重合体5〜70重量%からなる組成物100重量
    部に対し、界面活性剤を0.05〜2.0重量部添加し
    てなる樹脂組成物。
JP15201993A 1993-06-23 1993-06-23 樹脂組成物 Pending JPH0711062A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15201993A JPH0711062A (ja) 1993-06-23 1993-06-23 樹脂組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15201993A JPH0711062A (ja) 1993-06-23 1993-06-23 樹脂組成物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0711062A true JPH0711062A (ja) 1995-01-13

Family

ID=15531286

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP15201993A Pending JPH0711062A (ja) 1993-06-23 1993-06-23 樹脂組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0711062A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1998024848A1 (fr) * 1996-11-22 1998-06-11 Mitsui Chemicals, Inc. Composition de resine thermoplastique et film constitue de cette composition

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1998024848A1 (fr) * 1996-11-22 1998-06-11 Mitsui Chemicals, Inc. Composition de resine thermoplastique et film constitue de cette composition
EP0879855A1 (en) * 1996-11-22 1998-11-25 Mitsui Chemicals, Inc. Thermoplastic resin composition and film made from the composition
EP0879855A4 (en) * 1996-11-22 2002-10-30 Mitsui Chemicals Inc THERMOPLASTIC RESIN COMPOSITION AND FILM MADE THEREOF

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2868862B2 (ja) オレフィン重合体組成物
JP5756603B2 (ja) 農業用フィルム
JPH0711062A (ja) 樹脂組成物
JPH0797487A (ja) 樹脂組成物
US3720652A (en) Polymeric composition with anti-static and anti-fogging properties
US20110263792A1 (en) Process for producing masterbatch, masterbatch, and use thereof
JPH0674348B2 (ja) 耐候性樹脂組成物
JP2510851B2 (ja) ポリオレフイン系無滴フイルム
JPH07166002A (ja) 農業用フィルム
JP4742066B2 (ja) 農業用フィルム
JPH0116262B2 (ja)
JPH1045959A (ja) ポリオレフィン系樹脂組成物及びフィルム
JPH07266518A (ja) 農業用ポリオレフィン系樹脂フィルム
JP2000103904A (ja) 即効性のポリオレフィン系樹脂用帯電防止剤組成物
JPS6411214B2 (ja)
JP3391197B2 (ja) 農業用ポリオレフィン系被覆材
JP2002030224A (ja) 熱可塑性樹脂組成物及びそれを用いた農業用熱可塑性樹脂フィルム
JP2918140B2 (ja) 農業用ポリオレフィン系樹脂フィルム
CA2350257A1 (en) Thermoplastic film having improved anti-fog and mechanical properties
JP2653100B2 (ja) 安定化されたポリオレフィン組成物
JPH0629346B2 (ja) ポリプロピレン系樹脂組成物
JP3453797B2 (ja) 射出成形用エチレン重合体組成物
JPH1160838A (ja) 農業用梨地フィルム
JPS60141747A (ja) 農業用塩化ビニル系樹脂フイルム
JPH0460497B2 (ja)