JP3453797B2 - 射出成形用エチレン重合体組成物 - Google Patents

射出成形用エチレン重合体組成物

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は射出成形品の“そり”を
低減した射出成形用組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】低密度ポリエチレンおよびエチレン/酢
酸ビニル共重合体(以下、「EVA」と略すことがあ
る。)は、安価で成形性に優れることから各分野で広く
利用され、これらを用いて射出成形により容器、電気部
品、農業資材、漁業資材、玩具、雑貨等が製造されてい
る。しかし、低密度ポリエチレンおよびEVAを使用し
た射出成形品、特に容器用蓋のごとき板状成形品は成形
後に“そり”が発生しやすく、射出成形条件により“そ
り”を解消することは困難であり、また添加剤の添加に
より“そり”を低減しようとする試みもなされていなか
った。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、射出
成形品、特に容器用蓋のごとき板状成形品の“そり”を
低減するために用いられる低密度ポリエチレンおよびE
VAの射出成形用樹脂組成物を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題の
解決のため鋭意検討を重ねた結果、ポリエチレン用滑剤
として一般に使用されるステアリン酸亜鉛を、射出成形
品とした際に“そり”が発生しやすいポリエチレンおよ
び/またはエチレン/ビニルエステル共重合体に添加す
ることにより、前記の課題を解決できることを見いだし
本発明を完成するに至った。
【0005】以下、本発明を詳細に説明する。
【0006】本発明のエチレン重合体組成物の一成分と
して用いられるポリエチレンは、その密度(JIS K
6760)が0.910〜0.940g/cm3のエチ
レンの単独重合体である。
【0007】なお、密度が上記範囲外のエチレンの単独
重合体およびエチレンと1ーブテン、1ーヘキセン、1
ーオクテン、4ーメチルー1ーペンテン等のαーオレフ
ィンとの共重合体を射出成形した射出成形品に顕著なそ
りは発生しない。
【0008】また本発明において用いられるポリエチレ
ンのメルトフローレート(以下、「MFR」と略すこと
がある。JIS K6760に準拠)は50g/10分
以下であり、50g/10分を超えるポリエチレンにつ
いてはステアリン酸亜鉛を添加しなくとも射出成形品に
顕著なそりは発生しない。
【0009】本発明のエチレン重合体組成物の一成分と
して用いられるエチレン/ビニルエステル共重合体のコ
モノマーであるビニルエステルとしては、酢酸ビニル、
プロピオン酸ビニル、安息香酸ビニル等が例示できる。
このエチレン/ビニルエステル共重合体のMFR(JI
S K6730に準拠)は、ポリエチレンと同様の理由
により50g/10分のものが用いられる。またビニル
エステル含量は特にその範囲を限定するものではないが
40重量%以下が好ましい。40重量%を超えると射出
成形性に劣り、また製品にブロッキングが発生しやすく
なる。
【0010】本発明のエチレン重合体組成物の一成分と
して用いられるステアリン酸亜鉛は、ポリエチレン用滑
剤として一般に用いられる金属石鹸の1種である。ステ
アリン酸亜鉛以外の金属石鹸では射出成形品のそりの低
減効果はない。ステアリン酸亜鉛にそりの低減効果があ
る理由については明らかではないが、ステアリン酸亜鉛
が樹脂の流動性を高め、射出成形品の縦および横方向の
収縮率のバランスがとれるためと推測される。ステアリ
ン酸亜鉛の添加量は上述の樹脂100重量部に対し0.
01〜2重量部である。添加量が0.01重量部未満で
はそり低減効果がなく、2重量部を超えると添加量増加
による更なるそり低減効果はなく、添加剤のブリードが
発生したり、ステアリン酸亜鉛の凝集により射出成形品
表面にブツが発生しやすくなるため好ましくない。
【0011】本発明の重合体組成物の調製は、各成分を
Vブレンダー、リボンブレンダー、ヘンシェルミキサー
等で機械的に混合する方法、機械的混合後、押出し機、
バンバリーミキサー、ニーダー、熱ロール等で溶融混練
する方法等の公知の方法が採用し得るが、単軸または二
軸押出し機を用いて溶融混練する方法が生産性の点から
最も好適である。
【0012】本発明の重合体組成物には、本発明の効果
を損なわない範囲で、必要に応じ、酸化防止剤、光安定
剤、紫外線吸収剤、可塑剤、滑剤、ブロッキング防止
剤、帯電防止剤、防曇剤、造核剤、透明化剤、有機・無
機充填剤、着色剤、有機過酸化物等の一般に熱可塑性プ
ラスチックに使用されている添加剤を添加することがで
きる。このうち滑剤としては例えばエルカ酸アミド、ス
テアリン酸アミド、オレイン酸アミド、パルミチン酸ア
ミド等の炭素数が10以上の高級脂肪酸のアミド、ワッ
クス等が挙げられる。またステアリン酸亜鉛の凝集を防
止する目的でカプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、
パルミチン酸、ステアリン酸、アラキン酸、ベヘン酸、
リグノセリン酸、オレイン酸、エルカ酸等の炭素数10
以上の高級脂肪酸を添加してもよい。
【0013】本発明の重合体組成物を射出成形して得ら
れる容器用蓋としては、例えば食品保存用小型容器蓋、
衣類・サンプルの保存整理のための大型容器蓋、医療そ
の他廃棄物収納タンク用蓋等が挙げられる。これら容器
材料は一般に剛性の高いポリプロピレンが、容器蓋材料
は柔軟性に富む低密度ポリエチレンまたはEVAが一般
に用いられる。
【0014】
【実施例】次に実施例により本発明を更に具体的に説明
するが、本発明はこれによって限定されるものではな
い。なお、実施例および比較例における性能の測定は下
記の方法によった。また、実施例および比較例中の部は
重量部である。
【0015】(1)そり 射出成形後、成形品を温度23℃、相対湿度50%の恒
温室に24時間放置し、図1のごとく変形してそりの見
られる成形品(1)を凹状に置いたときの最高部の高さ
(a部)をそりとした。
【0016】(2)添加剤ブリード 試験片を70℃の熱水に24時間浸漬し、浸漬後の試験
片のブリード状態を目視で次のように判定した。 ○;ブリードなし。 △;わずかにブリード。 x;著しくブリード。
【0017】実施例1および比較例1 低密度ポリエチレン(密度;0.925g/cm3,M
FR;3g/10分)100部に対し、表1に示す添加
剤を表1に示す量を添加し、Vブレンダーで3分間混合
後、次の条件で射出成形した。 金型;円盤状金型(直径;164mm,厚み;2mm) シリンダ温度;C1/C2/C3/NH= 160/175/190/190℃ 金型温度;40℃ 成形サイクル;射出 10秒,冷却 15秒 射出圧力;1000kg/cm2 射出成形により得られた試験片でそりを測定した結果を
表1に示すが、ステアリン酸以外の金属石鹸はそりの低
減効果がない。
【0018】実施例2および比較例2 実施例1で用いたポリエチレン100部にステアリン酸
亜鉛を表1に示す量を添加し、Vブレンダーで3分間混
合後、実施例1と同一条件で射出成形した。
【0019】射出成形により得られた試験片でそりおよ
び添加剤ブリードを測定した結果を表1に示す。
【0020】
【表1】
【0021】実施例3 EVA(MFR;3g/10分,酢酸ビニル含量;10
重量%)100部に対し、ステアリン酸亜鉛を0.5
部、滑剤としてエルカ酸アミドを0.1部、凝集防止剤
としてステアリン酸を0.1部添加し、Vブレンダーで
3分間混合後、実施例1と同一条件で射出成形した。
【0022】射出成形により得られた試験片でそりを測
定したところ0mmであった。
【0023】
【発明の効果】本発明の重合体組成物は、射出成形品の
そりを低減し、特に容器用蓋のごとき板状製品用材料と
して好適に用いられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例および比較例におけるそりの測定方法を
示す図である。
【符号の説明】
1:射出成形試験片 a:そり
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 23/00 - 23/36 C08K 3/00 - 13/08 B65D 43/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】密度0.910〜0.940g/cm3
    メルトフローレート50g/10分以下のエチレン単独
    重合体および/またはメルトフローレート50g/10
    分以下のエチレン/ビニルエステル共重合体100重量
    部とステアリン酸亜鉛0.01〜2重量部とからなる射
    出成形用エチレン重合体組成物。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の射出成形用エチレン重合
    体組成物を射出成形して成る容器用蓋。
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