JP2909221B2 - ポリプロピレン樹脂組成物 - Google Patents
ポリプロピレン樹脂組成物Info
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Description
成物に関し、詳しくは、臭気がなく透明性、成形性、耐
衝撃性に優れたポリプロピレン樹脂組成物に関する。
性質に優れ、しかも安価である等の点で広く用いられて
おり、用途も工業分野から食品、医療等の容器まで多岐
にわたっている。
方法では透明性が悪いことから、ソルビトール系の造核
剤を添加し透明性の改良が行われて来た(特開昭56-304
49、同56-30450、同56-45934等)。
添加したポリプロピレン樹脂は、臭気が悪くその用途が
限定され、例えば、食品容器等の分野への使用には問題
があった。又、ソルビトール系の造核剤にかえて、リン
系の化合物を用いる方法も提案されている(特公昭63-8
980 等)。
を用いると、確かに、臭気は改良されるものの、透明性
がソルビトール系の造核剤を用いたものに比べ、ポリプ
ロピレン樹脂の種類によっては若干悪い場合があり、ま
た成形性(ドローダウン)、耐衝撃性も低く、そのため
に用途が限られる等の問題があった。
を解決する方法として、ポリプロピレン樹脂にリン系の
化合物を用いて組成物とする場合、特定の熱可塑性エラ
ストマーを添加することを提案したが、さらに、有機過
酸化物を添加し、加熱処理する事により、特にシートを
製膜した場合、さらに透明性が向上する事を見出し、本
発明に至った。
99〜70重量部、熱可塑性エラストマー1〜30重量部、芳
香族リン系化合物の金属塩0.01〜3 重量部および有機過
酸化物0.0005〜0.05重量部とからなり、さらに180〜350
℃で加熱処理したポリプロピレン樹脂組成物である。
プロピレンの単独重合体またはプロピレンとエチレン、
α−オレフィンとのランダム共重合体、或いはこれらの
混合物であり、更にはこれらとエチレン、α−オレフィ
ンの単独あるいは共重合体を添加した混合物であり、通
常、230 ℃に於けるメルトフロー値(以下、MIと略記
する)が、0.3 〜5g/10min程度のものである。ここで
いうα−オレフィンとは、炭素数4〜12のα−オレフィ
ンであり、例えば、ブテン-1、ペンテン-1、ヘキセン-
1、ヘプテン-1、オクテン-1、4-メチルペンテン-1等が
例示できる。
は、エチレン、プロピレン、ブテン-1から選ばれた2種
以上の成分から成るものであり、例えば、エチレン・ブ
テン共重合体ゴム、プロピレン・ブテン共重合体ゴム、
エチレン・プロピレン・ブテン共重合体ゴム、およびこ
れらの混合物が挙げられる。また、エチレン・プロピレ
ン共重合体ゴムは透明性が劣るため好ましくない。
ラストマーの混合割合は、ポリプロピレン樹脂99〜70重
量部に対し熱可塑性エラストマーが1〜30重量部であ
り、混合する熱可塑性エラストマーの量が1重量部未満
では、得られる樹脂組成物のシート成形性、耐衝撃性の
改良効果が低く、また30重量部を越えて添加しても、得
られる樹脂組成物の剛性及び耐熱性が低くなり、いずれ
の場合も好ましくない。
塩(以下、リン系の化合物と略記)とは、リン系の化合
物として種々挙げられるが、中でも、アルカリ金属塩が
好ましく、例えば、ナトリウム-2,2'-メチレン- ビス-
(4,6-ジ-t- ブチルフェニル)フォスフェート、ナトリ
ウム-2,2'-エチリデン- ビス-(4,6-ジ-t- ブチルフェニ
ル)フォスフェート、リチウム-2,2'-メチレン- ビス-
(4,6-ジ-t- ブチルフェニル)フォスフェート、リチウ
ム-2,2'-エチリデン- ビス-(4,6-ジ-t- ブチルフェニ
ル)フォスフェート、ナトリウム-2,2'-エチリデン- ビ
ス-(4-1-プロピル-6-t- ブチルフェニル)フォスフェー
ト等であり、中でもナトリウム-2,2'-メチレン- ビス-
(4,6-ジ-t- ブチルフェニル)フォスフェートが好まし
く用いられる。
ロピレン樹脂と熱可塑性エラストマーの合計量100 重量
部に対して、0.01〜3重量部の範囲であり、リン系化合
物の添加量が、0.01重量部未満の場合は、得られる樹脂
組成物の透明性の改良効果が低く、3重量部を越えて添
加しても、得られる樹脂組成物の透明性はそれ程向上せ
ず、かえってコストが高くなり、いずれの場合も好まし
くない。
-t- ブチルパーオキサイド、t-ブチルパーオキシピパレ
ート、ラウロイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキ
サイド、シクロヘキサノンパーオキサイド、t-ブチルパ
ーオキシイソプロピルカーボネート、t-ブチルパーオキ
シベンゾエート、メチルエチルケトンパーオキサイド、
ジクミルパーオキサイド、2,5-ジメチル-2,5- ジ(t- ブ
チルパーオキシ) ヘキサン、ジ-t- ブチルパーオキサイ
ド、2,5-ジメチル-2,5- ジ(t- ブチルパーオキシ) ヘキ
シン-3等が挙げられる。これらは、単独で、又は2種以
上混合して使用する事ができる。
ピレン樹脂と熱可塑性エラストマーの合計量100 重量部
に対して、0.0005〜0.05重量部の範囲であり、有機過酸
化物の添加量が、0.0005重量部未満の場合は、得られる
樹脂組成物の透明性の改良効果が低く、0.05重量部を越
えて添加しても、得られる樹脂組成物のMIが大きく成
り過ぎ成形性が低下するので、いずれの場合も好ましく
ない。
く損なわない程度の酸化防止剤、中和剤、熱安定剤、紫
外線安定剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、核剤、有機・
無機顔料、その他各種の有機無機充填剤を用途に応じて
添加することができる。
レン樹脂、熱可塑性エラストマー、芳香族リン系化合物
の金属塩、有機過酸化物及び必要に応じた各種の添加剤
を添加し、ヘンシェルミキサー等の公知の混合機で混合
した後、押出機等により加熱処理された後、ペレット化
する事により得られるが、上記の添加物を全てヘンシェ
ルミキサー等で混合せず、例えば液状物等は、押出時
に、押出機のホッパー口、ベント口等より添加しても本
発明を達成することを妨げない。
用される有機過酸化物の種類と量により異なるが、通
常、180 〜350 ℃程度が好ましい。180 ℃未満の温度で
は、有機過酸化物の添加効果が充分でなく、350 ℃を超
えた場合、得られる組成物の臭気、色相等が問題となる
場合があり、いずれの場合も好ましくない。
臭気、成形性(ドローダウン)、耐衝撃性等が良好な事
より、例えば、単層あるいはエチレン−ビニルアルコー
ル共重合体、ポリアミド樹脂との積層の容器を成形し、
食品、医療品をはじめ様々な用途に利用する事ができ
る。
る。尚、以下の記載において、 ・MI:g/10min ASTM D-1238 ・曲げ弾性率:kg/cm2 ASTM D-790 ・曲げ強さ:kg/cm2 ASTM D-790 ・デュポン衝撃値(23℃):kg・cm/1/2'φ JIS K-67
18 に準じて測定した。又、・ドローダウン時間:秒 40
mmφ下向きTダイ製膜機を用いて 210℃で 0.5mm厚みの
シートを作り、 300×250mm のサイズにカットしたもの
を380 ℃に設定された真空成形機のシート溶融部分にセ
ットする。シートが溶融し、張り切ったときから35mm垂
れ下がるまでの時間。・ヘイズ値:% 上記のドロー
ダウン時間の測定用に製膜したシート片を用い、 ASTM
D-1003に準じて測定した。
ー、以下PP−Aと略記する。)95重量部にエチレン・
ブテン共重合体ゴム(以下、ゴム−Aと略記する。)5
重量部とナトリウム-2,2'-メチレン−ビス−(4,6- ジ-t
- ブチルフェニル)フォスフェート(以下、リン系化合
物−Aと略記する。)0.05重量部、2,5-ジメチル-2,5-
ジ(t- ブチルパーオキシ) ヘキサン(以下PO−Aと略
記する。)0.003 重量部を加え、さらに安定剤としてス
テアリン酸カルシウム0.02重量部、ハイドロタルサイト
0.05重量部、トリス(2,4- ジ-t- ブチルフェニル)フォ
スフェート0.1 重量部、1,3,5-トリメチル-2,4,6- トリ
ス-(3,5-ジ-t- ブチル-4- ヒドロキシベンジル)ベンゼ
ン0.1 重量部を添加し、ヘンシェルミキサーで混合した
後、40mmφ一軸押出機を用いて 250℃で押出てペレット
を得た。この得られたペレットの物性測定を行った結果
を表1に示す。
す値とした他は実施例1と同様に行った。結果を表1に
示す。
す値とした他は実施例2と同様に行った。結果を表1に
示す。
PP−Bと略記する。)に変え、PO−Aを添加しなか
った他は、実施例2と同様に行った。結果を表1に示
す。
様に行った。結果を表1に示す。
ンランダム共重合体(MIは0.5g/10min、以下PP−C
と略記する。)に変え、PO−Aの添加量を0.005 とし
た他は実施例2と同様に行った。結果を表2に示す。
実施例6と同様に行った。結果を表2に示す。
ム−Bと略記する。)とした他は実施例6と同様に行っ
た。結果を表2に示す。
た他は実施例6と同様に行った。結果を表2に示す。
様に行った。結果を表2に示す。
ンランダム共重合体(MIは1.2g/10min、以下PP−D
と略記する。)に変え、PO−Aを添加しなかった他は
実施例6と同様に行った。結果を表2に示す。
同様に行った。結果を表2に示す。
とした他は実施例6と同様に行った。結果を表2に示
す。
気がなく透明性、成形性、耐衝撃性に優れ、特に食品、
医療用等の樹脂として広範な用途が期待でき、産業上優
位である。
Claims (3)
- 【請求項1】 ポリプロピレン樹脂99〜70重量部、熱可
塑性エラストマー1〜30重量部、芳香族リン系化合物の
金属塩0.01〜3 重量部および有機過酸化物0.0005〜0.05
重量部とからなり、さらに180〜350℃で加熱処理したポ
リプロピレン樹脂組成物。 - 【請求項2】 ポリプロピレン樹脂が、プロピレンの単
独重合体またはプロピレンとエチレン、α−オレフィン
とのランダム共重合体、或いはこれらの混合物である請
求項1記載のポリプロピレン樹脂組成物。 - 【請求項3】 熱可塑性エラストマーが、エチレン、プ
ロピレンおよびブテン-1から選ばれた少なくとも2種以
上の成分から成る請求項1記載のポリプロピレン樹脂組
成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP40337690A JP2909221B2 (ja) | 1990-12-18 | 1990-12-18 | ポリプロピレン樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP40337690A JP2909221B2 (ja) | 1990-12-18 | 1990-12-18 | ポリプロピレン樹脂組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04216841A JPH04216841A (ja) | 1992-08-06 |
JP2909221B2 true JP2909221B2 (ja) | 1999-06-23 |
Family
ID=18513112
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP40337690A Expired - Lifetime JP2909221B2 (ja) | 1990-12-18 | 1990-12-18 | ポリプロピレン樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2909221B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
SG76545A1 (en) * | 1997-07-11 | 2000-11-21 | Sumitomo Chemical Co | Propylene copolymer |
-
1990
- 1990-12-18 JP JP40337690A patent/JP2909221B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04216841A (ja) | 1992-08-06 |
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