JPH0710902A - 塩化ビニル系重合体の製造方法 - Google Patents
塩化ビニル系重合体の製造方法Info
- Publication number
- JPH0710902A JPH0710902A JP17995693A JP17995693A JPH0710902A JP H0710902 A JPH0710902 A JP H0710902A JP 17995693 A JP17995693 A JP 17995693A JP 17995693 A JP17995693 A JP 17995693A JP H0710902 A JPH0710902 A JP H0710902A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- vinyl chloride
- blade
- blades
- stirring
- paddle
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Polymerisation Methods In General (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】 塩化ビニルまたは塩化ビニルを含有する単量
体混合物を、3段または4段の攪拌翼を備えた重合器内
で液体媒体中で重合することからなる塩化ビニル系重合
体の製造方法において、前記3段または4段の攪拌翼の
内、最上段がブルーマージン翼であり、残りの2段また
は3段がパドル翼であることを特徴とする塩化ビニル系
重合体の製造方法。 【効果】 重合中の反応混合物の混合の均一性が向上
し、その結果、嵩比重が大きくかつ可塑剤吸収性の良好
な塩化ビニル系重合体粒子が得られる。
体混合物を、3段または4段の攪拌翼を備えた重合器内
で液体媒体中で重合することからなる塩化ビニル系重合
体の製造方法において、前記3段または4段の攪拌翼の
内、最上段がブルーマージン翼であり、残りの2段また
は3段がパドル翼であることを特徴とする塩化ビニル系
重合体の製造方法。 【効果】 重合中の反応混合物の混合の均一性が向上
し、その結果、嵩比重が大きくかつ可塑剤吸収性の良好
な塩化ビニル系重合体粒子が得られる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、攪拌翼としてブルーマ
ージン翼とパドル翼を併用した重合器内で重合を行う塩
化ビニル系重合体の製造方法に関する。
ージン翼とパドル翼を併用した重合器内で重合を行う塩
化ビニル系重合体の製造方法に関する。
【0002】
【従来技術】塩化ビニルまたは塩化ビニルを含有する単
量体混合物を重合器内で水性媒体等の液体媒体中で重合
する方法においては、数段の攪拌翼を備えた重合器が一
般に用いられている。このような数段の攪拌翼の形状は
目的に応じて適宜選択されるべきものとされているが、
従来は、セットとなっている数段の攪拌翼すべてが、例
えばブルーマージン翼、ファウドラー翼、プロペラ翼、
パドル翼、タービン翼等のいずれかからなる同一種類の
攪拌翼で構成されていた。しかしながら、この型の攪拌
翼では、重合器内の反応混合物を均一に混合することが
困難であるという不利がある。
量体混合物を重合器内で水性媒体等の液体媒体中で重合
する方法においては、数段の攪拌翼を備えた重合器が一
般に用いられている。このような数段の攪拌翼の形状は
目的に応じて適宜選択されるべきものとされているが、
従来は、セットとなっている数段の攪拌翼すべてが、例
えばブルーマージン翼、ファウドラー翼、プロペラ翼、
パドル翼、タービン翼等のいずれかからなる同一種類の
攪拌翼で構成されていた。しかしながら、この型の攪拌
翼では、重合器内の反応混合物を均一に混合することが
困難であるという不利がある。
【0003】例えば、攪拌翼が3段のパドル翼で構成さ
れている場合には、攪拌翼最上段より下側の混合は比較
的良好に行われるが、攪拌翼最上段より上側の混合は余
り良好ではない。
れている場合には、攪拌翼最上段より下側の混合は比較
的良好に行われるが、攪拌翼最上段より上側の混合は余
り良好ではない。
【0004】また攪拌翼が3段のブルーマージン翼から
なる場合には、懸濁重合の場合に液滴への媒体内での分
散性は良好であるが、重合器内でもはん反応混合物上部
と下部との相互混合性が弱いため全体的な混合の均一性
は不十分であった。
なる場合には、懸濁重合の場合に液滴への媒体内での分
散性は良好であるが、重合器内でもはん反応混合物上部
と下部との相互混合性が弱いため全体的な混合の均一性
は不十分であった。
【0005】特公平3−71441号公報には、上記の
方法を改良するものとして、ブルーマージン翼の先端主
翼の外表面に補助翼を設けることにより、反応混合物の
上部と下部との混合を向上することが提案されている。
しかしこの補助翼を設けても、攪拌翼が取りつけられた
攪拌軸付近の軸方向流は改良されず、弱いままであるた
め、系全体の混合に均一性はなお不十分である。
方法を改良するものとして、ブルーマージン翼の先端主
翼の外表面に補助翼を設けることにより、反応混合物の
上部と下部との混合を向上することが提案されている。
しかしこの補助翼を設けても、攪拌翼が取りつけられた
攪拌軸付近の軸方向流は改良されず、弱いままであるた
め、系全体の混合に均一性はなお不十分である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このように、重合器内
の反応混合物全体の均一性が低いと、得られる塩化ビニ
ル系重合体の嵩比重または可塑剤吸収性が劣ったものと
なる。即ち、得られる塩化ビニル系重合体は、嵩比重が
大きくとも可塑剤吸収性が悪かったり、逆に可塑剤吸収
性は良くても嵩比重が小さいといった問題があった。
の反応混合物全体の均一性が低いと、得られる塩化ビニ
ル系重合体の嵩比重または可塑剤吸収性が劣ったものと
なる。即ち、得られる塩化ビニル系重合体は、嵩比重が
大きくとも可塑剤吸収性が悪かったり、逆に可塑剤吸収
性は良くても嵩比重が小さいといった問題があった。
【0007】そこで、本発明の課題は、重合器内の反応
混合物を均一に混合しながら単量体の重合を行うことが
でき、よって嵩比重が大きくかつ可塑剤吸収性の良好な
塩化ビニル系重合体を得ることができる製造方法を提供
することにある。
混合物を均一に混合しながら単量体の重合を行うことが
でき、よって嵩比重が大きくかつ可塑剤吸収性の良好な
塩化ビニル系重合体を得ることができる製造方法を提供
することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、攪拌翼と
して、ブルーマージン翼とパドル翼を併用することによ
り上記の課題を解決することができることを見出した。
して、ブルーマージン翼とパドル翼を併用することによ
り上記の課題を解決することができることを見出した。
【0009】即ち、本発明によれば、塩化ビニルまたは
塩化ビニルを含有する単量体混合物を、3段または4段
の攪拌翼を備えた重合器内で液体媒体中で重合すること
からなる塩化ビニル系の重合体の製造方法において、前
期3段または4段の攪拌翼の内最上段がブルーマージン
翼であり、残りの2段または3段がパドル翼であことを
特徴とする塩化ビニル系重合体の製造方法が提供され
る。
塩化ビニルを含有する単量体混合物を、3段または4段
の攪拌翼を備えた重合器内で液体媒体中で重合すること
からなる塩化ビニル系の重合体の製造方法において、前
期3段または4段の攪拌翼の内最上段がブルーマージン
翼であり、残りの2段または3段がパドル翼であことを
特徴とする塩化ビニル系重合体の製造方法が提供され
る。
【0010】本発明で用いられる重合器としては、通常
図1に示した円筒形の重合器が用いられる。好ましく
は、重合器の内径をD、重合器の円筒部分の長さをLと
すると、L/Dの比が1.5 〜2.3 の範囲にあるものが用
いられている。本発明の方法で使用される3段または4
段の攪拌翼は、図1に示すように重合器1内に垂直に設
けられた攪拌軸2に沿って、3段の場合は上段、中段及
び下段として設けられる。また、4段の場合は最上段、
第2段、第3段、最下段として設けられる。これらのう
ち、最上段の攪拌翼にはブルーマージン翼3が用いら
れ、残る2段または3段の攪拌翼はパドル翼4で構成さ
れる。この構成により反応混合物の混合の均一性を高め
ることができる。
図1に示した円筒形の重合器が用いられる。好ましく
は、重合器の内径をD、重合器の円筒部分の長さをLと
すると、L/Dの比が1.5 〜2.3 の範囲にあるものが用
いられている。本発明の方法で使用される3段または4
段の攪拌翼は、図1に示すように重合器1内に垂直に設
けられた攪拌軸2に沿って、3段の場合は上段、中段及
び下段として設けられる。また、4段の場合は最上段、
第2段、第3段、最下段として設けられる。これらのう
ち、最上段の攪拌翼にはブルーマージン翼3が用いら
れ、残る2段または3段の攪拌翼はパドル翼4で構成さ
れる。この構成により反応混合物の混合の均一性を高め
ることができる。
【0011】〔ブルーマージン翼についての条件、特に
好ましい条件〕図2にブルーマージン翼の1例の平面図
を、図3にその立面図を示す。攪拌軸の回転により水平
方向に回転する支持体6の先端に羽根板7が取り付けら
れている。攪拌軸2に取り付けられたブルーマージン翼
3は攪拌軸2の回転により回転して水平方向に反応混合
液の混合の強い流れをつくりだす。ブルーマージン翼に
よる攪拌領域を大きくするには、支持体6の先端に取付
けられている羽根板7の形状の断面積の大きいものとす
れば良い。このことにより羽根板の混合干渉領域が大き
くなり反応混合液の混合が良くなる。また、羽根板7の
形状としては方形状等のものが用いられるが、この羽根
板7の形状において縦方向の長さを(a) ,横方向の長さ
を(b) とすると、(a) / (b) >1である範囲にある形状
のもの(好ましくは、(a) / (b) =1.1 〜2.5 の範囲に
ある形状のもの)を用いるのがよく、これにより反応混
合液の軸方向(上下方向)の混合が一層向上する。
好ましい条件〕図2にブルーマージン翼の1例の平面図
を、図3にその立面図を示す。攪拌軸の回転により水平
方向に回転する支持体6の先端に羽根板7が取り付けら
れている。攪拌軸2に取り付けられたブルーマージン翼
3は攪拌軸2の回転により回転して水平方向に反応混合
液の混合の強い流れをつくりだす。ブルーマージン翼に
よる攪拌領域を大きくするには、支持体6の先端に取付
けられている羽根板7の形状の断面積の大きいものとす
れば良い。このことにより羽根板の混合干渉領域が大き
くなり反応混合液の混合が良くなる。また、羽根板7の
形状としては方形状等のものが用いられるが、この羽根
板7の形状において縦方向の長さを(a) ,横方向の長さ
を(b) とすると、(a) / (b) >1である範囲にある形状
のもの(好ましくは、(a) / (b) =1.1 〜2.5 の範囲に
ある形状のもの)を用いるのがよく、これにより反応混
合液の軸方向(上下方向)の混合が一層向上する。
【0012】〔パドル翼についの条件、特に好ましい条
件〕図4にパドル翼の1例の平面図を、図5にその立面
図を示す。回転軸2に連結される軸受部8とそこから水
平に反対方向に延びる板状の2枚のパドル9とからな
る。パドル翼の幅を(c) 、重合器の内径をDとすると、
(c) / (d) =0.03〜0.15の範囲にあるものが用いられ
る。(c) / (d) が0.03未満であるとパドル翼一枚当りの
幅がかなり狭くなり反応混合液の上下混合が著しく低下
する等の不都合が生じる。また0.15を超えると、パドル
翼一枚当りの幅が広くなり攪拌翼を回転させる為の動力
が大きくなりすぎる等の不都合が生じる。好ましくは
(c) / (d) ×パドル翼の羽根の枚数=0.06〜0.3 の範囲
にあることが好ましい。この値が0.06未満であると塩化
ビニルモノマー液の滴分離性が悪くなり均一な混合がで
きなくなる等の不都合が生じ、0.3 を超えると攪拌翼を
回転させる為の動力アップの原因となったり攪拌翼に付
着する重合体スケールの付着の量が増大し付着した重合
体スケールを落とす作業の時間が増大する等の不都合が
生じる。
件〕図4にパドル翼の1例の平面図を、図5にその立面
図を示す。回転軸2に連結される軸受部8とそこから水
平に反対方向に延びる板状の2枚のパドル9とからな
る。パドル翼の幅を(c) 、重合器の内径をDとすると、
(c) / (d) =0.03〜0.15の範囲にあるものが用いられ
る。(c) / (d) が0.03未満であるとパドル翼一枚当りの
幅がかなり狭くなり反応混合液の上下混合が著しく低下
する等の不都合が生じる。また0.15を超えると、パドル
翼一枚当りの幅が広くなり攪拌翼を回転させる為の動力
が大きくなりすぎる等の不都合が生じる。好ましくは
(c) / (d) ×パドル翼の羽根の枚数=0.06〜0.3 の範囲
にあることが好ましい。この値が0.06未満であると塩化
ビニルモノマー液の滴分離性が悪くなり均一な混合がで
きなくなる等の不都合が生じ、0.3 を超えると攪拌翼を
回転させる為の動力アップの原因となったり攪拌翼に付
着する重合体スケールの付着の量が増大し付着した重合
体スケールを落とす作業の時間が増大する等の不都合が
生じる。
【0013】本発明では、ブルーマージン翼及びパドル
翼が用いられるのであるが、用いられる攪拌翼の攪拌翼
径について説明すると、攪拌翼半径を(d) 、重合器内径
をDとすると、2d/D=0.3 〜0.7 の範囲にあるのが好ま
しい。2d/Dが0.3 未満であると、重合器壁面部の混合状
態が悪くなり、重合器壁面に重合体スケールが付着しや
すくなる等の不利が生じる。また、2d/Dが0.7 を超える
と、攪拌翼を回転させる為の動力アップの原因となった
り、またブルーマージン翼については攪拌軸付近の混合
が悪くなる等の不利が生じる。
翼が用いられるのであるが、用いられる攪拌翼の攪拌翼
径について説明すると、攪拌翼半径を(d) 、重合器内径
をDとすると、2d/D=0.3 〜0.7 の範囲にあるのが好ま
しい。2d/Dが0.3 未満であると、重合器壁面部の混合状
態が悪くなり、重合器壁面に重合体スケールが付着しや
すくなる等の不利が生じる。また、2d/Dが0.7 を超える
と、攪拌翼を回転させる為の動力アップの原因となった
り、またブルーマージン翼については攪拌軸付近の混合
が悪くなる等の不利が生じる。
【0014】本発明では3段または4段の攪拌翼が重合
器に取り付けられた攪拌軸に取り付けられる。この攪拌
翼の取付位置について図1に即して説明する。
器に取り付けられた攪拌軸に取り付けられる。この攪拌
翼の取付位置について図1に即して説明する。
【0015】最上段のブルーマージン翼は、仕込材料を
仕込んだ際の反応混合液の液面下10の位置に取り付け
られる。好ましくは、反応混合液を仕込んだ場合の液面
の高さをH0 とした時、この最上段のブルーマージン翼
はその上端が反応混合液の液面より0.1 H0 以上低い位
置に取付けられる。さらにこの取付位置の重合器の底か
らの高さH1 とすると、H1 /D=1.1 〜2.1 の範囲にあ
ることが好ましい。H1 /Dが1.1 未満であると、ブルー
マージン翼より上部の反応混合液の混合状態を改善させ
ることができず、混合の均一化が難しくなる為品質的に
粒度分布がブロードになったり粗粒が生じたりする等の
不都合が生じる。また、H1 /Dが2.1 を超えると、気相
部の気体を巻き込みやすくなり、反応混合液に気泡が生
じやすくなり、その結果、品質的に粒度分布がブロード
になったり粗流が生じたりする。また、液相部と気相部
の界面部の反応混合液液面の揺れが大きくなり重合器壁
面界面部の重合体スケールの付着が起こりフィシュアイ
増加の原因となる等の不都合が生じる。
仕込んだ際の反応混合液の液面下10の位置に取り付け
られる。好ましくは、反応混合液を仕込んだ場合の液面
の高さをH0 とした時、この最上段のブルーマージン翼
はその上端が反応混合液の液面より0.1 H0 以上低い位
置に取付けられる。さらにこの取付位置の重合器の底か
らの高さH1 とすると、H1 /D=1.1 〜2.1 の範囲にあ
ることが好ましい。H1 /Dが1.1 未満であると、ブルー
マージン翼より上部の反応混合液の混合状態を改善させ
ることができず、混合の均一化が難しくなる為品質的に
粒度分布がブロードになったり粗粒が生じたりする等の
不都合が生じる。また、H1 /Dが2.1 を超えると、気相
部の気体を巻き込みやすくなり、反応混合液に気泡が生
じやすくなり、その結果、品質的に粒度分布がブロード
になったり粗流が生じたりする。また、液相部と気相部
の界面部の反応混合液液面の揺れが大きくなり重合器壁
面界面部の重合体スケールの付着が起こりフィシュアイ
増加の原因となる等の不都合が生じる。
【0016】また、最下段のパドル翼の取付位置は重合
器の底からの高さH2 とすると、H2 /D=0.1 〜0.4 の
範囲にあることが好ましい。H2 /Dが0.1 未満である
と、最下段のパドル翼の位置が低すぎるため反応混合液
の均一な混合が困難となる等の不都合が生じる。また、
H2 /Dが0.4 を超えると、最下段のパドル翼の位置が高
いため最下段パドル翼より下の混合が悪くなり、これに
よっても均一な混合が困難となる。
器の底からの高さH2 とすると、H2 /D=0.1 〜0.4 の
範囲にあることが好ましい。H2 /Dが0.1 未満である
と、最下段のパドル翼の位置が低すぎるため反応混合液
の均一な混合が困難となる等の不都合が生じる。また、
H2 /Dが0.4 を超えると、最下段のパドル翼の位置が高
いため最下段パドル翼より下の混合が悪くなり、これに
よっても均一な混合が困難となる。
【0017】さらに、最上段と最下段の攪拌翼の間にあ
るパドル攪拌翼については、最上段と最下段の攪拌翼の
間におおよそ等間隔になる様に取付けられるのが好まし
い。また、本発明の製造方法は液体媒体中における重合
に適用されるが、具体的には、水性媒体中における懸濁
重合および乳化重合が挙げられる。
るパドル攪拌翼については、最上段と最下段の攪拌翼の
間におおよそ等間隔になる様に取付けられるのが好まし
い。また、本発明の製造方法は液体媒体中における重合
に適用されるが、具体的には、水性媒体中における懸濁
重合および乳化重合が挙げられる。
【0018】本発明の方法により重合される単量体は塩
化ビニル単独でも、塩化ビニルと他の他の共重合性単量
体との混合物(通常、塩化ビニルが50重量%以上)でも
よい。この塩化ビニルと共重合性を有する単量体として
は、例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−
ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテ
ン、1−ノネン、1−デセン、1−ウンデセン、1−ド
デセン、1−トリデセン、1−テトラデセンなどのα−
オレフィン;アクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル
酸エチルなどのアクリル酸またはそのエステル;メタク
リル酸、メタクリル酸メチルなどのメタクリル酸または
そのエステル;マレイン酸またはそのエステル;酢酸ビ
ニル、プロピオン酸ビニルなどのビニルエステル;ラウ
リルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテルなどの
ビニルエーテル;無水マレイン酸;アクリロニトリル;
スチレン;塩化ビニリデン;その他塩化ビニルと共重合
可能な単量体などが挙げられ、これらは単独または2種
以上の組合せで用いられる。
化ビニル単独でも、塩化ビニルと他の他の共重合性単量
体との混合物(通常、塩化ビニルが50重量%以上)でも
よい。この塩化ビニルと共重合性を有する単量体として
は、例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−
ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテ
ン、1−ノネン、1−デセン、1−ウンデセン、1−ド
デセン、1−トリデセン、1−テトラデセンなどのα−
オレフィン;アクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル
酸エチルなどのアクリル酸またはそのエステル;メタク
リル酸、メタクリル酸メチルなどのメタクリル酸または
そのエステル;マレイン酸またはそのエステル;酢酸ビ
ニル、プロピオン酸ビニルなどのビニルエステル;ラウ
リルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテルなどの
ビニルエーテル;無水マレイン酸;アクリロニトリル;
スチレン;塩化ビニリデン;その他塩化ビニルと共重合
可能な単量体などが挙げられ、これらは単独または2種
以上の組合せで用いられる。
【0019】本発明において使用される重合開始剤とし
ては、塩化ビニル懸濁重合で通常用いられる開始剤、例
えばラウロイルパーオキサイド、3,5,5−トリメチ
ルヘキサノイルパーオキサイド、t−プチルパーオキシ
ピバレート、t−プチルパーオキシネオデカノエート、
ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−2−エ
チルヘキシルバーオキシジカーボネート及びアセチルシ
クロヘキシルスルフオニルバーオキサイドなどのような
有機過酸化物並びにα,α’−アゾピスイソブチロニト
リル及びα,α’−アゾビス2,4−ジメチルパレロニ
トリルなどのアゾ化合物の一種又は二種以上の混合物が
挙げられる。
ては、塩化ビニル懸濁重合で通常用いられる開始剤、例
えばラウロイルパーオキサイド、3,5,5−トリメチ
ルヘキサノイルパーオキサイド、t−プチルパーオキシ
ピバレート、t−プチルパーオキシネオデカノエート、
ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−2−エ
チルヘキシルバーオキシジカーボネート及びアセチルシ
クロヘキシルスルフオニルバーオキサイドなどのような
有機過酸化物並びにα,α’−アゾピスイソブチロニト
リル及びα,α’−アゾビス2,4−ジメチルパレロニ
トリルなどのアゾ化合物の一種又は二種以上の混合物が
挙げられる。
【0020】本発明において使用される懸濁剤は公知の
懸濁剤でよく、例えば部分ケン化ポリビニルアルコー
ル、酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合体、スチレン−
無水マレイン酸共重合体、ポリビニルピロリドン、ゼラ
チン、デンプン、メチルセルローズ、ヒドロキシプロピ
ルセルローズなどが挙げられる。
懸濁剤でよく、例えば部分ケン化ポリビニルアルコー
ル、酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合体、スチレン−
無水マレイン酸共重合体、ポリビニルピロリドン、ゼラ
チン、デンプン、メチルセルローズ、ヒドロキシプロピ
ルセルローズなどが挙げられる。
【0021】この重合に際して採用される他の条件、重
合器への媒体、単量体、重合開始剤または分散助剤など
の仕込み方法、仕込み割合などは従来と同様に行えばよ
い。さらにこの重合系には、必要に応じて、塩化ビニル
系の重合に適宜使用される重合調整剤、連鎖移動剤、pH
調整剤、ゲル化改良剤、帯電防止剤、架橋剤、安定剤、
充てん剤、酸化防止剤、緩衝剤、スケール防止剤などを
添加することも任意である。
合器への媒体、単量体、重合開始剤または分散助剤など
の仕込み方法、仕込み割合などは従来と同様に行えばよ
い。さらにこの重合系には、必要に応じて、塩化ビニル
系の重合に適宜使用される重合調整剤、連鎖移動剤、pH
調整剤、ゲル化改良剤、帯電防止剤、架橋剤、安定剤、
充てん剤、酸化防止剤、緩衝剤、スケール防止剤などを
添加することも任意である。
【0022】
【実施例】実施例1 内容積2.1m3 のステンレス鋼製のジャケット付重合
器において、図1に示すように、3段の攪拌翼を取り付
けた。即ち、上段翼としてブルーマージン翼3、中段お
よび下段翼としてパドル翼4を取りつけた。
器において、図1に示すように、3段の攪拌翼を取り付
けた。即ち、上段翼としてブルーマージン翼3、中段お
よび下段翼としてパドル翼4を取りつけた。
【0023】この重合器の仕様は、円筒部長さL=1700
mm,内径D=1160mm,L/D =1.5 である。ブルーマージ
ン翼3の取付け位置H1 =1508mmでH1 /D=1.3 であ
る。最下段パドル翼の取付け位置H2 =290 mmでH2 /D
=0.25である。中断パドル翼の取付け位置H3 =800 mm
でH3 /D=0.69である。ブルーマージン翼としては図
2、図3に示したものを用い、最下段パドル翼及び中段
パドル翼4としては、図4,図5に示されたパドル翼を
用いた。
mm,内径D=1160mm,L/D =1.5 である。ブルーマージ
ン翼3の取付け位置H1 =1508mmでH1 /D=1.3 であ
る。最下段パドル翼の取付け位置H2 =290 mmでH2 /D
=0.25である。中断パドル翼の取付け位置H3 =800 mm
でH3 /D=0.69である。ブルーマージン翼としては図
2、図3に示したものを用い、最下段パドル翼及び中段
パドル翼4としては、図4,図5に示されたパドル翼を
用いた。
【0024】この重合器に脱イオン水850kg、部分
けん化ポリビニルアルコール205g及びセルロースエ
ーテル135gを水溶液にして投入した。器内を50m
mHgになるまで脱気した後、塩化ビニル単量体680
kgを仕込み、回転数を170rpmとし攪拌した。そ
の後、重合器に、ジ−2−エチルヘキシルポーオキシジ
カーボネート530gをイソパラフィン1Lに溶解して
これをポンプで圧入した。次に、重合器の内温を57℃
に昇温して重合を開始し、内温を57℃に保って重合を
続けた。
けん化ポリビニルアルコール205g及びセルロースエ
ーテル135gを水溶液にして投入した。器内を50m
mHgになるまで脱気した後、塩化ビニル単量体680
kgを仕込み、回転数を170rpmとし攪拌した。そ
の後、重合器に、ジ−2−エチルヘキシルポーオキシジ
カーボネート530gをイソパラフィン1Lに溶解して
これをポンプで圧入した。次に、重合器の内温を57℃
に昇温して重合を開始し、内温を57℃に保って重合を
続けた。
【0025】重合器の内圧が5.5kg/cm2 Gに低
下した時点で未反応単量体を回収し、生成した塩化ビニ
ル重合体スラリーを脱水、乾燥して所望の塩化ビニル重
合体を得た。
下した時点で未反応単量体を回収し、生成した塩化ビニ
ル重合体スラリーを脱水、乾燥して所望の塩化ビニル重
合体を得た。
【0026】得られた塩化ビニル重合体について嵩比
重、粒度分布、可塑剤吸収量及びフィッシュアイを下記
の方法で測定した。 1)嵩比重:JIS K−6721にしたがって測定し
た。 2)粒度分布:JIS Z−8801に準じた#60,
#80,#100,#150,#200の各篩を用いて
篩分けし通過量(重量%)を計量した。 3)可塑剤吸収量:内径25mm、深さ85mmのアル
ミニウム合金製容器の底にグラスファイバーを詰め、こ
れに試料として塩化ビニル重合体10gを投入する。こ
れにジオクチルフタレート(以下、DOPという)15
ccを加え、30分間放置してDOPを重合体に充分浸
透させる。その後1500Gの加速度下に過剰のDOP
を遠心分離し、重合体10gに吸収されたDOPの量を
測定する。測定値を重合体100gのDOP吸収量に換
算する。 4)フィッシュアイ:塩化ビニル重合体100重量部、
フタル酸ジオクチル50重量部、三塩基性硫酸鉛0.5
重量部、ステアリン酸鉛1.5重量部、酸化チタン0.
1重量部およびカーボンブラック0.05重量部の処方
から調製した混合物25gを混練用6インチロールによ
って140℃で5分間混練した後、幅15cm、厚さ
0.2mmのシートに成形した。得られたシートについ
て100cm2当りの透明粒子数を計数しこれをフィッシ
ュアイの数とした。
重、粒度分布、可塑剤吸収量及びフィッシュアイを下記
の方法で測定した。 1)嵩比重:JIS K−6721にしたがって測定し
た。 2)粒度分布:JIS Z−8801に準じた#60,
#80,#100,#150,#200の各篩を用いて
篩分けし通過量(重量%)を計量した。 3)可塑剤吸収量:内径25mm、深さ85mmのアル
ミニウム合金製容器の底にグラスファイバーを詰め、こ
れに試料として塩化ビニル重合体10gを投入する。こ
れにジオクチルフタレート(以下、DOPという)15
ccを加え、30分間放置してDOPを重合体に充分浸
透させる。その後1500Gの加速度下に過剰のDOP
を遠心分離し、重合体10gに吸収されたDOPの量を
測定する。測定値を重合体100gのDOP吸収量に換
算する。 4)フィッシュアイ:塩化ビニル重合体100重量部、
フタル酸ジオクチル50重量部、三塩基性硫酸鉛0.5
重量部、ステアリン酸鉛1.5重量部、酸化チタン0.
1重量部およびカーボンブラック0.05重量部の処方
から調製した混合物25gを混練用6インチロールによ
って140℃で5分間混練した後、幅15cm、厚さ
0.2mmのシートに成形した。得られたシートについ
て100cm2当りの透明粒子数を計数しこれをフィッシ
ュアイの数とした。
【0027】比較例1 3段の攪拌翼をすべてパドル翼に変え、攪拌翼の回転数
を180rpmに変えた以外は、実施例1と同様にして
塩化ビニル重合体を得た。
を180rpmに変えた以外は、実施例1と同様にして
塩化ビニル重合体を得た。
【0028】比較例2 3段の攪拌翼をすべてブルーマージン翼に変え、攪拌翼
の回転数を150rpmに変えた以外は、実施例1と同
様にして塩化ビニル重合体を得た。
の回転数を150rpmに変えた以外は、実施例1と同
様にして塩化ビニル重合体を得た。
【0029】比較例3 攪拌翼の回転数を140rpmに変えた以外は比較例2
と同様にして塩化ビニル重合体を得た。
と同様にして塩化ビニル重合体を得た。
【0030】比較例4 中段のパドル翼をブルーマージン翼に変え、攪拌翼の回
転数を155 rpm に変えた以外は実施例1を同様にして塩
化ビニル重合体を得た。実施例1および比較例1〜4の
結果を表1に示す。
転数を155 rpm に変えた以外は実施例1を同様にして塩
化ビニル重合体を得た。実施例1および比較例1〜4の
結果を表1に示す。
【0031】
【表1】
【0032】
【発明の効果】重合中の反応混合物の混合の均一性が向
上し、その結果、嵩比重が大きくかつ可塑剤吸収性の良
好な塩化ビニル系重合体粒子が得られる。
上し、その結果、嵩比重が大きくかつ可塑剤吸収性の良
好な塩化ビニル系重合体粒子が得られる。
【図1】本発明に用いられる重合器の例を示す図であ
る。
る。
【図2】ブルーマージン翼の一例を示す平面図である。
【図3】その立面図である。
【図4】パドル翼の一例を示す平面図である。
【図5】その立面図である。
1 重合器 2 攪拌軸 3 ブルーマージン翼 4 パドル翼 7 羽根板 8 軸受部 9 パドル
Claims (1)
- 【請求項1】 塩化ビニルまたは塩化ビニルを含有する
単量体混合物を、3段または4段の攪拌翼を備えた重合
器内で液体媒体中で重合することからなる塩化ビニル系
重合体の製造方法において、 前記3段または4段の攪拌翼の内最上段がブルーマージ
ン翼であり、残りの2段または3段がパドル翼であるこ
とを特徴とする塩化ビニル系重合体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17995693A JP3260494B2 (ja) | 1993-06-25 | 1993-06-25 | 塩化ビニル系重合体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17995693A JP3260494B2 (ja) | 1993-06-25 | 1993-06-25 | 塩化ビニル系重合体の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0710902A true JPH0710902A (ja) | 1995-01-13 |
JP3260494B2 JP3260494B2 (ja) | 2002-02-25 |
Family
ID=16074906
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17995693A Expired - Fee Related JP3260494B2 (ja) | 1993-06-25 | 1993-06-25 | 塩化ビニル系重合体の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3260494B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014050769A (ja) * | 2012-09-05 | 2014-03-20 | Fuji Xerox Co Ltd | 撹拌装置、撹拌方法、及び、静電荷像現像用トナーの製造方法 |
WO2022265056A1 (ja) * | 2021-06-16 | 2022-12-22 | 信越化学工業株式会社 | 反応装置、ビニル系重合体の製造方法、制御装置、及び、攪拌装置 |
-
1993
- 1993-06-25 JP JP17995693A patent/JP3260494B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014050769A (ja) * | 2012-09-05 | 2014-03-20 | Fuji Xerox Co Ltd | 撹拌装置、撹拌方法、及び、静電荷像現像用トナーの製造方法 |
WO2022265056A1 (ja) * | 2021-06-16 | 2022-12-22 | 信越化学工業株式会社 | 反応装置、ビニル系重合体の製造方法、制御装置、及び、攪拌装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3260494B2 (ja) | 2002-02-25 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3095304B2 (ja) | 塩化ビニル系重合体の製造方法 | |
EP0623632B1 (en) | Processes for preparing vinyl chloride polymers | |
JP2583453B2 (ja) | 可塑剤吸収性の改良された塩化ビニル系重合体の製造方法 | |
US5502123A (en) | Process for preparing vinyl chloride polymer | |
JP3260494B2 (ja) | 塩化ビニル系重合体の製造方法 | |
CA1218795A (en) | Process for producing spherical and porous vinyl resin particles | |
US4910273A (en) | Method for charging stabilizer for suspension polymerization of vinyl chloride | |
JP2531570B2 (ja) | 塩化ビニル系重合体の製造方法 | |
JPS61162504A (ja) | 塩化ビニル系樹脂の製造方法 | |
JP3115919B2 (ja) | 塩化ビニル系重合体の製造方法 | |
JP3239613B2 (ja) | 塩化ビニル系重合体の製造方法 | |
US5310832A (en) | Process for producing vinyl chloride-based polymer | |
JPH083206A (ja) | 塩化ビニル系重合体の製造方法 | |
JP2823681B2 (ja) | 塩化ビニル系重合体の製造方法 | |
JPH08231614A (ja) | 塩化ビニル系重合体の製造方法 | |
JP2986258B2 (ja) | 塩化ビニル系重合体の製造方法 | |
JP2001106707A (ja) | 塩化ビニル系重合体の製造方法 | |
JPH11189606A (ja) | 塩化ビニル系樹脂の懸濁重合方法 | |
JP3390623B2 (ja) | 塩化ビニル系重合体の製造方法 | |
JP3369339B2 (ja) | 塩化ビニル系重合体の製造方法 | |
JPH05295008A (ja) | 塩化ビニル系単量体の懸濁重合方法 | |
JP2000001505A (ja) | 塩化ビニル系樹脂の製造方法 | |
JPH04311708A (ja) | 塩化ビニル系単量体の懸濁重合方法 | |
JP3232194B2 (ja) | 塩化ビニル系重合体の製造方法 | |
JP2847593B2 (ja) | 塩化ビニル系単量体の重合装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071214 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101214 Year of fee payment: 9 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |