JPH0710753B2 - 耐酸化性を有する炭素繊維強化複合材料の製造法 - Google Patents
耐酸化性を有する炭素繊維強化複合材料の製造法Info
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- JPH0710753B2 JPH0710753B2 JP63243897A JP24389788A JPH0710753B2 JP H0710753 B2 JPH0710753 B2 JP H0710753B2 JP 63243897 A JP63243897 A JP 63243897A JP 24389788 A JP24389788 A JP 24389788A JP H0710753 B2 JPH0710753 B2 JP H0710753B2
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Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は耐酸化性を有する炭素繊維強化複合材料の製造
法に関する。
法に関する。
従来の技術および発明が解決しようとする課題 炭素/炭素複合材料は、不活性ガス中では1000℃以上の
高温においても高強度、高弾性率を維持し、かつ熱膨張
率が小さい等の特異な性質を有する材料であり、航空宇
宙機器の部品、ブレーキ、炉材等への利用が期待されて
いる。しかしながら酸化に対する抵抗性は小さく、500
℃位から酸化消耗を受ける。このため炭素/炭素複合材
料の表面にセラミックスの被膜を付与することが行われ
ているが、炭素とセラミックスとの熱膨張率の差のため
その界面における剥離あるいは被膜のクラックなどが発
生し、本来の機能を十分発揮することが出来ない。
高温においても高強度、高弾性率を維持し、かつ熱膨張
率が小さい等の特異な性質を有する材料であり、航空宇
宙機器の部品、ブレーキ、炉材等への利用が期待されて
いる。しかしながら酸化に対する抵抗性は小さく、500
℃位から酸化消耗を受ける。このため炭素/炭素複合材
料の表面にセラミックスの被膜を付与することが行われ
ているが、炭素とセラミックスとの熱膨張率の差のため
その界面における剥離あるいは被膜のクラックなどが発
生し、本来の機能を十分発揮することが出来ない。
課題を解決するための手段 本発明者らは、前記問題点を解決し、耐酸化性に優れた
炭素繊維強化複合材料の製造法を研究した結果、本発明
の完成に至った。
炭素繊維強化複合材料の製造法を研究した結果、本発明
の完成に至った。
本発明は、(1)炭素/炭素複合材料の表面に、気相熱
分解によりセラミックスを少なくとも2回沈積被覆処理
を施し、かつ各沈積被覆処理工程の間に熱分解温度より
も50℃以上高い温度で熱処理する工程を含むことを特徴
とする耐酸化性を有する炭素繊維強化複合材料の製造
法、および(2)炭素繊維立体織物に気相熱分解により
セラミックスを少なくとも2回沈積被覆処理を施し、か
つ各沈積被覆処理工程の間に熱分解温度よりも50℃以上
高い温度で熱処理する工程を含むことを特徴とする耐酸
化性を有する炭素繊維強化複合材料の製造法に関する。
分解によりセラミックスを少なくとも2回沈積被覆処理
を施し、かつ各沈積被覆処理工程の間に熱分解温度より
も50℃以上高い温度で熱処理する工程を含むことを特徴
とする耐酸化性を有する炭素繊維強化複合材料の製造
法、および(2)炭素繊維立体織物に気相熱分解により
セラミックスを少なくとも2回沈積被覆処理を施し、か
つ各沈積被覆処理工程の間に熱分解温度よりも50℃以上
高い温度で熱処理する工程を含むことを特徴とする耐酸
化性を有する炭素繊維強化複合材料の製造法に関する。
以下、本発明による炭素/炭素複合材料の製造法につい
て詳述する。
て詳述する。
炭素/炭素複合材料とは、炭素繊維10〜70vol%、好ま
しくは20〜60%、さらに好ましくは30〜55%、および炭
素質マトリックス5〜90vol%、好ましくは10〜60%、
さらに好ましくは15〜55%から構成される材料である。
その製造法は特に限定されない。炭素/炭素複合材料に
は表面に通じる空隙があっても良い。この表面に通じる
空隙とは複合材料全体の0〜55vol%、好ましくは0〜5
0%、さらに好ましくは0〜45%である。
しくは20〜60%、さらに好ましくは30〜55%、および炭
素質マトリックス5〜90vol%、好ましくは10〜60%、
さらに好ましくは15〜55%から構成される材料である。
その製造法は特に限定されない。炭素/炭素複合材料に
は表面に通じる空隙があっても良い。この表面に通じる
空隙とは複合材料全体の0〜55vol%、好ましくは0〜5
0%、さらに好ましくは0〜45%である。
ここでいう炭素繊維には、連続した炭素繊維の500〜250
00本の繊維束の一方向積層物、2次元織物あるいはその
積層物、3次元織物、マット状成形物、フェルト状成型
物など炭素繊維を2次元あるいは3次元の成型体とした
ものが含まれ、中でも3次元織物が好ましい。炭素繊維
としては、ピッチ系、ポリアクリロニトリル系あるいは
レーヨン系などが使用できるが、なかでもピッチ系炭素
繊維が耐酸化性に優れるため好ましい。また炭素質マト
リックスとは炭素質ピッチ、フェノール樹脂、フラン樹
脂などの炭化により得られるものであり、なかでも炭素
質ピッチの炭化により得られるものが好ましい。炭素質
ピッチとしては、軟化点100〜400℃、好ましくは150〜3
50℃を有する石炭系あるいは石油系のピッチが用いられ
る。炭素質ピッチは、光学的に等方性のピッチあるいは
異方性のピッチのいずれも使用できるが、光学的異方性
相の含量が60〜100vol%の光学的異方性ピッチが特に好
ましく用いられる。
00本の繊維束の一方向積層物、2次元織物あるいはその
積層物、3次元織物、マット状成形物、フェルト状成型
物など炭素繊維を2次元あるいは3次元の成型体とした
ものが含まれ、中でも3次元織物が好ましい。炭素繊維
としては、ピッチ系、ポリアクリロニトリル系あるいは
レーヨン系などが使用できるが、なかでもピッチ系炭素
繊維が耐酸化性に優れるため好ましい。また炭素質マト
リックスとは炭素質ピッチ、フェノール樹脂、フラン樹
脂などの炭化により得られるものであり、なかでも炭素
質ピッチの炭化により得られるものが好ましい。炭素質
ピッチとしては、軟化点100〜400℃、好ましくは150〜3
50℃を有する石炭系あるいは石油系のピッチが用いられ
る。炭素質ピッチは、光学的に等方性のピッチあるいは
異方性のピッチのいずれも使用できるが、光学的異方性
相の含量が60〜100vol%の光学的異方性ピッチが特に好
ましく用いられる。
炭素/炭素複合材料は、通常炭素繊維の織物あるいは成
型物などに炭素質ピッチ、フェノール樹脂、フラン樹脂
などを含浸した後、常圧下、加圧下あるいはプレス下で
炭化して得られる。含浸は、炭素質ピッチなどを真空下
で加熱、溶融することにより達成される。
型物などに炭素質ピッチ、フェノール樹脂、フラン樹脂
などを含浸した後、常圧下、加圧下あるいはプレス下で
炭化して得られる。含浸は、炭素質ピッチなどを真空下
で加熱、溶融することにより達成される。
常圧下の炭化は、不活性ガス雰囲気下400〜2000℃にお
いて実施することができる。また、加圧下の炭化は、不
活性ガスにより50〜10000kg/cm2に等方加圧し、400〜20
00℃において実施することができる。また、プレス下の
炭化は、ホットプレスなどにより10〜500kg/cm2の一軸
加圧下、400〜2000℃において実施することができる。
いて実施することができる。また、加圧下の炭化は、不
活性ガスにより50〜10000kg/cm2に等方加圧し、400〜20
00℃において実施することができる。また、プレス下の
炭化は、ホットプレスなどにより10〜500kg/cm2の一軸
加圧下、400〜2000℃において実施することができる。
炭化収率向上のため、炭化に先立ち、含浸物を不融化処
理することも行われる。含浸物の不融化処理は、酸化性
ガス雰囲気下、50〜400℃、好ましくは100〜350℃で行
う。酸化性ガスとしては、空気、酸素、窒素酸化物、硫
黄酸化物、ハロゲン、あるいはこれらの混合物が使用で
きる。不融化は、含浸物中心まで行っても良いし、後段
の炭化処理で含浸物の形状を維持できる程度まででとど
めても良い。
理することも行われる。含浸物の不融化処理は、酸化性
ガス雰囲気下、50〜400℃、好ましくは100〜350℃で行
う。酸化性ガスとしては、空気、酸素、窒素酸化物、硫
黄酸化物、ハロゲン、あるいはこれらの混合物が使用で
きる。不融化は、含浸物中心まで行っても良いし、後段
の炭化処理で含浸物の形状を維持できる程度まででとど
めても良い。
炭素/炭素複合材料とするために、含浸/炭化のサイク
ルを必要回数重ねて緻密化をすることができる。
ルを必要回数重ねて緻密化をすることができる。
一方、本発明でいう炭素繊維立体織物とは、連続した炭
素繊維の500〜25000本の繊維束の一方向積層物、2次元
織物あるいはその積層物、3次元織物、マット状成形
物、フェルト状成型物など炭素繊維を2次元あるいは3
次元の立体成型体としたものが含まれ、中でも3次元織
物が好ましい。炭素繊維としては、ピッチ系、ポリアク
リロニトリル系あるいはレーヨン系などが使用できる
が、なかでもピッチ系炭素繊維が耐酸化性に優れるため
好ましい。
素繊維の500〜25000本の繊維束の一方向積層物、2次元
織物あるいはその積層物、3次元織物、マット状成形
物、フェルト状成型物など炭素繊維を2次元あるいは3
次元の立体成型体としたものが含まれ、中でも3次元織
物が好ましい。炭素繊維としては、ピッチ系、ポリアク
リロニトリル系あるいはレーヨン系などが使用できる
が、なかでもピッチ系炭素繊維が耐酸化性に優れるため
好ましい。
本発明において、炭素/炭素複合材料の表面に気相熱分
解によりセラミックスを沈積被覆処理する操作は通常CV
D(CHEMICAL VAPOR DEPOSITION)と呼ばれている。
解によりセラミックスを沈積被覆処理する操作は通常CV
D(CHEMICAL VAPOR DEPOSITION)と呼ばれている。
また炭素繊維立体織物の空隙部に気相熱分解によりセラ
ミックスを沈積充填処理する操作は通常CVI(CHEMICAL
VAPOR INFILTRATION)と呼ばれており、具体的には、熱
CVI/CVD、プラズマCVI/CVD等が挙げられる。
ミックスを沈積充填処理する操作は通常CVI(CHEMICAL
VAPOR INFILTRATION)と呼ばれており、具体的には、熱
CVI/CVD、プラズマCVI/CVD等が挙げられる。
CVIあるいはCVDにより、セラミックスを沈積する場合、
セラミックスを沈積する場合、セラミックスとしては、
SiC,ZrC,TiC,HfC,B4C,NbC,WC,TiB2,BNあるいはSi3N4な
どがあげられ、中でもSiC,ZrC,TiCおよびHfCが好まし
い。セラミックスを得るための熱分解ガスとしては、ハ
ロゲン化物、水素化物、有機金属化合物等あるいはこれ
らと炭化水素ガスや水素、不活性ガスとの混合物が用い
られる。具体的には、SiCにはSiCl4,CH3SiCl3,ZrCには
ZrCl4,TiCにはTiCl4,HfCにはHfCl4などが使用できる。
セラミックスを沈積する場合、セラミックスとしては、
SiC,ZrC,TiC,HfC,B4C,NbC,WC,TiB2,BNあるいはSi3N4な
どがあげられ、中でもSiC,ZrC,TiCおよびHfCが好まし
い。セラミックスを得るための熱分解ガスとしては、ハ
ロゲン化物、水素化物、有機金属化合物等あるいはこれ
らと炭化水素ガスや水素、不活性ガスとの混合物が用い
られる。具体的には、SiCにはSiCl4,CH3SiCl3,ZrCには
ZrCl4,TiCにはTiCl4,HfCにはHfCl4などが使用できる。
反応条件はCVIあるいはCVDで異なり、CVDにより、炭素
/炭素複合材料の表面に気相熱分解によりセラミックス
を沈積被覆する場合、温度は1000〜2000℃、圧力は50〜
760Torrである。CVIにより炭素繊維立体織物の空隙部に
セラミックスを沈積充填する場合、温度は1000〜1500
℃、圧力は0.1〜50Torrである。
/炭素複合材料の表面に気相熱分解によりセラミックス
を沈積被覆する場合、温度は1000〜2000℃、圧力は50〜
760Torrである。CVIにより炭素繊維立体織物の空隙部に
セラミックスを沈積充填する場合、温度は1000〜1500
℃、圧力は0.1〜50Torrである。
本発明においては、気相熱分解によりセラミックスを少
なくとも2回沈積被覆処理を施し、かつ各沈積被覆処理
工程の間に熱分解温度よりも50℃以上高い温度で熱処理
する工程を含む。被覆の回数は、好ましくは3回以上、
より好ましくは4回以上である。被覆回数の上限は特に
制限されないが、経済的な見地からは20回以下、好まし
くは10回以下である。炭素/炭素複合材料の表面に気相
熱分解によりセラミックスを沈積被覆する場合、各被覆
層の厚さは炭素/炭素複合材料のサイズ、熱処理温度な
どによって任意に決定されるが、例えば10〜500μ、好
ましくは50〜300μである。また被覆層の合計の厚さも
任意に決定されるが、例えば10〜2000μ、好ましくは50
〜1000μである。CVIにより炭素繊維立体織物の空隙部
にセラミックスを沈積充填する場合、各被覆層の厚さは
炭素繊維立体織物の繊維体積含有率、織物構造などによ
って任意に決定されるが、例えば1〜500μ、好ましく
は5〜300μである。各工程におけるCVDあるいはCVIの
条件は、必ずしも同一としなくてもよい。
なくとも2回沈積被覆処理を施し、かつ各沈積被覆処理
工程の間に熱分解温度よりも50℃以上高い温度で熱処理
する工程を含む。被覆の回数は、好ましくは3回以上、
より好ましくは4回以上である。被覆回数の上限は特に
制限されないが、経済的な見地からは20回以下、好まし
くは10回以下である。炭素/炭素複合材料の表面に気相
熱分解によりセラミックスを沈積被覆する場合、各被覆
層の厚さは炭素/炭素複合材料のサイズ、熱処理温度な
どによって任意に決定されるが、例えば10〜500μ、好
ましくは50〜300μである。また被覆層の合計の厚さも
任意に決定されるが、例えば10〜2000μ、好ましくは50
〜1000μである。CVIにより炭素繊維立体織物の空隙部
にセラミックスを沈積充填する場合、各被覆層の厚さは
炭素繊維立体織物の繊維体積含有率、織物構造などによ
って任意に決定されるが、例えば1〜500μ、好ましく
は5〜300μである。各工程におけるCVDあるいはCVIの
条件は、必ずしも同一としなくてもよい。
各沈積被覆処理工程の間の熱処理は、気相熱分解温度よ
りも50℃以上、好ましくは100℃以上、さらに好ましく
は200℃以上、最も好ましくは300℃以上高い温度で実施
する。熱処理温度の上限は気相熱分解温度により異なる
が、通常3300℃以下、好ましくは3000℃以下である。熱
処理を行う場合、気相熱分解温度から熱処理温度まで昇
温し、熱処理を行ってもよいが、気相熱分解温度から一
旦低い温度、たとえば400℃以下、好ましくは300℃以
下、さらに好ましくは200℃以下まで降温した後に再び
熱処理温度まで昇温して熱処理を行うことが特に好まし
い。熱処理は、真空下あるいは不活性ガス気流中におい
て実施でき、中でも窒素気流中における熱処理が好まし
い。
りも50℃以上、好ましくは100℃以上、さらに好ましく
は200℃以上、最も好ましくは300℃以上高い温度で実施
する。熱処理温度の上限は気相熱分解温度により異なる
が、通常3300℃以下、好ましくは3000℃以下である。熱
処理を行う場合、気相熱分解温度から熱処理温度まで昇
温し、熱処理を行ってもよいが、気相熱分解温度から一
旦低い温度、たとえば400℃以下、好ましくは300℃以
下、さらに好ましくは200℃以下まで降温した後に再び
熱処理温度まで昇温して熱処理を行うことが特に好まし
い。熱処理は、真空下あるいは不活性ガス気流中におい
て実施でき、中でも窒素気流中における熱処理が好まし
い。
実施例 以下に実施例をあげ、本発明を具体的に説明する。
(実施例1) ピッチ系炭素繊維の3次元織物50vol%および炭素質ピ
ッチを出発原料とするマトリックスから構成される炭素
/炭素複合材料を加熱炉中におき、1350℃、5Torrにお
いて、CH3SiCl3(50cm3/min)+H2(800cm3/min)の混
合物(流量はいずれも標準状態)を原料ガスとして表面
に熱CVDによるSiCを平均被覆厚さが30μとなるように沈
積被覆処理した。ついで窒素気流中で1700℃まで昇温
し、30分間熱処理した。再び、1350℃、5Torrにおいて
前記条件で沈積被覆処理した。このようにして各沈積被
覆処理工程の間に1500℃における熱処理を行いながら、
沈積被覆処理を3回行った。これを空気中1500℃におい
て90分処理したところ、重量減少はなく、また表面の剥
離も見られなかった。
ッチを出発原料とするマトリックスから構成される炭素
/炭素複合材料を加熱炉中におき、1350℃、5Torrにお
いて、CH3SiCl3(50cm3/min)+H2(800cm3/min)の混
合物(流量はいずれも標準状態)を原料ガスとして表面
に熱CVDによるSiCを平均被覆厚さが30μとなるように沈
積被覆処理した。ついで窒素気流中で1700℃まで昇温
し、30分間熱処理した。再び、1350℃、5Torrにおいて
前記条件で沈積被覆処理した。このようにして各沈積被
覆処理工程の間に1500℃における熱処理を行いながら、
沈積被覆処理を3回行った。これを空気中1500℃におい
て90分処理したところ、重量減少はなく、また表面の剥
離も見られなかった。
(比較例1) 実施例1の炭素/炭素複合材料を加熱炉中におき、1350
℃、5Torrにおいて、CH3SiCl3(50cm3/min)+H2(800c
m3/min)の混合物(流量はいずれも標準状態)を原料ガ
スとして表面に熱CVDによるSiCを平均被覆厚さが100μ
となるように沈積被覆処理した。これを空気中1500℃に
おいて90分処理したところ、重量減少は70%であった。
℃、5Torrにおいて、CH3SiCl3(50cm3/min)+H2(800c
m3/min)の混合物(流量はいずれも標準状態)を原料ガ
スとして表面に熱CVDによるSiCを平均被覆厚さが100μ
となるように沈積被覆処理した。これを空気中1500℃に
おいて90分処理したところ、重量減少は70%であった。
(比較例2) 実施例1の炭素/炭素複合材料を加熱炉中におき、1350
℃、5Torrにおいて、CH3SiCl3(50cm3/min)+H2(800c
m3/min)の混合物(流量はいずれも標準状態)を原料ガ
スとして表面に熱CVDによるSiCを平均被覆厚さが30μと
なるように沈積被覆処理した。各沈積被覆処理工程の間
に熱処理を行わずに沈積被覆処理を3回行った。得られ
た炭素繊維強化複合材料を空気中1500℃において90分処
理したところ、重量減少は6%であった。
℃、5Torrにおいて、CH3SiCl3(50cm3/min)+H2(800c
m3/min)の混合物(流量はいずれも標準状態)を原料ガ
スとして表面に熱CVDによるSiCを平均被覆厚さが30μと
なるように沈積被覆処理した。各沈積被覆処理工程の間
に熱処理を行わずに沈積被覆処理を3回行った。得られ
た炭素繊維強化複合材料を空気中1500℃において90分処
理したところ、重量減少は6%であった。
(実施例2) ピッチ系炭素繊維の2次元織物60vol%および炭素質ピ
ッチを出発原料とするマトリックスから構成される炭素
/炭素複合材料を加熱炉中におき、1400℃、300Torrに
おいて、SiCl4(170cm3/min)+C3H8(40cm3/min)+H2
(700cm3/min)の混合物(流量はいずれも標準状態)を
原料ガスとして表面に熱CVDによるSiCを沈積被覆した。
ついで窒素気流中で1700℃まで昇温し、30分間熱処理し
た。再び、1400℃、300Torrにおいて前記条件で沈積被
覆処理した。このようにして各沈積被覆処理工程の間に
1500℃における熱処理を行いながら、沈積被覆処理を3
回行った。得られた炭素繊維強化複合材料を空気中1500
℃において90分処理したところ、重量減少はなく、また
表面の剥離も見られなかった。
ッチを出発原料とするマトリックスから構成される炭素
/炭素複合材料を加熱炉中におき、1400℃、300Torrに
おいて、SiCl4(170cm3/min)+C3H8(40cm3/min)+H2
(700cm3/min)の混合物(流量はいずれも標準状態)を
原料ガスとして表面に熱CVDによるSiCを沈積被覆した。
ついで窒素気流中で1700℃まで昇温し、30分間熱処理し
た。再び、1400℃、300Torrにおいて前記条件で沈積被
覆処理した。このようにして各沈積被覆処理工程の間に
1500℃における熱処理を行いながら、沈積被覆処理を3
回行った。得られた炭素繊維強化複合材料を空気中1500
℃において90分処理したところ、重量減少はなく、また
表面の剥離も見られなかった。
(実施例3) 直径10ミクロンのピッチ系炭素繊維2000本をZ軸方向
に、また同じ繊維4000本をXおよびY軸方向に用いた直
交3次元織物を加熱炉中におき、1350℃、2Torrにおい
て、CH3SiCl3(50cm3/min)+H2(800cm3/min)の混合
物(流量はいずれも標準状態)を原料ガスとして熱CVI
によるSiCを平均被覆厚さが30μとなるように沈積被覆
処理した。ついで窒素気流中で1700℃まで昇温し、30分
間熱処理した。再び、1350℃、2Torrにおいて前記条件
で沈積被覆処理した。このようにして各沈積被覆処理工
程の間に1700℃における熱処理を行いながら、沈積被覆
処理を3回行った。得られた炭素繊維強化複合材料を空
気中1500℃において90分処理したところ、重量減少はな
く、また表面の剥離も見られなかった。
に、また同じ繊維4000本をXおよびY軸方向に用いた直
交3次元織物を加熱炉中におき、1350℃、2Torrにおい
て、CH3SiCl3(50cm3/min)+H2(800cm3/min)の混合
物(流量はいずれも標準状態)を原料ガスとして熱CVI
によるSiCを平均被覆厚さが30μとなるように沈積被覆
処理した。ついで窒素気流中で1700℃まで昇温し、30分
間熱処理した。再び、1350℃、2Torrにおいて前記条件
で沈積被覆処理した。このようにして各沈積被覆処理工
程の間に1700℃における熱処理を行いながら、沈積被覆
処理を3回行った。得られた炭素繊維強化複合材料を空
気中1500℃において90分処理したところ、重量減少はな
く、また表面の剥離も見られなかった。
(比較例3) 実施例3の3次元織物を加熱炉中におき、1350℃、2Tor
rにおいて、CH3SiCl3(50cm3/min)+H2(800cm3/min)
の混合物(流量はいずれも標準状態)を原料ガスとして
熱CVIによるSiCを平均被覆厚さが30μとなるように沈積
被覆処理した。各沈積被覆処理工程の間に熱処理を行わ
ずに沈積被覆処理を3回行った。これを空気中1500℃に
おいて90分処理したところ、重量減少は4%であった。
rにおいて、CH3SiCl3(50cm3/min)+H2(800cm3/min)
の混合物(流量はいずれも標準状態)を原料ガスとして
熱CVIによるSiCを平均被覆厚さが30μとなるように沈積
被覆処理した。各沈積被覆処理工程の間に熱処理を行わ
ずに沈積被覆処理を3回行った。これを空気中1500℃に
おいて90分処理したところ、重量減少は4%であった。
発明の効果 本発明の方法により炭素とセラミックスの表面の剥離が
なく、耐酸化性に優れた炭素繊維強化複合材料を製造す
ることができる。
なく、耐酸化性に優れた炭素繊維強化複合材料を製造す
ることができる。
Claims (2)
- 【請求項1】炭素/炭素複合材料の表面に、気相熱分解
によりセラミックスを少なくとも2回沈積被覆処理を施
し、かつ各沈積被覆処理工程の間に熱分解温度よりも50
℃以上高い温度で熱処理する工程を含むことを特徴とす
る耐酸化性を有する炭素繊維強化複合材料の製造法。 - 【請求項2】炭素繊維立体織物に気相熱分解によりセラ
ミックスを少なくとも2回沈積被覆処理を施し、かつ各
沈積被覆処理工程の間に熱分解温度よりも50℃以上高い
温度で熱処理する工程を含むことを特徴とする耐酸化性
を有する炭素繊維強化複合材料の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63243897A JPH0710753B2 (ja) | 1988-09-30 | 1988-09-30 | 耐酸化性を有する炭素繊維強化複合材料の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63243897A JPH0710753B2 (ja) | 1988-09-30 | 1988-09-30 | 耐酸化性を有する炭素繊維強化複合材料の製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0292886A JPH0292886A (ja) | 1990-04-03 |
JPH0710753B2 true JPH0710753B2 (ja) | 1995-02-08 |
Family
ID=17110626
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
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- 1988-09-30 JP JP63243897A patent/JPH0710753B2/ja not_active Expired - Lifetime
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