JP3058180B2 - 炭化硼素含有炭素繊維強化炭素複合材料、その製造方法及びこれを用いたホットプレス用材料 - Google Patents

炭化硼素含有炭素繊維強化炭素複合材料、その製造方法及びこれを用いたホットプレス用材料

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JP3058180B2 JP2049022A JP4902290A JP3058180B2 JP 3058180 B2 JP3058180 B2 JP 3058180B2 JP 2049022 A JP2049022 A JP 2049022A JP 4902290 A JP4902290 A JP 4902290A JP 3058180 B2 JP3058180 B2 JP 3058180B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は耐酸化性に優れた炭素繊維強化炭素複合材料
(以下、c/cコンポジットという)、その製造方法及び
用途に関するものである。
〔従来の技術〕
一般に炭素繊維強化炭素複合材料即ちc/cコンポジッ
トは、機械的強度、耐熱衝撃性、耐食性、軽量性等に優
れており、ロケットノズル、ブレーキといった航空宇宙
機器の部材として欠かせない材料となっている。しか
し、c/cコンポジットは炭素材特有の酸化に弱いという
短所も併せ持っているため、これが一般産業機械等汎用
性を阻害する大きな要因となっている。
而してこのc/cコンポジットの製造方法として従来か
らは、 炭素繊維のクロス等にフェノール樹脂等の熱硬化性
樹脂を含浸し、プリプレグとし、これを積層し、熱圧成
形した後、非酸化性雰囲気での焼成、必要に応じ樹脂含
浸、焼成処理を繰り返し、c/cコンポジットを製造する
方法。
炭素繊維のクロス等を簡単に成形した後、1000〜20
00℃の炉中で炭化水素ガスを導入し、炭素を繊維上に析
出させ、c/cコンポジットを製造する方法。
等があるが、これらの方法で製造されたc/cコンポジッ
トの耐酸化性は充分ではなかった。そこで、この耐酸化
性を改良するために次のような対策が提案された。
(A)リン酸或いは有機リン化合物をc/cコンポジット
に含浸或いは塗布する方法(特開昭56−16575)。
(B)化学的蒸着法(以下CVD法という)を用いc/cコン
ポジットの空隙表面に硼素を固体として付着させる方法
(特開昭61−222977)。
(C)積層成形体の表層部のみに耐酸化性炭化物を介在
させ、その上にSiCの被膜を形成させる方法(特開昭63
−256586)。
等があるが、これらの方法c/cコンポジット全体を均一
に耐酸化性特性を向上させることは難しく、また工程が
複雑になるといった問題がある。更にその他、 (D)繊維状カーボンシートに樹脂を含浸して風乾し、
プリプレグ化した上に硼素化合物を含む第2の熱硬化性
樹脂を含浸し、炭化を行い、これを加熱して、硼素をマ
トリックス中に拡散させる方法(特開昭60−200860)。
があるが、この方法に於いてはクロスに2回樹脂含浸す
るため、工程が複雑となり硼素量の調整が著しく困難と
なる。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明は、上記問題点を解決し、高温に於ける耐酸化
性の優れたc/cコンポジット並びにその製造方法を提供
すると共にその優れた耐酸化性を有効に利用した用途の
開発を目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、c/cコンポジットの従来の特性を損なわず
に更に耐酸化性を賦与した材料及びその製造方法に関す
る。
そしてこの課題は従来のc/cコンポジットに於いて、
炭化硼素をほぼ均一に全面にわたって分散含有させるこ
とにより解決される。
〔発明の作用並びに構成〕
本発明を先ずその製造方法に従って説明し、次いで材
料自体並びにその用途の順に説明する。
本発明に於いては、その製造方法は大別すると三つに
分けることができる。即ち、 (i) プリプレグを先ず製造し、これから製造する方
法。
(ii) 炭素繊維と熱硬化性樹脂との成形体から製造す
る方法。
(iii) 炭素質フェルトに熱硬化性樹脂を含浸してこ
れから製造する方法 先ず(i)の方法について説明する。即ち、 炭素繊維製の織布または編布に熱硬化性樹脂を含浸し
てプリプレグを得、このプリプレグを積層し、熱圧成形
し、非酸化性雰囲気下で焼成して炭素繊維強化炭素複合
材料を製造する方法に於いて、 (イ)含浸すべき熱硬化性樹脂中に炭化硼素を含有せし
めて、 または (ロ)プリプレグを製造する際に熱硬化性樹脂を含浸せ
しめた後に炭化硼素を均一に撤布し、 且つ、 (ハ)プリプレグを熱圧成形した後、1000℃以下の非酸
化性雰囲気下で焼成し、次いで5Torr以下の減圧下で200
0℃までの高温処理、 を施す方法である。
この際の繊維としてはPAN系、レーヨン系、ピッチ系
いずれかの炭素質または黒鉛質の繊維を用い、これを用
いた織布(平織り、綾織り等)または編物(平編、三次
元織)を用いる。マトリックスを形成する樹脂として
は、たとえばフェノール系、フラン系、エポキシ系等の
熱硬化性樹脂あるいはコールタール、ピッチ等が用いら
れる。
そして炭化硼素を均一に分散混合させる方法としては
上記(イ)または(ロ)の方法であり、更に詳しくは
(イ)の方法では織布等に樹脂を含浸乃至塗布する際、
樹脂はアルコール、アセトン、アントラセン油等の適当
な溶媒に溶解して適当な粘度に調整したものを使用する
か、またはそのまま樹脂を含浸する際に、その溶剤中ま
たは樹脂中に炭化硼素を均一に分散させておくものであ
り、また (ロ)の方法では織布等に樹脂を含浸または塗布した
上に炭化硼素粉末を均一に散布するものである。次いで
常法に従い風乾、熱処理し、プリプレグ化する。このプ
リプレグを必要枚数積層し、オートクレーブ、油圧プレ
ス等を用い真空バッグ成形、金型成形といった熱圧成形
を行い、炭化硼素が全体に均一に分散させた積層成形体
を得る。この成形体を不活性ガス中またはコークス粉末
中の非酸化性雰囲気で1000℃まで焼成する。
またこの時点でかさ密度が低い時には熱硬化性樹脂等
を再度含浸して非酸化性雰囲気での焼成を繰り返すこと
が好ましい。
次いで最終的に5Torr以下の減圧下で2000℃までの高
温処理を施し、硼素をc/cコンポジット内に拡散させ
る。
このようにして得られるc/cコンポジットは炭化硼素
がc/cコンポジット全体に分散含有されており、耐酸化
性に優れたc/cコンポジットとなっている。
また混合時に炭化硼素量を調整することにより、硼素
量の調整が容易にできる利点がある。
特に本発明に於いては均一に分散された炭化硼素が熱
処理により、c/cコンポジット内部に充分に均一に拡散
し、これが再び炭化硼素となって固溶するため、炭化硼
素の均一分散性が著しく優れると共に耐酸化性が著しく
向上する。
次いで(ii)の方法について説明する。
炭素質または黒鉛質短繊維(チョップ、ミルドファイ
バー等)をフィラーとし、それに炭化硼素と熱硬化性樹
脂、必要に応じ溶媒との均一混合物を加え、混合撹拌す
る。その後、風乾、熱処理を行い、必要により粉砕を行
う。かくして調製された原料粉体を金型中に詰め油圧プ
レス等にて熱圧成形を行う。ここで炭化硼素が均一に分
散含有された分散型成形体が得られる。この成形体を次
いで(i)と同様に処理する。
また炭素質または黒鉛質繊維(連続繊維)に、炭化硼
素を均一分散させた熱硬化性樹脂を含浸しながら張力を
加えながらマンドレルに巻き取り、熱硬化させる。その
後(i)と同様に処理を行う。
上記(iii)の方法について説明すると、基材として
炭素質フェルトを使用し、これに熱硬化性樹脂またはピ
ッチタール等に必要に応じその溶媒と共に炭化硼素を混
合均一分散させた混合物を含浸し、非酸化性雰囲気で10
00℃程度まで昇温し焼成する。
または熱硬化性樹脂またはピッチを含浸させた後前記
(i)や(ii)で述べた炭化硼素粉末を散布させる方法
を行った後上記焼成を行っても良い。また本発明に於い
ては更に次のような処理を行うこともできる。即ち得ら
れた炭化硼素含有フェルト成形体を1000〜2000℃の炉中
で炭化水素ガスを導入し、熱分解炭素(以下PyCとい
う)をフェルト成形体の炭素繊維上に析出させ高密度な
c/cコンポジットを製作することができる。この際の手
段としてはたとえば特開平1−264964号を例示できる
が、これに限定されるものではない。たとえば原料ガス
にはCH4やC3H8等の炭化水素ガスもしくは炭化水素化合
物を使用するが、この原料ガスに硼素化合物たとえばBC
l3等硼素含有ガスを混合して供給することにより、炭化
硼素を生成させることもできる。
本発明に於いてPyCを浸透せしめる方法自体は例えば
「炭素材料入門」(炭素材料学会、昭和47年11月発行)
等の文献に記されている通り別の分野では良くしられた
ことであり、その一般的実施態様を示すと、炭素発生材
料例えば炭素数1〜8特に炭素数3の炭化水素ガスもし
くは炭化水素化合物を熱分解させ、基材上にPyCを析出
浸透させるものである。これに対して濃度調節用として
炭化水素濃度(通常希釈ガスとしてH2ガスまたはArガス
等を用いる)は3〜30%好ましくは5〜15%とし、全圧
を100Torr好ましくは50Torr以下の条件で操作すること
が好ましい。
このような操作を行った場合炭化水素が基材表面で脱
水素、熱分解、重合などによって巨大炭素化合物を形成
し、これが基材上に沈積、析出し、更に脱水素反応が進
み、緻密なPyC膜が形成され、あるいは浸透して含浸さ
れるのである。但しO2、H2Oの共存は悪影響があるので
避ける方が好ましい。
析出の温度範囲は一般に800〜2500℃位までの広い範
囲であるが、できるだけ多く含浸するためには1300℃以
下の比較的低温域でPyCを析出させることが好ましい。
含浸方法としては従来の等温法、温度勾配法、圧力勾
配法等があり、更に最近の方法としては時間の短縮化及
び緻密化を目的としたパルス法が使用できる。
硼素含有ガスと炭化水素ガスを原料ガスとして炭化硼
素を炭素質フェルト成形体の炭素繊維表面に析出させる
場合、基材となる炭素質フェルト成形体は前記した炭化
硼素含有の樹脂を含浸したものでも、あるいは未含浸の
ものでもどちらでも良い。また硼素含有ガスと希釈ガス
だけで炭素繊維表面に固体硼素を析出させ、その後炭化
水素ガスと希釈ガスを導入し、PyCを析出させても良
い。こうして得られるフェルトc/cコンポジットの密度
が所定の密度たとえば1.4〜2.0g/ccになるまで行う。
このようにして得られた炭化硼素含有フェルト成形体
または必要に応じて更に高密度化しても良く、フェノー
ル樹脂、フラン樹脂、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂ま
たはピッチタールを含浸し、非酸化性雰囲気で焼成する
ことにより高密度化が行われる。この含浸、焼成処理を
数回繰り返し所定の密度(1.4〜2.0g/cc)のフェルトc/
cコンポジットを得る。
こうして得られた炭化硼素含有フェルトc/cコンポジ
ットを5Torr以下の減圧下で2000℃まで熱処理をして、
これに含まれる硼素をc/cコンポジット中に拡散させ
る。
本発明のc/cコンポジットは上記で説明した通り炭化
硼素が全体に、且つ均一に分散して含有されている特徴
を有する。
本発明の機構については、炭化硼素を含有した状態で
高温処理されるため、含有された炭化硼素はそのままの
状態か、あるいは炭素中に含まれた微量の酸素や水分と
炭化硼素が反応して、酸化硼素に一旦変化し、ガス化、
拡散して他の部位で他の炭素分子と再結合し、原子級の
微細な分散状態で均一に炭化硼素が再形成されるとも推
考されるが、本発明はこのような機構論に拘束されるも
のではない。
そして本発明のc/cコンポジットは従来のこの種c/cコ
ンポジットの優れた各特性を具有したままで、更に優れ
た耐酸化性が賦与され、特に耐酸化性が強く要望される
用途に極めて有効なものとなっている。
特に耐酸化性が強く要望されるホットプレス用炭素材
料として極めて好適であり、就中ホットプレス用ダイ、
中子、パンチ材として好適である。
〔実 施 例〕
以下実施例により本発明を説明する。
実施例1 PAN系高強度炭素繊維(3000フィラメント、繊維径7
μm、引張強度300kg/mm2)の平織りクロスに炭化硼素
(直径7μm以下)5〜20重量%を均一分散させたフェ
ノール樹脂溶液(レゾール型フェノール樹脂をメタノー
ルで2〜3倍に希釈した溶液)を含浸塗布し、24時間風
乾を行いプリプレグシートを得た。
このプリプレグシートを乾燥器中で熱処理し(100℃
×0.5時間)、その後金型に詰め、油圧プレス140℃、50
kg/cm2の条件で1時間保持して2枚の積層体たる2D成形
体を得た。
得られた成形体をコークス粉体中に詰め非酸化性雰囲
気で1000℃まで昇温速度10℃/時間で処理し、その後真
空炉を用い5Torrの減圧下で、2000℃まで100℃/時間の
速度で高温処理を行った。クラックのない2D c/cコンポ
ジットが得られた。
こうして得られた2D c/cコンポジットを酸化雰囲気で
加熱処理し、酸化消耗試験を行った。条件は1200℃1時
間とした。この時比較のために等方性高密度黒鉛(「IG
−11」、東洋炭素(株)製)も同一炉にて処理を行っ
た。
実施例2 2000℃以上で熱処理されたレーヨン系黒鉛質フェルト
(200mm×200mm×10mm、密度0.08)にレゾールタイプの
フェノール樹脂40重量%(内割り)と炭化硼素(平均粒
子径4μm)5重量%(外割り)を混合分散させたもの
を含浸し、次いでこの含浸物を熱圧成形し炭化硼素含有
フェルト成形体を製造した。
フェルト成形体は非酸化性雰囲気下で1000℃まで昇温
し、予備焼成品とした。この予備焼成品を真空加熱炉内
で温度1100℃、全圧2TorrでC3H8ガス3/min、BCl3
ス0.5/min、H2ガス22/minの混合ガスを供給し、硼
素化合物含有PyCをフェルト成形体内部に浸透させた。
フェルトc/cコンポジットの密度は処理時間(100〜35
0時間)を変えることにより調整した。
上記Pyc含浸処理完了後、真空加熱炉内に詰め5Torr
下、2000℃で熱処理してc/cコンポジットとした。
実施例3 PAN系高強度炭素短繊維(繊維長300μm、繊維径7μ
m)に炭化硼素(平均粒子径4μm)を3〜6重量%
(外割り)均一分散させたフェノール樹脂溶液(レゾー
ル型フェノール樹脂をメタノールで2〜3倍に希釈した
溶液)を70重量%(内割り)加え、ミキサー中で混合し
たものを24時間風乾し、原料とした。
この原料を乾燥器中で熱処理(80℃×15時間)し粉体
調整を行った。その後それを金型に詰め、成形圧70kg/m
2で140℃×1Hrの成形を行い、分散型成形体を得た。
この成形体をコークス粉末中の非酸化性雰囲気中で10
00℃まで焼成した。その後真空炉を用い、5Torr下2000
℃の高温処理を行い、硼素を拡散させクラック他外観に
異常を認めない分散型c/cを得た。
こうして得られた分散型c/cの酸化消耗試験(1200℃
×1時間)も行った。
比較例1 上記実施例1に於いて炭化硼素を含まず、その他は同
様にして作製した。これについても酸化消耗試験を行っ
た。
比較例2 上記実施例3に於いて炭化硼素を含まず、その他は同
様にして作製した。これについても酸化消耗試験を行っ
た。
比較例3 炭化硼素を含まない等方性高密度黒鉛「IG−11」も酸
化消耗試験を行った。酸化消耗試験を行った結果を第1
表に示す。
条件は1200℃の空気中の電気炉で加熱し、酸化による
試料片の重量減少率を測定したものである。
実施例4 PAN系高強度炭素繊維(12,000フィラメント、繊維径
7μm、引張強度300kg/m2)の連続糸を炭化硼素(平均
粒子径4μm)に均一分散(樹脂量に対して5重量%)
させたフェノール樹脂溶液(レゾール型フェノール樹脂
をメタノールで2〜3倍に希釈した溶液)中に連続的に
供給浸漬しながら、外径100mm、巾100mmのマンドレルに
フィラメントワインディング(FW)法により、平行巻き
で巻き取り、外径150mmの成形体を得た。
得られた成形体を140℃で1時間硬化させた後実施例
1と同様、コークス粉体中に詰め非酸化性雰囲気で1000
℃まで昇温速度10℃/時間で昇温して炭素化を行った。
この複合材を緻密化するためにタールピッチ中での含浸
と前記条件での炭素化を3回繰り返した後、真空炉を用
い5Torrの減圧下で2000℃まで100℃/時間の速度で高温
処理を行った。こうしてかさ密度1.6g/cm3の円筒状複合
材が得られた。
この複合材を大気ホットプレスのシリンダーとし、ス
リーブパンチには等方性高密度黒鉛を用い、これらを組
み合わせてホットプレス型とした。
このホットプレス型を用いてAl2O3の粉末の加圧試験
(1400℃×200kg/cm2)を行い、シリンダーの耐用回数
を調査したところ、炭化硼素を含有していないc/cシリ
ンダーの1.5倍である45回の使用に耐えた。
またこの複合材についても酸化消耗試験を行った。そ
の結果を第1表に示す。
この第1表からも明らかな通り、実施例のもの(炭化
硼素を含有したc/cコンポジット)は従来のc/cコンポジ
ットまたは黒鉛材料に比し、酸化消耗が低いことを示し
ている。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C08J 5/24 B29C 67/14 W // B29K 105:08 (56)参考文献 特開 平1−145371(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C04B 35/83

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱硬化性樹脂、コールタール又はピッチに
    炭化硼素を含ませ、焼成して形成されるか、又は、硼素
    含有ガスから生成される炭化硼素と熱分解炭素からなる
    炭素質マトリックスと、炭素繊維と、からなる炭素繊維
    強化炭素複合材料であって、前記炭素質マトリックス中
    に前記炭化硼素が表面を含むほぼ全体に、ほぼ均一に分
    散されてなる耐酸化性の炭素繊維強化炭素複合材料。
  2. 【請求項2】前記炭素繊維が、織布、編布、不織布、短
    繊維、炭素質フェルトまたはフィラメントでありマンド
    レルに巻き取られて成形されるもののうちのいずれかで
    ある請求項1に記載の炭素繊維強化炭素複合材料。
  3. 【請求項3】熱硬化性樹脂、コールタール又はピッチに
    炭化硼素を含ませ、焼成して形成されるか、又は、硼素
    含有ガスから生成される炭化硼素と熱分解炭素からなる
    炭素質マトリックスと、炭素繊維と、からなる炭素繊維
    強化炭素複合材料であって、前記炭素質マトリックス中
    に前記炭化硼素が表面を含むほぼ全体に、ほぼ均一に分
    散されてなる耐酸化性の炭素繊維強化炭素複合材料を用
    いたホットプレス用材料。
  4. 【請求項4】ホットプレス用ダイ、中子、パンチの少な
    くとも1種である請求項(3)に記載のホットプレス用
    材料。
  5. 【請求項5】炭素繊維製の織布、編布または不織布に熱
    硬化性樹脂、コールタール又はピッチを含浸してプリプ
    レグを得、このプリプレグを積層し、熱圧成形し、非酸
    化性雰囲気下で焼成して炭素繊維強化炭素複合材料を製
    造する方法に於いて、 (イ) 含浸すべき熱硬化性樹脂、コールタール又はピ
    ッチ中に炭化硼素を含有せしめて、 または (ロ) プリプレグを製造する際に熱硬化性樹脂、コー
    ルタール又はピッチを含浸せしめた後に炭化硼素を均一
    に撤布し、 且つ、 (ハ) プリプレグを熱圧成形した後、1000℃以下の非
    酸化性雰囲気下で焼成し、次いで5Torr以下の減圧下で2
    000℃までの高温処理、 を施して、炭化硼素を表面を含むほぼ全体に、ほぼ均一
    に分散させることを特徴とする炭素繊維強化炭素複合材
    料の製造方法。
  6. 【請求項6】炭素繊維に熱硬化性樹脂、コールタール又
    はピッチを含浸しながら且つ適当な張力を加えながらマ
    ンドレルに巻き取り、熱硬化させた後、非酸化性雰囲気
    下で熱処理して炭素繊維強化炭素複合材料を製造する方
    法に於いて、 (イ) 含浸すべき熱硬化性樹脂、コールタール又はピ
    ッチ中に炭化硼素を含有せしめて、 且つ、 (ロ) 1000℃の非酸化性雰囲気下で焼成し、次いで5T
    orr以下の減圧下で2000℃まで高温処理、 を施して、炭化硼素を表面を含むほぼ全体に、ほぼ均一
    に分散させることを特徴とする炭素繊維強化炭素複合材
    料の製造方法。
  7. 【請求項7】炭素製短繊維を熱硬化性樹脂、コールター
    ル又はピッチ、必要に応じその溶媒と共に混合して得た
    原料粉末を、熱圧成形し、非酸化性雰囲気下で熱処理し
    て炭素繊維強化炭素複合材料を製造する方法に於いて、 (イ) 上記原料粉末調製時に、更に炭化硼素を添加し
    て混合し、 且つ、 (ロ) 1000℃の非酸化性雰囲気下で焼成し、次いで5T
    orr以下の減圧下で2000℃までの高温処理、 を施して、炭化硼素を表面を含むほぼ全体に、ほぼ均一
    に分散させることを特徴とする炭素繊維強化炭素複合材
    料の製造方法。
  8. 【請求項8】炭素質フェルトに熱硬化性樹脂、コールタ
    ール又はピッチを必要に応じてその溶媒に溶解して含浸
    し、非酸化性雰囲気下で熱処理して炭素繊維強化炭素複
    合材料を製造する方法に於いて、 (イ) 上記熱硬化性樹脂、コールタール又はピッチ
    に、更に炭化硼素を添加し、 且つ、 (ロ) 1000℃の非酸化性雰囲気下で焼成し、次いで5T
    orr以下の減圧下で2000℃までの高温処理、 を施して、炭化硼素を表面を含むほぼ全体に、ほぼ均一
    に分散させることを特徴とする炭素繊維強化炭素複合材
    料の製造方法。
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