JPH06172030A - 炭素材料の製造法 - Google Patents
炭素材料の製造法Info
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- JPH06172030A JPH06172030A JP4356586A JP35658692A JPH06172030A JP H06172030 A JPH06172030 A JP H06172030A JP 4356586 A JP4356586 A JP 4356586A JP 35658692 A JP35658692 A JP 35658692A JP H06172030 A JPH06172030 A JP H06172030A
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- D—TEXTILES; PAPER
- D01—NATURAL OR MAN-MADE THREADS OR FIBRES; SPINNING
- D01F—CHEMICAL FEATURES IN THE MANUFACTURE OF ARTIFICIAL FILAMENTS, THREADS, FIBRES, BRISTLES OR RIBBONS; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED FOR THE MANUFACTURE OF CARBON FILAMENTS
- D01F9/00—Artificial filaments or the like of other substances; Manufacture thereof; Apparatus specially adapted for the manufacture of carbon filaments
- D01F9/08—Artificial filaments or the like of other substances; Manufacture thereof; Apparatus specially adapted for the manufacture of carbon filaments of inorganic material
- D01F9/12—Carbon filaments; Apparatus specially adapted for the manufacture thereof
- D01F9/14—Carbon filaments; Apparatus specially adapted for the manufacture thereof by decomposition of organic filaments
- D01F9/145—Carbon filaments; Apparatus specially adapted for the manufacture thereof by decomposition of organic filaments from pitch or distillation residues
- D01F9/15—Carbon filaments; Apparatus specially adapted for the manufacture thereof by decomposition of organic filaments from pitch or distillation residues from coal pitch
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C04—CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
- C04B—LIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
- C04B35/00—Shaped ceramic products characterised by their composition; Ceramics compositions; Processing powders of inorganic compounds preparatory to the manufacturing of ceramic products
- C04B35/71—Ceramic products containing macroscopic reinforcing agents
- C04B35/78—Ceramic products containing macroscopic reinforcing agents containing non-metallic materials
- C04B35/80—Fibres, filaments, whiskers, platelets, or the like
- C04B35/83—Carbon fibres in a carbon matrix
-
- D—TEXTILES; PAPER
- D01—NATURAL OR MAN-MADE THREADS OR FIBRES; SPINNING
- D01F—CHEMICAL FEATURES IN THE MANUFACTURE OF ARTIFICIAL FILAMENTS, THREADS, FIBRES, BRISTLES OR RIBBONS; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED FOR THE MANUFACTURE OF CARBON FILAMENTS
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- Ceramic Products (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 高価な炭素繊維織物を用いることなく、また
繊維同士をバインダーで固定する工程を行わずに、性能
のよい炭素/炭素複合材料を得るための簡便な製造プロ
セスを提供する。 【構成】 不融化処理された炭素繊維の前駆繊維を該不
融化処理時の温度よりも低い処理温度において一軸加圧
成形し、次いで炭化処理する。 【効果】 本発明により、バインダーを用いることなく
一次成形された炭素材料を製造でき、このため簡便な方
法で炭素材料および炭素/炭素複合材料を製造すること
が可能となった。
繊維同士をバインダーで固定する工程を行わずに、性能
のよい炭素/炭素複合材料を得るための簡便な製造プロ
セスを提供する。 【構成】 不融化処理された炭素繊維の前駆繊維を該不
融化処理時の温度よりも低い処理温度において一軸加圧
成形し、次いで炭化処理する。 【効果】 本発明により、バインダーを用いることなく
一次成形された炭素材料を製造でき、このため簡便な方
法で炭素材料および炭素/炭素複合材料を製造すること
が可能となった。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は炭素材料の製造法に関す
る。
る。
【0002】
【従来の技術】炭素/炭素複合材料は、1000℃以上
の高温においても高強度、高弾性率を維持し、かつ熱膨
張率が小さい等の特異な性質を有する材料であり、航空
宇宙機器の部品、ブレーキ、炉材等への利用が期待され
ている。
の高温においても高強度、高弾性率を維持し、かつ熱膨
張率が小さい等の特異な性質を有する材料であり、航空
宇宙機器の部品、ブレーキ、炉材等への利用が期待され
ている。
【0003】これらの炭素/炭素複合材料に用いられる
炭素繊維は、2次元織物が中心であり、用途により3次
元織物も使用されている。これらの織物を用いると高強
度の炭素/炭素複合材料が得られるものの、織物の構造
及び製造法が複雑であり、また高価である。
炭素繊維は、2次元織物が中心であり、用途により3次
元織物も使用されている。これらの織物を用いると高強
度の炭素/炭素複合材料が得られるものの、織物の構造
及び製造法が複雑であり、また高価である。
【0004】一方、いわゆるチョップド等の短繊維状の
炭素繊維を使用した場合には、通常の方法では充分な補
強効果が得られない。また、上記の織物や短繊維状の炭
素繊維から炭素/炭素複合材料を製造する「緻密化工
程」を行う際は、ピッチや熱硬化性樹脂(バインダー)
で炭素繊維同志を固定する工程を別に行う必要があり、
この工程が炭素/炭素複合材料製造プロセス中での生産
性を低下させる原因の一つとなっている。
炭素繊維を使用した場合には、通常の方法では充分な補
強効果が得られない。また、上記の織物や短繊維状の炭
素繊維から炭素/炭素複合材料を製造する「緻密化工
程」を行う際は、ピッチや熱硬化性樹脂(バインダー)
で炭素繊維同志を固定する工程を別に行う必要があり、
この工程が炭素/炭素複合材料製造プロセス中での生産
性を低下させる原因の一つとなっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、高価
な炭素繊維織物を用いることなく、また繊維同士をバイ
ンダーで固定する工程を行わずに、性能のよい炭素/炭
素複合材料を得ることのできる簡便な製造プロセスを提
供することにある。
な炭素繊維織物を用いることなく、また繊維同士をバイ
ンダーで固定する工程を行わずに、性能のよい炭素/炭
素複合材料を得ることのできる簡便な製造プロセスを提
供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、不融化処理さ
れた炭素繊維の前駆繊維(以下、「不融化繊維」とい
う)を該不融化処理時の温度よりも低い処理温度におい
て一軸加圧成形し、次いで常圧において炭化処理するこ
とを特徴とする炭素材料の製造法に関する。また本発明
は、不融化繊維を該不融化処理時の温度よりも低い処理
温度において一軸加圧成形し、次いで前記一軸加圧成形
時の圧力よりも低い圧力で一軸加圧しながら炭化処理す
ることを特徴とする炭素材料の製造法に関する。
れた炭素繊維の前駆繊維(以下、「不融化繊維」とい
う)を該不融化処理時の温度よりも低い処理温度におい
て一軸加圧成形し、次いで常圧において炭化処理するこ
とを特徴とする炭素材料の製造法に関する。また本発明
は、不融化繊維を該不融化処理時の温度よりも低い処理
温度において一軸加圧成形し、次いで前記一軸加圧成形
時の圧力よりも低い圧力で一軸加圧しながら炭化処理す
ることを特徴とする炭素材料の製造法に関する。
【0007】以下、本発明による炭素材料の製造法につ
いて詳述する。
いて詳述する。
【0008】本発明でいう不融化繊維とは、ピッチ繊
維、ポリアクリロニトリル繊維、レーヨン等の炭素繊維
前駆体を不融化処理して得られる繊維であり、目的とす
る炭素材料に特に高い耐熱性、耐酸化性が要求される場
合、該不融化繊維としてピッチ繊維を不融化した不融化
繊維を用いることが望ましい。
維、ポリアクリロニトリル繊維、レーヨン等の炭素繊維
前駆体を不融化処理して得られる繊維であり、目的とす
る炭素材料に特に高い耐熱性、耐酸化性が要求される場
合、該不融化繊維としてピッチ繊維を不融化した不融化
繊維を用いることが望ましい。
【0009】ここで、本発明においては不融化繊維を用
いることを不可欠とする。この際に不融化されていない
繊維、例えばピッチ繊維等を用いると、一軸加圧工程で
繊維同志が過度に接着してしまい、繊維強化材としての
利点を失ってしまうために、良好な炭素材料が得られ
ず、また炭化糸を用いると、一軸加圧工程で繊維同志の
接着が不足し、バインダーが必要になり、共に本発明の
目的を達成することはできない。
いることを不可欠とする。この際に不融化されていない
繊維、例えばピッチ繊維等を用いると、一軸加圧工程で
繊維同志が過度に接着してしまい、繊維強化材としての
利点を失ってしまうために、良好な炭素材料が得られ
ず、また炭化糸を用いると、一軸加圧工程で繊維同志の
接着が不足し、バインダーが必要になり、共に本発明の
目的を達成することはできない。
【0010】本発明の不融化繊維の原料の中でも特に好
ましく用いられるピッチ繊維とは、炭素質ピッチを公知
の方法で溶融紡糸することにより得られる平均直径5〜
100μm、好ましくは7〜30μmの繊維である。
ましく用いられるピッチ繊維とは、炭素質ピッチを公知
の方法で溶融紡糸することにより得られる平均直径5〜
100μm、好ましくは7〜30μmの繊維である。
【0011】炭素質ピッチは特に限定されず、公知のも
のを用いることができ、特に、軟化点100〜400
℃、好ましくは150〜350℃を有する石炭系あるい
は石油系のピッチを用いることが望ましい。また、炭素
質ピッチは、光学的に等方性のピッチあるいは異方性の
ピッチのいずれも使用できるが、光学的異方性相の含量
が60〜100%の光学的異方性ピッチが特に好ましく
用いられる。
のを用いることができ、特に、軟化点100〜400
℃、好ましくは150〜350℃を有する石炭系あるい
は石油系のピッチを用いることが望ましい。また、炭素
質ピッチは、光学的に等方性のピッチあるいは異方性の
ピッチのいずれも使用できるが、光学的異方性相の含量
が60〜100%の光学的異方性ピッチが特に好ましく
用いられる。
【0012】不融化処理は、酸化性ガス雰囲気下、50
〜400℃、好ましくは100〜350℃、さらに好ま
しくは180〜320℃で行うことができる。酸化性ガ
スとしては、空気、酸素、窒素化合物、硫黄化合物、ハ
ロゲン、あるいはこれらの混合物が使用できる。処理時
間は通常10分〜20時間、好ましくは30分〜10時
間である。
〜400℃、好ましくは100〜350℃、さらに好ま
しくは180〜320℃で行うことができる。酸化性ガ
スとしては、空気、酸素、窒素化合物、硫黄化合物、ハ
ロゲン、あるいはこれらの混合物が使用できる。処理時
間は通常10分〜20時間、好ましくは30分〜10時
間である。
【0013】本発明においては、前記不融化繊維を不融
化処理温度よりも低い温度で一軸加圧成形し、さらに炭
化して炭素材料とする。一軸加圧成形は、プレス装置を
用い、通常1〜100Kg/cm2、好ましくは2〜5
0Kg/cm2、より好ましくは2Kg/cm2以上2
0Kg/cm2未満の圧力下において実施する。
化処理温度よりも低い温度で一軸加圧成形し、さらに炭
化して炭素材料とする。一軸加圧成形は、プレス装置を
用い、通常1〜100Kg/cm2、好ましくは2〜5
0Kg/cm2、より好ましくは2Kg/cm2以上2
0Kg/cm2未満の圧力下において実施する。
【0014】一軸成形時の温度は前記不融化温度よりも
低く、通常0℃〜400℃、好ましくは20〜350℃
であり、室温でも充分に一軸成形を行うことができる。
不融化繊維の一軸加圧成形は、通常は非酸化性雰囲気下
で実施されるが、大気中においても充分に実施すること
ができ、プレス設備を大幅に簡略化することが可能とな
る。
低く、通常0℃〜400℃、好ましくは20〜350℃
であり、室温でも充分に一軸成形を行うことができる。
不融化繊維の一軸加圧成形は、通常は非酸化性雰囲気下
で実施されるが、大気中においても充分に実施すること
ができ、プレス設備を大幅に簡略化することが可能とな
る。
【0015】不融化繊維を一軸加圧成形するためには、
好ましくはまず処理容器内に不融化繊維を強制落下もし
くは自由落下させ、一軸加圧用容器内に積層あるいは自
然沈積させて充填する。この時、不融化繊維は連続繊維
もしくは1〜100cmの短繊維状で積層あるいは沈積
される。
好ましくはまず処理容器内に不融化繊維を強制落下もし
くは自由落下させ、一軸加圧用容器内に積層あるいは自
然沈積させて充填する。この時、不融化繊維は連続繊維
もしくは1〜100cmの短繊維状で積層あるいは沈積
される。
【0016】不融化繊維の連続繊維を一軸加圧用容器内
に充填する方法としては、例えばかご等の容器で不融化
された繊維をそのまま一軸加圧用容器内に落下させる方
法、不融化繊維を一旦プーリーに送り一軸加圧用容器内
に均等に充填する方法、不融化繊維を空気エジェクター
を介して、一軸加圧用容器内に強制的に移送充填する方
法等が挙げられる。
に充填する方法としては、例えばかご等の容器で不融化
された繊維をそのまま一軸加圧用容器内に落下させる方
法、不融化繊維を一旦プーリーに送り一軸加圧用容器内
に均等に充填する方法、不融化繊維を空気エジェクター
を介して、一軸加圧用容器内に強制的に移送充填する方
法等が挙げられる。
【0017】また、短繊維を容器等に充填する方法とし
ては、例えば短繊維化された不融化繊維を一軸加圧用の
容器中に自由落下させて沈積充填する方法、連続繊維を
容器上に供給し、カッター等で切断すると共に落下させ
る方法等が挙げられる。
ては、例えば短繊維化された不融化繊維を一軸加圧用の
容器中に自由落下させて沈積充填する方法、連続繊維を
容器上に供給し、カッター等で切断すると共に落下させ
る方法等が挙げられる。
【0018】上記いずれの充填方法においても、均等に
充填することが望ましく、そのために、例えば充填時に
落下位置もしくは充填位置が移動するように、充填装置
および/または充填容器を移動させることも、好ましく
行われる。また、一軸加圧用の容器としては、一軸加圧
のためのダイス等を用いると、工程が簡略化されるため
に好ましい。また一軸加圧下の炭化・成形の前、あるい
は後に、繊維の積層面方向に対して垂直にニードルパン
チ処理を行うこともできる。
充填することが望ましく、そのために、例えば充填時に
落下位置もしくは充填位置が移動するように、充填装置
および/または充填容器を移動させることも、好ましく
行われる。また、一軸加圧用の容器としては、一軸加圧
のためのダイス等を用いると、工程が簡略化されるため
に好ましい。また一軸加圧下の炭化・成形の前、あるい
は後に、繊維の積層面方向に対して垂直にニードルパン
チ処理を行うこともできる。
【0019】本発明においては、上記一軸加圧成形に続
いて、常圧下もしくは一軸加圧下での炭化処理を行い、
炭素材料を得る。一軸加圧下での炭化処理を行う場合、
圧力は前記一軸加圧成形時の圧力より低いことが好まし
く、具体的にはホットプレスにより通常0.001〜1
00Kg/cm2、好ましくは0.01〜50Kg/c
m2、より好ましくは0.02Kg/cm2以上20K
g/cm2未満の圧力下でかつ前記一軸加圧成形時の圧
力より低いことが望ましい。上記炭化処理は、前記一軸
加圧成形時の容器に入れたまま行うことができるが、一
旦容器から取り出し、二枚の板に挟み、該板同志をボル
トで固定したまま炭化処理することもできる。
いて、常圧下もしくは一軸加圧下での炭化処理を行い、
炭素材料を得る。一軸加圧下での炭化処理を行う場合、
圧力は前記一軸加圧成形時の圧力より低いことが好まし
く、具体的にはホットプレスにより通常0.001〜1
00Kg/cm2、好ましくは0.01〜50Kg/c
m2、より好ましくは0.02Kg/cm2以上20K
g/cm2未満の圧力下でかつ前記一軸加圧成形時の圧
力より低いことが望ましい。上記炭化処理は、前記一軸
加圧成形時の容器に入れたまま行うことができるが、一
旦容器から取り出し、二枚の板に挟み、該板同志をボル
トで固定したまま炭化処理することもできる。
【0020】炭化処理時の温度は、通常400〜300
0℃、好ましくは500〜2500℃であり、処理時間
は、通常10分〜10時間、好ましくは30分〜4時間
である。この際の雰囲気は、例えば窒素、ヘリウム、ネ
オン、アルゴン、キセノン、ラドン等の非酸化性雰囲気
が好ましい。また、比較的低温、例えば400〜600
℃程度の温度で、かつ短時間の処理であれば、酸化性雰
囲気中であってもよい。
0℃、好ましくは500〜2500℃であり、処理時間
は、通常10分〜10時間、好ましくは30分〜4時間
である。この際の雰囲気は、例えば窒素、ヘリウム、ネ
オン、アルゴン、キセノン、ラドン等の非酸化性雰囲気
が好ましい。また、比較的低温、例えば400〜600
℃程度の温度で、かつ短時間の処理であれば、酸化性雰
囲気中であってもよい。
【0021】得られる炭素材料の空隙率は、通常10〜
90vol%、好ましくは20〜80vol%、さらに
好ましくは30〜70vol%である。ここで空隙率が
前記範囲を超えると炭素材料の形状保持性が低下し、こ
れを緻密化する場合に成形体の欠落、割れあるいは変形
等を生じる。また空隙率が前記範囲に満たない場合に
は、炭化処理後に炭素材料に割れを生じたり、炭素材料
が脆性的な破壊を起こすようになり、モノリシック材料
のような挙動を示す為に好ましくない。
90vol%、好ましくは20〜80vol%、さらに
好ましくは30〜70vol%である。ここで空隙率が
前記範囲を超えると炭素材料の形状保持性が低下し、こ
れを緻密化する場合に成形体の欠落、割れあるいは変形
等を生じる。また空隙率が前記範囲に満たない場合に
は、炭化処理後に炭素材料に割れを生じたり、炭素材料
が脆性的な破壊を起こすようになり、モノリシック材料
のような挙動を示す為に好ましくない。
【0022】得られる炭素材料のかさ密度は炭化温度に
より決定されるが、通常0.1〜1.8g/cc、好ま
しくは0.3〜1.5g/cc、さらに好ましくは0.
7〜1.4g/ccである。かさ密度が前記範囲に満た
ない場合には、1次成形体の形状保持性が低下し、これ
を緻密化する場合に成形体の欠落あるいは変形等を生じ
る。またかさ密度が前記範囲を超える場合には緻密化後
の成形体が脆性的な破壊を起こすようになり、モノリシ
ック材料のような挙動を示す。
より決定されるが、通常0.1〜1.8g/cc、好ま
しくは0.3〜1.5g/cc、さらに好ましくは0.
7〜1.4g/ccである。かさ密度が前記範囲に満た
ない場合には、1次成形体の形状保持性が低下し、これ
を緻密化する場合に成形体の欠落あるいは変形等を生じ
る。またかさ密度が前記範囲を超える場合には緻密化後
の成形体が脆性的な破壊を起こすようになり、モノリシ
ック材料のような挙動を示す。
【0023】上記炭化処理に続いて、常圧下の炭化処理
あるいは黒鉛化処理を行うこともでき、この場合、非酸
化性雰囲気下、通常900〜3000℃、好ましくは1
000〜2500℃の条件下において実施できる。
あるいは黒鉛化処理を行うこともでき、この場合、非酸
化性雰囲気下、通常900〜3000℃、好ましくは1
000〜2500℃の条件下において実施できる。
【0024】本発明により得られた炭素材料は、そのま
ま炭素材料として利用するだけでなく、該炭素材料が有
する空隙部分に、化学気相蒸着によるマトリックスおよ
び/またはピッチを出発原料とするマトリックスを生成
させることにより、緻密化して炭素/炭素複合材料を製
造することもできる。
ま炭素材料として利用するだけでなく、該炭素材料が有
する空隙部分に、化学気相蒸着によるマトリックスおよ
び/またはピッチを出発原料とするマトリックスを生成
させることにより、緻密化して炭素/炭素複合材料を製
造することもできる。
【0025】化学気相蒸着により炭素材料を緻密化する
場合、例えばメタン、エタン、アセチレン、プロパン、
ベンゼンあるいは天然ガスなどの炭化水素あるいはこれ
らの少なくとも一種を不活性ガスあるいは水素で希釈し
たものを原料とし、該原料を熱分解することにより、上
記炭素材料の空隙部分に熱分解炭素を沈着させる方法を
用いることができる。
場合、例えばメタン、エタン、アセチレン、プロパン、
ベンゼンあるいは天然ガスなどの炭化水素あるいはこれ
らの少なくとも一種を不活性ガスあるいは水素で希釈し
たものを原料とし、該原料を熱分解することにより、上
記炭素材料の空隙部分に熱分解炭素を沈着させる方法を
用いることができる。
【0026】熱分解時の温度は、通常700〜3000
℃、好ましくは800〜2500℃程度である。熱分解
時の圧力は常圧でもよいが、減圧が好ましく、具体的に
は、通常0.5〜100Torr、好ましくは0.5〜
50Torrである。不活性ガスあるいは、水素等の希
釈ガスを、反応速度を制御する目的で用いることがで
き、その場合、これらの希釈ガスは上記炭化水素ガスに
対して、通常0.1〜1000倍体積、好ましくは1〜
100倍体積用いるのが望ましい。この際希釈ガスの割
合が上記範囲よりも少ない場合には、充分な希釈効果が
得られず、また希釈ガスの割合が上記範囲よりも多い場
合には、反応速度が必要以上に低下するために、好まし
くない。
℃、好ましくは800〜2500℃程度である。熱分解
時の圧力は常圧でもよいが、減圧が好ましく、具体的に
は、通常0.5〜100Torr、好ましくは0.5〜
50Torrである。不活性ガスあるいは、水素等の希
釈ガスを、反応速度を制御する目的で用いることがで
き、その場合、これらの希釈ガスは上記炭化水素ガスに
対して、通常0.1〜1000倍体積、好ましくは1〜
100倍体積用いるのが望ましい。この際希釈ガスの割
合が上記範囲よりも少ない場合には、充分な希釈効果が
得られず、また希釈ガスの割合が上記範囲よりも多い場
合には、反応速度が必要以上に低下するために、好まし
くない。
【0027】ピッチを出発原料とするマトリックスによ
り緻密化する場合には、通常炭素質ピッチを炭素材料に
含浸させた後に、炭化する方法が用いられる。炭素質ピ
ッチは特に限定されず公知のものを用いることができ、
特に軟化点100〜400℃、好ましくは150〜35
0℃の範囲内にある石炭系あるいは石油系のピッチを用
いることが望ましい。また、炭素質ピッチは、光学的に
等方性のピッチあるいは異方性のピッチのいずれも使用
できるが、光学的異方性相の含量が60〜100%の光
学的異方性ピッチが特に好ましく用いられる。
り緻密化する場合には、通常炭素質ピッチを炭素材料に
含浸させた後に、炭化する方法が用いられる。炭素質ピ
ッチは特に限定されず公知のものを用いることができ、
特に軟化点100〜400℃、好ましくは150〜35
0℃の範囲内にある石炭系あるいは石油系のピッチを用
いることが望ましい。また、炭素質ピッチは、光学的に
等方性のピッチあるいは異方性のピッチのいずれも使用
できるが、光学的異方性相の含量が60〜100%の光
学的異方性ピッチが特に好ましく用いられる。
【0028】含浸の方法は特に限定されず、公知の方法
で行うことができ、例えば炭素材料と炭素質ピッチを真
空容器内に密封し、減圧下で加熱溶融することにより行
うことができる。この場合の減圧としては、例えば1×
10−2〜300Torr程度で行うことができる。加
熱温度は、通常炭素質ピッチの軟化点温度以上、且つ分
解開始温度未満、好ましくは軟化点温度より30℃以上
高く分解開始温度未満、さらに好ましくは180〜45
0℃である。
で行うことができ、例えば炭素材料と炭素質ピッチを真
空容器内に密封し、減圧下で加熱溶融することにより行
うことができる。この場合の減圧としては、例えば1×
10−2〜300Torr程度で行うことができる。加
熱温度は、通常炭素質ピッチの軟化点温度以上、且つ分
解開始温度未満、好ましくは軟化点温度より30℃以上
高く分解開始温度未満、さらに好ましくは180〜45
0℃である。
【0029】炭化は常圧で行うこともできるが、通常は
加圧下あるいはプレス化で行う。加圧下の炭化は、例え
ば含浸された炭素材料を入れた容器を真空にし、ついで
例えばアルゴン、ヘリウム、ラドン、ネオン、場合によ
り窒素、好ましくはアルゴン等の非酸化性ガスにより通
常50〜10000Kg/cm2、好ましくは100〜
2000Kg/cm2に加圧し、400〜2000℃、
好ましくは500〜1500℃に加熱することにより行
われる。
加圧下あるいはプレス化で行う。加圧下の炭化は、例え
ば含浸された炭素材料を入れた容器を真空にし、ついで
例えばアルゴン、ヘリウム、ラドン、ネオン、場合によ
り窒素、好ましくはアルゴン等の非酸化性ガスにより通
常50〜10000Kg/cm2、好ましくは100〜
2000Kg/cm2に加圧し、400〜2000℃、
好ましくは500〜1500℃に加熱することにより行
われる。
【0030】また、プレス下の炭化は、ホットプレスに
より通常10〜500Kg/cm2、好ましくは20〜
200Kg/cm2に一軸加圧し、400〜2000
℃、好ましくは500〜1500℃に加熱することによ
り行われる。
より通常10〜500Kg/cm2、好ましくは20〜
200Kg/cm2に一軸加圧し、400〜2000
℃、好ましくは500〜1500℃に加熱することによ
り行われる。
【0031】
【発明の効果】本発明により、バインダーを用いること
なく一次成形された炭素材料を製造でき、このため簡便
な方法で炭素材料および炭素/炭素複合材料を製造する
ことが可能となった。
なく一次成形された炭素材料を製造でき、このため簡便
な方法で炭素材料および炭素/炭素複合材料を製造する
ことが可能となった。
【0032】また、本発明による炭素材料は、繊維同志
がその形態を十分にとどめたまま成形されており、かつ
適度な空隙率をもつ。このため炭素/炭素複合材料の原
料として、非常に有用である。このような炭素材料は、
不融化糸を低温で一軸加圧成形した後に、炭化するとい
う組み合わせで初めて製造可能となったものであって、
この他の原料、例えばピッチ繊維や炭化糸を使用した
り、この他の条件で成形を行っても、また工程の順序を
変えても、本発明の炭素材料を製造することはできな
い。
がその形態を十分にとどめたまま成形されており、かつ
適度な空隙率をもつ。このため炭素/炭素複合材料の原
料として、非常に有用である。このような炭素材料は、
不融化糸を低温で一軸加圧成形した後に、炭化するとい
う組み合わせで初めて製造可能となったものであって、
この他の原料、例えばピッチ繊維や炭化糸を使用した
り、この他の条件で成形を行っても、また工程の順序を
変えても、本発明の炭素材料を製造することはできな
い。
【0033】
【実施例】以下に実施例をあげ、本発明を具体的に説明
するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0034】(実施例1)(常温成形後常圧炭化) 軟化点280℃を有する光学的異方性の石油系ピッチを
溶融紡糸し、平均直径13μmのピッチ繊維を得た。こ
のピッチ繊維2000本のトウを空気中、230℃で不
融化処理して不融化繊維のトウを得た。この不融化繊維
トウをダイス上部より連続的に落下沈積してダイス内に
充填し、25℃においてプレスにより50Kg/cm2
の圧力で2分成形し、さらに窒素ガス中、常圧下、10
00℃において1時間炭化して空隙率40%およびかさ
密度1.1g/ccの炭素材料とした。
溶融紡糸し、平均直径13μmのピッチ繊維を得た。こ
のピッチ繊維2000本のトウを空気中、230℃で不
融化処理して不融化繊維のトウを得た。この不融化繊維
トウをダイス上部より連続的に落下沈積してダイス内に
充填し、25℃においてプレスにより50Kg/cm2
の圧力で2分成形し、さらに窒素ガス中、常圧下、10
00℃において1時間炭化して空隙率40%およびかさ
密度1.1g/ccの炭素材料とした。
【0035】(実施例2)(常温成形後固定炭化) 軟化点280℃を有する光学的異方性の石油系ピッチを
溶融紡糸し、平均直径13μmのピッチ繊維を得た。こ
のピッチ繊維2000本のトウを空気中、230℃で不
融化処理して不融化繊維を得た。この不融化繊維トウを
10cmに切断し、ダイス内に充填し、25℃において
プレスにより50Kg/cm2の圧力で3分成形し、こ
れを黒鉛製の治具にて固定し、窒素ガス中、700℃に
おいて1時間炭化して空隙率40%およびかさ密度1.
1g/ccの炭素材料とした。
溶融紡糸し、平均直径13μmのピッチ繊維を得た。こ
のピッチ繊維2000本のトウを空気中、230℃で不
融化処理して不融化繊維を得た。この不融化繊維トウを
10cmに切断し、ダイス内に充填し、25℃において
プレスにより50Kg/cm2の圧力で3分成形し、こ
れを黒鉛製の治具にて固定し、窒素ガス中、700℃に
おいて1時間炭化して空隙率40%およびかさ密度1.
1g/ccの炭素材料とした。
【0036】(実施例3)(常温成形後低圧炭化) 軟化点280℃を有する光学的異方性の石油系ピッチを
溶融紡糸し、平均直径13μmのピッチ繊維を得た。こ
のピッチ繊維2000本のトウを空気中、230℃で不
融化処理して不融化繊維を得た。この不融化繊維トウを
10cmに切断し、ダイス内に充填し、25℃において
プレスにより50Kg/cm2の圧力で1分成形し、こ
れを窒素ガス中、0.05Kg/cm2の圧力でプレス
しながら700℃において1時間炭化して空隙率40%
およびかさ密度1.1g/ccの炭素材料とした。
溶融紡糸し、平均直径13μmのピッチ繊維を得た。こ
のピッチ繊維2000本のトウを空気中、230℃で不
融化処理して不融化繊維を得た。この不融化繊維トウを
10cmに切断し、ダイス内に充填し、25℃において
プレスにより50Kg/cm2の圧力で1分成形し、こ
れを窒素ガス中、0.05Kg/cm2の圧力でプレス
しながら700℃において1時間炭化して空隙率40%
およびかさ密度1.1g/ccの炭素材料とした。
【0037】(実施例4)(C/Cコンポジット) 軟化点280℃を有する光学的異方性の石油系ピッチを
溶融紡糸し、平均直径13μmのピッチ繊維を得た。こ
のピッチ繊維2000本のトウを空気中230℃で不融
化処理して不融化繊維を得た。この不融化繊維トウを1
0cmに切断し、ダイス内に充填し、25℃においてプ
レスにより50Kg/cm2の圧力で2分成形し、これ
を窒素ガス中、0.02Kg/cm2の圧力でプレスし
ながら700℃において1時間炭化した後、窒素中、常
圧下で2000℃で焼成し、空隙率40%およびかさ密
度1.1g/ccの炭素材料とした。これにメタンを原
料ガスとする化学気相蒸着により、1200℃、1.5
Torrにおいて200時間緻密化を行い、炭素/炭素
複合材料を製造した。得られた炭素/炭素複合材料の空
隙率は5%未満であった。偏光顕微鏡あるいは電子顕微
鏡を用いた観察により、クラックがなく、マトリックス
がきわめて均一に分布していることが明らかとなった。
溶融紡糸し、平均直径13μmのピッチ繊維を得た。こ
のピッチ繊維2000本のトウを空気中230℃で不融
化処理して不融化繊維を得た。この不融化繊維トウを1
0cmに切断し、ダイス内に充填し、25℃においてプ
レスにより50Kg/cm2の圧力で2分成形し、これ
を窒素ガス中、0.02Kg/cm2の圧力でプレスし
ながら700℃において1時間炭化した後、窒素中、常
圧下で2000℃で焼成し、空隙率40%およびかさ密
度1.1g/ccの炭素材料とした。これにメタンを原
料ガスとする化学気相蒸着により、1200℃、1.5
Torrにおいて200時間緻密化を行い、炭素/炭素
複合材料を製造した。得られた炭素/炭素複合材料の空
隙率は5%未満であった。偏光顕微鏡あるいは電子顕微
鏡を用いた観察により、クラックがなく、マトリックス
がきわめて均一に分布していることが明らかとなった。
【0038】(比較例1)(成形温度・炭化加圧がとも
に高すぎる例) 軟化点280℃を有する光学的異方性の石油系ピッチを
溶融紡糸し、平均直径13μmのピッチ繊維を得た。こ
のピッチ繊維2000本のトウを空気中、230℃で不
融化処理して不融化繊維を得た。この不融化繊維トウを
10cmに切断し、ダイス内に充填し、350℃におい
てプレスにより50Kg/cm2の圧力で2分成形し、
さらにこれを70Kg/cm2の圧力でプレスしながら
窒素ガス中、700℃において1時間炭化し、放冷した
ところ、成形体にはヒビ割れが見られた。
に高すぎる例) 軟化点280℃を有する光学的異方性の石油系ピッチを
溶融紡糸し、平均直径13μmのピッチ繊維を得た。こ
のピッチ繊維2000本のトウを空気中、230℃で不
融化処理して不融化繊維を得た。この不融化繊維トウを
10cmに切断し、ダイス内に充填し、350℃におい
てプレスにより50Kg/cm2の圧力で2分成形し、
さらにこれを70Kg/cm2の圧力でプレスしながら
窒素ガス中、700℃において1時間炭化し、放冷した
ところ、成形体にはヒビ割れが見られた。
【0039】(比較例2)(成形温度が高すぎる例・加
圧炭化) 軟化点280℃を有する光学的異方性の石油系ピッチを
溶融紡糸し、平均直径13μmのピッチ繊維を得た。こ
のピッチ繊維2000本のトウを空気中、230℃で不
融化処理して不融化繊維を得た。この不融化繊維トウを
10cmに切断し、ダイス内に充填し、350℃におい
てプレスにより50Kg/cm2の圧力で2分成形し、
さらにこれを30Kg/cm2の圧力でプレスしながら
窒素ガス中、700℃において1時間炭化し、放冷した
ところ、成形体にはヒビ割れが見られた。
圧炭化) 軟化点280℃を有する光学的異方性の石油系ピッチを
溶融紡糸し、平均直径13μmのピッチ繊維を得た。こ
のピッチ繊維2000本のトウを空気中、230℃で不
融化処理して不融化繊維を得た。この不融化繊維トウを
10cmに切断し、ダイス内に充填し、350℃におい
てプレスにより50Kg/cm2の圧力で2分成形し、
さらにこれを30Kg/cm2の圧力でプレスしながら
窒素ガス中、700℃において1時間炭化し、放冷した
ところ、成形体にはヒビ割れが見られた。
【0040】(比較例3)(炭化圧力が高すぎる例) 軟化点280℃を有する光学的異方性の石油系ピッチを
溶融紡糸し、平均直径13μmのピッチ繊維を得た。こ
のピッチ繊維2000本のトウを空気中、230℃で不
融化処理して不融化繊維を得た。この不融化繊維トウを
10cmに切断し、ダイス内に充填し、25℃において
プレスにより50Kg/cm2の圧力で2分成形し、さ
らにこれを窒素ガス中70Kg/cm2の圧力でプレス
しながら700℃において1時間炭化し、放冷したとこ
ろ、成形体にはヒビ割れが見られた。
溶融紡糸し、平均直径13μmのピッチ繊維を得た。こ
のピッチ繊維2000本のトウを空気中、230℃で不
融化処理して不融化繊維を得た。この不融化繊維トウを
10cmに切断し、ダイス内に充填し、25℃において
プレスにより50Kg/cm2の圧力で2分成形し、さ
らにこれを窒素ガス中70Kg/cm2の圧力でプレス
しながら700℃において1時間炭化し、放冷したとこ
ろ、成形体にはヒビ割れが見られた。
【0041】(比較例4)(高すぎる成形→常圧炭化の
例) 軟化点280℃を有する光学的異方性の石油系ピッチを
溶融紡糸し、平均直径13μmのピッチ繊維を得た。こ
のピッチ繊維2000本のトウを空気中、230℃で不
融化処理して不融化繊維のトウを得た。この不融化繊維
トウをダイス上部より連続的に落下沈積してダイス内に
充填し、300℃においてプレスにより50Kg/cm
2の圧力で2分成形し、さらに窒素ガス中、常圧下、1
000℃において1時間炭化したところ、成形体にはヒ
ビ割れが見られた。
例) 軟化点280℃を有する光学的異方性の石油系ピッチを
溶融紡糸し、平均直径13μmのピッチ繊維を得た。こ
のピッチ繊維2000本のトウを空気中、230℃で不
融化処理して不融化繊維のトウを得た。この不融化繊維
トウをダイス上部より連続的に落下沈積してダイス内に
充填し、300℃においてプレスにより50Kg/cm
2の圧力で2分成形し、さらに窒素ガス中、常圧下、1
000℃において1時間炭化したところ、成形体にはヒ
ビ割れが見られた。
【0042】(比較例5)(不融化繊維を使用しなかっ
た例) 炭素繊維トウおよびピッチをダイス内に充填し、ホット
プレスにより10Kg/cm2の圧力下、600℃にお
いて1時間プレス炭化して空隙率30%、かさ密度1.
1g/ccの炭素材料とした、これを窒素中、常圧下に
おいて1000℃で焼成したところ中央部に亀裂が生じ
ており、もはや緻密化して炭素/炭素複合材料とするこ
とは不可能であった。
た例) 炭素繊維トウおよびピッチをダイス内に充填し、ホット
プレスにより10Kg/cm2の圧力下、600℃にお
いて1時間プレス炭化して空隙率30%、かさ密度1.
1g/ccの炭素材料とした、これを窒素中、常圧下に
おいて1000℃で焼成したところ中央部に亀裂が生じ
ており、もはや緻密化して炭素/炭素複合材料とするこ
とは不可能であった。
Claims (2)
- 【請求項1】 不融化処理された炭素繊維の前駆繊維を
該不融化処理時の温度よりも低い処理温度において一軸
加圧成形し、次いで常圧において炭化処理することを特
徴とする炭素材料の製造法。 - 【請求項2】 不融化処理された炭素繊維の前駆繊維を
該不融化処理時の温度よりも低い処理温度において一軸
加圧成形し、次いで前記一軸加圧成形時の圧力よりも低
い圧力で一軸加圧しながら炭化処理することを特徴とす
る炭素材料の製造法。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35658692A JP3151580B2 (ja) | 1992-12-04 | 1992-12-04 | 炭素材料の製造法 |
EP93309722A EP0601808B1 (en) | 1992-12-04 | 1993-12-03 | Process for producing carbon preform |
US08/163,064 US5433937A (en) | 1992-12-04 | 1993-12-06 | Process for producing carbon preform |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06172030A true JPH06172030A (ja) | 1994-06-21 |
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Family
ID=18449771
Family Applications (1)
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---|---|---|---|
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---|---|
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EP (1) | EP0601808B1 (ja) |
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JPH08209513A (ja) * | 1994-08-05 | 1996-08-13 | Amoco Corp | 繊維強化された炭素及び黒鉛物品 |
US5733484A (en) * | 1995-02-22 | 1998-03-31 | Nippon Oil Co., Ltd. | Method for manufacturing carbon preform and carbon/carbon composite material |
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US6106791A (en) * | 1995-06-28 | 2000-08-22 | Mitsubishi Jukogyo Kabushiki Kaisha | Exhaust gas treating systems |
JP3272366B2 (ja) * | 1995-06-28 | 2002-04-08 | 三菱重工業株式会社 | 排ガス処理システム |
JPH09241930A (ja) * | 1996-03-01 | 1997-09-16 | Petoca:Kk | 活性炭素繊維成形体の製造方法および活性炭素繊維成形体 |
JPH09290474A (ja) * | 1996-04-26 | 1997-11-11 | Nippon Oil Co Ltd | 炭素質成形体の製造方法 |
FR2858465A1 (fr) * | 2003-07-29 | 2005-02-04 | Commissariat Energie Atomique | Structures poreuses utilisables en tant que plaques bipolaires et procedes de preparation de telles structures poreuses |
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US8673188B2 (en) * | 2006-02-14 | 2014-03-18 | Goodrich Corporation | Carbon-carbon parts and methods for making same |
US9127732B2 (en) | 2011-05-27 | 2015-09-08 | Honeywell International Inc. | Rigidization of porous preform prior to densification |
US9550701B2 (en) | 2013-07-25 | 2017-01-24 | Honeywell International Inc. | Carbon-carbon composites including isotropic carbon encapsulating layer and methods of forming the same |
US9546438B2 (en) | 2015-04-23 | 2017-01-17 | Goodrich Corporation | Low z high performance carbon composite materials |
US10011534B2 (en) | 2015-05-14 | 2018-07-03 | Goodrich Corporation | Process for forming carbon composite materials |
US11993031B2 (en) | 2021-06-18 | 2024-05-28 | Goodrich Corporation | Carbonization shape forming of oxidized PAN fiber preform |
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EP0297695B1 (en) * | 1987-04-03 | 1993-07-21 | Nippon Oil Co. Ltd. | Process for fabricating carbon/carbon fibre composite |
US4983451A (en) * | 1987-08-05 | 1991-01-08 | Kabushiki Kaisha Kobe Seiko Sho | Carbon fiber-reinforced carbon composite material and process for producing the same |
JPH01252577A (ja) * | 1988-04-01 | 1989-10-09 | Nippon Oil Co Ltd | 炭素/炭素複合材料の製造法 |
JP2678513B2 (ja) * | 1990-01-26 | 1997-11-17 | 株式会社ペトカ | 炭素繊維構造体、炭素炭素複合材及びそれらの製造方法 |
-
1992
- 1992-12-04 JP JP35658692A patent/JP3151580B2/ja not_active Expired - Fee Related
-
1993
- 1993-12-03 EP EP93309722A patent/EP0601808B1/en not_active Expired - Lifetime
- 1993-12-06 US US08/163,064 patent/US5433937A/en not_active Expired - Fee Related
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Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3151580B2 (ja) | 2001-04-03 |
EP0601808B1 (en) | 1997-08-13 |
EP0601808A1 (en) | 1994-06-15 |
US5433937A (en) | 1995-07-18 |
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