JPH07291750A - 炭素/炭素複合材料用成形体の製造法 - Google Patents
炭素/炭素複合材料用成形体の製造法Info
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- JPH07291750A JPH07291750A JP6121649A JP12164994A JPH07291750A JP H07291750 A JPH07291750 A JP H07291750A JP 6121649 A JP6121649 A JP 6121649A JP 12164994 A JP12164994 A JP 12164994A JP H07291750 A JPH07291750 A JP H07291750A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 簡便な方法で性能に優れた炭素/炭素複合材
料用成形体を製造する。 【構成】 ピッチ繊維の不融化処理により得られる不融
化繊維および/または該不融化繊維を非酸化性雰囲気下
350〜800℃で炭化処理して得られる炭化繊維60
〜95重量部、および炭化収率が1〜60重量%である
有機繊維5〜40重量部をウエブ化し、次いでニードル
パンチを行いフェルト化した後、非酸化性雰囲気下、前
記不融化繊維または炭化繊維の最終焼成温度より高い温
度で焼成する。
料用成形体を製造する。 【構成】 ピッチ繊維の不融化処理により得られる不融
化繊維および/または該不融化繊維を非酸化性雰囲気下
350〜800℃で炭化処理して得られる炭化繊維60
〜95重量部、および炭化収率が1〜60重量%である
有機繊維5〜40重量部をウエブ化し、次いでニードル
パンチを行いフェルト化した後、非酸化性雰囲気下、前
記不融化繊維または炭化繊維の最終焼成温度より高い温
度で焼成する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、炭素/炭素複合材料用
成形体の製造法に関する。
成形体の製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】炭素/炭素複合材料は1000℃以上の
高温においても高強度、高弾性率を維持し、かつ熱膨張
率が小さい等の有用な性質を有する材料であり、航空宇
宙機器の部品、ブレーキ、高温炉材等への利用が期待さ
れている。これらの炭素/炭素複合材料中の補強繊維と
して用いられる炭素繊維は、従来は2次元織物が中心で
あり、一部には3次元織物も使用されているが、高強度
を与えるものの構造が複雑でありまた高価でもある。一
方いわゆるチョップドなどの短繊維を使用した場合に
は、補強効果が充分でない。
高温においても高強度、高弾性率を維持し、かつ熱膨張
率が小さい等の有用な性質を有する材料であり、航空宇
宙機器の部品、ブレーキ、高温炉材等への利用が期待さ
れている。これらの炭素/炭素複合材料中の補強繊維と
して用いられる炭素繊維は、従来は2次元織物が中心で
あり、一部には3次元織物も使用されているが、高強度
を与えるものの構造が複雑でありまた高価でもある。一
方いわゆるチョップドなどの短繊維を使用した場合に
は、補強効果が充分でない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、高価
な炭素繊維織物を用いることなく簡便な製造プロセス
で、より性能のよい炭素/炭素複合材料を製造する方法
にある。
な炭素繊維織物を用いることなく簡便な製造プロセス
で、より性能のよい炭素/炭素複合材料を製造する方法
にある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、ピッチ繊維の
不融化処理により得られる不融化繊維および/または該
不融化繊維を非酸化性雰囲気下350〜800℃で炭化
処理して得られる炭化繊維60〜95重量部、および炭
化収率が1〜60重量%である有機繊維5〜40重量部
をウエブ化し、次いでニードルパンチを行いフェルト化
した後、非酸化性雰囲気下、前記不融化繊維または炭化
繊維の最終焼成温度より高い温度で焼成することを特徴
とする炭素/炭素複合材料用成形体の製造法に関する。
以下、本発明について詳述する。
不融化処理により得られる不融化繊維および/または該
不融化繊維を非酸化性雰囲気下350〜800℃で炭化
処理して得られる炭化繊維60〜95重量部、および炭
化収率が1〜60重量%である有機繊維5〜40重量部
をウエブ化し、次いでニードルパンチを行いフェルト化
した後、非酸化性雰囲気下、前記不融化繊維または炭化
繊維の最終焼成温度より高い温度で焼成することを特徴
とする炭素/炭素複合材料用成形体の製造法に関する。
以下、本発明について詳述する。
【0005】本発明でいう不融化繊維とは、ピッチ繊維
を不融化処理して得られる繊維である。ここでいうピッ
チ繊維とは、炭素質ピッチを公知の方法で溶融紡糸する
ことにより得られる平均直径5〜100μm、好ましく
は7〜30μmのピッチ繊維である。ピッチ繊維の原料
となる炭素質ピッチとしては、軟化点が通常100〜4
00℃、好ましくは150〜350℃の範囲内にある石
炭系あるいは石油系のピッチが用いられる。炭素質ピッ
チは、光学的に等方性のピッチあるいは異方性のピッチ
のいずれも使用できるが、光学的異方性相の含量が60
〜100%の光学的異方性ピッチが特に好ましく用いら
れる。不融化処理は、酸化性ガス雰囲気下、通常50〜
400℃、好ましくは100〜350℃で行うことが出
来る。該酸化性ガスとしては、空気、酸素、窒素化合
物、硫黄化合物、ハロゲン、あるいはこれらの混合物が
使用できる。不融化処理時間は通常10分〜20時間で
ある。
を不融化処理して得られる繊維である。ここでいうピッ
チ繊維とは、炭素質ピッチを公知の方法で溶融紡糸する
ことにより得られる平均直径5〜100μm、好ましく
は7〜30μmのピッチ繊維である。ピッチ繊維の原料
となる炭素質ピッチとしては、軟化点が通常100〜4
00℃、好ましくは150〜350℃の範囲内にある石
炭系あるいは石油系のピッチが用いられる。炭素質ピッ
チは、光学的に等方性のピッチあるいは異方性のピッチ
のいずれも使用できるが、光学的異方性相の含量が60
〜100%の光学的異方性ピッチが特に好ましく用いら
れる。不融化処理は、酸化性ガス雰囲気下、通常50〜
400℃、好ましくは100〜350℃で行うことが出
来る。該酸化性ガスとしては、空気、酸素、窒素化合
物、硫黄化合物、ハロゲン、あるいはこれらの混合物が
使用できる。不融化処理時間は通常10分〜20時間で
ある。
【0006】本発明でいう炭化繊維とは、前記不融化繊
維を非酸化性雰囲気下、350〜800℃、好ましくは
400〜750℃で、通常10分〜5時間実施すること
により得られる繊維である。炭化温度が前記範囲を越え
る場合には、繊維の強度は向上するが、破断伸度が十分
でなく、後に続くウエブ化工程あるいはフェルト化工程
の際に糸切れが多くなり良好な製品を得ることが出来な
い。本発明における成形体の製造法においては、不融化
繊維および炭化繊維のどちらか一方もしくは両者の混合
物を用いることができるが、特に炭化繊維を用いること
が好ましい。
維を非酸化性雰囲気下、350〜800℃、好ましくは
400〜750℃で、通常10分〜5時間実施すること
により得られる繊維である。炭化温度が前記範囲を越え
る場合には、繊維の強度は向上するが、破断伸度が十分
でなく、後に続くウエブ化工程あるいはフェルト化工程
の際に糸切れが多くなり良好な製品を得ることが出来な
い。本発明における成形体の製造法においては、不融化
繊維および炭化繊維のどちらか一方もしくは両者の混合
物を用いることができるが、特に炭化繊維を用いること
が好ましい。
【0007】本発明においては、上記不融化繊維および
/または炭化繊維に加え、炭化収率が1〜60%である
有機繊維をウエブとする。該有機繊維としては1000
℃における炭化収率が1〜60%、好ましくは5〜50
%、さらに好ましくは8〜20%であるものを用いる。
このような有機繊維としては例えば耐炎化処理したポリ
アクリロニトリル繊維、レーヨン繊維が挙げられる。
/または炭化繊維に加え、炭化収率が1〜60%である
有機繊維をウエブとする。該有機繊維としては1000
℃における炭化収率が1〜60%、好ましくは5〜50
%、さらに好ましくは8〜20%であるものを用いる。
このような有機繊維としては例えば耐炎化処理したポリ
アクリロニトリル繊維、レーヨン繊維が挙げられる。
【0008】本発明においては、原料繊維の混合比は、
不融化繊維および/または炭化繊維60〜95重量部、
有機繊維5〜40重量部である。有機繊維の比率が前記
範囲に満たない場合には、ウエブ化あるいはフェルト化
が行いにくくなり、一方、有機繊維の比率が前記範囲を
越える場合には、焼成時の炭化収率が低下し、またピッ
チ系炭素繊維の特徴である、耐酸化性、熱伝導率等が低
下する。また、不融化繊維と炭化繊維を混合して用いる
場合、その割合は炭化繊維100重量部に対して、不融
化繊維が通常0〜200重量部、好ましくは50〜10
0重量部であることが望ましい。ただし脆性的な破壊挙
動を示さない成形体を得る目的においては、炭化繊維の
みを単独で用いることが好ましい。
不融化繊維および/または炭化繊維60〜95重量部、
有機繊維5〜40重量部である。有機繊維の比率が前記
範囲に満たない場合には、ウエブ化あるいはフェルト化
が行いにくくなり、一方、有機繊維の比率が前記範囲を
越える場合には、焼成時の炭化収率が低下し、またピッ
チ系炭素繊維の特徴である、耐酸化性、熱伝導率等が低
下する。また、不融化繊維と炭化繊維を混合して用いる
場合、その割合は炭化繊維100重量部に対して、不融
化繊維が通常0〜200重量部、好ましくは50〜10
0重量部であることが望ましい。ただし脆性的な破壊挙
動を示さない成形体を得る目的においては、炭化繊維の
みを単独で用いることが好ましい。
【0009】ウエブ化に先立ち、これらの原料繊維を短
繊維化することができる。短繊維化する場合、その長さ
は通常0.5cm〜100cm、好ましくは1〜20c
m、さらに好ましくは2〜15cmである。ウエブ化と
は、原料繊維を開繊し、絡み合わせる方法であって、一
般的なフェルト製造工程におけるウエブ化装置を用いて
行うことができる。
繊維化することができる。短繊維化する場合、その長さ
は通常0.5cm〜100cm、好ましくは1〜20c
m、さらに好ましくは2〜15cmである。ウエブ化と
は、原料繊維を開繊し、絡み合わせる方法であって、一
般的なフェルト製造工程におけるウエブ化装置を用いて
行うことができる。
【0010】さらに上記ウエブをニードルパンチするこ
とによりフェルトが得られる。ニードル打ち込み本数は
通常10〜10,000本/cm2、好ましくは50〜
1,000本/cm2である。ニードルパンチを行って
得られるフェルトの目付は通常100〜20,000g
/m2、好ましくは1000〜10,000g/m2で
ある。
とによりフェルトが得られる。ニードル打ち込み本数は
通常10〜10,000本/cm2、好ましくは50〜
1,000本/cm2である。ニードルパンチを行って
得られるフェルトの目付は通常100〜20,000g
/m2、好ましくは1000〜10,000g/m2で
ある。
【0011】ニードルパンチにより得られるフェルト
を、非酸化性雰囲気下、前記不融化繊維または炭化繊維
の最終焼成温度より高い温度で焼成し、かつ、該焼成は
通常400〜2000℃、好ましくは500〜1500
℃の範囲内で行われる。ここで最終焼成温度とは、例え
ば原料繊維に炭化繊維が含まれている場合には炭化繊維
の最終焼成温度をいい、炭化繊維が含まれておらず不融
化繊維が含まれている場合には不融化繊維の最終焼成温
度をいう。焼成工程は、一軸加圧を行いながらの焼成あ
るいは容器に充填して行う焼成が好ましい。これらの処
理により次成形体の繊維含有率を向上させることができ
る。
を、非酸化性雰囲気下、前記不融化繊維または炭化繊維
の最終焼成温度より高い温度で焼成し、かつ、該焼成は
通常400〜2000℃、好ましくは500〜1500
℃の範囲内で行われる。ここで最終焼成温度とは、例え
ば原料繊維に炭化繊維が含まれている場合には炭化繊維
の最終焼成温度をいい、炭化繊維が含まれておらず不融
化繊維が含まれている場合には不融化繊維の最終焼成温
度をいう。焼成工程は、一軸加圧を行いながらの焼成あ
るいは容器に充填して行う焼成が好ましい。これらの処
理により次成形体の繊維含有率を向上させることができ
る。
【0012】一軸加圧は、ホットプレス等の一軸加圧装
置を用いても良く、あるいは重量物を載せる等の簡便な
方法でも可能である。一軸加圧は通常0.1〜100k
g/cm2、好ましくは2〜50kg/cm2の圧力
下、より好ましくは2kg/cm2以上、20kg/c
m2以下である。焼成工程において、成形体の繊維含有
率を向上させるために、フェルトを予め定められた寸法
の治具内に圧縮充填し、治具ごと焼成することもでき
る。
置を用いても良く、あるいは重量物を載せる等の簡便な
方法でも可能である。一軸加圧は通常0.1〜100k
g/cm2、好ましくは2〜50kg/cm2の圧力
下、より好ましくは2kg/cm2以上、20kg/c
m2以下である。焼成工程において、成形体の繊維含有
率を向上させるために、フェルトを予め定められた寸法
の治具内に圧縮充填し、治具ごと焼成することもでき
る。
【0013】成形体の厚さを増すために、複数枚のフェ
ルトを重ね、これを一軸加圧焼成あるいは治具内に充填
して焼成することが出来る。この場合、成形時の焼成温
度を該フェルトを構成する原料繊維に含まれる不融化繊
維または炭化繊維の最終焼成温度より高い温度に設定す
ることにより、複数枚のフェルトが合体もしくは一体化
した成形体を製造することができる。また焼成に先立
ち、上記フェルトに炭化可能な有機前駆体を含浸させて
おくこともできる。該有機前駆体としては、ピッチおよ
び熱硬化性樹脂が使用できる。
ルトを重ね、これを一軸加圧焼成あるいは治具内に充填
して焼成することが出来る。この場合、成形時の焼成温
度を該フェルトを構成する原料繊維に含まれる不融化繊
維または炭化繊維の最終焼成温度より高い温度に設定す
ることにより、複数枚のフェルトが合体もしくは一体化
した成形体を製造することができる。また焼成に先立
ち、上記フェルトに炭化可能な有機前駆体を含浸させて
おくこともできる。該有機前駆体としては、ピッチおよ
び熱硬化性樹脂が使用できる。
【0014】かくして得られる成形体の繊維含有率は通
常5〜70vol%、好ましくは10〜60%、さらに
好ましくは15〜50%である。空隙率が前記範囲を超
えると成形体の形状保持性が低下し、後段の緻密化工程
において成形体の欠落あるいは変形等を生じる。また空
隙率が前記範囲に満たない場合には成形体が脆性的な破
壊を起こすようになり、モノリシック材料のような挙動
を示す。
常5〜70vol%、好ましくは10〜60%、さらに
好ましくは15〜50%である。空隙率が前記範囲を超
えると成形体の形状保持性が低下し、後段の緻密化工程
において成形体の欠落あるいは変形等を生じる。また空
隙率が前記範囲に満たない場合には成形体が脆性的な破
壊を起こすようになり、モノリシック材料のような挙動
を示す。
【0015】また、成形体のかさ密度は、通常0.05
〜1.8g/cc、好ましくは0.2〜1.5g/c
c、さらに好ましくは0.5〜1.6g/ccである。
かさ密度が前記範囲に満たない場合には、成形体の形状
保持性が低下するため、該成形体に対してさらに緻密化
を行って炭素/炭素複合材料を製造する工程において成
形体の欠落あるいは変形等を生じるために好ましくな
い。また、成形体のかさ密度が前記範囲を超える場合に
は、該成形体から製造された炭素/炭素複合材料が脆性
的な破壊を起こすようになり、モノリシック材料のよう
な挙動を示すために好ましくない。
〜1.8g/cc、好ましくは0.2〜1.5g/c
c、さらに好ましくは0.5〜1.6g/ccである。
かさ密度が前記範囲に満たない場合には、成形体の形状
保持性が低下するため、該成形体に対してさらに緻密化
を行って炭素/炭素複合材料を製造する工程において成
形体の欠落あるいは変形等を生じるために好ましくな
い。また、成形体のかさ密度が前記範囲を超える場合に
は、該成形体から製造された炭素/炭素複合材料が脆性
的な破壊を起こすようになり、モノリシック材料のよう
な挙動を示すために好ましくない。
【0016】一軸加圧下に続いて、必要に応じ成形体を
熱処理することができる。常圧下の炭化あるいは黒鉛化
を行う場合は、非酸化性雰囲気下で通常400〜300
0℃、好ましくは700〜2500℃において実施す
る。本発明による成形体は、化学気相蒸着によるマトリ
ックスおよび/または熱硬化性樹脂あるいはピッチを前
駆体とするマトリックスを複合化する等の緻密化工程を
行うことにより炭素/炭素複合材料とすることができ
る。
熱処理することができる。常圧下の炭化あるいは黒鉛化
を行う場合は、非酸化性雰囲気下で通常400〜300
0℃、好ましくは700〜2500℃において実施す
る。本発明による成形体は、化学気相蒸着によるマトリ
ックスおよび/または熱硬化性樹脂あるいはピッチを前
駆体とするマトリックスを複合化する等の緻密化工程を
行うことにより炭素/炭素複合材料とすることができ
る。
【0017】
【発明の効果】本発明により、簡便な方法で炭素/炭素
複合材料用成形体を製造することが可能となる。
複合材料用成形体を製造することが可能となる。
【0018】
【実施例】以下に実施例をあげ、本発明を具体的に説明
するが、本発明はこれらに限定されるものではない。 (実施例1)軟化点280℃を有する光学的異方性の石
油系ピッチを溶融紡糸し、平均直径13μmのピッチ繊
維を得た。このピッチ繊維を空気中、300℃において
不融化処理した後、窒素中、650℃で1時間処理して
炭化繊維を得た。この炭化繊維80重量部、および10
00℃における炭化収率が14重量%のレーヨン繊維2
0重量部を用いてウエブとし、これにニードル打ち込み
本数120本/cm2でニードルパンチを行って目付4
300g/m2のフェルトとした。このフェルトを窒素
雰囲気下2000℃で焼成し、かさ密度0.098g/
cm3、繊維体積含有率4.9%の炭素/炭素複合材料
用成形体を得た。
するが、本発明はこれらに限定されるものではない。 (実施例1)軟化点280℃を有する光学的異方性の石
油系ピッチを溶融紡糸し、平均直径13μmのピッチ繊
維を得た。このピッチ繊維を空気中、300℃において
不融化処理した後、窒素中、650℃で1時間処理して
炭化繊維を得た。この炭化繊維80重量部、および10
00℃における炭化収率が14重量%のレーヨン繊維2
0重量部を用いてウエブとし、これにニードル打ち込み
本数120本/cm2でニードルパンチを行って目付4
300g/m2のフェルトとした。このフェルトを窒素
雰囲気下2000℃で焼成し、かさ密度0.098g/
cm3、繊維体積含有率4.9%の炭素/炭素複合材料
用成形体を得た。
【0019】(比較例1)軟化点280℃を有する光学
的異方性の石油系ピッチを溶融紡糸し、平均直径13μ
mのピッチ繊維を得た。このピッチ繊維を空気中、30
0℃において不融化処理した後、窒素中、650℃で1
時間処理して炭化繊維を得た。この炭化繊維のみを用い
てウエブ化およびニードルパンチを試みたが、繊維の破
断が多く、目付の高い良好なフェルトを得ることはでき
なかった。
的異方性の石油系ピッチを溶融紡糸し、平均直径13μ
mのピッチ繊維を得た。このピッチ繊維を空気中、30
0℃において不融化処理した後、窒素中、650℃で1
時間処理して炭化繊維を得た。この炭化繊維のみを用い
てウエブ化およびニードルパンチを試みたが、繊維の破
断が多く、目付の高い良好なフェルトを得ることはでき
なかった。
【0020】(実施例2)軟化点280℃を有する光学
的異方性の石油系ピッチを溶融紡糸し、平均直径13μ
mのピッチ繊維を得た。このピッチ繊維を空気中、30
0℃において不融化処理し、不融化繊維を得た。この不
融化繊維70重量部、および1000℃における炭化収
率が14重量%のレーヨン繊維30重量部を用いてウエ
ブとし、これにニードルパンチを行って目付4300g
/m2のフェルトとした。このフェルトを窒素雰囲気下
2000℃で焼成し、かさ密度0.090g/cm3、
繊維体積含有率4.5%の炭素/炭素複合材料用成形体
を得た。
的異方性の石油系ピッチを溶融紡糸し、平均直径13μ
mのピッチ繊維を得た。このピッチ繊維を空気中、30
0℃において不融化処理し、不融化繊維を得た。この不
融化繊維70重量部、および1000℃における炭化収
率が14重量%のレーヨン繊維30重量部を用いてウエ
ブとし、これにニードルパンチを行って目付4300g
/m2のフェルトとした。このフェルトを窒素雰囲気下
2000℃で焼成し、かさ密度0.090g/cm3、
繊維体積含有率4.5%の炭素/炭素複合材料用成形体
を得た。
【0021】(実施例3)実施例1の炭化繊維80重量
部、および1000℃における炭化収率が14重量%の
レーヨン繊維20重量部をウエブとし、これにニードル
パンチを行い、厚さ40mm、密度0.11g/c
m3、目付4300g/m2のフェルトとした。これ
を、窒素雰囲気下で3.4kg/cm2の一軸加圧を負
荷しながら700℃で1時間焼成し、厚さ11mm、か
さ密度0.30g/cm3、繊維体積含有率20%の炭
素/炭素複合材料用成形体を得た。
部、および1000℃における炭化収率が14重量%の
レーヨン繊維20重量部をウエブとし、これにニードル
パンチを行い、厚さ40mm、密度0.11g/c
m3、目付4300g/m2のフェルトとした。これ
を、窒素雰囲気下で3.4kg/cm2の一軸加圧を負
荷しながら700℃で1時間焼成し、厚さ11mm、か
さ密度0.30g/cm3、繊維体積含有率20%の炭
素/炭素複合材料用成形体を得た。
【0022】(実施例4)実施例1の炭化繊維80重量
部、および1000℃における炭化収率が40重量%の
ポリアクリロニトリル系耐炎化繊維20重量部を用いて
ウエブとし、これにニードルパンチを行って目付430
0g/m2のフェルトとした。これを窒素雰囲気下で1
0kg/cm2の一軸加圧を負荷しながら1000℃で
焼成し、かさ密度0.22g/cm3、繊維体積含有率
12%の炭素/炭素複合材料用成形体を得た。
部、および1000℃における炭化収率が40重量%の
ポリアクリロニトリル系耐炎化繊維20重量部を用いて
ウエブとし、これにニードルパンチを行って目付430
0g/m2のフェルトとした。これを窒素雰囲気下で1
0kg/cm2の一軸加圧を負荷しながら1000℃で
焼成し、かさ密度0.22g/cm3、繊維体積含有率
12%の炭素/炭素複合材料用成形体を得た。
【0023】(比較例2)実施例1の炭化繊維をさらに
2500℃で焼成し、炭素繊維とした。この炭素繊維8
0重量部、および1000℃における炭化収率が14重
量%のレーヨン繊維20重量部を用いてウエブとし、こ
れにニードルパンチを行い目付4300g/m2のフェ
ルトとした。これを窒素雰囲気下で3.4kg/cm2
の一軸加圧を負荷しながら1000℃で焼成したが、焼
成後に良好な形状の成形体は得られなかった。
2500℃で焼成し、炭素繊維とした。この炭素繊維8
0重量部、および1000℃における炭化収率が14重
量%のレーヨン繊維20重量部を用いてウエブとし、こ
れにニードルパンチを行い目付4300g/m2のフェ
ルトとした。これを窒素雰囲気下で3.4kg/cm2
の一軸加圧を負荷しながら1000℃で焼成したが、焼
成後に良好な形状の成形体は得られなかった。
【0024】(実施例5)実施例1の炭化繊維80重量
部、および1000℃における炭化収率が14重量%の
レーヨン繊維20重量部をウエブとし、これをマンドレ
ルに巻き付けながらニードルパンチを行い円筒状フェル
トとした。これを窒素雰囲気下で円筒の軸方向に20k
g/cm2の一軸加圧を負荷しながら1000℃で焼成
し、かさ密度0.4g/cm3、繊維体積含有率20%
の円盤状炭素/炭素複合材料用成形体を得た。
部、および1000℃における炭化収率が14重量%の
レーヨン繊維20重量部をウエブとし、これをマンドレ
ルに巻き付けながらニードルパンチを行い円筒状フェル
トとした。これを窒素雰囲気下で円筒の軸方向に20k
g/cm2の一軸加圧を負荷しながら1000℃で焼成
し、かさ密度0.4g/cm3、繊維体積含有率20%
の円盤状炭素/炭素複合材料用成形体を得た。
【0025】(実施例6)実施例1の炭化繊維80重量
部、および1000℃における炭化収率が14重量%の
レーヨン繊維20重量部をウエブとし、これにニードル
パンチを行い、厚さ40mm、目付4300g/m2の
フェルトとした。これを4枚重ね、17kg/cm2の
プレス圧で圧縮して、固定可能な蓋を有する深さ30m
mの容器に充填し、窒素雰囲気下で1000℃で焼成
し、繊維体積含有率25%の炭素/炭素複合材料用成形
体を得た。
部、および1000℃における炭化収率が14重量%の
レーヨン繊維20重量部をウエブとし、これにニードル
パンチを行い、厚さ40mm、目付4300g/m2の
フェルトとした。これを4枚重ね、17kg/cm2の
プレス圧で圧縮して、固定可能な蓋を有する深さ30m
mの容器に充填し、窒素雰囲気下で1000℃で焼成
し、繊維体積含有率25%の炭素/炭素複合材料用成形
体を得た。
【0026】(実施例7)実施例1の炭化繊維80重量
部、および1000℃における炭化収率が14重量%の
レーヨン繊維20重量部をウエブとし、これにニードル
パンチを行い、厚さ40mm、密度0.11g/c
m3、目付4300g/m2のフェルトとした。これを
3枚重ね、窒素雰囲気下で3.4kg/cm2の一軸加
圧を負荷しながら700℃で1時間焼成し、厚さ33m
m、かさ密度0.30g/cm3、繊維体積含有率20
%の炭素/炭素複合材料用成形体を得た。
部、および1000℃における炭化収率が14重量%の
レーヨン繊維20重量部をウエブとし、これにニードル
パンチを行い、厚さ40mm、密度0.11g/c
m3、目付4300g/m2のフェルトとした。これを
3枚重ね、窒素雰囲気下で3.4kg/cm2の一軸加
圧を負荷しながら700℃で1時間焼成し、厚さ33m
m、かさ密度0.30g/cm3、繊維体積含有率20
%の炭素/炭素複合材料用成形体を得た。
【0027】(実施例8)実施例1の炭化繊維80重量
部、および1000℃における炭化収率が14重量%の
レーヨン繊維20重量部をウエブとし、これにニードル
パンチを行い目付4300g/m2のフェルトとした。
これに軟化点100℃を有する石油系ピッチを溶融含浸
し、窒素雰囲気下で3.4kg/cm2の一軸加圧を負
荷しながら1000℃で焼成し、かさ密度1.0g/c
m3、繊維体積含有率20%の炭素/炭素複合材料用成
形体を得た。
部、および1000℃における炭化収率が14重量%の
レーヨン繊維20重量部をウエブとし、これにニードル
パンチを行い目付4300g/m2のフェルトとした。
これに軟化点100℃を有する石油系ピッチを溶融含浸
し、窒素雰囲気下で3.4kg/cm2の一軸加圧を負
荷しながら1000℃で焼成し、かさ密度1.0g/c
m3、繊維体積含有率20%の炭素/炭素複合材料用成
形体を得た。
【0028】(実施例9)実施例1の炭化繊維80重量
部、および1000℃における炭化収率が14重量%の
レーヨン繊維20重量部をウエブとし、これにニードル
パンチを行い目付4300g/m2のフェルトとした。
これにフェノール樹脂を含浸し、窒素雰囲気下で3.4
kg/cm2の一軸加圧を負荷しながら1000℃で焼
成し、かさ密度1.2g/cm3、繊維体積含有率20
%の炭素/炭素複合材料用成形体を得た。
部、および1000℃における炭化収率が14重量%の
レーヨン繊維20重量部をウエブとし、これにニードル
パンチを行い目付4300g/m2のフェルトとした。
これにフェノール樹脂を含浸し、窒素雰囲気下で3.4
kg/cm2の一軸加圧を負荷しながら1000℃で焼
成し、かさ密度1.2g/cm3、繊維体積含有率20
%の炭素/炭素複合材料用成形体を得た。
Claims (1)
- 【請求項1】 ピッチ繊維の不融化処理により得られる
不融化繊維および/または該不融化繊維を非酸化性雰囲
気下350〜800℃で炭化処理して得られる炭化繊維
60〜95重量部、および炭化収率が1〜60重量%で
ある有機繊維5〜40重量部をウエブ化し、次いでニー
ドルパンチを行いフェルト化した後、非酸化性雰囲気
下、前記不融化繊維または炭化繊維の最終焼成温度より
高い温度で焼成することを特徴とする炭素/炭素複合材
料用成形体の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6121649A JPH07291750A (ja) | 1994-04-25 | 1994-04-25 | 炭素/炭素複合材料用成形体の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6121649A JPH07291750A (ja) | 1994-04-25 | 1994-04-25 | 炭素/炭素複合材料用成形体の製造法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07291750A true JPH07291750A (ja) | 1995-11-07 |
Family
ID=14816482
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6121649A Pending JPH07291750A (ja) | 1994-04-25 | 1994-04-25 | 炭素/炭素複合材料用成形体の製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07291750A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101222467B1 (ko) * | 2011-09-16 | 2013-01-15 | 국방과학연구소 | 니들펀치 탄소복합재 제조방법 |
CN105172245A (zh) * | 2014-06-23 | 2015-12-23 | Oci有限公司 | 碳纤维绝缘体及其制备方法 |
-
1994
- 1994-04-25 JP JP6121649A patent/JPH07291750A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101222467B1 (ko) * | 2011-09-16 | 2013-01-15 | 국방과학연구소 | 니들펀치 탄소복합재 제조방법 |
CN105172245A (zh) * | 2014-06-23 | 2015-12-23 | Oci有限公司 | 碳纤维绝缘体及其制备方法 |
KR20160000077A (ko) * | 2014-06-23 | 2016-01-04 | 오씨아이 주식회사 | 탄소섬유 단열재 및 이의 제조방법 |
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