JPH09241930A - 活性炭素繊維成形体の製造方法および活性炭素繊維成形体 - Google Patents

活性炭素繊維成形体の製造方法および活性炭素繊維成形体

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JPH09241930A
JPH09241930A JP8044491A JP4449196A JPH09241930A JP H09241930 A JPH09241930 A JP H09241930A JP 8044491 A JP8044491 A JP 8044491A JP 4449196 A JP4449196 A JP 4449196A JP H09241930 A JPH09241930 A JP H09241930A
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activated carbon
carbon fiber
infusible
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Tomimori Hosotsubo
坪 富 守 細
Hisafumi Kawamura
村 寿 文 河
Koichi Miura
浦 孝 一 三
Hiroyuki Nakagawa
川 浩 行 中
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PETOCA KK
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    • C04B35/00Shaped ceramic products characterised by their composition; Ceramics compositions; Processing powders of inorganic compounds preparatory to the manufacturing of ceramic products
    • C04B35/622Forming processes; Processing powders of inorganic compounds preparatory to the manufacturing of ceramic products
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    • D01FCHEMICAL FEATURES IN THE MANUFACTURE OF ARTIFICIAL FILAMENTS, THREADS, FIBRES, BRISTLES OR RIBBONS; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED FOR THE MANUFACTURE OF CARBON FILAMENTS
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 本発明は、等方性ピッチを紡糸して得た
ピッチ繊維を不融化して不融化繊維とし、この不融化繊
維を、機械的な荷重をかけながら昇温して成形体とし、
次いで得られた成形体を賦活する活性炭素繊維成形体の
製造方法に関する。本発明の方法では、前記不融化繊維
および/または不融化繊維成形体は、不活性雰囲気中で
さらに加熱して軽度炭化した後に次工程に用いてもよ
い。 【効果】この方法で得られたピッチ系の多孔性の活性炭
素繊維成形体は、嵩密度が飛躍的に高く、比表面積が大
きいという活性炭素繊維の機能を充分に発揮させること
が可能であるため、高い吸着効率を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は新規なピッチ系活性炭素繊
維成形体の製造方法、およびその製造方法で製造可能な
多孔性の活性炭素繊維成形体に関する。更に詳しくは、
光学的等方性ピッチを原料とし、嵩密度が飛躍的に高
く、比表面積が大きいという活性炭素繊維の機能を充分
に発揮させることが可能であり、高い吸着効率を有する
ピッチ系活性炭素繊維成形体を製造できるピッチ系活性
炭素繊維成形体の製造方法、およびその製造方法で製造
可能な多孔性の活性炭素繊維成形体に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】従来、種々の物質の吸脱着性能を
示すものとして、粒状活性炭や活性炭素繊維が知られて
いる。特に、活性炭素繊維は繊維状であり、それ単体
で、または賦形加工などの処理を施すことにより、吸着
剤、浄水器、脱臭剤、脱臭フィルターなどの各種吸着
材、あるいは触媒担体等に広く用いられている。
【0003】活性炭素繊維としては、レーヨン、ポリア
クリルニトリルおよびフェノール樹脂等を原料とする有
機系活性炭素繊維の他、ピッチ、例えば光学的等方性ピ
ッチを紡糸してピッチ繊維を得、これを不融化し、さら
に炭化・賦活したピッチ系の活性炭素繊維が知られてい
る。
【0004】このような活性炭素繊維において、広い比
表面積を確保してその吸脱着機能を充分に発揮させるた
めには、それらの細孔構造、細孔の大きさ、細孔密度お
よび/または細孔分布が大きな要素であると考えられて
いる。そこで、光学的等方性ピッチを用いた活性炭素繊
維の製造にあっても、光学的等方性ピッチの製造条件、
該ピッチ繊維の紡糸および不融化条件、炭化・賦活処理
条件等の調整に関して、従来より様々な提案がなされて
いる(特開昭61−295218号公報、特開平5−2
09322号公報、特開平6−17321号公報、特開
平6−272117号公報、特開平6−272118号
公報、特開平6−306710号公報および特開平7−
145516号公報参照)。
【0005】しかしながら、従来の活性炭素繊維は、嵩
密度が低いため、単位重量あたりの吸着量が高くても総
吸着量を上げることができず、その吸着能力を充分に活
用することができないという問題があった。
【0006】そこで、活性炭素繊維の充填密度を向上さ
せるために、バインダー等を用いて活性炭素繊維を成形
する試みがなされていた。しかしながら、このような活
性炭素繊維の成形体では、バインダーによる細孔の閉塞
等によって活性炭素繊維そのものの吸着性能が低下する
ため、高吸着性能を得ることができなかった。
【0007】本発明者は、このような現状に鑑み種々検
討した結果、光学的等方性ピッチを用いた活性炭素繊維
の製造過程において、不融化繊維に負荷をかけて成形
し、これを賦活することで、嵩密度の高い活性炭素繊維
成形体を提供できることを見出し、本発明を完成するに
至った。
【0008】
【発明の目的】本発明は、このような従来技術に伴う問
題点を解決しようとするものであり、光学的等方性ピッ
チを原料とし、嵩密度が飛躍的に高く、比表面積が大き
いという活性炭素繊維の機能を充分に発揮させることが
可能であり、高い吸着効率を有する活性炭素繊維成形体
を製造できるピッチ系活性炭素繊維成形体の製造方法、
およびこの方法で製造可能な多孔性の活性炭素繊維成形
体を提供することを目的とする。
【0009】
【発明の概要】本発明に係る活性炭素繊維成形体の製造
方法は、等方性ピッチを紡糸して得たピッチ繊維を不融
化して不融化繊維とし、この不融化繊維を、機械的な荷
重をかけながら昇温して成形体とし、次いで得られた成
形体を賦活することを特徴としている。
【0010】本発明の方法では、前記不融化繊維は、不
活性雰囲気中でさらに加熱して軽度炭化して軽度炭化繊
維とした後に機械的な荷重をかけながら成形体としても
よい。本発明の方法では、さらに、前記不融化繊維また
は軽度炭化繊維の成形体は、不活性雰囲気中で加熱して
炭化した後に、賦活してもよい。
【0011】本発明の活性炭素繊維成形体の製造方法で
は、前記不融化繊維は、酸素含有率が2〜30重量%、
好ましくは5〜20重量%であることが望ましい。ま
た、前記不融化繊維または軽度炭化繊維の成形は、負荷
荷重200kg/cm2 以下、好ましくは100〜20
0kg/cm2 、常温〜600℃、好ましくは200〜
600℃、さらに好ましくは250〜500℃、不活性
雰囲気中で行なわれることが望ましい。
【0012】本発明に係る多孔性の活性炭素繊維成形体
は、請求項1に記載の方法で調製され、嵩密度が0.3
〜1.0g/cm3 、特に0.5〜1.0g/cm3
あることを特徴とする。
【0013】また、別の観点から、本発明に係る多孔性
の活性炭素繊維成形体は、嵩密度が0.3〜1.0g/
cm3 、特に0.5〜1.0g/cm3 であることを特
徴とする。これら本発明に係る多孔性の活性炭素繊維成
形体の細孔は、繊維間の空隙により形成され、相当直径
として10nm以上である。
【0014】
【発明の具体的説明】以下、本発明に係る多孔性の活性
炭素繊維成形体およびその製造方法を、具体的に説明す
る。
【0015】本発明に係る活性炭素繊維成形体の製造方
法では、光学的等方性ピッチを紡糸して得たピッチ繊維
を不融化し、得られた不融化繊維を荷重を加えて成形し
た後、賦活して活性炭素成形体を製造する。
【0016】本発明の製造方法において、ピッチ繊維の
原料として用いられるピッチは、賦活処理を容易にする
ことができる点から光学的等方性ピッチが用いられる。
光学的等方性ピッチを得るための原料としては、例え
ば、原油蒸留残渣油、ナフサ分解残渣油、エチレンボト
ム油、石炭液化油、コールタール、合成ピッチなどを濾
過、精製、蒸留、水添、接触分解、酸化、難黒鉛化など
の処理工程を経て調製されたものを例示できる。
【0017】また、光学的等方性ピッチは、例えば、上
記ピッチ原料を熱処理することで、あるいは、この熱処
理ピッチから光学的異方性成分を分離除去して得ること
ができるし、または酸素等の架橋剤を用いた熱処理で得
ることができる。このような工学的等方性ピッチは、紡
糸によって所望の形状のピッチ繊維とすることができれ
ばよく、特に他の特性、成分等を限定されない。
【0018】光学的等方性ピッチからピッチ繊維を製造
するための紡糸方法としては、溶融紡糸法、遠心紡糸
法、渦流紡糸法、メルトブロー法等、従来公知の何れを
用いてもよい。これらの内、所望のピッチ繊維を連続し
て多量に製造でき、コスト上有利であるという観点か
ら、メルトブロー法が好ましい。
【0019】得られたピッチ繊維の形態は、長繊維状、
フェルト状またはマット状の何れであってもよい。この
内、経済性の観点から、メルトブロー法によって容易に
製造可能なフェルト状あるいはマット状のピッチ繊維が
望ましい。
【0020】このようにして得られた光学的等方性ピッ
チ繊維は、不融化処理され、不融化ピッチ繊維とされ
る。この光学的等方性ピッチ繊維の不融化処理は、酸素
含有率が2〜30重量%、好ましくは5〜20重量%と
なるような条件で行なうことが望ましい。
【0021】酸素含有率が30重量%以上であると、後
の成形工程での成形性が悪く、炭化或いは賦活工程での
収率が低下する傾向がある。また、酸素含有率が2重量
%未満であると、繊維形状を保持しなくなることがあ
る。
【0022】このような不融化処理は、例えば、ピッチ
繊維を、昇温速度0.2〜20℃/分、処理温度150
〜400℃、好ましくは180〜320℃で酸化するこ
とにより行われる。この際の雰囲気ガスとしては、酸素
リッチ空気、空気などを例示でき、このような雰囲気ガ
スには、さらに塩素ガス、酸化窒素ガスなどを一部混入
しても良い。
【0023】なお、このような不融化処理において、不
融化ピッチ繊維の不融化収率は、103%〜110%と
することが望ましい。本発明に係る活性炭素繊維成形体
の製造方法では、このようにして得られた不融化ピッチ
繊維に荷重をかけて成形した不融化ピッチ繊維成形体を
賦活するが、不融化ピッチ繊維は、この成形工程に先立
って、軽度炭化処理を施してもよい。
【0024】このような成形前の軽度炭化処理は、例え
ば、窒素ガスなどの不活性ガス中、昇温速度5〜100
℃/分、処理温度700℃以下、好ましくは600℃以
下でおこなわれる。成形に先立ってこのような軽度の炭
化処理を行うことにより、繊維の機械的強度が向上し、
取り扱い性が良くなる。
【0025】最終製品である多孔性の活性炭素繊維成形
体は、成形時の負荷荷重の増加に伴って嵩密度が上昇す
るため、成形型への繊維充填量と機械的負荷荷重の大き
さを調製することにより、所望の嵩密度、特に0.3〜
1.0g/cm3 の嵩密度を有する多孔性の活性炭素繊
維成形体を得ることができる。
【0026】本発明では、不融化ピッチ繊維あるいは軽
度炭化繊維成形体は、不融化ピッチ繊維あるいは軽度炭
化繊維を、負荷荷重200kg/cm2 以下、好ましく
は100〜200kg/cm2 を加えながら、常温〜6
00℃、好ましくは200〜600℃、さらに好ましく
は250〜500℃、不活性雰囲気中で加熱成形して製
造される。
【0027】負荷荷重が200kg/cm2 を越える場
合、成形体中の繊維間の空隙により構成される10nm
以上の細孔の数が著しく減少する傾向がある。このよう
な細孔が減少した成形体は、賦活が成形体内部まで進行
し難くなり、更には炭化あるいは賦活時に割れが生じる
場合がある。また、賦活処理前の成形体中の細孔は、賦
活処理後も残存して吸着体の拡散を容易とするため、最
終製品である多孔性の活性炭素繊維成形体の吸着性能の
向上にも寄与する。
【0028】このようにして得られた不融化ピッチ繊維
成形体または軽度炭化繊維成形体は、これをそのまま賦
活処理してもよいが、賦活に先立ってさらに炭化処理を
施してから賦活処理を行なってもよい。
【0029】このような炭化処理は、例えば、窒素ガス
などの不活性ガス中、昇温速度5〜100℃/分、処理
温度1000℃以下、好ましくは800℃以下でおこな
われる。成形に先立ってこのような軽度の炭化処理を行
うことにより、成形体の状態で賦活することが容易とな
る。
【0030】賦活処理は、常法に従って行うことがで
き、例えば、水蒸気、炭酸ガスなどの雰囲気下で通常7
00〜1,500℃で数分〜24時間程度処理される。
このような賦活処理を行う賦活装置としては、特に制限
されないが、縦型または横型賦活炉、あるいは回分式ま
たは連続式賦活炉を挙げることができる。
【0031】賦活処理では、賦活条件を制御することに
より、得られる活性炭素繊維成形体を構成する活性炭素
繊維の細孔の大きさや密度を調整することができる。即
ち、比表面積が同じであっても、賦活温度を高くし、賦
活時間を短くすると、細孔半径が小さく、かつ細孔半径
の大きさの揃った細孔密度が均一な活性炭素繊維が得ら
れる。一方、賦活温度を低くし、賦活時間を長くする
と、細孔半径が広い範囲で異なった活性炭素繊維とな
る。また、賦活時間が同じ場合、賦活温度が高くなると
比表面積が大きくなり、半径の大きな細孔が出来やすい
傾向がある。そして、賦活温度を一定にしておき賦活時
間を長くすると、細孔密度が高くなるが、細孔半径の大
きいものが含まれてくる傾向がある。
【0032】したがって、本発明の製造方法では、上述
した範囲で各種製造条件を選択することにより、多様な
細孔半径および/または多様な細孔密度とすることがで
きる。その結果、選択的吸着の幅が広くなり、被吸着物
質の種類、活性炭素繊維の用途に応じて種々の多様な製
品を提供することができる。
【0033】以上説明した本発明に係る活性炭素繊維成
形体の製造方法によれば、その嵩密度が0.3〜1.0
g/cm3 、好ましくは0.5〜1.0g/cm3 の多
孔性の活性炭素繊維成形体を製造することができる。
【0034】嵩密度が0.3g/cm3未満であると、
充填効率が悪く、所望の吸着性能をえることができな
い。また、0.3g/cm3未満の嵩密度の活性炭素繊
維成形体は、従来法で製造することが可能であり、特殊
な用途以外では、本発明の製造方法を用いる利点が無
い。また、嵩密度を1.0g/cm3を越えた値とする
と、成形時の負荷荷重を200kgを越える値としなけ
ればならず、上述したように炭化・賦活処理時の割れが
発生し易くなる他、細孔が消失して活性炭素繊維成形体
の吸着性能を低下させてしまう傾向がある。
【0035】本発明の製造方法で製造可能な活性炭素繊
維成形体、即ち、本発明に係る多孔性の活性炭素繊維成
形体は、嵩密度が上記範囲である他、10nm以上の繊
維間の空隙により形成された細孔を有していることが望
ましい。
【0036】このような多孔性の活性炭素繊維成形体中
の細孔は、吸着体の拡散を容易とするため、吸着性能の
向上に寄与する。さらに、本発明に係る多孔性の活性炭
素繊維成形体は、製造条件を選択して、これを構成する
活性炭素繊維が、例えば、0.15〜2.5nm、好ましく
は0.4〜2.0nmの細孔半径、および500m2/g
以上、好ましくは1,500〜3,000m2/gの比表
面積(BET)を有するようにすることが可能である。
【0037】以上説明した本発明の光学的等方性ピッチ
系の多孔性の活性炭素繊維成形体は、トリハロメタンな
どの気相および液相吸着剤、浄水器、脱臭材、脱臭フィ
ルターなどの各種吸着材の素材、或いは触媒担体として
好適に用いることができる。
【0038】
【発明の効果】本発明に係る活性炭素繊維成形体の製造
方法によれば、等方性ピッチを紡糸して得たピッチ繊維
を不融化して不融化繊維とし、この不融化繊維に機械的
な荷重をかけながら昇温して成形体とした後に賦活して
活性炭素繊維成形体を製造しているため、嵩密度が0.
3〜1.0g/cm3 の多孔性の活性炭素繊維成形体を
提供できる。
【0039】このような本発明に係るピッチ系の多孔性
の活性炭素繊維成形体は、嵩密度が0.3〜1.0g/
cm3 と飛躍的に高く、比表面積が大きく吸着性能に優
れているという活性炭素繊維の特性を充分に発揮できる
ため、優れた吸着効率を有する。したがって、本発明に
係る多孔性の活性炭素繊維成形体は、トリハロメタンな
どの気相および液相吸着剤、浄水器、脱臭材、脱臭フィ
ルターなどの各種吸着材の素材、或いは触媒担体として
好適に用いることができる。
【0040】
【実施例】以下、本発明を実施例により、さらに具体的
に説明するが、それらは本発明の範囲を制限するもので
はない。
【0041】
【実施例1】 ピッチ繊維の製造 光学的等方性ピッチ(軟化点260℃、QI=1重量%
以下)を、幅2mmのスリットの中に直径0.2mmの紡糸
孔が一列に1,000個有する口金を用いて紡糸し、メ
ルトブロー法によってピッチ繊維を製造した。この際、
ピッチの吐出量は500g/分、ピッチ温度は330
℃、加熱空気温度は380℃であった。そして、空気噴
出速度は320m/秒であった。紡糸されたピッチ繊維
を、捕集部分が35メッシュのステンレス製金網で構成
されたベルトの背面から吸引してベルト上に捕集し、マ
ット状のピッチ繊維を得た。 ピッチ繊維の不融化 得られたマット状ピッチ繊維を、空気流中、300℃ま
で昇温して空気酸化し、不融化繊維を得た。この際、酸
素含有率は8.0%であり、不融化収率は、106%で
あった。 不融化繊維の成形 不融化繊維をSUS製加圧成形機に充填し、負荷荷重2
00kg/cm2 で機械的に加圧した後、この荷重を維
持しながら、昇温速度20℃/分で400℃まで加熱
し、不融化繊維成形体を得た。 不融化繊維成形体の賦活 不融化繊維成形体を、水蒸気濃度50%の窒素雰囲気
中、900℃に加熱して賦活し、多孔性の活性炭素繊維
成形体を得た。
【0042】得られた多孔性の活性炭素繊維成形体は、
充填密度0.86g/cm3 、比表面積1,600m2
gであって、平均細孔径1.4nmのミクロポアと、水
銀ポロシメーター法による数千Åにピークを有する細孔
径10nm以上の細孔(マクロポア)とを有していた。
【0043】
【比較例1】実施例1と同様にして得られた不融化繊維
をSUS製加圧成形機に充填し、負荷荷重250kg/
cm2 とした以外は、実施例1と同様にして成形したと
ころ、成形体が割れ、良好な成形体が得られなかった。
【0044】
【実施例2】実施例1と同様にして得られた不融化繊維
を、窒素ガス雰囲気下、昇温速度30℃/分で600℃
の温度まで昇温して軽度炭化繊維とした。
【0045】得られた軽度炭化繊維を、実施例1と同様
の条件で成形し、得られた軽度炭化繊維成形体を、実施
例1と同様の条件で賦活処理した。得られた多孔性の活
性炭素繊維成形体は、嵩密度0.92g/cm3 、比表
面積1390m2 /gであり、平均細孔径1.3nmの
ミクロポアと、数100nmにピークを有する細孔径1
0nm以上の細孔(マクロポア)を有していた。
【0046】
【実施例3】実施例1と同様にして得られた不融化繊維
成形体を950℃、窒素雰囲気下で炭化した後、実施例
1と同様の条件で賦活処理した。
【0047】得られた多孔性の活性炭素繊維成形体は、
嵩密度0.87g/cm3 、比表面積1550m2 /g
および平均細孔径1.4nmのミクロポアと、数100
nmにピークを有する細孔径10nm以上の細孔(マク
ロポア)を有していた。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 等方性ピッチを紡糸して得たピッチ繊維
    を不融化して不融化繊維とし、 この不融化繊維を、機械的な荷重をかけながら昇温して
    成形体とし、次いで得られた成形体を賦活することを特
    徴とする活性炭素繊維成形体の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記不融化繊維は、成形体とする前に、
    不活性雰囲気中でさらに加熱して軽度炭化された軽度炭
    化繊維であることを特徴とする請求項1記載の活性炭素
    繊維成形体の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記不融化繊維の成形体は、賦活前に、
    不活性雰囲気中でさらに加熱して炭化されることを特徴
    とする請求項1または2記載の活性炭素繊維成形体の製
    造方法。
  4. 【請求項4】 前記不融化繊維は、酸素含有率が2〜3
    0重量%であることを特徴とする請求項1〜3記載の活
    性炭素繊維成形体の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記不融化繊維または軽度炭化繊維の成
    形が、負荷荷重200kg/cm2 以下、常温〜600
    ℃、不活性雰囲気中で行なわれることを特徴とする請求
    項1〜4記載の活性炭素繊維成形体の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載の方法で調製され、嵩密
    度が0.3〜1.0g/cm3 である多孔性の活性炭素
    繊維成形体。
  7. 【請求項7】 嵩密度が0.3〜1.0g/cm3 であ
    る多孔性の活性炭素繊維成形体。
JP8044491A 1996-03-01 1996-03-01 活性炭素繊維成形体の製造方法および活性炭素繊維成形体 Pending JPH09241930A (ja)

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