JP2008085358A - 電気二重層キャパシタ電極用炭素材 - Google Patents

電気二重層キャパシタ電極用炭素材 Download PDF

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Abstract

【課題】容積当たりで大きな静電容量を有し、電気抵抗が小さく、嵩密度の大きな電気二重層キャパシタ用電極材料として好適な炭素材を提供することを目的とする。
【解決手段】窒素吸着BET法により求めた比表面積が1000m2/g以上1900m2/g以下、X線回折法により求められる平均層面間隔が0.36nm以下である炭素材を、好ましくはピッチを原料として得られた熱に対し不融性の多孔性のピッチ系炭素前駆体に酸化性ガス雰囲気下700℃以上1500℃以下で賦活処理を施すことにより形成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、電気二重層キャパシタ電極用炭素材に関するものである。更に詳しくは、高容量で電気抵抗が小さく、且つ、嵩密度の大きなキャパシタ用電極材料として好適な炭素材に関するものである。
マイクロコンピューターやICメモリーを搭載する電子機器では、電源の瞬断や電圧の一時的な降下によるコンピューターの誤作動あるいは記録情報の消失に対処するためバックアップ電源が広く使用されている。バックアップ電源としては、従来より、NiCd電池やリチウム電池が使用されているが、近年、電気二重層キャパシタが、瞬時充放電特性に優れ、且つ繰り返しによる性能低下が少ないことから、広く利用されつつある。これら電子機器には、軽量小型化と信頼性の向上が、近年とくに、要求されており、これに搭載する電気二重層キャパシタには、小型軽量化に対応できるエネルギー密度の向上が期待されている。また、電気二重層キャパシタは、瞬時充放電特性に優れていることから、電気自動車用電源としても期待されておりそのためにも一層のエネルギー密度の向上が必要である。
電気二重層キャパシタは、一対の固体電極を電解質イオンを含む溶液中に浸して直流電圧を印加すると、正側に分極した電極には溶液中の陰イオンが、また負側に分極した電極には溶液中の陽イオンが静電的に引き寄せられ、電極と電解液の界面に電気二重層と呼ばれる空間電荷層が形成され、この電気二重層に蓄積された電荷の持つ電気エネルギーを利用するように構成された素子である。したがって、電気二重層キャパシタの容量向上を図るためには、電解液との間でより多くの電気二重層を形成し得る材料の開発が不可欠である。これまで提案されている分極性電極としては、活性炭状態にある炭素材を主体としたシートが使用されている。活性炭は、比表面積が大きく、且つ、化学的に安定であるため、キャパシタ用電極材料として優れた適性を有するためである。キャパシタ用として、比表面積が1800〜3500m/gであり、平均細孔径が5〜15Åで、かつ全細孔容積に対する内径20Å以上の細孔の占める容積の比率が20〜40%である粉末状活性炭(例えば、特開昭63−187614号公報参照)や、フェノール系繊維を炭素化、賦活処理をした繊維状活性炭が提案されている(例えば、特公昭60−15138号公報参照)。しかし、大きな比表面積を有する活性炭粉末を用いた電気二重層キャパシタは、活性炭重量当たりにおいては大きな静電容量を示すが、電極の嵩密度が小さく容積当たりの静電容量は必ずしも大きくはならない、或いは適当なバインダーを用いてシート状に成形した電極の電気抵抗が大きく、電気二重層キャパシタの特徴である急速な充放電が困難となるといった問題点がある。また、フェノール系繊維から調製した繊維状活性炭織布は、バインダーを用いていないため、粉末活性炭をバインダーによりシート状に成形した電極と比較し、電気抵抗が小さいという特徴があり、その意味では望ましい。しかしながら、電極の嵩密度が小さく、重量当たりの容量は大きいが、体積当たりの容量が小さいという欠点があった。
本発明は、容積当たりで大きな静電容量を有し、電気抵抗が小さく、嵩密度の大きな電気二重層キャパシタ用電極材料として好適な炭素材の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者等は、上記問題に鑑み高性能電気二重層キャパシタ用電極材料について研究している過程で、ある種の炭素前駆体に対し適切な賦活処理を施すことにより得られた炭素材が、適切な比表面積と層構造を有し、それゆえに大きな容積当たりの静電容量を有し、嵩密度が大きく、電気抵抗が小さい優れた電極材料となることを見出し、本発明に想到した。
すなわち、本発明の炭素材は、酸化性ガス雰囲気下700℃以上1500℃以下での賦活処理を経て得られた窒素吸着BET法により求めた比表面積が1000m/g以上1900m/g以下、X線回折法により求められる平均層面間隔が0.36nm以下であることを特徴とする電気二重層キャパシタ電極用炭素材である。
本発明の炭素材は、好ましくは、石油ピッチ、石炭ピッチ等のピッチに対して、添加剤として沸点200℃以上の2乃至3環の芳香族化合物又は、その混合物を加えて加熱混合したのち、成形しピッチ成形体を得、つぎにピッチに対する溶解度が低く且つ添加剤に対し高溶解度を有する溶剤で、ピッチ成形体から添加剤を抽出し、得られた多孔性ピッチを酸化剤を用いて酸化し、得られた熱に対し不融性の多孔性のピッチ系前駆体に酸化性ガス雰囲気下700℃以上1500℃以下の温度で賦活処理を施す方法により得られる。
本発明の炭素材は、例えば従来のフェノール樹脂を原料として得られた活性炭に比べて、比較的小さい比表面積レベル(比較的低い賦活度レベル)で、比較的小さなd002(比較的高い黒鉛化度)を有し、対応して比較的低い電気抵抗を有しており、比較的高い嵩密度の電気二重層キャパシタ材料として有効に機能する。これは、ピッチ系原料の成分の多様性に起因し、賦活前の炭素前駆体の微細構造が多様化し、(炭素化ならびに)賦活過程で、非黒鉛構造部分が優先的に酸化消失して、黒鉛リッチの微細構造が得られた為と解される。これに対し、フェノール樹脂を炭素化ならびに賦活化する工程には、比較的均質な炭素前駆体が生成し、賦活処理を進めても、非黒鉛化部分が優先的に消失して黒鉛リッチの微細構造が残るという効果が、それ程期待できないものと推定される。
なお、必ずしも機構が明らかになっている訳ではないが、上記した好ましい方法により、不融化した多孔性ピッチ系炭素前駆体においては、ピッチ中の成分の多様性が促進され、微細孔表面に難黒鉛化性炭素前駆体層が優先的に存在しているため、炭素化ならびに賦活化過程において、これら難黒鉛化性炭素前駆体層が優先的に消失して、比較的低い賦活処理レベルでより黒鉛リッチの微細構造が形成されるものと理解される。
このようにして形成された本発明の炭素材は、多くの微細な細孔を有しており、電解液との界面に多くの電気二重層を形成することが可能である。
本発明の炭素材は、窒素吸着のBET法により求めた比表面積(以下「SSA」と記すことがある)が、1000m/g以上1900m/g以下であり、X線回折法により求められる平均層面間隔(以下「d002」と記すことがある)が0.36nm以下であることを特徴とする。
SSAが1000m/gより小さい炭素材では、得られるキャパシタ電極の重量当りの静電容量が小さくなり、好ましくない。また、SSAが1900m/gを超える炭素材では、重量当たりの静電容量は大きくなるが、電極の嵩密度が小さくなり、容積当たりの静電容量が小さくなり、好ましくない。SSAは1000m/g以上1900m/g以下、好ましくは1050m/g以上1800m/g未満である。
また、d002が0.36nmより大きな炭素質材料では、これから得られる電極の抵抗が増加し、好ましくない。d002は0.36nm以下、好ましくは0.35nm以下である。因に黒鉛のd002は0.335nmである。
本発明の炭素材は、一般に粉末状で使用される。粉末状の場合、粒子が大きすぎると電極を形成する際、粒子の充填率が小さくなり、その結果として体積当たりの静電容量が低くなるので好ましくない。炭素材の平均粒子径(本書においては、特に断らない限り「数平均粒子径」を意味するものとする)は、5μm以上100μm以下であることが好ましく、更に好ましくは10μm以上50μm以下である。
上述したように本発明は、以下の方法で製造することが好ましい。
石油ピッチ、石炭ピッチ等のピッチに対して、添加剤として沸点200℃以上の2乃至3環の芳香族化合物又は、その混合物を加えて加熱混合したのち、成形しピッチ成形体を得る。つぎにピッチに対し低溶解度を有し且つ添加剤に対し高溶解度を有する溶剤で、ピッチ成形体から添加剤を抽出し、得られた多孔性ピッチを酸化剤を用いて酸化し、得られた熱に対し不融性の多孔性ピッチに賦活処理を施して所望の活性炭状炭素材を得る。
上記した芳香族添加剤の目的は、成形後のピッチ成形体から該添加剤を抽出除去し、成形体を多孔質とし、後工程の酸化による炭素質材料の構造制御並びに賦活を容易にすることにある。この様な添加剤は、例えばナフタレン、メチルナフタレン、フェニルナフタレン、ベンジルナフタレン、メチルアントラセン、フェナンスレン、ビフェニル等の1種類又は2種類以上の混合物から選択される。ピッチに添加される量は、ピッチ100重量部に対し10〜50重量部の範囲が好ましい。
ピッチと添加剤の混合は、均一な混合を達成するため、加熱し溶融状態で行う。ピッチと添加剤の混合物は、添加剤を混合物から容易に抽出できるようにするため、粒径1mm以下の粒子にすることが好ましい。成形は溶融状態で行っても良く、また、混合物を冷却後粉砕する等の方法によっても良い。
ピッチと添加剤の混合物から添加剤を抽出除去するための溶剤としては、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素、ナフサ、ケロシン等の脂肪族炭化水素主体の混合物、メタノール、エタノール、プロパノール等の脂肪族アルコール類等が好適である。
この様な溶剤でピッチと添加剤の混合物成形体から添加剤を抽出することによって、成形体の形状を維持したまま添加剤を成形体から除去することができる。この際成形体中に添加剤の抜け穴が形成され、均一な多孔性を有するピッチ成形体が得られるものと推定される。
かくして得られた多孔性を示すピッチ成形体を、ついで不融化処理、すなわち酸化剤を用いた、好ましくは常温から400℃までの酸化処理、により、熱に対して不融の多孔性不融性ピッチ成形体とする。酸化剤としては、O、O、SO、NO、Cl、あるいはこれらを空気、窒素等で希釈した混合ガス、または空気等の酸化性気体、及び硫酸、燐酸、硝酸、クロム酸水溶液、過マンガン酸水溶液、過酸化水素水溶液等の酸化性液体を用いることができる。
多孔性不融性ピッチ成形体を、HO、O、Cl、CO等の酸化性ガス雰囲気下、300℃〜1500℃以下の温度で賦活処理を行うことにより、本発明の炭素材が得られる。
賦活処理は、ロータリーキルン、流動床、移動床等の装置を用いて、多孔性不融性ピッチ成形体と上記酸化性ガスを含む不活性ガスと接触させながら、徐々に昇温・熱処理することによって行うことができる。
流動床を用いHOを賦活ガスとする場合の例で説明する。底部に目皿を有する反応管に多孔性不融性ピッチ成形体を仕込み、反応管の下部より、HOを約20〜90モル%含有する不活性ガス(例えば窒素ガス、アルゴンガス、ヘリウムガス)を、200℃程度の温度で流しながら、流動層を形成する。次いで反応ガスを流しながら、流動層の温度を昇温速度10〜400℃/時間程度の速度で約700〜1500℃の間に設定した所定の温度まで昇温し、必要に応じてその温度で所定時間保持して賦活処理を行う。保持する温度(賦活温度)は好ましくは800〜1200℃である。
本発明の炭素材は、賦活前の多孔性不融性ピッチ成形体、或いは賦活処理後の炭素材を粉砕することによって、所望の粒子径の炭素材とすることができる。
本発明の炭素材を用いて電気二重層キャパシタを構成する場合は、平均粒径5〜100μmの炭素材に、必要に応じてカーボンブラック等の導電材、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン等の結合剤を加えたものを、円形あるいは矩形の金属板等からなる導電性の集電材に接着し、厚さが例えば10〜200μmの層を形成する等の方法により分極性電極を製造する。結合剤の好ましい添加量は、炭素材粉末に対して1〜20重量%である。結合剤の添加量が多すぎると電池の内部抵抗が大きくなり、少なすぎると炭素材粒子相互及び集電体との接着が不十分となる。導電材の好ましい添加量は炭素材粉末に対して、3〜20重量%である。また上記炭素材粉末、導電材及び結合剤の混合物を、圧縮成形等の方法により、円形あるいは矩形等のディスク又はシート状に成形した分極性炭素電極材料を製造し、この分極性炭素電極材料の片面に集電材を電気的に接続し分極性電極とすることもできる。分極性炭素電極材料に集電体を電気的に接続する方法としては、アルミニウム等の金属を溶射して集電材とする方法、アルミニウム等の金属箔や金属網からなる集電材を圧接する方法等が用いられる。
金属等からなる集電材に例えば10〜200μmの薄い炭素材層を形成する場合は、ポリフッ化ビニリデン等の結合材を、該結合材を溶解する溶剤(例えば、ポリフッ化ビニリデンを結合材とする場合は、N−メチル−2−ピロリドン等)に溶解し、これに炭素材粉末、必要により導電材を加えペースト状とし、集電体上に均一に塗布し乾燥する方法が好適に採用できる。この場合、乾燥後常温又は加熱してプレスすることによって炭素材層の嵩密度を大きくすることも可能である。ディスク又は厚いシート状の炭素材成形体を製造する場合は、結合材としてポリテトラフルオロエチレン等を用いて、結合材、炭素材粉末、必要により導電材を加え、これらを常温又は加熱して混練し、常温で又は加熱して圧縮成形する方法が好ましい。
電気二重層キャパシタの単位セルは、一般に上記のようにして形成した一対の分極性電極を、必要に応じて不織布、その他の多孔性材料からなる透液性セパレータを介して、対向させ、電解液中に浸漬することにより形成する。この場合、一対の分極性電極は同じものであっても良く、又互いに異なったものであってもよい。電気二重層キャパシタの使用に当たっては、上記単位セルを単独で、又は複数の単位セルを直列及び/又は並列に接続して使用する。
ここに電解液としては非水溶媒系及び水系のいずれも使用可能である。
非水溶媒系電解液としては、有機溶媒に電解質を溶解したものが用いられる。有機溶媒としては、例えばエチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、γ−ブチルラクトン、ジメチルスルホキシド、ジメチルフォルムアミド、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン等が使用される。これらの有機溶媒は一種又は二種以上の混合物として使用することができる。電解質としては、(CPBF、(CPBF、(CNBF、(CNBF、(CPPF、(CPCFSO、LiBF、LiClO、LiCFSO等を例示することができる。
又、水系電解液の電解質としては、NaCl、NaOH、HCl、HSO等を使用することができる。
以下、実施例、比較例により、本発明を更に詳細に説明する。
なお、後記実施例を含めて本書に記載した炭素材の平均層面間隔(d002)、窒素吸着BET法による比表面積は、以下のようにして測定した値に基づく。
「炭素材の平均層面間隔(d002)」:炭素材粉末を試料ホルダーに充填し、グラファイトモノクロメーターにより単色化したCuKα線を線源としX線回折図形を得る。回折図形のピーク位置は重心法(回折線の重心位置を求め、これに対応する2θ値でピークの位置をもとめる方法)により求め、標準物質用高純度シリコン粉末の(111)面の回折ピークを用いて補正する。CuKα線の波長を0.15418nmとし、Braggの公式によりd002を計算する。
002=λ/(2sinθ)
「窒素吸着BET法による表面積」:BETの式から誘導された近似式
=1/{V(1−x)}
を用いて液体窒素温度における、窒素吸着による1点法(相対圧力x=0.3)によりVを求め、次式により試料の比表面積を計算した。
比表面積=4.35×V (m/g)
ここに、Vは試料表面に単分子層を形成するに必要な吸着量(cm/g)、Vは実測される吸着量(cm/g)、xは相対圧力である。具体的には、MICROMERITICS社製「Flow Sorb II 2300」を用いて、以下のようにして液体窒素温度における炭素材への窒素の吸着量を測定した。粒子径約5〜50μmに粉砕した炭素材を試料管に充填し、窒素ガスを30モル%濃度で含有するヘリウムガスを流しながら、試料管を−196℃に冷却し、炭素材に窒素を吸着させる。つぎに試料管を室温に戻す。このとき試料から脱離してくる窒素量を熱伝導度型検出器で測定し、吸着ガス量Vとした。
(実施例1)
軟化点210℃、キノリン不溶分1重量%、H/C原子比0.63の石油系ピッチ68kgと、ナフタレン32kgとを、撹拌翼のついた内容積300リットルの耐圧容器に仕込み、190℃で加熱溶融混合を行った後、80〜90℃に冷却して押し出し、径約500μmの紐状成形体を得た。次いで、この紐状成形体を直径と長さの比が約1.5になるように破砕し、得られた破砕物を93℃に加熱した0.53重量%のポリビニルアルコール(ケン化度88%)を溶解した水溶液中に投入し、撹拌分散し、冷却して球状ピッチ成形体スラリーを得た。大部分の水をろ過により除いた後、球状ピッチ成形体の約6倍量の重量のn−ヘキサンでピッチ成形体中のナフタレンを抽出除去した。この様にして得た多孔性球状ピッチを、流動床を用いて、加熱空気を通じながら、260℃まで昇温し、260℃に1時間保持して酸化し、熱に対して不融性の多孔性球状ピッチ成形体を得た。得られた熱に対して不融性の多孔性ピッチ成形体を流動床を用いて、HOを50モル%含有する窒素と水蒸気の混合ガス中、300℃〜900℃まで200℃/時間で昇温し、900℃で120分間水蒸気賦活処理を行い比表面積が1000m/gの球状炭素材(活性炭)を得た。得られた球状炭素材を平均粒径約30μmに粉砕し、電極用炭素材とした。
(実施例2)
水蒸気賦活時間を140分とした以外、実施例1と同様にして電極用炭素材を調製した。
(実施例3)
水蒸気賦活時間を200分とした以外、実施例1と同様にして電極用炭素材を調製した。
(実施例4)
水蒸気賦活時間を240分とした以外、実施例1と同様にして電極用炭素材を調製した。
(比較例1)
水蒸気賦活時間を60分とした以外、実施例1と同様にして電極用炭素材を調製した。
(比較例2)
水蒸気賦活時間を270分とした以外、実施例1と同様にして電極用炭素材を調製した。
(比較例3)
石炭コークスをアルカリ賦活し調製した高比表面積活性炭(「30SPD」、関西熱化学株式会社製)を電極用炭素材として使用した。
(比較例4)
フェノール樹脂から調製した活性炭(「BP12」、鐘紡株式会社製)を電極用炭素材として使用した。
(比較例5)
フェノール樹脂から調製した活性炭(「BP25」、鐘紡株式会社製)を電極用炭素材として使用した。
[キャパシタの作成とその評価]
実施例及び比較例で得られた各炭素材を用いて、以下のようにして電気二重層キャパシタを作製し、その性能評価を行った。
電極を以下のようにして製造した。炭素材(平均粒径はいずれも約30μm)にテフロン粉末を10重量%、ファーネスブラック(平均一次粒子系約42nm)9重量%を加え、常温で混練した後、常温で直径20mmの円盤状に圧縮成形し、分極性電極材料とした。電極材料重量は100mgになるよう調整した。これを真空デシケーター中1〜3kPaの減圧下、150℃で4時間乾燥を行った。次いで図1に示すように、露点温度−100℃、高純度アルゴンを循環させている真空置換型グローブボックス中において、このようにして製造した1対の分極性電極材料をそれぞれ正極1及び負極2とし、それらの間に厚さ1mmのガラスフィルターを挟み込んだ積層体を、底面がアルミニウム製の容器4中に入れた電解液5中に、正極1が上となるように浸漬し、上ぶた6の下面にスプリング7を介して取り付けられた正極集電体8により約400kPaの圧力で押圧する構造の評価セルを形成した。なお、正極端子を構成する上ぶた6と、負極端子を構成する容器4とはバイトン製Oリング9により絶縁して短絡を防止した。電解液はプロピレンカーボネートに1モル/リットルの割合で(C・NBFを溶解したものを使用し、セパレーター3にはガラス繊維製フィルター(ADVANTEC:GA100)を使用した。
充放電の測定は、北斗電工製充放電試験装置HD201を使用し、充電5mAの定電流充電を行い、電位が2.3Vに達したのち、定電圧充電に移行した。充電時間は2時間とした。放電は5mAの定電流放電を行い終止電圧を0Vとした。
静電容量は次のようにして求めた。
放電曲線(放電電圧−放電時間)から放電エネルギー(放電電圧×電流(=5mA)の時間積分として合計放電エネルギー(W・s)を求め、
静電容量(F)=2×合計放電エネルギー(W・s)/(放電開始電圧(V))
の関係式を用いて評価セルの静電容量を求め、この静電容量を分極性電極材料の炭素材重量(正極+負極:g)で除し値を単位重量当たりの静電容量(F/g)とした。単位重量当たりの静電容量の値に分極性電極材料の嵩密度(g/cm)を乗じた値を単位容積当たりの静電容量(F/cm)とした。
抵抗値の測定は、放電開始5分後の点で放電曲線(放電電圧−放電時間)に接線を引き、放電開始0分に外挿して電位を求める。外挿により求めた電位を放電開始電圧2.3Vより差し引き、放電開始時の電圧降下とした。つぎに、電圧降下を放電電流で除して抵抗値とした。
実施例、比較例で得られた炭素材の性状及びそれを用いて作成した電気二重層キャパシタの特性を表1に示す。
Figure 2008085358
表1から明らかなように、本発明の炭素材を使用することによって、体積当たりの静電容量が大きく、電気抵抗の小さな電気二重層キャパシタが得られることがわかる。
本発明の炭素材を電気二重層キャパシタに使用した場合のキャパシタの性能を評価するための評価セルの断面図である。
符号の説明
1 正極
2 負極
3 ガラスフィルター
4 容器
5 電解液
6 上ぶた
7 スプリング
8 正極集電体
9 Oリング

Claims (2)

  1. 酸化性ガス雰囲気下700℃以上1500℃以下での賦活処理を経て得られた窒素吸着BET法により求めた比表面積が1000m/g以上1900m/g以下、X線回折法により求められる平均層面間隔が0.36nm以下であることを特徴とする電気二重層キャパシタ電極用炭素材。
  2. 熱に対し不融性の多孔性のピッチ系炭素前駆体の賦活処理により得られた請求項1記載の電気二重層キャパシタ電極用炭素材。
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