JPH07107044B2 - レチノイルクロライドの製造法 - Google Patents

レチノイルクロライドの製造法

Info

Publication number
JPH07107044B2
JPH07107044B2 JP62235043A JP23504387A JPH07107044B2 JP H07107044 B2 JPH07107044 B2 JP H07107044B2 JP 62235043 A JP62235043 A JP 62235043A JP 23504387 A JP23504387 A JP 23504387A JP H07107044 B2 JPH07107044 B2 JP H07107044B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
chloride
retinoic acid
reaction
retinoyl
formula
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP62235043A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS63119456A (ja
Inventor
シンシア・アン・マーヤノフ
Original Assignee
マクニーラブ・インコーポレーテツド
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by マクニーラブ・インコーポレーテツド filed Critical マクニーラブ・インコーポレーテツド
Publication of JPS63119456A publication Critical patent/JPS63119456A/ja
Publication of JPH07107044B2 publication Critical patent/JPH07107044B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C403/00Derivatives of cyclohexane or of a cyclohexene or of cyclohexadiene, having a side-chain containing an acyclic unsaturated part of at least four carbon atoms, this part being directly attached to the cyclohexane or cyclohexene or cyclohexadiene rings, e.g. vitamin A, beta-carotene, beta-ionone
    • C07C403/20Derivatives of cyclohexane or of a cyclohexene or of cyclohexadiene, having a side-chain containing an acyclic unsaturated part of at least four carbon atoms, this part being directly attached to the cyclohexane or cyclohexene or cyclohexadiene rings, e.g. vitamin A, beta-carotene, beta-ionone having side-chains substituted by carboxyl groups or halides, anhydrides, or (thio)esters thereof
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C2601/00Systems containing only non-condensed rings
    • C07C2601/12Systems containing only non-condensed rings with a six-membered ring
    • C07C2601/16Systems containing only non-condensed rings with a six-membered ring the ring being unsaturated

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、レチノイン酸誘導体への直接的転化に適当で
あるレチノイルクロライドを高収率及び高純度で製造す
るための特に穏やかな方法に関する。
レチノイン酸誘導体は有用な薬理学的性質及び他の性質
を有することが知られている。たとえばオール−トラン
スレチノイン酸のある種のエステル及びアミド誘導体は
米国特許第4,190,594号及び第4,108,880号に有用な紫外
線(UV)吸収性を有するとして開示されている。米国特
許第4,055,659号には、オール−トランスレチノイン酸
のエステル及びアミドの、にきびの処置における使用が
開示されている。N−(4−ヒドロキシフエニル)−オ
ール−トランスレチナミドは米国特許第4,323,581号に
哺乳動物の肺ガンの防止に有用であると開示されてい
る。
レチノイン酸は今までにレチノイド合成における出発物
質として報告されている。レチノイド合成における多く
の合成経路に共通なことは、レチノイン酸の、種々の塩
素化剤例えば塩化チオニル又は三塩化燐の作用によるレ
チノイルクロライドへの転化である。これらの試剤の使
用と関連する共通の問題は、特に大規模な合成におい
て、レチノイルクロライド及びレチノイン酸の転化中の
塩素化剤に対する不安定性である。例えばR.C.ムーン
(Moon)らは、キヤンサー・リサーチ(Cancer Researc
h)、39、1339(1979)において、ベンゼン中室温下、
数時間にわたる三塩化燐の作用によつてレチノイン酸か
らレチノイルクロライドを製造する方法がベンゼン−レ
チノイルクロライド溶液の重合体副生物からの傾斜を必
要とすることを報告している。ムーンの方法の場合、重
合体副生物は多分容易に重合するレチノイン酸の敏感性
の結果として生成する。Y.F.シーリー(Shealy)らがザ
・ジヤーナル・オブ・フアーマシユーテイカル・サイエ
ンシーズ(the Journal of Pharmaceutical Sience
s)、73、748(1984)に報告する同様の方法では、生成
物のレチノイルクロライドを、著者が「燐化合物」であ
ると報告しているゴム状沈澱物から除去しなければなら
ない。いずれの場合にも、レチノイドの収量はレチノイ
ルクロライド中間体の貧弱な収率と品質の結果として低
下する。出発物質即ちレチノイン酸の価格が高いことを
考えると、そのような方法は不利である。更にレチノイ
ルクロライドの溶液は迅速な光、酸素、熱及び塩基触媒
による分解を受けやすい。
M.マオラル(Maoral)及びZ.アーノルド(Arnold)、テ
トラヘドロン・レターズ(Tetrahedron Letters)、1
4、9〜12(1960)の文献において、著者はある種のペ
プチドの製造における試剤としてジメチルクロルホルマ
ミジニウムクロライドの使用を記述している。H.H.ボス
ハード(Bosshard)らは、ヘルブ・ヒム・アクタ(Hel
v.Chim.Acta)、42、1653(1959)において、塩化チオ
ニルの存在下における触媒量のDMF(多分触媒のジメチ
ルクロルホルマミジニウムクロライドを生成)の作用に
よる種々のカルボン酸の酸クロライドへの転化を報告し
ている。しかしながら、ボスハードの条件をオール−ト
ランスレチノイン酸のオール−トランスレチノルクロラ
イドへの転化に適用した場合、レチノイン酸の分解が迅
速に起こり、低い収率と不純な生成物をもたらす。
今回、ジメチルクロルホルマミジニウムクロライドを式
(II)のレチノイン酸と共に試剤能力量で用いる場合、
下式に従つて穏やかな条件下に、式(I)の対応するレ
チノイルクロライドが高収率及び高純度で直接製造でき
ることが発見された: 次いでレチノイルクロライド(I)を式HY(但しYは後
述する通りである)の活性水素化合物と反応させれば、
式(IV)のレチノイン酸誘導体を製造することができ
る。本発明の方法の重要な観点は穏やかや塩素化条件に
おいて短い反応時間で、レチノイルクロライドをレチノ
イン酸から高収率及び高純度で製造することにある。
本発明の方法において、式(I)のレチノイルクロライ
ドは式(II) の対応するレチノイン酸を、不活性な有機溶媒中でジメ
チルクロルホルマミジニウムクロライド(III) を作用させて塩素化することにより製造される。好まし
くはレチノイン誘導体特にレチノイルクロライドの溶液
の、熱、光、酸素、塩基、溶媒、反応時間及び塩素化剤
に対する敏感性を考えると、速い且つ激しい分解及び重
合を避けるために、レチノイルクロライドの合成及び分
解中に注意深く調節された反応条件が維持される。本発
明によれば、試剤量のジメチルクロルホルマミジニウム
クロライドを塩素化剤として用いることにより、好まし
くはそれを予じめ分離された固体として或いは不活性ガ
スで激しく一掃した溶液形で用いることにより、レチノ
イルクロライドの高収率と高純度が達成される。
式(I)の生成物レチノイルクロライドは、引き続き文
献で公知の或いは有機化学に秀でる者には容易に明白な
方法により、式HY(但しYはアミン又はアルコールを定
義するのに必要とされる残りの原子を表わす)の活性水
素化合物と反応させることができる。この生成物は対応
するレチノイン酸誘導体例えば式(IV)(但しYは該ア
ミド又はエステルを定義するのに必要とされる残りの原
子を表わす)のアミド又はエステルである。この例は以
下のものを含むが、これに限定されるものではない: N−(4−ヒドロキシフエニル)−オール−トランス−
レチナミド、 N−(4−ヒドロキシフエニル)−13−シス−レチナミ
ド、 N−(4−ヒドロキシフエニル)−11−シス−レチナミ
ド、 N−(4−メトキシフエニル)−オール−トランス−レ
チナミド、 N−(4−エトキシフエニル)−オール−トランス−レ
チナミド、及び メチル−オール−トランス−レチノエート。
式(I)、(II)及び(IV)の化合物中に多くのアルケ
ン二重結合が存在することに基づいて多くのシス/トラ
ンス異性体の組合せが可能であるから、レチノイン酸、
レチノイルクロライド、レチノイド又はレチノイン酸誘
導体とは、すべての可能なシス/トランス異性体の組合
せを包含するものと定義される。しかしながら、式(I
I)の特別なレチノイン酸及び対応する式(I)のレチ
ノイルクロライドは次のものを含む: a) オール−トランスレチノイン酸及びオール−トラ
ンスレチノイルクロライド; b) 13−シス−レチノイン酸及び13−シス−レチノイ
ルクロライド; c) 11−シス−レチノイン酸及び11−シス−レチノイ
ルクロライド; d) 7−シス−レチノイン酸及び7−シス−レチノイ
ルクロライド。
更に詳細には、式(II)の酸の、ジメチルクロルホルマ
ミジニウムクロライド(III)との反応に対する種々の
反応因子は以下の通りである。: 溶媒 反応溶媒は出発レチノイン酸が少くとも一部溶解し且つ
レチノイルクロライド生成物に反応しない不活性な有機
溶媒である。好ましくは溶媒は極性非プロトン性溶媒
(dipolar aprotic solvent)であり、アルコール或い
は第1又は2級アミンでない。その例はエーテル、アミ
ド、芳香族炭化水素、エステル、ハロカーボン、ニトリ
ル、スルホキシド、及び炭化水素例えばジエチルエーテ
ル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、N,N−ジメチル
ホルムアミド、ベンゼン、トルエン、酢酸エチル、塩化
メチレン、アセトニトリル、ジメチルスルホキシド、ス
ルホラン、及びヘキサンを含む。好適な溶媒はN,N−ジ
メチルホルムアミドである。一般に生成物を最高の収率
及び純度で得るためには、選択する溶媒が水を含まず且
つ脱気されているべきである。
反応時間 一般にレチノイルクロライド及びその溶液の、重合及び
副生物の生成に対する敏感性は、高収率及び高純度の生
成物を得るために反応時間を最小にすることを必要とす
る。本発明の方法は約2時間までの反応時間であり、約
30分〜1 1/2時間が好ましく、そして約45分〜1時間が
好適である。室温において2時間を越える反応時間は重
合と分解のために望ましくない。
温度 生成物レチノイルクロライド並びに出発レチノイン酸の
重合及び分解を避けるために、本方法では反応時間を約
50℃以下例えば約0°〜約40℃に維持することが好適で
あり、約20°〜約25℃が最も好適である。
酸素の排除 レチノイルクロライドの溶液の、酸素との接触による重
合及び分解に対する敏感性を考えるに、反応を、酸素を
実質的に排除した雰囲気下に行なうことが好適である。
例えば窒素又はアルゴンの不活性な雰囲気は生成物の高
収率及び高純度を維持するために使用することができ
る。
露光の減少 レチノイルクロライドの溶液の、日光又は通常の部屋の
照明に対する敏感性を考えると、普通溶液の露呈される
光の量を減じ或いはその種類を変える手段が施される。
最も簡単な方法は実質的にすべての光を排除し且つ反応
を暗所で行なうことである。しかしながら、例えば処理
中に光が必要ならば、露光の時間及び強度を最小にすべ
きであり或いは赤色又は黄色光が使用される。他に露光
を調節するために赤色又は黄色のガラス装置を使用して
もよい。
塩素化剤 本発明の方法で用いる塩素化剤はジメチルクロルホルマ
ミジニウムクロライドであり、これはボスハードらの方
法の応用である実施例1又は3の方法で製造することが
できる。ジメチルクロルホルマミジニウムクロライドを
他の塩素化剤の代りに用いる利点は、反応時間の短いこ
と、反応温度の低いこと、副生物の生成が少ないこと、
及び大規模な合成に移しやすいことである。用いるジメ
チルクロルホルマミジニウムクロライドの量は用いるレ
チノイン酸の量の凡そ化学量論的に等しい、即ち約0.99
〜約1.10モル当量でなければならない。これより少ない
量の使用は、酸の酸クロライドへの含不完全な転化のた
めに貧弱な収率をもたらす。逆に1.10モル当量より多い
量の使用は副生物の生成と不純な生成物をもたらし、特
に大規模において高収率を得るべく精製するのが困難と
なる。
本発明の方法に従つて式(I)のレチノイルクロライド
を製造するためには、式(II)の適当なレチノイン酸の
不活性な溶媒中の混合物を、種々の反応因子に対して上
述した条件に従つてジメチルクロルホルマミジニウムク
ロライド約1当量で処理する。得られる生成物は対応す
る酸クロライドの反応溶媒中の溶液であり、次いでこれ
を蒸発させて所望のレチノイルクロライドを生成し、或
いは他に式(IV)のレチノイドの製造に対する原料溶液
として直接使用する。そのような溶液の適当な取り扱い
は、上述したように光、熱、酸素などの影響を最小にす
るように注意することである。式(I)のレチノイルク
ロライドの溶液を式YHの活性水素物質と反応させて式
(IV)のレチノイン酸誘導体を製造する場合、反応は前
述した米国特許に記述されている方法に従つて行ないう
る。
次の実施例及び本明細書を通して次の略号を使用するこ
とがある:E(トランス);Z(シス);Et2O(ジエチルエ
ーテル);EtOAc(酢酸エチル);MeOH(メタノール);Et
OH(エタノール);THF(テトラヒドロフラン);DMF(N,
N,−ジメチルホルムアミド);hplc(高速液体クロマト
グラフィー;v/v(容量対容量比)。断らない限りすべて
の温度は℃(セツ氏)で報告する。
参考例1 ジメチルクロルホルマミジニウムクロライド(3モル規
模) ジメチルクロルホルマミジニウムクロライドを、H.H.ボ
スハードら、ヘルブ・ヒム・アクタ、42、1653(1959)
の方法に従つて製造した。DMFを4Aシーブ上で貯蔵し、
使用前に少くとも1時間アルゴンを激しくバブリングさ
せて脱気した(アルゴンの出口にCaSO4乾燥トラップを
使用)。すべての中間体のすべての移しかえはアルゴン
下で行なつた。12lの3ツ口丸底フラスコ中において、
乾燥DMF[224g、ジエチルエーテル(6.6l)中3.06モ
ル]を、ガスを発生させるほど迅速にオキザリルクロラ
イド(390g、3.07モル)で処理した。直ぐに無色の沈殿
が生じ、反応は発熱であった。1時間後、溶媒を真空下
に蒸発させて標記の化合物を白色の固体として得た。フ
ラスコの真空を除く前に、アルゴンを系中に吹きこん
だ。
実施例1 オール−トランスレチノイルクロライド 式(V): レチノイン酸(オール−トランス、860g、2.86モル)の
乾燥DMF(3.5l)中スラリーを、参考例1からの粗白色
固体のジメチルクロルホルマミジニウムクロライドに添
加した。レチノイン酸はテトラトゲン(tetratogen)で
あるから注意を払つた。室温で減光(フード灯を消灯)
下に45分間攪拌した後、明深赤色のレチノイルクロライ
ド溶液を氷冷した。次いでこの溶液をレチノイン酸誘導
体の合成に使用してもよい。
参考例2 ジメチルクロルホルマミジニウムクロライド(6モル規
模) ジメチルホルムアミド(448.0g、6.28モル)の無水ジエ
チルエーテル(12.0l)中溶液を準備した。この攪拌し
てあるDMFの溶液にシユウ酸クロライド(780.0g、6.28
モル)を調節された速度で添加した。室温で激しい反応
が始まつた。この混合物は急速なガス(CO、CO2)の発
生のために冷却しはじめた。添加速度はこのガスの発生
の制御に依存した。本参考例の規模において、添加は約
1/2時間以内に完了した。添加の開始時に固体の生成物
が沈殿し始め、添加中蓄積しつづけた。添加の完了後1
時間攪拌を継続した。この段階で懸濁液を易動性に維持
するために更なるエーテルの添加の必要なことがあつ
た。次いで反応器に外部から水蒸気を適用しつつ減圧
(10.0mm)下に溶媒を蒸発させた。エーテルの除去が完
了した後真空を除く際にはアルゴンを反応容器に添加し
た。無色の試剤の収量は定量的であつた。
実施例2 オール−トランスレチノイルクロライド オール−トランス−レチノイン酸(1720g、5.72モル)
のジメチルホルムアミド(7.0l)中スラリーを、アルゴ
ン下に攪拌しながらジメチルクロルホルマミジニウムク
ロライド(804.0g、6.28モル)に添加した。室温での添
加後3/4〜1時間にわたつて間断的な攪拌を続けた。こ
の方法による酸クロライドの生成は激しい反応でなく、
実際には僅かに発熱であることがあつた。しかしながら
反応温度で20℃以下に低下したならば、反応速度は遅く
なつた。反応をtlcで監視した。エタノール又はメタノ
ール中で消失する試料のtlcがレチノイン酸の不存在を
示す場合酸クロライドの収量は定量的であると推定でき
た。即ちエチル又はメチルエステルだけがtlcで検出で
きた。このレチノイルクロライドは透明な深赤色の溶液
であつた。この溶液が1時間以上室温のままでいるなら
ば、それは著しく分解し、暗色となり、時間(2〜3時
間)と共に黒色の重合体物質が沈殿した。
参考例3 オール−トランス−(4−ヒドロキシフエニル)レチナ
ミド(4−HPR) 実施例2の方法に従つて調製した無水の脱気したジメチ
ルホルムアミド(DMF)350ml中オール−トランスレチノ
イルクロライド(0.20モル)の溶液を、無水の脱気した
DMF(200ml)中の蒸留したトリエチルアミン(0.40モ
ル、55.8ml)及びp−アミノフエノール(87.3g、0.8モ
ル)の冷溶液に滴々に添加した。この添加中温度を10〜
15℃に保つた。暗色の反応物を、tlc分析が残存する酸
クロライドを示さなくなるまで(約2時間)室温で攪拌
した。次いで4−HPRが結晶化するまで水をゆつくり添
加した。暗黄褐色の固体を集め、水洗し、乾燥し、エタ
ノール/水から結晶化させ、次いでトルエン/アセトン
から再結晶することにより、4−HPR(hplcでの純度>9
9%)を42g又は収率53%で得た。
参考例4 オール−トランス−4−(メトキシフエニル)レチナミ
ド a.オーバーヘツド攪拌機、温度計、滴下漏斗及びバブラ
ーを備えた500mlの3ツ口丸底フラスコに、ジエチルエ
ーテル約130ml乾燥DMF5.5ml(5.24g、0.072モル)を入
れた。これを攪拌しながら20〜25分間にわたりオキザリ
ルクロライド6.3ml(9.14g、0.72モル)を滴下しつつ処
理した。ガスの発生は非常に激しかつた。添加の完了後
(ガスの発生の終了後)約50分間白色の沈殿が観察さ
れ、そして溶媒を真空下に除去した。白色の固体(ジメ
チルクロルホルマミジニウムクロライド)をアルゴン下
に入れた。この白色の固体にDMF約90ml中オール−トラ
ンスレチノイン酸21.03g(0.070モル)を添加した。混
合物は濁つた橙色になり、次いで透明な暗赤色となつ
た。この溶液を室温で35分間攪拌し、次いで氷浴中で冷
却した。赤色のレチノイルクロライド溶液を10〜0℃で
20分間にわたりDMF95ml中4−メトキシアニリン25.8g
(0.21モル)の溶液に滴下した。この暗赤色の溶液を、
添加の終了後更に1 1/2時間氷浴中で冷却した。この溶
液に水(50ml)を添加した。固体がすぐに沈殿しはじめ
た。混合物を濾過し、固体を冷水200mlで洗浄した。こ
の明黄色の固体を熱エタノール約900mlに溶解した。得
られた暗赤色の溶液を室温まで冷却させた。沈殿は約1
時間後に観察された。混合物を濾過した。黄色のふわふ
わした固体を得た。この物質を少量の冷エタノールと約
200mlの水で洗浄した。固体を真空下に夜通し乾燥し、
融点175〜177℃の黄色の結晶固体を集めた。濾液から生
成物の第2の結晶を得た(黄色の結晶の粉末6.35g、融
点157〜161℃)。
b.参考例4aと同様の方法に従い、レチノイン酸22.5g
(0.075モル)及び再結晶したp−メトキシアニリン27.
0g(0.22モル)を用いることにより、融点178〜179℃の
生成物を定量的な終了30.4gで得た。
参考例5 13−シス−4−(ヒドロキシフエニル)レチナミド 乾燥の脱気したDMF6.0mlに、オキザリルクロライド(0.
1モル、146mg)を0℃で添加した。白色の沈殿が生成し
た。スラリーを15分間攪拌した後、乾燥の脱気したDMF
4.0ml中13−シスレチノイン酸300mgの溶液を添加した。
20分後にメタノール中で消失させた付加物のtlcは、酸
クロライドの生成が殆んど完了したことを示した。この
酸クロライド溶液を、乾燥の脱気したDMF2.0ml中の昇華
させた4−アミノフエノール327mgの溶液に添加した。
この反応混合物を光から保護しつつ0℃で2.5時間攪拌
した。水(6.7ml)を添加し、反応物を結晶が生成する
まで攪拌した。次いで結晶を集めた。メタノール、次い
でエタノール/水からの結晶化により、13−シス−4−
(ヒドロキシフエニル)レチナミド186mg(収率48%)
を得た。
参考例6 オール−トランス−4−(エトキシフエニル)レチナミ
ド オキザリルクロライド5.0ml及び乾燥DMF125mlの混合物
をアルゴンの雰囲気下に60時間攪拌した。得られたジメ
チルクロルホルマミジニウムクロライドの懸濁液を、室
温で攪拌しながらオール−トランスレチノイン酸15.0g
を添加した。得られた透明な赤橙色の溶液を0.1℃まで
冷却し、4−エトキシアニリン20.5gを滴々に添加して
処理した。殆んどすぐに黄色の固体が結晶しはじめた。
添加の完了後、水50mlを添加し、黄色の固体を濾過によ
って集めた。エタノールから2度再結晶することにより
標題の化合物18.53g(88.9%)を融点188〜189℃の黄色
の固体として得た。

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】a) 式(II) のレチノイン酸及びジメチルクロルホルマミジニウムク
    ロライドの混合物を不活性な有機溶媒中で反応させ、そ
    して b) 随時レチノイルクロライドを不活性な有機溶媒か
    ら単離する、式(I) のレチノイルクロライドの製造法。
  2. 【請求項2】該不活性な有機溶媒が極性非プロトン性溶
    媒である特許請求の範囲第1項記載の方法。
  3. 【請求項3】該極性非プロトン性溶媒がエーテル、アミ
    ド、芳香族炭化水素、エステル、ハロカーボン、ニトリ
    ル、スルホキシド、又は炭化水素からなる群から選択さ
    れる特許請求の範囲第2項記載の方法。
  4. 【請求項4】該不活性な有機溶媒がジエチルエーテル、
    N,N−ジメチルホルムアミド、トルエン、又は塩化メチ
    レンである特許請求の範囲第3項記載の方法。
  5. 【請求項5】不活性な有機溶媒がN,N−ジメチルホルム
    アミドである特許請求の範囲第4項記載の方法。
  6. 【請求項6】反応を約50℃以下の温度に維持する特許請
    求の範囲第1項記載の方法。
  7. 【請求項7】反応を約0℃ないし50℃以下の温度に維持
    する特許請求の範囲第5項記載の方法。
  8. 【請求項8】反応温度を約20℃ないし50℃以下に維持す
    る特許請求の範囲第6項記載の方法。
  9. 【請求項9】反応温度を約20℃ないし約40℃に維持する
    特許請求の範囲第6項記載の方法。
  10. 【請求項10】反応時間が約30分間ないし約1 1/2時間
    である特許請求の範囲第1項記載の方法。
  11. 【請求項11】反応時間が45分間ないし1時間である特
    許請求の範囲第8項記載の方法。
  12. 【請求項12】反応を不活性な雰囲気下に行なう特許請
    求の範囲第1項記載の方法。
  13. 【請求項13】反応を窒素又はアルゴンの雰囲気下に行
    なう特許請求の範囲第1項記載の方法。
  14. 【請求項14】反応を光の実質的な不存在下に行なう特
    許請求の範囲第1項記載の方法。
  15. 【請求項15】レチノイン酸がオール−トランスレチノ
    イン酸、13−シスレチノイン酸、11−シスレチノイン
    酸、及び7−シスレチノイン酸からなる群から選択され
    る特許請求の範囲第1項記載の方法。
  16. 【請求項16】該レチノイルクロライドが式(V) のオール−トランスレチノイルクロライドである特許請
    求の範囲第1項記載の方法。
  17. 【請求項17】ジメチルクロルホルマミジニウムクロラ
    イドが少くとも凡そ化学量論的量で存在する特許請求の
    範囲第16項記載の方法。
  18. 【請求項18】該反応混合物が該式(II)のレチノイン
    酸、ジメチルクロルホルマミジニウムクロライド及び該
    不活性な有機溶媒から本質的になる特許請求の範囲第1
    項記載の方法。
  19. 【請求項19】該ジメチルクロルホルマミジニウムクロ
    ライドを予じめ固体として単離する特許請求の範囲第1
    項記載の方法。
  20. 【請求項20】該ジメチルクロルホルマミジニウムクロ
    ライドを、不活性なガスで散布した溶液として使用する
    特許請求の範囲第1項記載の方法。
JP62235043A 1986-09-22 1987-09-21 レチノイルクロライドの製造法 Expired - Lifetime JPH07107044B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US06/909,794 US4743400A (en) 1986-09-22 1986-09-22 Process for preparing retinoyl chlorides
US909794 1986-09-22

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS63119456A JPS63119456A (ja) 1988-05-24
JPH07107044B2 true JPH07107044B2 (ja) 1995-11-15

Family

ID=25427847

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP62235043A Expired - Lifetime JPH07107044B2 (ja) 1986-09-22 1987-09-21 レチノイルクロライドの製造法

Country Status (12)

Country Link
US (1) US4743400A (ja)
EP (1) EP0261911B1 (ja)
JP (1) JPH07107044B2 (ja)
AT (1) ATE66471T1 (ja)
CA (1) CA1278310C (ja)
DE (1) DE3772308D1 (ja)
ES (1) ES2024515B3 (ja)
GR (1) GR3002588T3 (ja)
HK (1) HK2092A (ja)
HU (1) HU201523B (ja)
IE (1) IE62102B1 (ja)
SG (1) SG96791G (ja)

Families Citing this family (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5057502A (en) * 1987-06-02 1991-10-15 Walsh William E Composition and topical and systemic treatments of conditions caused by heavy, oily or greasy secretions
US5399757A (en) * 1993-07-20 1995-03-21 Ortho Pharmaceutical Corporation Process for the preparation of N-(4-hydroxyphenyl)-retinamide
WO2002096857A1 (en) * 2001-05-29 2002-12-05 Chebigen Co., Ltd. Novel retinoid derivatives and methods for producing said compounds and an anti-cancer pharmaceutical composition comprising said compounds
JP2005020400A (ja) * 2003-06-26 2005-01-20 Hitachi Communication Technologies Ltd 無線基地局、無線通信システム、無線基地局の通信制御方法、および、無線通信網の構築方法
WO2005079774A2 (en) * 2004-02-17 2005-09-01 President And Fellows Of Harvard College Management of ophthalmologic disorders, including macular degeneration
US7566808B2 (en) * 2004-02-17 2009-07-28 President And Fellows Of Harvard College Management of ophthalmologic disorders, including macular degeneration
DE602005008970D1 (de) * 2004-06-23 2008-09-25 Sirion Therapeutics Inc Verfahren und zusammensetzungen zur behandlung von augenerkrankungen mit retinyl-derivaten
KR20070091283A (ko) * 2004-11-04 2007-09-10 시리온 테라퓨틱스, 인크. 레티놀-레티놀 결합단백질(rbp)-트랜스타이레틴(ttr) 복합체 형성의조절 인자
EA010827B1 (ru) * 2004-12-08 2008-12-30 Сирион Терапьютикс, Инк. Композиции для лечения ретинол-ассоциированных заболеваний
UA81382C2 (en) * 2005-07-11 2007-12-25 Composition for treating retinol-related diseases by modulation of retinol binding
KR101875394B1 (ko) * 2015-12-07 2018-07-06 엔프라니 주식회사 도파민을 함유하는 레티노이드 화합물 및 그의 제조방법
CN114436924B (zh) * 2022-02-21 2023-09-29 青岛三人行化学有限公司 一种羟基频哪酮视黄酸酯的合成方法

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE2300107C2 (de) * 1973-01-03 1982-03-11 Basf Ag, 6700 Ludwigshafen Vitamin A-Säureanilid-4-carbonsäureäthylester, Verfahren zu seiner Herstellung und diesen enthaltende Zubereitungen
DE2306112A1 (de) * 1973-02-08 1974-08-15 Basf Ag Thioharnstoffderivate der vitamin-asaeure
DE2456959A1 (de) * 1974-12-03 1976-06-16 Basf Ag 4-(e)- und 4-(z)-7-methyl-9-(2,6,6trimethyl-1-cyclohexen-1-yl)-nona-2,4,6,8tetraencarbonsaeure, ihre derivate und diese enthaltende zubereitungen
US4108880A (en) * 1975-11-03 1978-08-22 Johnson & Johnson Esters of retinoic acid
US4190594A (en) * 1975-11-03 1980-02-26 Johnson & Johnson Retinoic acid derivatives
US4055659A (en) * 1975-11-03 1977-10-25 Johnson & Johnson Retinoic acid derivatives
US4323581A (en) * 1978-07-31 1982-04-06 Johnson & Johnson Method of treating carcinogenesis
DE2843870A1 (de) * 1978-10-07 1980-04-24 Basf Ag N-hydroxypropylamide der all-e- und 13-z-retinsaeure

Also Published As

Publication number Publication date
EP0261911A3 (en) 1988-06-01
HUT45009A (en) 1988-05-30
HK2092A (en) 1992-01-10
EP0261911A2 (en) 1988-03-30
ES2024515B3 (es) 1992-03-01
ATE66471T1 (de) 1991-09-15
IE872542L (en) 1988-03-22
HU201523B (en) 1990-11-28
GR3002588T3 (en) 1993-01-25
CA1278310C (en) 1990-12-27
JPS63119456A (ja) 1988-05-24
EP0261911B1 (en) 1991-08-21
IE62102B1 (en) 1994-12-14
US4743400A (en) 1988-05-10
DE3772308D1 (de) 1991-09-26
SG96791G (en) 1992-01-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH07107044B2 (ja) レチノイルクロライドの製造法
WO2004099149A1 (ja) 2-クロロ-5-フルオロ-3-置換ピリジンまたはその塩の製造方法
CA2497066C (en) Process for the preparation of 13-cis-retinoic acid
CZ13996A3 (en) Moderate, high-yield process of n-(4-hydroxyphenyl)-retinamide synthesis in large scale and processes for employing intermediates therefor
AU611813B2 (en) Process for the preparation of 2,6-dichlorodiphenylaminoacetic acid derivatives
US4377533A (en) Process for introducing alkyl radicals into carbon chains having a functional group and compounds prepared by said process
KR20050121258A (ko) 9-시스 레티노산의 제조 방법
EP1731499A1 (en) Process for producing 1,2-cis-2-fluorocyclopropane-1­carboxylic ester compound
Ogura et al. A convenient method for preparation of 2-(methylthio) alkanoic acids and their related compounds using the carbanions of substituted malonic esters.
Iwai et al. Studies on Acetylenic Compounds. XL. The Addition Reaction of Nitrosyl Chloride and Nitryl Chloride to Acetylenic Compounds
JPH0586042A (ja) 2−メルカプト−フエノチアジンの製造方法
SU784195A1 (ru) Способ получени 2-олеоилциклогексан-1,3-диона формулы
RU1031103C (ru) Способ получени 9,10-бис-(фенилэтинил)-антрацена и его хлорпроизводного
Atkinson et al. Carbon–hydrogen bond insertion reactions of 3-acetoxy-aminoquinazolin-4 (3H)-ones with cyclic dienes: stereochemistry and mechanism
KR101081115B1 (ko) 베타카로텐의 제조방법
JPS6030297B2 (ja) 1,1,3−トリ置換−3−フエニルインダン類の製造方法
SU829614A1 (ru) Способ получени о-акрилоилокси-бЕНзОйНОй КиСлОТы
JPH0469362A (ja) アセト酢酸l―メンチルエステルの製造方法
JPH0753507A (ja) P−アミノチオフエノ−ルの製造方法
JPH08333327A (ja) 1,4−架橋シクロヘキサン系カルボン酸誘導体の製造方法
JPH01117849A (ja) 2,6‐ジハロアニリン誘導体の製造方法
JPS609746B2 (ja) メトキシアゾニトリルの単離方法
JPS599550B2 (ja) 2−シアノメチルインド−ル誘導体の製法
JPH0249764A (ja) 2、4−ジフルオロベンゼンチオールの製造法
JPH035377B2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term