JPH07104445A - 自動現像機の水洗槽の水垢防止方法 - Google Patents

自動現像機の水洗槽の水垢防止方法

Info

Publication number
JPH07104445A
JPH07104445A JP26776693A JP26776693A JPH07104445A JP H07104445 A JPH07104445 A JP H07104445A JP 26776693 A JP26776693 A JP 26776693A JP 26776693 A JP26776693 A JP 26776693A JP H07104445 A JPH07104445 A JP H07104445A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water
washing
tank
washing tank
fresh
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP26776693A
Other languages
English (en)
Inventor
Minoru Yamada
稔 山田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
Priority to JP26776693A priority Critical patent/JPH07104445A/ja
Publication of JPH07104445A publication Critical patent/JPH07104445A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Silver Salt Photography Or Processing Solution Therefor (AREA)
  • Photographic Processing Devices Using Wet Methods (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 自動現像機の水洗槽に水垢が発生するのを防
止する。 【構成】 ハロゲン化銀写真感光材料を水洗槽を有する
自動現像機を用いて現像処理する方法であって、該水洗
槽中の水及び/又は水洗槽に使用する水を、活性ハロゲ
ンを放出する化合物を含有する固形錠剤に接触させて水
垢発生を防止する方法において、 自動現像機の稼働時、一定時間以上新鮮水が供給さ
れないときには、自動的に少なくとも一部又は全部の水
が交換されるように新鮮水が供給される。 稼働終了後、水洗槽内の水を一旦排水したのち、新
鮮水を少なくとも1回水洗槽内に満たすか又は再度排水
する。 の及び/又はを設備したことを特徴とする自動現像
機の水洗槽の水垢防止方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ハロゲン化銀写真感光
材料(以下、「感光材料」もしくは「感材」ともいう)
を自動現像機を用いて現像処理する方法に関し、特に自
動現像機の水洗槽に水垢が発生するのを防止する方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】例えばハロゲン化銀黒白写真感光材料は
露光後、現像−定着−水洗という工程で処理されるが、
このような処理に関しては近年環境保全の問題や、水資
源の問題が重要視されている。このため、大量に(例え
ば、感光材料1m2当り3〜20リットル)使用される水洗水
を減少する方法が提案されている。このうち、水洗槽を
多槽構成にして向流水洗する技術として、S. R. Goldwa
sser, "Water flow rate in immersion-Washing or mot
ion picture film", J. SMPTE, 64, 248〜253, May (19
55)の方法が知られており、この方法はカラー写真感光
材料の自動現像機で一般的に使用されている。
【0003】また、X−レイ感光材料の自動現像機では
省エネルギー型として、処理する時間だけ補充する新鮮
水の電磁弁が開いて新鮮水を供給して、少しでも節水し
ようとする装置上の工夫が一般化されつつある。しか
し、X−レイ感光材料や印刷用感光材料(以下、「グラ
フィックアーツ用感光材料」ともいう)のようなシート
状感光材料を、処理する自動現像機において、上記のよ
うな多槽向流水洗法を適用すると、水洗槽の数に応じた
ローラ、ラックを装着せねばならず、そのため自動現像
機のイニシャルコストの負荷が大きくなりすぎるため現
実的には実用不可能である。そこで、これらのシート状
の黒白感光材料をローラ搬送して処理する自動現像機で
は、一槽式か、これに予備水洗槽をつけたものか、ある
いは高々2槽式の水洗槽として、感光材料1m2あたり3
リットルより多い新鮮水補充量とする大量水洗方式を採らざ
るを得ない。このように比較的多量の新鮮水を使って処
理しているにもかかわらず、自現機のラック、ローラ構
造が複雑なために局部的に滞留する部分があり水垢が発
生するという問題がある。さらに、スタンバイ状態で水
洗槽内に水洗水が滞留すると、水垢がより多く発生し、
2、3週間もすると、水が腐敗して悪臭を生じたりす
る。また、水洗槽内に水洗水を満たしたまま自動現像機
を停止し数日間放置すると浮遊物が発生し、ついには感
光材料に付着したり、またフィルターの目づまりを引き
起こしたりする。このため、定期的にこれらを除去する
ために水洗槽を洗浄しなくてはならない。特に、ローラ
搬送系では、水垢が一旦発生すると、搬送機構部品が多
いため、ローラ、ラックの洗浄はきわめて大変な作業と
なる。
【0004】そこで、これらの除去のため、L. E. Wes
t, "Water Quality Criteria" Phot.Sci. and Eng., vo
l.9, No.6, 398頁 (1965), M. E. Beach, "Microbiolog
icalGrowth in Motion-Picture Processing" SMPTE Jou
rnal, vol.85, Mar. (1976)及びR. O. Deegan, "Photop
rocessing Wash Water Biocides" J. Imaging Tech., v
ol.10, No.6, 239頁 Dec. (1984)には、水洗水へのキレ
ート剤や殺菌剤の添加が記載されている。また、特開昭
57−8542号、同58−105145号、同57−
157244号等には、チアゾリルベンズイミダゾール
系化合物、イソチアゾロン系化合物、特願平3−349
906号、同4−327984号等にはジアルキルアル
デヒド化合物とキレート剤、等の各種防バイ剤の添加が
記載されている。また、これら各種化合物は、液体とし
て添加するよりもむしろ固形錠剤として添加する方がポ
ンプが不要である等の装置的利点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、X−レイ感光
材料や印刷用感光材料のようなシート状感光材料の大量
水洗方式においてこれら各種化合物の固形錠剤を水垢防
止剤として水洗槽内に使用した場合、その防菌、防ばい
効果を発揮する最適濃度範囲を維持することが困難であ
り、満足する水垢防止効果は得られていない。特に、こ
れら各種化合物が水洗槽内で過剰に溶けだし水洗槽内の
最適濃度を超え、自現機を構成する各種の部材を腐食さ
せたり、劣化させたりするという問題がある。
【0006】一般に、自動現像処理は昼間の稼働状態
(ランニング状態)で全てのシステムが最適になるよう
に設定して組まれている。また、各種ラボでは、夜間の
非使用時に、水洗槽の水を抜くことが行われている。こ
れは特にローラ等の搬送系等を夜間乾燥させて、水垢の
発生ないし付着を防止するためである。ところが、グラ
フィックアーツ用自現機では、昼間の操業だけでなく夜
間も操業されており、また、X−レイ感光材料処理用自
現機では、病院で夜間も待機状態を続けているのが現状
である。このような夜間の操業では多くの場合、昼間の
感材処理量に比べて夜間の感材処理量は少なくなる。補
充する新鮮水の量は、感材処理量に応じて決められてお
り、感材処理量が少なくなると補充する新鮮水の量も少
なくなる。このため、水洗槽内で溶けだす水垢防止剤の
濃度をうすめる補充水の量が少なくなり、水洗槽内の最
適濃度を超えてしまうのである。また、これを避けるた
め、水洗槽内に使用する水垢防止剤の量を減らすと、昼
間の稼働状態において充分な防菌、防ばい効果が得られ
ない。
【0007】従って、夜間も待機状態を続けている病院
でのX−レイ感光材料処理用自現機や、終夜運転を続け
ているグラフィックアーツ用自現機では最適な水垢防止
対策がなく、非常にそのメンテナンスに手をやいている
のが現実である。特にグラフィックアーツ用自現機の中
でも、より大型の自現機では新鮮水を供給してもまた水
垢防止剤を供給しても水洗タンク全体に行きわたらずに
局部的に滞留する部分があり、水垢発生防止の問題は一
層深刻である。
【0008】また、このように水垢防止剤の最適濃度を
超えた不必要な溶解は、コストの点からも問題であり、
更には水垢防止剤を高濃度で含有する水洗水廃液は毒性
に関しても問題があり、満足な結果は得られていない。
【0009】従って本発明の目的は、終夜運転を続ける
ような自現機での水洗タンク中での水垢を防止する方法
を提供することである。更には低毒性で安全な水垢防止
剤で、その添加補充が簡単な方法を提供することであ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】鋭意検討の結果、上記の
ような目的は次のような方法によって達成されることが
わかった。ハロゲン化銀写真感光材料を水洗槽を有する
自動現像機を用いて現像処理する方法であって、該水洗
槽中の水および/または水洗槽に使用する水を、活性ハ
ロゲンを放出する化合物を含有する固形錠剤に接触させ
て水垢発生を防止する方法において、 自動現像機の稼働時、一定時間以上新鮮水が供給さ
れないときには、自動的に少なくとも一部または全部の
水が交換されるように新鮮水が供給される。 稼働終了後、水洗槽内の水を一旦排水したのち、新
鮮水を少なくとも1回水洗槽内に満たすかまたは再度排
水する。 のおよび/またはを設備したことを特徴とする自動
現像機の水洗槽の水垢防止方法。
【0011】本発明に適用できる活性ハロゲンを放出す
る化合物とは、水中で次亜塩素酸、次亜臭素酸または次
亜沃素酸を発生する化合物である。具体的には次亜塩素
酸ナトリウム、次亜塩素酸カルシウム等の次亜塩素酸
塩:次亜臭素酸ナトリウム等で代表される次亜臭素酸
塩:トリクロロイソシアヌール酸、ジクロロイソシアヌ
ール酸のナトリウム塩又はカリウム塩等のアルカリ塩、
ジクロロジメチルヒダントイン等の水中で次亜塩素酸を
発生する有機化合物:トリクロロイソシアヌール酸やジ
ブロムイソシアヌール酸のナトリウム、カリウム等のア
ルカリ金属塩、ジブロモジメチルヒダントイン等の水中
で次亜臭素酸を発生する有機化合物:及びクロロブロモ
ジメチルヒダントインの如き次亜塩素酸と次亜臭素酸を
同時に発生する化合物である。特に塩素系薬剤に臭素系
薬剤を添加して使用する場合が効果的であり、例えばジ
クロロジメチルヒダントインとジブロモジメチルヒダン
トインとの混合物を使用する場合が好ましい。1−ブロ
モ−3−クロロ−5,5−ジメチルヒダントイン(商品
名としてフォトブロマイド、又はブロミサイド、米国 G
reat Lakes Chemicals Corp.製)、トリクロロイソシア
ヌール酸(商品名モトール)の打錠成型の錠剤が特に使
い易い点で優れている。この場合、薬剤効果が長期にわ
たり持続する利点がある。特にフォトブロマイドは、Ro
bert T. Kreiman "Bacterial Slime in Photographic W
ash Tanks" Journal of Imaging Technology, vol.10,
No.6, 242頁(Dec.1984) に記載された化合物である。し
かし、この中には水洗水給水系管路にこの固形錠剤をセ
ットする以外の方法は記載されていない。
【0012】これらの活性ハロゲンを放出する化合物は
酸化剤としても作用するので余り濃度が高すぎると自現
機を構成する各種の部材を腐食させたり、劣化させたり
することがある。また、水洗水中に、処理される感光材
料によって持ちこまれた水洗浴前の処理剤成分、例えば
定着液成分、なかでもチオ硫酸塩をこれらの酸化剤は酸
化して消費され、殺菌作用を失なう。従って水垢防止の
ためには水洗浴に持ちこまれたチオ硫酸塩によって無効
化されても殺菌に充分な濃度と、腐食を起こさない程度
の濃度を維持管理することが重要である。
【0013】昼間、ある程度の量の感光材料が処理され
るときには、それに応じて新鮮水が供給されるので、本
発明の固形錠剤から放出される活性ハロゲンの量も異常
に高くなることはない。しかし、例えば夜間、待機状態
で何時間も運転され続けたあげく、結局は全く現像処理
されなかったときには、活性ハロゲン量は非常に高くな
る。これは自現機の各種部材の腐食という観点から好ま
しくない。また、前浴の定着液成分や水洗工程中で感光
材料から溶出した成分を含む水洗水が長時間、水洗タン
ク中に滞留することも水垢防止には極めて悪いことであ
る。しかも本発明で用いる固形錠剤はこういう条件下で
も完璧に水垢防止作用をもつ程のものでないことがわか
った。つまりこれらの問題を解決するのに一定時間以上
処理されないときは、ある一定時間毎に水洗水タンク中
の水を入れ換え、活性ハロゲンの濃度を有効な、害のな
い濃度範囲に維持することによって、極めて有効に水垢
発生を抑制し、且つ自現機の各種部材の腐食も防止でき
ることがわかったのである。
【0014】本発明のハロゲン系水垢防止剤を液体でな
く固形錠剤として使用することには次のような利点があ
る。つまり一定量の薬剤を供給するポンプが不要で装置
のコストがそれだけかからない。薬剤の容量が小さくて
すみ、包材、運搬も楽である。取扱いが簡単で補充する
のも楽である、などである。
【0015】薬剤の投入方法としては水洗タンクに供給
する水洗水の配管経路途中に容器に収めてセットしても
よいし、配管に接続する予備タンクにセットしてもよい
し、また水洗水タンク底に簡単な容器に入れて(水流で
動かないように、及び/又はタンク底材質に直接触れな
いように浮かせるために)いくつか分散させてセットし
てもよい。その代表的な例を図示すると図1(A)〜
(F)のようになるが、これに限定されるものではな
い。図1(A)〜(F)の説明は後述する。
【0016】水洗タンクの容量、感光材料の一日当りの
処理量、毎分当りの給水量、水洗タンク、ラックの構造
により異なるが、水洗水中のフリーのハロゲン濃度とし
ては0.1mg/リットル以上10mg/リットル以下、好ましくは
0.1mg/リットル以上5mg/リットル以下、更に好ましくは
0.2mg/リットル以上3mg/リットル以下に維持することであ
る。現像処理するとき水洗タンクに給水される水に対し
て、本発明のハロゲン系水垢防止剤がフリーのハロゲン
濃度として0.2mg/リットル以上3mg/リットル以下含まれる
ようにセットされるのが特に好ましい。
【0017】水洗タンク底に本発明の薬剤がセットされ
るときには、非処理時に薬剤が次第に溶解し、不必要な
濃度まで達するので、これを避けるために非処理時には
一定時間間隔毎に給水することである。特に土曜日、日
曜日の休日に水洗タンクに水が入ったままのときや、平
日でも夜間作業に対応するために水が入ったまま長時間
待機する場合には給水する必要がある。非処理時には一
定の間隔、1時間〜24時間、好ましくは2時間〜24
時間、更に好ましくは3時間〜24時間に一度以上、水
洗タンクに新鮮水を給水して水洗タンクの少なくとも一
部又は全部を置換することである。一日の作業が終了し
た後は、水洗タンク内の水を一旦排水したのち、新鮮水
を少なくとも1回水洗タンク内に満たして再び排水する
ことが好ましい。水洗タンクに水をはったまま放置する
ときもこのように少なくとも1回は水を置換することが
好ましい。勿論、これらの水の置換時にも本発明のハロ
ゲン系水垢防止剤に接触しながら給水することが好まし
い。
【0018】図1(F)のように水洗タンクの水を循環
させるポンプが併設されているときは、循環ポンプは少
なくとも新鮮水から給水される度毎に同時または少し遅
れてでも作動し、循環ポンプへの配管系の水も置換され
るようにすることが好ましい。水洗タンクに供給される
水の少なくとも一部として、現像タンクの現像液温を調
節するのに使用される冷却水を使用することもできるこ
とは言うまでもない。水洗タンクの底部は傾斜を有して
おり、その最も低い部分に排水口を設けてこの排水口か
ら排水することが好ましい。
【0019】本発明の方法に従う自動現像機は現在通常
実用されている自動現像機と同じように、感光材料が自
動現像機に挿入されると、フィルムセンサーが作動し、
搬送駆動モーターが作動し、給水電磁弁が開いて給水を
開始する。このフィルムセンサーと同期し、また自動現
像機の稼働、停止のスイッチと連動して自動現像機の稼
働状況に合わせた種々の給水、排水、攪拌などのシーケ
ンスを組むことができる。代表的な例を図3に挙げて説
明するがこれに限定されるものではない。図3の説明は
後述する。
【0020】また水洗水の補充は、前述のように、水道
蛇口から配管しても、水タンクから供給しても良く、中
間にフィルターを通しても良く、この他種々の方式であ
っても良い。
【0021】本発明の効果がより有効となるのは、補充
量が感光材料1m2当たり0.5リットル以上、となる場合で
ある。もちろん本発明の方法により有効量が添加されて
いれば、水洗水が補充されなくとも、また水洗槽中での
放置でも有効である。また、補充量の上限は、感光材料
1m2当たり20リットルである。
【0022】定着液の水洗槽へのキャリーイン量(持込
み量)は処理装置、処理用感光材料、処理液温により異
なるが感光材料1m2当たり5〜50mlが一般的である。
これは5ml以上の持ち込みは装置構成上避けられず、こ
れ未満とするためには、水洗槽との間に予備水洗槽を設
けることもできる。
【0023】本発明の現像処理に使用する現像液に用い
る現像主薬には良好な性能を得やすい点で、ジヒドロキ
シベンゼン類と1−フェニル−3−ピラゾリドン類の組
合せ、又はジヒドロキシベンゼン類とp−アミノフェノ
ール類の組合せが好ましい。またアスコルビン酸類をハ
イドロキノン類の代替として使用してもよい。現像主薬
は通常0.001モル/リットル〜1.2モル/リットルの量で用い
られるのが好ましい。
【0024】本発明の現像処理に用いる亜硫酸塩の保恒
剤としては亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウム、亜硫酸
リチウム、亜硫酸アンモニウム、重亜硫酸ナトリウム、
メタ重亜硫酸カリウムなどがある。亜硫酸塩は0.2モル
/リットル以上、特に0.4モル/リットル以上が好ましい。ま
た、上限は2.5モル/リットルまでとするのが好ましい。
【0025】本発明の現像処置に用いる現像液のpHは
8.5から13までの範囲のものが好ましい。さらに好
ましくはpH9から12までの範囲である。
【0026】また上記現像液には硬膜剤を用いてもよ
い。硬膜剤としてはジアルデヒド系硬膜剤またはその重
亜硫酸塩付加物が好ましく用いられるが、その具体例を
挙げればグルタルアルデヒド、またはこの重亜硫酸付加
物などがある。
【0027】上記成分以外に用いられる添加剤として
は、臭化ナトリウム、臭化カリウム、沃化ナトリウム、
沃化カリウムのような現像抑制剤:エチレングリコー
ル、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、
ジメチルホルムアミド、メチルセロソルブ、ヘキシレン
グリコール、エタノール、メタノールのような有機溶
剤:1−フェニル−5−メルカプトテトラゾール、2−
メルカプトベンツイミダゾール−5−スルホン酸ナトリ
ウム塩等のメルカプト系化合物、5−ニトロインダゾー
ル等のインダゾール系化合物、5−メチルベンツトリア
ゾール等のベンツトリアゾール系化合物などのカブリ防
止剤を含んでもよく、Research Disclosure 第176巻、N
o. 17643、第XXI頁(12月号、1978年)に記載された現
像促進剤やさらに必要に応じて色調剤、界面活性剤、消
泡剤、硬水軟化剤、特開昭56−106244号記載の
アミノ化合物などを含んでもよい。
【0028】本発明の現像処理において現像液に銀汚れ
防止剤、例えば特開昭56−24347号に記載の化合
物を用いることができる。本発明の現像液には、特開昭
56−106244号、ヨーロッパ公開特許01365
82号に記載のアルカノールアミンなどのアミノ化合物
を用いることができる。この他 L. F. A. メイソン著
「フォトグラフィック・プロセシング・ケミストリ
ー」、フォーカル・プレス刊(1966年)の226〜
229頁、米国特許第2193015号、同25923
64号、特開昭48−64933号などに記載のものを
用いてもよい。
【0029】定着液は定着剤としてチオ硫酸塩を含む水
溶液であり、pH3.8以上、好ましくは4.0〜7.
0を有する。更に好ましくはpH4.2〜5.5であ
る。定着剤としてはチオ硫酸ナトリウム、チオ硫酸アン
モニウムなどがあるが、定着速度の点からチオ硫酸アン
モニウムが特に好ましい。定着剤の使用量は適宜変える
ことができ、一般には約0.1〜約3モル/リットルである。
【0030】定着液には硬膜剤として作用する水溶性ア
ルミニウム塩を含んでもよく、それらには、例えば塩化
アルミニウム、硫酸アルミニウム、カリ明ばん等があ
る。定着液には、酒石酸、クエン酸、グルコン酸、りん
ご酸、グリコール酸、5−スルホサリチル酸、あるいは
それらの誘導体を単独で、あるいは2種以上、併用する
ことができる。これらの化合物は定着液1リットルにつき
0.01モル/リットル〜0.3モル/リットルが特に有効である。
定着液には所望により保恒剤(例えば、亜硫酸塩、重亜
硫酸)、pH緩衝剤(例えば、酢酸、ホウ酸)、pH調
整剤(例えば、硫酸)、硬水軟化能のあるキレート剤や
特開昭62−78551号記載の化合物を含むことがで
きる。
【0031】本発明に使用する水洗水は、水洗槽に供給
する前に前処理として、フィルター部材やまたは活性炭
のフィルターを通して、水中に存在するゴミや有機物質
を除去すると一層、好ましいことがある。
【0032】本発明は、水洗水、あるいは種々の添加剤
を含有する安定液やリンス液と称される水洗水において
も、その効果を発揮することができる。
【0033】本発明の方法においては、特開昭63−1
8350号に記載のスクイズローラー洗浄槽を設けるこ
ともできる。また、特開昭63−143548号のよう
な水洗工程の構成をとることも好ましい。
【0034】さらに、本発明の方法で水洗ないし安定化
浴に防ばい手段を施した水を処理に応じて補充すること
によって生ずる水洗槽からのオーバーフロー液の一部ま
たは全部は、特開昭60−235133号に記載されて
いるようにその前の処理工程である定着能を有する処理
液に利用することは有効である。
【0035】本発明における現像時間は、5秒から3
分、好ましくは8秒から2分であるが、その現像温度は
18℃〜50℃が好ましく、20℃〜40℃がより好ま
しい。また定着温度と時間は約18℃〜約50℃で5秒
〜3分が好ましく、20℃〜40℃で6秒〜2分がより
好ましい。水洗(ないし安定浴)の温度と時間は0〜5
0℃で6秒〜3分が好ましく、10℃〜40℃で6秒〜
2分がより好ましい。
【0036】現像、定着および水洗(ないし安定化)さ
れた写真材料は水洗水をしぼり切る、すなわちスクイズ
ローラーを経て乾燥される。乾燥は約40℃〜約と10
0℃で行なわれ、乾燥時間は周囲の状態によって適宜変
えられるが、通常は約5秒〜3分でよく、特により好ま
しくは40〜80℃で約5秒〜2分である。
【0037】本発明の感光材料の現像処理方法には、写
真感光材料として、特に限定はなく、一般の黒白感光材
料が主として用いられる。特にレーザー光源用写真材料
や印刷用感光材料並びに、医療用直接撮影X−レイ感光
材料、医療用間接撮影X−レイ感光材料、CRT画像記
録用感光材料、マイクロフィルム、一般撮影感光材料な
どに用いることもできる。
【0038】図1(A)〜(F)は水洗タンクへ水垢防
止剤を供給する構成と水洗水の流路構成とを表す模式図
である。図1(A)に示す構成では、水洗タンク1に水
洗水補充手段7から新鮮な水洗水が補充され、余剰の水
はタンク外にオーバーフローするようになっている。水
垢防止剤の錠剤3は人手により水洗タンク1内に投入さ
れ、水洗タンク1の内部で溶解する。水洗タンク1内で
は、錠剤3がタンク底部と接しないように、耐腐食性及
び耐薬品性を有する金属(例えばステンレス316)か
らなる網目状のケース等に錠剤3を収容しておくことが
好ましい。水洗タンク1内の水洗水は、排水バルブ5を
開くことにより排出される。補充手段7と排水バルブ5
とは、図示しない制御装置により作動を制御され、水洗
水の供給及び排出が行われる。
【0039】図1(B)に示す構成では、水洗タンク1
を隔壁9により仕切った錠剤収容部11が設けられてい
る。なお、隔壁9の下部には液が移動できる間隙が形成
されている。錠剤3は水洗タンク1内に投入されるが、
錠剤収容部にも錠剤3が投入される。新鮮な水洗水は錠
剤収容部11に補充され、新鮮水が補充されるごとに水
垢防止剤も隔壁9の下方を通って水洗部に補充されるよ
うになっている。
【0040】図1(C)に示す構成は(B)に示す構成
と一部異なり、水洗タンク1とは別体の錠剤収容部11
が設けられている。錠剤収容部11には水垢防止剤の錠
剤3が収容され、しかも錠剤収容部11には新鮮な水洗
水が供給されるようになっている。錠剤収容部11内の
水はオーバーフローして水洗タンク1内に流れ込むよう
になっている。したがって、錠剤収容部11に水洗水が
供給されると、水垢防止剤がこの水に溶出し、水垢防止
剤が溶出した水が水洗タンク1に補充される。
【0041】図1(D)に示す構成は、(C)に示す構
成と一部異なり、水洗タンク1と錠剤収容部11とが配
管を介して連通しており、両者内の液面は一致してい
る。したがって、錠剤収容部11に新鮮水が補充される
と、水洗タンク1にも水垢防止剤を含んだ水が補充され
る。なお、一時に多量の水が錠剤収容部11に供給され
たときに、これが全部水洗タンク1に供給されないよう
に、錠剤収容部11のオーバーフロー口の位置は水洗タ
ンク1のオーバーフロー口よりわずかに高くなってお
り、錠剤収容部11からも水がオーバーフローして廃棄
されるようになっている。
【0042】図1(E)に示す構成は、錠剤収容部11
を水洗タンク1の底部から離して設けられている。錠剤
収容部11内には水垢防止剤の錠剤3が収容されるとと
もに新鮮水が補充される。この錠剤収容部11は耐腐食
性及び耐薬品性を有する金属(例えばステンレス31
6)からなる網目状に構成することが好ましい。
【0043】図1(F)に示す構成は、水洗タンク1と
別体に錠剤収容部11が設けられ、水洗タンク1と錠剤
収容部11との間を水が循環するように配管されポンプ
13が設けられている。水洗水の循環時間は、水洗水補
充後、5分間程度が好ましい。なお、水洗水の補充は錠
剤収容部11の液循環とは独立に制御される。
【0044】なお、上記の各構成における制御を行うた
めの制御装置の構成例を図2に示す。制御回路15には
センサ17、タイマ(又はカウンタ)19、メモリ2
1、演算回路23、新鮮水補充手段7、ポンプ13、排
水バルブ5が接続されている。センサ17は感光材料の
有無や搬送系の駆動等を検出して自動現像装置がランニ
ング状態にあるか、スタンバイ状態にあるか、停止状態
にあるかを検出する。タイマ(又はカウンタ)19は、
自動現像装置のスタンバイ時間や停止時間を計測する。
メモリ21は、水洗水の排出制御等を実行するための基
準時間等の諸条件や演算に必要な内容を記憶している。
演算回路23はセンサ17からの信号、メモリ21内の
情報等に基づいて各種演算を行う。制御回路15は接続
された各手段の作動を制御する。
【0045】次に、このような構成の制御装置による水
洗水制御の一例を説明する。ランニング処理中は感光材
料の処理量等に応じて新鮮水が補充されるが、現像がし
ばらくの間行われないとき、すなわちスタンバイ状態が
長く続くときは、水洗タンク1内の水洗水の一部又は全
部を入れ換えて、水洗水中の水垢防止剤の濃度が異常に
高まらないようにする。また、他の制御では、自動現像
装置の稼働を終了するに先立ち、水洗タンク1内の水を
一端全部排出した後、水洗タンク1に新鮮水を満たして
終了する。また、更に他の制御では、現像処理の終了ご
とに、水洗タンク1内の水を一端全部排出した後、水洗
タンク1に少なくとも一回新鮮水を満たして、これをま
た全部排出して終了する。このように、現像処理の終了
ごとに水洗タンクを洗浄し、次の現像処理開始時には再
び新鮮な水洗水を補充して処理を行うことにより、水垢
の影響なく処理を行うことができる。
【0046】図3に水洗水補充制御の一例のタイミング
チャートを示す。これらの制御は図2に示す構成におけ
る制御例である。
【0047】図3(A)は自動現像装置の稼働中の水洗
水制御を示す。現像処理が行われているときには、現像
処理に伴い水洗水も補充され、水洗水の補充時間も現像
処理時間に対応して増減される。しかし、装置稼働中で
あっても現像処理が所定時間T1(例えば1時間)行わ
れないと、補充手段は水洗水を所定量補充するように所
定時間(例えば2分)作動する。したがって、スタンバ
イ中に水垢防止剤が水洗水中に溶出し続けていても、補
充手段が所定量の水洗水を補充することにより、水洗水
の一部が新鮮水と置換され、水洗水中の水垢防止剤濃度
が異常に高まることはない。上記所定時間は、日中と夜
間とでは変更することが好ましく、現像処理頻度が高い
日中は、例えば上記のように非現像処理時間が1時間経
過するごとに水洗水を2分間補充する。また、現像処理
頻度が少ない夜間は、例えば非現像処理時間が5時間経
過するごとに水洗水を5分間補充する。ここで、自動現
像装置は夜間もスタンバイ状態であれば、もちろん上記
のように制御可能であるが、自動現像装置がスタンバイ
状態になってなく電源を落として放置してある状態で
も、タイマや補充手段等は作動できるようになってい
る。
【0048】図3(B)は自動現像装置における現像処
理終了時の水洗水制御を示す。現像処理が終了したとき
は、まず排水バルブを開いて水洗タンク内の水洗水を全
部排出する。次いで空になった水洗タンク内に新鮮な水
洗水を満たし更にこれを排出する。次いで空になった水
洗タンク内に再度新鮮な水洗水を満たしてスタンバイ状
態にする。スタンバイ状態までの水洗水の置換は複数回
が好ましいが、一回でもよい。このように、現像処理の
終了ごとに、水洗タンク内の水洗水を新鮮な水洗水と少
なくとも一回置換して水洗タンクを洗浄することによ
り、水洗タンク内の水垢が除去される。図3(B)の例
は、水洗タンクに水洗水を満たした状態でスタンバイす
るが、水洗タンクの洗浄後に水洗タンクから水洗水を排
出してスタンバイしてもよい。この場合、水洗タンク内
に水垢防止剤の錠剤があっても、これが溶出することは
ない。また、次の現像処理の開始時に水洗タンクが新鮮
な水洗水で満たされるので、水垢の影響がない良好な処
理が行われる。
【0049】図3(B)に示す制御は現像処理終了ごと
に水洗タンクを洗浄するものであるが、図3(C)に示
すように自動現像装置の稼働停止動作時(電源を落とす
とき)に、同様に水洗タンクを洗浄してもよい。すなわ
ち、自動現像装置が停止されるときは、まず停止に先立
ち排水バルブを開いて水洗タンク内の水洗水を全部排出
する。次いで空になった水洗タンク内に新鮮な水洗水を
満たし更にこれを排出する。次いで空になった水洗タン
ク内に再度新鮮な水洗水を満たして稼働を停止する。こ
のように、装置の停止に際し、水洗タンク内の水洗水を
新鮮な水洗水と少なくとも一回置換して水洗タンクを洗
浄することにより、水洗タンク内の水垢が除去される。
なお、自動現像装置は停止されるものの、上述のように
タイマや補充手段等は駆動することができ、所定時間T
2(例えば5時間)が経過するごとに新鮮な水洗水が所
定量補充されるようになっている。これにより、稼働停
止中に水垢防止剤が水洗水中に溶出し続けていても、水
洗水の一部が新鮮水と置換され、水洗水中の水垢防止剤
濃度が異常に高まることはない。
【0050】図3(C)の例は、水洗タンクに水洗水を
満たした状態で稼働を停止するが、水洗タンクの洗浄後
に水洗タンクから水洗水を排出して稼働を停止してもよ
い。この場合、水洗タンク内に水垢防止剤の錠剤があっ
ても、これが溶出することはない。また、次の現像処理
の開始時に水洗タンクが新鮮な水洗水で満たされるの
で、水垢の影響がない良好な処理が行われる。
【0051】
【実施例】以下、本発明を実施例によって具体的に説明
する。 実施例1 50℃に保ったゼラチン水溶液に、銀1モル当たり4×
10-7モルの6塩化イリジウム(III)カリウムおよびア
ンモニウムの存在下で、硝酸銀水溶液と沃化カリウム、
臭化カリウムの水溶液を同時に60分間で加えた。その
間のpAgは7.8に保った。これにより、平均粒子サ
イズ0.28μmで、平均ヨウ化銀含有率0.3モル%
の立方体単分散乳剤を調製した。この乳剤をフロキュレ
ーション法により、脱塩を行ない、その後に銀1モル当
たり40gの不活性ゼラチンを加えた。その後50℃に
保ち増感色素として5,5′−ジクロロ−9−エチル−
3,3′−ビス−(3−スルフォプロピル)オキサカル
ボシアニンと、銀1モル当たり10-3モルのKI溶液を
加え、15分間経時させた後降温した。この乳剤を再溶
解し、40℃にて、銀1モル当たり0.02モルのメチ
ルハイドロキノンおよび化1の増感色素およびヒドラジ
ン誘導体として化2の化合物を1.2×10-3モル/A
gモル、さらに化3の化合物を0.5×10-4モル/A
gモル加え、さらに5−メチルベンズトリアゾール、4
−ヒドロキシ−6−メチル−1,3,3a,7−テトラ
ザインデン、化4の化合物(イ)、(ロ)、およびポリ
エチルアクリレートの分散物およびゼラチン硬化剤とし
て化5の化合物を添加し、ポリエチレンテレフタレート
フィルム上に銀量3.4g/m2になるように塗布を行な
った。この上に保護層として、ゼラチン1.5g/m2
粒径2.5μmのポリメチルメタクリレート50mg/
m2、メタノールシリカ0.15g/m2、塗布助剤とし
て、化6の構造式で示されるフッ素系界面活性剤と、ド
デシルベンゼンスルホン酸ナトリウムを含む層を同時に
塗布した。
【0052】
【化1】
【0053】
【化2】
【0054】
【化3】
【0055】
【化4】
【0056】
【化5】
【0057】
【化6】
【0058】上記の感光材料を露光したのち、34℃で
30秒間現像し、定着、水洗、乾燥した。このときの定
着時間は30秒、水洗時間は30秒、乾燥時間は40秒
とした。現像液は表1に示すもの、定着液は表2に示す
ものをそれぞれ用いた。また、水洗水は、水道水を蛇口
から直接導入するものとした。
【0059】
【表1】
【0060】
【表2】
【0061】この処理には富士写真フイルム株式会社製
自動現像機FG660Fを改造して用いた。水洗槽の
タンク容量は20リットルである。
【0062】大全サイズ(50.8cm×61.0cm)を
全面露光したフィルムを1枚に対して現像液を100m
l、定着液を120mlずつ補充しつつ処理した。また、
水洗水は5リットル/分とした。このようにして、毎日10
0枚ずつ、週5日、1日13時間の稼働(11時間非稼
働)でランニング処理した。非稼働時も水洗タンクの水
は満水状態とした。この稼働形態を続行した。
【0063】このランニング実験で、次のように水洗に
関しては条件を変えて実験した。 実験1 上記フィルム先端が自現機の挿入部に入ると、センサー
が作動して給水バルブが開きフィルム後端が乾燥部を出
てくるまで毎分5リットル/分給水される。フィルムが複数
枚連続して処理されるときも最初のフィルムの挿入時に
バルブが開き、最後のフィルム後端部が出終わると閉じ
る。水垢防止剤は一切入っていない。
【0064】実験2 実験1において、水垢防止剤として1−ブロモ−3−ク
ロロ−5,5−ジメチルヒダントインを97%以上含む
錠剤(直径30mm×厚み18mmの打錠成型品、商品名 B
romicide、Great Lakes Chemicals Corp. 製)をタンク
底の両端及びほぼ中心に3個、と給水ノズルの真下位に
ステンレス金網カゴ(3mm角穴)に3個入れてつるし、
給水すると必らずこの金網カゴの中の錠剤に水が接触し
ながら水が流れるようにした。約1ケ月位で錠剤が溶け
て無くなった。無くなるとその都度同様に錠剤を補給し
た。
【0065】実験3 実験2において、自現機を改造して図1(B)のような
水洗タンクの構造及び配管系とした。排水バルブはステ
ンレス製とした。更にフィルム挿入のセンサー及び自現
機本体の稼働、停止のスイッチに対応してシーケンスを
次のように組みこんだ。 稼働及び待機状態中・・・1時間、フィルムの処理がな
いときはその後、4分間給水する。 自現機停止後・・・・・・水洗タンク中の水を排水し、
満水し、再び排水し、再び満水にする。 この停止状態で6時間毎に、5分間給水置換する。休日
はこの6時間毎の給水置換を行なう。
【0066】これらの実験1〜3の結果を表3にまとめ
た。
【0067】
【表3】
【0068】一方、自現機の部材を活性ハロゲン濃度を
かえて耐性テストした。結果を表4にまとめた。
【0069】
【表4】
【0070】表4より、10ppmを超えて使用するこ
とは部材の耐性上無理である。特に、この錠剤が溶解し
た極く近傍では活性ハロゲン濃度が著しく高くなるの
で、よりこの注意は必要であった。また、5ppm以下
での使用が特に好ましい。本発明の方法は水垢防止剤の
補給も簡単であり、スペースもとらず簡単な機構で水垢
防止ができ、メンテナンスの負荷が非常に軽減された。
【0071】実施例2 製版用スキャナー・フィルムSDF−100(富士写真
フイルム(株)製)を像様露光した後、ローラ搬送型自
動現像機FG710NH(富士写真フイルム(株)製)
で表5に示す処理工程でランニング処理した。なお、水
洗槽のタンク容量は18.5リットルである。現像液は表6
に、定着液は表7にそれぞれ示す通りである。
【0072】
【表5】
【0073】
【表6】
【0074】
【表7】
【0075】実施例1の実験3と同じように自現機を改
造してシーケンスを組みこみ、一日約80枚ランニング
処理した。3ケ月ランニングしても殆ど水垢はなく、メ
ンテナンスも容易となった。
【0076】実施例3 富士写真フイルム(株)製の医療用X−レイ感光材料R
XとSuper HR−Sを蛍光スクリーンを使ってX線露光
した後、感光材料の処理量比で約1:1の割合でランニ
ング実験を行った。1日の平均処理量は四切サイズで約
30枚である。
【0077】このとき、自現機、処理液等は、以下のも
のを用いた。これらは、いずれも富士写真フイルム
(株)製のものである。 自現機:CEPROS S 処理液:処理液/定着液、CE−DF・2スターター、
RDスターター 処理条件は、以下のとおりとし、水洗水には水道水を使
用した。
【0078】 処理工程 温 度 タンク容量 現 像 32℃ 5.9リットル リンス 定 着 30℃ 5.9リットル リンス 水 洗 17℃ 5リットル スクイズ 乾 燥 50℃
【0079】尚、処理時間としては100秒処理で行っ
た。スターターの使用量は現像補充液1リットル当り20ml
とした。上記自現機の現像タンク内に現像補充液を収納
した。次に、スターターを120ml秤取し、これを現像
タンク内に添加した。その後、さらに現像補充液をオー
バーフローする寸前まで添加し、これを現像スタート液
とした。一方、定着タンク内には、定着補充液をオーバ
ーフローする寸前まで満たした。
【0080】なお、四切サイズ1枚当り現像補充液は2
5ml、定着補充液は25ml、補充した。現像液の定着浴
への持ち込み量、定着液の水洗浴への持ち込み量は四切
サイズの感光材料1枚当りそれぞれ、平均約2.2ml、
2.0mlであった。水洗水は現像処理中は毎分3リットル補
充した。また、現像・定着間、定着・水洗間のリンス浴
には毎分各50mlの水を補充した。
【0081】実施例1の実験3と同じく、タンク底の給
水口近傍にステンレス網カゴに3ケ入れて網カゴを5mm
底から浮かせて沈め、また、各リンス浴の給水側には1
ケずつ置いた。1時間処理しないと、水洗タンク及び各
リンス浴には新鮮水が2分間補充された。自現機停止時
には自動バルブを作動させて一旦排水し、再び満水にし
て、排水した。この給水時間中はリンス浴にも新鮮水を
給水した。このような条件で3ケ月ランニングしたが、
水垢は全く発生しなかった。
【0082】
【発明の効果】本発明の方法によれば、特に大型の自現
機において、水洗タンク中の水垢発生を長期間有効に防
止することができ、水洗水排液が低毒性で安全であり、
かつ水垢防止剤の添加補充が簡単であるという効果が得
られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】水洗タンクへ水垢防止剤を供給する構成と水洗
水の流路構成とを表す模式図である。
【図2】制御装置の構成例のブロック図である。
【図3】水洗水制御のタイミングチャートである。
【符号の説明】
1 水洗タンク 3 水垢防止剤の固形錠剤 5 排水バルブ 7 水洗水補充手段 9 隔壁 11 錠剤収容部 13 ポンプ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハロゲン化銀写真感光材料を水洗槽を有
    する自動現像機を用いて現像処理する方法であって、該
    水洗槽中の水および/または水洗槽に使用する水を、活
    性ハロゲンを放出する化合物を含有する固形錠剤に接触
    させて水垢発生を防止する方法において、 自動現像機の稼働時、一定時間以上新鮮水が供給さ
    れないときには、自動的に少なくとも一部または全部の
    水が交換されるように新鮮水が供給される。 稼働終了後、水洗槽内の水を一旦排水したのち、新
    鮮水を少なくとも1回水洗槽内に満たすかまたは再度排
    水する。 のおよび/またはを設備したことを特徴とする自動
    現像機の水洗槽の水垢防止方法。
JP26776693A 1993-10-01 1993-10-01 自動現像機の水洗槽の水垢防止方法 Pending JPH07104445A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26776693A JPH07104445A (ja) 1993-10-01 1993-10-01 自動現像機の水洗槽の水垢防止方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26776693A JPH07104445A (ja) 1993-10-01 1993-10-01 自動現像機の水洗槽の水垢防止方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07104445A true JPH07104445A (ja) 1995-04-21

Family

ID=17449292

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP26776693A Pending JPH07104445A (ja) 1993-10-01 1993-10-01 自動現像機の水洗槽の水垢防止方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07104445A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2514806B2 (ja) ハロゲン化銀写真感光材料の現像処理方法
US5565308A (en) Method of processing black and white photographic elements using processors having low volume thin tank designs
WO1992001244A1 (en) Device for processing silver halide photosensitive material
JPH07104445A (ja) 自動現像機の水洗槽の水垢防止方法
JPH05241309A (ja) ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法
JP2756855B2 (ja) 節水効率の優れた自動現像装置
JPS63113539A (ja) ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法
JPH048777B2 (ja)
JPH0545808A (ja) ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法
JP3041375B2 (ja) ハロゲン化銀黒白感光材料の処理方法
JP2907402B2 (ja) 自動現像機用水洗水の再生浄化装置および該装置を用いたハロゲン化銀感光材料の処理方法
JPS6344654A (ja) ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法
JPS6183534A (ja) ハロゲン化銀黒白写真感光材料の処理方法
US5895743A (en) Method of processing light-sensitive silver halide photographic materials
JP2880297B2 (ja) 自動現像機用水洗水の再生浄化装置および該装置を用いたハロゲン化銀黒白感光材料の処理方法
JP2709845B2 (ja) 節水効率に優れた自動現像装置及び該装置を用いた排水処理方法
JP2799598B2 (ja) ハロゲン化銀白黒写真感光材料の処理方法
JP2922344B2 (ja) 自動現像機用水洗水の再生浄化装置および該装置を用いたハロゲン化銀感光材料の処理方法
JPH05119444A (ja) ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法
EP0851286B1 (en) Method of processing light-sensitive silver halide photographic materials
JP2673699B2 (ja) ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法及び装置並びに通電装置
JPH0519431A (ja) 自動現像機用水洗水の再生浄化装置および該装置を用いたハロゲン化銀感光材料の処理方法
JP2001005156A (ja) ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法
JPH04307541A (ja) ハロゲン化銀感光材料の処理方法
JPH0588303A (ja) ハロゲン化銀黒白写真感光材料の処理方法