JPH0588303A - ハロゲン化銀黒白写真感光材料の処理方法 - Google Patents

ハロゲン化銀黒白写真感光材料の処理方法

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JPH0588303A
JPH0588303A JP27323991A JP27323991A JPH0588303A JP H0588303 A JPH0588303 A JP H0588303A JP 27323991 A JP27323991 A JP 27323991A JP 27323991 A JP27323991 A JP 27323991A JP H0588303 A JPH0588303 A JP H0588303A
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JP
Japan
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chemical
washing
water
processing
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Application number
JP27323991A
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English (en)
Inventor
Katsumi Hayashi
克己 林
Kunio Seto
邦男 瀬戸
Kiichi Kato
喜一 加藤
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 特にシート状のハロゲン化銀黒白写真感光材
料の水洗処理、安定化処理において、水あかの発生のな
いものとする。 【構成】 例えば、自動現像機の水洗槽4の循環部41
のフィルター25の直下の循環路において、逆止弁23
を介して薬液添加ポンプ22の作動によって特定化合物
を含む薬液を水洗水Wに供給する。この供給は自動現像
機の稼働中には稼働時間に応じて、また非稼働時には一
定量行なうものとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ハロゲン化銀黒白写真
感光材料の処理方法に関するものであり、特に水洗槽ま
たは安定化槽に水あかが発生するのを防止した処理方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】例えばハロゲン化銀黒白感光材料は露光
後、現像−定着−水洗という工程で処理されるが、この
ような処理に関しては近年環境保全の問題や、水資源の
問題が重要視されている。
【0003】このため、大量に(たとえば感光材料1m2
当たり4〜20リットル)使用される水洗水を減少する
方法が提案されている。たとえば水洗槽を多槽構成にし
て向流水洗する技術としては、S. R. Goldwasser, "Wat
er flow rate in immersion-Washing or motion pictur
e film, "J. SMPTE, 64,248〜253,May
(1955)が知られており、この方法はカラー写真感
光材料の自動現像機で一般的に適用されている。
【0004】また、X−レイ感光材料や印刷用感光材料
の自動現像機では処理する時間だけ水洗水の電磁弁が開
いて水洗水を供給して、少しでも節水使用とする装置上
の工夫が一般化されつつある。
【0005】これらシート上の黒白感光材料をローラ搬
送して処理する自動現像機では、一槽式か、これに予備
水洗槽をつけたものか、あるいは高々2槽式の水洗槽と
して、感光材料1m2当たり0.5リットルより多い水洗
水補充量とする水洗方式を採らざるを得ない。
【0006】ところで、水洗槽内にて、水洗水が滞留す
ると、水あかが発生し、2、3週間もすると、機壁がぬ
るつき藻状物を生じたりする。また、自動現像機を停止
し数日間放置すると浮遊物が発生しついには感光材料に
付着したり、またフィルターの目づまりを引き起こした
りする。
【0007】このため、定期的にこれらを除去するため
に水洗槽やローララックを洗浄しなくてはならない。
【0008】そして、ローラ搬送系では、水あかが一旦
発生すると、搬送機構部品が多いため、ローラ、ギヤ、
ラックの洗浄はきわめて大変な作業となる。
【0009】そこで、水あか低減のため、"L. E. West,
Water Quality Criteria" Phot. Sci and Eng., vol.
9, No.6,398頁(1965)、M. E.Beach, "Micro
biological Glowth in Motion-Picture Processing" SM
PTE Journal, vol.85, Mar.(1976)およびR. O.
Deegan, "Photoprocessing Wash Water Biocides"J. I
maging Tech., vol. 10,No. 6,Dec. (198
4)には、水洗水での対応策が記載されている。
【0010】また、特開昭57−8542号、同58−
105145号、同57−157244号等には、チア
ゾリルベンゾイミダゾール系化合物、イソチアゾロン系
化合物等の各種防ばい剤の添加が、記載されている。
【0011】しかし、これら各種化合物を水洗水に添加
しても、大量水洗方式では、防菌、防ばい効果を発揮す
るような濃度を維持することが、実際上は困難であるば
かりか、その効果もほとんどない。また、コストや、化
合物自身の毒性に関して種々の問題があり、満足な結果
は得られていない。
【0012】また、特開平3−23442号等には、例
えば過酸化水素のような酸化剤を用いる旨が提案されて
いる。
【0013】しかし、この方法では取扱い性や安全性の
点で問題があり、さらに水洗槽や循環系に銀汚れが発生
するという欠点もある。
【0014】また、「R. T. Kreiman, J. ImagingTec
h.,10(6)242 (1984) 」には固型状のブロミンステック
(ブロモクロロジメチルヒダントイン:酸化剤)を用い
る旨が提案されている。このほか、固型状のものとして
は塩素化シアヌル酸なども用いられている。
【0015】しかし、これらのものを、水道蛇口付近の
供給水側に設置する場合には、水道水への酸化剤の逆流
を防止し、水道水の安全性を確保するため、シスターン
のような大規模な装置を必要とする。また、直接水洗槽
に添加する場合には、機壁材質に腐食が生じてしまう。
また、ブロミンステックでは、効果を発揮するpH範囲が
狭いという欠点もある。
【0016】また、「R. T. Kreiman, J. ImagingTec
h.,10(6)242 (1984) 」には、酸化剤ではない液状のバ
イオサイド(5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾ
リン−3−オン、2−メチル−4−イソチアゾリン−3
−オン)を用いる旨も提案されている。
【0017】しかし、このものでも、取扱い性や安全性
の点で問題がある。
【0018】このような実状から、特に大量水洗方式に
おいて水あかを有効に防止する方法が望まれている。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】本発明の第一の目的
は、現像後の水洗工程や安定化工程において、水あかや
浮遊物の発生なしに水洗や安定化を可能にするシート状
のハロゲン化銀黒白写真感光材料の処理を行なうハロゲ
ン化銀黒白写真感光材料の処理方法を提供することにあ
る。
【0020】また、第二の目的は、自動現像機の装置上
のイニシャルコストを高くしないで、配管設置などにも
費用のかからない簡便で安価なハロゲン化銀黒白写真感
光材料の処理方法を提供することにある。
【0021】また、第三の目的は、取扱いを容易にして
水あかの発生を十分に防止することができ、自動現像機
のメンテナンスを著しく軽減できるハロゲン化銀黒白写
真感光材料の処理方法を提供することにある。
【0022】
【課題を解決するための手段】このような目的は、下記
(1)〜(6)の構成によって達成される。 (1)自動現像機を用い、露光されたハロゲン化銀黒白
感光材料を現像し定着した後、水洗および/または安定
化処理するハロゲン化銀黒白写真感光材料の処理方法に
おいて、前記水洗処理に用いる水洗水および/または前
記安定化処理に用いる安定液に対し、前記自動現像機の
稼働中には稼働時間に応じた量、また非稼働時には一定
量、下記化3で表わされる化合物および/または炭素数
6以上の直鎖アルキル基を少なくとも1つ有するベタイ
ン化合物を含む薬液を添加することを特徴とするハロゲ
ン化銀黒白写真感光材料の処理方法。
【0023】
【化3】
【0024】[化3において、R1 は二価基を表わし、
Aは水素原子または下記化4の基を表わし、Zは含窒素
環を形成するのに必要な原子群を表わし、R2 は水素原
子、炭素数4以下のアルキル基またはアミノ基を表わ
し、Xはアニオンを表わす。Aが水素原子のとき、yお
よびzは各々1を表わし、Aが下記化4の基のとき、
【0025】
【化4】
【0026】y=1の場合z=2であり、y=2の場合
z=1を表わす。]
【0027】(2)前記自動現像機の稼働中には、前記
水洗処理に用いる水洗槽および/または前記安定化処理
に用いる安定化槽の循環部において水洗水および/また
は安定液に、前記薬液を添加する上記(1)に記載のハ
ロゲン化銀黒白写真感光材料の処理方法。
【0028】(3)前記稼働終了後、水洗水および/ま
たは安定液を循環しつつ、前記薬液を添加する上記
(1)または(2)に記載のハロゲン化銀黒白写真感光
材料の処理方法。
【0029】(4)前記非稼働時に、前記水洗槽および
/または安定化槽から水洗水および/または安定液を一
旦抜き、再充填したのち前記薬液を添加する上記(1)
ないし(3)のいずれかに記載のハロゲン化銀黒白写真
感光材料の処理方法。
【0030】(5)前記薬液は、さらにMg2+イオンと
の安定度定数(logKML) が6.0以上のキレート剤を少
なくとも1種含有する上記(1)ないし(4)のいずれ
かに記載のハロゲン化銀黒白写真感光材料の処理方法。
【0031】(6)前記薬液は、さらに染料を含有する
上記(1)ないし(5)のいずれかに記載のハロゲン化
銀黒白写真感光材料の処理方法。
【0032】
【具体的構成】以下、本発明の具体的構成について詳細
に説明する。本発明のハロゲン化銀黒白写真感光材料の
処理方法は、自動現像機を用いて実施するものであり、
主に印刷用感光材料やX−レイ感光材料のような黒白感
光材料の処理に適用される。
【0033】図1には、本発明に用いられる自動現像機
の一構成例が示されている。
【0034】図1に示す自動現像機1は、上記のような
シート状の感光材料をローラにより搬送するローラ搬送
型のものである。
【0035】図1に示す自動現像機1は、本体ケース内
に、現像液、定着液および水洗水がそれぞれ入れられる
現像槽2、定着槽3および水洗槽4が、図中右側からこ
の順に並設されている。
【0036】現像槽2内には、感光材料Sを槽内の所定
の経路で搬送する搬送ローラ51が配置されている。ま
た、定着槽3および水洗槽4においても、それぞれ同様
の搬送ローラ52および53が配置されている。
【0037】また、各処理槽2〜4および後述するスク
イズ部8の間には、それぞれクロスオーバーローラ6
1、62および64が設置されている。これらのクロス
オーバーローラ61、62、64は、感光材料Sを挟持
した際に感光材料表面に付着する処理液を絞り取り、前
槽から次槽への処理液の持ち込みを抑制している。
【0038】なお、これらのクロスオーバーローラは、
例えば、水により洗浄するなどし、現像液成分および定
着液成分の付着によるローラの汚れを防止するような構
成とするのが好ましい。即ち、一日の処理作業終了後、
クロスオーバーローラに水を吹きかける方法(特願昭6
2−18636号)か、またはリンス槽を設け、クロス
オーバーローラがこのリンス槽内の水に常時浸るような
構成とするのが好ましい。
【0039】また、各処理槽2〜4の底部付近等のロー
ラ間およびクロスオーバーローラ61および62の両側
部には、感光材料Sを次のローラへ導くガイド7が設置
されている。
【0040】なお、搬送ローラ51〜53およびガイド
7は、各処理槽毎にラックに組み立てられた状態で装填
されているのが好ましい。
【0041】本体ケース内に導入された感光材料Sは、
上記各ローラ51〜53、61、62、64により現像
槽2、定着槽3および水洗槽4内を順次搬送され、その
間に各処理液に浸漬されて現像、定着および水洗の処理
がなされる。
【0042】なお、各処理槽2〜4では、その処理槽に
応じた処理液の補充、排液が行なわれ、また好ましくは
処理液の循環も行なわれる。
【0043】また、現像槽2、定着槽3および水洗槽4
においては、処理液の循環を行なうのが好ましく、これ
らは、それぞれ循環ポンプ10、11および12により
行なわれる。水洗槽4の循環部については後述する。
【0044】水洗槽4への水洗水の供給およびその他必
要な水の供給は、ストックタンク180よりなされる。
このストックタンク180への水の供給は、水源(水道
蛇口)187からの管185を通じてなされ、その流量
は、バルブ186により調整される。この他、ストック
タンク180を用いることなく、水道蛇口187から、
直接、水洗槽4に水洗水を供給してもよい。
【0045】水洗槽4の図1中左上方には、スクイズ部
8が設けられている。このスクイズ部8には、複数対の
スクイズローラ81が感光材料Sの搬送経路に沿って設
置され、これらのスクイズローラ81で水洗後の感光材
料Sを挟持、搬送することにより、感光材料Sから水分
を除去する。
【0046】スクイズ部8の図1中下方には、乾燥部9
が設けられている。この乾燥部9は、ケーシング91
と、このケーシング91内に乾燥用の温風を供給する温
風供給手段94とを有し、ケーシング91の内部には、
搬送ローラ92およびガイド93が感光材料Sの搬送経
路に沿って設置されている。
【0047】また、温風供給手段94は送風ファン95
およびヒータ96を内蔵し、ケーシング91に連通する
ダクト97を通じて、好ましくは35〜100℃程度
(より好ましくは、40〜80℃程度)に加熱された温
風をケーシング91内へ供給する。ケーシング91内で
は、スクイズ部8を経た感光材料Sが搬送ローラ92に
より搬送され、供給される温風と接触して乾燥がなされ
る。
【0048】図2には、自動現像機1における水洗槽4
の一構成例が示されている。
【0049】図2に示すように、水洗槽4には循環部4
1が設けられており、循環部41は機台410に設置さ
れている。そして、循環部41において、水洗槽4内の
水洗水Wは、バルブ21および循環ポンプ12を介し
て、図示実線矢印に示すように循環される。また、水洗
水Wの循環路の循環ポンプ12の下流にはフィルター2
5が設置されており、フィルター25により、水洗水W
中の浮遊物等が除去される。そして、このようにフィル
ター25を通過した後の水洗水Wは、再びバルブ21を
介して水洗槽4内に戻される。
【0050】このとき、フィルター25の直下の循環路
には逆止弁23が設けられており、この逆止弁23を介
して薬液がフィルター25通過後の水洗水Wに供給され
る。
【0051】薬液は、図2に示すように、薬液用容器2
7に収納されており、薬液添加ポンプ22の作動によっ
て図示点線矢印の方向で供給されるものである。
【0052】このときの薬液添加ポンプ22の作動は制
御手段30によって制御され、自動現像機1の稼働中に
一定の時間を隔て、一定量ずつ供給される。時間間隔は
10〜360分ごと、好ましくは、60〜120分ごと
とすればよい。
【0053】また、添加量は、上記時間ごとに水洗槽の
タンク容量1リットル当たり、0.1〜10ml、好まし
くは0.2〜3mlとすればよい。
【0054】なお、稼働中とは、液循環を続行する処理
中および温調待機中をいい、この稼働時間に応じた薬液
の添加が行なわれることになる。
【0055】一方、自動現像機1の稼働の停止時(非稼
働時)においては、稼働を停止してから、循環部41の
みを30秒〜10分程度作動させ、この循環中に一定量
の薬液を添加し、その後循環部41の作動を停止する。
このときの添加量はタンク容量1リットル当たり0.1
〜10ml、好ましくは0.2〜3mlとする。
【0056】なお、循環ポンプ12の作動の制御も、制
御手段30を通して行なわれる。
【0057】このような薬液の添加方式をとることによ
って、水洗槽41内の水洗水Wにおける水あかの発生を
有効に防止することができる。また、図示の構成では、
非稼働中における水抜き作業を毎回行なう必要がなくな
り、稼働および非稼働を1サイクルとすると、30〜1
50サイクルに1回程度となる。この水抜き作業を行な
ったときには、水を再充填したのち、一定量の薬液を添
加すればよい。このようにメンテナンスが著しく軽減さ
れる。また、稼働時、非稼働時のいずれにおいても、無
駄のない適切な添加となる。
【0058】以上、図示例においては、水洗槽の循環部
で薬液を添加する構成としており、このような構成とす
ることが、メンテナンス軽減の上で好ましいが、本発明
では、これに限定されるものではなく、水洗槽に直接薬
液を添加するものとしてもよい。
【0059】別法として、自動現像機の稼働中には、好
ましくは一定時間ごとに、一定量の薬液を添加する。ま
た、非稼働時には、稼働を停止して直ちに水洗槽内の水
抜きを行ない、その後水洗水を再充填し、次いで一定量
の薬液を添加する方法も有効である。
【0060】このような方法を採るとき、稼働中の添加
は、60〜360分ごと、好ましくは60〜180分ご
ととし、タンク容量1リットル当たり0.1〜10ml、
好ましくは0.2〜3mlとすればよい。
【0061】これによっても、水あかを有効に防止する
ことができ、水抜き作業のほか、洗浄作業をほとんど要
することがなくなり、メンテナンスが軽減される。
【0062】水洗槽に直接薬液を添加する場合において
も、薬液添加ポンプを用い、図示例と同様に、制御手段
によって添加量、添加時間の制御を行なえばよい。
【0063】以上のように、本発明は、自動現像機の稼
働中には稼働にないし循環時間に応じた一定量の薬液を
添加し、非稼働時には一定量の薬液を添加するものであ
るが、本発明では、この方法に加え、自動現像機の稼働
時、非稼働時をとわず、一定時間を隔てて、一定量の薬
剤を添加する方法を用いてもよい。例えば、1週間ごと
に水洗槽の水抜き作業を行なうとすると、この水抜き作
業の後の水洗水の再充填の際に一定量の薬液を添加する
ものとしてもよい。
【0064】本発明に用いる薬液は、化3で表わされる
化合物および/または炭素数6以上の直鎖アルキル基を
少なくとも1つ有するベタイン化合物を含むものであ
る。
【0065】化3で表わされる化合物について説明す
る。
【0066】化3において、R1 は二価基を表わし、A
は水素原子または化4の基を表わし、Zは含窒素環を形
成するのに必要な原子群を表わし、R2 は水素原子、炭
素数4以下のアルキル基をまたはアミノ基もしくは置換
アミノ基を表わし、Xはアニオンを表わす。Aが水素原
子のとき、yおよびzは各々1を表わし、Aが化4のと
き、y=1の場合z=2を表わし、y=2の場合z=1
を表わす。
【0067】R1 で表わされる二価基の例としては、化
5に示されるものが挙げられる。
【0068】
【化5】
【0069】この中でも(1)、(2)、(3)、
(4)が好ましい。
【0070】R2 の例としては、CH3 −、C25
−、C37 −、C49 −、−NH2 、−NHCOC
3 等が挙げられる。
【0071】Zによって完成される含窒素環の例として
は化6に示されるものなどが挙げられる。
【0072】
【化6】
【0073】Xの例としては、Cl、Br、I、CH3
−Ph−SO3 (Phはフェニレン基を表わす。)、C
3 SO4 、NO3 等が挙げられる。
【0074】化3で表わされる化合物の具体例を化7に
示すが、これに限定されるわけではない。
【0075】
【化7】
【0076】本発明で用いるベタイン化合物は炭素数6
以上の直鎖アルキル基を少なくとも1つ有するベタイン
化合物であるが、その中でも化8または化9で表わされ
る化合物が好ましく用いられる。
【0077】
【化8】
【0078】
【化9】
【0079】化8および化9において、R1 、R2 、R
3 はそれぞれアルキル基(このアルキル基は置換されて
いるものも含む。またアルキル鎖の途中が酸素原子、フ
ェニレン基、アミド基、シリコーン原子で連結されてい
るものも含む)を表わす。R1 、R2 、R3 の総炭素数
は40以下である。
【0080】R1 、R2 、R3 は互いに結合してNを含
む環を形成してもよい。
【0081】R1 、R2 、R3 の好ましい例をしては、
メチル基、エチル基、オクチル基、ヘキサデシル基、オ
クタデシル基、−CH2 CH2 OH、−(CH2 CH2
O)pH(p は2〜10の整数である)、R4 −Ph−
OCH2 CH(OH)CH2−、R5 −CONH(CH2
3 −、R6 SO2 NH2 CH2 CH2 −、Ph−C
2 −、R7 −Ph−CH2 −(Phはフェニル基また
はフェニレン基を表わす。R4 、R5 、R6 、R7は炭
素数1〜18のアルキル基を表わす)などが挙げられ
る。
【0082】Lは二価の連結基を表わす。好ましい例と
しては−(CH2n −(nは1〜6である)である。
【0083】また、本発明のベタイン化合物の他の好ま
しい例としてはジメチルポリシロキサン(シリコーンオ
イル)の側鎖に、化10または化11で表わされる基が
結合した化合物を挙げることができる。なお、化10、
化11におけるR2 、R3 、Lは、化8、化9における
ものと同義である。
【0084】
【化10】
【0085】
【化11】
【0086】本発明に用いるベタイン化合物の好ましい
具体例を化12に挙げるが、本発明はこれに限定される
ものではない。
【0087】
【化12】
【0088】化3で表わされる化合物ないし上記のベタ
イン化合物の添加量は水洗水1リットル当たり3mgから
溶解度まで、好ましくは5mgから500mgとするのがよ
い。本発明に用いる化合物は液状で用いることから、
0.1%〜10%の水溶液にして添加するのが好まし
く、液状であるため均一な添加が可能となる。
【0089】化3で表わされる化合物においてR1 、ま
た上記ベタイン化合物においてR1、R2 、R3 の炭素
数が13以上となると、使用する系(定着液持ち込み
量、Al含有量、ローラー形態など)にもよるが、水洗
水中で白ダク生じたり、水洗槽ローラーに付着物を生じ
たりする場合がある。水洗水中で白ダクするのを防止す
るため、Mg2+イオンとの安定度定数(log KML)が
6.0以上のキレート化合物と併用するのが好ましい。
【0090】本発明に併用されるMg2+イオンとの安定
度定数(log KML)が6.0以上のキレート化合物の例
としては、下記の化合物または、これらのアルカリ金属
塩が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0091】 log KML トランス−1,2−シクロヘキサンジアミン−N,N,N′, N−四酢酸(CYDTA) 10.3 1,2−ジアミノプロパン−N,N,N′,N′−四酢酸 (メチルEDTA) 8.8 エチレンジアミン四酢酸(EDTA) 8.7 トリエチレンテトラミン−N,N,N′,N″,N″′ N″′−六酢酸(TTHA) 8.1 ジエチレントリアミン−N,N,N′,N″,N″− 五酢酸(DTPA) 9.3 N−ヒドロキシエチル−エチレンジアミン−N,N,N′ −三酢酸(EDTA−OH) 7.0 エチレンジアミン−ジ(o−ヒドロキシフェニル酢酸) (EDDHA) 8.0 1,2−ジアミノプロパン−N,N,N′,N′−四酢酸 (Me−EDTA) 8.8
【0092】併用するキレート化合物の添加量は、いず
れの化合物でも、水洗水1リットル当たり50mg〜15
0g までで、好ましくは、5g から100g が良い。
【0093】前記の M. E. Beach, "Microbiological G
rowth in Motion-Picture Processing" SMPTE Journal,
vol. 85, Mar. 1976 には4級カチオン系化合物を水あ
か防止に適用することが記載されているが、具体的な化
合物例は示されていない。
【0094】また特開昭62−115154号、同62
−153952号にはキレート剤を水洗中に使用するこ
とが記載されているが、本発明のように4級アルキルア
ンモニウム塩とキレート剤を併用することもこれらの併
用によって著しい水あか防止効果が出ることも記載され
ていない。
【0095】なお、本発明の用いられる薬液には、誤用
防止、残液量検出のため、薬液に染料などを添加して、
液に着色することが有用である。
【0096】本発明に用いられる染料としては、スチリ
ル系染料、オキソノール系染料、アントラキノン系染
料、メロシアニン系染料、シアニン系染料、トリアリー
ルメタン系染料、アゾメチン系染料、アゾ系染料、金属
錯体系染料などの水溶性化合物が用いられる。色相とし
ては青色系が好ましい。
【0097】本発明に用いる水溶性染料の使用量は、使
用する染料の種類や用途により異なるが、10-4g/ lか
ら0.5g/ l、好ましくは10-3g/ lから0.05g/ l
である。
【0098】また水洗水の補充は、前述のように、水道
蛇口から配管しても、水タンクから供給しても良く、中
間にフィルターを通しても良くこの他種々の方式であっ
ても良い。
【0099】本発明の効果がより有効となるのは、補充
量が感光材料1m2当たり0.5リットル以上、となる場
合である。もちろん本発明の方法により有効量が添加さ
れていれば、水洗水が補充されなくとも、また水洗槽中
での放置でも有効である。また、補充量の上限は、感光
材料1m2当たり、20リットルである。
【0100】この水洗水は、感光材料が自動現像機で処
理される際に、感光材料が処理されるのに応じ補充され
るのが一般的である。
【0101】そして、この水洗水の補充とは全く別個
に、薬液の添加が行なわれることに本発明の特徴があ
る。
【0102】定着液の水洗槽へのキャリーイン量(持込
み量)は処理装置、処理用感材、処理液温により異なる
が感光材料1m2当たり5〜50mlが一般的である。
【0103】これは5ml以上の持ち込みは装置構成上避
けられず、これ未満とするためには、水洗槽との間に予
備水洗槽を設けることもできる。
【0104】本発明の現像処理に使用する現像液に用い
る現像主薬には良好な性能を得やすい点で、ジヒドロキ
シベンゼン類と1−フェニル−3−ピラゾリドン類の組
合せ、またはジヒドロキシベンゼン類とp−アミノフェ
ノール類の組合せが好ましい。またアスコルビン酸類を
ハイドロキノン類の代替として使用してもよい。
【0105】現像主薬は通常0.001モル/リットル
〜1.2モル/リットルの量で用いられるのが好まし
い。
【0106】本発明の現像処理に用いる亜硫酸塩の保恒
剤としては亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウム、亜硫酸
リチウム、亜硫酸アンモニウム、重亜硫酸ナトリウム、
メタ重亜硫酸カリウムなどがある。亜硫酸塩は0.2モ
ル/リットル以上、特に0.4モル/リットル以上が好
ましい。また、上限は2.5モル/リットルまでとする
のが好ましい。
【0107】本発明の現像処置に用いる現像液のpHは
8.5から13までの範囲のものが好ましい。さらに好
ましくはpH9から12までの範囲である。
【0108】また上記現像液には硬膜剤を用いてもよ
い。硬膜剤としてはジアルデヒド系硬膜剤またはその重
亜硫酸塩付加物が好ましく用いられるが、その具体例を
挙げればグルタルアルデヒド、またはこの重亜硫酸付加
物などがある。
【0109】上記成分以外に用いられる添加剤として
は、臭化ナトリウム、臭化カリウム、沃化カリウム、沃
化カリウムのような現像抑制剤:エチレングリコール、
ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジメ
チルホルムアミド、メチルセロソルブ、ヘキシレングリ
コール、エタノール、メタノールのような有機溶剤:1
−フェニル−5−メルカプトテトラゾール、2−メルカ
プトベンツイミダゾール−5−スルホン酸ナトリウム塩
等のメルカプト系化合物、5−ニトロインダゾール等の
インダゾール系化合物、5−メチルベンツトリアゾール
等のベンツトリアゾール系化合物などのカブリ防止剤を
含んでもよく、Research Disclosure 第176巻、No.
17643、第XXI 頁(12月号、1978年)に記載
された現像促進剤やさらに必要に応じて色調剤、界面活
性剤、消泡剤、硬水軟化剤、特開昭56−106244
号記載のアミノ化合物などを含んでもよい。
【0110】本発明の現像処理において現像液に銀汚れ
防止剤、例えば特開昭56−24347号に記載の化合
物を用いることができる。
【0111】本発明の現像液には、特開昭56−106
244号、ヨーロッパ公開特許0136582号に記載
のアルカノールアミンなどのアミノ化合物を用いること
ができる。
【0112】この他 L.F.A. メイソン著「フォトグラフ
ィック・プロセシング・ケミストリー」、フォーカル・
プレス刊(1966年)の226〜229頁、米国特許
第2193015号、同2592364号、特開昭48
−64933号などに記載のものを用いてもよい。
【0113】定着液は定着剤としてチオ硫酸塩を含む水
溶液であり、pH3.8以上、好ましくは4.0〜7.0
を有する。さらに好ましくはpH4.2〜5.5である。
【0114】定着剤としてはチオ硫酸ナトリウム、チオ
硫酸アンモニウムなどがあるが、定着速度の点からチオ
硫酸アンモニウムが特に好ましい。定着剤の使用量は適
宜変えることができ、一般には約0.1〜約3モル/リ
ットルである。
【0115】定着液には硬膜剤として作用する水溶性ア
ルミニウム塩を含んでもよく、それらには、例えば塩化
アルミニウム、硫酸アルミニウム、カリ明ばんなどがあ
る。
【0116】定着液には、酒石酸、クエン酸、グルコン
酸、りんご酸、グリコール酸、あるいはそれらの誘導体
を単独で、あるいは2種以上、併用することができる。
これらの化合物は定着液1リットルにつき0.01モル
/リットル〜0.3モル/リットルが特に有効である。
【0117】定着液には所望により保恒剤(例えば、亜
硫酸塩、重亜硫酸)、pH緩衝剤(例えば、酢酸、ホウ
酸)、pH調整剤(例えば、硫酸)、硬水軟化能のあるキ
レート剤や特開昭62−78551号記載の化合物を含
むことができる。
【0118】本発明に使用する水洗水は、水洗槽に供給
する前に前処理として、フィルター部材やまたは活性炭
のフィルターを通して、水中に存在するゴミや有機物質
を除去すると一層、好ましいことがある。
【0119】本発明は、水洗水、あるいは種々の添加剤
を含有する安定液と称される水洗水においても、その効
果を発揮することができる。
【0120】本発明の方法においては、特開昭63−1
8350号に記載のスクイズローラー洗浄槽を設けるこ
ともできる。また、特開昭63−143548号のよう
な水洗工程の構成をとることも好ましい。
【0121】さらに、本発明の方法で水洗ないし安定化
浴に防ばい手段を施した水を処理に応じて補充すること
によって生ずる水洗槽からのオーバーフロー液の一部ま
たは全部は、特開昭60−235133号に記載されて
いるようにその前の処理工程である定着能を処理液に利
用することは有効である。
【0122】本発明における現像時間は、5秒から3
分、好ましくは8秒から2分であるが、その現像温度は
18℃〜50℃が好ましく、20℃〜40℃がより好ま
しい。
【0123】また定着温度と時間は約18℃〜約50℃
で5秒〜3分が好ましく、20℃〜40℃で6秒〜2分
がより好ましい。水洗(ないし安定浴)の温度と時間は
0〜50℃で6秒〜3分が好ましく、10℃〜40℃で
6秒〜2分がより好ましい。
【0124】現像、定着および水洗(ないし安定化)さ
れた写真材料は水洗水をしぼり切る、すなわちスクイズ
ローラーを経て乾燥される。乾燥は約40℃〜約100
℃で行なわれ、乾燥時間は周囲の状態によって適宜変え
られるが、通常は約5秒〜3分でよく、特により好まし
くは40〜80℃で約5秒〜2分である。
【0125】本発明の感光材料の現像処理方法には、写
真感光材料として、特に限定はなく、一般の黒白感光材
料が主として用いられる。特にレーザー光源用写真材料
や印刷用感材並びに、医療用直接撮影X−レイ感材、医
療用間接撮影X−レイ感材、CRT画像記録用感材、マ
イクロフィルム、一般撮影感材などに用いることもでき
る。
【0126】
【実施例】以下、本発明を実施例によって具体的に説明
する。 実施例1 50℃に保ったゼラチン水溶液に、銀1モル当たり4×
10-7モルの6塩化イリジウム(III)カリウムおよびア
ンモニウムの存在下で、硝酸銀水溶液と沃化カリウム、
臭化カリウムの水溶液を同時に60分間で加えた。その
間のpAgは7.8に保った。これにより、平均粒子サ
イズ0.28μで、平均ヨウ化銀含有量0.3モル%の
立方体単分散乳剤を調製した。この乳剤をフロキュレー
ション法により、脱塩を行ない、その後に銀1モル当た
り40g の不活性ゼラチンを加えた。その後50℃に保
ち増感色素として5,5′−ジクロロ−9−エチル−
3,3′−ビス−(3−スルフォプロピル)オキサカル
ボシアニンと、銀1モル当たり10-3モルのKI溶液を
加え、15分間経時させた後降温した。この乳剤を再溶
解し、40℃にて、銀1モル当たり0.02モルのメチ
ルハイドロキノンおよび化13の増感色素およびヒドラ
ジン誘導体として化14の化合物を1.2×10-3モル
/Agモル、さらに化15の化合物を0.5×10-4
ル/Agモル加え、さらに5−メチルベンズトリアゾー
ル、4−ヒドロキシ−6−メチル−1,3,3a,7−
テトラザインデン、化16の化合物(イ)、(ロ)、お
よびポリエチルアクリレートの分散物およびゼラチン硬
化剤として化17の化合物を添加し、ポリエチレンテレ
フタレートフィルム上に銀量3.4g/m2になるように塗
布を行なった。この上に保護層として、ゼラチン1.5
g/m2、粒径2.5μのポリメチルメタクリレート50mg
/m2 、メタノールシリカ0.15g/m2、塗布助剤とし
て、化18の構造式で示されるフッ素系界面活性剤と、
ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムを含む層を同時
に塗布した。
【0127】
【化13】
【0128】
【化14】
【0129】
【化15】
【0130】
【化16】
【0131】
【化17】
【0132】
【化18】
【0133】上記の感材を露光したのち、34℃で30
秒間現像し、定着、水洗、乾燥した。
【0134】このときの定着時間は、30秒、水洗時間
は30秒、乾燥時間は40秒とした。
【0135】現像液は表1に示すもの、定着液は表2に
示すものをそれぞれ用いた。また、水洗水は、水道水を
蛇口から直接導入するものとした。
【0136】
【表1】
【0137】
【表2】
【0138】(この処理には富士写真フイルム株式会社
製 自動現像機FG660Fを用いた。水洗槽のタンク
容量は20リットル)。
【0139】大全サイズ(50.8cm×61.0cm)を
全面露光したフィルムを1枚処理する毎に各現像液を1
00ml、定着液を120mlづつ補充しつつ処理した。ま
た、水洗水は5リットル/分とした。
【0140】このようにして、毎日100枚づつ、週5
日、1日10時間の稼働(14時間非稼働)でランニン
グ処理した。この稼働形態を1カ月間続行した。これを
処理No. 1とする。
【0141】処理No. 1において、ランニング処理の毎
処理作業終了時に、下記の薬液Aを30ml添加するもの
とするほかは同様にして処理した。これを処理No. 2と
する。
【0142】薬液A 1−ラウリル・ピリジニウム・クロライド(化7の化合
物I−5)を20g/l、エチレンジアミン4酢酸・2ナ
トリウム塩を60g/l 含む水溶液。
【0143】処理No. 1において、自現機の水洗槽部分
を図2に示す構成に準じて変更したものを用い、稼働中
には薬液Aを2時間毎に10ml添加し、非稼働時には稼
働停止後1分間水洗槽の循環部を循環させたままとし、
この循環中に薬液Aを40ml添加して、同様に処理し
た。これを処理No. 3とする。
【0144】処理No. 3において、稼働中のみに薬液A
を同様に添加するものとするほかは同様に処理した。こ
れを処理No. 4とする。
【0145】処理No. 1において、自現機の稼働中に、
水洗槽に直接、薬液Aを1時間毎に10ml添加し、稼働
停止後直ちに水抜きを行ない、その後、水洗水を再充填
し、薬液Aを30ml添加して、同様に処理した。これを
処理No. 5とする。
【0146】処理No. 1〜No. 5について、1ケ月の処
理終了時点における水あかの発生状況、処理感材の汚
れ、感材の搬送不良の発生状況、洗浄作業の労力につい
て比較した。これらの結果を表3にまとめる。なお、水
あかの発生状況については、◎(水あかの発生なし)、
△(水あかの発生若干あり)、×(水あかの発生多い)
で表中に示している。
【0147】
【表3】
【0148】表3より、本発明の効果は明らかである。
【0149】実施例2 実施例1の薬液Aを下記薬液Bに変更するほかは、実施
例1と同様に処理したところ、実施例1の各処理と同等
の結果が得られた。
【0150】薬液B N−テトラデシル−N,N−ジメチル(N−カルボキシ
メチル)アンモニウムヒドロキシド分子内塩(化12の
化合物3)を33g/l 、ジエチレントリアミン・5酢酸
・2ナトリウム塩を80g/l 、青色染料(C.1,アシ
ドブルーNo. 9)を0.01g/l 含む水溶液。
【0151】なお、薬液Bでは、青色に着色しているた
め、他の処理液と間違えたりすることがなくなり、また
残液量の検出も容易であった。
【0152】実施例3 製版用スキャナー・フィルムSDF−100(富士写真
フイルム(株)製)を像様露光した後、ローラ搬送型自
動現像機FG710NH(富士写真フィルム(株)製)
で表4に示す処理工程でランニング処理した。なお、水
洗槽のタンク容量は18.5リットルである。
【0153】現像液は表5に、定着液は表6にそれぞれ
示す通りである。
【0154】
【表4】
【0155】
【表5】
【0156】
【表6】
【0157】使用する水洗水は、水洗ストック・タンク
から供給した。水洗水の補充量は大全サイズ(0.31
m2)当たり400mlで、毎日大全サイズ20枚処理して
60日間(実働21日)ランニングした。このランニン
グ中において、自現機は1日14時間稼働(10時間非
稼働)し、週6日間使用し、この稼働および非稼働の繰
り返しを60日(2ケ月)間続行した。
【0158】これを処理No. 31とする。
【0159】処理No. 31において、自現機の水洗槽部
分を図2に示す構成に準じて変更したものを用い、稼働
中には薬液Aを2時間毎に10ml添加し、非稼働時には
稼働停止後1分間水洗槽の循環部を循環させたままと
し、この循環中に薬剤Aを40ml添加して、同様に処理
した。これを処理No. 32とする。
【0160】処理No. 31において、自現機の稼働中に
水洗槽に、直接、薬液Aを1時間毎に5ml添加し、稼働
停止後直ちに水抜きを行ない、その後、水洗水を再充填
し、薬液Aを30ml 添加して、同様に処理した。これ
を処理No. 33とする。
【0161】処理No. 33において、非稼働時のみに薬
液Aを同様に添加するものとするほかは同様に処理し
た。これを処理No. 34とする。
【0162】処理No. 31〜34について、2ケ月の処
理終了時点における水あか発生状況、処理感材の汚れ、
感材の搬送不良の発生状況、洗浄作業の労力について比
較した。これらの結果を表7にまとめる。なお、水あか
の発生状況については、実施例1と同様、◎、△、×で
表中に示している。
【0163】
【表7】
【0164】表7より、本発明の効果は明らかである。
【0165】実施例4 実施例3の薬液Aを実施例2の薬液Bに変更するほか
は、実施例3と同様に処理したところ、実施例3の各処
理と同等の結果が得られた。
【0166】なお、薬液Bでは、青色に着色しているた
め、他の処理液と間違えたりすることがなくなり、また
残液量の検出も容易であった。
【0167】
【発明の効果】本発明によれば、水あか発生のない水洗
が可能となる。この結果、自動現像機のメンテナンスを
著しく軽減でき、洗浄作業が容易となる。また、水あか
の感材への付着によるトラブルもなく、水洗をやり直す
必要がない。さらに、水あかの付着によるヌルツキが原
因の搬送不良の発生がない。
【0168】また、水あか発生の危険性がないため、水
洗水を低減することができ、節水あるいは溜水(補充量
0)水洗を可能とする。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に用いる自動現像機の構成例を示す断面
側面図である。
【図2】本発明に用いる自動現像機の水洗槽部分を示す
概略構成図である。
【符号の説明】
1 自動現像機 2 現像槽 3 定着槽 4 水洗槽 51、52、53 搬送ローラ 61、62、63 クロスオーバーローラ 7 ガイド 8 スクイズ部 81 スクイズローラ 9 乾燥部 91 ケーシング 92 搬送ローラ 93 ガイド 94 温風供給手段 95 送風ファン 96 ヒータ 97 ダクト 10、11、12 循環ポンプ 41 水洗槽の循環部 21 バルブ 22 薬液添加ポンプ 23 逆止弁 25 フィルター 27 薬液用容器 30 制御手段 410 機台 W 水洗水 S 感光材料

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自動現像機を用い、露光されたハロゲン
    化銀黒白感光材料を現像し定着した後、水洗および/ま
    たは安定化処理するハロゲン化銀黒白写真感光材料の処
    理方法において、 前記水洗処理に用いる水洗水および/または前記安定化
    処理に用いる安定液に対し、 前記自動現像機の稼働中には稼働時間に応じた量、また
    非稼働時には一定量、下記化1で表わされる化合物およ
    び/または炭素数6以上の直鎖アルキル基を少なくとも
    1つ有するベタイン化合物を含む薬液を添加することを
    特徴とするハロゲン化銀黒白写真感光材料の処理方法。 【化1】 [化1において、R1 は二価基を表わし、Aは水素原子
    または下記化2の基を表わし、Zは含窒素環を形成する
    のに必要な原子群を表わし、R2 は水素原子、炭素数4
    以下のアルキル基またはアミノ基を表わし、Xはアニオ
    ンを表わす。Aが水素原子のとき、yおよびzは各々1
    を表わし、Aが下記化2の基のとき、 【化2】 y=1の場合z=2であり、y=2の場合z=1を表わ
    す。]
  2. 【請求項2】 前記自動現像機の稼働中には、前記水洗
    処理に用いる水洗槽および/または前記安定化処理に用
    いる安定化槽の循環部において水洗水および/または安
    定液に、前記薬液を添加する請求項1に記載のハロゲン
    化銀黒白写真感光材料の処理方法。
  3. 【請求項3】 前記稼働終了後、水洗水および/または
    安定液を循環しつつ、前記薬液を添加する請求項1また
    は2に記載のハロゲン化銀黒白写真感光材料の処理方
    法。
  4. 【請求項4】 前記非稼働時に、前記水洗槽および/ま
    たは安定化槽から水洗水および/または安定液を一旦抜
    き、再充填したのち前記薬液を添加する請求項1ないし
    3のいずれかに記載のハロゲン化銀黒白写真感光材料の
    処理方法。
  5. 【請求項5】 前記薬液は、さらにMg2+イオンとの安
    定度定数(logKML)が6.0以上のキレート剤を少なく
    とも1種含有する請求項1ないし4のいずれかに記載の
    ハロゲン化銀黒白写真感光材料の処理方法。
  6. 【請求項6】 前記薬液は、さらに染料を含有する請求
    項1ないし5のいずれかに記載のハロゲン化銀黒白写真
    感光材料の処理方法。
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