JP3041375B2 - ハロゲン化銀黒白感光材料の処理方法 - Google Patents

ハロゲン化銀黒白感光材料の処理方法

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JP3041375B2 JP3277334A JP27733491A JP3041375B2 JP 3041375 B2 JP3041375 B2 JP 3041375B2 JP 3277334 A JP3277334 A JP 3277334A JP 27733491 A JP27733491 A JP 27733491A JP 3041375 B2 JP3041375 B2 JP 3041375B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、現像部、定着部および
水洗部からなる自動現像機を用いたハロゲン化銀黒白感
光材料の処理方法に関し、さらに詳しくは、節水効率が
高く、汚れの発生が極めて少く、経済性、メインテナン
ス性、コンパクト性に優れた水洗手段を有する自動現像
機を用いた処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、ハロゲン化銀感光材料の現像処理
は自動現像機を用いて行われるのが一般的であるが、こ
のような自動現像機は通常、現像、定着、水洗、乾燥の
各工程からなっており、現像及び定着処理を終えた感光
材料は水洗工程において材料中に含まれる前工程の処理
液成分、特に定着液成分を水洗除去される。この水洗が
不十分である場合、特に黒白ハロゲン化銀感光材料にお
いては材料中の残留定着液成分に起因する画像の経時劣
化等の性能上の問題が生じてくる。従って、感光材料中
の残留定着液成分を十分に除去するため十分な水洗が行
われる必要があるが、自動現像機中の水洗槽に収容され
る水洗水量では上記の如き充分な水洗は不可能であっ
た。このため、水洗処理時には水道水を常時供給し、オ
ーバーフローする水洗水はそのまま下水道へ排水する方
法がとられるのが現状であった。
【0003】上記の如き状況の中で近年、省資源及び生
産コスト低減の観点から自動現像機の水洗時における節
水要求が強まってきており、これに伴う技術改善要求も
高まっている。即ち、都市部における地盤沈下等の問
題、欧米諸国に比較しての下水処理設備の立ち遅れに対
する設備投資等による上下水道料金の上昇、また、特定
地域における夏場の特異的気象状況に起因する断水等に
対応するための水洗水節約に関する要求は、近年の製版
所での処理量の増大及び排水総量規制の問題と相まって
ますます強まってきている。
【0004】上記の如き節水要求に対して、従来提案さ
れている水洗処理のかわりに薬品処理を行なう無水洗・
無配管システム又は向流水洗法等は、現在の黒白ハロゲ
ン化銀写真感光材料用、特に印刷製版用自動現像装置に
は処理槽の増大等装置の複雑化・大型化を招き、この結
果、処理ラインが長くなり、感光材料の処理時間が長く
なってしまい、近年の大量処理に伴う処理の迅速化の視
点からは全く逆行する方向にあり、適用できないもので
あった。
【0005】このため、1つの方法として、水洗処理を
行う水洗槽とは別に水洗水を溜めておく貯水槽を水洗槽
の近傍に設け該貯水槽と水洗槽の間で水洗水を循環させ
る方法が考えられるが、この方法によれば処理される感
光材料により水洗水中に持ちこまれる前工程の現像液、
定着液成分及び染料、色素、界面活性剤、ゼラチン等の
感光材料からの溶出成分等の濃度が処理量の増大に応じ
て上昇し、特に近年の大量処理においては法的に定めら
れた水質基準としてのヨウ素消費量の値をも短時間で上
回ってしまう結果となり排水上の問題点が残る。
【0006】本発明者等は上記問題点に関して、特願平
1-65440号、特願平1-65442号等において、使用済水洗水
を再生するための再生手段として酸化剤供給手段を設け
ることを提案している。
【0007】しかしながら、上記の如き水洗水を循環さ
せる方法においては、水洗水の系中での停滞時間が長い
事により水垢やカビ等の発生が増大し、またこれが循環
配管内に堆積する。このような問題を解決するために殺
菌剤や防バイ剤などの薬品を添加する技術については従
来から知られているが、効果が十分ではなく、前記の如
き節水効率と排水処理の問題と共に水垢等の発生という
従来の問題点を同時に解決できる方法は未だ実現してい
なかった。
【0008】そのため、本発明者等は特願平3-63901号
において、水洗水を再生しながら処理するための再生手
段と、該水洗水の汚染濃度が所定値を越える場合前記水
洗部に浄化剤を供給する酸化剤及び保恒剤を含有する浄
化剤供給手段と、浄化剤供給後に前記水洗部内の水洗水
の少なくとも一部を排水できるように水洗水の汚染濃度
を測定する手段を具備する排水手段と、前記水洗部内の
水洗水中にポリアルキレンオキサイド鎖を有する化合物
及び、防バイ剤を存在せしめる添加手段とを有する、あ
るいは、前記水洗部に酸化剤、保恒剤、及びポリアルキ
レンオキサイド鎖を有する化合物を含有する浄化剤を供
給する浄化剤供給手段と、浄化剤供給後に前記水洗部内
の水洗水の少なくとも一部を排水できるように水洗水の
汚染濃度を測定する手段を具備する排水手段と、前記水
洗部内の水洗水中に防バイ剤を存在せしめる添加手段
と、を有する再生浄化装置を提案している。
【0009】上記の本発明者等の提案は、節水の点で、
また排水基準も厳守できる環境保全に優れた水洗方法を
提供することができるものであるが、節水上水の停滞時
間の増加によって、水垢やスラッジなど水洗槽のメイン
テナンスが必要となり、そのため界面活性剤、酵素等を
洗浄機構に入れることによって解決を計るものである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は節水を行いつ
つ汚れの発生が従来の水洗手段よりも少なく、経済性、
メンテナンス性、コンパクト性に優れた水洗機構による
処理方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明者等は鋭意研究した結果、少なくとも現像
部、定着部および水洗部からなるハロゲン化銀黒白感光
材料用自動現像機にて処理する方法において、水洗工程
を、該感光材料の搬送方向にそって、0.3g/リットル〜
2.0g/リットルの過酸化水素を含む水洗液を0.8リット
ル/m2〜3.0リットル/m2供給して水洗する水洗手段と
水洗液を排出する排出手段とを有する手段にて処理し、
処理終了時、該水洗手段にて滅菌有効濃度の過酸化水素
を含む滅菌洗浄液を供給して該感光材料の搬送手段を滅
菌洗浄することを特徴とするハロゲン化銀黒白感光材料
の処理方法によって達成されることを見出した。
【0012】以下、本発明を詳細に説明する。
【0013】図5は従来広く使用されている自動現像機
の概略図を示すもので、自動現像機1は現像槽2、定着
槽3、水洗槽4および乾燥槽5からなっており、現像槽
2には現像液補充ライン9および現像廃液排出ライン1
1、定着槽3には定着液補充ライン10および定着廃液排
出ライン12、水洗槽4には水洗水供給ライン6およびオ
ーバーフロー13が備わっており、感光材料7は搬送ロー
ラー8によってU字型に順次搬送されて処理されるもの
である。
【0014】この図5にも示した通り、水洗槽は水洗水
によって満たされており、感光材料7は水洗水に浸漬さ
れた状態で水洗処理される。
【0015】図1は本発明に使用される自動現像機の一
例を模式的に示す概略図である。自動現像機14は現像槽
15、定着槽16、水洗槽17および乾燥槽18よりなってお
り、現像槽15、定着槽16、乾燥槽18の機構ならびに感光
材料の搬送機構は図5の従来の自動現像機と同様であ
る。水洗槽17に供給される水洗水は、感光材料が通過す
るときに自動的にローラー搬送方向にそってライン25お
よびライン26から供給される。
【0016】本発明において好ましい水洗水は適正濃度
に調整された過酸化水素を含有した水である。
【0017】水洗水としての稀釈過酸化水素水の過酸化
水素の適正濃度範囲は、感光材料によってもち込まれる
定着液濃度、すなわち感光材料に含まれるS23 2-濃度
に対応した濃度であり、実験的に求めることができる。
一般的には、その感光材料固有のゼラチン量、硬膜性な
どで含水量は変ってくるため厳密には使用する自動現像
機並びに処理する感光材料について実験的に設定するの
が好ましいことである。
【0018】特に定着液量を実験的に求めた結果、好ま
しくは感材1m2あたりの処理に対し、過酸化水素濃度は
0.3g〜2.0g/リットル、特に好ましくは0.38g/リット
ル〜1.5g/リットルで、水量は0.8〜3.0リットル/m2
好ましい。
【0019】供給方法としては、適正濃度の稀釈過酸化
水素水のタンクを備えることは装置のスペースなどの面
から得策ではなく、図1に示した様に6%位の過酸化水
素水を容器19に貯めておき、供給直前に水道水20で容器
24の中で適正濃度に稀釈して、ライン25および26に供給
することが取り扱い上好便である。
【0020】また、水洗すべき感光材料の処理面積信号
を検知器23より得て電磁弁21および22が作動し必要量の
稀釈過酸化水素水が作られる。
【0021】水洗水としての稀釈過酸化水素水は、ライ
ン25およびライン26の先端で散気板のように細孔から感
光材料の表面を一様に流下するように供給されるのが好
ましい供給態様である。
【0022】図2,3および4は、本発明の水洗槽にお
ける水洗水の供給態様を例示する概略図である。図2に
おいて水洗水31は供給ノズル27および28によって、感光
材料29がローラー30によって搬送される搬送方向にそっ
て供給され、水洗槽下部のオーバーフロー34から排出さ
れる。
【0023】図3は、水洗水31が感光材料29の表面およ
び搬送するローラー30表面を流下する状態を示したもの
である。
【0024】図4は、水洗水31が管33を通り、散水管27
および27に入り、多数配列している細孔32から、感光材
料29がローラー30によって搬送される搬送方向Aに供給
される状態のふ観図である。
【0025】本発明において、自動現像機による感光材
料の処理を終了した時、その停止信号によって、水洗水
供給に代って、滅菌洗浄水が供給される。
【0026】滅菌洗浄水としては、滅菌洗浄に有効な特
定濃度範囲の過酸化水素水が好ましく、600〜1100ppm濃
度の過酸化水素水が特に好ましい。
【0027】本発明による水洗処理を行った後、感光材
料の搬送用ローラーの間には感光材料中のゼラチンや感
光材料からの溶出物による汚れが生じる。
【0028】このローラーの間の汚れにバクテリアが増
殖しないようにローラーを滅菌状態に保つことは必要で
ある。すなわちこのローラー間に残ったゼラチンを培地
に水垢の原因であるバクテリアが増殖しやすくなるので
ローラーの汚れの防止は重要なことである。
【0029】また、ローラー間の汚れが残ったまま乾い
た状態で、再び自動現像機を使用すると、感光材料に汚
れが転写され、ローラー跡のようなスジ状の汚れを生じ
てしまうことが起るのでローラーは洗浄する必要があ
る。
【0030】本発明において、前記したように、水洗水
として適正濃度の稀釈過酸化水素含有水を使用するが、
これは処理される感光材料の残存S23 2-を分解させる
もので、その水洗性は向上し優れているが、過酸化水素
の殺菌性能に着目し、また水洗水と水洗機構との取扱い
性を考慮して、滅菌洗浄水として稀釈過酸化水素水の使
用が最も好都合である。
【0031】またこの滅菌洗浄処理において、ローラー
が自動的に駆動してまんべんなくローラーが洗浄された
り滅菌されるようにすることが好ましい。
【0032】このローラー滅菌洗浄処理は稀釈過酸化水
素水で行なうのが好都合であるが、他の滅菌洗浄水を用
いることも可能である。
【0033】ただしその場合、滅菌洗浄水用の貯蔵容器
から供給する機構を別に備えることになる。
【0034】他の滅菌洗浄水に含有させる殺菌剤につい
て説明する。
【0035】本発明において使用される殺菌剤は写真性
能に悪影響を及ぼさないものなら何でもよいが具体的に
はチアゾリルベンズイミダゾール系化合物、イソチアゾ
ロン系化合物、クロロフェノール系化合物、ブロモフェ
ノール系化合物、チオシアン酸やイソチアン酸系化合
物、酸アジド系化合物、ダイアジンやトリアジン系化合
物、チオ尿素系化合物、アルキルグアニジン化合物、4
級アンモニウム塩、有機スズや有機亜鉛化合物、シクロ
ヘキシルフェノール系化合物、イミダゾール及びベンズ
イミダゾール系化合物、スルファミド系化合物、塩素化
イソシアヌル酸ナトリウム等の活性ハロゲン系化合物、
キレート剤、亜硫酸化合物、ペニシリンに代表される抗
生物質等種々の防バクテリア剤や防カビ剤がある。また
その他L.E.West,“Water Quality Criteria”
Phot.Sci.and Eng.,Vol 9No.6(1965)記載
の殺菌剤;特開昭57-8542号、同58-105145号、同59-126
533号、同55-111942号、及び同57-157244号記載の各種
防バイ剤;「防菌防黴の化学」堀口博著・三共出版(昭
57)、「防菌防黴技術ハンドブック」日本防菌防黴学会
・技報堂(昭61)に記載されているような化学物などを
用いることができる。
【0036】以下に具体例を示すが、これらに限定され
るものではない。 1. 5−クロロ−2メチル−4−イソチアゾリン−3
−オン 2. 2−(4−チアゾリル)−ベンズイミダゾール 3. イソチアン酸メチル 4. 3,5−ジクロロ−4′−フルオロ−チオカルバ
ニリド 5. 4−クロロ−3,5−ジメチルフェノール 6. 2,4,6−トリクロロフェノール 7. デヒドロ酢酸ナトリウム 8. スルファニルアミド 9. 3,4,5−トリブロモサリチルアニリド 10. ソルビン酸カリウム 11. ベンズアルコニウムクロライド 12. 1−ブロモ−3−クロロ−5,5−ジメチルヒダ
ントイン 13. モノクロロアセトアミド 14. モノブロモアセトアミド 15. モノヨードアセトアミド 16. ベンズイミダゾール 17. シクロヘキシルフェノール 18. 2−オクチル−イソチアゾリン−3−オン 19. エチレンジアミン4酢酸 20. ニトリロ−N,N,N−トリメチンホスホン酸 21. 1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸 22. エチレンジアミン−N,N,N′,N′−テトラ
メチレンホスホン酸 23. 塩素化イソシアヌル酸ナトリウム 24. 2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン 25. 10,10′−オキシビスフェノキシアルシン 26. 1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン 27. 四級アンモニウム塩系化合物
【0037】これら例示化合物については、米国特許第
2,767,172号、同2,767,173号、同2,767,174号、同2,87
0,015号、英国特許第848,130号明細書、フランス国特許
第1,555,416号各明細書等に、その合成法及び他の分野
への適用例が記載されている。又市販されているものも
あり、プレデントールON、パーマケムPD、トップサ
イド800、トップサイドEG5、トップサイド300、トッ
プサイド600(以上パーマケムアジア社製)、ファイン
サイドJ−700(東京ファインケミカル社製)Prozel
GXL(I.C.I社製)の商品名で入手することがで
きる。
【0038】本発明に適用するハロゲン化銀感光材料は
好ましくは黒白感光材料であり、特に好ましくは黒白ネ
ガフィルム、黒白反転フィルム、Xレイフィルム、複写
用フィルム、印刷用フィルム、グラビアフィルム、黒白
ペーパー、電算写植用ペーパー等が挙げられる。
【0039】また、本発明を適用する自動現像機の現像
部、定着部、乾燥部については従来公知の種々の方式全
てもちいることができる。
【0040】使用される黒白現像液には現像主薬として
ジヒドロキシベンゼン類と1−フェニル−3−ピラゾリ
ドン類の組合せが好ましく用いられる。勿論この他にp
−アミノフェノール系現像主薬を含んでもよい。
【0041】用いられるジヒドロキシベンゼン現像主薬
としてはハイドロキノン、クロロハイドロキノン、ブロ
ムハイドロキノン、イソプロピルハイドロキノン、メチ
ルハイドロキノン、2,3−ジクロロハイドロキノン、
2,5−ジクロロハイドロキノン、2,3−ジプロムハ
イドロキノン、2,5−ジメチルハイドロキノンなどが
あるが特にハイドロキノンが好ましい。
【0042】1−フェニル−3−ピラゾリドン又はその
誘導体の現像主薬としては1−フェニル−4,4−ジメ
チル−3−ピラゾリドン、1−フェニル−4−メチル−
4−ヒドロキシメチル−3−ピラゾリドン、1−フェニ
ル−4,4−ジヒドロキシメチル−3−ピラゾリドンな
どがある。
【0043】P−アミノフェノール系現像主薬としては
N−メチル−p−アミノフェノール、p−アミノフェノ
ール、N−(β−ヒドロキシエチル)−p−アミノフェ
ノール、N−(4−ヒドロキシフェニル)グリジン、2
−メチル−p−アミノフェノール、p−ベンジルアミノ
フェノール等があるが、N−メチル−p−アミノフェノ
ールが好ましい。
【0044】現像主薬は通常0.01モル/リットル〜1.2
モル/リットルの量で用いられるのが好ましい。
【0045】用いられる現像液のpHは9から13の範囲
のものが好ましい。更に好ましくはpH10から12の範囲
である。
【0046】pHの設定のために用いるアルカリ剤には
水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、
炭酸カリウム、第三リン酸ナトリウム、第三リン酸カリ
ウムの如きpH調節剤を含む。
【0047】特開昭61-28708号(ホウ酸塩)、特開昭60
-93439号(例えば、サッカロース、アセトオキシム、6
−スルホサルチル酸)、リン酸塩、炭酸塩などの緩衝剤
を用いてもよい。
【0048】上記成分以外に用いられる添加剤としては
亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウム、亜硫酸リチウム、
亜硫酸アンモニウム、重亜硫酸ナトリウム、メタ重亜硫
酸カリウム、ホルムアルデヒド重亜硫酸ナトリウムなど
の亜硫酸塩;臭化ナトリウム、臭化カリウム、沃化カリ
ウムの如き現像抑制剤:エチレングリコール、ジエチレ
ングリコール、トリエチレングリコール、ジメチルホル
ムアミド、メチルセロソルブ、ヘキシレングリコール、
エタノール、メタノールの如き有機溶剤:1−フェニル
−5−メルカプトテトラゾール、2−メルカプトベンツ
イミダゾール−5−スルホン酸ナトリウム塩等のメルカ
プト系化合物、5−ニトロインダゾール等のインダゾー
ル系化合物、5−メチルベンツトリアゾール等のベンツ
トリアゾール系化合物などのカブリ防止剤を含んでもよ
く、更に必要に応じて色調剤、界面活性剤、消泡剤、硬
水軟化剤、特開昭56-106244号記載のアミノ化合物など
を含んでもよい。
【0049】現像液に銀汚れ防止剤、例えば特開昭56-2
4347号に記載の化合物を用いることもできる。
【0050】用いられる現像液には、特開昭56-106244
号に記載のアルカノールアミンなどのアミノ化合物を用
いることができる。
【0051】この他L.F.A.メソン著「フォトグラ
フィック・プロセシン・ケミストリー」、フォーカル・
プレス刊(1966年)の226〜229頁、米国特許第2,193,01
5号、同2,592,364号、特開昭48-64933号などに記載のも
のを用いてもよい。
【0052】用いられる定着液はチオ硫酸塩を含む水溶
液であり、pH3.8以上、好ましくは4.2〜5.5を有す
る。
【0053】定着剤としてはチオ硫酸ナトリウム、チオ
硫酸アンモニウムがあるが、チオ硫酸イオンとアンモニ
ウムイオンとを必須成分とするものであり、定着速度の
点からチオ硫酸アンモニウムが特に好ましい。定着剤の
使用量は適宜変えることができ、一般には約0.1〜6モ
ル/リットルである。
【0054】定着液には硬膜剤として作用する水溶性ア
ルミニウム塩を含んでも良く、それらには、例えば塩化
アルミニウム、硫酸アンモニウム、カリ明ばんなどがあ
る。
【0055】定着液には、酒石酸、クエン酸あるいはそ
れらの導体を単独で、あるいは2種以上、併用すること
ができる。これらの化合物に定着液1リットルにつき0.
005モル以上含むものが有効で、特に0.01モル/リット
ル〜0.03モル/リットルが特に有効である。
【0056】具体的には、酒石酸、酒石酸カリウム、酒
石酸ナトリウム、酒石酸カリウムナトリウム、クエン
酸、クエン酸ナトリウム、クエン酸カリウム、クエン酸
リチウム、クエン酸アンモニウムなどがある。
【0057】定着液には所望により保恒剤(例えば、亜
硫酸塩、重亜硫酸塩)、pH緩衝剤(例えば、酢酸、硝
酸)、pH調整剤(例えば硫酸)、硬水軟化能のあるキ
レート剤や特願昭60-213562号記載の化合物を含むこと
ができる。
【0058】
【実施例】以下実施例を示し、本発明を更に具体的に説
明する。
【0059】実施例1 浸漬処理タイプの自動現像機コニカオートマチックプロ
セッサーGR−27の水洗部を図1,4に示した機構に改
造し、大全サイズフィルム(508×610mm)が10枚処理さ
れるごと(その面積信号は現像液の面積補充システムを
利用し、補充信号より積算に行う。)に、5リットルの
水道水と45ccの6%H22水とが稀釈H22タンクで混
合され、フィルムが水洗槽の渡りの部分を通過する段階
で入ってから出終るまでに大全フィルム1枚あたり0.5
リットルの水が供給される。フィルムが通過はじめは、
図4の散水管27が水洗水を供給し、搬送途中で散水管28
からの供給に切り変る。処理には、定着液としてコニカ
(株)製のコニカフィクサ851を用い、フィルムはコニ
カ(株)製のコニカクリアライトフィルムCRHEAを
用いた。過酸化水素水濃度は、フィルム含水量およびフ
ィルムがもっていく定着液濃度をあらかじめ実験的に求
め、そのS23 2-の量に対し、等モル〜1.5倍モル量と
なる濃度すなわち感材1m2あたり0.38g〜1.5g/リット
ルの範囲に設定した。
【0060】上記処理方法でフィルムを連続処理し、フ
ィルム中の残留Ag値、残留ハイポ値を求めフィルムの
仕上りを調べた。また、水洗水を排水口一部よりサンプ
リングし、ヨウ素滴定法によるヨウ素消費量値、pHを
調べた。
【0061】比較例1 従来のGR−27自動現像機にて5リットル/分の水道水
の供給による現行水洗処理を行った。
【0062】処理したフィルムについて、残留Ag値、
残留ハイポ値を求めた。
【0063】上記実施例1および比較例1における残留
Ag値を表1に示す。
【0064】残留Ag値の測定方法は、処理済みフィル
ムに検出液を滴下し、その滴下部の透過濃度を黄色濃度
として測定することで比較し目安とした。
【0065】検出液は、H2O(純水)100ccにNa2
2gを溶解して得た調整液を使用時に10倍稀釈したもの
である。
【0066】
【表1】 また、残留ハイポ値を表2に示す。
【0067】残留ハイポ値も、処理済みフィルムに検出
液を滴下し、その滴下部の黄色濃度変化を調べた。
【0068】検出液は次の組成の溶液である。 H2O(純水) 750cc 28%酢酸 125cc AgNO3 7.5 g H2O仕上げ 1000cc
【0069】
【表2】 さらに、実施例1におけるヨウ素消費量値およびpH値
の測定結果を表3に示す。
【0070】
【表3】 上記表1,2および3から明らかなように、本発明の処
理方法による処理済みフィルムは現行水洗による処理済
みフィルムと同等であることが判る。
【0071】また、本発明の処理方法によれば、懸念さ
れる排水の問題も充分解決することができる。
【0072】比較例2 実施例1と同様の方法にて処理を行った。ただしこのと
きは大全サイズフィルム(508×610mm)サイズが10枚処
理されるごとに5リットルの水道水と15ccの6%H22
が混合され、水洗水タンクに供給される。
【0073】このときのオーバーフローとして排水され
る水についてヨウ素消費量をチェックした。その結果を
表4に示す。
【0074】
【表4】 以上のような供給水洗水に対する過酸化水素量では、過
酸化水素濃度が0.29g/m2となり処理感材によってもち
込まれるS23 2-濃度がしだいに上昇し、目的とする排
水の水質維持及び残留Ag、残留ハイポの濃度も上昇
し、感材の保存性を劣下させる。
【0075】比較例3 また今度は、実施例1と同様の処理において、5リット
ルの水道水と165ccの6%H22が混合され水洗槽に供
給される。
【0076】このときオーバーフローとして排水される
水はI2消費量値として10以下であり、水質維持能力に
はすぐれていたが、処理を続けていくと、過剰のH22
の作用で水洗水中の銀錯イオンが不溶化し、銀スラッジ
として析出、ローラーなどにこびりつくという現象が認
められた。
【0077】以上比較例2,3の結果より、S23 2-
分解を目的とするH22量はフィルムによって持ち込ま
れるS23 2-の量に対応して加えられるべきであり、本
発明の濃度以下であればS23 2-の分解がなされずヨウ
素消費量値が上ってしまい、問題となる。
【0078】またH22の濃度が本発明以上添加される
ことがあればAgスラッジ生成を促してしまい、処理上
問題がおこる。
【0079】実施例2 実施例1と同様の処理をくりかえし、自動現像機停止後
に自動的に、6%過酸化水素水と水道水との混合により
1000ppm濃度の稀釈過酸化水素水が供給されて駆動状態
にしたローラーの滅菌洗浄を約1時間行った後、ローラ
ーの汚れ具合を評価した。又、ローラー汚れのフィルム
への転写の状況について、翌日1枚目の処理フィルムに
ローラー跡がついているかどうか調べ評価した。
【0080】比較例4 自動現像機停止後に滅菌処理を行わないこと以外は実施
例2と同様に処理して、ローラーの汚れ状況等を評価し
た。
【0081】比較例5 比較例1と同様に現行水洗方法を行い、実施例2と同
様、ローラー汚れのフィルムへの転写の状況について評
価した。
【0082】上記実施例2および比較例4におけるロー
ラー汚れ具合の評価の結果を表5に示す。
【0083】
【表5】 ○…ローラーに汚れ付着認められない △…ローラーの間にヌル状が認められる ×…ヌル状のものがたい積してきた状態で、搬送不良が
1回/100〜200枚処理発生 ××…搬送不良が発生しやすい
【0084】実施例2および比較例4,5におけるロー
ラー汚れのフィルムへの転写の状況評価の結果を表6に
示す。
【0085】
【表6】 ○…1枚目にローラー跡がついていない △…1枚目にローラー跡がはっきりついている ×…1枚目にローラー跡が若干認められる
【0086】表6から判るように比較例4ではローラー
汚れがフィルムに転写してくる傾向が経時とともに認め
られる。また比較例5(現行水洗方法)でも前日からの
汚れとして1枚目のフィルムには何らかの汚れの跡がつ
いてくる。これに対し実施例2ではローラー汚れの心配
がない。
【0087】
【発明の効果】本発明の処理方法によって、節水を行い
つつ、汚れの発生が従来の水洗手段よりも少く、経済
性、メンテナンス性、コンパクト性に優れたハロゲン化
銀黒白感光材料の処理方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に使用される自動現像機の一例を模式的
に示す概略構成図である。
【図2】本発明を実施するに好適な水洗水の供給態様の
一例を示す概略断面図である。
【図3】図2における水洗水の流下状態を示す概略断面
図である。
【図4】同じく水洗水の供給態様の一例を示す概略斜視
図である。
【図5】従来使用されている自動現像機の構成を示す概
略図である。
【符号の説明】
14 自動現像機 15 現像槽 16 定着槽 17 水洗槽 18 乾燥槽 20 水源 25,26 水洗水供給ライン 27,28 供給ノズル 29 感光材料 30 ローラー 31 水洗水 34 オーバーフロー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−44654(JP,A) 特開 平2−244141(JP,A) 特開 平3−54558(JP,A) 特開 昭62−115154(JP,A) 特開 平1−142635(JP,A) 特開 平3−192257(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03C 11/00 G03D 3/00 G03D 5/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少くとも現像部、定着部および水洗部か
    らなるハロゲン化銀黒白感光材料用自動現像機にて処理
    する方法において、水洗工程を、該感光材料の搬送方向
    にそって、0.3g/リットル〜2.0g/リットルの過酸化水
    素を含む水洗液を0.8リットル/m2〜3.0リットル/m2
    給して水洗する水洗手段と水洗液を排出する排出手段と
    を有する手段にて処理し、処理終了時、該水洗手段にて
    滅菌有効濃度の過酸化水素を含む滅菌洗浄液を供給して
    該感光材料の搬送手段を滅菌洗浄することを特徴とする
    ハロゲン化銀黒白感光材料の処理方法。
  2. 【請求項2】 該滅菌洗浄液が、600〜1100ppmの濃度の
    過酸化水素水であることを特徴とする請求項1記載のハ
    ロゲン化銀黒白感光材料の処理方法。
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