JP2907409B2 - 自動現像機水洗槽用水垢防止浄化剤及び該浄化剤を用いた水垢防止方法 - Google Patents

自動現像機水洗槽用水垢防止浄化剤及び該浄化剤を用いた水垢防止方法

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JP2907409B2
JP2907409B2 JP16351392A JP16351392A JP2907409B2 JP 2907409 B2 JP2907409 B2 JP 2907409B2 JP 16351392 A JP16351392 A JP 16351392A JP 16351392 A JP16351392 A JP 16351392A JP 2907409 B2 JP2907409 B2 JP 2907409B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動現像機を用いてハ
ロゲン化銀感光材料を処理する場合の自動現像機水洗槽
用水垢防止浄化剤及び該浄化剤を用いた水垢防止方法に
関し、更に詳しくはスライム発生がなく、かつ節水効率
に優れた自動現像機水洗槽用水垢防止浄化剤及び該浄化
剤を用いた水垢防止方法に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、ハロゲン化銀感光材料の現像処理
は自動現像機を用いて行われるのが一般的であるが、こ
のような自動現像機は通常、現像、定着、水洗、乾燥の
各工程からなっており、現像及び定着処理を終えた感光
材料は水洗工程において材料中に含まれる前工程の処理
液成分、特に定着液成分が水洗除去される。水洗工程に
おいて使用された水洗水は定着成分のみならずフィルム
から溶出するゼラチンや有機物を含むことになり、単な
る水道水より富栄養な状態となっている。このためバク
テリアや黴類が若干ずつ繁殖しいわゆる水垢を生じるこ
とになる。長期間洗浄を行わないままでいると水垢はフ
ィルムの上に汚れとして転写したり、場合によっては搬
送不良などを引き起こしたりする。
【0003】これを防止するための技術として殺菌剤や
防バイ剤などの薬品を添加する技術が従来から知られて
いるが、自動現像機に使用される水洗水は閉鎖系ではな
くいわゆる垂れ流し状態で使用されるため、このような
従来の技術によっては十分な効果が得られなかった。
【0004】また最近では、省資源及び生産コスト低減
の観点から自動現像処理に用いられる水洗水の節水要求
が強まってきており、例えば特願平3-63901号では節水
をしつつ水垢を防止する技術が開示されている。これに
よれば自動現像機に使用される水洗水が従来に比べて少
ないため殺菌剤の濃度を上げることはできるが、排水処
理の問題がまだ十分には解決されていなかった。すなわ
ち、上記技術においては下水道法基準をクリアしつつ節
水するため過酸化水素等の酸化剤を用いて定着主成分の
チオ硫酸塩を分解する方法がとられたが、殺菌剤の中に
は酸化雰囲気下で分解したりチオ硫酸や硫酸アンモニウ
ムの存在下でオイルアウトを起こすものがあり、簡単に
は効果を上げることができなかった。
【0005】
【発明が解決すべき課題】本発明は上記問題点を解決す
べくなされたものであり、本発明の目的はスライム発生
がなく、かつ節水効率が優れた自動現像機水洗槽用水垢
防止浄化剤及び該浄化剤を用いた水垢防止方法を得るこ
とにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、少なく
とも過酸化水素及び下記一般式(1)で表わされる化合
物の少なくとも一種を含有することを特徴とする自動現
像機水洗槽用水垢防止浄化剤によって達成される。
【0007】
【化3】 (式中R1,R2及びR3はそれぞれ水素原子又は炭素原
子数1〜3のアルキル基を表わし、R4は炭素原子数16
以下のアルキル基を表わし、XはCl又はBrを表わ
す。)
【0008】また本発明の目的は、少なくとも現像部、
定着部及び水洗部からなるハロゲン化銀感光材料用自動
現像機を用いて処理する水垢防止方法において、該水洗
部における水洗水中に過酸化水素及び下記一般式(1)
で表わされる化合物の少なくとも一種を含有することを
特徴とする水垢防止方法によって達成される。
【0009】
【化4】 (式中R1,R2及びR3はそれぞれ水素原子又は炭素原
子数1〜3のアルキル基を表わし、R4は炭素原子数16
以下のアルキル基を表わし、XはCl又はBrを表わ
す。)
【0010】本発明においては上記水洗水がフィルム1
m2あたり2リットル〜12リットルの範囲で用いられるこ
とが好ましい。
【0011】以下本発明を更に詳しく説明する。
【0012】本発明においては過酸化水素として和光純
薬製、関東化学製、三菱瓦斯化学製、東京化成工業製等
の市販品を用いることができる。過酸化水素の添加量は
取扱い性、安全性等を考慮すると、水洗水中への添加時
の濃度が6重量%以下であることが好ましく、100%換
算にして水洗水1リットル中100mg〜1gであることが
好ましい。
【0013】本発明においては、下記一般式(1)で表
わされる化合物の少なくとも一種類が用いられる。
【0014】
【化5】 式中R1,R2及びR3はそれぞれ水素原子、炭素原子数
1〜3のアルキル基を表わし、R4は炭素原子数16以下
のアルキル基を表わし、XはCl又はBrを表わす。
【0015】上記一般式(1)で表わされる化合物(以
下「本発明の化合物1」という)は固体でも液体でもど
ちらでもよい。本発明の化合物1の添加量は水洗処理中
においては水洗水1リットルあたり10mg〜10gであるこ
とが好ましく、更に好ましくは50mg〜1gであり、また
処理終了後一定時間水洗水をためておく場合には、水洗
水1リットル当たり1mg〜500mgであることが好まし
く、更に好ましくは10mg〜250mgである。処理終了後水
洗水をためておく時間の長さは任意であるが、好ましく
は10分〜12時間であり、更に好ましくは30分〜6時間で
ある。
【0016】以下本発明に好ましく用いられる本発明の
化合物1の具体例を挙げるが本発明はこれらにより限定
されるものではない。
【0017】
【化6】
【0018】
【化7】
【0019】本発明において過酸化水素及び本発明の化
合物1は水洗水にそれぞれ別々に添加してもかまわな
い。また過酸化水素や本発明の化合物1は手動で水洗槽
に添加してもよいが、本発明においてはポンプ等を用い
て自動添加することが好ましい。
【0020】自動現像機においてフィルム等を水洗する
場合、通常18リットル/m2の水洗水を必要とするが、本
発明によればその1/2〜1/10の水洗水で水洗処理を行な
うことができる。節水のため単に水洗水の使用量を減ら
したのでは下水道基準がクリアーできなくなるが、本発
明の如き過酸化水素を含有する浄化剤を水洗水に添加す
ると定着主薬のハイポを分解するので下水道基準をクリ
アーすることができるようになる。
【0021】本発明に用いられる自動現像機は少なくと
も現像部、定着部及び水洗部からなり、再生浄化手段を
有することが好ましい。再生浄化手段には少なくとも供
給手段、排水手段が含まれる。以下、図面を用いて本発
明を更に詳しく説明する。
【0022】図1及び図2は本発明に用いられる再生浄
化手段を有する自動現像機の一例を模式的に示した概略
図である。図1において、供給手段2は水洗水の汚染濃
度検出結果に基づいて、あるいは処理した感光材料の処
理面積情報に基づいてポンプ等を用いて自動的に過酸化
水素を供給することができるようになっており、排水手
段3は水洗水がある汚染濃度をこえた場合水の入れかえ
ができるように水洗水の汚染濃度測定結果に基づいて少
なくとも水洗水の一部を排水できるようになっている。
本発明の化合物1は過酸化水素と混合しておき供給手段
2より過酸化水素と共に供給することができる。また本
発明の化合物1は供給手段2とは別の添加手段4により
水洗槽中に添加することもできる。
【0023】図2において、供給槽2aには少なくとも
過酸化水素を含有する浄化剤が貯えられており、この浄
化剤は自動現像機の現像液の補充信号をもらうことで供
給槽2aより随時希釈混合槽2bに送り込まれ、水で希
釈され水洗槽1へ送り込まれるようになっている。すな
わちある汚染濃度になったら、具体的にはある処理面積
に達したら希釈混合液が送り込まれる仕様になってい
る。このとき希釈混合液は、撹拌効率を上げるため、水
洗槽の底部のノズル噴射型の供給口より水洗槽1へ送り
込まれることが好ましい。
【0024】過酸化水素および/又は本発明の化合物1
は水等で希釈して水洗槽1に供給されるが、通常は供給
槽から必要に応じ、一定量ずつ自動的に添加され、好ま
しくは一定時間内に1回位の割合で供給用弁を開き自動
落下させる形で水洗槽1に添加される。添加量は、感光
材料の種類、処理量、処理液の種類等により任意に選択
することができるが、もち込まれる定着液成分に相関す
ると考えられることから、前述したようなタイマー設定
によって数時間単位で必要量を自動的に添加するような
方式による場合には、もち込まれる定着液中のチオ硫酸
イオンに対して1/2モル〜数倍当量モル範囲で添加さ
れることが好ましく、特に1/2〜3倍モル当量の範囲
で添加されることが好ましい。また実際にはもち込まれ
る定着液成分そのものは処理される感光材料の量に比例
するため、処理される感光材料の量によって添加量を決
定することも可能である。水洗槽1は再生を効率よく行
なうため、公知の撹拌手段を有することができる。
【0025】撹拌手段としては、水洗槽内に循環ポンプ
を用いたり、小さなプロペラ状のものを取りつけた撹拌
ユニットを自動現像機水洗槽内に投入してその機能を利
用することが好ましい。
【0026】更に処理量が増大し、汚染の程度が進行す
ると水洗槽1の水洗水全部又は少なくとも1部を排水し
て新しい水洗水と交換する必要が生じてくる。ところ
が、汚染の程度が下水道法基準をこえてしまった場合は
下水道への排水が不可能となるので、常に水洗水の汚染
濃度を検出してその濃度を許容範囲内に保つ必要があ
る。このため、水洗水の汚染濃度をいずれかの方法、好
ましくは水洗槽内の水洗水を汚染濃度測定手段を用いて
測定して、該測定値に基いて別途設けられた浄化剤供給
槽から自動的に浄化剤を供給し水洗槽1内の水洗水を許
容値にまで浄化して、その後浄化された水洗水の少なく
とも一部を排水手段3にて排水する。水洗槽1内の水洗
水は全部排水してもよいが、1部だけ排水し新しい水洗
水と置換し混合使用してもよい。
【0027】本発明において検出すべき水洗水の汚染濃
度とは、下水道放流の際ヨウ素消費量規制を満足する必
要があると考えられるため、該ヨウ素消費量に最も影響
を及ぼすと考えられる定着液成分であるチオ硫酸アンモ
ニウムやチオ硫酸ナトリウム等のチオ硫酸イオン濃度と
考えることができる。
【0028】本発明においては水洗水の浄化剤として上
記再生手段として用いられたものと同様の過酸化水素及
び保恒剤を含有するものを用いることができ、さらに浄
化剤供給手段とは別の添加手段4により水洗槽中に本発
明の化合物1を添加し存在せしめることができる。図
1、図2では添加手段4は浄化剤供給手段2とは別に設
けられているが、これを兼用して用いて、浄化剤として
過酸化水素、保恒剤、及び本発明の化合物1を含有させ
たものを使用することが同様に本発明の効果が得られて
コンパクト化の点では好ましい。
【0029】本発明において上記保恒剤は過酸化水素の
安定剤として用いるものであり、例えば、燐酸、バルビ
ツール酸、尿素、アセトアニリド、オキシキノリン、ピ
ロリン酸四ナトリウム、フェナセチン、サリチル酸、ジ
ピコリン酸、キノリン酸、ピリジンカルボン酸、EDT
A、エチレンジアミン四(メチレンフォスフォン酸)等
が挙げられる。保恒剤の使用量は物によって異なるが、
例えば過酸化水素重量の10-7倍〜1倍、より好ましくは
10-5倍〜0.5倍で、酸の場合は水洗水のpHが5.7以下に
ならない範囲で加えるべきである。
【0030】本発明の浄化剤は、例えば水洗槽1中にお
ける水洗水のチオ硫酸イオン濃度がヨウ素消費量の基準
値に対応する値をこえる場合、その濃度に応じて添加す
ることができ、水等で希釈して、水洗槽1に隣接させて
配置された浄化剤供給槽から水洗槽1に添加されるが、
通常は該供給槽から必要に応じ一定量ずつ自動的に添加
され、好ましくは一定時間に1回位の割合で供給用弁を
開き自動落下させる形で水洗槽1に添加される。添加量
は水洗水中のチオ硫酸イオン濃度に応じて実験等により
決定することができる。
【0031】本発明におけるチオ硫酸イオン濃度に応じ
て一定量ずつ浄化剤を供給し自動的に浄化させる手段と
しては、ORP(酸化還元電位)電極によってORP値
を測定し、それをもとに浄化剤を自動添加する方法が可
能である。具体的には所定濃度のチオ硫酸ナトリウム溶
液をpH4又はpH7に調整し過酸化水素を添加しヨウ
素消費量、MnO4 消費量及びORP値を測定して浄化
剤の添加量を決定することができる。すなわち、例えば
0.03N−Na223 溶液で、pH4及びpH7
のものの各々に過酸化水素を添加していくとある添加量
でpH7の溶液においてORP値の急激な立ち上りがみ
られる。この点はヨウ素消費量の最低値と一致した。こ
れはS23 2- の全量が酸化された事を示す。過酸化水
素を更に添加すると、pH4溶液の急激な立ち上りがみ
られる。このように中性あるいは酸性域ORP値の立ち
上りを利用して+500〜800mVになる迄過酸化水
素を添加することで自動的に浄化を行なうことができ
る。このような方法により、種々の場合におけるORP
値を測定することによって浄化剤の添加量を決定するこ
とができる。
【0032】上記ORP電極は水洗槽内に設置して連続
的、又は必要に応じて適宜測定してもよいし、また随時
水洗槽に挿入することにより測定してもよい。この測定
値を自動的又は人為的に浄化剤供給手段にフィードバッ
クして、例えば電磁開閉弁等を作動させることにより、
必要量の浄化剤を水洗槽の水洗水に供給することができ
る。水洗槽内には、前述した如く浄化を促進させるため
通常の公知の撹拌手段を有することもできる。
【0033】また、別の汚染濃度測定方法としては、処
理感光材料の面積を測定して代用させる方法がある。す
なわち、主たる汚染物質であるチオ硫酸イオンは処理感
光材料により持ちこまれる成分であるためその量は処理
される感光材料の量すなわち総面積にほぼ対応している
と考えられる。従って、実験により所定量の感光材料を
処理した場合の汚染濃度及びこれを所定の値まで浄化す
るにどれだけの量の浄化剤が必要となるかを予め決定し
ておき、この結果を用いて処理感光材料の総面積を測定
・計算して、これに対応した量の浄化剤を供給すればよ
い。
【0034】このような方法としては具体的には、自動
現像機の感光材料挿入口付近にセンサーを設けて感光材
料の処理量を検知し、このセンサーの情報に基いてセン
サーに接続されたカウンターにて処理された感光材料の
総面積をカウントする。カウントされた総面積が所定の
汚染濃度に相当する値を越えた場合、前記実験値に基い
て所定量の浄化剤を水洗槽に供給する。この際、予め前
記実験値により決定された浄化剤の必要量をインプット
しておき、総面積値に対応した量の浄化剤を演算し自動
的に供給せしめるようにしてもよいし、また、総面積カ
ウンターが所定値以上になるとアラームが鳴り、これに
応じて実験に基き必要量を人為的に供給してもよい。
【0035】このときの供給方法としては撹拌効果をよ
り高めるため、水洗槽上部から必要量の浄化剤を滴下す
るよりも水洗槽中の水にそのまま供給する方が好まし
い。特に液中に溶けこませる効果を考慮すると、水洗槽
の水面よりも、水面から4〜5cm以下の位置に入れる
方がこのましい。
【0036】上記の如く浄化剤を添加することにより、
所定の値、少なくとも下水道法基準を満たす値まで浄化
された水洗水は排水手段3により少なくともその1部が
排水される。排水手段3は例えば電磁弁を有し自動的に
開閉することができ、浄化剤供給後自動的に弁が開くよ
うになっていてもよいし、浄化剤が供給され浄化が確認
された後に自動的に又は人為的に開き排水するようにな
っていてもよい。
【0037】特にこのとき前述したように浄化剤の規定
量を一定濃度で添加する場合、高濃度のものを少量滴下
するよりも水等で希釈して一定量の容量のものを一気に
送り込んだ方が早く撹拌され好ましい。希釈された状態
では、水量が多くなるので自動的に汚染、浄化された水
洗水の一部はそのままオーバーフロー排水となって下水
道に排水されることになる。このときに浄化剤の添加
は、一箇所より水洗槽に送りこまれてもよいが、撹拌効
果をより高め内部の水の循環効果による汚染物質付着を
防止するため数個のノズル噴射口によって噴射注入され
ることが好ましい。特にノズルの穴は2箇所以上で噴射
効果を高めるためポンプ圧にて送り込まれる方がとりわ
け好ましい。水洗槽底部に噴射器を置き穴より上方に向
かって注入する型のようなものは特に効果的である。
【0038】これにより、自動現像機内の水質は常に一
定に保たれ水の入れかえのために水洗槽が空になること
はなく作業効率上特に好ましいといえる。本発明が適用
される自動現像機の水洗手段としては、従来公知の種々
の水洗槽及び水洗方法を用いることが出来る。特に本発
明においては、従来の自動現像機へ簡単に取付け設置す
ることですぐに実施することができる。この場合、浄化
剤供給手段、浄化剤そのものの設置スペースから考えて
自動現像機内に設置することが特にこのましい。具体的
には図1,図2の機構はそのまま自動現像機内に吸収さ
れることがこのましい。
【0039】本発明に適用するハロゲン化銀感光材料は
好ましくは黒白感光材料であり、特に好ましくは黒白ネ
ガフィルム、黒白反転フィルム、Xレイフィルム、複写
用フィルム、印刷用フィルム、グラビアフィルム、黒白
ペーパー、電算写植用ペーパー等が挙げられる。
【0040】また、本発明に適用される自動現像機の現
像部、定着部、乾燥部については従来公知の種々の方式
全てを用いることができる。
【0041】使用される黒白現像液には現像主薬として
ジヒドロキシベンゼン類と1−フェニル−3−ピラゾリ
ドン類の組合せのものが好ましく用いられる。勿論この
他にp−アミノフェノール系現像主薬を含んでもよい。
【0042】用いられるジヒドロキシベンゼン現像主薬
としてはハイドロキノン、クロロハイドロキノン、ブロ
ムハイドロキノン、イソプロピルハイドロキノン、メチ
ルハイドロキノン、2,3−ジクロロハイドロキノン、
2,5−ジクロロハイドロキノン、2,3−ジブロムハ
イドロキノン、2,5−ジメチルハイドロキノンなどが
あるが特にハイドロキノンが好ましい。
【0043】1−フェニル−3−ピラゾリドン又はその
誘導体の現像主薬としては1−フェニル−4,4−ジメ
チル−3−ピラゾリドン、1−フェニル−4−メチル−
4−ヒドロキシメチル−3−ピラゾリドン、1−フェニ
ル−4,4−ジヒドロキシメチル−3−ピラゾリドンな
どがある。
【0044】P−アミノフェノール系現像主薬としては
N−メチル−p−アミノフェノール、p−アミノフェノ
ール、N−(β−ヒドロキシエチル)−p−アミノフェ
ノール、N−(4−ヒドロキシフェニル)グリジン、2
−メチル−p−アミノフェノール、p−ベンジルアミノ
フェノール等があるが、N−メチル−p−アミノフェノ
ールが好ましい。
【0045】現像主薬は現像液1リットルに対して通常
0.01モル/リットル〜1.2モル/リットルの範囲
で用いられるのが好ましい。
【0046】用いられる現像液のpHは9から13の範
囲のものが好ましい。更に好ましくはpH10から12
の範囲である。
【0047】pHの設定のために用いるアルカリ剤には
水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、
炭酸カリウム、第三リン酸ナトリウム、第三リン酸カリ
ウムの如きpH調節剤を含む。
【0048】特開昭61−28708号(ホウ酸塩)、
特開昭60−93439号(例えば、サッカロース、ア
セトオキシム、6−スルホサルチル酸)、リン酸塩、炭
酸塩などの緩衝剤を用いてもよい。
【0049】上記成分以外に用いられる添加剤としては
亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウム、亜硫酸リチウム、
亜硫酸アンモニウム、重亜硫酸ナトリウム、メタ重亜硫
酸カリウム、ホルムアルデヒド重亜硫酸ナトリウムなど
の亜硫酸塩;臭化ナトリウム、臭化カリウム、沃化カリ
ウムの如き現像抑制剤:エチレングリコール、ジエチレ
ングリコール、トリエチレングリコール、ジメチルホル
ムアミド、メチルセロソルブ、ヘキシレングリコール、
エタノール、メタノールの如き有機溶剤:1−フェニル
−5−メルカプトテトラゾール、2−メルカプトベンツ
イミダゾール−5−スルホン酸ナトリウム塩等のメルカ
プト系化合物、5−ニトロインダゾール等のインダゾー
ル系化合物、5−メチルベンツトリアゾール等のベンツ
トリアゾール系化合物などのカブリ防止剤を含んでもよ
く、更に必要に応じて色調剤、界面活性剤、消泡剤、硬
水軟化剤、特開昭56−106244号記載のアミノ化
合物などを含んでもよい。
【0050】現像液に銀汚れ防止剤、例えば特開昭56
−24347号に記載の化合物を用いることもできる。
【0051】用いられる現像液には、特開昭56−10
6244号に記載のアルカノールアミンなどのアミノ化
合物を用いることができる。
【0052】この他L.F.A.メソン著「フォトグラ
フィック・プロセシン・ケミストリー」、フォーカル・
プレス刊(1966年)の226〜229頁、米国特許
第2,193,015号、同2,592,364号、特
開昭48−64933号などに記載のものを用いてもよ
い。
【0053】用いられる定着液はチオ硫酸塩を含む水溶
液であり、pH3.8以上、好ましくは4.2〜5.5
を有する。
【0054】定着剤としてはチオ硫酸ナトリウム、チオ
硫酸アンモニウムがあるが、チオ硫酸イオンとアンモニ
ウムイオンとを必須成分とするものであり、定着速度の
点からチオ硫酸アンモニウムが特に好ましい。定着剤の
使用量は適宜変えることができ、一般には約0.1〜6
モル/リットルである。
【0055】定着液には硬膜剤として作用する水溶性ア
ルミニウム塩を含んでも良く、それらには、例えば塩化
アルミニウム、硫酸アンモニウム、カリ明ばんなどがあ
る。
【0056】定着液には、酒石酸、クエン酸あるいはそ
れらの導体を単独で、あるいは2種以上、併用すること
ができる。これらの化合物に定着液1リットルにつき
0.005モル以上含むものが有効で、特に0.01モ
ル/リットル〜0.03モル/リットルが特に有効であ
る。
【0057】具体的には、酒石酸、酒石酸カリウム、酒
石酸ナトリウム、酒石酸カリウムナトリウム、クエン
酸、クエン酸ナトリウム、クエン酸カリウム、クエン酸
リチウム、クエン酸アンモニウムなどがある。
【0058】定着液には所望により保恒剤(例えば、亜
硫酸塩、重亜硫酸塩)、pH緩衝剤(例えば、酢酸、硝
酸)、pH調整剤(例えば硫酸)、硬水軟化能のあるキ
レート剤や特願昭60−213562号記載の化合物を
含むことができる。
【0059】
【実施例】以下に実施例を示し、本発明を更に具体的に
説明する。
【0060】図2に示すように設置した自動現像機にて
フィルムを処理する。フィルム大全サイズ508×610mm2
にあたる処理面積ごとに表1に示すような種類、量の浄
化剤と0.7リットルの水が自動現像機の現像液の補充作
動信号からの情報で随時水洗槽中に送り込まれる。その
際、水洗槽中の水洗水は補充分だけオーバーフローす
る。この方法にて大全サイズフィルムを連続135枚ずつ
4ヶ月間処理を続けた。ただし1日の処理終了後に水洗
水が入った状態で1hr停滞後排水した。このときの水質
基準としてI2消費量を測定した。また、水洗槽ラック
内の汚れについても評価を行なった。なお、上記フィル
ムは、明室返し用フィルムCRH(コニカ(株)製)を
製版用プリンターP−607(光源:超高圧水銀灯UR
T−CHM−1000 大日本スクリーン(株)製)に
て露光、黒化率約20%のものを使用した。
【0061】結果を表2に示す。
【0062】
【表1】
【0063】
【表2】
【0064】
【化8】
【0065】表2から明らかなように本発明の浄化剤を
用いると水洗槽のラック汚れがなくメンテナンスなしで
長期間運転可能であることがわかった。
【0066】
【発明の効果】本発明によりスライム発生がない節水効
率の優れた自動現像機水洗槽用水垢防止浄化剤及び該浄
化剤を用いた水垢防止方法を得ることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に用いられる自動現像機の模式概略図で
ある。
【図2】本発明に用いられる自動現像機の模式概略図で
ある。
【符号の説明】
1 水洗槽 2 供給手段 3 排水手段 4 供給手段

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも過酸化水素及び下記一般式
    (1)で表わされる化合物の少なくとも一種を含有する
    ことを特徴とする自動現像機水洗槽用水垢防止浄化剤。 【化1】 (式中R1,R2及びR3はそれぞれ水素原子又は炭素原
    子数1〜3のアルキル基を表わし、R4は炭素原子数16
    以下のアルキル基を表わし、XはCl又はBrを表わ
    す。)
  2. 【請求項2】 少なくとも現像部、定着部及び水洗部か
    らなるハロゲン化銀感光材料用自動現像機を用いて処理
    する水垢防止方法において、該水洗部における水洗水中
    に過酸化水素及び下記一般式(1)で表わされる化合物
    の少なくとも一種を含有することを特徴とする水垢防止
    方法。 【化2】 (式中R1,R2及びR3はそれぞれ水素原子又は炭素原
    子数1〜3のアルキル基を表わし、R4は炭素原子数16
    以下のアルキル基を表わし、XはCl又はBrを表わ
    す。)
  3. 【請求項3】 請求項2記載の水洗水がフィルム1m2
    たり2リットル〜12リットルの範囲で用いられることを
    特徴とする水垢防止方法。
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