JPH07103292A - ベルト駆動装置 - Google Patents

ベルト駆動装置

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Publication number
JPH07103292A
JPH07103292A JP5248954A JP24895493A JPH07103292A JP H07103292 A JPH07103292 A JP H07103292A JP 5248954 A JP5248954 A JP 5248954A JP 24895493 A JP24895493 A JP 24895493A JP H07103292 A JPH07103292 A JP H07103292A
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JP
Japan
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deviation
belt
flat belt
detecting member
roller
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Withdrawn
Application number
JP5248954A
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English (en)
Inventor
Michizo Kozuki
陸三 上月
Hiroshi Mihashi
浩 三橋
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Bando Chemical Industries Ltd
Original Assignee
Bando Chemical Industries Ltd
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Publication date
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  • Devices For Conveying Motion By Means Of Endless Flexible Members (AREA)
  • Paper Feeding For Electrophotography (AREA)
  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)
  • Control Of Position Or Direction (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 自動的に偏動を検出、修正することができる
ベルト駆動装置に対し、平ベルトの偏動を規制する範囲
やその精度を安定して得る。 【構成】 感光ベルト6 が走行可能に掛け渡されたロー
ラの軸端部に、周方向に亘ってテーパ角度が変化する偏
動検出部材28を配設し、該偏動検出部材28の一部に偏動
検知ベルト30を取付ける。感光ベルト6 が偏動して偏動
検出部材28に接触すると、該偏動検出部材28の回転によ
り偏動検知ベルト30が巻取られ、これによって第3ロー
ラ5 の一方の軸端部が変位することで初期偏動を解消す
る。そして、感光ベルト6 の偏動を検出するセンサを備
えさせ、このセンサによる偏動検出時には、巻取軸36の
回転により偏動方向に応じて偏動検出部材28を強制的に
正逆回動させて、異なるテーパ角度の領域を感光ベルト
6 に接触させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ベルト駆動装置に係
り、特に、ベルトに偏動が生じた際にローラの軸端部を
変位させることによって偏動修正を行う機構を備えたも
のに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば電子プリンタ装置や電
子写真装置において、この装置の軽量化及びコンパクト
化を目的として、表面に感光体層または誘電体層を有す
る平ベルトを、互いに平行に配置した複数本のローラに
掛け渡すことによって、前記平ベルトを感光ドラムまた
は転写ドラム等の代わりに感光ベルトまたは転写ベルト
として利用したり、例えば特開平2−210480号公
報に開示されているように定着ベルトとして利用するこ
とが知られている。
【0003】そして、このような装置にあっては、正確
な画像(文字)形成を行うために、高精度、高解像度が
要求される。ところが、前記平ベルトの走行時に該ベル
トが幅方向へ偏動するような場合には正確な画像形成を
行うことができず性能が大幅に低下してしまうことにな
る。このため、従来より、この偏動を抑制するための構
成として様々なものが提案されている。その一例とし
て、特開昭56−127501号公報に示されるように
平ベルトの偏動を強制的に防止するようにしたものなど
が知られている。
【0004】しかしながら、従来の構成は、実用性の面
で課題が残されていた。つまり、上述した公報に開示さ
れているものでは、平ベルトの偏動を強制的に防止する
ようにしているので、平ベルトが損傷しないようにその
強度を増大させておく必要があり、厚さの薄いベルトを
使用することができないといった不具合がある。
【0005】そこで、従来の課題を解決するために、本
発明の発明者らは、自動的に偏動を検出、修正すること
ができるベルト駆動装置について、その構造の改良を進
めている。詳しくは、複数のローラのうち1本を偏動調
整用ローラとし、この偏動調整用ローラの片側の同軸上
に、該偏動調整用ローラと独立して回転自在で且つ偏動
する平ベルトが乗り上げ可能なテーパ面を有する偏動検
出部材を備えさせておく。そして、前記平ベルトを予め
前記偏動検出部材に向って偏動させるように構成してお
き、平ベルトの走行時に、該平ベルトが、その偏動よっ
て偏動検出部材のテーパ面に接触すると、この接触によ
り偏動検出部材が回転し、この回転力を偏動調整用ロー
ラの軸端部を移動させる力に変換することによって平ベ
ルトに前記偏動とは逆方向の偏動成分を与え、前記偏動
を修正させるようにした構成について開発している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そして、このように平
ベルトの偏動を修正することができる機構をより実用的
なものとするためには、以下の点を改良する必要があっ
た。つまり、偏動する平ベルトが接触する偏動検出部材
の材質やそれに応じたテーパ面の角度の設定が難しく、
また、仮に、この偏動検出部材の材質やテーパ面の角度
が最適に設定された場合であっても、外部環境の条件、
装置の使用条件、装置の各部品の寸法誤差等の影響によ
り、偏動検出部材のテーパ面への平ベルトの乗り上げ量
と、偏動を修正するための偏動調整用ローラの軸端部の
移動力との関係を常に一定にすることが難しかった。こ
のため、偏動を規制する範囲やその精度にバラツキが生
じてしまって、安定した偏動修正動作を行わせることが
できなくなる虞れがあった。更に、場合によっては、環
境変化や経時変化等によって偏動修正の制御位置にズレ
が生じてしまい、このズレ量が大きくなると偏動修正が
不能となって、平ベルトの偏動量が異常に増大してしま
うといった状況が発生する虞れもあった。
【0007】本発明は、この点に鑑みてなされたもので
あって、自動的に偏動を検出、修正することができるベ
ルト駆動装置に対して、平ベルトの偏動を規制する範囲
やその精度が安定して得られ、且つ平ベルトの偏動量が
異常に増大してしまうような状況を回避することができ
る構成を得ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、本発明は、平ベルトの偏動方向に応じて偏動検出部
材を強制的に回転させ、これに伴って偏動検出部材の外
周面と平ベルトとの間の接触力を変更して平ベルトから
偏動検出部材に作用する回転トルクを自動的に安定維持
させるようにした。具体的に、請求項1記載の発明は、
平ベルトと、該平ベルトが掛け渡され、少なくとも1本
が偏動調整用ローラに構成された複数本のローラと、前
記偏動調整用ローラの一方の軸端部に、該偏動調整用ロ
ーラと独立して回転自在に支持された偏動検出部材と、
前記平ベルトを前記偏動検出部材の配設位置に向って移
動させる片寄付与手段と、前記偏動検出部材に連繋さ
れ、前記片寄付与手段によって平ベルトが偏動し、この
偏動により前記偏動検出部材の外周面の一部の領域に前
記平ベルトが接して偏動検出部材に回転トルクが作用し
たときに、該偏動検出部材の回転運動を前記偏動調整用
ローラの軸端部が所定方向に変位する運動に変換し、前
記平ベルトを、前記偏動検出部材から離れる方向に移動
させるローラ端部変位手段とを備えたベルト駆動装置を
前提としている。そして、平ベルトが適正位置で走行し
ている状態における該平ベルトの端縁部近傍位置に、該
平ベルトが前記適正位置から偏動検出部材の配設されて
いる側へ所定寸法だけ偏動した際に、その偏動を検出す
る偏動センサ手段を配設すると共に、前記偏動検出部材
の外周面を、その周方向に亘って、前記平ベルトとの間
の接触力が変更されるようにする。そして、前記偏動セ
ンサ手段によって平ベルトの偏動が検出された際、前記
偏動検出部材を回転させて偏動検出部材の外周面と平ベ
ルトとの間の接触力を大きくするようにして、平ベルト
から偏動検出部材に作用する回転トルクを自動的に安定
維持させる検出部材回転手段を設けるような構成として
いる。
【0009】請求項2記載の発明は、平ベルトと、該平
ベルトが掛け渡され、少なくとも1本が偏動調整用ロー
ラに構成された複数本のローラと、前記偏動調整用ロー
ラの一方の軸端部に、該偏動調整用ローラと独立して回
転自在に支持された偏動検出部材と、前記平ベルトを前
記偏動検出部材の配設位置に向って移動させる片寄付与
手段と、前記偏動検出部材に連繋され、前記片寄付与手
段によって平ベルトが偏動し、この偏動により前記偏動
検出部材の外周面の一部の領域に前記平ベルトが接して
偏動検出部材に回転トルクが作用したときに、該偏動検
出部材の回転運動を前記偏動調整用ローラの軸端部が所
定方向に変位する運動に変換し、前記平ベルトを、その
端縁部が偏動検出部材の外周面に接した適正位置で走行
されるようにするローラ端部変位手段とを備えたベルト
駆動装置を前提としている。そして、平ベルトが適正位
置で走行している状態における該平ベルトの端縁部近傍
位置に、該平ベルトが前記適正位置から偏動検出部材の
配設されていない側へ所定寸法だけ偏動した際に、その
偏動を検出する偏動センサ手段を配設すると共に、前記
偏動検出部材の外周面を、その周方向に亘って、前記平
ベルトとの間の接触力が変更されるようにする。そし
て、前記偏動センサ手段によって平ベルトの偏動が検出
された際、前記偏動検出部材を回転させて偏動検出部材
の外周面と平ベルトとの間の接触力を小さくするように
して、平ベルトから偏動検出部材に作用する回転トルク
を自動的に安定維持させる検出部材回転手段を設けるよ
うな構成としている。
【0010】請求項3記載の発明は、前記請求項1また
は2記載のベルト駆動装置において、ローラ端部変位手
段に、一端が偏動検出部材の一部に巻付き自在な可撓性
部材を備えさせる一方、検出部材回転手段に、前記可撓
性部材の他端を巻取り自在な巻取り軸と、偏動センサ手
段によって検出された平ベルトの偏動の方向に応じて前
記巻取り軸を正逆回転させるモータ手段とを備えさせる
ような構成としている。
【0011】請求項4記載の発明は、前記請求項1また
は2記載のベルト駆動装置において、ローラ端部変位手
段に、一端が偏動検出部材の一部に巻付き自在な可撓性
部材を備えさせる一方、検出部材回転手段に、前記可撓
性部材の他端を支持する支持部材と、偏動センサ手段に
よって検出された平ベルトの偏動の方向に応じて前記支
持部材を進退移動させて可撓性部材の他端の位置を調整
する位置調整手段とを備えさせるような構成としてい
る。
【0012】請求項5記載の発明は、前記請求項1、
2、3または4記載のベルト駆動装置において、偏動検
出部材の外周面をテーパ面で形成し、該外周面のテーパ
角度を、その周方向に亘って変更するような構成として
いる。
【0013】請求項6記載の発明は、前記請求項1、
2、3、4または5記載のベルト駆動装置において、偏
動検出部材の外周面を、その周方向に亘って平ベルトと
の間の摩擦係数が変化するように該周方向に亘って異な
る材質で形成するような構成としている。
【0014】
【作用】上記の構成により、本発明では、以下に述べる
ような作用が得られる。請求項1記載の発明では、平ベ
ルトが片寄付与手段の作用によって偏動して偏動検出部
材に接すると、該偏動検出部材が平ベルトとの接触摩擦
により回転する。そして、ローラ端部変位手段によって
偏動検出部材の回転運動が、前記偏動調整用ローラの軸
端部が所定方向に変位する運動に変換される。このよう
にして偏動調整用ローラの軸端部が変位すると、平ベル
トに前記偏動方向とは逆方向の偏動変位が発生するため
に、前記初期の偏動が修正される。つまり、初期の偏動
に応じた偏動調整用ローラの軸端部の変位量が自動的に
与えられ、平ベルトの偏動を修正する。このため、前記
平ベルトは安定した走行を行うことができ、特に、この
ベルト駆動装置を電子プリンタ装置や電子写真装置に適
用した場合には正確な画像(文字)形成を行うことがで
きる。そして、平ベルトが適正位置から偏動検出部材の
配設されている側へ所定寸法だけ偏動した際には偏動セ
ンサ手段がこの偏動を検出し、これに伴って、検出部材
回転手段が、前記偏動検出部材を回転させて該偏動検出
部材の外周面と平ベルトとの間の接触力を大きくするよ
うにして、平ベルトから偏動検出部材に作用する回転ト
ルクを自動的に安定維持させることになる。これによっ
て、平ベルトは適正位置まで戻されることになる。
【0015】請求項2記載の発明では、平ベルトが適正
位置から偏動検出部材の配設されていない側へ所定寸法
だけ偏動した際には偏動センサ手段がこの偏動を検出
し、これに伴って、検出部材回転手段が、前記偏動検出
部材を回転させて該偏動検出部材の外周面と平ベルトと
の間の接触力を小さくするようにして、平ベルトから偏
動検出部材に作用する回転トルクを自動的に安定維持さ
せることになる。これによっても、平ベルトは適正位置
まで戻されることになる。
【0016】請求項3記載の発明では、偏動検出部材を
回転させて該偏動検出部材の外周面と平ベルトとの間の
接触力を変更する際には、モータ手段によって、巻取り
軸に対する可撓性部材の巻取り量が調整され、この巻取
り量に応じて偏動検出部材の回転位置姿勢が変えられる
ことになる。
【0017】請求項4記載の発明では、偏動検出部材を
回転させて該偏動検出部材の外周面と平ベルトとの間の
接触力を変更する際には、位置調整手段によって、支持
部材が移動して、該支持部材に支持されている可撓性部
材の位置が調整され、この調整位置に応じて偏動検出部
材の回転位置姿勢が変えられることになる。
【0018】請求項5記載の発明では、検出部材回転手
段によって偏動検出部材が回転されると、それに伴って
平ベルトが接触する偏動検出部材の外周面のテーパ角度
が変更されることになる。そして、このテーパ角度の変
更に伴って平ベルトと偏動検出部材の外周面との接触力
が変更されることになって、偏動検出部材に作用する回
転トルクが安定維持されて安定した偏動修正動作が行わ
れることになる。
【0019】請求項6記載の発明では、検出部材回転手
段によって偏動検出部材が回転されると、それに伴って
平ベルトが接触する偏動検出部材の外周面の領域が変更
されることになり、平ベルトは偏動検出部材の外周面の
材質が異なる部分に接触することになって、この平ベル
トと偏動検出部材の外周面との間の摩擦係数が変更され
る。そして、この摩擦係数の変更に伴って平ベルトと偏
動検出部材の外周面との接触力が変更されることになっ
て、偏動検出部材に作用する回転トルクが安定維持され
て安定した偏動修正動作が行われることになる。
【0020】
【実施例】
(第1実施例)次に、本発明の第1実施例を図面に基づ
いて詳細に説明する。また、本実施例では、本発明に係
るベルト駆動装置を小型プリンタに採用した場合につい
て説明する。
【0021】図1は、本例に係るベルト駆動装置1が備
えられた小型プリンタ2の縦断面を示している。この小
型プリンタ2は、本体ケーシング2a内の中央部に前記
ベルト駆動装置1が備えられている。このベルト駆動装
置1は、第1、第2、第3の3本のローラ3,4,5を
備えており、この各ローラ3,4,5に感光ベルト6が
走行(図1の矢印A参照)可能に掛け渡されて成ってい
る。尚、このベルト駆動装置1の詳細については後述す
る。
【0022】また、このベルト駆動装置1は上下一対の
ユニットケース1a,1b内に収容されている。そし
て、この各ユニットケース1a,1bの複数箇所には、
該ユニットケース1a,1bの幅方向(図1における紙
面垂直方向)の略全域に亘って延びる開口が形成されて
いる。そして、前記ベルト駆動装置1の周辺において、
この各開口に対向した位置には、以下のような各機器が
配置されている。つまり、下側ユニットケース1bに形
成されている3箇所の開口の形成位置には、図1におけ
る左側から順にクリーナ7、帯電器8、露光器9が前記
感光ベルト6に対向するように配設されている。また、
上側ユニットケース1aと下側ユニットケース1bの右
側の接続部分に形成されている開口の形成位置には現像
器10が前記感光ベルト6に対向するように配設されて
いる。更に、上側ユニットケース1aに形成されている
開口の形成位置には、転写用帯電器11が前記感光ベル
ト6に対向するように配設されている。
【0023】また、前記本体ケーシング2aの図1にお
いて右側面にはプリント用紙Pが備えられたペーパーカ
セット12が差込まれている。また、前記ベルト駆動装
置1の上方には、このペーパーカセット12内のプリン
ト用紙Pを取出して搬送する複数の搬送ローラ13,1
3,…が配設されている。更に、プリント用紙搬送方向
における前記転写用帯電器11の下流側には定着器14
が、更に、その下流側には搬出ローラ15が夫々配設さ
れている。また、図1における16は、プリント基板を
備えて成り各機器へ制御信号を送信する制御部である。
【0024】このような構成により、本小型プリンタ2
の駆動時には、前記感光ベルト6が図1に矢印Aで示す
方向に走行し、この走行に伴って、前記制御部16から
送信された制御信号に基づいて前記帯電器8及び露光器
9によって感光ベルト6表面にプリントしようとする画
像(文字)の静電潜像が形成される。その後、現像器1
0において、この感光ベルト6表面の静電潜像部分にト
ナーが付着されて感光ベルト6表面にトナー像が形成さ
れることになる。この動作と同時に、前記搬送ローラ1
3によって前記ペーパーカセット12のプリント用紙P
が取出されて搬送され、前記転写用帯電器11の配設位
置において、感光ベルト6とプリント用紙Pとが接触さ
れて、感光ベルト6表面のトナー像がプリント用紙Pに
転写される。その後、このトナー像が転写されたプリン
ト用紙Pは、定着器14に搬送されてトナー像の定着が
行われた後、搬出ローラ15によって、本小型プリンタ
2の上側ケーシング2b上へ搬出されることになる。ま
た、この動作終了後において、感光ベルト6の表面に残
ったトナーは前記クリーナ7によって掻き落とされて回
収されることにより、該感光ベルト6の表面が浄化され
ることになる。このような動作を繰返すことにより、高
速連続印刷が行われることになる。
【0025】このような動作によって印刷が行われるた
めに、前記感光ベルト6に偏動が発生するような状況で
は、感光ベルト6表面へのトナー像の形成及び該トナー
像のプリント用紙Pへの転写が良好に行われなくなり、
正確な画像(文字)形成を行うことができなくなってし
まう。そして、本例のベルト駆動装置1は、この感光ベ
ルト6の偏動を抑制するような機構が備えられている。
以下、このベルト駆動装置1について詳細に説明する。
【0026】図2に示すように、本例のベルト駆動装置
1は、3軸系のベルト駆動装置であって、上述したよう
に、図2における3,4,5は、夫々第1、第2及び第
3ローラである。各ローラ3,4,5は、夫々軸部材3
a,4a,5aと、該軸部材3a,4a,5aの左右両
端部を除いた部分で、軸部材3a,4a,5aと同心上
で僅かに大径に形成されたゴム等で成る筒状体3b,4
b,5bとから成っている。この筒状体3b,4b,5
bの材料としては、例えばEPDM系架橋ゴムが採用さ
れる。但し、この各筒状体3b,4b,5bは樹脂やア
ルミニウムなどのように弾性体材料でないものであって
もよい。
【0027】そして、前記各ローラ3,4,5には、基
材の表面に感光体層が形成されて成る本発明でいう平ベ
ルトとしての感光ベルト6が走行可能に掛け渡されてい
る。従って、本ベルト駆動装置1にあっては、上述した
如く、この感光ベルト6が小型プリンタ2の感光転写搬
送体として機能するようになっている。また、前記感光
ベルト6の基材としては、例えば2軸延伸ポリエステル
が採用されており、引張弾性率が200kg/mm2 以上に
設定されている。
【0028】第1ローラ3は、軸部材3aが図示しない
駆動モータの駆動軸に連繋されて該駆動モータの駆動力
が伝達可能となっている。つまり、この第1ローラ3が
駆動ローラとして機能するようになっている。第2ロー
ラ4は、従動ローラであって、その軸線が前記第1ロー
ラ3の軸線と平行に配置されている。第3ローラ5は、
本発明でいう偏動調整用ローラであって、この軸線も、
図2に示す状態においては、前記第2ローラ4と同様に
第1ローラ3の軸線と略平行に配置されている。
【0029】そして、図3に示すように、前記第2ロー
ラ4と第3ローラ5の左右両軸端間には一対のテンショ
ンアーム17,18が架設されている。この各テンショ
ンアーム17,18は、例えばポリアセタール樹脂やナ
イロン樹脂などのような摺動性を有するエンジニアリン
グプラスチックで形成されている。そして、この一対の
テンションアーム17,18のうち、図3において右側
に配置されている第1テンションアーム17は、その上
端部近傍に、前記第3ローラ5の軸部材5aよりも僅か
に大径に形成された円形の軸部材挿入孔17aが形成さ
れている。そして、この軸部材挿入孔17aには前記第
3ローラ5の軸部材5aの右側端部が挿入されて回転自
在に支持されている。一方、この第1テンションアーム
17の下端部近傍には、前記第2ローラ4の軸部材4a
よりも僅かに大径に形成された円形の軸部材挿入孔17
bが形成されている。そして、この軸部材挿入孔17b
には前記第2ローラ4の軸部材4aの右側端部がブッシ
ュ17cを介して挿入されて回転自在に支持されてい
る。このようにして第1テンションアーム17によって
第2ローラ4及び第3ローラ5が支持されているため
に、該第2ローラ4と第3ローラ5との右側の軸間距離
は一定値に固定されるようになっている。一方、図3に
おいて左側に配置されている第2テンションアーム18
は、その下端部近傍に、前記第2ローラ4の軸部材4a
よりも僅かに大径に形成された円形の軸部材挿入孔18
bが形成されている。そして、この軸部材挿入孔18b
には前記第2ローラ4の軸部材4aの左側端部がブッシ
ュ18cを介して挿入されて回転自在に支持されてい
る。そして、この第2テンションアーム18の上端部近
傍には、所定方向に伸びる長孔18aが形成されている
(図6参照)。この長孔18aは、上下(短軸)方向の
開口寸法が前記第3ローラ5の軸部材5aの径よりも僅
かに大きく設定されており、この長孔18aに前記第3
ローラ5の軸部材5aの左側端部がブッシュ18dを介
して挿入されて回転自在に支持されている。つまり、こ
の第3ローラ5の軸部材5aの左側端部は、この長孔1
8aの延長方向に沿って移動自在となるように支持され
ている。このようにして、各テンションアーム17,1
8には軸部材挿入孔17a,17b,18b及び長孔1
8aが形成され、この各孔17a,17b,18a,1
8bによって第2ローラ4及び第3ローラ5の各軸端部
が支持されている。
【0030】次に、この長孔18aの延長方向について
詳述する。この長孔18aの延長方向は、図4に示すよ
うに、第1ローラ3と第2ローラ4との各軸心O1,O
2同士を繋いだ直線Sを長軸とし前記第3ローラ5が感
光ベルト6によって規制を受けながら、つまり、感光ベ
ルト6の裏面に接触しながら、この長軸S回りを移動し
た際に、その軸心O3が描く楕円の軌跡Tに略沿うよう
に設定されている。具体的には、本図4に示すように、
第2ローラ4と第3ローラ5との各軸心O2,O3同士
を繋いだ直線Uと、第1ローラ3と第3ローラ5との各
軸心O1,O3同士を繋いだ直線Vとの成す角が90°
で、前記直線Sと直線Uとの成す角が50°、前記直線
Sと直線Vとの成す角が40°で成る3軸系において、
前記直線Uと、長孔18aの延長方向つまり前記軸心O
3を通る直線Wとの成す角θが42.5°となるように
設定されている。また、この角θの値は、37.5°〜
47.5°の間において任意に設定可能である。
【0031】また、この長孔18aの形成位置及び長さ
寸法は、第3ローラ5が第1ローラ3及び第2ローラ4
に対して平行となっている状態において、図5に示すよ
うに、この第3ローラ5の軸部材5aが挿通されている
ブッシュ18dと長孔18aの長手方向の両端面との間
に僅かな隙間X,Yが形成されるように設定されてい
る。具体的に、本例では、ブッシュ18dの図5におけ
る右側Xに1.5mm、左側Yに2.0mmの隙間が形成さ
れるように長孔18aの位置及び長さ寸法が設定されて
いる。
【0032】一方、図2の如く、前記第1テンションア
ーム17及び第2テンションアーム18における第3ロ
ーラ5の支持位置の右側面にはテンションスプリング1
9が取付けられている。このテンションスプリング19
は、第1ローラ3と第3ローラ5との各軸心O1,O3
同士を繋いだ直線(図4における直線V)に沿って配設
されており、その一端が前記上側ユニットケース1aか
ら延びるスプリング支持片1cに当接され、他端が各テ
ンションアーム17,18の側面に形成されたスプリン
グ係止突起18eに係止されて、この両者1c,18e
間に縮装されている。従って、このテンションスプリン
グ19によって、各テンションアーム17,18には図
2に矢印Bで示す方向への付勢力が与えられている。そ
して、この付勢力は、各テンションアーム17,18
を、第2ローラ4の軸心O2を中心として図2における
反時計回り方向に回転させるように働く、つまり、この
付勢力は、第3ローラ5の軸線の位置を第1ローラ3か
ら遠ざける方向へ作用することになるため、この付勢力
により、感光ベルト6に所定のベルト張力が与えられる
ような構成となっている。また、この各テンションスプ
リング19,19は、左右の付勢力が異なるように設定
されている。つまり、第1テンションアーム17に取付
けられているテンションスプリング19の付勢力が第2
テンションアーム18に取付けられているテンションス
プリング19の付勢力よりも大きく設定されている。こ
れによって、図3における右側のベルト張力が左側のベ
ルト張力よりも大きくなるように構成されており、感光
ベルト6の走行時にはベルト張力の大きい側から小さい
側へ、つまり、図3の矢印C方向へ感光ベルト6が偏動
するような構成とされている。これによって、本発明で
いう片寄付与手段が構成されている。
【0033】次に、前記感光ベルト6の偏動を抑制する
ための機構について説明する。この機構は、前記第2テ
ンションアーム18に組込まれてユニット化されてい
る。先ず、前記第2テンションアーム18について説明
する。この第2テンションアーム18は、図6及び図7
にも示すように、側面視が略三角形状を呈する板材で成
り、その図6及び図7における上端部に前記第3ローラ
5の軸部材5aの左側端部を支持する上述した長孔18
aが、下端部に前記第2ローラ4の軸部材4aの左側端
部を支持する上述した軸部材挿入孔18bが夫々形成さ
れている。そして、前記長孔18aからは図6において
斜め左下方に延びて第2テンションアーム18の一端面
18fに開口するシャフト挿入孔20が延長されてい
る。また、このシャフト挿入孔20の延長方向は前記長
孔18aの長軸の延長方向に一致されている。また、こ
のシャフト挿入孔20に近接した位置には、該シャフト
挿入孔20の延長方向に沿って延びるネジ穴21が形成
されている。また、このネジ穴21に近接した位置に
は、該ネジ穴21の延長方向に沿って延びるピン挿入孔
18iが形成されていると共に、このピン挿入孔18i
の先端部には、第2テンションアーム18の幅方向(図
6の紙面鉛直方向)に貫通する巻取軸挿通孔18hが形
成されている。更に、前記シャフト挿入孔20、ネジ穴
21及びピン挿入孔18iが開口する端面18fには、
このシャフト挿入孔20、ネジ穴21及びピン挿入孔1
8iの開口領域に亘って溝22が形成されている。
【0034】そして、本例の特徴の1つとして、図8に
示すように、この第2テンションアーム18には、検知
ベルト巻取手段35が配設されている。この検知ベルト
巻取手段35は、図8〜図10に示すように、請求項3
記載の発明でいう巻取り軸としての検知ベルト巻取軸3
6を備えており、この検知ベルト巻取軸36が前記巻取
軸挿通孔18hに挿入されて支持されながら第2テンシ
ョンアーム18に対して回転自在とされている。また、
この検知ベルト巻取軸36は、図8において第2テンシ
ョンアーム18の右側(各ローラ3,4,5が配設され
ている側)に突出した部分の一部の外周部が平坦面状に
切除され且つその平坦面部分の中央部に後述する偏動検
知ベルト30の一端を係止するための検知ベルト係止突
起36aが形成されている。一方、図8において第2テ
ンションアーム18の左側に突出した部分は比較的大径
に形成されて回転操作部36bに形成されており、この
回転操作部36bに請求項3記載の発明でいうモータ手
段としての電動モータ37の図示しない駆動軸が直結さ
れている。尚、この電動モータ37は、検知ベルト巻取
軸36の回転操作部36bに対して着脱自在とされてお
り、この電動モータ37の装着状態では該電動モータ3
7の駆動に伴って検知ベルト巻取軸36が回転するよう
になっていると共に、電動モータ37が取外された状態
では回転操作部36bの手動操作が可能となっている。
また、この検知ベルト巻取軸36における巻取軸挿通孔
18hの内部に位置する部分には、その周方向に亘って
複数箇所(例えば4箇所)にノッチ36cが形成されて
いる。これにより、この検知ベルト巻取軸36に形成さ
れているノッチ36cが前記ピン挿入孔18iに臨むよ
うな位置に配置されていることになる。そして、このピ
ン挿入孔18iには、コイルスプリング38によって検
知ベルト巻取軸36に向う付勢力が与えられたピン39
が挿通されている。つまり、このピン挿入孔18iにピ
ン39及びコイルスプリング38が順に挿入された状態
で、後述する止め板26がコイルスプリング38の背面
側に装着されることによって前記ピン39に前記検知ベ
ルト巻取軸36に向う方向への付勢力が与えられるよう
になっている。このような構成であることから、前記電
動モータ37の駆動に伴って検知ベルト巻取軸36が回
転し、そして、この検知ベルト巻取軸36が回転する際
には、前記ピン39が検知ベルト巻取軸36のノッチ3
6cに間欠的に順次嵌込まれながら行われることにな
り、電動モータ37が停止した状態では、ピン39が所
定のノッチ36cに嵌込まれた状態となって、検知ベル
ト巻取軸36の回転位置が位置決めされるようになって
いる。
【0035】そして、図2及び図13に示すように、こ
の第2テンションアーム18のシャフト挿入孔20には
バックテンションシャフト24が挿入されている。この
バックテンションシャフト24は、先端が円錐状に形成
されており、この先端が前記長孔18a内に臨むことに
よって前記第3ローラ5の軸部材5aの外周面に前記ブ
ッシュ18dを介して当接するようになっている。ま
た、このバックテンションシャフト24におけるその延
長方向の中間部には大径部24aが形成されている。そ
して、このバックテンションシャフト24の背面側から
は前記シャフト挿入孔20にバックテンションスプリン
グ25が挿入されており、このバックテンションスプリ
ング25が前記バックテンションシャフト24の大径部
24a背面に当接されるようになっている。更に、この
バックテンションスプリング25の背部側からは、止め
板26が前記溝22内に嵌込まれている。この止め板2
6には前記ネジ穴21に対応した位置に開口26aが形
成されており、この開口26aを通過して前記ネジ穴2
1に止めネジ27が螺着されている。これによって、前
記バックテンションスプリング25は、前記バックテン
ションシャフト24の大径部24aと止め板26との間
に縮装されていることになり、このバックテンションス
プリング25の付勢力によって前記バックテンションシ
ャフト24の先端が前記第3ローラ5の軸部材5aを図
2における矢印D方向に押圧することになる。また、こ
の止め板26の装着に伴って上述したようにピン39に
付勢力を与えるコイルスプリング38も縮装されること
になる。
【0036】また、図3、図14及び図15に示すよう
に、前記第3ローラ5の左側の軸端部における前記第2
テンションアーム18の内側位置には偏動検出部材28
が配設されている。この偏動検出部材28は、その中心
部に第3ローラ5の軸部材5aと略同径の挿通孔28a
が形成されており、この挿通孔28aに前記第3ローラ
5の軸部材5aが挿通されていることにより、該第3ロ
ーラ5と同軸上で且つ、該第3ローラ5から独立して回
動自在となるように軸部材5aに支持されている。ま
た、この偏動検出部材28は、前記感光ベルト6のベル
ト材と摩擦係数が高く且つ耐摩耗性に優れたウレタンエ
ラストマ等によって形成されている。そして、この偏動
検出部材28は、その内側端面が、前記第3ローラ5の
筒状体5bの端面と小間隙を存して近接配置されてい
る。また、この偏動検出部材28の内側端面に対向する
筒状体5bの端面には薄肉円筒状の接触リング5cが埋
設されており、この接触リング5cの端面が偏動検出部
材28の内側端面に当接されることによって、この偏動
検出部材28と第3ローラ5の筒状体5bとの直接接触
を回避させながら、この両者間の摩擦係数を小さくする
と共に、偏動検出部材28の位置を規制するようになっ
ている。また、この偏動検出部材28は、第3ローラ5
の筒状体5bの端面に対向する部分の外径が第3ローラ
5の外径と同径に設定され、且つ筒状体5b端面から離
れるに従って次第にその径が大きくなるテーパ状に傾斜
された外周面としての乗り上げ面28bを有している
(この乗り上げ面28bの形状については後述する)。
そして、これによって、感光ベルト6に図3における矢
印C方向の偏動が発生すると、その偏動により感光ベル
ト6の端縁部が偏動検出部材28の乗り上げ面28bに
乗り上げるようになっている(図3参照)。また、この
偏動検出部材28の外側端面にはボス部28cが形成さ
れている。このボス部28cは、その外側端面が前記ブ
ッシュ18dの内側端面に対向されるようになっている
と共に、図10に示すように、その外周部の一部が平坦
面状に切除され且つその平坦面部分の中央部に後述する
検知ベルト30の一端を係止するための検知ベルト係止
突起28dが形成されている。そして、この偏動検出部
材28の乗り上げ面28bの形状としては、図10〜図
12に示すように、そのテーパ角度が、偏動検出部材2
8の周方向に向って次第に大きくなるように設定されて
いる。つまり、このテーパの始点部(図10における点
G)から図10における反時計回り方向に向うに従っ
て、そのテーパ角度が次第に大きくなるように形成され
ている。具体的には、テーパの周方向の始点部(図10
における点G)でのテーパ角度は0°であり、テーパの
周方向の終点部(図10における点H)でのテーパ角度
は20°に設定されている。また、このテーパ角度の設
定範囲は任意の値が設定可能であり、更に、連続的に角
度が変化するものに限らず、断続的に角度が変化するよ
うな構成としてもよい。また、テーパの周方向の始点部
の反時計回り方向側と、テーパの周方向の終点部の時計
回り方向側との連結部分を滑らかな傾斜面で形成するよ
うにして、この連結部分に感光ベルト6が接触する際に
該感光ベルト6と偏動検出部材28の乗り上げ面28b
との接触力が急激に変化してしまうことを抑制するよう
にしてもよい。
【0037】そして、図10及び図15にも示すよう
に、前記検知ベルト巻取軸36に形成されている検知ベ
ルト係止突起36aと偏動検出部材28のボス部28c
に形成されている検知ベルト係止突起28dとの間には
請求項3及び4記載の発明でいう可撓性部材としての偏
動検知ベルト30が掛け渡されている。この偏動検知ベ
ルト30は、可撓性を有するフィルム状の帯体で成り、
その両端が各検知ベルト係止突起36a,28dに係止
されている。これにより、この偏動検知ベルト30の両
端部が検知ベルト巻取軸36及び偏動検知部材28のボ
ス部28cに夫々巻き付き可能とされている。このよう
な構成であることから、前記電動モータ37の駆動に伴
って検知ベルト巻取軸36が回転すると、その回転方向
に応じて該検知ベルト巻取軸36が偏動検知ベルト30
の巻取り若しくは繰出しを行って偏動検出部材28を強
制的に正回転若しくは逆回転させて、この偏動検出部材
28における感光ベルト6との接触面を変更することに
なる。このような構成により、前記検知ベルト巻取手段
35及び偏動検知ベルト30によって本発明でいう検出
部材回転手段50が構成されている。更に、図2及び図
16に示すように、第1ローラ3と第2ローラ4との中
間位置における感光ベルト6の両端縁部に近接した位置
には、左右一対の偏動センサ手段としての偏動検知セン
サ41,42が配設されている。この偏動検知センサ4
1,42は、例えば赤外線センサで成っており、感光ベ
ルト6の偏動量が所定量(所定の偏動修正領域を越える
量)に達すると、この感光ベルト6の偏動を検出するよ
うな位置に設置されている。このように偏動検知センサ
41,42が配置されているために、図16において左
側に配置されている偏動検知センサ41が、感光ベルト
6が適正位置から偏動検出部材28の配設されている側
へ所定寸法だけ偏動した際にその偏動を検出する請求項
1記載の発明でいう偏動センサ手段を構成し、右側に配
置されている偏動検知センサ42が、感光ベルト6が適
正位置から偏動検出部材28の配設されていない側へ所
定寸法だけ偏動した際にその偏動を検出する請求項2記
載の発明でいう偏動センサ手段を構成している。
【0038】以上のような構成により、前記感光ベルト
6の走行に伴う偏動(図3の矢印C方向)により、感光
ベルト6が偏動検出部材28の乗り上げ面28bに乗り
上げ、偏動検出部材28に回転トルクが作用したとき、
偏動検出部材28の回転により前記偏動検知ベルト30
が偏動検出部材28のボス部28cに巻き取られて、前
記第3ローラ5の左側の軸端部が、前記長孔18aに沿
って移動されて、第1ローラ3の軸端部から離れる方向
に、即ち、図2の矢印E方向に変位されるようになって
いる。つまり、第3ローラ5をベルト進行方向Aに向っ
て右側に傾けた状態として、感光ベルト6を第3ローラ
5の周方向に沿って巻回させることによって、該感光ベ
ルト6を図3における矢印C方向とは逆方向の矢印F方
向に移動させるように構成されている。これによって、
偏動検出部材28に回転トルクが作用したときに前記第
3ローラ5の軸端部を所定方向に変位させるローラ端部
変位手段が構成されている。即ち、第3ローラ5の左側
の軸端部がE方向に変位されると、初期の偏動成分(C
方向成分)とは逆の偏動成分が発生し、初期の偏動成分
と打ち消し合うまで第3ローラ5の軸端部が変位される
ことになる。
【0039】また、上述したように、第3ローラ5の軸
部材5aには、バックテンションシャフト24を介して
バックテンションスプリング25の付勢力が作用されて
いるために、感光ベルト6の偏動検出部材28への乗り
上げ量が減少されると、このバックテンションスプリン
グ25の付勢力によって第3ローラ5の軸部材5aの左
側の軸端部が所定位置(図2に示す位置)に戻されるよ
うになっている。このような構成により、第3ローラ5
の軸端部の変位による逆方向の偏動成分が初期偏動成分
より大きくなると、感光ベルト6は逆方向に偏動を開始
し、偏動検出部材28の乗り上げ面28bへの乗り上げ
量は減少するから、偏動検出部材28の回転トルクも減
少し、その結果、バックテンションスプリング25によ
って第3ローラ5の軸端部の変位量も小さくなるように
なっている。このような動作が繰返されることにより、
最終的に、感光ベルト6は、その端縁部のみが偏動検出
部材28の乗り上げ面28bに接触した状態(本発明で
いう適正位置)で安定走行されるようになっている。
【0040】また、環境条件の変化や偏動検出部材28
の乗り上げ面28bの摩耗状態や感光ベルト6の端縁部
の延びの発生状態等によって、感光ベルト6の偏動量が
大きくなって前記偏動検知センサ41,42によって感
光ベルト6の偏動が検知されると、前記電動モータ37
が駆動されて検知ベルト巻取軸36が、その偏動方向に
応じて正逆回転されることになる。詳しくは、図16に
おいて、感光ベルト6が左方向(偏動検出部材が配設さ
れている方向)へ偏動して左側の偏動検知センサ41に
よって感光ベルト6の偏動が検知された場合には、電動
モータ37の駆動により、検知ベルト巻取軸36が図1
0における反時計回り方向に回転(矢印J参照)して偏
動検知ベルト30を繰出し、これに伴って、感光ベルト
6から回転力を受けている偏動検出部材28も図10に
おける反時計回り方向に回転し、図11に示すように、
感光ベルト6が偏動検出部材28の乗り上げ面28bに
おけるテーパ角度が大きな部分に乗り上がるように該偏
動検出部材28の回転位置姿勢が設定されるように成っ
ている。つまり、感光ベルト6が接触する偏動検出部材
28の乗り上げ面28bをテーパ角度の小さい領域から
テーパ角度の大きい領域に変更するようになっている。
そして、この状態では、偏動検出部材28の乗り上げ面
28bと感光ベルト6との間の接触力が増大することに
なる。一方、例えば偏動修正力が大き過ぎるなどして、
図16において、感光ベルト6が右方向へ大きく偏動し
て右側の偏動検知センサ42によって感光ベルト6の偏
動が検知された場合には、電動モータ37の駆動によ
り、検知ベルト巻取軸36が図10における時計回り方
向に回転(矢印K参照)して偏動検知ベルト30を巻取
り、これに伴って、感光ベルト6から回転力を受けてい
る偏動検出部材28も図10における時計回り方向に回
転し、感光ベルト6が偏動検出部材28の乗り上げ面2
8bにおけるテーパ角度が小さな部分に乗り上がるよう
に該偏動検出部材28の回転位置姿勢が設定されるよう
に成っている。つまり、感光ベルト6が接触する偏動検
出部材28の乗り上げ面28bをテーパ角度の大きい領
域からテーパ角度の小さい領域に変更するようになって
いる。そして、この状態では、偏動検出部材28の乗り
上げ面28bと感光ベルト6との間の接触力が減少する
ことになる。このように、本例では、左右一対の偏動検
知センサ41,42によって感光ベルト6の偏動方向を
検出し、この偏動方向に応じて電動モータ37を正逆回
転させることによって、偏動検出部材28の乗り上げ面
28bと感光ベルト6との間の接触力を変更して、感光
ベルト6から偏動検出部材28に作用する回転トルクを
環境条件等に拘りなく常に安定維持して感光ベルト6を
適正位置で走行させるような構成とされている。
【0041】次に、上記の構成によるベルト駆動装置1
の動作について説明する。先ず、感光ベルト6の走行時
には、上述したように左右のベルト張力が異なっている
ために、感光ベルト6は常に図3におけるC方向へ偏動
する。つまり、この感光ベルト6は、走行しながら偏動
検出部材28に向かって偏動する。そして、感光ベルト
6の偏動により該感光ベルト6の端部が偏動検出部材2
8の乗り上げ面28bに乗り上げると、感光ベルト6と
偏動検出部材28の乗り上げ面28bとの間に作用する
摩擦力により、偏動検出部材28が軸部材5aに対して
回転せしめられ、その回転によって偏動検知ベルト30
を巻取ることになる。この偏動検知ベルト30の巻取り
により、偏動検出部材28が配置されている第3ローラ
5の軸端部がE方向(図2参照)へ変位する。この軸端
部の変位方向は、上述した楕円の軌跡Tに略沿うような
直線で近似されているものであって、これにより、ベル
ト張力を変化させることなしに第3ローラ5の軸端部が
変位されることになる。そして、この変位により感光ベ
ルト4はF方向(図3参照)に巻回されながら走行する
ことになって、感光ベルト4のC方向への偏動が制限さ
れる。それと共に、前記軸端部の変位により、バックテ
ンションシャフト24が長孔18aから抜け出る方向へ
移動され、これによってバックテンションスプリング2
5が押し縮められてスプリング反力も大きくなるので、
偏動検知ベルト30の巻取り力とバックテンションスプ
リング25のスプリング反力とのバランスにより、第3
ローラ5の変位量が規制され、ある一定位置に感光ベル
ト6の端部の位置が維持されることになる。このように
して感光ベルト6の走行が行われるために、感光ベルト
6の大きな偏動が防止され、例えば、感光ベルト6の偏
動量を10数μmに抑えることができる。つまり、予め
感光ベルト6を一方向へ偏動させながら、その偏動を自
動的に修正するようにしていることにより、偏動量を微
量にすることができ、感光ベルト6に安定した走行を行
わせることができ、本例のような小型プリンタ2にあっ
ては正確な画像(文字)印刷を行うことができる。
【0042】そして、例えば、外部環境の条件や装置の
使用条件等により、感光ベルト6の偏動を修正するため
の修正力が小さく、上述したような偏動修正動作が行え
なくなって、図16において、感光ベルト6が左方向
(偏動検出部材が配設されている方向)へ大きく偏動し
て左側の偏動検知センサ41によって感光ベルト6の偏
動が検知された場合には、電動モータ37が駆動して、
検知ベルト巻取軸36を図10における反時計回り方向
に回転させて偏動検知ベルト30を繰出し、これに伴っ
て偏動検出部材28も図10における反時計回り方向に
回転し、図11に示すように、感光ベルト6が偏動検出
部材28の乗り上げ面28bにおけるテーパ角度が大き
な部分に乗り上がることになる。また、この状態におい
てピン39が検知ベルト巻取軸36のノッチ36cに嵌
まり込むことによって、検知ベルト巻取軸36の位置、
つまり、偏動検出部材28の回転位置姿勢を規制するこ
とになる。そして、このような状況では、偏動検出部材
28の乗り上げ面28bと感光ベルト6との接触力が大
きくなるので、感光ベルト6の偏動を修正するための修
正力が大きくなる。このため、感光ベルト6が所定の偏
動修正領域にまで図3における矢印F方向に戻されるこ
とになる。このようにして、電動モータ37の駆動に伴
う検知ベルト巻取軸36の回転により、偏動検出部材2
8の作用する回転トルクが一定にされて、安定した偏動
修正動作が行われることになる。
【0043】一方、例えば、外部環境の条件や装置の使
用条件等により、感光ベルト6の偏動を修正するための
修正力が大き過ぎるなどして、図16において、感光ベ
ルト6が右方向へ大きく偏動して右側の偏動検知センサ
42によって感光ベルト6の偏動が検知された場合に
は、電動モータ37が駆動して、検知ベルト巻取軸36
を図10における時計回り方向に回転させて偏動検知ベ
ルト30を巻取り、これに伴って偏動検出部材28も図
10における時計回り方向に回転し、感光ベルト6が偏
動検出部材28の乗り上げ面28bにおけるテーパ角度
が小さな部分に乗り上がることになる。また、この状態
においてもピン39が検知ベルト巻取軸36のノッチ3
6cに嵌まり込むことによって、検知ベルト巻取軸36
の位置、つまり、偏動検出部材28の回転位置姿勢を規
制することになる。そして、このような状況では、偏動
検出部材28の乗り上げ面28bと感光ベルト6との接
触力が小さくなる。このため、感光ベルト6が所定の偏
動修正領域にまで図3における矢印C方向に戻されるこ
とになる。このように、感光ベルト6が偏動検出部材2
8の配設されていない方向へ偏動するような状況にあっ
ても、電動モータ37の駆動に伴う検知ベルト巻取軸3
6の回転により、偏動検出部材28の作用する回転トル
クが一定にされて、安定した偏動修正動作が行われるこ
とになる。
【0044】このように、本例の構成では、自動的に偏
動を検出、修正することができるベルト駆動装置1に対
して、左右一対の偏動検知センサ41,42によって感
光ベルトの偏動方向を検出し、この偏動方向に応じて電
動モータ37を正逆回転させることによって、偏動検出
部材28の外周面と感光ベルト6との間の接触力を変更
して、感光ベルト6から偏動検出部材28に作用する回
転トルクを環境条件等に拘りなく常に安定維持して感光
ベルト6を適正位置で走行させるようにしているので、
感光ベルト6の偏動を規制する範囲やその精度が自動的
に安定して得られ、且つ感光ベルト6の偏動量が異常に
増大してしまうような状況を回避することができ、本ベ
ルト駆動装置1の信頼性の向上を図ることができる。ま
た、偏動検出部材28の局部摩耗も抑制されることにな
りランニングコストの低減を図ることもできる。
【0045】また、請求項6記載の発明に係る変形例と
して、特に、偏動検出部材28の乗り上げ面28bのう
ちテーパ角度の大きい領域(図11における領域I)の
材質を、感光ベルト6との間の摩擦係数が大きくなるよ
うな異種材料で成すようにすれば、感光ベルト6の偏動
量が大きい場合に該感光ベルト6と偏動検出部材28と
の摩擦力を極度に大きくすることができ、迅速に偏動の
修正動作を行わせることができることになる。
【0046】(第2実施例)次に、請求項4記載の発明
に係る第2実施例を図面に基づいて詳細に説明する。ま
た、本例のベルト駆動装置は、上述した第1実施例のも
のと基本構造が略同様であるので、本例では、第1実施
例との相違点についてのみ説明する。
【0047】図17は、本例に係るベルト駆動装置1を
示している。本図17に示すように、ベルト駆動装置1
の上側ユニットケース1aには、偏動検出部材28のボ
ス部28cに対向する位置に請求項4記載の発明でいう
位置調整手段としての電磁クラッチ装置45が取付けら
れており、この電磁クラッチ装置45からは前記偏動検
出部材28のボス部28cに向う方向に出没自在な請求
項4記載の発明でいう支持部材としてのロッド45aが
設けられている。つまり、このロッド45aは、電磁ク
ラッチ装置45のON,OFF切換えによって突出状態と没入
状態とが切換えられるようになっている。そして、この
ロッド45aの先端部には、水平方向に延びる検知ベル
ト係止部45bが突設されていて、この検知ベルト係止
部45bに偏動検知ベルト30の一端が係止されてい
る。このような構成により検出部材回転手段50が構成
されている。また、この偏動検知ベルト30の他端は上
述した第1実施例と同様に偏動検出部材28のボス部2
8cに形成された検知ベルト係止突起28dに係止され
ている。その他の構成は上述した第1実施例と略同様で
ある。
【0048】そして、本例における偏動修正動作にあっ
ては、外部環境の条件や装置の使用条件等により、感光
ベルト6の偏動量が所定の偏動修正領域を越えるような
状況では、電磁クラッチ45が作動してロッド45aの
出没位置を調整し、偏動検出部材を正逆回転させて、上
述した第1実施例において検知ベルト巻取軸36が偏動
検知ベルト30を繰り出す状況と同様にして感光ベルト
6が所定の偏動修正領域にまで戻されることになる。こ
のように、本例の構成では、簡単な構成でもって上述し
た第1実施例と同様の効果を発揮することができる。
【0049】(第3実施例)次に、第3実施例を図面に
基づいて詳細に説明する。また、本例のベルト駆動装置
は、上述した第1実施例のものと基本構造が略同様であ
るので、本例も、第1実施例との相違点についてのみ説
明する。
【0050】本例は検知ベルト巻取軸36の変形例であ
って、図18及び図19に示すように、検知ベルト巻取
軸36は、図18において第2テンションアーム18の
左側に突出した部分が回転操作部36bに形成されてお
り、この回転操作部36bの外周面には該回転操作部3
6bの延長方向に沿って形成された複数の溝で成るロー
レット36dが形成されている。また、この回転操作部
36bの外側端面には、該回転操作部36bをドライバ
によって回転可能とするようにドライバ溝36eが形成
されている。その他の構成は上述した第1実施例と略同
様である。
【0051】このように、本例によれば、回転操作部3
6bの手動操作を容易に行うことができ、操作性の向上
を図ることができる。
【0052】尚、上述した各実施例では、偏動検出部材
28の回転力を軸端部に変換する部材として帯状体の偏
動検知ベルト30を採用したが、本発明はこれに限ら
ず、偏動検出部材28に巻取り可能な部材であれば、紐
等を採用するようにしてもよい。また、本例では、小型
プリンタ2の感光ベルト6の駆動装置について説明した
が、本発明は、これに限らず、転写ベルトの駆動装置、
定着器として定着用ベルトを採用した場合、更には通常
の平ベルト駆動装置についても同様に適用することがで
きる。また、片寄付与手段は左右のベルト張力を異なら
せるようにしたものに限らず、各ローラのうち1本を傾
斜配置させるようにして初期偏動を行わせるような構成
としてもよい。更に、偏動検出部材28の乗り上げ面2
8bと感光ベルト6との接触力を変更するための手段と
しては、上述したようなテーパ面角度の変更や材質の変
更の他、乗り上げ面28bを凹凸面で形成し、その凹凸
の密度を変更するなど様々な構成が採用可能である。
【0053】
【発明の効果】上述してきたように、本発明によれば、
以下に述べるような効果が発揮される。先ず、請求項1
記載の発明によれば、ローラ軸端部を変位させることに
よって自動的に平ベルトの偏動を検出、修正することが
できるベルト駆動装置に対し、平ベルトが適正位置で走
行している状態における該平ベルトの端縁部近傍位置
に、該平ベルトが前記適正位置から偏動検出部材の配設
されている側へ所定寸法だけ偏動した際に、その偏動を
検出する偏動センサ手段を配設すると共に、前記偏動検
出部材の外周面を、その周方向に亘って、前記平ベルト
との間の接触力が変更されるようにし、前記偏動センサ
手段によって平ベルトの偏動が検出された際、前記偏動
検出部材を回転させて偏動検出部材の外周面と平ベルト
との間の接触力を大きくするようにして、平ベルトから
偏動検出部材に作用する回転トルクを自動的に安定維持
させる検出部材回転手段を設けるようにしたために、平
ベルトから偏動検出部材に作用する回転トルクを外部環
境変化等に拘りなく自動的に安定維持することができる
ので、平ベルトが偏動検出部材の配設されている側へ偏
動する際に、その偏動を規制する範囲やその精度が自動
的に安定して得られ、且つ平ベルトの偏動量が異常に増
大してしまうような状況を回避することができ、ベルト
駆動装置の信頼性の向上を図ることができる。また、偏
動検出部材の局部摩耗も抑制されることになりランニン
グコストの低減も図れる。
【0054】請求項2記載の発明によれば、平ベルトが
適正位置で走行している状態における該平ベルトの端縁
部近傍位置に、該平ベルトが前記適正位置から偏動検出
部材の配設されていない側へ所定寸法だけ偏動した際
に、その偏動を検出する偏動センサ手段を配設すると共
に、前記偏動検出部材の外周面を、その周方向に亘っ
て、前記平ベルトとの間の接触力が変更されるように
し、前記偏動センサ手段によって平ベルトの偏動が検出
された際、前記偏動検出部材を回転させて偏動検出部材
の外周面と平ベルトとの間の接触力を小さくするように
して、平ベルトから偏動検出部材に作用する回転トルク
を自動的に安定維持させる検出部材回転手段を設けるよ
うにしたために、平ベルトから偏動検出部材に作用する
回転トルクを外部環境変化等に拘りなく自動的に安定維
持することができるので、平ベルトが偏動検出部材の配
設されていない側へ偏動する際に、その偏動を規制する
範囲やその精度が自動的に安定して得られ、且つ平ベル
トの偏動量が異常に増大してしまうような状況を回避す
ることができ、ベルト駆動装置の信頼性の向上を図るこ
とができる。
【0055】請求項3記載の発明によれば、検出部材回
転手段に、可撓性部材の他端を巻取り自在な巻取り軸
と、偏動センサ手段によって検出された平ベルトの偏動
の方向に応じて巻取り軸を正逆回転させるモータ手段と
を備えさせるようにしたために、可撓性部材の巻取り量
に応じて偏動検出部材の回転位置姿勢を変えることがで
き、偏動検出部材の外周面と平ベルトとの間の接触力を
適切に調整することができる。
【0056】請求項4記載の発明によれば、検出部材回
転手段に、可撓性部材の他端を支持する支持部材と、偏
動センサ手段によって検出された平ベルトの偏動の方向
に応じて支持部材を進退移動させて可撓性部材の他端の
位置を調整する位置調整手段とを備えさせるようにした
ために、簡単な構成でもって偏動検出部材の外周面と平
ベルトとの間の接触力を適切に調整することができる。
【0057】請求項5記載の発明によれば、偏動検出部
材の外周面をテーパ面で形成し、該外周面のテーパ角度
を、その周方向に亘って変更するようにしたために、テ
ーパ角度の変更に伴って平ベルトと偏動検出部材の外周
面との接触力を変更して平ベルトの偏動を修正すること
ができ、偏動検出部材の形状を変更するといった簡単な
構成でもって平ベルトを最適位置で走行させることがで
きる。
【0058】請求項6記載の発明によれば、偏動検出部
材の外周面を、その周方向に亘って平ベルトとの間の摩
擦係数が変化するように該周方向に亘って異なる材質で
形成するようにしたために、平ベルトが接触する偏動検
出部材の外周面の領域の変更に伴って平ベルトと偏動検
出部材の外周面との摩擦力が変更され平ベルトの偏動を
修正することができるため、より確実に平ベルトを最適
位置で走行させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】小型プリンタの縦断面図である。
【図2】ベルト駆動装置の一部を断面で示した側面図で
ある。
【図3】第2ローラと第3ローラとのテンションアーム
による連結状態を示す一部を破断した正面図である。
【図4】長孔の延長方向を説明するための図である。
【図5】長孔周辺の縦断面図である。
【図6】第2テンションアームの縦断側面図である。
【図7】第2テンションアームの縦断正面図である。
【図8】検知ベルト巻取軸の支持構造を示す縦断面図で
ある。
【図9】検知ベルト巻取軸への偏動検知ベルトの係止状
態を示す縦断面図である。
【図10】感光ベルトが偏動検出部材のテーパ角度の小
さい領域に接触した状態を示す図である。
【図11】感光ベルトが偏動検出部材のテーパ角度の大
きい領域に接触した状態を示す図である。
【図12】偏動検出部材の縦断面図である。
【図13】第2テンションアーム及びその周辺部材の分
解斜視図である。
【図14】ローラ端部変位手段周辺の分解斜視図であ
る。
【図15】第2ローラ及び第3ローラのユニットケース
への組付け状態を示す斜視図である。
【図16】偏動検知センサの配設位置を示す図である。
【図17】第2実施例における図2相当図である。
【図18】第3実施例における図8相当図である。
【図19】第3実施例における図13相当図である。
【符号の説明】
1 ベルト駆動装置 3 第1ローラ 4 第2ローラ 5 第3ローラ(偏動調整用ローラ) 6 感光ベルト(平ベルト) 28 偏動検出部材 28b 乗り上げ面(外周面) 30 偏動検知ベルト(可撓性部材) 36 検知ベルト巻取軸(巻取り軸) 37 電動モータ(モータ手段) 41,42 偏動検知センサ(偏動センサ手段) 45 電磁クラッチ装置(位置調整手段) 45a ロッド(支持部材) 50 検出部材回転手段
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03G 21/00 350 9122−2H G05D 3/12 305 P 9179−3H

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平ベルトと、 該平ベルトが掛け渡され、少なくとも1本が偏動調整用
    ローラに構成された複数本のローラと、 前記偏動調整用ローラの一方の軸端部に、該偏動調整用
    ローラと独立して回転自在に支持された偏動検出部材
    と、 前記平ベルトを前記偏動検出部材の配設位置に向って移
    動させる片寄付与手段と、 前記偏動検出部材に連繋され、前記片寄付与手段によっ
    て平ベルトが偏動し、この偏動により前記偏動検出部材
    の外周面の一部の領域に前記平ベルトが接して偏動検出
    部材に回転トルクが作用したときに、該偏動検出部材の
    回転運動を前記偏動調整用ローラの軸端部が所定方向に
    変位する運動に変換し、前記平ベルトを、前記偏動検出
    部材から離れる方向に移動させるローラ端部変位手段と
    を備えており、 平ベルトが適正位置で走行している状態における該平ベ
    ルトの端縁部近傍位置には、該平ベルトが前記適正位置
    から偏動検出部材の配設されている側へ所定寸法だけ偏
    動した際に、その偏動を検出する偏動センサ手段が配設
    されており、 前記偏動検出部材の外周面は、その周方向に亘って、前
    記平ベルトとの間の接触力が変更されるようになってお
    り、 前記偏動センサ手段によって平ベルトの偏動が検出され
    た際、前記偏動検出部材を回転させて該偏動検出部材の
    外周面と平ベルトとの間の接触力を大きくするようにし
    て、平ベルトから偏動検出部材に作用する回転トルクを
    自動的に安定維持させる検出部材回転手段が設けられて
    いることを特徴とするベルト駆動装置。
  2. 【請求項2】 平ベルトと、 該平ベルトが掛け渡され、少なくとも1本が偏動調整用
    ローラに構成された複数本のローラと、 前記偏動調整用ローラの一方の軸端部に、該偏動調整用
    ローラと独立して回転自在に支持された偏動検出部材
    と、 前記平ベルトを前記偏動検出部材の配設位置に向って移
    動させる片寄付与手段と、 前記偏動検出部材に連繋され、前記片寄付与手段によっ
    て平ベルトが偏動し、この偏動により前記偏動検出部材
    の外周面の一部の領域に前記平ベルトが接して偏動検出
    部材に回転トルクが作用したときに、該偏動検出部材の
    回転運動を前記偏動調整用ローラの軸端部が所定方向に
    変位する運動に変換し、前記平ベルトを、その端縁部が
    偏動検出部材の外周面に接した適正位置で走行されるよ
    うにするローラ端部変位手段とを備えており、 平ベルトが適正位置で走行している状態における該平ベ
    ルトの端縁部近傍位置には、該平ベルトが前記適正位置
    から偏動検出部材の配設されていない側へ所定寸法だけ
    偏動した際に、その偏動を検出する偏動センサ手段が配
    設されており、 前記偏動検出部材の外周面は、その周方向に亘って、前
    記平ベルトとの間の接触力が変更されるようになってお
    り、 前記偏動センサ手段によって平ベルトの偏動が検出され
    た際、前記偏動検出部材を回転させて該偏動検出部材の
    外周面と平ベルトとの間の接触力を小さくするようにし
    て、平ベルトから偏動検出部材に作用する回転トルクを
    自動的に安定維持させる検出部材回転手段が設けられて
    いることを特徴とするベルト駆動装置。
  3. 【請求項3】 ローラ端部変位手段は、一端が偏動検出
    部材の一部に巻付き自在な可撓性部材を備えている一
    方、 検出部材回転手段は、前記可撓性部材の他端を巻取り自
    在な巻取り軸と、偏動センサ手段によって検出された平
    ベルトの偏動の方向に応じて前記巻取り軸を正逆回転さ
    せるモータ手段とを備えていることを特徴とする請求項
    1または2記載のベルト駆動装置。
  4. 【請求項4】 ローラ端部変位手段は、一端が偏動検出
    部材の一部に巻付き自在な可撓性部材を備えている一
    方、 検出部材回転手段は、前記可撓性部材の他端を支持する
    支持部材と、偏動センサ手段によって検出された平ベル
    トの偏動の方向に応じて前記支持部材を進退移動させて
    可撓性部材の他端の位置を調整する位置調整手段とを備
    えていることを特徴とする請求項1または2記載のベル
    ト駆動装置。
  5. 【請求項5】 偏動検出部材の外周面はテーパ面で形成
    されており、該外周面のテーパ角度は、その周方向に亘
    って変更されていることを特徴とする請求項1、2、3
    または4記載のベルト駆動装置。
  6. 【請求項6】 偏動検出部材の外周面は、その周方向に
    亘って平ベルトとの間の摩擦係数が変化するように該周
    方向に亘って異なる材質で形成されていることを特徴と
    する請求項1、2、3、4または5記載のベルト駆動装
    置。
JP5248954A 1993-10-05 1993-10-05 ベルト駆動装置 Withdrawn JPH07103292A (ja)

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JP5248954A JPH07103292A (ja) 1993-10-05 1993-10-05 ベルト駆動装置

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007017757A (ja) * 2005-07-08 2007-01-25 Ricoh Printing Systems Ltd フィルム駆動装置ならびにそれを用いた画像形成装置
KR100777982B1 (ko) * 2006-04-28 2007-11-21 주식회사 탑 엔지니어링 벨트식 이송 장치

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JP2007017757A (ja) * 2005-07-08 2007-01-25 Ricoh Printing Systems Ltd フィルム駆動装置ならびにそれを用いた画像形成装置
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