JPH07102279A - 粉末香料の製造法 - Google Patents

粉末香料の製造法

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JPH07102279A
JPH07102279A JP5269636A JP26963693A JPH07102279A JP H07102279 A JPH07102279 A JP H07102279A JP 5269636 A JP5269636 A JP 5269636A JP 26963693 A JP26963693 A JP 26963693A JP H07102279 A JPH07102279 A JP H07102279A
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JP
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water
flavor
powdered
gum
soluble
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JP5269636A
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English (en)
Inventor
Kazuyuki Fujii
和之 藤井
Kenji Masutake
憲二 増竹
Takayuki Fukumoto
隆行 福本
Masahiro Yoshizaki
正宏 吉崎
Hirokazu Nishiyama
博万 西山
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SANEI GEN F F I Inc
San Ei Gen FFI Inc
Original Assignee
SANEI GEN F F I Inc
San Ei Gen FFI Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 水溶性ヘミセルロースと水溶性高分子多糖類
を粉末化基材として使用し香料を粉末化する。 【効果】 従来の技術では制御が困難であった香味発現
までの時間の制御ができ、香味の持続性が改良された粉
末香料を提供することができた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は粉末香料の製造法に関す
る。より詳しくは香味の持続性を制御及びまたは香味の
機能性を制御された粉末香料の製造法に関し、同時に製
造工程を通しての香料の残存率が高く、保管時の香料の
残存率が高く、食品等に応用した場合、食品等の中での
香料の残存率も高く、該食品のシェルフライフの延長に
寄与できる粉末香料の製造法に関する。本発明に係る粉
末香料は、香料として錠菓やグミ、チューインガム、ス
ナック類といった菓子類や冷菓、飲料、調味料をはじめ
広く食品一般に使用できるほか、歯磨き粉や芳香剤など
にも広く使用することができる。なお本発明で香味とは
食品等を口に入れ咀嚼した時に感じる香味だけでなく、
口に入れることなく感じられる香気をも香味の意味の中
に含むものとする。
【0002】
【従来の技術】香味の発現を遅延しまた持続させること
を目的とした技術には、香料を包含したり、カプセル化
したり、あるいは乳化剤を用いたり、粉末化後さらにコ
ーティングしたりするものが知られている。香料を包含
したり、カプセル化したりする技術としてはたとえば特
開平3−41196、特開平3−155753、特開平
4−228035、特開昭63−209548、特開平
4−222558などがあげられる。これらは香料をワ
ックスや樹脂、サイクロデキストリン等で包含したり、
アラビアガムなどでカプセル化したりする技術である。
乳化剤を用いる技術としてはたとえば特公昭59−39
099があげられる。これはセンター入りチューインガ
ムにおいて、センターである香味液の香味がガムベース
へ移行、消失するのを防ぐ技術である。粉末化後さらに
コーティングする技術としてはたとえば特開平4−29
3454があげられる。これは粉末化後さらに硬化油で
コーティングする技術である。本発明にかかる粉末香料
の粉末化基材には水溶性ヘミセルロースを用いるが、水
溶性ヘミセルロースを用いた技術としては、たとえば大
豆由来のものを単独でガムベースに用いた技術がある
(特開平4−197138)。
【0003】ゼラチンを用い、カプセルを調製し、その
内部に香料等を包含させ、カプセルが破れることで香料
等が放出され、したがって、カプセルが残る限り、香料
等の風味、効果等が持続するという技術が知られてい
る。また、香料、甘味料を含む飲食品にゼラチンを添加
して飲食品の風味を改良する方法が知られている。しか
し、粉末香料においては次の3段階における香料の減
少、劣化が以前からの課題であり、十分な解決策は見い
だされていなかった。 1.粉末香料の製造時での香料の減少、劣化。 2.粉末香料を保管している間の香料の減少、劣化。 3.粉末香料を食品等に応用した場合の該食品等に含ま
れる粉末香料の香料の減少、劣化。 また、粉末香料を直接あるいは間接に口に入れた場合の
香味の持続性の改良も以前からの課題であり、十分な解
決策は見いだされていなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は次の1〜3の
課題を解決した粉末香料の製造法も提供することを目的
とする。 粉末香料の製造時において、香料の残存率を高め、ま
た、香料の劣化を抑制すること。 粉末香料の保管中での経時変化による香料の消失、減
少を抑制すること。 粉末香料を食品等に応用した場合の該食品等に含まれ
る粉末香料の香料の減少、劣化を抑制すること。 粉末香料を直接、あるいは間接に口に入れた場合の香
味を制御すること。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、香料を水
溶性ヘミセルロースと水溶性高分子多糖類を粉末化基材
とし、粉末化することで上記課題を解決できることを発
見し、発明に至った。粉末化の方法は、水溶性ヘミセル
ロースと水溶性高分子多糖類と水と、必要に応じデキス
トリン等の賦形剤を加え均一に溶解した中に、香料と必
要に応じ食用油脂等を加え均質化した後、乾燥させて粉
末化させればよい。乾燥の方法は、特に限定されること
なく、噴霧乾燥、凍結乾燥、真空乾燥などを用いること
ができる。また、本発明において水溶性ヘミセルロース
は大豆、オカラ、トウモロコシ、米糠等の穀類、豆類由
来のものなどでよく、特開平3−67595、特開平4
−185681、特公昭60−54321、特開平1−
62303、特開平3−14802などで開示されてい
る水溶性ヘミセルロースを用いることができる。
【0006】水溶性高分子多糖類は特にガッティガム、
ジェランガム、ペクチン、キサンタンガム、カラギナ
ン、アラビアガム、トラガントガム、カラヤガム、カル
ボキシメチルセルロース(以下CMCと呼ぶ)、アルギ
ン酸塩、アルギン酸誘導体から選ばれる1種または2種
以上が好ましく、これらは一般に市販されているものを
用いることができる。水溶性ヘミセルロースと水溶性高
分子多糖類の混合比率は、特に限定はないが、いずれか
一方が過剰になると本発明の目的である製造時、保管中
等での香料の減少、劣化の抑制の度合いが低くなり、粉
末香料を口に入れた場合の香味の持続性の度合いも低く
なるため、水溶性ヘミセルロース:水溶性高分子多糖類
=1:10〜10:1(重量基準)が好ましい。
【0007】香料を粉末化する際には必要に応じ賦形剤
としてデキストリンなどを加えることもできる。また食
用油脂等も加えることができる。さらに調味料や有機
酸、色素なども自由に加えられる。本発明に係る粉末香
料により、製造時での香料の減少、劣化が抑制され、保
管中での経時変化における香料の消失、減少が抑制さ
れ、さらに、粉末香料を食品等に応用した場合の該食品
等に含まれる粉末香料の香料の減少、劣化を抑制するこ
とができるようになった。同時に、本発明に係る粉末香
料は直接あるいは間接に口に入れた場合に、水溶性ヘミ
セルロース持続性のある香味を示すことがわかった。
【0008】
【実施例】以下実施例により本発明を詳細に説明する
が、実施例は本発明を説明するためのものであり本発明
を制限するものではない。 実施例1 以下の処方でl−メントールの粉末香料を調製した。 l−メントール 25g 食用油脂 5g デキストリン 50g 大豆由来水溶性ヘミセルロースとガッティガムの2:1
混合物 20g 水 200g 合計 300g(固形分
100g)
【0009】まずデキストリン、大豆由来水溶性ヘミセ
ルロース、ガッティガム、水を混合し85℃に加熱し3
0分間攪拌しながら溶解させた。次にl−メントールと
食用油脂を加え、70℃に調整し、ホモゲナイザで18
0kg/cm2の条件で均質化した後、スプレードライ
ヤーで噴霧乾燥させてl−メントールの粉末香料を得た
(以下粉末香料1と呼ぶ)。なお大豆由来水溶性ヘミセ
ルロースとガッティガムは市販品を用いた。
【0010】実施例2 以下の処方でl−メントールの粉末香料を調製した。 l−メントール 25g 食用油脂 5g デキストリン 50g 大豆由来水溶性ヘミセルロースとガッティガムの1:1
混合物 20g 水 200g 合計 300g(固形分
100g)
【0011】まずデキストリン、大豆由来水溶性ヘミセ
ルロース、ガッティガム、水を混合し85℃に加熱し3
0分間攪拌しながら溶解させた。次にl−メントールと
食用油脂を加え、70℃に調整し、ホモゲナイザで18
0kg/cm2の条件で均質化した後、スプレードライ
ヤーで噴霧乾燥させてl−メントールの粉末香料を得た
(以下粉末香料2と呼ぶ)。なお大豆由来水溶性ヘミセ
ルロースとガッティガムは実施例1と同じ市販品を用い
た。
【0012】実施例3 以下の処方でl−メントールの粉末香料を調製した。 l−メントール 25g 食用油脂 5g デキストリン 50g 大豆由来水溶性ヘミセルロースとガッティガムの5:1
混合物 20g 水 200g 合計 300g(固形分
100g)
【0013】まずデキストリン、大豆由来水溶性ヘミセ
ルロース、ガッティガム、水を混合し85℃に加熱し3
0分間攪拌しながら溶解させた。次にl−メントールと
食用油脂を加え、70℃に調整し、ホモゲナイザで18
0kg/cm2の条件で均質化した後、スプレードライ
ヤーで噴霧乾燥させてl−メントールの粉末香料を得た
(以下粉末香料3と呼ぶ)。なお大豆由来水溶性ヘミセ
ルロースとガッティガムは実施例1と同じ市販品を用い
た。
【0014】実施例4 実施例1、2、3で得られた粉末香料を等量ずつ粉体混
合し均一にし、粉末香料を得た(以下粉末香料4と呼
ぶ)。
【0015】実施例5 以下の処方でl−メントールの粉末香料を調製した。 l−メントール 25g 食用油脂 5g デキストリン 50g 大豆由来水溶性ヘミセルロース 20g 水 200g 合計 300g(固形分
100g)
【0016】まずデキストリン、大豆由来水溶性ヘミセ
ルロース、水を混合し85℃に加熱し30分間攪拌しな
がら溶解させた。次にl−メントールと食用油脂を加
え、70℃に調整し、ホモゲナイザで180kg/cm
2の条件で均質化した後、スプレードライヤーで噴霧乾
燥させてl−メントールの粉末香料を得た(以下対照品
1と呼ぶ)。なお大豆由来水溶性ヘミセルロースは実施
例1と同じ市販品を用いた。こうして得られた粉末香料
と実施例1、2、3で得られた粉末香料とを等量ずつ粉
体混合し均一にし、粉末香料を得た(以下粉末香料5と
呼ぶ)。
【0017】実験例1 以下の処方でl−メントールの粉末香料を調製した。 l−メントール 25g 食用油脂 5g デキストリン 50g ガッティガム 20g 水 200g 合計 300g(固形分
100g)
【0018】まずデキストリン、ガッティガム、水を混
合し85℃に加熱し30分間攪拌しながら溶解させた。
次にl−メントールと食用油脂を加え、70℃に調整
し、ホモゲナイザで180kg/cm2の条件で均質化
した後、スプレードライヤーで噴霧乾燥させてl−メン
トールの粉末香料を得た(以下対照品2と呼ぶ)。なお
ガッティガムは実施例1と同じ市販品を用いた。実施例
1〜5で得られた粉末香料1〜5と実施例5および上記
で得られた対照品1〜2をそれぞれ1%ずつ定法に従い
チューインガムベースに練り込み、縦1.7cm、横8
cm、厚さ2mmの板状に成形した。できたチューイン
ガムを翌日30名のパネラーに5分間噛んでもらい、香
味発現の官能評価をみた。表1に評価値の平均値を記号
によって示す。
【0019】
【表1】
【0020】表中の各記号は下記の意味を示す。 +++: 香味がよくでている ++: 香味がでている +: 香味が感じられる ±: 香味がわずかに感じられる −: 香味はほとんど感じられない
【0021】結果は対照品1〜2に比べ粉末香料1〜3
は明らかに香味発現の遅延が認められ、粉末香料4は粉
末香料1〜3を合計した香味発現を示すことが認められ
た。また粉末香料5は噛みはじめから安定した持続した
香味を示すことが認められた。
【0022】実施例6 以下の処方でl−メントールの粉末香料を調製した。 l−メントール 25g 食用油脂 5g デキストリン 50g 大豆由来水溶性ヘミセルロースとガッティガムの10:
1混合物 20g 水 200g 合計 300g(固形分
100g)
【0023】まずデキストリン、大豆由来水溶性ヘミセ
ルロース、ガッティガム、水を混合し85℃に加熱し3
0分間攪拌しながら溶解させた。次にl−メントールと
食用油脂を加え、70℃に調整し、ホモゲナイザで18
0kg/cm2の条件で均質化した後、スプレードライ
ヤーで噴霧乾燥させてl−メントールの粉末香料を得た
(以下粉末香料6と呼ぶ)。なお大豆由来水溶性ヘミセ
ルロースとガッティガムは実施例1と同じ市販品を用い
た。
【0024】実施例7 以下の処方でl−メントールの粉末香料を調製した。 l−メントール 25g 食用油脂 5g デキストリン 50g 大豆由来水溶性ヘミセルロースとガッティガムの1:2
混合物 20g 水 200g 合計 300g(固形分
100g)
【0025】まずデキストリン、大豆由来水溶性ヘミセ
ルロース、ガッティガム、水を混合し85℃に加熱し3
0分間攪拌しながら溶解させた。次にl−メントールと
食用油脂を加え、70℃に調整し、ホモゲナイザで18
0kg/cm2の条件で均質化した後、スプレードライ
ヤーで噴霧乾燥させてl−メントールの粉末香料を得た
(以下粉末香料7と呼ぶ)。なお大豆由来水溶性ヘミセ
ルロースとガッティガムは実施例1と同じ市販品を用い
た。
【0026】実施例8 以下の処方でl−メントールの粉末香料を調製した。 l−メントール 25g 食用油脂 5g デキストリン 50g 大豆由来水溶性ヘミセルロースとガッティガムの1:5
混合物 20g 水 200g 合計 300g(固形分
100g)
【0027】まずデキストリン、大豆由来水溶性ヘミセ
ルロース、ガッティガム、水を混合し85℃に加熱し3
0分間攪拌しながら溶解させた。次にl−メントールと
食用油脂を加え、70℃に調整し、ホモゲナイザで18
0kg/cm2の条件で均質化した後、スプレードライ
ヤーで噴霧乾燥させてl−メントールの粉末香料を得た
(以下粉末香料8と呼ぶ)。なお大豆由来水溶性ヘミセ
ルロースとガッティガムは実施例1と同じ市販品を用い
た。
【0028】実施例9 以下の処方でl−メントールの粉末香料を調製した。 l−メントール 25g 食用油脂 5g デキストリン 50g 大豆由来水溶性ヘミセルロースとガッティガムの1:1
0混合物 20g 水 200g 合計 300g(固形分
100g)
【0029】まずデキストリン、大豆由来水溶性ヘミセ
ルロース、ガッティガム、水を混合し85℃に加熱し3
0分間攪拌しながら溶解させた。次にl−メントールと
食用油脂を加え、70℃に調整し、ホモゲナイザで18
0kg/cm2の条件で均質化した後、スプレードライ
ヤーで噴霧乾燥させてl−メントールの粉末香料を得た
(以下粉末香料9と呼ぶ)。なお大豆由来水溶性ヘミセ
ルロースとガッティガムは実施例1と同じ市販品を用い
た。
【0030】実験例2 実施例1〜3で得られた粉末香料1〜3と実験例6〜9
で得られた粉末香料6〜9をそれぞれ3%ずつ市販の無
香料練り歯磨き粉に練り込み、30名のパネラーに5分
間歯を磨いてもらい、香味発現および香味消失の官能評
価をみた。
【0031】
【表2】
【0032】 香味の強さ 香味の持続性 ◎>○>△>× ◎>○>△>× 強い←→弱い 持続する←→持続しない
【0033】実施例10 以下の処方でオレンジオイルの粉末香料を調製した。 オレンジオイル 60g 食用油脂 5g デキストリン 15g 大豆由来水溶性ヘミセルロースとガッティガムの10:
1混合物 20g 水 200g 合計 300g(固形分
100g)
【0034】まずデキストリン、大豆由来水溶性ヘミセ
ルロース、ガッティガム、水を混合し85℃に加熱し3
0分間攪拌しながら溶解させた。次にオレンジオイルと
食用油脂を加え、70℃に調整し、ホモゲナイザで18
0kg/cm2の条件で均質化した後、スプレードライ
ヤーで噴霧乾燥させてオレンジオイルの粉末香料を得た
(以下粉末香料10と呼ぶ)。なお大豆由来水溶性ヘミ
セルロースとガッティガムは市販品を用いた。
【0035】実施例11 実施例10と同様の方法で、大豆由来水溶性ヘミセルロ
ースとガッティガムの混合物だけが水溶性ヘミセルロー
スとガッティガムの比率が5:1のものにかえた粉末香
料を調製した(以下粉末香料11と呼ぶ)。
【0036】実施例12 実施例10と同様の方法で、大豆由来水溶性ヘミセルロ
ースとガッティガムの混合物だけが水溶性ヘミセルロー
スとガッティガムの比率が1:1のものにかえた粉末香
料を調製した(以下粉末香料12と呼ぶ)。
【0037】実施例13 実施例10と同様の方法で、大豆由来水溶性ヘミセルロ
ースとガッティガムの混合物だけが水溶性ヘミセルロー
スとガッティガムの比率が1:5のものにかえた粉末香
料を調製した(以下粉末香料13と呼ぶ)。
【0038】実施例14 実施例10と同様の方法で、大豆由来水溶性ヘミセルロ
ースとガッティガムの混合物だけが水溶性ヘミセルロー
スとガッティガムの比率が1:10のものにかえた粉末
香料を調製した(以下粉末香料14と呼ぶ)。
【0039】実験例3 以下の処方でオレンジオイルl−メントールの粉末香料
を調製した。 オレンジオイル 60g 食用油脂 5g デキストリン 15g アラビアガム 20g 水 200g 合計 300g(固形分
100g)
【0040】まずデキストリン、アラビアガム、水を混
合し85℃に加熱し30分間攪拌しながら溶解させた。
次にアラビアガムと食用油脂を加え、70℃に調整し、
ホモゲナイザで180kg/cm2の条件で均質化した
後、スプレードライヤーで噴霧乾燥させてアラビアガム
の粉末香料を得た(以下参照品1と呼ぶ)。実施例10
〜14で得られた粉末香料10〜14と上記参考品1と
を、製造直後、製造後40℃で1 月保管後、製造後4
0℃で3カ月保管後にそれぞれ1000倍容の水に希釈
し、30名のパネラーに香味を官能評価してもらった。
官能評価は製造直後の粉末香料10の香味の残存度を1
0とし、これを基準として1〜10の10段階で評価す
る方法をとった。その結果を表3に示す。
【0041】
【表3】
【0042】香味の強さ ◎>○>△>× 強い←→弱い 結果はアラビアガムを用いた通常の粉末香料に比べ、本
発明に係る粉末香料は製造工程を通しての香料の残存率
が高く、経時変化での香料の残存率も高くなることが示
された。
【0043】実施例15 以下の処方で1−メントールの粉末香料を調製した。 1−メントール 25g 食用油脂 5g デキストリン 50g 大豆由来水溶性ヘミセルロース、ジェランガムおよびペ
クチンの2:1:2混合物 20
g 水 200g 合計 300g(固形分100g)
【0044】まずデキストリン、大豆由来水溶性ヘミセ
ルロース、ジェランガム、ペクチンの2:1:2混合
物、水を混ぜて85℃に加熱し30分間攪拌しながら溶
解された。次に1−メントールと食用油脂を加え、70
℃に調製し、ホモジナイザで180kg/cm2の条件
で均質化した後、スプレードライヤーで噴霧乾燥させて
1−メントールの粉末香料を得た。(以下粉末香料15
と呼ぶ)。なお、大豆由来水溶性ヘミセルロース、ジェ
ランガム、ペクチンは市販品を用いた。
【0045】実験例3 実施例15と同じ処方、調製法で大豆由来水溶性ヘミセ
ルロース、ジェランガム、ペクチンの2:1:2混合物
の代わりにアラビアガムのみを用いて調製した。(以下
対照品3と呼ぶ)。粉末香料15と対照品3とを20名
のパネラーを用い製造直後、製造後40℃にて1カ月、
および3カ月保管後に1000倍容の水で希釈し、また
製造後チューインガムのガムベースに練りこんで半年間
保管後に3分間かんでもらって、官能評価をした。その
結果を表4に示す。香味の強さは対照品、従来品と比べ
て製造直後から明らかに強い香味を示し、香料の残存率
がより高いことがわかった。40℃での保管でも対照品
に比べ香料がよく残存しよい香味を保持していることが
わかった。また香味の持続性は対照品では認められず、
本発明品のみが持続性を示すことが明らかになった。
【0046】
【表4】
【0047】実施例16 以下の処方でレモンオイルの粉末香料を調製した。 レモンオイル 60g 食用油脂 5g デキストリン 15g 大豆由来水溶性ヘミセルロース、カラギナンおよびアル
ギン酸ナトリウムの1:2:8混合物 20g 水 200g 合計 300g(固形分100g)
【0048】まず、デキストリン、大豆由来水溶性ヘミ
セルロース、カラギナン、アルギン酸ナトリウムの1:
2:8混合物、水を混合し85℃に加熱し30分間攪拌
しながら溶解させた。次にレモンオイルと食用油脂を加
え、70℃に調製し、ホモジナイザで180kg/cm
2の条件で均質化した後、スプレードライヤーで噴霧乾
燥させてレモンオイルの粉末香料を得た。(以下粉末香
料16と呼ぶ)なお、大豆由来水溶性ヘミセルロース、
カラギナン、アルギン酸ナトリウムは市販品を用いた。
【0049】実験例4 実施例16と同じ処方、調製法で大豆由来水溶性ヘミセ
ルロース、カラギナン、アルギン酸ナトリウムの1:
2:8混合物の代わりにアラビアガムのみを用いて調製
した(以下対照品4と呼ぶ)。粉末香料16と対照品4
とを20名のパネラーを用い製造直後、製造後40℃に
て1カ月、および3カ月保管後に1000倍容の水で希
釈し、また製造後チューインガムのガムベースに練りこ
んで半年間保管後に3分間かんでもらって、官能評価を
した。その結果を表5に示す。香味の強さは対照品、従
来品と比べて製造直後から明らかに強い香味を示し、香
料の残存率がより高いことがわかった。40℃での保管
でも対照品、従来品に比べ香料がよく残存しよい香味を
保持していることがわかった。また香味の持続性は対照
品、では認められず、本発明品のみが持続性を示すこと
が明らかになった。
【0050】
【表5】
【0051】実施例17 以下の処方でレモンオイルの粉末香料を調製した。 レモンオイル 60g 食用油脂 5g デキストリン 15g 大豆由来水溶性ヘミセルロース、トラガントガム、CM
Cの3:4:5混合物20g 水 200g 合計 300g(固形分100g)
【0052】まず、デキストリン、大豆由来水溶性ヘミ
セルロース、トラガントガム、CMCの3:4:5混合
物、水を混合し85℃に加熱し30分間攪拌しながら溶
解させた。次にレモンオイルと食用油脂を加え、70℃
に調製し、ホモジナイザで180kg/cm2の条件で
均質化した後、スプレードライヤーで噴霧乾燥させてレ
モンオイルの粉末香料を得た。(以下本発明品6と呼
ぶ)なお、大豆由来水溶性ヘミセルロース、トラガント
ガム、CMCは市販品を用いた。
【0053】実験例5 実施例17と同じ処方、調製法でゼラチン、トラガント
ガム、CMCの3:4:5混合物の代わりにアラビアガ
ムのみを用いて調製した(以下対照品5と呼ぶ)。粉末
香料17と対照品4とを20名のパネラーを用い製造直
後、製造後40℃にて1カ月、および3カ月保管後に1
000倍容の水で希釈し、また製造後チューインガムの
ガムベースに練りこんで半年間保管後に3分間かんでも
らって、官能評価をした。その結果を表6に示す。香味
の強さは対照品、従来品と比べて製造直後から明らかに
強い香味を示し、香料の残存率がより高いことがわかっ
た。40℃での保管でも対照品、従来品に比べ香料がよ
く残存しよい香味を保持していることがわかった。また
香味の持続性は対照品、従来品では認められず、本発明
品のみが持続性を示すことが明らかになった。
【0054】
【表6】

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水溶性ヘミセルロースと水溶性高分子多
    糖類を粉末化基材として香料を粉末化した粉末香料の製
    造法。
  2. 【請求項2】 水溶性高分子多糖類が、ガッティガム、
    ジェランガム、ペクチン、キサンタンガム、カラギナ
    ン、トラガントガム、カラヤガム、カルボキシメチルセ
    ルロース、アルギン酸塩およびアルギン酸誘導体から選
    ばれる1種または2種以上である請求項1記載の粉末香
    料の製造法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の粉末香料から選ばれる1
    種または2種以上の組合せを含む粉末香料の製造法。
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