JPH07102280A - 粉末香料の製造法 - Google Patents

粉末香料の製造法

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JPH07102280A
JPH07102280A JP5269643A JP26964393A JPH07102280A JP H07102280 A JPH07102280 A JP H07102280A JP 5269643 A JP5269643 A JP 5269643A JP 26964393 A JP26964393 A JP 26964393A JP H07102280 A JPH07102280 A JP H07102280A
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water
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gum
powdered
soluble
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JP5269643A
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English (en)
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Kazuyuki Fujii
和之 藤井
Kenji Masutake
憲二 増竹
Takayuki Fukumoto
隆行 福本
Masahiro Yoshizaki
正宏 吉崎
Hirokazu Nishiyama
博万 西山
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SANEI GEN F F I Inc
San Ei Gen FFI Inc
Original Assignee
SANEI GEN F F I Inc
San Ei Gen FFI Inc
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 水溶性ヘミセルロースと水溶性高分子多糖類
を粉末化基材として使用し香料を粉末化する。 【効果】 従来の粉末香料にない、香味の持続性が改良
された粉末香料の製造法を提供することができた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は粉末香料の製造法に関す
る。より詳しくは香味の角をなくし、香味の持続性を改
良する粉末香料の製造法に関し、同時に製造工程を通し
ての香料の残存率が高く、保管時の香料の残存率が高
く、食品等に応用した場合、食品等の中での香料の残存
率も高く、該食品のシェルフライフの延長に寄与できる
粉末香料の製造法に関する。本発明に係る粉末香料は、
香料として錠菓やグミ、チューインガム、スナック類と
いった菓子類やビーフジャーキーや味付けイカ、スル
メ、味昆布等の珍味類や冷菓、飲料、調味料をはじめ広
く食品一般に使用できるほか、歯磨き粉や芳香剤などに
も広く使用することができる。なお本発明で香味とは食
品等を口に入れ咀嚼した時に感じる香味だけでなく、口
に入れることなく感じられる香気をも香味の意味の中に
含むものとする。
【0002】
【従来の技術】香味を持続させることを目的とした技術
には、香料を包含したり、カプセル化したり、あるいは
乳化剤を用いたり、香料を粉末化後さらにコーティング
したりするものが知られている。香料を包含したり、カ
プセル化したりする技術としてはたとえば特開平3−4
1196、特開平3−155753、特開平4−228
035、特開昭63−209548、特開平4−222
558などがあげられる。これらは香料をワックスや樹
脂、サイクロデキストリン等で包含したり、アラビアガ
ムなどでカプセル化したりする技術である。乳化剤を用
いる技術としてはたとえば特公昭59−39099があ
げられる。これはセンター入りチューインガムにおい
て、センターである香味液の香味がガムベースへ移行、
消失するのを防ぐ技術である。香料を粉末化後さらにコ
ーティングする技術としてはたとえば特開平4−293
454があげられる。これは粉末化後さらに硬化油でコ
ーティングする技術である。本発明にかかる粉末香料の
粉末化基材には水溶性ヘミセルロースを用いるが、水溶
性ヘミセルロースを用いた技術としては、たとえば大豆
由来のものを単独でガムベースに用いた技術がある(特
開平4−197138)。
【0003】ゼラチンを用い、カプセルを調製し、その
内部に香料等を包含させ、カプセルが破れることで香料
等が放出され、したがって、カプセルが残る限り、香料
等の風味、効果等が持続するという技術が知られてい
る。また、香料、甘味料を含む飲食品にゼラチンを添加
して飲食品の風味を改良する方法が知られている。しか
し、粉末香料においては次の3段階における香料の減
少、劣化が以前からの課題であり、十分な解決策は見い
だされていなかった。 1.粉末香料の製造時での香料の減少、劣化。 2.粉末香料を保管している間の香料の減少、劣化。 3.粉末香料を食品等に応用した場合の該食品等に含ま
れる粉末香料の香料の減少、劣化。 また、粉末香料を直接あるいは間接に口に入れた場合の
香味の持続性の改良も以前からの課題であり、十分な解
決策は見いだされていなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は次の1〜3の
課題を解決した粉末香料の製造法も提供することを目的
とする。 粉末香料の製造時において、香料の残存率を高め、ま
た、香料の劣化を抑制すること。 粉末香料の保管中での経時変化による香料の消失、減
少を抑制すること。 粉末香料を食品等に応用した場合の該食品等に含まれ
る粉末香料の香料の減少、劣化を抑制すること。 粉末香料を直接、あるいは間接に口に入れた場合の香
味を制御すること。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、香料を水
溶性ヘミセルロースと水溶性高分子多糖類を粉末化基材
とし、粉末化することで上記課題を解決できることを発
見し、発明に至った。粉末化の方法は、水溶性ヘミセル
ロースと水溶性高分子多糖類と水と、必要に応じデキス
トリン等の賦形剤を加え均一に溶解した中に、香料と必
要に応じ食用油脂等を加え均質化した後、乾燥させて粉
末化させればよい。乾燥の方法は、特に限定されること
なく、噴霧乾燥法、凍結乾燥法、真空乾燥法、遠赤外線
乾燥法などを用いることができる。また、本発明におい
て水溶性ヘミセルロースは大豆、オカラ、トウモロコ
シ、米糠等の穀類、豆類由来のものなどでよく、特開平
3−67595、特開平4−185681、特公昭60
−54321、特開平1−62303、特開平3−14
802などで開示されている水溶性ヘミセルロースを用
いることができる。
【0006】水溶性高分子多糖類は特にガッティガム、
ジェランガム、ペクチン、キサンタンガム、カラギナ
ン、アラビアガム、トラガントガム、カラヤガム、カル
ボキシメチルセルロース(以下CMCと呼ぶ)、アルギ
ン酸塩、アルギン酸誘導体、その他から選ばれる酸性水
溶性高分子多糖類または、グァーガム、ローカストビー
ンガム、タラガム、タマリンド種子多糖類、寒天、その
他の中性水溶性高分子多糖類などの1種または2種以上
が好ましく、これらは一般に市販されているものを用い
ることができる。水溶性ヘミセルロースと水溶性高分子
多糖類の混合比率は、特に限定はないが、いずれか一方
が過剰になると本発明の目的である製造時、保管中等で
の香料の減少、劣化の抑制の度合いが低くなり、粉末香
料を口に入れた場合の香味の持続性の度合いも低くなる
ため、水溶性ヘミセルロース:水溶性高分子多糖類=
1:10〜10:1(重量基準)が好ましい。
【0007】香料を粉末化する際には必要に応じ賦形剤
としてデキストリンなどを加えることもできる。また食
用油脂等も加えることができる。さらに調味料や有機
酸、色素なども自由に加えられる。本発明に係る粉末香
料により、製造時での香料の減少、劣化が抑制され、保
管中での経時変化における香料の消失、減少が抑制さ
れ、さらに、粉末香料を食品等に応用した場合の該食品
等に含まれる粉末香料の香料の減少、劣化を抑制するこ
とができるようになった。同時に、本発明に係る粉末香
料は直接あるいは間接に口に入れた場合に、持続性のあ
る香味を示すことがわかった。
【0008】
【実施例】以下実施例により本発明を詳細に説明する
が、実施例は本発明を説明するためのものであり本発明
を制限するものではない。 実施例1 まず桜のチップを用い定法によりくん液を得た。次に以
下の処方でくん液の粉末香料を調製した。 くん液 0.2g 食用油脂 5g デキストリン 75g ソヤファイブとガッティガムの2:1混合物 20g 水 200g 合計 300g
(固形分100g)
【0009】まずデキストリンと大豆由来水溶性ヘミセ
ルロース(ソヤファイブ、不二製油社製)、ガッティガ
ムの2:1混合物、水を混合し85℃に加熱し30分間
攪拌しながら溶解させた。次にくん液と食用油脂を加
え、70℃に調整し、ホモジナイザで180kg/cm
2の条件で均質化した後、スプレードライヤーで噴霧乾
燥させてくん液の粉末香料を得た(以下粉末香料1と呼
ぶ)。なおガッティガムは市販品を用いた。
【0010】実施例2 以下の処方でくん液の粉末香料を調製した。 くん液 0.2g 食用油脂 5g デキストリン 75g ソヤファイブとガッティガムの1:1混合物 20g 水 200g 合計 300g
(固形分100g)
【0011】まずデキストリンとソヤファイブ、ガッテ
ィガムの1:1混合物、水を混合し85℃に加熱し30
分間攪拌しながら溶解させた。次にくん液と食用油脂を
加え、70℃に調整し、ホモジナイザで180kg/c
m2の条件で均質化した後、スプレードライヤーで噴霧
乾燥させてくん液の粉末香料を得た(以下粉末香料2と
呼ぶ)。なおガッティガムは実施例1と同じ市販品を用
いた。
【0012】実施例3 以下の処方でくん液の粉末香料を調製した。 くん液 0.2g 食用油脂 5g デキストリン 75g ソヤファイブとガッティガムの5:1混合物 20g 水 200g 合計 300g(固
形分100g)
【0013】まずデキストリンとソヤファイブ、ガッテ
ィガムの5:1混合物、水を混合し85℃に加熱し30
分間攪拌しながら溶解させた。次にくん液と食用油脂を
加え、70℃に調整し、ホモジナイザで180kg/c
m2の条件で均質化した後、スプレードライヤーで噴霧
乾燥させてくん液の粉末香料を得た(以下粉末香料3と
呼ぶ)。なおガッティガムは実施例1と同じ市販品を用
いた。
【0014】実施例4 実施例1、2、3で得られた粉末香料を等量ずつ粉体混
合し均一にし、粉末香料を得た(以下粉末香料4と呼
ぶ)。 実施例5 以下の処方でくん液の粉末香料を調製した。 くん液 0.2g 食用油脂 5g デキストリン 75g ソヤファイブ 20g 水 200g 合計 300g(固形分100
g)
【0015】まずデキストリン、ソヤファイブ、水を混
合し85℃に加熱し30分間攪拌しながら溶解させた。
次にくん液と食用油脂を加え、70℃に調整し、ホモジ
ナイザで180kg/cm2の条件で均質化した後、ス
プレードライヤーで噴霧乾燥させてくん液の粉末香料を
得た(以下対照品1と呼ぶ)。なおソヤファイブは実施
例1と同じ市販品を用いた。こうして得られた粉末香料
と実施例1、2、3で得られた粉末香料とを等量ずつ粉
体混合し均一にし、粉末香料を得た(以下粉末香料5と
呼ぶ)。
【0016】実験例1 以下の処方でくん液の粉末香料を調製した。 くん液 0.2g 食用油脂 5g デキストリン 75g ガッティガム 20g 水 200g 合計 300g(固形分100
g)
【0017】まずデキストリン、ガッティガム、水を混
合し85℃に加熱し30分間攪拌しながら溶解させた。
次にくん液と食用油脂を加え、70℃に調整し、ホモジ
ナイザで180kg/cm2の条件で均質化した後、ス
プレードライヤーで噴霧乾燥させてくん液の粉末香料を
得た(以下対照品2と呼ぶ)。なおガッティガムは実施
例1と同じ市販品を用いた。次にイカの足と頭および内
蔵を除いたものを天日で1週間乾燥させたもの(以下乾
燥イカと呼ぶ)を5%砂糖液につけ、軽く水切りをした
後これに実施例1〜5で得られた粉末香料1〜5と実施
例5および上記で得られた対照品1〜2をそれぞれまぶ
し、40℃で30分間乾燥させ、一夜室温で放置し、翌
日30名のパネラーに100秒間噛んでもらい、香味の
評価をした。表1に評価値の平均値を記号によって示
す。結果は対照品1〜2に比べ粉末香料1〜3は明らか
に香味の出方が遅くなり、粉末香料4は粉末香料1〜3
を合計した香味の出方を示すことが認められた。また粉
末香料5は噛みはじめから安定した持続した香味を示す
ことが認められた。
【0018】
【表1】
【0019】凡例 +++ : 香味がよくでている ++ : 香味がでている + : 香味が感じられる ± : 香味がわずかに感じられる − : 香味はほとんど感じられない
【0020】実施例6 以下の処方でl−メントールの粉末香料を調製した。 l−メントール 25g 食用油脂 5g デキストリン 50g ソヤファイブとガッティガムの10:1混合物 20g 水 200g 合計 300g
(固形分100g)
【0021】まずデキストリンとソヤファイブ、ガッテ
ィガムの10:1混合物、水を混合し85℃に加熱し3
0分間攪拌しながら溶解させた。次にl−メントールと
食用油脂を加え、70℃に調整し、ホモジナイザで18
0kg/cm2の条件で均質化した後、スプレードライ
ヤーで噴霧乾燥させてl−メントールの粉末香料を得た
(以下粉末香料6と呼ぶ)。なおガッティガムは実施例
1と同じ市販品を用いた。
【0022】実施例7 以下の処方でl−メントールの粉末香料を調製した。 l−メントール 25g 食用油脂 5g デキストリン 50g ソヤファイブとガッティガムの1:2混合物 20g 水 200g 合計 300g(固形
分100g)
【0023】まずデキストリンとソヤファイブ、ガッテ
ィガムの1:2混合物、水を混合し85℃に加熱し30
分間攪拌しながら溶解させた。次にl−メントールと食
用油脂を加え、70℃に調整し、ホモジナイザで180
kg/cm2の条件で均質化した後、スプレードライヤ
ーで噴霧乾燥させてl−メントールの粉末香料を得た
(以下粉末香料7と呼ぶ)。なおガッティガムは実施例
1と同じ市販品を用いた。
【0024】実施例8 以下の処方でl−メントールの粉末香料を調製した。 l−メントール 25g 食用油脂 5g デキストリン 50g ソヤファイブとガッティガムの1:5混合物 20g 水 200g 合計 300g
(固形分100g)
【0025】まずデキストリンとソヤファイブ、ガッテ
ィガムの1:5混合物、水を混合し85℃に加熱し30
分間攪拌しながら溶解させた。次にl−メントールと食
用油脂を加え、70℃に調整し、ホモジナイザで180
kg/cm2の条件で均質化した後、スプレードライヤ
ーで噴霧乾燥させてl−メントールの粉末香料を得た
(以下粉末香料8と呼ぶ)。なおガッティガムは実施例
1と同じ市販品を用いた。
【0026】実施例9 以下の処方でl−メントールの粉末香料を調製した。 l−メントール 25g 食用油脂 5g デキストリン 50g ソヤファイブとガッティガムの1:10混合物 20g 水 200g 合計 300g
(固形分100g)
【0027】まずデキストリンとソヤファイブ、ガッテ
ィガムの1:10混合物、水を混合し85℃に加熱し3
0分間攪拌しながら溶解させた。次にl−メントールと
食用油脂を加え、70℃に調整し、ホモジナイザで18
0kg/cm2の条件で均質化した後、スプレードライ
ヤーで噴霧乾燥させてl−メントールの粉末香料を得た
(以下粉末香料9と呼ぶ)。なおガッティガムは実施例
1と同じ市販品を用いた。
【0028】実験例2 以下の処方で練り歯磨きを調整した。 安息香酸ナトリウム 1g サッカリンナトリウム 1g イオン交換水 156g D−ソルビット 120g グリセリン 150g ラウリル硫酸ナトリウム 20g 無水ケイ酸 20g 二酸化チタン 2g 粉末香料1〜3,6〜9 30g 炭酸カルシウム 500g 合計 1000g
【0029】まず、安息香酸ナトリウムとサッカリンナ
トリウムをイオン交換水に溶解し、別にグリセリンを加
温(65〜70℃)したものの中に添加してよく混合
後、ラウリル酸ナトリウムを添加し溶解してからニーダ
ーに移し、残りの原料を加えてよく混合する。上記の練
り歯磨きで、30名のパネラーに5分間歯を磨いてもら
い、香味発現および香味の官能評価をみた。結果を表2
に示す。
【0030】
【表2】
【0031】 香味の強さ 香味の持続性 ◎>○>△>× ◎>○>△>× 強い←→弱い 持続する←→持続しない
【0032】実施例10 以下の処方でオレンジオイルの粉末香料を調製した。 オレンジオイル 60g 食用油脂 5g デキストリン 15g ソヤファイブとガッティガムの10:1混合物 20g 水 200g 合計 300g
(固形分100g)
【0033】まずデキストリンとソヤファイブ、ガッテ
ィガムの10:1混合物、水を混合し85℃に加熱し3
0分間攪拌しながら溶解させた。次にオレンジオイルと
食用油脂を加え、70℃に調整し、ホモジナイザで18
0kg/cm2の条件で均質化した後、スプレードライ
ヤーで噴霧乾燥させてオレンジオイルの粉末香料を得た
(以下粉末香料10と呼ぶ)。なおガッティガムは市販
品を用いた。
【0034】実施例11 実施例10と同様の方法で、ソヤファイブとガッティガ
ムの混合物だけが水溶性ヘミセルロースとガッティガム
の比率が5:1のものにかえた粉末香料を調製した(以
下粉末香料11と呼ぶ)。
【0035】実施例12 実施例10と同様の方法で、ソヤファイブとガッティガ
ムの混合物だけが水溶性ヘミセルロースとガッティガム
の比率が1:1のものにかえた粉末香料を調製した(以
下粉末香料12と呼ぶ)。
【0036】実施例13 実施例10と同様の方法で、ソヤファイブとガッティガ
ムの混合物だけが水溶性ヘミセルロースとガッティガム
の比率が1:5のものにかえた粉末香料を調製した(以
下粉末香料13と呼ぶ)。
【0037】実施例14 実施例10と同様の方法で、ソヤファイブとガッティガ
ムの混合物だけが水溶性ヘミセルロースとガッティガム
の比率が1:10のものにかえた粉末香料を調製した
(以下粉末香料14と呼ぶ)。
【0038】実験例3 以下の処方でオレンジオイルl−メントールの粉末香料
を調製した。 オレンジオイル 60g 食用油脂 5g デキストリン 15g アラビアガム 20g 水 200g 合計 300g(固形分100
g)
【0039】まずデキストリンとアラビアガム、水を混
合し85℃に加熱し30分間攪拌しながら溶解させた。
次にアラビアガムと食用油脂を加え、70℃に調整し、
ホモジナイザで180kg/cm2の条件で均質化した
後、スプレードライヤーで噴霧乾燥させてアラビアガム
の粉末香料を得た(以下対照品3と呼ぶ)。実施例10
〜14で得られた粉末香料10〜14と上記参考品1と
を、製造直後、製造後40℃で1 月保管後、製造後4
0℃で3カ月保管後にそれぞれ1000倍容の水に希釈
し、30名のパネラーに香味を官能評価してもらった。
官能評価は製造直後の粉末香料10の香味の残存度を1
0とし、これを基準として1〜10の10段階で評価す
る方法をとった。その結果を表3に示す。結果はアラビ
アガムを用いた通常の粉末香料に比べ、本発明に係る粉
末香料は製造工程を通しての香料の残存率が高く、経時
変化での香料の残存率も高くなることが示された。
【0040】
【表3】
【0041】香味の強さ ◎>○>△>× 強い←→弱い
【0042】実施例15 以下の処方で1−メントールの粉末香料を調製した。 1−メントール 25
g 食用油脂 5g デキストリン 50g ソヤファイブ、グァーガム、ペクチンの5:1:1混合
物 20g 水 200g 合計 300g
(固形分100g)
【0043】まずデキストリンとソヤファイブ、グァー
ガム、ペクチンの5:1:1混合物、水を混ぜて85℃
に加熱し30分間攪拌しながら溶解された。次に1−メ
ントールと食用油脂を加え、70℃に調製し、ホモジナ
イザで180kg/cm2の条件で均質化した後、スプ
レードライヤーで噴霧乾燥させて1−メントールの粉末
香料を得た。(以下粉末香料15と呼ぶ)。なお、グァ
ーガム、ペクチンは市販品を用いた。
【0044】実験例4 実施例15と同じ処方、調製法でソヤファイブ、グァー
ガム、ペクチンの5:1:1の混合物の代わりにアラビ
アガムのみを用いて調製した。(以下対照品4と呼
ぶ)。粉末香料15と対照品4とを20名のパネラーを
用い製造直後、製造後40℃にて1カ月、および3カ月
保管後に1000倍容の水で希釈し、また製造後チュー
インガムのガムベースに練りこんで半年間保管後に3分
間かんでもらって、官能評価をした。その結果を表4に
示す。香味の強さは対照品と比べて製造直後から明らか
に強い香味を示し、香料の残存率がより高いことがわか
った。40℃での保管でも対照品に比べ香料がよく残存
しよい香味を保持していることがわかった。また香味の
持続性は対照品では認められず、本発明品は持続性を示
すことが明らかになった。
【0045】
【表4】
【0046】実施例16 以下の処方でレモンオイルの粉末香料を調製した。 レモンオイル 60g 食用油脂 5g デキストリン 15g ソヤファイブ、カラギナン、タマリンド種子多糖類の
2:1:4混合物 20g 水 200g 合計 300g(固形分1
00g)
【0047】まず、デキストリンとソヤファイブ、カラ
ギナン、タマリンド種子多糖類2:1:4混合物、水を
混合し85℃に加熱し30分間攪拌しながら溶解させ
た。次にレモンオイルと食用油脂を加え、70℃に調製
し、ホモジナイザで180kg/cm2の条件で均質化
した後、スプレードライヤーで噴霧乾燥させてレモンオ
イルの粉末香料を得た。(以下粉末香料16と呼ぶ)な
お、カラギナン、タマリンド種子多糖類は市販品を用い
た。
【0048】実験例5 実施例16と同じ処方、調製法でソヤファイブ、カラギ
ナン、タマリンド種子多糖類の2:1:4混合物の代わ
りにアラビアガムのみを用いて調製した(以下対照品5
と呼ぶ)。粉末香料16と対照品5とを20名のパネラ
ーを用い製造直後、製造後40℃にて1カ月、および3
カ月保管後に1000倍容の水で希釈し、また製造後チ
ューインガムのガムベースに練りこんで半年間保管後に
3分間かんでもらって、官能評価をした。その結果を表
5に示す。香味の強さは対照品、従来品と比べて製造直
後から明らかに強い香味を示し、香料の残存率がより高
いことがわかった。40℃での保管でも対照品、従来品
に比べ香料がよく残存しよい香味を保持していることが
わかった。また香味の持続性は対照品では認められず、
本発明品は持続性を示すことが明らかになった。
【0049】
【表5】
【0050】以下の処方でレモンオイルの粉末香料を調
製した。 レモンオイル 60g 食用油脂 5g デキストリン 15g ソヤファイブ、トラガントガム、CMCの3:4:5混合物 20g 水 200g 合計 300g(固形分100g)
【0051】まず、デキストリンとソヤファイブ、トラ
ガントガム、CMCの3:4:5混合物、水を混合し8
5℃に加熱し30分間攪拌しながら溶解させた。次にレ
モンオイルと食用油脂を加え、70℃に調製し、ホモジ
ナイザで180kg/cm2の条件で均質化した後、ス
プレードライヤーで噴霧乾燥させてレモンオイルの粉末
香料を得た。(以下本発明品6と呼ぶ)なお、トラガン
トガム、CMCは市販品を用いた。
【0052】実験例6 実施例17と同じ処方、調製法でソヤファイブ、トラガ
ントガム、CMCの3:4:5混合物の代わりにアラビ
アガムのみを用いて調製した(以下対照品6と呼ぶ)。
粉末香料17と対照品6とを20名のパネラーを用い製
造直後、製造後40℃にて1カ月、および3カ月保管後
に1000倍容の水で希釈し、また製造後チューインガ
ムのガムベースに練りこんで半年間保管後に3分間かん
でもらって、官能評価をした。その結果を表6に示す。
香味の強さは対照品、従来品と比べて製造直後から明ら
かに強い香味を示し、香料の残存率がより高いことがわ
かった。40℃での保管でも対照品、従来品に比べ香料
がよく残存しよい香味を保持していることがわかった。
また香味の持続性は対照品では認められず、本発明品は
持続性を示すことが明らかになった。
【0053】
【表6】
【0054】実施例18 以下の処方でレモンオイルの粉末香料を調製した。 オレンジオイル 60g 食用油脂 5g デキストリン 15g ソヤファイブ、キサンタンガム、タマリンド種子多糖類
の2:1:4混合物 20g 水 200g 合計 300g(固形分
100g)
【0055】まず、デキストリン、ソヤファイブ、キサ
ンタンガム、タマリンド種子多糖類2:1:4混合物、
水を混合し85℃に加熱し30分間攪拌しながら溶解さ
せた。次にオレンジオイルと食用油脂を加え、70℃に
調製し、ホモジナイザで180kg/cm2の条件で均
質化した後、スプレードライヤーで噴霧乾燥させてレモ
ンオイルの粉末香料を得た。(以下粉末香料16と呼
ぶ)なお、キサンタンガム、タマリンド種子多糖類は市
販品を用いた。
【0056】実験例7 実施例18と同じ処方、調製法でソヤファイブ、キサン
タンガム、タマリンド種子多糖類の2:1:4混合物の
代わりにアラビアガムのみを用いて調製した(以下対照
品7と呼ぶ)。粉末香料18と対照品7を下記の錠菓で
検討した。 (顆粒) 含水結晶ぶどう糖 913.5g ダイエタリーファイバー 50.0g コーンスターチ 20.0g クエン酸(結晶) 15.0g 色素 1.5g 合計 1000.0g
【0057】配合のまま粉体混合し、φ1.0〜φ1.
5mmのスクリーンで造粒し、60℃40〜50分間乾
燥し水分を補正して顆粒を作る。尚、造粒時に清水10
%とアラビアガム30%水溶液4%を使用。 (打錠) 上記顆粒 980g タルク 5g しょ糖脂肪酸エステル 5g 粉末香料18or対照品6 10g 上記の配合で打錠する。20名のパネラーを用い製造直
後、1日後官能評価をした。その結果を表7に示す。香
味の強さは対照品、従来品と比べて製造直後から明らか
に強い香味を示し、香料の残存率がより高いことがわか
った。また香味の持続性は対照品では認められず、本発
明品は持続性を示すことが明らかになった。
【0058】
【表7】
【0059】実施例19 以下の処方でレモンオイルの粉末香料を調製した。 とうがらしエキス 60g 食用油脂 5g デキストリン 15g ソヤファイブ、キサンタンガムの2:1混合物 20g 水 200g 合計 300g
(固形分100g)
【0060】まず、デキストリン、ソヤファイブ、キサ
ンタンガム2:1混合物、水を混合し85℃に加熱し3
0分間攪拌しながら溶解させた。次にオレンジオイルと
食用油脂を加え、70℃に調製し、ホモジナイザで18
0kg/cm2の条件で均質化した後、スプレードライ
ヤーで噴霧乾燥させてレモンオイルの粉末香料を得た。
(以下粉末香料19と呼ぶ)なお、キサンタンガムは市
販品を用いた。
【0061】実験例8 実施例19と同じ処方、調製法でソヤファイブ、キサン
タンガムの2:1混合物の代わりにアラビアガムのみを
用いて調製した(以下対照品8と呼ぶ)。調味料液に漬
けたイカの一夜干しに粉末香料19,対照品8を同じ量
だけ振りかけたものを、20名のパネラーを用いて官能
検査した結果、香味の強さは対照品と比べて製造直後か
ら明らかに強い香味を示し、香料の残存率がより高いこ
とがわかった。また香味の持続性は対照品では認められ
ず、本発明品は持続性を示すことが明らかになった。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水溶性ヘミセルロースと水溶性高分子多
    糖類を含むことを特徴とする粉末香料の製造法。
  2. 【請求項2】 水溶性高分子多糖類が、ガッティガム、
    ジェランガム、ペクチン、キサンタンガム、カラギナ
    ン、トラガントガム、カラヤガム、カルボキシメチルセ
    ルロース、アルギン酸塩、アルギン酸誘導体、その他か
    ら選ばれる酸性水溶性高分子多糖類及びグァーガム、ロ
    ーカストビーンガム、タラガム、タマリンド種子多糖
    類、寒天、その他から選ばれる中性水溶性高分子多糖類
    などの1種または2種以上である請求項1記載の粉末香
    料の製造法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の粉末香料から選ばれる1
    種または2種以上の組合せを含む粉末香料の製造法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009534050A (ja) * 2006-04-24 2009-09-24 リケビー・クリナル・エービー 香味放出材料および様々な食品におけるその使用
JPWO2015092939A1 (ja) * 2013-12-20 2017-03-16 株式会社ネーゼコーポレーション ゲル状洗浄料の製造方法

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