JPH07101591A - 自動原稿送り装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 記録された用紙上の画像の原稿移動方向の倍
率を等しくする。 【構成】 搬送ローラ２と排出ローラ３との間に、原稿
を読取る原稿読取り部４を設けた自動原稿送り装置であ
って、搬送ローラから画像読取り部を介して排出ローラ
に原稿を移動させながら原稿画像を読取る際に、原稿前
端が排出ローラに入ったとき、また原稿後端が搬送ロー
ラから出たときに、それが負荷変動となってローラの回
転速度が僅かに変化する。このとき、検出部９は排出ロ
ーラの回転速度を検知し、この検出値を制御部１０に入
力する。制御部は搬送ローラの回転速度の低下または上
昇に応じて搬送ローラの駆動系１１を制御し、搬送ロー
ラと排出ローラの回転速度を同一にする。したがって、
原稿読取り中に原稿移動速度に変動が生じることがなく
なり、読取り画像の倍率変化を抑えることができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、画像形成装置に用いら
れる自動原稿送り装置に係り、特に原稿移動により画像
を読取る方式の自動原稿送り装置に於ける原稿の移動速
度を安定化させるためのローラの駆動制御を行うように
した自動原稿送り装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、原稿移動中に画像を読取る画像形
成装置に用いられる自動原稿送り装置において、原稿移
動中の振動を防止したり、原稿先端検知によるスキュー
やしわを防止したりするため、原稿の移動速度を安定化
させており、また排出ローラにより原稿を引っ張ること
によって挙動を安定化させるなどの工夫がなされてい
る。この種の技術は、例えば特開昭５５−６５９６５
号、実開昭５９−７１２３５号、実開昭６１−６５０４
２号等に提案されている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかし、原稿の移動速
度が変動すると原稿の移動方向に倍率変化が起り、記録
される画像に影響が現れる。すなわち、原稿が搬送ロー
ラ、画像読取り部を経て排出ローラに入る前と、原稿が
排出ローラに入った後では、それぞれのローラの負荷が
変化して画像読取り部における原稿移動速度が微妙に異
なる。また原稿の後端が搬送ローラを出ると、原稿は排
出ローラのみで移動されるため、その前後で原稿の移動
速度に変化を生ずる。記録された用紙上の画像における
原稿移動方向の倍率が部分的に差を生じる等の問題点が
あった。本発明の目的は、記録された用紙上の画像の原
稿移動方向の倍率を等しくすることができる自動原稿送
り装置を提供することにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明は互いに圧接される駆動ローラ及び対向ロー
ラからなる導入側搬送ローラと、同様に駆動ローラと対
向ローラからなる導出側搬送ローラを有し、前記導入側
搬送ローラと導出側搬送ローラとの間に、原稿を読取る
原稿読取り部を設けた自動原稿送り装置において、前記
導入側搬送ローラおよび／または導出側搬送ローラの回
転速度を検出する回転速度検出手段と、前記回転速度検
出手段からの検出値に基づいて前記導入側搬送ローラお
よび／または導出側搬送ローラの回転速度を制御する制
御手段とを備えた構成にある。

【０００５】

【作用】原稿が導入側搬送ローラに搬送されると、導入
側搬送ローラは原稿を等速度で画像読取り部を介して導
出側搬送ローラに送る。この導出側ローラに原稿が入る
と、それが負荷となってローラの回転速度が僅かに低下
する。このとき、回転速度検出手段は導入側搬送ローラ
および／または導出側搬送ローラの回転速度を検知し、
制御手段に送る。制御手段はローラの回転速度の低下ま
たは上昇に応じてローラ駆動系を制御し、導入側搬送ロ
ーラと導出側搬送ローラの回転速度を同一にする。した
がって、原稿読取り中に原稿移動速度に変動が生じるこ
とがなくなり、読取り画像の倍率変化を抑えることがで
きる。

【０００６】

【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図１は本発明の自動原稿送り装置の概略構成を示
す。自動原稿送り装置は、図示を省略した画像形成装置
の本体上に装備され、本体側に設けられた原稿読取り部
に一致させて原稿移動機構が設けられている。自動原稿
送り装置には原稿の読取り面とは反対側の面に摺接する
バックプラテン１が配備されており、原稿の搬送方向に
対してバックプラテン１の上流側に互いに圧接される駆
動ローラ及び対向ローラからなる導入側搬送ローラ２
（以下搬送ローラと記す）を、また下流側に導入側搬送
ローラと同様の駆動ローラ及び対向ローラからなる導出
側ローラ３（以下排出ローラと記す）がそれぞれ配置さ
れている。原稿載置台側には、リタードロール６と搬送
ベルト７が配備されており、原稿束８から原稿を１枚づ
づさばいて搬送ローラ２に給送する。

【０００７】バックプラテン１に対向して、本体側には
プラテンガラス５が設けられており、このプラテンガラ
ス５を挟んで、バックプラテンと対向した本体内部には
固定の画像読取り部４が配備されている。原稿読取り部
を移動する原稿の搬送速度を一定にするために、本実施
例では排出ローラの回転速度の変化を検出し、この回転
速度信号に基づいて搬送ローラの速度制御を行う。搬送
ローラ駆動制御部は、排出ローラ３の回転速度を検出す
る回転速度検出部９、この回転速度検出部９からの回転
速度信号に基づいて駆動系への制御信号を生成する制御
部１０、および制御部１１からの制御信号に基づいて搬
送ローラの駆動を行う駆動系１１からなっている。

【０００８】回転速度検出部９は、例えばエンコーダが
用いられる。制御部１０には、排出ローラ３の回転速度
に対する搬送ローラの回転速度、すなわち搬送ローラの
制御量を求める演算式がプログラムされており、検出値
から搬送ローラの制御量が直ちに演算され、制御信号と
して駆動系に出力されるように構成されている。原稿が
搬送ローラ２に搬送されると、搬送ローラは原稿を等速
度で、バックブラテン１とプラテンガラス５との間を通
して排出ローラ３に送る。排出ローラ３に原稿が入る
と、原稿読取り部４が原稿画像の読取りを開始する。こ
の排出ローラ３に原稿がニップされたとき、それが負荷
となってローラの回転速度が僅かに低下する。このとき
の排出ローラの回転速度を検出部９で検知し、制御部１
０がローラの回転速度の低下に応じた増速指令を駆動系
１１に発する。すると、直ちに駆動系はローラの回転速
度を上昇させて、搬送ローラと排出ローラの回転速度を
同じにして、原稿移動速度の低下を抑える。

【０００９】このようにして原稿が搬送ローラと排出ロ
ーラによって移動されている間は、予め定めた速度で移
動される。その後、原稿の後端が搬送ローラから出る
と、排出ローラ側の負荷が軽くなるので、ローラの回転
速度が上昇し、原稿移動速度が速くなる。これを検出部
が検知し、制御部がローラの回転速度の上昇に応じた減
速指令を駆動系に発する。すると、直ちに駆動系はロー
ラの回転速度を下げ、搬送ローラと排出ローラの回転速
度を同じにして、原稿の移動速度を一定にする。本実施
例では、排出ローラの回転速度を検出して搬送ローラの
駆動系を制御するものを説明したが、排出ローラおよび
搬送ローラ、または搬送ローラの回転速度を検出して排
出ローラおよび／または搬送ローラの駆動系を制御する
ようにしても同様の作用効果が得られる。

【００１０】

【発明の効果】上述のように、本発明によれば、原稿移
動中の速度変動が解消されるため、画像読取り中の原稿
移動速度が安定し、原稿移動方向の倍率性能が向上す
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明に係る自動原稿送り装置のシステム構
成図である。

【符号の説明】

１…バックプラテン、２…導入側搬送ローラ、３…導出
側搬送ローラ、４…画像読取り部、５…プラテンガラ
ス、６…リタードロール、７…搬送ベルト、８…原稿
束、９…検出部、１０…制御部、１１…駆動系

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 互いに圧接される駆動ローラ及び対向ロ
   ーラからなる導入側搬送ローラと、同様に駆動ローラと
   対向ローラからなる導出側搬送ローラを有し、前記導入
   側搬送ローラと導出側搬送ローラとの間に、原稿を読取
   る原稿読取り部を設けた自動原稿送り装置において、 前記導入側搬送ローラおよび／または導出側搬送ローラ
   の回転速度を検出する回転速度検出手段と、 前記回転速度検出手段からの検出値に基づいて前記導入
   側搬送ローラおよび／または導出側搬送ローラの回転速
   度を制御する制御手段と、を備えていることを特徴とす
   る自動原稿送り装置。