JPH07101116B2

JPH07101116B2 - 空気調和機

Info

Publication number: JPH07101116B2
Application number: JP6176932A
Authority: JP
Inventors: 剛保小川
Original assignee: Mitsubishi Electric Corp
Current assignee: Mitsubishi Electric Corp
Priority date: 1994-07-28
Filing date: 1994-07-28
Publication date: 1995-11-01
Anticipated expiration: 2010-11-01
Also published as: JPH0771789A

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、室外空気と室内空気と
を熱交換させる全熱交換器ユニットによる外気処理機能
を備えてなる空気調和機の改良に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来のこの種の空気調和機は、例えば実
開昭６０−１０８９２７号公報等に示されるような構成
とされていた。これを図４および図５を用いて簡単に説
明すると、図中符号１は空気調和機本体で、その内部に
は室外空気を室内に吸入する給気路Ａと室内空気を室外
に排出する排気路Ｂとが形成され、かつこれら給気路Ａ
と排気路Ｂとが交差する部分にはそれぞれを流通する室
外空気と室内空気とを熱交換させることで外気処理を行
う全熱交換器ユニット２が設けられている。

【０００３】前記給気路Ａは、図４に示されるように、
室外空気吸込口３、吸い込まれた室外空気中に含まれる
塵埃を取り除くための高性能フィルタ４、前記全熱交換
器ユニット２、さらに室外空気を吸込み室内に放出する
ための送風機５ａ、冷却媒体または加熱媒体と空気とを
熱交換する冷却・加熱用熱交換器６、暖房時に前記熱交
換器６を通過した空気を加湿するように気流に対向して
水の微粒子を放出する加湿器７および冷房時に熱交換器
６の結露水などを受けるドレンパン８、処理された外気
（室外空気）を室内へ放出するための室外空気吹出口９
によって構成されている。一方、前記排気路Ｂは、室内
空気吸込口１０、吸い込まれた室内空気中の塵埃を除去
する中性能フィルタ１１、前記全熱交換器ユニット２、
室内空気を吸込み室外へ放出するための送風機５ｂ、室
内空気吹出口１２によって構成されている。

【０００４】そして、このような構成による空気調和機
本体１は、図５に示されるように、天井パネル１３上方
の天井裏に埋込み設置されており、またこの天井パネル
１３には室内空気吸込グリル１４が取付けられ、かつこ
の吸込グリル１４と前記本体１側の室内空気吸込口１０
との間にはダクト１５が配設され、室内空気を前記本体
１側の排気路Ｂに吸込んで給送し得るように構成されて
いる。

【０００５】一方、前記本体１の給気路Ａを構成する室
外空気吹出口９にはダクト１６が接続され、このダクト
１６は前記本体１とは別に設置された複数台の個別冷暖
房機１７とそれぞれ分岐管１６ａを介して接続され、室
外空気を各個別冷暖房機１７側に給送し得るように構成
されている。なお、図中１８は室内、外を画成する外壁
である。

【０００６】このような構成において、外気（室外空
気）は室外空気吸込口３から本体１内に吸い込まれ、高
性能フィルタ４にて除塵され、全熱交換器ユニット２に
流入し、一方室内空気は室内空気吸込グリル１４から吸
込まれ、ダクト１５、室内空気吸込口１０を通って本体
１に吸い込まれ、中性能フィルタ１１にて除塵され全熱
交換器ユニット２に流入し、ここで前記室外空気と室内
空気とが熱交換される。

【０００７】そして、室内空気は送風機５ｂで室内空気
吹出口１２から外壁１８外へ放出される。また、室外空
気は、送風機５ａにより熱交換器６に送込まれ、室内温
度と同温に加熱または冷却され、さらに暖房時には加湿
機７にて加湿された後、室外空気吹出口９からダクト１
６、分岐管１６ａを通って各個別冷暖房機１７に入り、
冷却または加熱された状態でそれぞれの吸排パネル１７
ａから室内に放出されるものであった。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たような従来の空気調和機１では、空気調和に必要な取
入れ外気の処理は行えるものの、室内の冷、暖房までは
不可能なために、前記空気調和機の本体１とは別個に複
数台の個別冷暖房機１７を取付けることが必要で、これ
によりこれら個別冷暖房機の費用やその取付け工事費、
さらに取付けスペース等によって装置全体のコスト高を
招くものであり、またその取付け工事等も煩雑である等
の問題があった。

【０００９】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
ものであって、外気処理に加えて、冷、暖房処理をも同
時に行える空気調和機を得ることを目的としている。

【００１０】

【課題を解決するための手段】

【００１１】本発明に係る空気調和機は、外気処理と
冷、暖房処理とを同時に可能とするために、全熱交換器
ユニットの室外空気を室内に吸込する給気路の下流側に
連通する、室内空気循環用送風機にて室内空気を循環さ
せるため吸込する第１の室内空気吸込口、を有する吸込
室と、この第１の室内空気吸込口と別個に設けられた第
２の室内空気吸込口を有し、吸込室とは別個に設けられ
た排気路吸込室を設けたものである。また、本発明は吸
込室の室内空気吸入口および排気路吸込室の第２の室内
空気吸込口の近傍にフィルターを設けたものである。

【００１２】

【作用】本発明によれば、室内空気吸込口、室内空気循
環用送風機、冷却・加熱媒体が流通する冷却・加熱用熱
交換器および吹出口からなる循環気路内で室内空気を、
外気処理と平行して循環させる際、吸込室と排気路吸込
室を別個に設けて循環させ、これによって外気処理に加
えて、冷、暖房処理を同時に行えるものである。また、
それぞれの吸込口にフィルタを設けそれぞれの吸込室を
別個にわける。

【００１３】

【実施例】以下、本発明を図面に示した実施例を用いて
詳細に説明する。図１ないし図３は本発明に係る空気調
和機の一実施例を示すものであり、これらの図において
前述した図４および図５と同一または相当する部分には
同一番号を付してその説明は省略する。

【００１４】さて、本発明によれば、前述したような給
気路Ａと排気路Ｂとを備えてなる空気調和機において、
外気処理と冷、暖房処理とを同時に可能とするために、
前記給気路Ａの下流側に連通させて室内空気を循環させ
るための室内空気吸込口２０、吸込まれた室内空気中の
塵埃を除去する高性能フィルタ２１、室内空気循環用送
風機２２、前記冷却または加熱媒体を流通させることで
室内空気および処理された外気を冷却または加熱する熱
交換器６、前記熱交換器６を通過した空気を暖房時に加
湿する加湿器７および前記熱交換器６の冷房時における
結露水などを受けるドレンパン８、室内循環空気と外気
との共通吹出口２３によって構成される循環気路Ｃを設
けるようにしたところに特徴を有している。

【００１５】このような構成において、外気（室内空
気）は室外空気吸込口３から本体１内に吸い込まれ、高
性能フィルタ４にて除塵され、全熱交換器ユニット２に
流入する。また、室内空気は、図３に示される天井パネ
ル１３に取り付けられた室内空気の吸込グリル１４から
吸込まれ、室内空気の吸込口１０およびこの吸込口１０
とは別個に設けられた室内空気吸込口２０を通って本体
１に吸込まれる。そして、吸込口１０から入った室内空
気は、中性能フィルタ１１にて除塵され全熱交換器ユニ
ット２に流入し、ここで室外空気と室内空気とが熱交換
された後、送風機５ｂで室内空気吹出口１２から外壁１
８外へ放出される。

【００１６】一方、室内空気の吸込口１０とは別個に設
けられた室内空気吸込口２０から入った室内空気は、高
性能フィルタ２１により除塵され、送風機２２を通って
熱交換器６に流入する。このとき、前記全熱交換器ユニ
ット２で前記室内空気と熱交換されて処理された外気
（室外空気）も、送風機５ａによりこの熱交換器６に流
入され、ここでこれら室内空気および室外空気は共に冷
却または加熱され、さらに暖房時には加湿器７にて加湿
された後、室内循環空気および外気の共通吹出口２３か
ら、図３に示されるようなダクト１６、その分岐管１６
ａを通って天井パネル１３に設けられた吹出グリル２４
から室内に放出されるものである。

【００１７】したがって、このような構成による本発明
に係る天井埋込形空気調和機によれば、上述した室内空
気吸込口２０、高性能フィルタ２１、室内空気循環用送
風機２２、冷却・加熱媒体が流通することで室内循環空
気および処理された外気を冷却または加熱する熱交換器
６およびその共通吹出口２３からなる循環気路Ｃ内で室
内空気を、外気処理と連通した状態で循環させることに
より、本来の外気処理に加えて、冷、暖房処理をも合わ
せて同時に行えることとなるものである。しかも室内空
気吸込口２０から吸い込んだ室内空気と給気路Ａにて処
理された外気は吸込室にて一緒にはなるが、吸込口１０
から吸い込んだ室内空気を排気路Ｂに流す排気路吸込室
は吸込室からも給気路Ａからも独立している。

【００１８】なお、本発明は上述した実施例構造に限定
されず、天井埋込形空気調和機を構成する各部の形状、
構造等を、適宜変形、変更することは自由で、種々の変
形例が考えられることは容易に理解されよう。

【００１９】

【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る空気
調和機によれば、全熱交換器ユニットの室外空気を室内
に吸込する給器路の下流側に連通する、室内空気循環用
送風機にて室内空気を循環させるため吸込する第１の室
内空気吸込口を有する吸込室と、第１の室内空気吸込口
と別個に設けられた第２の室内空気吸込口を有し、吸込
室とは独立して設けられた排気路吸込室を設けたので、
簡単な構成にもかかわらず、外気処理に加えて冷、暖房
処理を同時に行え、従来のように外気処理用空気調和機
と複数台の個別暖房器とを組合わせることが必要がなく
なるとともに、どのような運転においても室内空気を吸
込する吸込室にて全熱交換器の給気と排気が混合するこ
とがない熱交換効率の高い天井埋込形空気調和機が得ら
れるという効果がある。また、この発明はそれぞれの吸
込口の近傍にフィルターを設け差圧を発生させるように
したので、それぞれ別個の吸込室の独立性が一層得られ
るという効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る空気調和機の一実施例を示す平
面方向から見た要部断面図。

【図２】そのＩＩ−ＩＩ線断面図。

【図３】その天井埋込状態を示す概略構成図。

【図４】従来例を示す要部断面図。

【図５】従来例の天井埋込状態の概略構成図。

【符号の説明】

１空気調和機本体、２全熱交換器、３室外空気吸
込口、４高性能フィルタ、５ａ，５ｂ給、排気用送
風機、６冷却・加熱用熱交換器、７加湿器、８ド
レンパン、９室外空気吹出口、１０室内空気吸込
口、１１中性能フィルタ、１２室内空気吹出口、１
３天井パネル、１４吸込グリル、１６ダクト、１６
ａ分岐管、２０室内空気吸込口、２１高性能フィ
ルタ、２２室内空気循環用送風機、２３室内循環空
気および外気共通吹出口、２４吹出グリル、Ａ給気
路、Ｂ排気路、Ｃ循環気路。

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】室外空気を室内に吸込する給気路と室内
空気を室外に排出する排気路との間に配設され室外空気
と室内空気とを熱交換させる全熱交換器ユニットを備え
てなる空気調和機において、前記給気路における全熱交
換器ユニットの下流側に連通する、室内空気循環用送風
機にて室内空気を循環させるため吸込する第１の室内空
気吸込口を有する吸込室と、前記排気路における全熱交
換器ユニットの上流側に設けられて室内空気を吸込す
る、前記第１の室内空気吸込口とは別個に設けられた第
２の室内空気吸込口を有し、前記吸込室とは別個に設け
られた排気路吸込室と、前記室内空気循環用送風機にて
循環され、冷却・加熱用熱交換器を通して冷却・加熱さ
れた空気を室内へと吹出する吹出口と、を備えたことを特徴とする空気調和機。
【請求項２】前記吸込室の第１の室内空気吸入口およ
び前記排気路吸込室の第２の室内空気吸込口の近傍にそ
れぞれフィルタを設けたことを特徴とする請求項１記載
の空気調和機。