JPH0678825B2 - 天井取付形空気調和装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は室内の冷暖房，換気および排熱回収の３つの
機能を有する天井取付形空気調和装置に関する。

〔従来の技術〕

第５図ないし第９図は従来の熱交換形換気装置内蔵の天
井取付形空気調和装置を示し，図において（１）は本体
ケーシング（Ａ）の一側面に設けた室内空気吸込口，
（２）は内装の加熱，冷却用熱交換器，（３）は室内へ
の給気送風機，（４）は室内空気吹出口，（５）は室内
空気用フイルター，（６）は本体ケーシング（Ａ）の中
央部に設けた排熱回収用熱交換器，（７）は上記給気送
風機（３）の反対側に設けた排気送風機，（８）は本体
ケーシング（Ａ）の反対側の他側面に設けた室外排気吹
出口，（９）はこれに並設された外気吸込口，（10）は
その入口に設けた外気用フイルター，（11）は上記排熱
回収用熱交換器（６）の点検蓋，（12）は上記室内空気
用フイルター（５）および外気用フイルター（10）の点
検蓋，（13）は上記各送風機（３）（７）の点検蓋，
（14）は上記加熱冷却用熱交換器（２）の点検蓋であ
る。

上記構成においてその運転に際しては，室内排気流(イ)
は第７図および第８図に示すように天井面（Ｂ）に設け
た室内吸込グリル（15）から吸込まれて，室内空気吸込
ダクト（16）を通り室内空気吸込口（１）から本体ケー
シング（Ａ）内に吸込まれて室内空気用フイルター
（５）で清浄化されて排熱回収用熱交換器（６）を通つ
て排気送風機（７）により室外排気吹出口（８），排気
ダクト（17），室外吹出グリル（18）を通つて室外へ排
出される。

一方室外からの給気流(ロ)は外壁（19）に設けた室外吸
込グリル（20），外気吸込ダクト（21）を通つて外気吸
込口（９）から本体ケーシング（Ａ）内へ吸込まれて，
外気用フイルター（10）で清浄化された後，排熱回収用
熱交換器（６）により排気流(イ)との間で熱交換された
後，給気送風機（３）により加熱冷却用熱交換器（２）
に送られ、ここで加熱，冷却されて室内空気吸出口
（４），室内給気ダクト（22）を通つて室内吹出グリル
（23）から室内へ吹き出されるようになっている。

また出願人は既に空気調和装置として実開昭60-21635
号、実開昭61-13223号を提案しており、排熱回収用熱交
換器で熱回収した空気を更に熱交換した後に室内へ供給
するものが知られている。

更に本件出願の先願として、実開昭62-162538号（昭和6
1年４月２日付出願）がある。

［発明が解決しようとする問題点］ 上述の従来例や先願では、排熱回収用熱交換器と給気送
風機及び排気送風機の配置が離れすぎていたり、左右に
ずれていたりしたために余計なスペースが必要となり、
本体ケーシングを大きくしなければならなかったり、保
守・点検性につては考慮されていないという問題点があ
った。また、本体ケーシングが大きくなると内装備品の
配置が散漫になってしまい、それらの保守・点検がしず
らくなってしまう問題点がある。

この発明は上記の問題点を解決するためになされたもの
で、本体ケーシングをより小型化でき、保守・点検が容
易となる空気調和機を提供することを目的とするもので
ある。

〔問題点を解決するための手段〕

この発明では、本体ケーシングの片側に、室内空気と室
外空気とを熱交換させる排熱回収用熱交換器と、この熱
交換器に室内空気を通過させる排気送風機と、上記熱交
換器に上記室外空気を通過させる給気送風機とを有し、
上記本体ケーシングの他側に室内空気の一部を加熱また
は冷却する加熱冷却用熱交換器及びこの加熱冷却用熱交
換器に室内空気を導き、室内へ熱交換された空気を送風
する室内空気循環用送風機を備え、この室内空気循環用
送風機を上記加熱冷却用熱交換器の長手方向に複数設け
ると共に、上記給気送風機を上記排熱回収用熱交換器の
上記長手方向側に設け、上記排気送風機を上記排熱回収
用熱交換器の上記長手方向に設けたものである。

［作用］ この発明では、本体ケーシングの一方に設けられた加熱
冷却用熱交換器の長手方向を基準に室内空気循環用送風
機や排熱回収用熱交換器及び給気送風機、排気送風機が
位置付けられるから、本体ケーシングのスペースを有効
に利用できる。

〔実施例〕

以下この発明の一実施例について説明する。すなわち第
１図および第２図において（31）は本体ケーシング
（Ａ）の底壁に設けた室内空気吸込口，（32）はこの吸
込口の一側に後記室内空気吸込チヤンバー（43）側に向
つて移動可能に設けた室内循環空気流(ハ)の加熱，冷却
用熱交換器，（33）はこの熱交換器で熱交換させた空気
を室内に供給する室内空気循環用送風機，（34）は室内
循環空気吹出口，（35）は上記加熱，冷却用熱交換器
（32）の例えば上流側に，上記室内空気吸込口（31）か
ら着脱可能なるように設けた室内循環空気フイルター，
（36）は上記加熱，冷却用熱交換器（32）の反対側に位
置するように，上記室内空気吸込口（31）に面して設け
た室内からの排気と外気との間の熱交換用の，いわゆる
排熱回収用熱交換器，（37）はこの排熱回収用熱交換器
による熱交換後の空気を室外に排出する排気送風機，
（38）は室外吹出口，（39）は外気吸込口，（40）およ
び（41）は上記排熱回収用熱交換器（36）の外気吸込側
および室内空気の排気側に設けた給気フイルターおよび
排気フイルター，（42）は外気を本体ケーシング（Ａ）
の中央部に設けた室内空気吸込チヤンバー（43）内に補
給する給気送風機で，上記排熱回収用熱交換器（36）を
挟むように上記排気送風機（37）の反対側に設けられて
いる。なお給気送風機（42）と排気送風機（37）はいず
れも排熱回収用熱交換器（36）の横断面対角線の長さ
（第１図上排熱回収用熱交換器（36）の左右幅）の範囲
内に位置付くようにしてある。（44）は上記加熱，冷却
用熱交換器（32）の下部に設けたドレンパン，（45）は
上記排熱回収用熱交換器（36）の下部に位置するよう上
記室内空気吸込口（31）の横に設けた内部点検窓（45
a）の点検蓋，（46）は上記室内空気吸込口（31）の直
下に位置するように，天井面（Ｂ）に設けた点検口（46
a）の点検蓋，（47）はこの点検蓋（46）に設けた室内
空気吸込グリルである。

第３図および第４図は本発明の上記空気調和装置を天井
に取付けた状態を示す平面図および側面図であり，この
状態で運転されると室内空気吸込グリル（47）から天井
裏へ吸込まれた室内からの排気流(イ)は室内空気吸込口
（31）から室内空気吸込チヤンバー（43）内に吸込ま
れ，ここに吸込まれた排気流(イ)の一部は排気用フイル
ター（41）で清浄化された後，排熱回収用熱交換器（3
6）を通つて排気送風機（37）により室外排気吹出口（3
8），排気ダクト（48）を通つて外壁（49）に設けた室
外吹出グリル（50）から室外へ排出される。また外気の
給気流(ロ)は外壁（49）に設けた室外吸込グリル（51）
から入つて，外気吸込ダクト（52）を通り外気吸込口
（39）から本体ケーシング（Ａ）内へ吸込まれ，給気フ
イルター（40）で清浄化されて排熱回収用熱交換器（3
6）により排気流(イ)との間で熱交換された後，給気送風
機（42）により室内空気吸込チヤンバー（43）の内部へ
吹出される。

一方室内からの排気流(イ)の排出されなかつた分および
熱交換された給気流(ロ)は，室内循環空気フイルター（3
5）を通り加熱，冷却用熱交換器（32）により加熱，冷
却された後室内空気循環用送風機（33）により室内循環
空気吹出口（34），室内給気ダクト（53）を経て天井面
（Ｂ）に設けた室内吹出グリル（54）から室内循環空気
流(ハ)として室内に吹出される。

要約すれば室内循環空気フイルター（35）と排気フイル
ター（41）は室内空気吸込口（31）を利用してこの部分
から取出し可能に，また排熱回収用熱交換器（36）およ
び給気フイルター（40）は点検蓋（45）を開いた状態で
内部点検窓（45a）から取出し可能に取付けられてい
る。さらに給気送風機（42）と排気送風機（37）は中間
の上記排熱回収用熱交換器（36）を取出した状態でそれ
ぞれ点検され，また室内空気循環用送風機（33）は加
熱，冷却用熱交換器（32）を取外さずに室内空気吸込チ
ヤンバー（43）側に向けて移動させた状態で点検蓋（4
6）を開け，この部分から点検されるようになつてい
る。

本実施例では、本体ケーシングＡ内の内装備品の配置が
一定方向に揃っているから、本体ケーシングＡ内を有効
に利用でき、本体ケーシングＡを従来のものよりも小型
化できる。しかも室内空気吸込チャンバー（43）から、
これに臨む内装備品をメンテナンスでき、天井面に必要
な点検口の数を大幅に減少できる。また、本体ケーシン
グＡ内の各内装備品がすっきりと納まっているので、メ
ンテナンスがきわめてし易い利点がある。

［発明の効果］ この発明では、本体ケーシングの一方にある加熱冷却用
熱交換器の長手方向に複数の室内空気循環用送風機が設
けられて、長手方向にすっきり納まり占有面積を小さく
できるだけでなく、他方に設けられた給気送風機及び排
気送風機も排熱回収用熱交換器の上記長手方向側に設け
られるから、本体ケーシング内の内装備品がすっきりと
納まり、排熱回収用熱交換器と加熱冷却用熱交換器の両
熱交換器を備えた空気調和機の本体ケーシングを過大に
してしまう虞れなく小型化できる効果を有する。

更に本体ケーシング内の内装備品がすっきりと納まるか
ら、それらの保守・点検を容易に行なえるという効果が
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の天井取付形空気調和装置の内部構造
を示す平面図、第２図は天井面と装置の内部構造を示す
ように本体ケーシングを破断した側面図，第３図は据付
け状態を示す平面図，第４図はその側面図，第５図，第
６図，第７図，第８図および第９図は従来例を示すもの
で，第５図は第１図の相当図，第６図は第２図の相当
図，第７図は第３図の相当図，第８図は第４図の相当
図，第９図は天井面に設けた点検口の配設状態を示す平
面図である。 なお図中（31）は室内空気吸込口，（32）は加熱，冷却
用熱交換器，（33）は室内空気循環用送風機，（35）は
室内循環空気フイルター，（36）は排熱回収用熱交換
器，（37）は排気送風機，（40）は給気フイルター，
（41）は排気フイルター，（42）は給気送風機，（43）
は室内空気吸込チヤンバー，（45a）は内部点検窓，（4
6a）は点検口，（Ａ）は本体ケーシング，（Ｂ）は天井
面を示すものである。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】本体ケーシングの片側に、室内空気と室外
   空気とを熱交換器させる排熱回収用熱交換器と、この熱
   交換器に室内空気を通過させる排気送風機と、上記熱交
   換器に上記室外空気を通過させる給気送風機とを有し、
   上記本体ケーシングの他側に室内空気の一部を加熱また
   は冷却する加熱冷却用熱交換器及びこの加熱冷却用熱交
   換器に室内空気を導き、室内へ熱交換された空気を送風
   する室内空気循環用送風機を備え、この室内空気循環用
   送風機を上記加熱冷却用熱交換器の長手方向に複数設け
   ると共に、上記給気送風機を上記排熱回収用熱交換器の
   上記長手方向側に設け、上記排気送風機を上記排熱回収
   用熱交換器の上記長手方向に設けたことを特徴とする天
   井取付形空気調和装置。