JPH0765767B2 - 天井取付型空気調和装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ この発明は室内の冷暖房、換気および排熱回収の３つの
機能を有する天井取付型空気調和装置に関する。

［従来の技術］ 第７図から第11図は従来の熱交換型換気装置内蔵の天井
取付型空気調和装置を示したもので、図において１は本
体ケーシングＡの一側面に設けた室内空気吸込口、２は
内装の加熱・冷却用熱交換器、３は室内へ給気する給気
送風機、４は室内空気吹出口、５は室内空気用フィルタ
ー、６は本体ケーシングＡの中央部に設けた排熱回収用
熱交換器、７は上記給気送風機３の反対側に設けた排気
送風機、８は本体ケーシングＡの反対側の他側面に設け
た室外排気吹出口、９はこれに並設された外気吸込口、
10はその入口に設けた外気用フィルター、11は上記排熱
回収用熱交換器６の点検蓋、12は上記室内空気用フィル
ター５および外気用フィルター10の点検蓋、13は上記給
気送風機3,排気送風機７の点検蓋、14は上記加熱・冷却
用熱交換器２の点検蓋である。

上記構成の天井取付型空気調和装置では、室内排気流イ
は第９図および第10図に示すように天井面Ｂに設けた室
内吸込グリル15から吸込まれて、室内空気吸込ダクト16
を通り室内空気吸込口１から本体ケーシングＡ内に吸込
まれて室内空気用フィルター５で清浄化されて排熱回収
用交換器６を通って排気送風機７により室外排気吹出口
8,排気ダクト17,室外吹出グリル18を通って室外へ排出
される。

一方室外からの給気流ロは外壁19に設けた室外吸込グリ
ル20,外気吸込ダクト21を通って外気吹込口９から本体
ケーシングＡ内へ吸込まれて、外気用フィルター10で清
浄化された後、排熱回収用熱交換器６により排気流イと
の間で熱交換された後、給気送風機３により加熱・冷却
用熱交換器２に送られ、ここで加熱，冷却されて室内空
気吹出口4,室内給気ダクト22を通って室内吹出グリル23
から室内へ吹き出される。

また出願人は既に空気調和装置として実開昭60−21635
号、実開昭61−13223号を提案しており、排熱回収用熱
交換器で熱回収した空気を更に熱交換した後に室内へ供
給するものが知られている。

また排熱回収用熱交換器の保守・点検を容易にするため
にこの排熱回収用熱交換器をスライドさせるようにした
空調換気扇は実開昭56−45728号により公知である。

更に本件出願の先願として、実開昭62−162538号（昭和
61年４月２日付出願）及び特開昭63−17329号（昭和61
年７月８日付出願）がある。

［発明が解決しようとする問題点］ 上述の公知例では、排熱回収用熱交換器と給気送風機及
び排気送風機の配置が離れすぎていたりするため、これ
らの保守・点検のために天井面に多くの点検口を必要と
したり、また排熱回収用熱交換器のみが直接本体外へ取
り出せるものにすぎなかったり、また上述の先願では、
天井面に設けられる保守・点検のための開口が増えて天
井面の美観をそこなってしまうことを防止するという点
について何ら考慮されておらず、しかも排熱回収用熱交
換器に加え加熱または冷却用の熱交換器を更に有する複
雑な構造の空気調和装置であるために、天井面で必要な
点検口数を増加させなければならないという問題があ
る。

この発明はかかる問題点を解消するためになされたもの
で、本体ケーシング内の内装備品の保守・点検を容易に
し、天井面に多くの点検口を設ける必要のない空気調和
装置を提供することを目的とする。

［問題点を解決するための手段］ この発明に係る天井取付型空気調和装置は、本体ケーシ
ングの片側に、室内空気と室外空気とを熱交換させる排
熱回収用熱交換器と、この熱交換器に室内空気を通過さ
せる排気送風機と、上記熱交換器に上記室外空気を通過
させる給気送風機とを有し、上記本体ケーシングの他側
に、室内空気の一部を加熱または冷却する加熱冷却用熱
交換器及びこの加熱冷却用熱交換器に室内空気を導き、
室内へ熱交換された空気を送風する室内空気循環用送風
機を備え、上記排熱回収用熱交換器と加熱冷却用熱交換
器との間に、上記排気送風機及び室内空気循環用送風機
により吸引される室内空気を経由させる空間を設け、上
記本体ケーシングの一面に開口して室内空気を上記空間
に導き、天井面の点検口に対向する室内空気吸込口を設
け、上記排熱回収用熱交換を上記空間内へ移動可能に取
付けたものである。

［作用］ この発明では、内奏された各備品の掃除・点検が、天井
面の点検口に対向している室内空気吸込口から行なえ、
メンテナンス性が向上すると共に、天井面に設ける点検
口を減少させる。

［実施例］ 以下この発明の構成を一実施例によって具体的に説明す
る。即ち、第１図及び第２図において、31は本体ケーシ
ングＡの底壁に設けた室内空気吸込口、32はこの室内空
気吸込口31の一側に後述する空間としての室内空気吸込
チャンバー43側に向って移動可能に設けた室内循環空気
流ハの加熱・冷却用熱交換器、33はこの加熱・冷却用熱
交換器32で熱交換させた空気を室内に供給する室内空気
循環用送風機、34は室内循環空気吹出口、35は上記加熱
・冷却用熱交換器32の例えば上流側に、上記室内空気吸
込口31から着脱できるように設けた室内循環空気フィル
ター、36は上記加熱・冷却用熱交換器32の反対に位置す
るように上記室内空気吸込口31に面して前記室内空気吸
込チャンバー43内へ移動可能に設けた室内からの排気と
外気との間の熱交換用の、いわゆる排熱回収用熱交換
器、37はこの排熱回収用熱交換器36による熱交換後の空
気を室外へ排出する排気送風機、38は室外吹出口、39は
外気吸込口、40および41は上記排熱回収用熱交換器36の
外気吸込側および室内空気の排気側に設けた給気フィル
ターおよび排気フィルター、42は外気を本体ケーシング
Ａの中央部に設けた室内空気吸込チャンバー43内に補給
する吸気送風機で、上記排熱回収用熱交換器36を挟むよ
うに上記排気送風機37の反対側に設けられている。44は
上記加熱・冷却用熱交換器32の下部に設けたドレンパ
ン、45は上記室内空気吸込口31の直下に位置するよう
に、天井面Ｂに設けた点検口45aの点検蓋、46はこの点
検蓋45に設けた室内空気吸込グリルである。

第３図および第４図は実施例の天井取付型空気調和装置
を天井に取付けた状態を示す平面図および側面図であ
り、この状態で運転されると室内空気吸込グリル46から
天井裏へ吸込まれた室内からの排気流イは室内空気吸込
口31から室内空気吸込チャンバー43内に吸込まれ、ここ
に吸込まれた排気流イの一部は排気フィルター41で清浄
化された後、排熱回収用熱交換器36を通って排気送風機
37により室外吹出口38,排気ダクト47を通って外壁48に
設けた室外吹出グリル49から室外へ排出される。また外
気の給気流ロは外壁48に設けた室外吸込グリル50から入
って、外気吸込ダクト51を通り外気吸込口39から本体ケ
ーシングＡ内へ吸込まれ、吸気フィルター40で清浄化さ
れて入熱回収用熱交換器36により排気流イとの間で熱交
換された後、吸気送風機42により室内空気吸込チャンバ
ー43の内部へ吹出される。

一方室内からの排気流イの排出されなかった分および熱
交換された給気流ロは、室内循環空気フィルター35を通
り加熱・冷却用熱交換器32により加熱，冷却された後室
内空気循環用送風機33により室内循環空気吹出口34,室
内級気ダクト52を経て天井面Ｂに設けた室内吹出グリル
53から室内循環空気流ハとして室内に吹出される。第５
図および第６図に排熱回収用熱交換器36の移動方向の一
例を示す。室内循環空気フィルター35と排気フィルター
41は排熱回収用熱交換器36を移動した状態において室内
空気吸込口31を利用してこの部分から取外し可能に、ま
た排熱回収用熱交換器36も室内空気吸込チャンバー43内
に移動させることにより室内空気吸込口31から取外し可
能に取付けられている。さらに給気送風機42と排気送風
機37は中間の上記排熱回収用熱交換器36を取外した状態
でそれぞれ点検でき、また室内空気循環用送風機33は加
熱・冷却用熱交換器32を取外さずに室内空気吸込チャン
バー43側に向けて移動させた状態で点検蓋45を開け、こ
の部分から点検できる構成である。

［発明の効果］ 以上、実施例による説明からも明らかなように本発明の
天井取付型空気調和装置は、排熱回収用熱交換器と加熱
冷却用熱交換器の間に排気送風機及び室内空気循環用送
風機により吸引される室内空気を経由させる空間を設
け、この空間に、天井面の点検口に対向する室内空気吸
込口から室内空気を導くものであるから、この空間に臨
む内装備品が結果的に天井面の点検口から保守・点検で
き、内装備品が多くなるこの種の空気調和装置のメンテ
ナンス性を良くすることができ、しかも排熱回収用熱交
換器がこの空間に移動できるため更に保守・点検が容易
となる。

また天井面には室内空気吸込口に対向する点検口がある
ため、内装備品のそれぞれの保守・点検のためにそれぞ
れ天井面に他の点検口を多く設ける必要もなく、従来多
かった天井面の点検口を減少させて天井面の美観を損な
うことを防止できる実用的な効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例としての天井取付型空気調和
装置の内部構造を示す平面図、第２図は天井面と装置の
内部構造を示すべく本体ケーシングを破断した側面図、
第３図は同じくその据付け状態を示す平面図、第４図は
その側面図、第５図，第６図はそれぞれ熱交換器の移動
方向を示す側面図、第７図，第８図，第９図，第10図お
よび第11図は従来例を示すもので、第７図は平面図、第
８図は第２図に準じて示す側面図、第９図は第３図に準
じて示す平面図、第10図は第４図に準じて示す側面図、
第11図は天井面に設けた点検口の配設状態を示す平面図
である。図において、31は室内空気吸込口、32は加熱・
冷却用熱交換器、33は室内空気循環用送風機、35は室内
循環空気フィルター、36は排熱回収用熱交換器、40は給
気フィルター、41は排気フィルター、42は給気送風機、
43は室内空気吸込チャンバー、45aは点検口、Ａは本体
ケーシング、Ｂは天井面である。なお、図中同一符号
は、同一又は相当部分を示す。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】本体ケーシングの片側に、室内空気と室外
   空気とを熱交換させる排熱回収用熱交換器と、この熱交
   換器に室内空気を通過させる排気送風機と、上記熱交換
   器に上記室外空気を通過させる給気送風機とを有し、上
   記本体ケーシングの他側に、室内空気の一部を加熱また
   は冷却する加熱冷却用熱交換器及びこの加熱冷却用熱交
   換器に室内空気を導き、室内へ熱交換された空気を送風
   する室内空気循環用送風機を備え、上記排熱回収用熱交
   換器と加熱冷却用熱交換器との間に、上記排気送風機及
   び室内空気循環用送風機により吸引される室内空気を経
   由させる空間を設け、上記本体ケーシングの一面に開口
   して室内空気を上記空間に導き、天井面の点検口に対向
   する室内空気吸込口を設け、上記排熱回収用熱交換を上
   記空間内へ移動可能に取付けたことを特徴とする天井取
   付型空気調和装置