JPH07100763B2 - 熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents
熱可塑性樹脂組成物Info
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- JPH07100763B2 JPH07100763B2 JP50469993A JP50469993A JPH07100763B2 JP H07100763 B2 JPH07100763 B2 JP H07100763B2 JP 50469993 A JP50469993 A JP 50469993A JP 50469993 A JP50469993 A JP 50469993A JP H07100763 B2 JPH07100763 B2 JP H07100763B2
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Description
等が優れた熱可塑性樹脂組成物に関する。
単一の樹脂だけでは十分な性能が得られない場合は他の
樹脂等と組み合わせて使用する手法が試みられている。
衝撃強度等の機械的強度や耐熱性等に優れているが、低
温耐衝撃性、耐溶剤性、流動性等を改良するために水素
化(スチレン−イソプレン−スチレン)ブロック共重合
体を配合した樹脂組成物(特開昭58−145757号公報
等)、アクリル系ゴムを配合した樹脂組成物(特公昭43
−18611号公報、特公昭48−29308号公報、特開昭53−34
153号公報、特開昭56−143239号公報等)等が提案され
ている。
上、これにポリスチレン系樹脂をブレンドして成形性を
改善し、射出成形による耐熱成形品用途に広く使われて
いるが、耐衝撃強度を改善する目的で種々の樹脂組成物
を提案されている。例えば米国特許第3660531号明細書
にはポリフェニレンエーテルにポリスチレンおよびゴム
を配合した組成物が、米国特許第3994856号明細書には
ポリフェニレンエーテルにポリスチレンおよび芳香族ビ
ニル化合物と共役ジエン化合物とのブロック共重合体を
配合した樹脂組成物が、さらに特開昭61−127747号公報
にはポリフェニレンエーテルにポリスチレン、水素化
(スチレン−共役ジエン化合物−スチレン)ブロック共
重合体およびブチルゴム−オレフィングラフト共重合体
を配合した組成物等が挙げられる。
性に優れ、安価なこともあり各種成形品に広く使われて
いるが、耐熱性に劣り、また結晶性樹脂であることから
射出成形品が収縮し易い等の欠点を有している。このた
めポリフェニレンエーテル系樹脂と組合せて使用するこ
とにより、それぞれの樹脂の長所を保持し、欠点を補う
目的で種々のブレンド組成物が提案されているが、これ
らは相溶性が不良なために機械的強度はむしろ低下す
る。
との相溶性を改善し、機械的強度の向上を図ることを目
的として、水素化(芳香族化合物−共役ジエン化合物)
ブロック共重合体を配合した樹脂組成物が提案されてい
る(特開昭60−76547号公報、特開昭63−83149号公報
等)が、射出成形品における層状剥離現象を抑制するこ
とができない。
組み合わせても、相溶性が不十分なために、熱可塑性樹
脂の低温耐衝撃性、耐熱安定性、耐溶剤性等の各種性能
は満足すべきものではなく、さらに改良手法が求められ
ていた。
ねた結果、特定の構造を有するブロック共重合体を使用
することにより、従来技術に比べて相溶性の改善された
熱可塑性樹脂が得られることを見出し本発明を完成する
に到った。
性樹脂組成物が提供される。
族ビニル化合物単位およびイソブチレン単位を含有する
ブロック共重合体0.5〜35重量部から成ることを特徴と
する熱可塑性樹脂組成物。
ェニレンエーテル系樹脂、芳香族ビニル化合物系樹脂ま
たはポリオレフィン系樹脂である上記(1)の熱可塑性
樹脂組成物。
〜90重量%と芳香族ビニル化合物系樹脂90〜10重量%と
の混合物である上記(1)の熱可塑性樹脂組成物。
〜90重量%と芳香族ビニル化合物系樹脂90〜0重量%と
ポリオレフィン系樹脂10〜90重量%との混合物である上
記(1)の熱可塑性樹脂組成物。
量%および芳香族ビニル化合物単位5〜50重量%を含有
し、数平均分子量が30,000〜500,000である上記(1)
の熱可塑性樹脂組成物。
記化学式1で表わされる繰り返し構造単位を少なくとも
25重量%含有し、室温で樹脂状の重合体である芳香族ビ
ニル化合物系樹脂が挙げられる。
であり、それぞれに同じであっても異なってもよく、m
は1〜5の整数である。] 芳香族ビニル化合物系樹脂の代表例としては、ポリスチ
レン、ハイインパクトポリスチレン、ポリ−α−メチル
スチレン、ポリ−p−メチルスチレン、スチレン−無水
マレイン酸共重合体等が挙げられる。
具体例としては、α−オレフィンの単独重合体、ランダ
ム共重合体、ブロック共重合体およびそれらの混合物、
またはα−オレフィンと他の不飽和単量体とのランダム
共重合体、ブロック共重合体、グラフト共重合体および
これら重合体の酸化、ハロゲン化またはスルホン化した
ものであり、少なくとも部分的に結晶性を示すものであ
る。具体例としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、
ポリブテン、ポリメチルペンテン、プロピレン−エチレ
ン共重合体、エチレン−ブテン−1共重合体、塩素化ポ
リエチレン、塩素化ポリプロピレン等が挙げられる。
げられ、その具体例としては、下記化学式2で表わされ
る繰り返し構造単位を有する単独重合体、共重合体等が
挙げられる。
炭化水素基、ハロゲン化炭化水素基、炭化水素オキシ基
及びハロゲン化炭化水素オキシ基からなる群から選択さ
れる置換基を示し、それぞれ同じであっても異なっても
良い。] ポリフェニレンエーテル樹脂の具体例としては、ポリ
(2,6−ジメチル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ
(2,6−ジエチル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ
(2−メチル−6−エチル−1,4−フェニレン)エーテ
ル、ポリ(2,6−ジブチル−1,4−フェニレン)エーテ
ル、ポリ(2,6−ジフェニル−1,4−フェニレン)エーテ
ル、ポリ(2,6−ジメトキシ−1,4−ジフェニレン)エー
テル、ポリ(2,6−ジクロロ−1,4−フェニレン)エーテ
ル、また2,6−ジメチルフェノールと2,3,6−トリメチル
フェノールの共重合体、2,6−ジメチルフェノールと2,
3,5,6−テトラメチルフェノール共重合体等が挙げられ
る。また、スチレンをグラフト共重合したものも使用す
ることができる。
の具体例は、下記化学式3で表わされる繰り返し構造単
位を有する単独重合体、共重合体およびそれらの混合物
である。また多官能性芳香族化合物を二価フェノールま
たはカーボネート前駆体と反応させて得られた熱可塑性
分岐ポリカーボネート樹脂が挙げられる。
レン等の溶剤中で公知の酸受容体、分子量調整剤の存在
下、二価フェノールとホスゲンのようなカーボネート前
駆体との反応または二価フェノールとジフェニルカーボ
ネートのようなカーボネート前記体とのエステル交換反
応によって製造することができる。
フェノール類があり、特に2,2−ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)プロパンが好ましい。また、2,2−ビス(4
−ヒドロキシフェニル)プロパンの一部または全部を他
の二価フェノールで置き換えたものであってもよい。さ
らに、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン
以外のビス(4−ヒドロキシフェニル)アルカン;ハイ
ドロキノン;4,4′−ジヒドロキシジフェニル;ビス(4
−ヒドロキシフェニル)シクロアルカン;ビス(4−ヒ
ドロキシフェニル)スルフィド;ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)スルホン;ビス(4−ヒドロキシフェニル)
スルホキシド;ビス(4−ヒドロキシフェニル)エーテ
ルのような化合物またはビス(3,5−ジブロモ−4−ヒ
ドロキシフェニル)プロパン;ビス(3,5−シクロ−4
−ヒドロキシフェニル)プロパンのようなハロゲン化ビ
スフェノール類等を挙げることができる。
ニル系樹脂、ポリ酸化ビニル系樹脂、ポリ(メタ)アク
リレート系樹脂、ポリ(メタ)アクリルアミド系樹脂、
ポリ(メタ)アクリロニトリル系樹脂、ポリアミド系樹
脂、ポリエステル系樹脂、ポリアセタール系樹脂、ポリ
スルホン系樹脂、ポリアリーレンスルフイド系樹脂、ふ
っ素系樹脂、ポリイミド系樹脂、熱可塑性ポリウレタン
系樹脂等が挙げられる。
塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニル−塩化ビニリデン共重
合体等;ポリ酢酸ビニル系樹脂としては、ポリ酢酸ビニ
ル重合体、ポリ酢酸ビニル重合体の部分ケン化物又はア
セタール化物等;ポリ(メタ)アクリレート系樹脂とし
ては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸
エチル等の(メタ)アクリル酸エステルの重合体又は共
重合体等;ポリ(メタ)アクリルアミド系樹脂として
は、(メタ)アクリルアミド、アルキル基置換(メタ)
アクリルアミドの重合体又は共重合等;ポリ(メタ)ア
クリロニトリル系樹脂としては、ポリ(メタ)アクリロ
ニトリル等;ポリアミド系樹脂としては、ジカルボン酸
とジアミンとの重縮合物、α−アミノカルボン酸と重縮
合物、環状ラクタムの開環重合物等が挙げられ、具体的
には、ナイロン−46、ナイロン−6、ナイロン−66、ナ
イロン−610、ナイロン−11、ナイロン−12等;ポリア
セタール系樹脂としては、ポリオキシメチレン、ホルム
アルデヒド又はトリオキサンと他のアルデヒド、環状エ
ーテル環状カーボネート、エポキシド、イソシアネー
ト、ビニル化合物との共重合体等;ポリエステル系樹脂
としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレン
テレフタレート等が挙げられる。
式5の構造単位を有する熱可塑性ポリスルホンであり、
ポリ(エーテルスルホン)、ポリ(4,4′−ビスフェノ
ールエーテルスルホン)等が挙げられる。
ジオール基を表わす。] Ar−SO2 (5) [式中、Arはフェニレン基を表わす。] ポリアリーレンスルフィド系樹脂としては、下記化学式
6の構造単位を有するポリアリーレンスルフィド重合体
又は共重合体であり、具体的には、ポリフェニレンスル
フィド、ポリ(4,4′−ジフェニレンスルフィド)等が
挙げられる。
ルキル基で置換されたフェニレン基を表わす。] ふっ素系樹脂としては、ポリテトラフロロエチレン等;
ポリイミド系樹脂としては芳香族ジアミン化合物と芳香
族テトラカルボン酸二無水物との反応によるポリイミド
等が挙げられる。
リエステルまたはポリエーテル)とジイソシアネートの
ブロックをソフトセグメントとし、ジイソシアネートと
グリコールのブロックをハードセグメントとする熱可塑
性ポリウレタンが挙げられる。具体的には、ポリエステ
ルジオールとしては、ポリ(1,4−ブチレンアジペー
ト)、ポリ(1,6−ヘキサンアジペート)、ポリカプロ
ラクトン等が挙げられ、またポリエーテルジオールとし
ては、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコ
ール、ポリオキシテトラメチレングリコール等がある。
更にグリコールとしては、エチレングリコール、1,4−
ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール等があげら
れ、ジイソシアネートとしては、芳香族、脂環族および
脂肪族系のものがあり、例えばトリレンジイソシアネー
ト、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキ
サメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネ
ート等が挙げられる。
種の共重合体を例示することができる。各種の共重合体
の具体例としては、スチレン−アクリロニトリル共重合
体、スチレン−ブタジエン−アクリロニトリル共重合
体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−
アクリロニトリル−アクリル酸エチル共重合体、スチレ
ン−エチレン−プロピレン−アクリロニトリル共重合
体、スチレン−ブタジエン−メタクリル酸エステル共重
合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、プロピレン−ア
クリル酸エチル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重
合体、塩化ビニル−エチレン共重合体、塩化ビニル−プ
ロピレン共重合体、塩化ビニル−イソブチレン共重合
体、塩化ビニル−(メタ)アクリル酸エステル共重合
体、塩化ビニル−マレイン酸エステル共重合体、塩化ビ
ニル−アクリロニトリル共重合体、塩化ビニル−塩化ビ
ニリデン−酢酸ビニル共重合体、酢酸ビニル−エチレン
又はプロピレン共重合体、酢酸ビニル−アクリロニトリ
ル共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸エステル共重合体
等が挙げられる。
ないが、通常は数平均分子量5,000〜500,000、好ましく
は、10,000〜40,000である。数平均分子量が5,000未満
では、熱可塑性樹脂組成物としての機械的強度が低下す
るので好ましくない。また、数平均分子量が500,000を
超えると熱可塑性樹脂組成物の粘度が増大し、加工性が
低下するので好ましくない。
チレン単位を含有するブロック共重合体は、芳香族ビニ
ル化合物の重合体ブロックとイソブチレンの重合体ブロ
ックとをそれぞれ少なくとも1個有する室温でゴム状の
(芳香族ビニル化合物−イソブチレン)ブロック共重合
体である。芳香族ビニル化合物としては、スチレン、α
−メチルスチレン、β−メチルスチレン、p−メチルス
チレン、t−ブチルスチレン、モノクロロスチレン、ジ
クロロスチレン、メトキシスチレン、インデン等が例示
される。また、ブロック共重合体の構造は分岐状ブロッ
ク共重合体または線状ブロック共重合体であり、これら
の混合物を含むものである。
含量と芳香族ビニル化合物単位含量は、イソブチレン単
位50〜95重量%好ましくは55〜90重量%、芳香族ビニル
化合物単位5〜50重量%好ましくは10〜45重量%であ
る。芳香族ビニル化合物単位含量が5重量%未満では高
温での流動性が増加するので好ましくない。また、芳香
族ビニル化合物単位含量が50重量部を超えると熱可塑性
樹脂組成物の耐衝撃性が低下するので好ましくない。ま
た、数平均分子量は、30,000〜500,000、好ましくは50,
000〜400,000である。数平均分子量が30,000未満では流
動性が増加し、また、500,000を超えると粘度が高くな
るため、加工性が低下するので好ましくない。
樹脂組成物の性能を損なわない範囲で他のカチオン重合
性モノマーを共重合してもかまわない。他のカチオン重
合性モノマーとしては、1−ブテン、ペンテン、ヘキセ
ン、ブタジエン、イソプレン、メチルビニルエーテル等
が挙げられる。
定されないが、たとえばルイス酸およびこれと組合せて
カチオン重合活性種を形成する有機化合物(以下開始剤
化合物と言う)とから構成される開始剤系の存在下に、
必要に応じてアミン類、エステル類等の第3成分を添加
して、ヘキサンや塩化メチレン等の不活性溶媒中で、芳
香族ビニル化合物とイソブチレンを重合する方法が挙げ
られる。
たはハロゲン等の官能基を有する有機化合物であって、
たとえばビス(2−メトキシ−2−プロピル)ベンゼ
ン、ビス(2−アセトキシ−2−プロピル)ベンゼンあ
るいはビス(2−クロロ−2−プロピル)ベンゼン等で
ある。またルイス酸としては四塩化チタン、三塩化ホウ
素、塩化アルミニウム等が挙げられる。さらにアミン類
としてはトリエチルアミン等、エステル類としては酢酸
エチル等が例示される。
共重合体は、1個の官能基を有する開始剤化合物とルイ
ス酸を開始剤系として用い、芳香族ビニル化合物を実質
的に反応が終了するまで重合したのち、イソブチレンを
重合系内に添加し、更にイソブチレンの実質的な重合反
応終了後に再び芳香族ビニル化合物の重合を実施する方
法によって製造することができる。また2個の官能基を
有する開始剤化合物とルイス酸とを使用し、イソブチレ
ンを反応が終了するまで重合したのち、重合系内に芳香
族ビニル化合物を添加して重合反応を継続する方法を用
いることができる。
ブロック共重合体は、通常は3個以上の官能基を有する
開始剤化合物とルイス酸とを用いてイソブチレンを反応
が終了するまで重合したのち、重合系内に芳香族ビニル
化合物を添加して重合反応を継続する方法を用いて製造
することができる。
ニル化合物単位およびイソブチレン単位を含有するブロ
ック共重合体との配合量は、(A)成分100重量部に対
して(B)成分0.5〜35重量部、好ましくは5〜30重量
部である。(B)成分の配合量が0.5重量部未満では熱
可塑性樹脂組成物の耐衝撃性や流動性が改善されないの
で好ましくない。また、(B)成分の配合量が35重量部
を超えると、熱可塑性樹脂組成物の耐溶剤性、耐熱性、
剛性等が低下するので好ましくない。
ート系樹脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂、芳香族ビ
ニル化合物系樹脂、またはポリオレフィン系樹脂を使用
した場合には、特に好ましい熱可塑性樹脂組成物が得ら
れる。
することにより、低温耐衝撃性と熱安定性とのバランス
に優れたポリカーボネート系熱可塑性樹脂組成物が得ら
れる。このとき、ポリカーボネート系樹脂100重量部に
対して、(B)成分を0.5〜35重量部、好ましくは0.5〜
30重量部、さらに好ましくは5〜20重量部の割合で配合
する。(B)成分が0.5重量部未満の場合には低温耐衝
撃性が向上せず流動性も改良されない。また35重量部を
超えるとポリカーボネート系熱可塑性樹脂組成物として
は耐溶剤性及び剛性が低下するので好ましくない。
単位およびイソブチレン単位を含有するブロック共重合
体とを配合することにより、特に相溶性に優れ、低温耐
衝撃性が改良された芳香族ビニル化合物系熱可塑性樹脂
組成物が得られる。このとき、芳香族ビニル化合物系樹
脂100重量部に対して、(B)成分を0.5〜35重量部、好
ましくは5〜20重量部の割合で配合する。(B)成分が
0.5重量部未満の場合には低温耐衝撃性が改良されな
い。また35重量部を超えると芳香族ビニル化合物系熱可
塑性樹脂組成物としては成形性および剛性が低下するの
で好ましくない。
物系樹脂との混合物に(B)芳香族ビニル化合物単位お
よびイソブチレン単位を含有するブロック共重合体を配
合することにより、低温耐衝撃性の優れたポリフェニレ
ンエーテル系熱可塑性樹脂組成物が得られる。
系樹脂との配合量に関しては、ポリフェニレンエーテル
系樹脂10〜90重量%、好ましくは20〜80重量%、芳香族
ビニル化合物系樹脂90〜10重量%、好ましくは80〜20重
量%である。ポリフェニレンエーテル系樹脂が10重量%
未満では、十分な耐熱性が得られず、90重量%を越える
と流動性が低下し、射出成形がし難いため好ましくな
い。また、芳香族ビニル化合物系樹脂が10重量%未満で
あると成形性が低下し、90重量%を越えると耐熱性が低
下し好ましくない。
芳香族ビニル化合物系樹脂との合計100重量部に対して
0.5〜35重量部、好ましくは2〜30重量部、さらに好ま
しくは5〜25重量部である。(B)成分が0.5重量部未
満では、十分な衝撃強度の改善が得られず、35重量部を
越えると耐衝撃強度が改善されるものの耐熱性が低下す
るので好ましくない。
樹脂およびポリオレフィン系樹脂との混合物に(B)芳
香族ビニル化合物単位およびイソブチレン単位を含有す
るブロック共重合体を配合することにより、耐衝撃性、
耐熱性、耐溶剤性等に優れ、特に相溶性が改良されたポ
リフェニレンエーテル系−ポリオレフィン系熱可塑性樹
脂組成物が得られる。
ル化合物系樹脂およびポリオレフィン系樹脂成分の配合
量に関しては、ポリフェニレンエーテル系樹脂10〜90重
量%、好ましくは、20〜80重量%、芳香族ビニル化合物
系樹脂90〜0重量%、好ましくは70〜10重量%、ポリオ
レフィン樹脂10〜90重量%、好ましくは20〜80重量%で
ある。ポリフェニレンエーテル系樹脂が10重量%未満で
は十分な耐熱性が得られず、90重量%を越えると流動性
が低下し、射出成形がしにくいため好ましくない。芳香
族ビニル化合物系樹脂が90重量%を越えると耐熱性が低
下し好ましくない。ポリオレフィン系樹脂が10重量%未
満では耐溶剤性が不十分であり、90重量%を越えると耐
熱性が低下し好ましくない。
系樹脂、芳香族ビニル化合物系樹脂およびポリオレフィ
ン系樹脂成分の合計100重量部に対して0.5〜35重量部、
好ましくは2〜30重量部、さらに好ましくは5〜25重量
部である。(B)成分が0.5重量部未満ではポリフェニ
レンエーテル系樹脂とポリオレフィン樹脂との十分な相
溶性が得られず、35重量部を越えると耐熱性が低下する
ので好ましくない。
的に損なわない範囲で、充填剤、難燃剤、紫外線吸収
剤、酸化防止剤、帯電防止剤、滑剤、顔料等の各種添加
剤を必要に応じて配合することが出来る。
向上又は増量を目的として配合されるものであり、この
ようなものとしては、例えばガラス繊維、ガラスビー
ズ、ガラスフレーク、カーボンブラック、硫酸カルシウ
ム、炭酸カルシウム、ケイ酸カルシウム、酸化チタン、
アルミナ、シリカ、アスベスト、タルク、クレー、マイ
カ、石英粉等が挙げられる。
化防止剤;亜リン酸エステル系、リン酸エステル系等の
リン系酸化防止剤;アミン系酸化防止剤等の酸化防止
剤;ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系等の紫外
線吸収剤;脂肪族カルボン酸エステル系、パラフィン系
等の外部滑剤;有機スズ化合物、有機鉛化合物等の有機
化合物系安定剤;さらに難燃化剤、離型剤、帯電防止
剤、着色剤等が挙げられる。
2,6−ジ第三ブチル−p−クレゾール、n−オクタデシ
ル−3−(4′−ヒドロキシル−3′,5′−ジ第三ブチ
ルフェニル)プロピオネート等が好ましく用いられる。
また、リン系酸化防止剤としては、トリ(ノニルフェニ
ル)ホスフアイト等が用いられ、これらをヒンダードフ
ェノール系酸化防止剤と併用してもよい。
熱可塑性樹脂および(B)芳香族ビニル化合物単位およ
びイソブチレン単位を含有するブロック共重合体を所定
の割合で配合し混練することにより調製することができ
る。混練は通常用いられている方法、例えばリボンブレ
ンダー、ヘンジェルミキサー、バンバリーミキサー、ド
ラムタンブラー、単軸スクリュー押出機、二軸スクリュ
ー押出機、コニーダ、多軸スクリュー押出機等を用いる
方法により行うことができる。混練に際しての加熱温度
は、通常250〜300℃の範囲が適当である。
定性、耐溶剤性および相溶性が改善され、低温時の耐衝
撃性に優れた熱可塑性樹脂組成物を得ることができる。
種々の成形方法、例えば射出成形、押出成形、圧縮成
形、カレンダー成形、回転成形等を適用して自動車用バ
ンパー等自動車分野の成形品、家電分野の成形品、OA機
器分野の成形品、ハウジング部材、光学機器部剤、建材
等を製造することができる。
る。なお、実施例、比較例及び参考例中の部及び%はと
くに断りのないかぎり重量基準である。
n−ヘキサン540ミリリットル、1,4−ビス(2−クロロ
−2−プロピル)ベンゼン0.76グラム、トリエチルアミ
ン0.83グラム、四塩化チタン7.6グラムおよび表1の実
験番号に示す量のイソブチレンをそれぞれ加え、−65℃
で4時間重合後、表1の実験番号に示す量のスチレンを
それぞれ添加し、さらに2時間重合反応を継続した後、
4種類のスチレン−イソブチレン−スチレンブロック共
重合体をそれぞれ合成した。ブロック共重合体の収率は
いずれも実質的に100%であった。得られたブロック共
重合体の結合スチレン含量と平均分子量および分子量分
布の不均一度指数(数平均分子量に対する重量平均分子
量の比)を表1に示す。
って測定し、重量平均分子量および分子量分布は、高速
液体クロマトグラフィー(HLC−802A、東ソー(株)
製)を用いて測定された分子量分布曲線から、分子量既
知の標準ポリスチレンの分析結果より予め求められた検
量線をもとに算出した。測定にはポリスチレンゲルを充
填したカラムG−4000HとG−5000Hを組合わせて用い、
カラム温度40℃、キャリア(テトラヒドロフラン)流量
1.3(ミリリットル/分)、試料濃度0.6(グラム/リッ
トル)の条件で測定した。
た。
(測定温度:−40℃、−30℃、23℃)。
℃)。
ち、押出したストランドの状態を目視で判定した。
拠して求めた。トルエン/イソオクタン/メタノール=
42.5/42.5/15(容量%)の混合溶剤に5分間浸漬した後
の限界歪みを示す。耐溶剤性が低下すると数値が大きく
なる。
を行って試験片の切断状態を評価した。
表1に示したスチレン−イソブチレン−スチレンブロッ
ク共重合体とを、表2に示す量で配合し、押出機を用い
てペレット化の後試験片を作成し、アイゾット衝撃強度
(−30℃、23℃:JIS K−7110)を測定した。また、
(C)水添(スチレン−ブタジエン−スチレン)ブロッ
ク共重合体を配合した樹脂組成物についても同様にアイ
ゾット衝撃強度を測定した。結果を表2に示す。
ーテル(数平均分子量50000)と(A−2)ハイインパ
クトポリスチレンと(B)表1に示したスチレン−イソ
ブチレン−スチレンブロック共重合体とを、表3に示す
量で配合し、押出機を用いてペレット化の後試験片を作
成し、アイゾット衝撃強度(−40℃、23℃:ASTM D−25
6)を測定した。また、(C)水添(スチレン−ブタジ
エン−スチレン)ブロック共重合体を配合した樹脂組成
物についても同様にアイゾット衝撃強度を測定した。結
果を表3に示す。
ーテル(数平均分子量50000)と(A−2)ハイインパ
クトポリスチレンと(A−3)ポリプロピレンと(B)
表1に示したスチレン−イソブチレン−スチレンブロッ
ク共重合体とを、表4に示す量で配合し、押出機を用い
てペレット化の後試験片を作成し、アイゾット衝撃強度
(23℃:ASTM D−256)を測定した。また、層状剥離現象
を観察した。また、(C)水添(スチレン−ブタジエン
−スチレン)ブロック共重合体を配合した樹脂組成物に
ついても同様に評価した。結果を表4に示す。
(B)表1に示したスチレン−イソブチレン−スチレン
ブロック共重合体とを、表5に示す量で配合し、押出機
を用いてペレット化の後試験片を作成し、アイゾット衝
撃強度(−30℃:ASTM D−256)、曲げ強度、熱安定性、
耐溶剤性を測定した。また、(C−1)水添(スチレン
−ブタジエン−スチレン)ブロック共重合体、(C−
2)スチレン−メタクリル酸メチルグラフトアクリルゴ
ムをそれぞれ配合した樹脂組成物についても同様に評価
した。結果を表5に示す。
(A−2)スチレン−メタクリレート−アクリロニトリ
ル共重合体と(B)表1に示したスチレン−イソブチレ
ン−スチレンブロック共重合体とを、表6に示す量で配
合し、押出機を用いてペレット化の後試験片を作成し、
耐候性試験の各時間におけるシャルピー衝撃強度(23
℃)を測定した。また、(C)エチルアクリレート−ス
チレン−メチルメタクリレート共重合体を配合した樹脂
組成物についても同様に評価した。結果を表6に示す。
均分子量60,000)と(B)表1に示したスチレン−イソ
ブチレン−スチレンブロック共重合体とを、表7に示す
量で配合し、押出機を用いてペレット化の後試験片を作
成し、アイゾット衝撃強度(−30℃、23℃:JIS K−711
0)、引張強度、伸びを測定した。また、(C)水添
(スチレン−ブタジエン−スチレン)ブロック共重合体
を配合した樹脂組成物についても同様に評価した。結果
を表7に示す。
/70、数平均分子量50,000)と(B)表1に示したスチ
レン−イソブチレン−スチレンブロック共重合体とを、
表8に示す量で配合し、押出機を用いてペレット化の後
試験片を作成し、アイゾット衝撃強度(−30℃、23℃:J
IS K−7110)、引張強度、伸びを測定した。また、
(C)水添(スチレン−ブタジエン−スチレン)ブロッ
ク共重合体を配合した樹脂組成物についても同様に評価
した。結果を表8に示す。
したスチレン−イソブチレン−スチレンブロック共重合
体のaとを、表9に示す量で配合し、押出機を用いてペ
レット化の後試験片を作成し、アイゾット衝撃強度(−
30℃:JIS K7110)を測定した。結果を表9に示す。
ル化合物単位およびイソブチレン単位を含有するブロッ
ク共重合体0.5〜35重量部から成ることを特徴とする、
耐熱安定性、耐衝撃性および耐溶剤性に優れ、相溶性が
改善された熱可塑性樹脂組成物が提供される。好ましい
組成物の具体例としては、(A)熱可塑性樹脂ポリカー
ボネート100重量部および(B)スチレン単位含量が10
〜45重量%で平均分子量50,000〜400,000のスチレン−
イソブチレンブロック共重合体5〜20重量部から成る組
成物が挙げられる。
Claims (5)
- 【請求項1】(A)熱可塑性樹脂100重量部および
(B)芳香族ビニル化合物単位およびイソブチレン単位
を含有するブロック共重合体0.5〜35重量部から成るこ
とを特徴とする熱可塑性樹脂組成物。 - 【請求項2】熱可塑性樹脂がポリカーボネート系樹脂、
ポリフェニレンエーテル系樹脂、芳香族ビニル化合物系
樹脂またはポリオレフィン系樹脂である請求の範囲第1
項記載の組成物。 - 【請求項3】熱可塑性樹脂がポリフェニレンエーテル系
樹脂10〜90重量%と芳香族ビニル化合物系樹脂90〜10重
量%との混合物である請求の範囲第1項記載の熱可塑性
樹脂組成物。 - 【請求項4】熱可塑性樹脂がポリフェニレンエーテル系
樹脂10〜90重量%と芳香族ビニル化合物系樹脂90〜0重
量%とポリオレフィン系樹脂10〜90重量%との混合物で
ある請求の範囲第1項記載の熱可塑性樹脂組成物。 - 【請求項5】ブロック共重合体が5〜50重量%の芳香族
ビニル化合物単位及び95〜50重量%のイソブチレン単位
を含有し、30,000〜500,000の数平均分子量を有するも
のである請求の範囲第1項記載の組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP50469993A JPH07100763B2 (ja) | 1991-02-19 | 1992-02-19 | 熱可塑性樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (8)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3-45320 | 1991-02-19 | ||
JP3-45501 | 1991-02-19 | ||
JP4536791 | 1991-02-19 | ||
JP4550191 | 1991-02-19 | ||
JP3-45367 | 1991-02-19 | ||
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DE4130211.7 | 1991-09-11 | ||
JP50469993A JPH07100763B2 (ja) | 1991-02-19 | 1992-02-19 | 熱可塑性樹脂組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06510582A JPH06510582A (ja) | 1994-11-24 |
JPH07100763B2 true JPH07100763B2 (ja) | 1995-11-01 |
Family
ID=27461679
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP50469993A Expired - Fee Related JPH07100763B2 (ja) | 1991-02-19 | 1992-02-19 | 熱可塑性樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07100763B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH11166025A (ja) * | 1997-12-04 | 1999-06-22 | Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd | アルケニル基含有ブロック共重合体及びその製造方法 |
JP2013515801A (ja) * | 2009-12-23 | 2013-05-09 | コンパニー ゼネラール デ エタブリッスマン ミシュラン | スチレン熱可塑性エラストマー及びポリフェニレンエーテルを含む気密層を備えた空気圧物品 |
JP2018030908A (ja) * | 2016-08-22 | 2018-03-01 | 三菱ケミカル株式会社 | ポリカーボネート樹脂組成物、並びにこの樹脂組成物からなる成形体 |
-
1992
- 1992-02-19 JP JP50469993A patent/JPH07100763B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH11166025A (ja) * | 1997-12-04 | 1999-06-22 | Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd | アルケニル基含有ブロック共重合体及びその製造方法 |
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06510582A (ja) | 1994-11-24 |
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