JPH0699714B2 - 自動食器洗浄機用洗浄剤組成物 - Google Patents

自動食器洗浄機用洗浄剤組成物

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JPH0699714B2
JPH0699714B2 JP2183582A JP18358290A JPH0699714B2 JP H0699714 B2 JPH0699714 B2 JP H0699714B2 JP 2183582 A JP2183582 A JP 2183582A JP 18358290 A JP18358290 A JP 18358290A JP H0699714 B2 JPH0699714 B2 JP H0699714B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、澱粉質汚れのみならず、澱粉質の汚れと油脂
汚れ、蛋白質汚れ等が混じり合った複合汚れに対する洗
浄力の優れた自動食器洗浄機用洗浄剤組成物に関するも
のである。
〔従来の技術及びその課題〕
現在家庭用に普及している自動食器洗浄機は、加温した
洗浄剤水溶液を回転式スプレーアームノズルにより食器
に噴射して洗浄し、その後連続して、すすぎ工程、乾燥
工程に入るタイプのものである。この様な洗浄機による
汚れ落ちは、機械力、洗浄温度、洗浄時間により大きく
左右されるが、これらの要素は洗浄機の特性として各洗
浄機に固有のものである。この為、自動食器洗浄機用洗
剤は、一定の機械力、洗浄温度、洗浄時間の下で種々の
汚れに有効に作用し、高い洗浄力を発揮できるものでな
ければならない。
従来の自動食器洗浄機用洗剤は、炭酸塩、珪酸塩、ほう
酸塩等のアルカリ剤を主成分とし、これに使用水中の硬
度成分によるスケールの食器或いは洗浄機内への付着を
防止する目的でトリポリリン酸塩、オルトリン酸塩、ピ
ロリン酸塩、エチレンジアミン四酢酸塩、ニトリロ三酢
酸塩等のキレート剤が配合されている。また、界面活性
剤は、洗浄時に発泡し、洗浄機の運転に支障を来すこと
のない様に、低泡性の非イオン性界面活性剤が少量配合
されているか、もしくは全く含まないものが多く、洗浄
剤水溶液の液性は強アルカリ性のものが多い。この様な
洗浄剤は、油汚れに対する洗浄力は強いが、澱粉質の汚
れや、澱粉質の汚れと蛋白質汚れ、油汚れ等が混じり合
った複合汚れに対する洗浄力は充分とは言えず、また食
器の光沢を失わしめると言う欠点があった。
一方、澱粉質の汚れ、例えば、日本人の主食である米飯
のこびりつき汚れ等に対しては、澱粉加水分解酵素が有
効であるとされ、一般的には澱粉分子のα−1,4−グリ
コシド結合に作用するα−アミラーゼが使用されてい
る。しかし、食器類に強固に付着した澱粉質の汚れを短
時間で落とすことは、自動食器洗浄機用洗剤にα−アミ
ラーゼを配合しても未だ充分とは言えなかった。これに
対し、α−1,6−グリコシド結合に作用する澱粉加水分
解酵素としてプルラナーゼ、イソプルラナーゼ、イソア
ミラーゼがあり、これらは一般に澱粉枝切り酵素と呼ば
れている。(特開平2-132193号、及び特開平2-132194号
には、澱粉汚れに対し、作用部位の異なる2種の澱粉加
水分解酵素、即ちα−アミラーゼと澱粉枝切り酵素を併
用すれば高い洗浄性能が得られることが開示されてい
る。しかしながら、α−アミラーゼと澱粉枝切り酵素を
併用しても、澱粉質の汚れと蛋白質汚れ、油汚れ等が複
雑に混じり合った複合汚れに対しては、まだまだ満足で
きる洗浄レベルには達し得なかった。
従って、澱粉質汚れ、油脂汚れ、蛋白質汚れ等が複雑に
混じり合った複合汚れに対して有効に作用し、高い洗浄
力を発揮できる自動食器洗浄機用洗浄剤組成物が望まれ
ていた。
〔課題を解決するための手段〕
かかる実情において本発明者らは、鋭意研究を行った結
果、特定の非イオン性界面活性剤及びカルシウム捕捉キ
レート剤に、α−アミラーゼ活性を有するアルカリ又は
アルカリ耐性プルラナーゼ及びリパーゼを配合し、特定
のpH範囲を有する洗浄剤組成物が、上記複合汚れに対し
て有効に作用し、高い洗浄力を発揮することを見出し本
発明を完成した。
すなわち本発明は、次の成分(a)〜(d) (a) 非イオン性界面活性剤 1〜30重量% (b) カルシウムイオン捕捉キレート剤1〜50重量% (c) リパーゼ (d) α−アミラーゼ活性を有し、プルランに対する
最適作用pHが8.5〜10の範囲であり、可溶性澱粉に対す
る最適作用pHが7〜9.5の範囲であるアルカリ又はアル
カリ耐性プルラナーゼ を含有し、0.2重量%水溶液のpHが7〜10である自動食
器洗浄機用洗浄剤組成物を提供するものである。
本発明に用いる(a)成分の非イオン性界面活性剤とし
ては、次の一般式(I) R1O(C2H4O)m(C3H7O)nH (I) (式中、R1は炭素数8〜20のアルキルもしくはアルケニ
ル基であり、m平均付加モル数で5〜15の数を示し、n
は平均付加モル数で3〜15の数を示す) で表わされる高級アルコールのエチレンオキシドとプロ
ピレオキシド付加体、分子量1,000〜10,000のポリオキ
シエチレンポリオキシプロピレンブロック共重合体、1,
000〜10,000の分子量を有するエチレンジアミンのポリ
オキシエチレンポリオキシプロピレン付加体等が好まし
い例として挙げられる。これらの非イオン性界面活性剤
は一種でも二種以上を混合して用いてもよい。本発明組
成物中への非イオン性界面活性剤(a)の配合量は1〜
30重量%である。1重量%未満では、油汚れ及びリパー
ゼによる分解物(主に脂肪酸)を洗浄液中に分散させる
作用が不充分であり、30重量%を超えると発泡が多くな
りすぎ、洗浄機の運転に支障を来すおそれがあり、いず
れも好ましくない。特に好ましい配合量は2〜10重量%
である。
本発明に用いられる(b)成分のカルシウムイオン捕捉
キレート剤としては例えばクエン酸塩、リンゴ酸塩、酒
石酸塩等のヒドロキシ多価カルボン酸、ポリアクリル酸
塩、アクリル酸と無水マレイン酸との共重合体の塩、無
水マレイン酸とメチルビニルエーテルとの共重合体の
塩、無水マレイン酸とオレフィンとの共重合体の塩、ア
クリル酸とメタクリル酸との共重合体の塩等の高分子電
解質、無水マレイン酸と酒石酸の縮合物、ゼオライト等
が挙げられる。
(b)成分のキレート剤は、そのキレート効果を有効に
発揮させるため本発明組成物中に1〜50重量%配合され
る。1重量%未満ではキレート効果が不充分であり、50
重量%を超えるとリパーゼ活性を阻害するため好ましく
ない。
本発明の(c)成分であるリパーゼは、市販のもの、例
えば、リパーゼAP、リパーゼM-AP、リパーゼP、リパー
ゼF-AP、リパーゼD、リパーゼAY、リパーゼL、リパー
ゼG、リパーゼR、リパーゼCE、リパーゼCES、リパー
ゼGC、リパーゼN、(以上、天野製薬(株))、LIPASE
(東洋醸造(株))、リパーゼB(サッポロビール
(株))、オリパーゼ、サイケン100、Lipase P(以
上、長瀬産業(株))、リパーゼ(生化学工業
(株))、タリパーゼ(田辺製薬(株))、リパーゼO
F、リパーゼMY(以上、名糖産業(株))、Palatase
A、Palatase M、LIPOLASE(以上、ノボ・インダストリ
ー・ジャパン)等を用いることができる。(c)成分は
本発明組成物1g中にリパーゼ活性として1〜500単位、
特に好ましくは50〜500単位含有せしめるのが好まし
い。1単位未満では洗浄力が不充分であり、500単位を
超えると効果に比して経済的に不利となる為好ましくな
い。
なお、リパーゼの活性は実施例に示す方法によって測定
されるものである。
本発明に用いられる(d)成分のアルカリ又はアルカリ
耐性プルラナーゼの例としては、例えば次に示す好アル
カリ微生物の一種であるバチルス エスピー(Bacillus
sp.)KSM-AP1378(FERM P-10886)が産生するアルカリ
プルラナーゼが挙げられる。
ここで、「α−アミラーゼ活性を有する」とは、1つの
蛋白質に対してα−アミラーゼを有する活性部位とプル
ラナーゼ活性を有する活性部位の2つの活性部位を持
つ、いわゆる双頭酵素であることを意味する。
この微生物は、次のような菌学的性質を示す。尚、以下
において菌株の分類に用いた培地は次の培地1〜21の21
種類であり、これらは何れも別滅菌した炭酸ナトリウム
(Na2CO3)を0.5重量%(以下、単に%という)含有す
る。
使用した培地の組成(表示は%): 培地1. ニュートリエントブロス,0.8;寒天末(和光純
薬製),1.5 培地2. ニュートリエントブロス,0.8 培地3. ニュートリエントブロス,0.8;ゼラチン,20.0;
寒天末(和光純薬製),1.5 培地4. バクトリトマスミルク,10.5 培地5. ニュートリエントブロス,0.8;KNO3,0.1 培地6. バクトペプトン,0.7;NaCl,0.5;ブドウ糖,0.5 培地7. SIM寒天培地(栄研化学製),指示量 培地8. TSI寒天培地(栄研化学製),指示量 培地9. 酵母エキス,0.5;バクトペプトン,1.5;K2HPO4,
0.1;MgSO4・7H2O,0.02;可溶性澱粉,2.0;寒天末(和光純
薬製),15 培地10. コーサー培地(栄研化学製),指示量 培地11. クリステンセン培地(栄研化学製),指示量 培地12. 酵母エキス,0.05;Na2SO4,0.1;KH2PO4,0.1;
ブドウ糖,1.0 酵母エキス,0.05;Na2SO4,0.1;KH2PO4,0.1;ブドウ糖,
1.0;CaCl2・2H2O,0.05;MnSO4・4〜6H2O,0.01;FeSO4・7
H2O,0.001;MgSO4・7H2O,0.02窒素源としては、硝酸ナト
リウム、亜硝酸ナトリウム、塩化アンモニウム及びリン
酸アンモニウムをそれぞれ0.25%、0.2025%、0.158%
及び0.195となるように上記及びの培地に加えて用
いた。
培地13. キングA培地“栄研”(栄研化学製),指示
量 培地14. キングB培地“栄研”(栄研化学製),指示
量 培地15. 尿素培地“栄研”(栄研化学製),指示量 培地16. チトクローム・オキシダーゼ試験用濾紙(日
本製薬製) 培地17. 3%過酸化水素水 培地18. バクトペプトン,酵母エキス,0.5;K2HPO4,0.
1;ブドウ糖,1.0;MgSO4・7H2O,0.02 培地19. バクトペプトン,2.7;NaCl,5.5;K2HPO4,0.3;ブ
ドウ糖,0.5;ブロモチモールブルー,0.06;寒天末(和光
純薬製),1.5 培地20. (NH42HPO4,0.1;KCl,0.02;MgSO4・7H2O,0.0
2;酵母エキス,0.05;糖,1.0 培地21. カゼイン,0.5;酵母エキス,0.5;ブドウ糖,1.0;
K2HPO4,0.1;MgSO4・7H2O,0.02;寒天末(和光純薬製),
1.5 〔菌学的性質〕 (a) 顕微鏡的観察結果 菌体の大きさは、0.8〜2.4μm×1.8〜4.0μmの桿菌で
あり、菌体の一端に楕円形の内生胞子(1.0×1.2μm×
1.2〜1.4μm)を作る。また、周鞭毛を有し運動性があ
る。グラム染色は不定。抗酸性はない。
(b) 各種培地に於ける生育状態 肉汁寒天平板培養(培地1) 生育状態は良い。集落の形状は円形であり、表面は円
滑、周縁は円滑である。又集落の色調は黄色半透明で光
沢がある。
肉汁寒天斜面培養(培地1) 生育する。その状態は拡布状で光沢が有り、黄色半透明
である。
肉汁液体培養(培地2) 生育する。
肉汁ゼラチン穿刺培養(培地3) 生育状態は良い。ゼラチンの液化が認められる。
リトマスミルク培地(培地4) ミルクの凝固、ペプトン化は認められない。
リトマスの変色は培地がアルカリのため判定できない。
(c) 生理学的性質 硝酸塩の還元及び脱窒反応(培地5) 硝酸塩の還元は陽性。脱窒反応は陰性。
MRテスト(培地6) 培地がアルカリ性のため、陰性、陽性は判定できない。
VPテスト(培地6) 陰性。
インドールの生成(培地7) 陰性。
硫化水素の生成(培地8) 陰性。
澱粉の加水分解(培地9) 陽性。
クエン酸の利用 コーサー培地(培地10)で陰性。クリステンセン培地
(培地11)では陽性か陰性か判定できない。
無機窒素源の利用(培地12) 硝酸塩、アンモニウム塩、亜硝酸塩ともに利用する。
色素の生成(培地13,14) 陰性。
ウレアーゼ(培地15) 陰性。
オキシダーゼ(培地16) 陰性 カタラーゼ(培地17) 陽性。
生育の範囲(培地18) 生育の温度範囲は20〜40℃、生育最適温度範囲は30〜35
℃である。
生育のpH範囲はpH7〜10.5、生育最適pHはpH10である。
酸素に対する態度 好気的。
O-Fテスト(培地19) アルカリ性のため変色は判定できない。好気状態のみに
生育する。
糖の利用性(培地20) L−アラビノース、D−キシロース、D−グルコース、
D−マンノース、D−フラクトース、D−ガラクトー
ス、麦芽糖、ショ糖、乳糖、トレハロース、D−ソルビ
ット、D−マンニット、イノシット、グリセリン、デン
プン、ラフィノース、サリシン、D−リボース及びデキ
ストリンを利用する。
食塩含有培地に於ける生育(培地1を改変)食塩濃
度が7%では生育するが、10%で生育できない。
カゼインの分解(培地21) 陽性。
以上の菌学的性質に関する検討に基づき、バージーズ・
マニュアル・オブ・ディタミネイティブ・バクテリオロ
ジー(Bergey′s Mannual of Determinative Bacteriol
ogy)第8版及びザ・ジーナス・バチルス(“The Genus
Bacillus"Ruth,E.Gordon,Agriculture Handbook No.4
27,Agricultural Research Service,U.S.Department of
Agriculture Washington D.C.,(1973))を参照し、
比較検索した結果、本菌株は有胞子桿菌であるバチルス
(Bacillus)属の一種であると認められる。しかし、本
菌株は中性領域では生育できず、専ら高アルカリ領域で
良好な生育を示すことから、最近、HorikoshiとAkiba
〔“Alkalophilic Microorganism",Japan Scientific S
ociety Press(Tokyo),1982年刊〕の主張している、所
謂好アルカリ性(Alkalophilic)微生物として暫定的
に、従来の中性で生育するバチルス属細菌とは区別され
る。
更に、本菌株の菌学的性質は公知の好アルカリ性バチル
スのいずれとも一致しないので、これを新規菌株と判断
してバチルス エスピーKSM-AP1378と命名し、微工研菌
寄第10886号として工業技術院微生物工業技術研究所に
寄託した。
上記の微生物を用いて本発明に使用される(d)成分の
α−アミラーゼ活性を有するアルカリプルラナーゼを得
るには、培地に菌株を接種し、常法に従って培養すれば
よい。培養に用いる培地中には、資化し得る炭素源及び
窒素源を適当量含有せしめておくことが好ましい。この
炭素源及び窒素源は特に制限されないが、その例として
は、窒素源としては、コーングルテンミール、大豆粉、
コーンスチープリカー、カザミノ酸、酵母エキス、ファ
ーマメディア、肉エキス、トリプトン、ソイトン、ハイ
プロ、アジパワー、綿実油粕、カルチベーター、アジプ
ロン、ゼスト等の有機窒素源及び硫酸アンモニウム、硝
酸アンモニウム、リン酸アンモニウム、炭酸アンモニウ
ム、硝酸ナトリウム、酢酸アンモニウム等の無機窒素源
が挙げられる。また炭素源としては、可溶性澱粉、不溶
性澱粉、アミロペクチン、グリコーゲン、プルラン及び
これらの部分分解により生じた分岐オリゴ糖に加え、資
化し得る炭素源、例えばグルコース、マルトース、アラ
ビノース、キシロース、リボース、マンノース、フラク
トース、ガラクトース、麦芽糖、ショ糖、乳糖、トレハ
ロース、マンニット、ソルビット、グリセリンや資化し
得る有機酸、例えばクエン酸、酢酸などが挙げられる。
またその他、リン酸塩、マグネシウム塩、カルシウム
塩、マンガン塩、亜鉛塩、コバルト塩、ナトリウム塩、
カリウム塩等の無機塩や、必要であれば、無機、有機微
量栄養源を培地中に適宜添加することもできる。
また、培養における温度は20〜40℃、特に30〜35℃が好
ましく、pHは8〜10.5、特に10が好ましく、この条件下
において通常2〜3日間で培養は完了する。
斯くして得られた培養物中からの目的物質である、α−
アミラーゼ活性を有するアルカリプルラナーゼの採取及
び精製は、一般の酵素の採取及び精製の手段に準じて行
うことができる。即ち、培養後、遠心分離又は濾過等の
通常の固液分離手段により菌体を培養物から除去して粗
酵素液を得ることができる。この粗酵素液は、そのまま
使用することもできるが、必要に応じて、塩析法、沈澱
法、限外濾過法等の分離手段により粗酵素を得、更に公
知の方法により精製結晶化し、精製酵素として使用する
ことも可能である。
以下に、上記アルカリプルラナーゼの好ましい製造法の
一例を説明する。アルカリ性細菌バチルス属に属する例
えばKSM-AP1378株を1%プルラン、1%ポリペプトン、
0.5%酵母エキス、0.1%KH2PO4、0.25%NaHPO4・12H
2O、0.02%MgSO4・7H2O、0.5%炭酸ナトリウムを含む培
地で30℃にて3日間好気的に振盪培養して得られる培養
液から菌体を除き、上澄液を得る。次いで、DEAEセル
ロース吸着、α−シクロデキストリン アフィニティ
クロマトグラフィー、DEAEトヨパール(東洋曹達社
製)クロマトグラフィー、セファクリル(ファルマシ
ア社製)クロマトグラフィーを行うことによって精製さ
れる。斯くして得られる精製酵素は、ポリアクリルアミ
ドゲル電気泳動(ゲル濃度15%)及びソディウムドデシ
ルサルフェート(SDS)電気泳動で単一のバンドを与
え、またプルラナーゼの活性収率は約2%であった。
斯くして得られる、アルカリプルラナーゼは、本発明自
動食器洗浄機用洗浄剤組成物の成分として好適に使用し
得る。このアルカリプルラナーゼの酵素化学的性質につ
いて、以下に説明する。
尚、酵素活性の測定は次の緩衝液(各々50mM宛)を用
い、以下の方法に従って行った。
pH4〜6 酢酸緩衝液 pH6〜8 リン酸緩衝液(プルラナーゼ活性測定に使
用) pH6〜8 トリスマレイト緩衝液(α−アミラーゼ活
性測定に使用) pH8〜11 グリシン−食塩−水酸化ナトリウム緩衝液 pH11〜12 塩化カリウム−水酸化ナトリウム緩衝液 酵素活性測定法: プルラナーゼ活性 各種緩衝液中にプルラン(反応系に於ける最終濃度は0.
25%)を溶解させた基質溶液0.9mlに、酵素液0.1mlを加
え、40℃で、30分間反応させた。反応後、3,5−ジニト
ロサリチル酸(3,5−dinitrosalicylic acid(DNS))
法にて、還元糖の定量を行った。即ち、反応液1.0mlにD
NS試薬1.0mlを加え、5分間、100℃で加熱発色させ、冷
却後、4.0mlの脱イオン水を加えて希釈し、波長535nmで
比色定量した。酵素の力価は、1分間に1μmolのグル
コースに相当する還元糖を生成する酵素量を1単位(1
U)とした。
α−アミラーゼ活性 各種緩衝液中に可溶性澱粉(反応系に於ける最終濃度は
0.25%)を溶解させた基質溶液0.9mlに、酵素液0.1mlを
加え、50℃で、15分間反応させた。
反応後、(DNS)法にて、還元糖の定量を行った。即
ち、反応液1.0mlにDNS試薬1.0mlを加え、5分間、100℃
で加熱発色させ、冷却後、4.0mlの脱イオン水を加えて
希釈し、波長535nmで比色定量した。酵素の力価は、1
分間に1μmolのグルコースに相当する還元糖を生成す
る酵素量を1単位(1U)とした。
〔酵素学的諸性質〕 作用 プルラン及び可溶性澱粉に作用し、前者からは主として
マルトトリオースを、後者からは主としてマルテトラオ
ース及びマルトペンタオースを生成する。また、グリコ
ーゲンにも作用しマルトテトラオース及びマルトペンタ
オースを生成する(第1図)。
基質特異性 プルラン、可溶性澱粉及びグリコーゲンに作用する(第
1表)。
作用pH及び最適作用pH 本酵素のプルランに対する作用pHはpH5〜12の範囲にあ
り、最適作用pHは8.5〜10の範囲に認められる。
尚、各pHにおけるプルラナーゼ活性を、0.25%プルラ
ン、10mM酢酸緩衝液(pH4〜5)、リン酸緩衝液(pH6〜
8)、グリシン−食塩−水酸化ナトリウム緩衝液(pH9
〜10.5)及び塩化カリウム−水酸化ナトリウム緩衝液
(pH11〜12)の反応系を用い、40℃、30分間反応させて
測定した結果を第2図(a)に示す。
また、可溶性澱粉に対する作用pHは4〜12の範囲にあ
り、最適作用pHはpH7〜9.5の範囲に認められる。
尚、各pHにおけるα−アミラーゼ活性を0.25%可溶性澱
粉、10mM酢酸緩衝液(pH4〜5)、トリスマレイト緩衝
液(pH6〜8)、グリシン−食塩−水酸化ナトリウム緩
衝液(pH9〜10.5)及び炭酸緩衝液(pH11〜12)の反応
系を用い、50℃、15分間反応させて測定した結果を第2
図(b)に示す。
pH安定性 本酵素のプルランに対するpH安定性は、pH6〜10.5の範
囲に認められる。
尚、各pHにおけるプルラナーゼ活性を0.25%プルラン、
10mM酢酸緩衝液(pH4〜5)、リン酸緩衝液(pH6〜
8)、グリシン−食塩−水酸化ナトリウム緩衝液(pH9
〜10.5)及び塩化カリウム−水酸化ナトリウム緩衝液
(pH11〜12)の反応系を用い、45℃、10分間反応させて
測定した結果を第3図(a)に示す。
また、可溶性澱粉に対するpH安定性はpH4〜12の範囲に
認められる。
尚、各pHにおけるα−アミラーゼ活性を0.25%プルラ
ン、10mM酢酸緩衝液(pH4〜5)、トリスマレイト緩衝
液(pH6〜8)、グリシン−食塩−水酸化ナトリウム緩
衝液(pH9〜10.5)及び炭酸緩衝液(pH11〜12)の反応
系を用い、50℃、15分間反応させて測定した結果を第3
図(b)に示す。
作用温度範囲及び最適作用温度 本酵素のプルラン及び可溶性澱粉に対する活性は、10〜
65℃の範囲で認められ、最適作用温度は約50℃に認めら
れる(第4図(a)及び(b))。
温度安定性 本酵素についてpH9.5の条件で温度を変化させ、各温度
で30分間処理することにより失活の条件を調べたとこ
ろ、45℃までは極めて安定である(第5図(a)及び
(b))。
分子量 SDS電気泳動法(ゲル濃度7.5%)による分子量は約200,
000±5,000である。
金属イオンの影響 プルラナーゼ活性はHg2+、Mn2+、Pb2+で阻害される。ま
た、α−アミラーゼ活性はHg2+、Mn2+、Pb2+、Cd2+、Zn
2+で阻害される(第2表)。
下記第2表より明らかな如く、本酵素のプルラナーゼ活
性とα−アミラーゼ活性とでは、阻害を受ける金属イオ
ンの種類が異なっている。
界面活性剤の影響 直鎖アルキルベンゼンスルフォン酸ナトリウム、ポリオ
キシエチレンアルキル硫酸エステルナトリウム塩、α−
オレフィンスルフォン酸ナトリウム、α−スルフォン化
脂肪酸エステルナトリウム、アルキルスルフォン酸ナト
リウム、SDS、石鹸、ソフタノール(登録商標)等の各
種界面活性剤の0.05%溶液で40℃にて15分間処理しても
殆ど活性阻害を受けない。
キレート剤の影響 キレート剤であるEDTA(10mM)及びEGTA(10mM)でプル
ラナーゼ活性は殆ど阻害を受けないが、α−アミラーゼ
活性は著しい阻害を受ける。また、キレート剤により阻
害を受けたα−アミラーゼ活性は再びCa2+を加えると復
活する(第2表)。
プロテアーゼ耐性 マクサターゼ(IBIS社製)及びサビナーゼ(ノボ社製)
等のアルカリプロテアーゼを活性測定時に共存(0.2AU/
)させても、何れのプロテアーゼに対しても強い耐性
を有する。
本発明の自動食器洗浄機用洗浄剤組成物には、上記の必
須成分に加え、目的とする性能を損なわない範囲で、必
要に応じて種々の任意成分を添加することができる。
その様な成分としては、カルボキシメチルセルロース、
ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリエ
チレングリコール等の再汚染防止剤、炭酸ナトリウム、
炭酸水素ナトリウム、ホウ砂、珪酸塩等のアルカリ剤、
芒硝等の増量剤、香料、色素、過炭酸ナトリウム、過ホ
ウ酸ナトリウム等の漂白剤、シリコーン等の消泡剤、液
体洗浄剤の場合はエタノール、イプロパノール、プロピ
レングリコール等のハイドロトロープ剤、防腐・防黴剤
等が挙げられる。
本発明の自動食器洗浄機用洗浄剤組成物は、その0.2%
水溶液におけるpHが7〜10の範囲内である必要があり、
pH7未満では油性汚れに対する洗浄力が低下する為好ま
しくなく、またpH10を超えると、酵素活性が失われる
か、或いは著しく低下し充分な洗浄効果を得られない。
特に好ましいpHの範囲は8.5〜9.5である。
〔実施例〕
以下、実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明する
が、本発明はこれらの実施例により限定されるものでは
ない。
なお、本発明に用いる酵素の活性は次の如くして測定し
た。
<リパーゼの活性測定方法> 本発明におけるリパーゼ活性は、反応基質としてオリー
ブ油を用い、1分間に1μmolの脂肪酸を遊離する酵素
量を1単位と定め、以下の方法で測定した。
(1) サンプルの測定 オリーブ油4mlと0.1Mリン酸緩衝液(pH7.0)4mlとを50m
l容共栓三角フラスコに正確に取り、よく混合し、37℃
の恒温水槽中で10分間予熱する。これに試料溶液1mlを
正確に加え、よく混合し、正確に20分後アセトン・エタ
ノール混合液20mlを注ぎ、ついでフェノールフタレイン
試液5滴を指示薬として、0.05N水酸化ナトリウム試液
で滴定する。
(2) ブランクの測定 オリーブ油5mlと0.1Mリン酸緩衝液(pH7.0)4mlとを50m
l容共栓三角フラスコに正確に取り、37℃の恒温水槽中
で30分間加熱後、アセトン・エタノール混合液20mlを注
ぎ、ついで水1mlを正確に加え、フェノールフタレイン
試液5滴を指示薬として、0.05N水酸化ナトリウム試液
で滴定する。
(3) リパーゼ活性の算出 以下の式により活性を算出する。
<プルラナーゼ活性測定方法> 10mMグリシン−食塩−水酸化ナトリウム緩衝液(pH9.
0)中にプルラン(反応系における最終濃度は0.25%)
を溶解させた基質溶液0.9mlに、酵素液0.1mlを加え40℃
で30分間反応させる。反応後、3,5−ジニトロサリチル
酸(3,5−dinitrosalicylic acid(DNS))法にて、還
元糖の定量を行った。即ち、反応液1.0mlにDNS試薬1.0m
lを加え、5分間、100℃で加熱発色させ、冷却後、4.0m
lの脱イオン水を加えて希釈し、波長535nmで比色定量し
た。酵素の力価は、1分間に1μmolのグルコースに相
当する還元糖を生成する酵素量を1単位(1U)とした。
製造例1 (1) 栃木県栃木市の土壌を薬匙一杯(約0.5g)、滅
菌生理食塩水に懸濁し、80℃で15分間熱処理した。この
熱処理液の上清を適当に希釈して、分離用寒天培地(培
地A)に塗布した。次いで、これを30℃にて30日間培養
し、集落を形成させた。集落の周囲にプルラン及び着色
澱粉の溶解に基づく透明帯を形成するものを選出し、α
−アミラーゼ活性を有するプルラナーゼ生産菌を取得し
た。更に、取得菌を培地Bの液体培地に接種し、30℃で
3日間振盪培養した。培養後、遠心分離した上清液につ
いてプルラナーゼ活性及びアミラーゼ活性を、pH10にて
測定し、α−アミラーゼ活性を有するアルカリプルラナ
ーゼ生産菌をスクリーニングした。
上述の方法により、α−アミラーゼ活性を有するアルカ
リプルラナーゼ生産菌であるバチルス エスピーKSM-AP
1378(FERM P-10886)を取得することが出来た。
培地A.プルラン 0.5% 可溶性澱粉 0.5% 着色プルラン 0.2% 着色澱粉 0.2% ポリペプチド 0.2% 酵母エキス 0.1% KH2PO4 0.03% (NH42SO4 0.1% MgSO4・7H2O 0.02% CaCl2・2H2O 0.02% FeSO4・7H2O 0.001% MnCl2・4H2O 0.0001% 寒天 1.5% Na2CO3 0.5% pH10.0 培地B.プルラン 0.5% 可溶性澱粉 0.5% トリプトン 0.2% 酵母エキス 0.1% KH2PO4 0.03% (NH42SO4 0.1% MgSO4・7H2O 0.02% CaCl2・2H2O 0.02% FeSO4・7H2O 0.001% MnCl2・4H2O 0.0001% Na2CO3 0.5% pH10.0 (2) α−アミラーゼ活性を有するアルカリプルラナ
ーゼ生産菌であるバチルス エスピーKSM-AP1378株を実
施例1の液体培地Bに接種し、30℃で3日間振盪培養し
た。培養後、菌体を遠心分離して除き、粗酵素液とし
た。更に、通常の方法に従って、100%エタノールを添
加してエタノール乾燥粉末とし、以下の第3表に示すα
−アミラーゼ活性を有するアルカリプルラナーゼ酵素標
品を得ることができた(酵素活性はpH9に於ける測定値
である)。
(3) (2)で得られた粗酵素液について、以下の手
順に従って精製を行い、α−アミラーゼ活性を有するア
ルカリプルラナーゼを得た。すなわち、粗酵素液の上澄
液にDEAEセルロース粉末を加え、上澄液中のプルラナー
ゼを完全にDEAEセルロースに吸着させた。次いで、10mM
トリス−塩酸緩衝液(pH8)で樹脂を洗浄した後、0.6M
の食塩を含む同緩衝液で酵素を溶出した。次に、10mMト
リス−塩酸緩衝液(pH8)で透析後、同緩衝液で平衡化
したα−シクロデキストリン アフィニティー カラム
に吸着させ、β−シクロデキストリンを含有する同緩衝
液により溶出し、その活性画分を集めた。集められた活
性画分は、透析後、10mMトリス−塩酸緩衝液(pH8)で
平衡化したDEAEトヨパール650Sに吸着させた。吸着した
酵素を同緩衝液中、0.1から1Mの食塩の濃度勾配により
溶出し、その活性画分を集めた。集められた活性画分
は、透析後、次いで0.1M食塩を含む同緩衝液で平衡化し
たセファクリルS-200カラムに充填し、0.1M食塩を含む
同緩衝液で溶出し、その活性画分を集めた。集められた
活性画分は、限外濾過膜を用いて濃縮した後、10mMトリ
ス−塩酸緩衝液(pH8)を用いて一夜透析した。得られ
たα−アミラーゼ活性を有するアルカリプルラナーゼに
ついてデービス(Davis D.J.,Ann.N.Y.Acad.Sci.,121,4
04(1964))の方法に従って電気泳動を行った後、コマ
シー・ブリリアント・ブルーで染色して単一のバンドを
与えることを確認した(第6図)。
(5) (4)で得られたα−アミラーゼ活性を有する
アルカリプルラナーゼについて、常法に従い、ソディウ
ム・ドデシル・硫酸(SDS)電気泳動を行った。この結
果を第7図に示す。この結果から、本酵素は分子量200,
000±5,000であった。
実施例1 下記の第4表及び第5表の組成の自動食器洗浄機用洗浄
剤組成物を調製し、その洗浄力の測定を行った。結果を
第5表に示す。尚、洗浄力の測定は以下に示す試験法に
より行った。
洗浄条件 使用機種;松下電器(株)製全自動食器洗い機 『NP-600』 洗浄温度;5℃から55℃まで徐々に上昇する。
使用水;硬度3.5゜DHの水 洗浄剤濃度;0.2% 洗浄時間;洗浄20分→すすぎ20分 洗浄時の循環水量;約2.5 〔米飯汚れ洗浄力測定法〕 汚染皿の調製 軟質の炊き上がり米飯を30分間室温にて放置し、3gを直
径25cmの磁性の皿に引き伸ばして塗布し、室温で1昼夜
風乾したものを6枚洗浄に供した。
米飯汚れ洗浄力評価方法 洗浄後の皿の米飯の残留を沃素の呈色反応によって生じ
た青色部分の面積(P)を写真判定によって測り、初期
の汚染面積(S)から各皿の洗浄率を下式によって求め
た。更に、6枚の皿の洗浄率を平均し、平均洗浄率とし
た。
〔複合汚れ洗浄力測定法〕 汚染皿の調製 ホワイトソース(ハインツ社製の缶詰)100gにマーガリ
ン(雪印社製『ネオソフト』)10gを加え、60℃に加温
し良く混合し複合汚れとする。
直径25cmの磁性の皿一枚当たりに、上記の複合汚れ5gを
塗布し、120℃で15分間焼き付ける。これを一昼夜放置
した後洗浄に供した。
洗浄試験と洗浄力評価方法 汚染皿5枚を洗浄機に入れ、上記の洗浄条件にて洗浄を
行った。洗浄後の皿は一枚づつ下記の判断基準により判
定し、下式により洗浄評価点を算出した。
完全に洗浄された。 5点 わずかに汚れの残留があるが許容範囲内である。 4点 少量の汚れの残留が認められる。 3点 皿の約1/4に汚れの残留が認められる。 2点 皿の約1/2に汚れの残留が認められる。 1点 全く洗浄されなかった。 0点 洗浄評価点=〔各汚染皿の評価点の和〕×4 実施例2 第6表の組成の自動食器洗浄機用洗剤を調製し、その洗
浄力を実施例1と同様に測定した。
〔発明の効果〕 本発明の自動食器洗浄機用洗浄剤組成物は澱粉質汚れの
みならず、澱粉質、油脂及び蛋白質汚れ等が混じり合っ
た複合汚れに対しても優れた洗浄力を有する。
【図面の簡単な説明】
第1図は、α−アミラーゼ活性を有するアルカリプルラ
ナーゼを用いてプルラン、アミロペクチン、アミロー
ス、グリコーゲンを基質として酵素反応を行ったとき
の、マルトオリゴ糖の生成を示すペーパークロマトグラ
フィーである。 第2図(a)及び(b)は、α−アミラーゼ活性を有す
るアルカリプルラナーゼの反応pHと相対活性との関係を
示す図面である。 第3図(a)及び(b)は、α−アミラーゼ活性を有す
るアルカリプルラナーゼの処理pHと残存活性との関係を
示す図面である。 第4図(a)及び(b)は、α−アミラーゼ活性を有す
るアルカリプルラナーゼの反応温度(pH9.5)と相対活
性との関係を示す図面である。 第5図(a)及び(b)は、α−アミラーゼ活性を有す
るアルカリプルラナーゼの処理温度(pH9.5)と残存活
性との関係を示す図面である。 第6図は、α−アミラーゼ活性を有するアルカリプルラ
ナーゼをデービスの方法に従って電気泳動を行った結果
を示す図面である。 第7図は、α−アミラーゼ活性を有するアルカリプルラ
ナーゼのSDS電気泳動の結果を示す図面である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C11D 3:12 3:20 3:37 3:386) (C12N 9/44 C12R 1:07)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】次の成分(a)〜(d) (a)非イオン性界面活性剤 1〜30重量% (b)カルシウムイオン捕捉キレート剤 1〜50重量% (c)リパーゼ (d)α−アミラーゼ活性を有し、プルランに対する最
    適作用pHが8.5〜10の範囲であり、可溶性澱粉に対する
    最適作用pHが7〜9.5の範囲であるアルカリ又はアルカ
    リ耐性プルラナーゼ を含有し、0.2重量%水溶液のpHが7〜10である自動食
    品洗浄機用洗浄剤組成物。
  2. 【請求項2】(a)成分が、次の一般式(I) R1O(C2H4O)m(C3H7O)nH (I) (式中、R1は炭素数8〜20のアルキル又はアルケニル基
    を示し、mは平均付加モル数で5〜15の数を示し、nは
    平均付加モル数で3〜15の数を示す) で表わされる高級アルコールのエチレンオキシドとプロ
    ピレンオキシド付加体、分子量1,000〜10,000のポリオ
    キシエチレンポリオキシプロピレンブロック共重合体並
    びに1,000〜10,000の分子量を有するエチレンジアミン
    のポリオキシエチレンポリオキシプロピレン付加体より
    選ばれる一種又は二種以上の混合物である請求項1記載
    の自動食器洗浄機用洗浄剤組成物。
  3. 【請求項3】(b)成分が、クエン酸塩、リンゴ酸塩、
    酒石酸塩、ポリアクリル酸塩、アクリル酸と無水マレイ
    ン酸との共重合体の塩、無水マレイン酸とメチルビニル
    エーテルとの共重合体の塩、無水マレイン酸とオレフィ
    ンとの共重合体の塩、アクリル酸とメタクリル酸との共
    重合体の塩、無水マレイン酸と酒石酸の縮合物及びゼオ
    ライトからなる群より選ばれる一種又は二種以上のカル
    シウムイオン捕捉キレート剤である請求項1記載の自動
    食器洗浄機用洗浄剤組成物。
  4. 【請求項4】(d)成分のアルカリ又はアルカリ耐性プ
    ルラナーゼが、次の酵素学的性質を有するものである請
    求項2記載の自動食器洗浄機用洗浄剤組成物。 1)作用 プルラン及び可溶性澱粉に作用し、プルランからは主と
    してマルトトリオース、可溶性澱粉からは主としてマル
    トテトラオース及びマルトペンタオースを生成する。ま
    た、グリコーゲンにも作用し、マルトテトラオース及び
    マルトペンタオースを生成する。 2)基質特異性 プルラン、可溶性澱粉及びグリコーゲンに作用する。 3)作用pH及び最適作用pH プルランに対する作用pHは5〜12の範囲であり、最適作
    用pHは8.5〜10の範囲である。また、可溶性澱粉に対す
    る作用pHは4〜12の範囲であり、最適作用pHは7〜9.5
    の範囲である。 4)pH安定性 プルランに対してpH6〜10.5の範囲で安定であり、可溶
    性澱粉に対してはpH4〜12の範囲で安定である(45℃、1
    0分間処理による)。 5)作用温度範囲及び最適作用温度 プルラン及び可溶性澱粉に対して10〜65℃の範囲で作用
    し、その最適作用温度は約50℃である。 6)温度安定性 45℃までは極めて安定である(pH9.5の10mMグリシン−
    食塩−水酸化ナトリウム緩衝液中、30分間処理によ
    る)。 7)分子量 ソディウムドデシル硫酸(SDS)電気泳動法による分子
    量は200,000±5,000である。 8)金属イオンの影響 プルラナーゼ活性はHg2+、Mn2+、Pb2+で阻害される。ま
    た、α−アミラーゼ活性はHg2+、Mn2+、Pb2+、Zn2+、Cd
    2+で阻害される。
  5. 【請求項5】アルカリ又はアルカリ耐性プルラナーゼ
    が、バチルス属に属する微生物の培養物より分離取得さ
    れたものである請求項1記載の自動食器洗浄機用洗浄剤
    組成物。
  6. 【請求項6】微生物が、バチルス エスピー(Bacillus
    sp.)KSM-AP 1378と命名され、微工研菌寄第10886号と
    して寄託されたものである請求項5記載の自動食器洗浄
    機用洗浄剤組成物。
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