JP3403255B2 - 洗浄剤組成物 - Google Patents

洗浄剤組成物

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JP3403255B2 JP25640394A JP25640394A JP3403255B2 JP 3403255 B2 JP3403255 B2 JP 3403255B2 JP 25640394 A JP25640394 A JP 25640394A JP 25640394 A JP25640394 A JP 25640394A JP 3403255 B2 JP3403255 B2 JP 3403255B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、澱粉枝切り酵素及び液
化型アルカリα−アミラーゼを含有し、特に食べこぼし
汚れ等の澱粉質汚れに対する洗浄力に優れる洗浄剤組成
物に関する。
【0002】
【従来の技術】α−アミラーゼは、澱粉、アミロース、
アミロペクチン等の澱粉系多糖類の分子中のα-1,4グル
コシド結合のみを切断する酵素で、1833年にPayenとPer
sozにより麦芽抽出液より初めて見出されて以来、バチ
ルス ズブチリス マールブルグ(Bacillus subtilis
Marburg)、バチルス ズブチリス ナットウ(Bacillu
s subtilis natto)、バチルス アミロリケファシエン
ス(Bacillus amyloliquefaciens)、バチルス リケニ
フォルミス(Bacillus licheniformis)、バチルス セ
レウス(Bacillus cereus)、バチルス サーキュラン
ス(Bacillus circulans)、バチルス マセランス(Ba
cillus macerans)、シュードモナス シュツッツェリ
(Pseudomonas stutzeri)、クレブシェラ アエロゲネ
ス(Klebusiella aerogenes)等のバチルス属を中心と
する細菌、ストレプトマイセス グリセウス(Streptom
yces griseus)等の放線菌、アスペルギルス オリザエ
(Aspergillus oryzae)、アスペルギルス ニガー(As
pergillus niger)等のアスペルギルス属を中心とする
カビ類、イネ科及びマメ科植物の種子、ヒト及びブタな
どの動物の消化腺など多くの生物から結晶標品あるいは
電気泳動的に均一な標品として得られている。
【0003】α−アミラーゼは、昔から醸造産業で穀類
やイモ類の糖化、繊維産業で澱粉糊抜き剤、医薬品産業
で強力な消化剤としての利用、食品産業で水飴の製造等
に広く利用されてきた。また、洗浄剤においては、特に
澱粉質汚れの除去を目的としてα−アミラーゼが配合さ
れている。
【0004】しかしながら、自然界において従来見出さ
れているα−アミラーゼのほとんどが、中性ないし酸性
領域において最大且つ安定な酵素活性を示す、いわゆる
中性若しくは酸性のα−アミラーゼに分類されるもので
あり、pHがアルカリ側にある界面活性剤含有液中では活
性が低下してしまうという欠点があった。これに対し、
アルカリ領域で最大活性を示すか、あるいはアルカリ耐
性を有するα−アミラーゼ、いわゆるアルカリα−アミ
ラーゼ及びアルカリ耐性α−アミラーゼは、かかる欠点
がなく、洗浄剤の配合成分として有用である。このよう
なアルカリα−アミラーゼ及びアルカリ耐性α−アミラ
ーゼの存在は、バチルス A-40-2株の生産する酵素〔Agr
ic. Biol. Chem., 35, 1783(1971)〕、バチルス NRRL B
-3881株の生産する酵素〔J. Bacteriol., 110, 992(197
2)〕、ストレプトマイセス KSM-9株(Streptomyces sp.
KSM-9)の生産する酵素(特開昭61-209588号公報)、バ
チルス H-167株(Bacillus sp. H-167)の生産する酵素
(特開昭62-208278号公報)、バチルス アルカロサー
モフィラス A3-8株(Bacillus alcalothermophilus A3-
8)の生産する酵素(特開平2-49584号公報)及びナトロ
コッカス Ah-36株の生産する酵素(特開平4-211369号公
報)が知られているのみである。なお、ここでアルカリ
α−アミラーゼとは、至適pHがアルカリ領域にあるもの
をいい、アルカリ耐性α−アミラーゼとは、至適pHは中
性から酸性領域にあるが、アルカリ領域においても至適
pHにおける活性に比較して充分に活性を有しかつ安定性
を保持するものをいう。また、中性とはpH6〜8の範囲
をいい、アルカリ性とはそれ以上のpH範囲をいう。
【0005】しかしながら、本発明者らの知るかぎり、
これらのアルカリ酵素のほとんどは、澱粉又は澱粉系多
糖類をグルコース、マルトース又はマルトトリオースに
まで低分子化させる、いわゆる糖化型アルカリα−アミ
ラーゼに属するものであるため、糖の製造用酵素として
は好適であるが、洗剤用酵素としては問題があった。そ
こで、本発明者らは、界面活性剤に対する耐性を有し、
かつ澱粉又は澱粉系多糖類を高ランダムに分解する、い
わゆる液化型α−アミラーゼに着目し検討を行ったとこ
ろ、従来アルカリ領域で作用するα−アミラーゼとして
は糖化型の特性を示すものが知られているのみで、液化
型アルカリα−アミラーゼについては全く報告されてい
ないことが分かった。なお、ここでいう糖化型α−アミ
ラーゼとは、グルコアミラーゼとは異なるものである。
【0006】また、上記従来のアルカリα−アミラーゼ
の取得には数ステップの精製工程を要し、工業化レベル
での酵素精製方法としては問題があった。そこで酵素の
特性を利用して簡易に精製酵素を得ることを目的とし
て、表面電荷が高い酵素蛋白に着眼したところ、従来知
られているアルカリα−アミラーゼの等電点は全て3.0
〜8.0程度であり、当該範囲を超える高い等電点を有す
るアルカリα−アミラーゼについては全く報告されてい
ないことが分かった。
【0007】そして、従来のα−アミラーゼを配合した
洗浄剤においては、被洗物を洗浄液に長時間浸漬させて
おくことにより、澱粉質汚れに対する洗浄力を向上させ
ることはできるが、5〜30分という通常の洗浄時間内で
はα−アミラーゼの機能を十分に引出すことは困難であ
った。
【0008】一方、本出願人らはプルラナーゼ、イソプ
ルラナーゼ及びイソアミラーゼからなる群から選ばれる
澱粉枝切り酵素を従来のα−アミラーゼと共に洗浄剤に
配合することにより、食器、繊維等に強固に付着した澱
粉質汚れに対する洗浄力が顕著に向上することを見出
し、特許出願した(特開平2-132194号公報)。
【0009】しかしながら、かかる澱粉枝切り酵素を配
合した洗浄剤においても澱粉質汚れに対する洗浄力の改
善は十分ではなかった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明は、食
べこぼし汚れ等の澱粉質汚れに対し極めて優れた洗浄力
を有し、工業的に有利に製造し得る洗浄剤組成物を提供
することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】かかる実情において、本
発明者らは、上記条件を具備する液化型アルカリα−ア
ミラーゼを生産する微生物を自然界に求め、鋭意探索を
続けてきたところ、α−アミラーゼ活性とプルラナーゼ
活性を有する、分子量200,000±5,000の酵素を産生する
微生物として先に報告(特開平3-108482号公報)したバ
チルス属に属する微生物の培養物中に、液化型反応特性
を有する新規なアルカリα−アミラーゼを見出した。そ
して、この液化型アルカリα−アミラーゼと澱粉枝切り
酵素を併用して洗浄剤に配合すると、カレー、ケチャッ
プ等の食べこぼしによる複合的な汚れに対する洗浄力が
顕著に向上することを見出し、本発明を完成した。
【0012】すなわち本発明は、澱粉枝切り酵素及び次
の酵素学的性質を有する液化型アルカリα−アミラーゼ
を含有する洗浄剤組成物に係るものである。
【0013】(1)作用 澱粉、アミロース、アミロペクチン及びそれらの部分分
解物のα-1,4グルコシド結合を分解し、アミロースから
はグルコース(G1)、マルトース(G2)、マルトトリオ
ース(G3)、マルトテトラオース(G4)、マルトペンタ
オース(G5)及びマルトヘキサオース(G6)を生成す
る。ただしプルランには作用しない。
【0014】(2)等電点 等電点電気泳動法による等電点が8.5を超える。
【0015】本発明に用いる液化型アルカリα−アミラ
ーゼは、洗浄剤配合成分としての観点より、至適pHを8.
0〜10.0の範囲内に有することが好ましい。
【0016】かかる液化型アルカリα−アミラーゼを生
産する微生物としては、高ランダムに澱粉又は澱粉系多
糖類を分解する性質を有し、かつ至適pHがアルカリ領域
にあり、等電点の高いα−アミラーゼを生産する能力を
有するものであれば特に限定されないが、例えば特開平
3-108482号公報掲載のバチルス属に属するバチルスエス
ピー.(Bacillus sp.)KSM-AP1378(FERM BP-3048)が
挙げられる。
【0017】上記の菌株を用いて液化型アルカリα−ア
ミラーゼを得るには、培地にこの菌株を接種し、常法に
従って培養すればよい。培地中には、資化し得る炭素源
及び窒素源を適当量含有せしめておくことが好ましい。
この炭素源及び窒素源については特に制限はないが、そ
の例としては、窒素源としてコーングルテンミール、大
豆粉、コーンスチープリカー、カザミノ酸、酵母エキ
ス、ファーマメディア、肉エキス、トリプトン、ソイト
ン、ハイプロ、アジパワー、ソイビーンミール、綿実油
粕、カルチベーター、アジプロン、ゼストなどの有機窒
素源、及び硫酸アンモニウム、硝酸アンモニウム、リン
酸アンモニウム、炭酸アンモニウム、硝酸ナトリウム、
酢酸アンモニウム等の無機窒素源が挙げられる。また炭
素源としては、可溶性澱粉、不溶性澱粉、アミロペクチ
ン、グリコーゲン、プルラン及びこれらの部分分解によ
り生じたオリゴ糖に加え、資化し得る炭素源、例えばグ
ルコース、マルトース、アラビノース、キシロース、リ
ボース、マンノース、フラクトース、ガラクトース、麦
芽糖、ショ糖、乳糖、トレハロース、マンニット、ソル
ビット、グリセリンや資化し得る有機酸、例えば酢酸な
どが挙げられる。またその他、リン酸塩、マグネシウム
塩、カルシウム塩、マンガン塩、亜鉛塩、コバルト塩、
ナトリウム塩、カリウム塩等の無機塩や、必要であれ
ば、無機、有機微量栄養源を培地中に適宜添加すること
もできる。
【0018】かくして得られた培養物中からの液化型ア
ルカリα−アミラーゼの採取及び精製は、一般の酵素の
採取及び精製の手段に準じて行うことができる。すなわ
ち、遠心分離又は濾過等の通常の固液分離手段により菌
体を培養液から除去して粗酵素を得ることができる。こ
の粗酵素液は、そのまま使用することもできるが、必要
に応じて、塩析法、沈澱法、限外濾過法、ゲル濾過法等
の分離手段により粗酵素を得、更に等電点が高いことを
利用してゲル等電点電気泳動法、密度勾配等電点電気泳
動法、イオン交換クロマトグラフィー等により精製結晶
化して、精製酵素として使用することも可能である。
【0019】かくして得られるα−アミラーゼは、アル
カリ側に至適pHを有するのみならず、高ランダム分解
性、すなわち液化型であり、かつ等電点が高いという従
来のアルカリα−アミラーゼと異なる特異な性質を有す
るものである。以下に、菌株としてバチルス エスピ
ー.KSM-AP1378(FERM BP-3048)を用いて得られた液化
型アルカリα−アミラーゼの酵素化学的諸性質について
説明する。
【0020】なお、酵素活性の測定は次の緩衝液(各々
40mM)を用い、以下の方法に従って行った。 pH4〜6: 酢酸緩衝液 pH6〜8: トリス−塩酸緩衝液 pH8〜11: グリシン−食塩−水酸化ナトリウム緩衝
液 pH11〜12: 塩化カリウム−水酸化ナトリウム緩衝液
【0021】酵素活性測定法(DNS法によるアミラーゼ
活性の測定):各種緩衝液中に可溶性澱粉(和光純薬社
製,反応系における最終濃度は0.5%)を溶解させた緩
衝液0.9mlに、酵素液0.1mlを加え、40℃で、30分間反応
させた。反応後、3,5-ジニトロサリチル酸(DNS)法に
て、還元糖の定量を行った。すなわち、反応液1.0mlにD
NS試薬1.0mlを加え、5分間、100℃で加熱発色させ、冷
却後、4.0mlの脱イオン水を加えて希釈し、波長535nmで
比色定量した。酵素の力価は、1分間に1μmolのグル
コースに相当する還元糖を生成する酵素量を1単位(1
U)とした。
【0022】(酵素化学的諸性質) (1)作用 澱粉、アミロース、アミロペクチン及びそれらの部分分
解物のα-1,4グルコシド結合を分解する。ただし、プル
ランには作用しない。なお、種々の基質に対する作用を
表1に示す。
【0023】
【表1】
【0024】(2)作用pH及び至適pH pH5.0〜11.0付近の範囲で作用し、至適pHは8.0〜9.0で
ある(図1)。
【0025】(3)pH安定性 pH6.5から10.0で極めて安定であり、pH5.0〜10.5におい
ても約50%以上の活性を維持する(図2)。
【0026】(4)作用温度範囲及び最適温度 20〜80℃の広範囲で作用し、最適作用温度は45〜55℃で
ある(図3)。
【0027】(5)温度安定性 本酵素についてpH8.5の条件で温度を変化させ、各温度
で30分間処理することにより失活の条件を調べると50℃
までは極めて安定であった(図4)。
【0028】(6)分子量 ソディウムドデシル硫酸ポリアクリルアミドゲル電気泳
動法(12.5%ポリアクリルアミドゲル,95℃,4分処
理,Quick CBB染色)により測定した分子量は50,000±
5,000である(図5)。
【0029】(7)等電点 等電点電気泳動法により測定した等電点は、8.7〜9.7、
具体的には9.2付近である。
【0030】(8)金属塩の影響 表2に示す各種金属塩を反応系に共存させて50℃で15分
間処理してその影響を調べたところ、一般に水道水中に
含まれるK+、Na+、Ca2+、Cu2+、Mg2+、Mn2+、Ba2+、Fe
2+、Fe3+及びAl3+に対して極めて安定であった。
【0031】
【表2】
【0032】(9)界面活性剤の影響 各種界面活性剤(例えば、直鎖アルキルベンゼンスルホ
ン酸ナトリウム(LAS)、アルキル硫酸エステルナトリ
ウム(AS)、ポリオキシエチレンアルキル硫酸エステル
ナトリウム(ES)、アルキルスルホン酸ナトリウム(SA
S)、石鹸及びポリオキシエチレンアルキルエーテル)
の0.05%溶液で40℃、30分間処理してもほとんど活性阻
害は受けなかった。
【0033】(10)澱粉の加水分解率 ポテト由来澱粉の分解率は約32%であり、またアミロー
ス(重合度:グルコース117個)からはグルコース(G
1)、マルトース(G2)、マルトトリオース(G3)、マ
ルトテトラオース(G4)、マルトペンタオース(G5)及
びマルトヘキサオース(G6)を分解生成する。
【0034】(11)N末端アミノ酸配列の解析 本アミラーゼのN末端アミノ酸配列をエドマン分解法
〔Edman, P.,Acta Chem.Scand., 4, 283(1948)〕により
プロテインシーケンサー477A(ABI社製)を用いて測定
した結果、液化型アミラーゼ特有の共通配列(Asn−Gly
−Thr−Met−(Met)−Gln−Tyr−Phe−Glu−Trp)がN末
端領域に存在することが判った。なお、液化型α−アミ
ラーゼのN末端領域に関する文献としては、J. Bioche
m., 98, 1147-1156(1985)、J. Biochem., 98, 95-103(1
985)等が挙げられる。
【0035】本発明に用いられる澱粉枝切り酵素として
はプルラナーゼ、イソプルラナーゼ及びイソアミラーゼ
が挙げられる。これら澱粉枝切り酵素は、α−アミラー
ゼ及びβ−アミラーゼと同様に澱粉質の分解に関与する
ものであるが、α−アミラーゼ及びβ−アミラーゼがア
ミロース及びアミロペクチン中の糖鎖のα-1,4結合を切
断するのに対して、プルラナーゼ及びイソアミラーゼは
アミロペクチン中の糖鎖のα-1,6結合を、イソプルラナ
ーゼは糖鎖のα-1,6結合近傍のα-1,4結合を選択的に切
断する酵素として知られている。すなわちアミロペクチ
ン中の分岐鎖を切断する点でα−アミラーゼ及びβ−ア
ミラーゼと異なっている。
【0036】これらの澱粉枝切り酵素は種々の起源から
得られるが、一般には菌類から誘導される。好適な澱粉
枝切り酵素としては、クレブシェラ属に属する菌、バチ
ルス属に属する菌、アスペルギルス属に属する菌、シュ
ードモナス属に属する菌等から得られたアミロペクチン
-6-グルカノヒドラーゼ活性を示すプルラナーゼ、イソ
プルラナーゼ及びイソアミラーゼが挙げられる。
【0037】また、澱粉枝切り酵素は市販品を用いるこ
ともできる。市販されているプルラナーゼとしては、ス
プレンターゼ(天野製薬社製)、プロモザイム200L(ノ
ボ・インダストリー社製)等が、イソアミラーゼとして
は、イソアミラーゼ(生化学工業社製)等が挙げられ
る。
【0038】澱粉枝切り酵素としては、アルカリ性、特
にpH8〜11に至適pHを有するものが好ましく、特にアル
カリプルラナーゼが好ましい。アルカリプルラナーゼ生
産菌としては、バチルス エスピー.KSM-AP1876(FERM
BP-3049)が利用できる。ここで、至適pHは、0.25%プ
ルラン、10mM酢酸緩衝液(pH4〜6)、リン酸緩衝液
(pH6〜8)、グリシン−食塩−水酸化ナトリウム緩衝
液(pH8〜11)及び塩化カリウム−水酸化ナトリウム緩
衝液(pH11〜12)の反応系を用い、45℃で10分間反応さ
せて測定することができる。
【0039】本発明の洗浄剤組成物への液化型アルカリ
α−アミラーゼの配合量は、ポテト由来可溶化澱粉の分
解活性にして1〜10,000U/g、更に5〜5,000U/g、特に1
0〜1,000U/gが好ましい。また、液化型アルカリα−ア
ミラーゼと澱粉枝切り酵素との配合比率は、ポテト由来
可溶化澱粉の分解活性にして100/1〜1/10、特に50/1〜2
/1の範囲内が好ましい。
【0040】また、本発明の洗浄剤組成物には、公知の
洗浄剤成分を配合することができ、当該公知の洗浄剤成
分としては、例えば次のものが挙げられる。
【0041】(1)界面活性剤:平均炭素数10〜16のアル
キル基を有する直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩、平
均炭素数10〜20の直鎖又は分岐鎖のアルキル基を有し、
1分子内に平均0.5〜8モルのエチレンオキサイドを付
加したアルキルエトキシ硫酸塩、平均炭素数10〜20のア
ルキル基を有するアルキル硫酸塩、平均炭素数10〜20の
オレフィンスルホン酸塩、平均炭素数10〜20のアルカン
スルホン酸塩、平均炭素数10〜20のα−スルホ脂肪酸メ
チルエステル塩あるいはα−スルホ脂肪酸エチルエステ
ル塩、平均炭素数8〜20の高級脂肪酸塩、平均炭素数10
〜20の直鎖又は分岐鎖のアルキル基を有し、1分子内に
平均0.5〜8モルのエチレンオキサイドを付加したアル
キルエーテルカルボン酸塩などのアニオン性界面活性
剤;平均炭素数10〜20のアルキル基を有し、1〜20モル
のエチレンオキシドを付加したポリオキシエチレンアル
キルエーテル、高級脂肪酸アルカノールアミド又はその
アルキレンオキサイド付加物、またプロピレンオキサイ
ドとプロピレングリコールとの縮合物にエチレンオキサ
イドを付加させた「プルロニック」という名称で知られ
ているものなどの非イオン性界面活性剤;その他ベタイ
ン型両性界面活性剤、スルホン酸型両性界面活性剤、リ
ン酸エステル系界面活性剤、アミノ酸型界面活性剤、カ
チオン性界面活性剤など。特に、アニオン性界面活性剤
及び/又は非イオン性界面活性剤を配合するのが好まし
い。
【0042】これらの界面活性剤は洗浄剤組成物中0.5
〜60重量%(以下単に%で示す)配合され、特に粉体状
洗浄剤組成物については10〜45%、液体洗浄剤組成物に
ついては20〜50%配合することが好ましい。また、本発
明洗浄剤組成物が漂白洗浄剤又は自動食器洗浄機用洗浄
剤である場合、界面活性剤は一般に1〜10%、好ましく
は1〜5%配合される。
【0043】(2)二価金属イオン捕捉剤:トリポリリン
酸塩、ピロリン酸塩、オルソリン酸塩などの縮合リン酸
塩、ゼオライトなどのアルミノケイ酸塩、合成層状結晶
性ケイ酸塩、ニトリロ三酢酸塩、エチレンジアミン四酢
酸塩、クエン酸塩、イソクエン酸塩、ポリアセタールカ
ルボン酸塩など。配合量は0〜50%、特に5〜40%とす
るのが好ましい。また、リンを含有しない二価金属イオ
ン捕捉剤を用いることがより好ましい。
【0044】(3)アルカリ剤及び無機塩:ケイ酸塩、炭
酸塩、セスキ炭酸塩、硫酸塩、アルカノールアミンな
ど。配合量は0〜80%、特に1〜40%とするのが好まし
い。
【0045】(4)再汚染防止剤:ポリエチレングリコー
ル、ポリアクリル酸塩、ポリアクリル酸コポリマー、ポ
リビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキ
シメチルセルロースなど。再汚染防止剤の一部は、二価
金属イオン捕捉剤としても使用できる。配合量は0〜10
%、特に1〜5%とするのが好ましい。
【0046】(5)酵素:セルラーゼ、液化型アルカリα
−アミラーゼ以外のアミラーゼ、リパーゼ、ヘミセルラ
ーゼ、β−グリコシダーゼ、グルコースオキシダーゼ、
コレステロールオキシダーゼ、プロテアーゼなど。
【0047】(6)水道水中の有効塩素の捕捉剤又は還元
剤:有効塩素の捕捉剤として、硫酸アンモニウム、尿
素、塩酸グアニジン、炭酸グアニジン、スルファミン酸
グアニジン、二酸化チオ尿素、モノエタノールアミン、
ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、またグリ
シン、グルタミン酸ナトリウム等で代表されるアミノ酸
及び牛血清アルブミン、カゼインなどの蛋白質、更には
蛋白質の加水分解物、肉エキス、魚肉エキスなどが挙げ
られる。還元剤として、チオ硫酸塩、亜硫酸塩、亜ニチ
オン酸塩等のアルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩、
ロンガリットCなどが挙げられる。特に亜硫酸塩が好ま
しく、洗濯液中の酵素を安定化させる。
【0048】(7)漂白剤:過炭酸塩、過硼酸塩、スルホ
ン化フタロシアニンの亜鉛塩又はアルミニウム塩、過酸
化水素など。漂白洗浄剤とする場合は、特に過炭酸ナト
リウムが効果的であり、配合量は1〜95%、更に5〜95
%、特に20〜95%とするのが好ましい。
【0049】(8)蛍光染料:通常洗浄剤に用いられる蛍
光染料。
【0050】(9)可溶化剤:液体洗剤の場合には次のよ
うな可溶化剤を用いることができる。エタノール等の低
級アルコール、ベンゼンスルホン酸塩、p-トルエンスル
ホン酸塩等の低級アルキルベンゼンスルホン酸塩、プロ
ピレングリコール等のポリオール類など。
【0051】(10)その他:上記以外に、従来公知の香
料、ケーキング防止剤、酵素の活性化剤、酸化防止剤、
防腐剤、色素、青味付け剤、漂白活性化剤、酵素安定化
剤、相調節剤等の洗剤に常用の成分を必要に応じて配合
することができる。
【0052】本発明の洗浄剤組成物は、前記の澱粉枝切
り酵素、液化型アルカリα−アミラーゼ及び上記公知の
洗浄成分を組み合せ、常法に従い製造することができ
る。洗浄剤の形態は、用途に応じて選択することがで
き、例えば液体、粉末、顆粒等とすることができる。ま
た、本発明洗浄剤組成物は、衣料用洗浄剤、漂白洗浄
剤、自動食器洗浄機用洗浄剤、配水管洗浄剤、義歯洗浄
剤等として使用することができるが、特に衣料用洗浄
剤、漂白洗浄剤又は自動食器洗浄機用洗浄剤として好適
に使用することができる。
【0053】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説
明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0054】参考例1 特開平3-108482号公報の実施例1に記載のバチルス エ
スピー.KSM-AP1378(FERM BP-3048)株を1%可溶性澱
粉(ポテト由来)、1.0%ポリペプトン、0.5%酵母エキ
ス、0.1%KH2PO4、0.25%Na2HPO4・12H2O、
0.02%MgSO4・7H2O、0.02%CaCl2・2H
2O、0.001%FeSO4・7H2O、0.0001%MnCl2
・4H2O及び1.0%Na2CO3を含む培地で、30℃にて
3日間好気的に振盪培養し、得られた培養液から菌体を
除き、上澄液を得た。次いで、該上澄液に硫安を20%飽
和になるように加え、5℃にて2時間撹拌し蛋白を沈澱
させ遠心分離にて除去した。更に該上澄液に硫安を40%
飽和になるように加え、5℃にて12時間撹拌し蛋白を沈
澱させた後、遠心分離により沈澱物を回収し、10mMトリ
ス−塩酸緩衝液(pH8)に懸濁した後、同緩衝液にて一
昼夜透析した。次いで透析液を高速液体クロマトを用い
たゲル濾過(TSK-G3000SWカラム)にて分画し、その活
性画分を集めた。集められた活性画分は、限外濾過膜を
用いて濃縮した後、10mMトリス−塩酸緩衝液(pH8)を
用いて一夜透析した。かくして得られる精製酵素は、ソ
ディウムドデシル硫酸ポリアクリルアミドゲル電気泳動
(ゲル濃度7.5%)で単一のバンドを与え、活性収率は
約6.4%であった。得られた酵素は前記の酵素化学的性
質を有していた。
【0055】実施例1 アルカリプルラナーゼ及び液化型アルカリα−アミラー
ゼを配合した洗浄剤と、アルカリプルラナーゼ及び従来
のα−アミラーゼ活性を有する酵素を配合した洗浄剤の
洗浄力を比較した。なお、以下におけるDNS試薬の調製
法、酵素活性の測定・算出方法、汚染布の作製法、洗浄
力の評価方法を下に示す。
【0056】〈DNS試薬の調製法〉水酸化ナトリウム16
gをイオン交換水200mlに溶解する。これに DNS 5gを
徐々に添加しながら溶解する。DNSを完全に溶解させた
後、酒石酸ナトリウムカリウムを300g加える。完全に
溶解させた後、イオン交換水にて1000mlに調製する。
【0057】〈可溶性澱粉分解活性の測定方法(酵素配
合量の決定)〉 (1)基質 ポテト由来可溶性澱粉(和光純薬社製)の0.5%水溶液 (2)基質溶液の調製 1.0gのポテト由来可溶性澱粉(和光純薬社製)を100ml
のイオン交換水に溶解する。 (3)サンプルの調製 試験管に基質溶液を0.5ml入れ、そこに50mMリン酸緩衝
液(pH7.0)0.4ml及び適当に希釈した酵素液0.1mlを加
え、40℃の恒温槽中で30分間反応させる。反応終了後、
DNS試薬を1ml添加し、沸騰水中で正確に5分間発色さ
せ、発色後、直ちに氷水浴中に入れ冷却する。冷却後、
イオン交換水4mlを加え、よく混合し、速やかに535nm
における吸光度を測定する。 (4)ブランクの調製 試験管に基質溶液を0.5ml入れ、そこに50mMリン酸緩衝
液(pH7.0)0.4ml及びDNS試薬を1ml添加し、沸騰水中
で正確に5分間発色させ、発色後、直ちに氷水浴中に入
れ冷却する。冷却後、イオン交換水4mlを加え、よく混
合し、速やかに535nmにおける吸光度を測定する。 (5)検量線の作成 試験管に基質溶液を0.5ml入れ、そこに50mMリン酸緩衝
液(pH7.0)を0.4ml、更にブドウ糖濃度が260〜1500μ
Mになるように検量線用ブドウ糖溶液を0.1ml加える。
そこにDNS試薬を1ml添加し、沸騰水中で正確に5分間
発色させ、発色後、直ちに氷水浴中に入れ冷却する。冷
却後、イオン交換水4mlを加え、よく混合し、速やかに
535nmにおける吸光度を測定する。横軸にブドウ糖濃
度、縦軸に吸光度をとり傾きを求め、換算係数(F)を
次式に従って算出する。 F=〔1/(傾き)〕×〔1/15〕×〔1/0.1〕 次に、アミロースに対する分解活性を次式に従って算出
する。 活性(U/リットル)=δ吸光度×F×希釈倍率 (δ吸光度=サンプルの吸光度−ブランクの吸光度)
【0058】〈カレー人工汚染布の作製方法〉ボンカレ
ーゴールド中辛(大塚食品社製)をミキサーにて粉砕
し、綿布をこの液に接触、ブラッシングし、過剰付着汚
れを脱落させた後、10cm×10cmの試験片を調製する。
【0059】〈洗浄力の評価方法〉汚染前の原布及び洗
浄前後の汚染布の460nmにおける反射率を自記色彩計
(島津製作所社製)にて測定し、次式から求まる洗浄率
(%)により、洗浄力を評価した。
【0060】
【数1】
【0061】〈液体洗剤の調製〉表3に示す成分の5倍
濃度の溶液を調製し、1N塩酸にてpHを7.0に調整す
る。次いでイオン交換水で表3に示す濃度にまで希釈
し、pH7.0の液体洗剤を得た。
【表3】 成 分 配合量(%) アルカリプルラナーゼ*1 0.1 非イオン性界面活性剤*2 25.0 アニオン性界面活性剤*3 15.0 クエン酸 5.0 モノエタノールアミン 5.0 ポリエチレングリコール(平均分子量約1万) 1.0 エタノール 5.0 水 バランス 総計 100.0
【0062】*1:バチルス エスピー.KSM-AP1876
(FERM BP-3049)由来,比活性20,000U/g *2:アルキル基の平均炭素数12(直鎖)、EO平均付加
モル数7のポリオキシエチレンアルキルエーテル *3:炭素数12〜14の直鎖アルキル基を有し、EO平均付
加モル数が2.5のポリオキシエチレンアルキル硫酸ナト
リウム
【0063】得られた液体洗剤1.3mlを4°DHの水1リ
ットルに添加し、更にpH7.0において各種のα−アミラ
ーゼを150U/リットルとなるように加えて洗浄液を調
製した(各酵素の実際の添加量は1ml以下になるので、
酵素添加によるスケールアップは無視する)。30℃に調
整した該洗浄液1リットルにカレー人工汚染布を浸漬
し、30分間静置する。静置後、洗剤溶液と人工汚染布を
そのままターゴトメーター用ステンレスビーカー(1リ
ットル)に移し、ターゴトメーターにて100rpm、20℃、
10分間攪拌する。流水下で充分すすいだ後、アイロンプ
レスを行い、反射率を測定し、洗浄率を求めた。この結
果を表4に示す。表4より、活性が同じ条件であって
も、液化型アルカリα−アミラーゼを配合した洗浄剤は
従来のα−アミラーゼを配合した洗浄剤より優れた洗浄
力を有することがわかる。
【0064】
【表4】
【0065】*1:バチルス エスピー.KSM-AP1378
(FERM BP-3048)由来,分子量約50,000 *2:バチルス サブチリス由来(和光純薬社製) *3:バチルス エスピー.KSM-AP1378(FERM BP-304
8)由来,分子量約200,000〔特開平3-108482号公報記載
のプルラナーゼ活性及びα−アミラーゼ活性(糖化型)
を有する酵素〕 *4:アスペルギルス オリザエ由来(シグマ社製) *5:ブタ膵臓由来(シグマ社製) *6:バチルス リケニホルミス(ターマミル,ノボ社
製)
【0066】実施例2 以下のようにして調製した洗剤粒子、アルカリプルラナ
ーゼ造粒品及び液化型アルカリα−アミラーゼ造粒品を
ドライブレンドして表5に示す組成の粒状洗剤を調製
し、洗浄力を評価した。
【0067】〈洗浄剤の製法〉 (1) 表5に示す成分(α−アミラーゼ及びプルラナー
ゼ以外)のうち、4A型ゼオライト10%、蛍光増白剤及び
香料を除いた成分からなる50%水分量のスラリー混合物
を調製し、噴霧乾燥して洗剤生地粒子を得る。これをハ
イスピードミキサーに入れて粉砕造粒し、先に除いてお
いた成分を添加して洗剤粒子を得た(本発明品3,6以
外)。 (2) 表5に示す本発明品3の成分(α−アミラーゼ及
びプルラナーゼ以外)のうち、非イオン界面活性剤、4A
型ゼオライト10%、吸油担体、蛍光増白剤及び香料を除
いた成分からなる50%水分量のスラリー混合物を調製
し、噴霧乾燥して洗剤生地粒子を得る。これをハイスピ
ードミキサーに入れて粉砕造粒し、先に除いておいた成
分を添加して洗剤粒子を得た(本発明品3)。 (3) 表5に示す本発明品6の成分(α−アミラーゼ及
びプルラナーゼ以外)のうち、非イオン界面活性剤、4A
型ゼオライト10%、蛍光増白剤及び香料を除いた成分を
レディゲミキサーにて攪拌しながら非イオン界面活性剤
を徐々に添加する。添加後、残る成分を添加して洗剤粒
子を得た(本発明品6)。 (4) 実施例1で得られた液化型アルカリα−アミラー
ゼ又はバチルス エスピー.KSM-AP1876(FERM BP-304
9)由来のアルカリプルラナーゼを、芒硝と少量のポリ
エチレングリコールでそれぞれ造粒し、(1)〜(3)で得た
洗剤粒子とドライブレンドし、表5に示す組成の粒状洗
剤を得た。
【0068】〈評価方法〉得られた粒状洗剤を4°DHの
水に添加して、0.0833%水溶液の洗浄液を調製した。30
℃に調整した該洗浄液1リットルに、実施例1と同様に
して調製したカレー人工汚染布を浸漬し、10分間静置す
る。静置後、洗剤溶液と人工汚染布をそのままターゴト
メーター用ステンレスビーカー(1リットル)に移し、
ターゴトメーターにて100rpm、20℃、10分間撹拌する。
流水下で充分すすいだ後、アイロンプレスを行い、実施
例1と同様にして反射率を測定し、洗浄率を求めた。こ
の結果を表5に示す。
【0069】
【表5】
【0070】*1:バチルス エスピー.KSM-AP1876
(FERM BP-3049)由来,比活性2,000U/g(造粒品として
の活性) *2:バチルス エスピー.KSM-AP1378(FERM BP-304
8)由来,分子量約50,000,比活性3,000U/g(造粒品と
しての活性) *3:炭素数12〜14,中和度100% *4:平均粒径0.9μm *5:ポリオキシエチレンアルキルエーテル(EO平均付
加モル数8,アルキル基炭素数12) *6:直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム(ア
ルキル基炭素数12〜16) *7:アルキル硫酸ナトリウム(アルキル基炭素数12〜
14) *8:平均分子量約8,000。配合量はα−アミラーゼ粒
子中のものを除く。 *9:平均分子量約10,000 *10:トクシールNR(徳山曹達社製) *11:チノパールCBS(チバガイギー社製)
【0071】実施例3 表6に示す組成の液体洗剤を調製し、実施例1と同様に
洗浄試験を行い、洗浄率を求めた。この結果を表6に示
す。
【0072】
【表6】
【0073】*1:バチルス エスピー.KSM-AP1876
(FERM BP-3049)由来,比活性2,000U/g(水希釈後の活
性) *2:バチルス エスピー.KSM-AP1378(FERM BP-304
8)由来,分子量約50,000,比活性3,000U/g(水希釈後
の活性) *3:ポリオキシエチレンアルキルエーテル(EO平均付
加モル数7,アルキル基炭素数12〜14) *4:ポリオキシエチレンアルキル硫酸ナトリウム(EO
平均付加モル数2.5,アルキル基炭素数12〜14) *5:平均分子量約8,000 *6:チノパールCBS(チバガイギー社製)
【0074】実施例4 表7に示す組成のうち、過炭酸ナトリウムとソーダ灰
(デンス灰)を撹拌混合しながら、ポリアクリル酸ナト
リウム40%水溶液及び直鎖アルキルベンゼンスルホン酸
ナトリウム又は非イオン性界面活性剤を添加した。次い
で実施例2で用いたアルカリプルラナーゼ造粒物及び液
化型アルカリα−アミラーゼ造粒物を添加し全体的に均
一になる程度に撹拌することにより、表7記載の漂白洗
浄剤を得た。漂白条件は0.05%水溶液、40℃、30分間と
する以外は実施例2と同じ条件とし、洗浄率を求めた。
結果を表7に併せて示した。
【0075】
【表7】
【0076】*1:粒径500〜700μm *2:直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム(炭
素数12〜14) *3:ポリオキシエチレンアルキルエーテル(アルキル
基の炭素数12〜14,EO平均付加モル数12) *4:平均分子量約8,000
【0077】実施例5 表8に示す組成の自動食器洗浄用洗剤を、実施例4と同
様にして調製した。
【0078】
【表8】
【0079】*1:ポリオキシエチレン−ポリオキシプ
ロピレン共重合体(平均分子量2,000,旭電化工業社
製) *2:炭素数12〜14のsec-アルコールのエチレンオキサ
イド7モル及びプロピレンオキサイド8.5モル付加物
(日本触媒工業社製) *3:平均分子量約8,000 得られた自動食器洗浄用洗剤について、下記条件で洗浄
評価を行ったところ、いずれも優れた洗浄効果が得られ
た。
【0080】〈汚染皿の調製〉軟質の炊き上がり米飯を
30分間室温に放置し、3gを直径25cmの磁性の皿に引き
伸ばし塗布し、室温で一昼夜風乾したもの6枚を試験に
供する。
【0081】〈米飯汚れの洗浄力評価方法〉洗浄後の皿
の米飯の残存液を、ヨード呈色反応によって、肉眼判定
する。
【0082】〈洗浄力試験法〉 洗浄条件: ・使用機種;松下電器(株)製全自動食器洗い機NP-720
(洗浄剤水溶液が回転ノズルから噴射され、その噴射軌
道上面に設置された食器類を洗浄する形式のもの) ・洗浄温度;5℃から55℃まで徐々に上昇する。 ・使用水;硬度3.5°DHの水 ・洗浄剤濃度;0.2重量% ・洗浄時間;洗浄20分→すすぎ20分 ・洗浄時の循環水量;2.5リットル
【0083】
【発明の効果】本発明の洗浄剤組成物は、特に食べこぼ
し汚れ等の澱粉質汚れに対して優れた洗浄力を有する。
また本発明の洗浄剤組成物に配合する液化型アルカリα
−アミラーゼは、高い等電点を有し簡易に精製できるた
め、本発明の洗浄剤組成物は、工業的に有利に製造でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】バチルス エスピー.KSM-AP1378(FERM BP-30
48)由来の液化型アルカリα−アミラーゼの作用pHを示
す図である。
【図2】バチルス エスピー.KSM-AP1378(FERM BP-30
48)由来の液化型アルカリα−アミラーゼのpH安定性を
示す図である。
【図3】バチルス エスピー.KSM-AP1378(FERM BP-30
48)由来の液化型アルカリα−アミラーゼの作用温度範
囲を示す図である。
【図4】バチルス エスピー.KSM-AP1378(FERM BP-30
48)由来の液化型アルカリα−アミラーゼの温度安定性
を示す図である。
【図5】バチルス エスピー.KSM-AP1378(FERM BP-30
48)由来の液化型アルカリα−アミラーゼのソディウム
ドデシル硫酸ポリアクリルアミドゲル電気泳動の結果を
示す図である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C11D 3:386) (56)参考文献 特開 平6−172796(JP,A) 国際公開94/026881(WO,A1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C11D 3/386 C11D 1/02 C11D 1/66 C11D 10/02

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 澱粉枝切り酵素及び次の酵素学的性質を
    有する液化型アルカリα−アミラーゼを含有することを
    特徴とする洗浄剤組成物。 (1)作用 澱粉、アミロース、アミロペクチン及びそれらの部分分
    解物のα-1,4グルコシド結合を分解し、アミロースから
    はグルコース(G1)、マルトース(G2)、マルトトリオ
    ース(G3)、マルトテトラオース(G4)、マルトペンタ
    オース(G5)及びマルトヘキサオース(G6)を生成す
    る。ただしプルランには作用しない。 (2)等電点 等電点電気泳動法による等電点が8.5を超える。
  2. 【請求項2】 液化型アルカリα−アミラーゼの等電点
    が、8.7〜9.7である請求項1記載の洗浄剤組成物。
  3. 【請求項3】 液化型アルカリα−アミラーゼの至適pH
    が、8.0〜10.0である請求項1又は2記載の洗浄剤組成
    物。
  4. 【請求項4】 液化型アルカリα−アミラーゼが、次の
    酵素学的性質を有するものである請求項1〜3のいずれ
    かに記載の洗浄剤組成物。 (1)作用 澱粉、アミロース、アミロペクチン及びそれらの部分分
    解物のα-1,4グルコシド結合を分解し、アミロースから
    はグルコース(G1)、マルトース(G2)、マルトトリオ
    ース(G3)、マルトテトラオース(G4)、マルトペンタ
    オース(G5)及びマルトヘキサオース(G6)を生成す
    る。ただしプルランには作用しない。 (2)作用pH及び至適pH pH5.0〜11.0の範囲で作用し、至適pHは8.0〜9.0であ
    る。 (3)pH安定性 pH6.5〜10.0の範囲で極めて安定であり、pH5.0〜10.5に
    おいても、50%以上の活性を維持する(40℃,30分間処
    理)。 (4)作用温度範囲及び最適温度 20〜80℃の範囲で作用し、最適作用温度は45〜55℃であ
    る。 (5)温度安定性 50℃以下で極めて安定である(pH8.5のグリシン−食塩
    −水酸化ナトリウム緩衝液中,30分間処理)。 (6)分子量 ソディウムドデシル硫酸ポリアクリルアミドゲル電気泳
    動法による分子量は50,000±5,000である。 (7)等電点 等電点電気泳動法による等電点は9.2付近である。 (8)金属塩の影響 K+、Na+、Ca2+、Cu2+、Mg2+、Mn2+、Ba2+、Fe2+、Fe3+
    及びAl3+に対して極めて安定である。 (9)界面活性剤の影響 直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、アルキル
    硫酸エステルナトリウム、ポリオキシエチレンアルキル
    硫酸エステルナトリウム、アルキルスルホン酸ナトリウ
    ム、石鹸及びポリオキシエチレンアルキルエーテルによ
    ってほとんど活性阻害を受けない。
  5. 【請求項5】 液化型アルカリα−アミラーゼが、N末
    端アミノ酸領域に、Asn−Gly−Thr−Met−(Met)−Gln−
    Tyr−Phe−Glu−Trpの配列を有する請求項1〜4のいず
    れかに記載の洗浄剤組成物。
  6. 【請求項6】 液化型アルカリα−アミラーゼが、バチ
    ルス エスピー.(Bacillus sp.)KSM-AP1378(FERM B
    P-3048)から生産されたものである請求項1〜5のいず
    れかに記載の洗浄剤組成物。
  7. 【請求項7】 液化型アルカリα−アミラーゼの配合量
    が、可溶化澱粉に対する分解活性で、1〜10,000U/gで
    ある請求項1〜6のいずれかに記載の洗浄剤組成物。
  8. 【請求項8】 澱粉枝切り酵素の可溶性澱粉に対する至
    適pHが、8〜11である請求項1〜7のいずれかに記載の
    洗浄剤組成物。
  9. 【請求項9】 澱粉枝切り酵素が、アルカリプルラナー
    ゼである請求項1〜8のいずれかに記載の洗浄剤組成
    物。
  10. 【請求項10】 アルカリプルラナーゼが、バチルス
    エスピー.(Bacillus sp.)KSM-AP1876(FERM BP-304
    9)から生産されたものである請求項9記載の洗浄剤組
    成物。
  11. 【請求項11】 液化型アルカリα−アミラーゼと澱粉
    枝切り酵素との配合比率が、可溶性澱粉に対する分解活
    性で、100/1〜1/10である請求項1〜10のいずれかに記
    載の洗浄剤組成物。
  12. 【請求項12】 アニオン性界面活性剤及び/又は非イ
    オン性界面活性剤を0.5〜60重量%含有する請求項1〜1
    1のいずれかに記載の洗浄剤組成物。
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