JP2000184883A - 新規アミラーゼ - Google Patents
新規アミラーゼInfo
- Publication number
- JP2000184883A JP2000184883A JP36248898A JP36248898A JP2000184883A JP 2000184883 A JP2000184883 A JP 2000184883A JP 36248898 A JP36248898 A JP 36248898A JP 36248898 A JP36248898 A JP 36248898A JP 2000184883 A JP2000184883 A JP 2000184883A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- amylase
- activity
- minutes
- enzyme
- alkaline
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Landscapes
- Enzymes And Modification Thereof (AREA)
- Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
- Detergent Compositions (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 従来の洗剤用酸化剤耐性アミラーゼに比べて
高い酵素比活性を有する酸化剤耐性アルカリ液化型アミ
ラーゼの提供。 【解決手段】 以下の性質を有するアルカリ液化型アミ
ラーゼ及びこれを含有する洗浄剤。 1)酸化剤耐性 2%H2O2存在下、pH10、30℃、60分間処理後に
70%以上の残存活性を有する。 2)酵素比活性 pH10、50℃、15分間反応(可溶性澱粉を基質)で
の酵素活性値と、プロテインアッセイキット(バイオラ
ド社製)により測定したタンパク質量より算出される酵
素比活性が、3000U/mg以上である。
高い酵素比活性を有する酸化剤耐性アルカリ液化型アミ
ラーゼの提供。 【解決手段】 以下の性質を有するアルカリ液化型アミ
ラーゼ及びこれを含有する洗浄剤。 1)酸化剤耐性 2%H2O2存在下、pH10、30℃、60分間処理後に
70%以上の残存活性を有する。 2)酵素比活性 pH10、50℃、15分間反応(可溶性澱粉を基質)で
の酵素活性値と、プロテインアッセイキット(バイオラ
ド社製)により測定したタンパク質量より算出される酵
素比活性が、3000U/mg以上である。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高い比活性と酸化
剤耐性を有し、洗浄剤配合成分として有用なアルカリ液
化型アミラーゼに関する。
剤耐性を有し、洗浄剤配合成分として有用なアルカリ液
化型アミラーゼに関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】α−ア
ミラーゼは澱粉産業、醸造産業、繊維産業、医薬品産業
及び食品産業等幅広い産業分野で利用されている他、洗
浄剤への配合の適性が知られており、洗浄力増強成分と
して自動食器洗浄機用洗剤や衣料用洗剤などへも配合が
行われている(Enzymes in Detergency, P203. Marcel
Dekker Inc., New York(1995))。
ミラーゼは澱粉産業、醸造産業、繊維産業、医薬品産業
及び食品産業等幅広い産業分野で利用されている他、洗
浄剤への配合の適性が知られており、洗浄力増強成分と
して自動食器洗浄機用洗剤や衣料用洗剤などへも配合が
行われている(Enzymes in Detergency, P203. Marcel
Dekker Inc., New York(1995))。
【0003】洗浄剤用として有用なアルカリ側に最適作
用を有している液化型α−アミラーゼとしては、本発明
者らが以前に見出したバチルス エスピー(Bacillus s
p.)KSM−1378(FERM BP−3048)株
由来のものが知られていた(WO94/26881)。
また最近、至適pHを8〜8.5付近に有するα−アミラ
ーゼが開示された(WO95/2639)が、これはK
SM−1378株のアミラーゼとその性質及び構造が酷
似しているものであった。
用を有している液化型α−アミラーゼとしては、本発明
者らが以前に見出したバチルス エスピー(Bacillus s
p.)KSM−1378(FERM BP−3048)株
由来のものが知られていた(WO94/26881)。
また最近、至適pHを8〜8.5付近に有するα−アミラ
ーゼが開示された(WO95/2639)が、これはK
SM−1378株のアミラーゼとその性質及び構造が酷
似しているものであった。
【0004】近年、自動食器洗浄機用洗剤のみならず、
衣料用洗浄剤等にも漂白作用を期待した酸化剤配合品が
上市されており、洗剤用アミラーゼとしては、充分な酸
化剤耐性能を有するものが洗浄力及び安定性の面に於い
てより有利となっている。このようなアミラーゼは、未
だ自然界に於いて見出されておらず(WO94/183
14)、今まで知られている洗剤用酸化剤耐性アミラー
ゼはいずれも、タンパク工学により構築されている。
衣料用洗浄剤等にも漂白作用を期待した酸化剤配合品が
上市されており、洗剤用アミラーゼとしては、充分な酸
化剤耐性能を有するものが洗浄力及び安定性の面に於い
てより有利となっている。このようなアミラーゼは、未
だ自然界に於いて見出されておらず(WO94/183
14)、今まで知られている洗剤用酸化剤耐性アミラー
ゼはいずれも、タンパク工学により構築されている。
【0005】しかしながら、一般的にタンパク工学に於
けるアミノ酸置換等により、酵素比活性は野性型に比べ
低下することが多く、例えば、本発明者らが見出したバ
チルス エスピー KSM−1378株のアミラーゼ
(LAMY)の場合にも、Met202残基の置換によ
り(LAMY・M202T)酸化剤耐性能が付与できる
が、その比活性は置換前の約40%に低下し、約170
0U/mgとなった(WO98/44126)。また最
近、洗剤用酸化剤耐性アミラーゼとして各種洗浄剤に用
いられているデュラミル(ノボ社製)の比活性は更に低
く、わずかに約500U/mgであった。
けるアミノ酸置換等により、酵素比活性は野性型に比べ
低下することが多く、例えば、本発明者らが見出したバ
チルス エスピー KSM−1378株のアミラーゼ
(LAMY)の場合にも、Met202残基の置換によ
り(LAMY・M202T)酸化剤耐性能が付与できる
が、その比活性は置換前の約40%に低下し、約170
0U/mgとなった(WO98/44126)。また最
近、洗剤用酸化剤耐性アミラーゼとして各種洗浄剤に用
いられているデュラミル(ノボ社製)の比活性は更に低
く、わずかに約500U/mgであった。
【0006】従って、本発明は、従来の洗剤用酸化剤耐
性アミラーゼに比べて高い比活性を有する酸化剤耐性ア
ルカリ液化型アミラーゼ、及びこれを配合した洗浄剤組
成物を提供することを目的とする。
性アミラーゼに比べて高い比活性を有する酸化剤耐性ア
ルカリ液化型アミラーゼ、及びこれを配合した洗浄剤組
成物を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、次の酵素学的
性質を有するアルカリ液化型アミラーゼを提供するもの
である。 1)酸化剤耐性 2%H2O2存在下、pH10、30℃、60分間処理後に
70%以上の残存活性を有する。 2)酵素比活性 pH10、50℃、15分間反応(可溶性澱粉を基質)で
の酵素活性値と、プロテインアッセイキット(バイオラ
ド社製)により測定したタンパク質量より算出される酵
素比活性が、3000U/mg以上である。
性質を有するアルカリ液化型アミラーゼを提供するもの
である。 1)酸化剤耐性 2%H2O2存在下、pH10、30℃、60分間処理後に
70%以上の残存活性を有する。 2)酵素比活性 pH10、50℃、15分間反応(可溶性澱粉を基質)で
の酵素活性値と、プロテインアッセイキット(バイオラ
ド社製)により測定したタンパク質量より算出される酵
素比活性が、3000U/mg以上である。
【0008】また、本発明はバチルス属に属し、当該ア
ルカリ液化型アミラーゼを産生する微生物を提供するも
のである。更にまた、本発明は当該アルカリ液化型アミ
ラーゼを含有する洗浄剤組成物を提供するものである。
ルカリ液化型アミラーゼを産生する微生物を提供するも
のである。更にまた、本発明は当該アルカリ液化型アミ
ラーゼを含有する洗浄剤組成物を提供するものである。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明において、アルカリα−ア
ミラーゼとは、至適pHがアルカリ領域にあるものをい
う。また、中性とはpH6〜8の範囲をいい、アルカリ性
とはそれ以上の範囲をいう。更に、HANDBOOK OF AMYLAS
ES AND RELATED ENZYMES〔P40〜41.The Amylase
Research Society of Japan(1988)〕に記載されている
ように、液化型とは澱粉及び澱粉系多糖類を高ランダム
に分解するものをいう。
ミラーゼとは、至適pHがアルカリ領域にあるものをい
う。また、中性とはpH6〜8の範囲をいい、アルカリ性
とはそれ以上の範囲をいう。更に、HANDBOOK OF AMYLAS
ES AND RELATED ENZYMES〔P40〜41.The Amylase
Research Society of Japan(1988)〕に記載されている
ように、液化型とは澱粉及び澱粉系多糖類を高ランダム
に分解するものをいう。
【0010】本発明酵素は前記の性質を有すればよい
が、更に次の3)及び4)の性質を有するもの、特に次
の3)〜7)の性質を有するものが好ましい。 3)最適作用pH 最適作用pHがpH8.0を超える(可溶性澱粉を基質、5
0℃、15分間反応)。 4)作用 澱粉、アミロース、アミロペクチン及びそれらの部分分
解物のα−1,4グルコシド結合を分解し、アミロース
からはグルコース(G1)、マルトース(G2)、マル
トトリオース(G3)、マルトテトラオース(G4)、
マルトペンタオース(G5)、マルトヘキサオース(G
6)及びマルトヘプタオース(G7)を生成する。ただ
しプルランには作用しない。 5)pH安定性(ブリットン−ロビンソン緩衝液) 40℃、30分間処理条件下で、pH6.5〜11.0の
範囲で70%以上の残存活性を示す。 6)作用温度範囲及び最適作用温度 20〜80℃の広範囲で作用し、最適作用温度は50〜
60℃である。 7)温度安定性 50mMグリシン水酸化ナトリウム緩衝液(pH10)中、
30分間処理で、40℃で80%以上の残存活性を示
し、45℃でも約60%の残存活性を示す。
が、更に次の3)及び4)の性質を有するもの、特に次
の3)〜7)の性質を有するものが好ましい。 3)最適作用pH 最適作用pHがpH8.0を超える(可溶性澱粉を基質、5
0℃、15分間反応)。 4)作用 澱粉、アミロース、アミロペクチン及びそれらの部分分
解物のα−1,4グルコシド結合を分解し、アミロース
からはグルコース(G1)、マルトース(G2)、マル
トトリオース(G3)、マルトテトラオース(G4)、
マルトペンタオース(G5)、マルトヘキサオース(G
6)及びマルトヘプタオース(G7)を生成する。ただ
しプルランには作用しない。 5)pH安定性(ブリットン−ロビンソン緩衝液) 40℃、30分間処理条件下で、pH6.5〜11.0の
範囲で70%以上の残存活性を示す。 6)作用温度範囲及び最適作用温度 20〜80℃の広範囲で作用し、最適作用温度は50〜
60℃である。 7)温度安定性 50mMグリシン水酸化ナトリウム緩衝液(pH10)中、
30分間処理で、40℃で80%以上の残存活性を示
し、45℃でも約60%の残存活性を示す。
【0011】本発明の酵素は、例えばバチルス属に属す
るその生産菌を培養した後培養物から採取することによ
り製造される。かかる生産菌の野生株としては、例えば
下記の菌学的性質を有するKSM−K36株及びKSM
−K38株が挙げられる。
るその生産菌を培養した後培養物から採取することによ
り製造される。かかる生産菌の野生株としては、例えば
下記の菌学的性質を有するKSM−K36株及びKSM
−K38株が挙げられる。
【0012】
【表1】
【0013】以上の菌学的性質に関する検討に基づき、
バージーズ・マニュアル・オブ・システマティック・バ
クテリオロジー〔Bergey's Mannual of Systematic Bac
teriology, Williams & Wilkins, United States of Am
erica(1986)〕及びジーナス・バチルス〔The Genus Ba
cillus, Agricultural Research Service, Washington,
D. C.(1973)〕を参照し、比較検討した結果、両菌株は
有胞子桿菌であるバチルス(Bacillus)属の一種である
と認められる。しかし、両菌株は中性領域では生育でき
ず、専ら高アルカリ領域で良好な生育を示すことから、
いわゆる好アルカリ性(Alkaliphilic)微生物に属し、
従来の中性で生育するバチルス属細菌とは区別される。
更に、菌学的及び生理学的性質を公知の好アルカリ性バ
チルスと比較した〔Microbiol., 141, 1745(1995)〕結
果、KSM−K36株及びKSM−K38株は公知の好
アルカリ性バチルスのいずれとも一致しないので、これ
らを新規菌株と判断して、KSM−K36株及びKSM
−K38株をそれぞれ、第16816号(FERM P
−16816)及び第16817号(FERM P−1
6817)として通産省工業技術院生命工学工業技術研
究所に寄託した。
バージーズ・マニュアル・オブ・システマティック・バ
クテリオロジー〔Bergey's Mannual of Systematic Bac
teriology, Williams & Wilkins, United States of Am
erica(1986)〕及びジーナス・バチルス〔The Genus Ba
cillus, Agricultural Research Service, Washington,
D. C.(1973)〕を参照し、比較検討した結果、両菌株は
有胞子桿菌であるバチルス(Bacillus)属の一種である
と認められる。しかし、両菌株は中性領域では生育でき
ず、専ら高アルカリ領域で良好な生育を示すことから、
いわゆる好アルカリ性(Alkaliphilic)微生物に属し、
従来の中性で生育するバチルス属細菌とは区別される。
更に、菌学的及び生理学的性質を公知の好アルカリ性バ
チルスと比較した〔Microbiol., 141, 1745(1995)〕結
果、KSM−K36株及びKSM−K38株は公知の好
アルカリ性バチルスのいずれとも一致しないので、これ
らを新規菌株と判断して、KSM−K36株及びKSM
−K38株をそれぞれ、第16816号(FERM P
−16816)及び第16817号(FERM P−1
6817)として通産省工業技術院生命工学工業技術研
究所に寄託した。
【0014】上記の微生物を用いて本発明のアルカリ液
化型アミラーゼを得るには、培地に微生物を接種し、常
法に従って培養すればよく、好アルカリ性菌である為
に、培地のpHがアルカリ性であることが望ましい。斯く
して得られた培養物中から目的のアルカリ液化型アミラ
ーゼを採取することができる。この培養上清液は、その
まま使用することができるが、必要に応じて、塩析法、
沈殿法、限外濾過法の分離手段により粗酵素を得、更に
公知の方法により精製結晶化することにより精製酵素と
して使用することも可能である。
化型アミラーゼを得るには、培地に微生物を接種し、常
法に従って培養すればよく、好アルカリ性菌である為
に、培地のpHがアルカリ性であることが望ましい。斯く
して得られた培養物中から目的のアルカリ液化型アミラ
ーゼを採取することができる。この培養上清液は、その
まま使用することができるが、必要に応じて、塩析法、
沈殿法、限外濾過法の分離手段により粗酵素を得、更に
公知の方法により精製結晶化することにより精製酵素と
して使用することも可能である。
【0015】以下、本発明のアルカリ液化型アミラーゼ
の精製法の一例を挙げる。培養上清液について、(1)
硫安沈殿、(2)DEAE−トヨパール(トーソー社
製)カラムクロマトグラフィー、(3)ゲル濾過をする
ことにより、ポリアクリルアミドゲル電気泳動(ゲル濃
度10%)及びソディウムドデシル硫酸(SDS)電気
泳動で単一のバンドを与える精製酵素を得ることができ
る。
の精製法の一例を挙げる。培養上清液について、(1)
硫安沈殿、(2)DEAE−トヨパール(トーソー社
製)カラムクロマトグラフィー、(3)ゲル濾過をする
ことにより、ポリアクリルアミドゲル電気泳動(ゲル濃
度10%)及びソディウムドデシル硫酸(SDS)電気
泳動で単一のバンドを与える精製酵素を得ることができ
る。
【0016】更に、本発明のアルカリ液化型アミラーゼ
は、例えば、本発明アルカリ液化型アミラーゼをコード
する遺伝子及びこれを含有するベクタープラスミドを取
得し、次いで該プラスミドを用いて、適当な微生物、好
ましくはバチルス属細菌を形質転換し、これを培養する
ことにより得ることもできる。
は、例えば、本発明アルカリ液化型アミラーゼをコード
する遺伝子及びこれを含有するベクタープラスミドを取
得し、次いで該プラスミドを用いて、適当な微生物、好
ましくはバチルス属細菌を形質転換し、これを培養する
ことにより得ることもできる。
【0017】前記の如く本発明のアルカリ液化型アミラ
ーゼはアルカリ側に最適作用pHを有し、かつ高い酸化剤
耐性及び比活性を有するので、洗浄剤、特に漂白剤等の
酸化剤配合洗浄剤配合用酵素として特に有用である。ま
た、KSM−K36株及びKSM−K38株由来のアミ
ラーゼは、更に高いキレート剤耐性も有するので、更に
キレート剤配合洗浄剤にも配合可能である。本発明酵素
の洗浄剤への配合量は、0.001〜5重量%が好まし
い。
ーゼはアルカリ側に最適作用pHを有し、かつ高い酸化剤
耐性及び比活性を有するので、洗浄剤、特に漂白剤等の
酸化剤配合洗浄剤配合用酵素として特に有用である。ま
た、KSM−K36株及びKSM−K38株由来のアミ
ラーゼは、更に高いキレート剤耐性も有するので、更に
キレート剤配合洗浄剤にも配合可能である。本発明酵素
の洗浄剤への配合量は、0.001〜5重量%が好まし
い。
【0018】本発明洗浄剤組成物には、前記アルカリ液
化型アミラーゼのほかに、公知の洗浄剤成分を配合する
ことができ、当該公知の洗浄成分としては、WO94/
26881の第5頁、右上欄、第14行〜右下欄、第2
9行記載のもの、例えば界面活性剤、キレート剤、アル
カリ剤及び無機塩、漂白剤、蛍光剤等を使用することが
できる。
化型アミラーゼのほかに、公知の洗浄剤成分を配合する
ことができ、当該公知の洗浄成分としては、WO94/
26881の第5頁、右上欄、第14行〜右下欄、第2
9行記載のもの、例えば界面活性剤、キレート剤、アル
カリ剤及び無機塩、漂白剤、蛍光剤等を使用することが
できる。
【0019】界面活性剤は、洗浄剤組成物中0.5〜6
0重量%(以下単に%で示す)配合され、特に粉体状洗
浄剤組成物については10〜45%、液体洗浄剤組成物
については20〜50%配合することが好ましい。ま
た、本発明洗浄剤組成物が漂白洗浄剤又は自動食器洗浄
機用洗剤である場合、界面活性剤は一般に1〜10%、
好ましくは1〜5%配合される。二価金属イオン捕捉剤
は0.01〜50%、好ましくは5〜40%配合され
る。アルカリ剤及び無機塩は0.01〜80%、好まし
くは1〜40%配合される。再汚染防止剤は0.001
〜10%、好ましくは1〜5%配合される。本発明のア
ミラーゼ以外にプロテアーゼ、セルラーゼ、プロトペク
チナーゼ、ペクチナーゼ、リパーゼ、ヘミセルラーゼ、
β−グリコシダーゼ、グルコースオキシダーゼ、コレス
テロールオキシダーゼ等を使用することができる。これ
らの酵素は0.001〜5%、好ましくは0.1〜3%
配合される。漂白剤(例えば過酸化水素、過炭酸塩等)
は1〜10%配合するのが好ましい。漂白剤を使用する
とき漂白活性化剤(アクチベーター)を0.01〜10
%配合することができる。蛍光剤はビフェニル型蛍光剤
(例えばチノパールCBS−X)やスチルベン型蛍光剤
(例えばDM型蛍光染)等が挙げられる。蛍光剤は0.
001〜2%配合するのが好ましい。
0重量%(以下単に%で示す)配合され、特に粉体状洗
浄剤組成物については10〜45%、液体洗浄剤組成物
については20〜50%配合することが好ましい。ま
た、本発明洗浄剤組成物が漂白洗浄剤又は自動食器洗浄
機用洗剤である場合、界面活性剤は一般に1〜10%、
好ましくは1〜5%配合される。二価金属イオン捕捉剤
は0.01〜50%、好ましくは5〜40%配合され
る。アルカリ剤及び無機塩は0.01〜80%、好まし
くは1〜40%配合される。再汚染防止剤は0.001
〜10%、好ましくは1〜5%配合される。本発明のア
ミラーゼ以外にプロテアーゼ、セルラーゼ、プロトペク
チナーゼ、ペクチナーゼ、リパーゼ、ヘミセルラーゼ、
β−グリコシダーゼ、グルコースオキシダーゼ、コレス
テロールオキシダーゼ等を使用することができる。これ
らの酵素は0.001〜5%、好ましくは0.1〜3%
配合される。漂白剤(例えば過酸化水素、過炭酸塩等)
は1〜10%配合するのが好ましい。漂白剤を使用する
とき漂白活性化剤(アクチベーター)を0.01〜10
%配合することができる。蛍光剤はビフェニル型蛍光剤
(例えばチノパールCBS−X)やスチルベン型蛍光剤
(例えばDM型蛍光染)等が挙げられる。蛍光剤は0.
001〜2%配合するのが好ましい。
【0020】上記の洗浄剤組成物の形態は、例えば液
体、粉末、顆粒等とすることができる。また、この洗浄
剤組成物は、衣料用洗剤、自動食器洗浄機用洗剤、排水
管洗浄剤、義歯洗浄剤、漂白剤等として使用することが
できる。
体、粉末、顆粒等とすることができる。また、この洗浄
剤組成物は、衣料用洗剤、自動食器洗浄機用洗剤、排水
管洗浄剤、義歯洗浄剤、漂白剤等として使用することが
できる。
【0021】
【実施例】酵素活性の測定には次の緩衝液を用い、以下
の方法に従って行った。 pH4.5〜6.0 酢酸緩衝液 pH6.0〜8.0 リン酸カリウム緩衝液 pH9.0〜10.5 グリシン水酸化ナトリウム緩衝液 pH10.0〜12.0 炭酸緩衝液 pH4.0〜12.0 ブリットン−ロビンソン緩衝液
の方法に従って行った。 pH4.5〜6.0 酢酸緩衝液 pH6.0〜8.0 リン酸カリウム緩衝液 pH9.0〜10.5 グリシン水酸化ナトリウム緩衝液 pH10.0〜12.0 炭酸緩衝液 pH4.0〜12.0 ブリットン−ロビンソン緩衝液
【0022】〔アミラーゼ活性測定方法〕 1.試薬の調製法 (1%可溶性澱粉水溶液の調製法)可溶性澱粉(ポテト
由来、シグマ社製)5gをイオン交換水400mLに懸濁
した後、沸騰水中で攪拌しながら約10分間加熱溶解
し、イオン交換水にて500mLに定容する。 (250mMグリシン水酸化ナトリウム緩衝液(pH10)
の調製法)グリシン(和光純薬社製特級)9.38gを
イオン交換水約300mLに溶解した後、pHメーターを用
い、約5Nの水酸化ナトリウム水溶液にてpHを10に調
整する。更にイオン交換水にて500mLに定容する。 (DNS試薬の調製法)水酸化ナトリウム(和光純薬社
製特級)8gをイオン交換水300mLに溶解する。これ
に3,5−ジニトロサリチル酸(DNS、和光純薬社製
特級)2.5gを徐々に添加しながら溶解する。DNS
を完全に溶解させた後、酒石酸ナトリウムカリウム(和
光純薬社製特級)を150g加える。完全に溶解させた
後、イオン交換水にて500mLに定容する。 (検量線作成用ブドウ糖溶液の調製法)ブドウ糖標準液
(光電用、和光純薬社製)とイオン交換水を用い、0、
1、2、3、4、5(μmol/0.1mL)のブドウ糖溶
液を調製する。 2.アミラーゼ活性の測定法 (酵素溶液の希釈)精製酵素を、δ吸光度〔=(サンプ
ルの吸光度)−(ブランクの吸光度)〕が0.6以下に
なるように10mMグリシン水酸化ナトリウム緩衝液(pH
10)で希釈する。 (サンプルの測定)試験管に1%可溶性澱粉水溶液0.
5mL、250mMグリシン水酸化ナトリウム緩衝液(pH1
0)0.2mL、イオン交換水0.2mLを加え(以下、基
質溶液と略す)、これを50℃の水浴中で約5分間予熱
する。予熱後、適当に希釈した酵素溶液0.1mLを加
え、50℃で、15分間反応させる。反応終了後、DN
S試薬1.0mLを加え、沸騰水中で5分間加熱発色さ
せ、直ちに氷水中に入れ冷却する。冷却後、イオン交換
水4.0mLを加え、混合し、535nmにおける吸光度を
測定する。 (ブランクの測定)試験管に基質溶液0.9mLを入れ、
これにDNS試薬1.0mLを加える。更に酵素溶液0.
1mLを加え、沸騰水中で5分間加熱発色させ、直ちに氷
水中に入れ冷却する。冷却後、イオン交換水4.0mLを
加え、混合し、535nmにおける吸光度を測定する。 (検量線の作成)試験管に基質溶液0.9mLを入れ、こ
れにDNS試薬1.0mLを加える。更に各濃度の検量線
作成用ブドウ糖溶液0.1mLを加え、沸騰水中で5分間
加熱発色させ、直ちに氷水中に入れ冷却する。冷却後、
イオン交換水4.0mLを加え、混合し、535nmにおけ
る吸光度を測定する。横軸にブドウ糖溶液の濃度(μmo
l/0.1mL)、縦軸に吸光度をとり、最小二乗法によ
り傾きを求め、換算係数(F)を次式に従って算出す
る。 換算係数(F)=〔1/傾き〕×〔1/15〕×〔10
00/0.1〕 尚、検量線は活性測定毎に作成するものとする。 (活性の算出)酵素の力価は、1分間に1μmolのブド
ウ糖に相当する還元糖を生成する酵素量を1単位(U)
とし、次式に従って算出する。 アミラーゼ活性(U/L)=〔δ吸光度〕×〔換算係数
(F)〕×〔酵素希釈倍率〕
由来、シグマ社製)5gをイオン交換水400mLに懸濁
した後、沸騰水中で攪拌しながら約10分間加熱溶解
し、イオン交換水にて500mLに定容する。 (250mMグリシン水酸化ナトリウム緩衝液(pH10)
の調製法)グリシン(和光純薬社製特級)9.38gを
イオン交換水約300mLに溶解した後、pHメーターを用
い、約5Nの水酸化ナトリウム水溶液にてpHを10に調
整する。更にイオン交換水にて500mLに定容する。 (DNS試薬の調製法)水酸化ナトリウム(和光純薬社
製特級)8gをイオン交換水300mLに溶解する。これ
に3,5−ジニトロサリチル酸(DNS、和光純薬社製
特級)2.5gを徐々に添加しながら溶解する。DNS
を完全に溶解させた後、酒石酸ナトリウムカリウム(和
光純薬社製特級)を150g加える。完全に溶解させた
後、イオン交換水にて500mLに定容する。 (検量線作成用ブドウ糖溶液の調製法)ブドウ糖標準液
(光電用、和光純薬社製)とイオン交換水を用い、0、
1、2、3、4、5(μmol/0.1mL)のブドウ糖溶
液を調製する。 2.アミラーゼ活性の測定法 (酵素溶液の希釈)精製酵素を、δ吸光度〔=(サンプ
ルの吸光度)−(ブランクの吸光度)〕が0.6以下に
なるように10mMグリシン水酸化ナトリウム緩衝液(pH
10)で希釈する。 (サンプルの測定)試験管に1%可溶性澱粉水溶液0.
5mL、250mMグリシン水酸化ナトリウム緩衝液(pH1
0)0.2mL、イオン交換水0.2mLを加え(以下、基
質溶液と略す)、これを50℃の水浴中で約5分間予熱
する。予熱後、適当に希釈した酵素溶液0.1mLを加
え、50℃で、15分間反応させる。反応終了後、DN
S試薬1.0mLを加え、沸騰水中で5分間加熱発色さ
せ、直ちに氷水中に入れ冷却する。冷却後、イオン交換
水4.0mLを加え、混合し、535nmにおける吸光度を
測定する。 (ブランクの測定)試験管に基質溶液0.9mLを入れ、
これにDNS試薬1.0mLを加える。更に酵素溶液0.
1mLを加え、沸騰水中で5分間加熱発色させ、直ちに氷
水中に入れ冷却する。冷却後、イオン交換水4.0mLを
加え、混合し、535nmにおける吸光度を測定する。 (検量線の作成)試験管に基質溶液0.9mLを入れ、こ
れにDNS試薬1.0mLを加える。更に各濃度の検量線
作成用ブドウ糖溶液0.1mLを加え、沸騰水中で5分間
加熱発色させ、直ちに氷水中に入れ冷却する。冷却後、
イオン交換水4.0mLを加え、混合し、535nmにおけ
る吸光度を測定する。横軸にブドウ糖溶液の濃度(μmo
l/0.1mL)、縦軸に吸光度をとり、最小二乗法によ
り傾きを求め、換算係数(F)を次式に従って算出す
る。 換算係数(F)=〔1/傾き〕×〔1/15〕×〔10
00/0.1〕 尚、検量線は活性測定毎に作成するものとする。 (活性の算出)酵素の力価は、1分間に1μmolのブド
ウ糖に相当する還元糖を生成する酵素量を1単位(U)
とし、次式に従って算出する。 アミラーゼ活性(U/L)=〔δ吸光度〕×〔換算係数
(F)〕×〔酵素希釈倍率〕
【0023】〔キレート剤耐性能試験方法〕 (EDTA溶液の調製)EDTA(シグマ社製)9.3
gをイオン交換水約80mLに溶解した後、pHメーターを
用い、約5Nの水酸化ナトリウム水溶液にてpHを8に調
整する。更にイオン交換水にて100mLに定容すること
によって250mM EDTA溶液を調製する。次にこれ
をイオン交換水で希釈して10〜100mMのEDTAを
調製する。EGTA(シグマ社製)9.5gをイオン交
換水約80mLに溶解した後、pHメーターを用い、約5N
の水酸化ナトリウム水溶液にてpHを8に調整する。更に
イオン交換水にて100mLに定容することによって25
0mM EGTA溶液を調製する。次にこれをイオン交換
水で希釈して、10〜100mMのEGTA溶液を調製す
る。 (キレート剤耐性能の試験法)1mM EDTA、40℃、30分間処理の場合 試験管に
10mM EDTA溶液0.1mL、250mMグリシン水酸
化ナトリウム緩衝液(pH10)0.2mL、イオン交換水
0.1mLを加え、45℃の水浴中で約5分間予熱する。
予熱後、10mMグリシン水酸化ナトリウム緩衝液(pH1
0)で適当に希釈した酵素溶液0.1mLを加え、45℃
で、30分間保温する。30分後、予め50℃の水浴中
で予熱した基質溶液0.9mLに処理溶液0.1mLを加
え、アミラーゼ活性測定方法に準じて残存酵素活性を測
定する。
gをイオン交換水約80mLに溶解した後、pHメーターを
用い、約5Nの水酸化ナトリウム水溶液にてpHを8に調
整する。更にイオン交換水にて100mLに定容すること
によって250mM EDTA溶液を調製する。次にこれ
をイオン交換水で希釈して10〜100mMのEDTAを
調製する。EGTA(シグマ社製)9.5gをイオン交
換水約80mLに溶解した後、pHメーターを用い、約5N
の水酸化ナトリウム水溶液にてpHを8に調整する。更に
イオン交換水にて100mLに定容することによって25
0mM EGTA溶液を調製する。次にこれをイオン交換
水で希釈して、10〜100mMのEGTA溶液を調製す
る。 (キレート剤耐性能の試験法)1mM EDTA、40℃、30分間処理の場合 試験管に
10mM EDTA溶液0.1mL、250mMグリシン水酸
化ナトリウム緩衝液(pH10)0.2mL、イオン交換水
0.1mLを加え、45℃の水浴中で約5分間予熱する。
予熱後、10mMグリシン水酸化ナトリウム緩衝液(pH1
0)で適当に希釈した酵素溶液0.1mLを加え、45℃
で、30分間保温する。30分後、予め50℃の水浴中
で予熱した基質溶液0.9mLに処理溶液0.1mLを加
え、アミラーゼ活性測定方法に準じて残存酵素活性を測
定する。
【0024】〔酸化剤耐性能試験方法〕試験管に過酸化
水素(30% 過酸化水素水、和光純薬社製)0.06
7mL、250mMグリシン水酸化ナトリウム緩衝液(pH1
0)0.2mL、イオン交換水0.633mLを加え、30
℃の水浴中で約5分間予熱する。予熱後、10mMグリシ
ン水酸化ナトリウム緩衝液(pH10)で適当に希釈した
酵素溶液0.1mLを加え、30℃で、60分間保温す
る。60分後、予め氷水中に準備したカタラーゼ(牛肝
臓由来、ベーリンガーマンハイム社製)1μL添加試験
管に処理溶液0.2mLを加え、過酸化水素を失活させ反
応を停止する。その後、予め50℃の水浴中で予熱した
基質溶液0.9mLにこの反応停止処理溶液0.1mLを加
え、アミラーゼ活性測定方法に準じて残存酵素活性を測
定する。 〔タンパク質定量法〕タンパク質は、バイオラッド社製
のプロテインアッセイキットII(カタログ番号500−
0002)を用い、標準アッセイ法に従って、キットに
添付されたウシ血清アルブミンを標準タンパク質として
定量した。
水素(30% 過酸化水素水、和光純薬社製)0.06
7mL、250mMグリシン水酸化ナトリウム緩衝液(pH1
0)0.2mL、イオン交換水0.633mLを加え、30
℃の水浴中で約5分間予熱する。予熱後、10mMグリシ
ン水酸化ナトリウム緩衝液(pH10)で適当に希釈した
酵素溶液0.1mLを加え、30℃で、60分間保温す
る。60分後、予め氷水中に準備したカタラーゼ(牛肝
臓由来、ベーリンガーマンハイム社製)1μL添加試験
管に処理溶液0.2mLを加え、過酸化水素を失活させ反
応を停止する。その後、予め50℃の水浴中で予熱した
基質溶液0.9mLにこの反応停止処理溶液0.1mLを加
え、アミラーゼ活性測定方法に準じて残存酵素活性を測
定する。 〔タンパク質定量法〕タンパク質は、バイオラッド社製
のプロテインアッセイキットII(カタログ番号500−
0002)を用い、標準アッセイ法に従って、キットに
添付されたウシ血清アルブミンを標準タンパク質として
定量した。
【0025】実施例1 酸化剤耐性能を有するアルカリ
液化型アミラーゼのスクリーニング 土壌約0.5gを滅菌水に懸濁し、80℃で15分間加
熱処理した。この熱処理液の上清を適当に滅菌水で希釈
して、分離用寒天培地(培地A)に塗布した。次いで、
これを30℃で2日間培養し、集落を形成させた。集落
の周に澱粉溶解に基づく透明帯を形成するものを選出
し、これをアミラーゼ生産菌として分離した。更に、分
離菌を培地Bに接種し、30℃で2日間好気的に振盪培
養した。培養後、遠心分離した上清液について、酸化剤
耐性能を測定し、更に最適作用pHを測定して、本発明の
アルカリ液化型アミラーゼ生産菌をスクリーニングし
た。
液化型アミラーゼのスクリーニング 土壌約0.5gを滅菌水に懸濁し、80℃で15分間加
熱処理した。この熱処理液の上清を適当に滅菌水で希釈
して、分離用寒天培地(培地A)に塗布した。次いで、
これを30℃で2日間培養し、集落を形成させた。集落
の周に澱粉溶解に基づく透明帯を形成するものを選出
し、これをアミラーゼ生産菌として分離した。更に、分
離菌を培地Bに接種し、30℃で2日間好気的に振盪培
養した。培養後、遠心分離した上清液について、酸化剤
耐性能を測定し、更に最適作用pHを測定して、本発明の
アルカリ液化型アミラーゼ生産菌をスクリーニングし
た。
【0026】上述の方法により、バチルス エスピー
(Bacillus sp.)KSM−K36株及びバチルス エス
ピー(Bacillus sp.) KSM−K38株を取得すること
ができた。
(Bacillus sp.)KSM−K36株及びバチルス エス
ピー(Bacillus sp.) KSM−K38株を取得すること
ができた。
【0027】 (pH 10)
【0029】実施例2 KSM−K36株及びKSM−
K38株の培養 実施例1の液体培地Bに、KSM−K36株あるいはK
SM−K38株を接種し、30℃で2日間好気的に振盪
培養した。遠心分離上清についてアミラーゼ活性(pH
8.5)を測定した結果、培養液1L当たり、それぞれ
1177U及び557Uの活性を有していた。
K38株の培養 実施例1の液体培地Bに、KSM−K36株あるいはK
SM−K38株を接種し、30℃で2日間好気的に振盪
培養した。遠心分離上清についてアミラーゼ活性(pH
8.5)を測定した結果、培養液1L当たり、それぞれ
1177U及び557Uの活性を有していた。
【0030】実施例3 本発明のアルカリ液化型アミラ
ーゼの精製 実施例2で得られたバチルス エスピー KSM−K3
6株の培養上清液に80%飽和濃度になるように硫酸ア
ンモニウムを加えて攪拌後、生成した沈殿を回収し、2
mM CaCl2 を含む10mMトリス塩酸緩衝液(pH7.
5)に溶解し、同緩衝液に対して一晩透析した。得られ
た透析内液を同緩衝液で平衡化したDEAE−トヨパー
ル650Mカラムに添着し、同緩衝液を用いてO−1M
の食塩の濃度勾配によりタンパクを溶出した。活性画分
を同緩衝液にて透析後、ゲル濾過カラムクロマトグラフ
ィーにより得た活性画分を上記緩衝液にて透析すること
によってポリアクリルアミドゲル電気泳動(ゲル濃度1
0%)及びソディウムドデシル硫酸(SDS)電気泳動
で単一のバンドを与える精製酵素を得ることができた。
尚、バチルス エスピー KSM−K38株の培養上清
液からも同様の方法で精製酵素を得ることができた。
ーゼの精製 実施例2で得られたバチルス エスピー KSM−K3
6株の培養上清液に80%飽和濃度になるように硫酸ア
ンモニウムを加えて攪拌後、生成した沈殿を回収し、2
mM CaCl2 を含む10mMトリス塩酸緩衝液(pH7.
5)に溶解し、同緩衝液に対して一晩透析した。得られ
た透析内液を同緩衝液で平衡化したDEAE−トヨパー
ル650Mカラムに添着し、同緩衝液を用いてO−1M
の食塩の濃度勾配によりタンパクを溶出した。活性画分
を同緩衝液にて透析後、ゲル濾過カラムクロマトグラフ
ィーにより得た活性画分を上記緩衝液にて透析すること
によってポリアクリルアミドゲル電気泳動(ゲル濃度1
0%)及びソディウムドデシル硫酸(SDS)電気泳動
で単一のバンドを与える精製酵素を得ることができた。
尚、バチルス エスピー KSM−K38株の培養上清
液からも同様の方法で精製酵素を得ることができた。
【0031】実施例4 本発明アルカリ液化型アミラー
ゼの酸化剤耐性能及び酵素比活性 実施例3でKSM−K36株及びKSM−K38株の培
養上清液から得た本発明のアルカリ液化型アミラーゼ精
製品(以下、それぞれK36及びK38と略す)を用
い、酸化剤及び酵素比活性耐性能を測定した。
ゼの酸化剤耐性能及び酵素比活性 実施例3でKSM−K36株及びKSM−K38株の培
養上清液から得た本発明のアルカリ液化型アミラーゼ精
製品(以下、それぞれK36及びK38と略す)を用
い、酸化剤及び酵素比活性耐性能を測定した。
【0032】終濃度2%(580mM)のH2O2を含む5
0mMグリシン水酸化ナトリウム緩衝液(pH10)中に、
10mMグリシン水酸化ナトリウム緩衝液(pH10)で適
当に希釈した酵素(K36、K38、ターマミル及びデ
ュラミル)を添加し、30℃で60分間処理を行い、経
時的にアミラーゼ活性測定法〔50mMグリシン水酸化ナ
トリウム緩衝液(pH10)使用〕に準じて残存活性を測
定した。酸化剤耐性能はそれぞれ、未処理での活性を1
00%として、残存活性で示した。
0mMグリシン水酸化ナトリウム緩衝液(pH10)中に、
10mMグリシン水酸化ナトリウム緩衝液(pH10)で適
当に希釈した酵素(K36、K38、ターマミル及びデ
ュラミル)を添加し、30℃で60分間処理を行い、経
時的にアミラーゼ活性測定法〔50mMグリシン水酸化ナ
トリウム緩衝液(pH10)使用〕に準じて残存活性を測
定した。酸化剤耐性能はそれぞれ、未処理での活性を1
00%として、残存活性で示した。
【0033】その結果(図1)、K36及びK38はい
ずれも、2%H2O2存在下、pH10、30℃、60分間
処理後でも70%以上、特に94%以上の残存活性を維
持しており、充分な酸化剤耐性能を有することが認めら
れた。また、pH10、50℃、15分間反応(可溶性澱
粉を基質)での酵素活性値と、プロテインアッセイキッ
ト(バイオラド社製)により測定したタンパク質量より
算出したK36、K38、LAMY、LAMY・M20
2T及びデュラミルの酵素比活性は、それぞれ、430
0U/mg、3600U/mg、4000U/mg、1700
U/mg及び500U/mgとなり(表2)、両酵素はいず
れも3000U/mg以上の比活性を有し、タンパク工学
によって構築された酸化剤耐性酵素と比較して、極めて
高い酵素比活性を有することが明らかになった。従っ
て、本発明のアルカリ液化型アミラーゼは、洗剤への配
合量などの面や工業的発酵生産の面に於いて優位であ
る。
ずれも、2%H2O2存在下、pH10、30℃、60分間
処理後でも70%以上、特に94%以上の残存活性を維
持しており、充分な酸化剤耐性能を有することが認めら
れた。また、pH10、50℃、15分間反応(可溶性澱
粉を基質)での酵素活性値と、プロテインアッセイキッ
ト(バイオラド社製)により測定したタンパク質量より
算出したK36、K38、LAMY、LAMY・M20
2T及びデュラミルの酵素比活性は、それぞれ、430
0U/mg、3600U/mg、4000U/mg、1700
U/mg及び500U/mgとなり(表2)、両酵素はいず
れも3000U/mg以上の比活性を有し、タンパク工学
によって構築された酸化剤耐性酵素と比較して、極めて
高い酵素比活性を有することが明らかになった。従っ
て、本発明のアルカリ液化型アミラーゼは、洗剤への配
合量などの面や工業的発酵生産の面に於いて優位であ
る。
【0034】
【表2】
【0035】実施例5 本発明アルカリ液化型アミラー
ゼの作用pH及び最適作用pH 終濃度50mMの各種緩衝液〔酢酸緩衝液(pH4.5〜
6.0)、リン酸カリウム緩衝液(pH6.0〜8.
0)、グリシン水酸化ナトリウム緩衝液(pH9.0〜1
0.5)及び炭酸緩衝液(pH10.0〜12.0)〕を
用い、アミラーゼ活性測定法に準じてK36及びK38
を測定し、それぞれ最大の活性を100%として、相対
活性で示した。
ゼの作用pH及び最適作用pH 終濃度50mMの各種緩衝液〔酢酸緩衝液(pH4.5〜
6.0)、リン酸カリウム緩衝液(pH6.0〜8.
0)、グリシン水酸化ナトリウム緩衝液(pH9.0〜1
0.5)及び炭酸緩衝液(pH10.0〜12.0)〕を
用い、アミラーゼ活性測定法に準じてK36及びK38
を測定し、それぞれ最大の活性を100%として、相対
活性で示した。
【0036】この結果(図2及び3)、いずれも、pH
6.0〜10.0の範囲で作用し、最適作用pHは8.0
〜9.0であることが明らかになった。尚、pHは反応液
の実測値を測定して示した。
6.0〜10.0の範囲で作用し、最適作用pHは8.0
〜9.0であることが明らかになった。尚、pHは反応液
の実測値を測定して示した。
【0037】実施例6 本発明アルカリ液化型アミラー
ゼのキレート剤耐性能 1)EDTA及びEGTA耐性能 終濃度0〜100mMのEDTA(シグマ社製)あるいは
EGTA(シグマ社製)を含む50mMグリシン水酸化ナ
トリウム緩衝液(pH10)中に、10mMグリシン水酸化
ナトリウム緩衝液(pH10)で適当に希釈した精製酵素
を添加し、所定の温度(30℃、40℃及び45℃)で
30分間処理を行い、アミラーゼ活性測定法〔50mMグ
リシン水酸化ナトリウム緩衝液(pH10)使用〕に準じ
て残存酵素活性を測定した。尚、対照として、バチルス
リケニフォルミス由来のアミラーゼである、ターマミ
ル及びデュラミル(いずれもノボ社製の造粒物より精製
したもの)を使用した。
ゼのキレート剤耐性能 1)EDTA及びEGTA耐性能 終濃度0〜100mMのEDTA(シグマ社製)あるいは
EGTA(シグマ社製)を含む50mMグリシン水酸化ナ
トリウム緩衝液(pH10)中に、10mMグリシン水酸化
ナトリウム緩衝液(pH10)で適当に希釈した精製酵素
を添加し、所定の温度(30℃、40℃及び45℃)で
30分間処理を行い、アミラーゼ活性測定法〔50mMグ
リシン水酸化ナトリウム緩衝液(pH10)使用〕に準じ
て残存酵素活性を測定した。尚、対照として、バチルス
リケニフォルミス由来のアミラーゼである、ターマミ
ル及びデュラミル(いずれもノボ社製の造粒物より精製
したもの)を使用した。
【0038】その結果、図4及び5に示したように、K
36及びK38とも高濃度のEDTA及びEGTAによ
っても全く影響を受けず、ターマミル及びデュラミルと
比べて、高度な耐性能を有することが明らかになった。
36及びK38とも高濃度のEDTA及びEGTAによ
っても全く影響を受けず、ターマミル及びデュラミルと
比べて、高度な耐性能を有することが明らかになった。
【0039】2)クエン酸及びゼオライト耐性能 終濃度0〜0.5%のクエン酸三ナトリウム二水和物
(和光純薬社製特級)あるいは合成ゼオライトA−3
(和光純薬社製)を含む50mMグリシン水酸化ナトリウ
ム緩衝液(pH10)中に、10mMグリシン水酸化ナトリ
ウム緩衝液(pH10)で適当に希釈した精製酵素を添加
し、所定の温度(40℃及び45℃)で30分間処理を
行い、アミラーゼ活性測定法〔50mMグリシン水酸化ナ
トリウム緩衝液(pH10)使用〕に準じて残存酵素活性
を測定した。
(和光純薬社製特級)あるいは合成ゼオライトA−3
(和光純薬社製)を含む50mMグリシン水酸化ナトリウ
ム緩衝液(pH10)中に、10mMグリシン水酸化ナトリ
ウム緩衝液(pH10)で適当に希釈した精製酵素を添加
し、所定の温度(40℃及び45℃)で30分間処理を
行い、アミラーゼ活性測定法〔50mMグリシン水酸化ナ
トリウム緩衝液(pH10)使用〕に準じて残存酵素活性
を測定した。
【0040】その結果、K36及びK38ともクエン酸
及びゼオライトにより全く影響を受けないことが示され
た(図6〜9)。
及びゼオライトにより全く影響を受けないことが示され
た(図6〜9)。
【0041】実施例7 本発明アルカリ液化型アミラー
ゼ(K36及びK38)のその他の酵素学的性質 両精製酵素の解析を行った結果、以下の特性が明らかに
なった。
ゼ(K36及びK38)のその他の酵素学的性質 両精製酵素の解析を行った結果、以下の特性が明らかに
なった。
【0042】(1)作用 いずれも、澱粉、アミロース、アミロペクチン及びそれ
らの部分分解物のα−1,4グルコシド結合を分解し、
アミロースからはグルコース(G1)、マルトース(G
2)、マルトトリオース(G3)、マルトテトラオース
(G4)、マルトペンタオース(G5)、マルトヘキサ
オース(G6)及びマルトヘプタオース(G7)を生成
する。ただしプルランには作用しない。 (2)pH安定性(ブリットン−ロビンソン緩衝液) いずれも、40℃、30分間処理条件下で、pH6.5〜
11.0の範囲で70%以上の残存活性を示す。 (3)作用温度範囲及び最適作用温度 いずれも、20〜80℃の広範囲で作用し、最適作用温
度は50〜60℃である。 (4)温度安定性 50mMグリシン水酸化ナトリウム緩衝液(pH10)中に
て温度を変化させ、各温度で30分間処理することによ
り失活の条件を調べると、いずれも40℃で80%以上
の残存活性を示し、45℃でも約60%の残存活性を示
した。 (5)分子量 いずれも、ソディウムドデシル硫酸ポリアクリルアミド
ゲル電気泳動法により測定した分子量は55,000±
5,000である。 (6)等電点 いずれも、等電点電気泳動法により測定した等電点は
4.2付近である。 (7)界面活性剤の影響 直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、アルキル
硫酸エステルナトリウム塩、ポリオキシエチレンアルキ
ル硫酸エステルナトリウム塩、α−オレフィンスルホン
酸ナトリウム、α−スルホン化脂肪酸エステルナトリウ
ム、アルキルスルホン酸ナトリウム、SDS、石鹸及び
ソフタノール等の各種界面活性剤0.1%溶液中で、pH
10、30℃で30分間処理しても、いずれも殆ど活性
阻害を受けない(活性残存率90%以上)。 (8)金属塩の影響 各種金属塩と共存させて、pH10、30℃で30分間処
理してその影響を調べた。K36は、1mMのMn2+によ
り阻害され(阻害率約95%)、1mMのHg2+、Be2+
及びCd2+により若干阻害される(阻害率30〜40
%)。K38は、1mMのMn2+により阻害され(阻害率
約75%)、1mMのSr2+及びCd2+により若干阻害さ
れる(阻害率約30%)。 (9)N末端アミノ酸配列 両アミラーゼのN末端アミノ酸配列をエンドマン分解法
〔Edman, P., Acta Chem. Scand., 4, 283,(1948)〕に
よりプロテイン−ケンサー(ABI社製)477Aを用
いて測定した結果、いずれも、Asp-Gly-Leu-Asn-Gly-Th
r-Met-Met-Gln-Tyr-Tyr-Glu-Trp-His-Leu の配列を有す
ることが判った。
らの部分分解物のα−1,4グルコシド結合を分解し、
アミロースからはグルコース(G1)、マルトース(G
2)、マルトトリオース(G3)、マルトテトラオース
(G4)、マルトペンタオース(G5)、マルトヘキサ
オース(G6)及びマルトヘプタオース(G7)を生成
する。ただしプルランには作用しない。 (2)pH安定性(ブリットン−ロビンソン緩衝液) いずれも、40℃、30分間処理条件下で、pH6.5〜
11.0の範囲で70%以上の残存活性を示す。 (3)作用温度範囲及び最適作用温度 いずれも、20〜80℃の広範囲で作用し、最適作用温
度は50〜60℃である。 (4)温度安定性 50mMグリシン水酸化ナトリウム緩衝液(pH10)中に
て温度を変化させ、各温度で30分間処理することによ
り失活の条件を調べると、いずれも40℃で80%以上
の残存活性を示し、45℃でも約60%の残存活性を示
した。 (5)分子量 いずれも、ソディウムドデシル硫酸ポリアクリルアミド
ゲル電気泳動法により測定した分子量は55,000±
5,000である。 (6)等電点 いずれも、等電点電気泳動法により測定した等電点は
4.2付近である。 (7)界面活性剤の影響 直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、アルキル
硫酸エステルナトリウム塩、ポリオキシエチレンアルキ
ル硫酸エステルナトリウム塩、α−オレフィンスルホン
酸ナトリウム、α−スルホン化脂肪酸エステルナトリウ
ム、アルキルスルホン酸ナトリウム、SDS、石鹸及び
ソフタノール等の各種界面活性剤0.1%溶液中で、pH
10、30℃で30分間処理しても、いずれも殆ど活性
阻害を受けない(活性残存率90%以上)。 (8)金属塩の影響 各種金属塩と共存させて、pH10、30℃で30分間処
理してその影響を調べた。K36は、1mMのMn2+によ
り阻害され(阻害率約95%)、1mMのHg2+、Be2+
及びCd2+により若干阻害される(阻害率30〜40
%)。K38は、1mMのMn2+により阻害され(阻害率
約75%)、1mMのSr2+及びCd2+により若干阻害さ
れる(阻害率約30%)。 (9)N末端アミノ酸配列 両アミラーゼのN末端アミノ酸配列をエンドマン分解法
〔Edman, P., Acta Chem. Scand., 4, 283,(1948)〕に
よりプロテイン−ケンサー(ABI社製)477Aを用
いて測定した結果、いずれも、Asp-Gly-Leu-Asn-Gly-Th
r-Met-Met-Gln-Tyr-Tyr-Glu-Trp-His-Leu の配列を有す
ることが判った。
【0043】実施例8 本発明アルカリ液化型アミラー
ゼの自動食器洗浄機用洗剤洗浄力評価 本発明のアルカリ液化型アミラーゼ(K36及びK3
8)の自動食器洗浄機用洗剤での洗浄評価を下記条件で
行った。別に対照として本発明酵素を含有しない洗剤を
用いた。 1)汚染皿の調製 沸騰水道水で煮沸した後、水道水を加えて溶液状にした
オートミール(クエーカー社製)1mLを磁性皿に塗布
し、室温で約3時間乾燥させた後、使用直前まで5℃
(半密閉状態)にて保存した。1回の洗浄には3枚供し
た。 2)洗浄条件 ・使用機種;松下電器(株)製全自動食器洗い機NP−
810 ・洗浄温度;水温から約55℃まで徐々に昇温する。 ・洗浄用水;水道水 ・洗浄剤濃度;0.2重量% ・洗浄時間;洗浄約20分→すすぎ約20分(標準コー
ス) ・洗浄時の循環水量;3.5L 3)洗剤組成(%は重量%を示す) プルロニックL−61 2.2%、炭酸ナトリウム2
4.7%、炭酸水素ナトリウム24.7%、過炭酸ナト
リウム10.0%、1号珪酸ナトリウム12.0%及び
クエン酸3ナトリウム20.0%、ポリプロピレングリ
コール30002.2%、シリコーンKST−04(東
芝シリコーン社製)0.2%、ソカランCP−45(B
ASF社製)4.0%。 4)添加酵素量 緩衝液としてグリシン−水酸化ナトリウム緩衝液(pH1
0)を用い、上述のアミラーゼ活性測定法により実施例
3で得られた精製酵素の活性値を測定し、洗浄当たり1
50U添加した。 5)洗浄力評価方法 洗浄後の皿にヨウ素溶液を塗布し、ヨウ素−澱粉反応に
よる色を目視で判定した。
ゼの自動食器洗浄機用洗剤洗浄力評価 本発明のアルカリ液化型アミラーゼ(K36及びK3
8)の自動食器洗浄機用洗剤での洗浄評価を下記条件で
行った。別に対照として本発明酵素を含有しない洗剤を
用いた。 1)汚染皿の調製 沸騰水道水で煮沸した後、水道水を加えて溶液状にした
オートミール(クエーカー社製)1mLを磁性皿に塗布
し、室温で約3時間乾燥させた後、使用直前まで5℃
(半密閉状態)にて保存した。1回の洗浄には3枚供し
た。 2)洗浄条件 ・使用機種;松下電器(株)製全自動食器洗い機NP−
810 ・洗浄温度;水温から約55℃まで徐々に昇温する。 ・洗浄用水;水道水 ・洗浄剤濃度;0.2重量% ・洗浄時間;洗浄約20分→すすぎ約20分(標準コー
ス) ・洗浄時の循環水量;3.5L 3)洗剤組成(%は重量%を示す) プルロニックL−61 2.2%、炭酸ナトリウム2
4.7%、炭酸水素ナトリウム24.7%、過炭酸ナト
リウム10.0%、1号珪酸ナトリウム12.0%及び
クエン酸3ナトリウム20.0%、ポリプロピレングリ
コール30002.2%、シリコーンKST−04(東
芝シリコーン社製)0.2%、ソカランCP−45(B
ASF社製)4.0%。 4)添加酵素量 緩衝液としてグリシン−水酸化ナトリウム緩衝液(pH1
0)を用い、上述のアミラーゼ活性測定法により実施例
3で得られた精製酵素の活性値を測定し、洗浄当たり1
50U添加した。 5)洗浄力評価方法 洗浄後の皿にヨウ素溶液を塗布し、ヨウ素−澱粉反応に
よる色を目視で判定した。
【0044】その結果、本発明酵素含有洗剤を用いた場
合汚れを完全に除去でき、本発明酵素を含有しない場合
と比べ極めて優れた洗浄性能を有していた。
合汚れを完全に除去でき、本発明酵素を含有しない場合
と比べ極めて優れた洗浄性能を有していた。
【0045】
【発明の効果】本発明のアルカリ液化型アミラーゼは、
洗剤用として充分な酸化剤耐性能を有し、且つ今までに
知られている洗剤用酸化剤耐性アミラーゼと比較して、
極めて高い酵素比活性を有する。また最適作用pHは8を
超える。従って、本発明のアルカリ液化型アミラーゼは
アルカリ領域で澱粉を加工する工程など極めて広範囲の
産業分野で使用され得る。特に、酸化剤を含有する自動
食器洗浄機用洗剤、衣料用洗剤及び漂白剤等に配合する
ことにより有利に使用することができ、洗剤への配合量
及び工業的発酵生産の点に於いて極めて大きな意義を有
するものである。
洗剤用として充分な酸化剤耐性能を有し、且つ今までに
知られている洗剤用酸化剤耐性アミラーゼと比較して、
極めて高い酵素比活性を有する。また最適作用pHは8を
超える。従って、本発明のアルカリ液化型アミラーゼは
アルカリ領域で澱粉を加工する工程など極めて広範囲の
産業分野で使用され得る。特に、酸化剤を含有する自動
食器洗浄機用洗剤、衣料用洗剤及び漂白剤等に配合する
ことにより有利に使用することができ、洗剤への配合量
及び工業的発酵生産の点に於いて極めて大きな意義を有
するものである。
【図1】本発明のアルカリ液化型アミラーゼ(K36及
びK38)と既知の洗剤用アミラーゼのH2O2処理時間
と残存活性との関係を示す図面である。
びK38)と既知の洗剤用アミラーゼのH2O2処理時間
と残存活性との関係を示す図面である。
【図2】本発明のアルカリ液化型アミラーゼK36の反
応pHと相対活性との関係を示す図面である。
応pHと相対活性との関係を示す図面である。
【図3】本発明のアルカリ液化型アミラーゼK38の反
応pHと相対活性との関係を示す図面である。
応pHと相対活性との関係を示す図面である。
【図4】本発明のアルカリ液化型アミラーゼ(K36及
びK38)と既知の洗剤用アミラーゼのEDTA処理濃
度と残存活性との関係を示す図面である。
びK38)と既知の洗剤用アミラーゼのEDTA処理濃
度と残存活性との関係を示す図面である。
【図5】本発明のアルカリ液化型アミラーゼ(K36及
びK38)と既知の洗剤用アミラーゼのEGTA処理濃
度と残存活性との関係を示す図面である。
びK38)と既知の洗剤用アミラーゼのEGTA処理濃
度と残存活性との関係を示す図面である。
【図6】本発明のアルカリ液化型アミラーゼK36のゼ
オライト処理濃度と残存活性との関係を示す図面であ
る。
オライト処理濃度と残存活性との関係を示す図面であ
る。
【図7】本発明のアルカリ液化型アミラーゼK36のク
エン酸処理濃度と残存活性との関係を示す図面である。
エン酸処理濃度と残存活性との関係を示す図面である。
【図8】本発明のアルカリ液化型アミラーゼK38のゼ
オライト処理濃度と残存活性との関係を示す図面であ
る。
オライト処理濃度と残存活性との関係を示す図面であ
る。
【図9】本発明のアルカリ液化型アミラーゼK38のク
エン酸処理濃度と残存活性との関係を示す図面である。
エン酸処理濃度と残存活性との関係を示す図面である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C12R 1:07) (72)発明者 林 康弘 栃木県芳賀郡市貝町赤羽2606 花王株式会 社研究所内 (72)発明者 五十嵐 一暁 栃木県芳賀郡市貝町赤羽2606 花王株式会 社研究所内 (72)発明者 遠藤 圭二 栃木県芳賀郡市貝町赤羽2606 花王株式会 社研究所内 (72)発明者 尾崎 克也 栃木県芳賀郡市貝町赤羽2606 花王株式会 社研究所内 Fターム(参考) 4B050 CC01 DD02 EE10 FF04E FF05E FF12E FF13E LL04 4B065 AA15X AC14 AC15 CA32 CA57 4H003 DA01 DA19 EC01 FA16 FA28
Claims (4)
- 【請求項1】 次の酵素学的性質を有するアルカリ液化
型アミラーゼ。 1)酸化剤耐性 2%H2O2存在下、pH10、30℃、60分間処理後に
70%以上の残存活性を有する。 2)酵素比活性 pH10、50℃、15分間反応(可溶性澱粉を基質)で
の酵素活性値と、プロテインアッセイキット(バイオラ
ド社製)により測定したタンパク質量より算出される酵
素比活性が、3000U/mg以上である。 - 【請求項2】 更に次の酵素学的性質を有するものであ
る請求項1記載のアルカリ液化型アミラーゼ。 3)最適作用pH 最適作用pHがpH8.0を超える(可溶性澱粉を基質、5
0℃、15分間反応)。 4)作用 澱粉、アミロース、アミロペクチン及びそれらの部分分
解物のα−1,4グルコシド結合を分解し、アミロース
からはグルコース(G1)、マルトース(G2)、マル
トトリオース(G3)、マルトテトラオース(G4)、
マルトペンタオース(G5)、マルトヘキサオース(G
6)及びマルトヘプタオース(G7)を生成する。ただ
しプルランには作用しない。 5)pH安定性(ブリットン−ロビンソン緩衝液) 40℃、30分間処理条件下で、pH6.5〜11.0の
範囲で70%以上の残存活性を示す。 6)作用温度範囲及び最適作用温度 20〜80℃の広範囲で作用し、最適作用温度は50〜
60℃である。 7)温度安定性 50mMグリシン水酸化ナトリウム緩衝液(pH10)中、
30分間処理で、40℃で80%以上の残存活性を示
し、45℃でも約60%の残存活性を示す。 - 【請求項3】 バチルス属に属し、請求項1又は2記載
のアルカリ液化型アミラーゼを産生する微生物。 - 【請求項4】 請求項1又は2記載のアルカリ液化型ア
ミラーゼを含有する洗浄剤組成物。
Priority Applications (8)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP36248898A JP2000184883A (ja) | 1998-12-21 | 1998-12-21 | 新規アミラーゼ |
US09/465,519 US6403355B1 (en) | 1998-12-21 | 1999-12-16 | Amylases |
DE69936760T DE69936760T2 (de) | 1998-12-21 | 1999-12-20 | Neue Amylasen |
DK99125399T DK1022334T3 (da) | 1998-12-21 | 1999-12-20 | Hidtil ukendte amylaser |
EP99125399A EP1022334B1 (en) | 1998-12-21 | 1999-12-20 | Novel amylases |
CNA2004100592918A CN1552852A (zh) | 1998-12-21 | 1999-12-21 | 新型淀粉酶 |
CN99126451.7A CN1218039C (zh) | 1998-12-21 | 1999-12-21 | 淀粉酶 |
US10/136,272 US6916645B2 (en) | 1998-12-21 | 2002-05-02 | Amylases |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP36248898A JP2000184883A (ja) | 1998-12-21 | 1998-12-21 | 新規アミラーゼ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000184883A true JP2000184883A (ja) | 2000-07-04 |
Family
ID=18476980
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP36248898A Withdrawn JP2000184883A (ja) | 1998-12-21 | 1998-12-21 | 新規アミラーゼ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000184883A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6743616B2 (en) | 2000-10-11 | 2004-06-01 | Kao Corporation | Highly productive alpha-amylases |
JP2007014258A (ja) * | 2005-07-07 | 2007-01-25 | Kao Corp | α−アミラーゼの活性化方法 |
US7407924B2 (en) | 2000-12-05 | 2008-08-05 | Miz Co., Ltd. | Surfactant-free detergent composition comprising an anti-soil redeposition agent |
JP2013153719A (ja) * | 2012-01-31 | 2013-08-15 | House Foods Corp | 食品試料中のアミラーゼ活性の分析法 |
-
1998
- 1998-12-21 JP JP36248898A patent/JP2000184883A/ja not_active Withdrawn
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6743616B2 (en) | 2000-10-11 | 2004-06-01 | Kao Corporation | Highly productive alpha-amylases |
US7297527B2 (en) | 2000-10-11 | 2007-11-20 | Kao Corporation | Highly productive α-amylases |
US7407924B2 (en) | 2000-12-05 | 2008-08-05 | Miz Co., Ltd. | Surfactant-free detergent composition comprising an anti-soil redeposition agent |
US7553807B2 (en) | 2000-12-05 | 2009-06-30 | Miz Co., Ltd. | Surfactant-free detergent composition comprising an anti-soil redeposition agent |
JP2007014258A (ja) * | 2005-07-07 | 2007-01-25 | Kao Corp | α−アミラーゼの活性化方法 |
JP2013153719A (ja) * | 2012-01-31 | 2013-08-15 | House Foods Corp | 食品試料中のアミラーゼ活性の分析法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US6916645B2 (en) | Amylases | |
EP0670367B1 (en) | LIQUEFYING ALKALINE [alpha]-AMYLASE, PROCESS FOR PRODUCING THE SAME, AND DETERGENT COMPOSITION CONTAINING THE SAME | |
US20080026976A1 (en) | Highly productive alpha-amylases | |
US20090226961A1 (en) | Mutant alpha-amylases | |
JPH0443119B2 (ja) | ||
EP0290568A1 (en) | ENZYMATIC DETERGENT ADDITIVE. | |
US5316691A (en) | Detergent composition containing an alkaline pullulanase from bacillus ferm BP-3048 | |
JP4077095B2 (ja) | 新規アミラーゼ | |
JP2000184883A (ja) | 新規アミラーゼ | |
JPH03108482A (ja) | α―アミラーゼ活性を有する新規なアルカリプルラナーゼY、これを産生する微生物及び新規なアルカリプルラナーゼYの製造法 | |
JP4417532B2 (ja) | 変異α−アミラーゼ | |
JP4153553B2 (ja) | 新規アミラーゼ | |
JP2000023667A (ja) | アルカリ耐性アミラーゼ | |
JPH0699714B2 (ja) | 自動食器洗浄機用洗浄剤組成物 | |
JP2893486B2 (ja) | 液化型アルカリα−アミラーゼ,その製造法及びこれを含有する洗浄剤組成物 | |
JP3403255B2 (ja) | 洗浄剤組成物 | |
JPH0699715B2 (ja) | 自動食器洗浄機用洗浄剤組成物 | |
JP2000023666A (ja) | アルカリアミラーゼ | |
JPH078994B2 (ja) | 洗浄剤組成物 | |
JPH0659215B2 (ja) | アルカリプルラナーゼz―1、これを生産する微生物及びアルカリプルラナーゼz―1の製造法 | |
JP2000023665A (ja) | アルカリアミラーゼ | |
JPH078993B2 (ja) | 洗浄剤組成物 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Effective date: 20041020 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 |
|
RD02 | Notification of acceptance of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422 Effective date: 20041020 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Effective date: 20070522 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A132 |
|
A761 | Written withdrawal of application |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761 Effective date: 20070726 |