JP4417532B2 - 変異α−アミラーゼ - Google Patents
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【発明の属する技術分野】
本発明は、優れた耐熱性を有し、特に洗剤用酵素として有用な変異液化型アルカリα−アミラーゼ及びその遺伝子に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、α−アミラーゼ [EC.3.2.1.1]を洗剤用として利用する場合には、澱粉を高ランダムに分解でき、アルカリ性で安定で且つキレート成分、酸化漂白成分に対しても安定である液化型アルカリα−アミラーゼが好ましいとされている。しかしながら、液化型アミラーゼは一般に、酵素の構造維持にカルシウムイオンが重要であり、キレート剤の存在下ではその安定性が低下し、また作用至適pHに関しても中性ないし弱酸性領域であるものが殆どであった。
【0003】
斯かる状況の下、本発明者らは、土壌中から分離した好アルカリ性Bacillus sp KSM-K38(FERM BP-6946)株及び同KSM-K36(FERM BP-6945)株の生産する酵素が、従来の液化型α−アミラーゼでは失活が認められる高い濃度のキレート剤によって全く活性の低下を示さず、更に界面活性剤や酸化剤に対する耐性を有していること、また、従来の液化型α−アミラーゼに比べて、アルカリ側で高い活性を有し洗剤用として有用であることを見出している(特願平10−362487号)。
【0004】
しかし、当該酵素は50℃以上の温度では失活を示すことから、衣料や食器の洗浄が10〜60℃付近で行うのが一般的あることを考えるとその耐熱性がやや不十分であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、アルカリ側で高い活性を有し、キレート成分、酸化漂白成分に対しても安定である液化型アルカリα−アミラーゼであって、且つ優れた耐熱性を有するα−アミラーゼを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、液化型アルカリα−アミラーゼについて種々の変異酵素を取得、検討した結果、KSM−K38由来アミラーゼのアミノ酸配列(配列番号1)の特定のアミノ酸残基に変異を与えることにより、キレート剤耐性や酸化剤耐性の特性及びアルカリ領域に於ける高い比活性を失うことなく耐熱性が向上すること、またこれらの変異を組み合わせることによって更なる耐熱化が可能であることを見出した。
【0007】
即ち、本発明は、配列番号1に示されるアミノ酸配列又は該アミノ酸配列に対して70%以上の配列同一性を有するα−アミラーゼにおいて、該アミノ酸配列の11番目のTyr、16番目のGlu、49番目のAsn、84番目のGlu、144番目のSer、167番目のGln、169番目のTyr、178番目のAla、188番目のGlu、190番目のAsn、205番目のHis及び209番目のGlnのうちのいずれかに相当するアミノ酸残基の1残基以上を置換又は欠失させてなる変異α−アミラーゼを提供するものである。また本発明は、配列番号1に示されるアミノ酸配列又は該アミノ酸配列に対して70%以上の配列同一性を有するα−アミラーゼにおいて、該アミノ酸配列のアミノ末端から11〜100アミノ酸残基に相当する配列を他の液化型α−アミラーゼの該アミノ酸配列に相当するアミノ酸配列に置換させてなる変異α−アミラーゼを提供するものである。
【0008】
また本発明は、これらの変異α−アミラーゼをコードする遺伝子、該遺伝子を有するベクター、該ベクターで形質転換された細胞、該形質転換細胞を培養することを特徴とするこれらの変異α−アミラーゼの製造方法を提供するものである。
更に本発明は、これらの変異α−アミラーゼを含有する洗浄剤組成物を提供するものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の変異α−アミラーゼは、配列番号1に示したアミノ酸配列又は該配列と70%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を有する液化型アルカリα−アミラーゼをコードする遺伝子を変異させて得られるものであるが、アミノ酸の欠失・置換により耐熱性を向上させた例は従来の液化型α−アミラーゼについても行われていた。例えば、B. amyloliquefaciens由来の酵素において177番目のArgから178番目のGly残基を欠失させたもの(J. Biol. Chem., 264, 18933, 1989)、B. licheniformisの酵素において、133番目のHisをTyrに置換したもの(J. Biol. Chem., 265, 15481, 1990)が報告されている。しかし、本発明で用いられる液化型アルカリα−アミラーゼは、従来の液化型α−アミラーゼとのアミノ酸配列同一性は低く、また上記の177番目のArgから178番目のGly残基に相当する部位は既に欠失しており、また、133番目のHis相当のアミノ酸は既にTyrであり、従来酵素の例が必ずしも適用できるものではない。即ち、本発明における耐熱性を向上させるためのアミノ酸配列の変異はこれまでの例とは全く異なるものである。
【0010】
当該液化型アルカリα−アミラーゼの例としては、本発明者らが土壌中から分離したBacillus sp. KSM-K38(FERM BP-6946)株由来であり、配列番号1のアミノ酸配列を有する酵素(特願平10−362487号)、或いは同KSM-K36(FERMBP-6945) 株由来であって配列番号1のアミノ酸配列と約95%の配列同一性を有する酵素(配列番号4)(特願平10−362487号)等が挙げられる。尚、アミノ酸配列の配列同一性はLipman-Pearson法(Science, 227, 1435, 1985)によって計算される。
【0011】
本発明の変異α−アミラーゼの取得は、先ず液化型α−アミラーゼを生産する微生物より、当該液化型α−アミラーゼをコードする遺伝子をクローニングするが、その方法は、一般的な遺伝子組換え技術を用いれば良く、例えば、特開平8−336392号記載の方法を用いることができる。遺伝子の例としては、配列番号3及び配列番号5に示されるものが挙げられる。
【0012】
次に得られた遺伝子に対して変異を与えるが、その方法としても一般的に行われている部位特異的変異の方法であればいずれも採用でき、例えば宝酒造社のSite-Directed Mutagenesis System Mutan-Super Express Kmキット等を用いて行うことができる。また、リコンビナントPCR (polymerase chain reaction) 法 (PCR protocols, Academic press, New York, 1990)を用いることによって、遺伝子の任意の配列を他の遺伝子の該任意の配列に相当する配列と置換することが可能である。
【0013】
本発明における耐熱化変異は、配列番号1に示されるアミノ酸配列の11番目のTyrに相当するアミノ酸残基をPhe、16番目のGluに相当するアミノ酸残基をPro、49番目のAsnに相当するアミノ酸残基をSer、84番目のGluに相当するアミノ酸残基をGln、144番目のSerに相当するアミノ酸残基をPro、167番目のGlnに相当するアミノ酸残基をGlu、169番目のTyrに相当するアミノ酸残基をLys、178番目のAlaに相当するアミノ酸残基をGln、188番目のGluに相当するアミノ酸残基をAsp、190番目のAsnに相当するアミノ酸残基をPhe、205番目のHisに相当するアミノ酸残基をArg又は209番目のGlnに相当するアミノ酸残基をValに置換する変異が望ましい。
【0014】
また、本発明の配列番号1のアミノ酸配列のアミノ末端(Asp)から11〜100アミノ酸残基に相当するアミノ酸配列、好ましくは、1番目のAspから19番目のGlyに相当する配列を、他の液化型α−アミラーゼの該アミノ酸配列に相当するアミノ酸配列に置換することによっても耐熱化を達成することができる。
【0015】
置き換える他の液化型α−アミラーゼの例としては、例えば配列番号2に示されるアミノ酸配列を有する酵素が挙げられ、その配列の前記1番目のAspから19番目のGlyに相当する部位は1番目のHisから21番目のGlyである。当該酵素は、Bacillus sp. KSM-AP1378 (FERM BP-3048)株由来の液化型α−アミラーゼであり、その遺伝子配列は特開平8−336392号において開示されている。
【0016】
本発明の変異α−アミラーゼにおいては、更に上記の各種アミノ酸残基の置換又は欠失及びアミノ酸配列の置換から選ばれる2種以上の置換又は欠失を組み合わせた変異も有効であり、組み合わせることにより、より耐熱性が向上した変異酵素を得ることができる。即ち、変異の組み合わせ方は、各種アミノ酸残基の置換又は欠失の2種以上を組み合わせたもの、アミノ酸配列の置換を2種以上組み合わせたもの及びアミノ酸残基の置換又は欠失とアミノ酸配列の置換を2種以上組み合わせたものが挙げられるが、好ましくは49番目のAsnに相当するアミノ酸残基をSer、167番目のGlnに相当するアミノ酸残基をGlu、169番目のTyrに相当するアミノ酸残基をLys、190番目のAsnに相当するアミノ酸残基をPhe、205番目のHisに相当するアミノ酸残基をArg若しくは209番目のGlnに相当するアミノ酸残基をValに置換する変異、又は1番目のAspから19番目のGlyまでに相当する配列を配列番号2に示されるアミノ酸配列の1番目のHisから21番目のGlyまでのアミノ酸配列に置換する変異のうちいずれか2種以上の変異を適宜組み合わせるとよい。
【0017】
更に、最適な組み合わせの例としては、49番目のAsnに相当するアミノ酸残基をSer、167番目のGlnに相当するアミノ酸残基をGlu、169番目のTyrに相当するアミノ酸残基をLys、190番目のAsnに相当するアミノ酸残基をPhe、205番目のHisに相当するアミノ酸残基をArg及び209番目のGlnに相当するアミノ酸残基をValに置換する変異の組み合わせ、或いは1番目のAspから19番目のGlyまでに相当する配列を配列番号2に示されるアミノ酸配列の1番目のHisから21番目のGlyまでのアミノ酸配列に置換する変異と、167番目のGlnに相当するアミノ酸残基をGlu、169番目のTyrに相当するアミノ酸残基をLys、190番目のAsnに相当するアミノ酸残基をPhe、209番目のGlnに相当するアミノ酸残基をValに置換する変異の組み合わせ等が挙げられる。
【0018】
また、上記の変異に、耐熱性以外の特性を改良する変異、例えば、酸化剤耐性をより強化する107番目のMetに相当するアミノ酸残基をLeuに置換する変異、更に衣料用洗剤における洗浄力を増強させる188番目のGluに相当するアミノ酸残基をIleに置換する変異等を組み合わせることも可能である。
【0019】
かくして得られる本発明の変異α−アミラーゼは、高いキレート剤耐性の優れた特性及びアルカリ領域に於ける高い比活性を失うことなく、熱に対する安定性が向上することから、自動食器洗浄機用洗浄剤、衣料用洗浄剤、繊維糊抜き剤として有用である。洗浄剤組成物中の本発明変異α−アミラーゼの含有量は、0.001〜10重量%、特に0.01〜5重量%が好ましい。
【0020】
当該洗浄剤には、上記変異α−アミラーゼ以外に、更に枝切り酵素(例えばプルラナーゼ、イソアミラーゼ、ネオプルラナーゼなど)、α−グルコシダーゼ、グルコアミラーゼ、プロテアーゼ、セルラーゼ、リパーゼ、ペクチナーゼ、プロトペクチナーゼ、ペクチン酸リアーゼ、パーオキシダーゼ、ラッカーゼ及びカタラーゼから選ばれる1種または2種以上の酵素を含有させることができる。
【0021】
また、洗浄剤には洗浄成分としてアニオン界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤等の界面活性剤を1〜90重量%含有させることができる。また、キレート剤、アルカリ剤、無機塩、再汚染防止剤、塩素捕捉剤、還元剤、漂白剤、蛍光染料可溶化剤、香料、ケーキング防止剤、酵素の活性化剤、酸化防止剤、防腐剤、色素、青味付け剤、漂白活性化剤、酵素安定化剤、調節剤等を含有させることができる。
【0022】
本発明の洗浄剤組成物は、上記変異α−アミラーゼ及び上記公知の洗浄成分を組み合わせて常法に従い、製造することができる。洗浄剤の形態は、用途に応じて選択することができ、例えば、液体、粉末、顆粒等にすることができる。また、本発明洗浄剤組成物は、衣料用洗浄剤、漂白洗浄剤、自動食器洗浄機用洗浄剤、配水管洗浄剤、義歯洗浄剤等として使用できるが、特に衣料用洗浄剤、漂白洗浄剤、自動食器洗浄機用洗浄剤として好適に使用することができる。
【0023】
また、本発明の変異α−アミラーゼは、澱粉液化・糖化用組成物として用いることができ、更にグルコアミラーゼ、マルターゼ、プルラナーゼ、イソアミラーゼ、ネオプルラナーゼ、などから選ばれる1種または2種以上の酵素を配合し、変異α−アミラーゼとともに澱粉に作用させることもできる。
【0024】
更に、本発明の変異α−アミラーゼは、繊維の糊抜き剤組成物として用いることができ、プルラナーゼ、イソアミラーゼ或いはネオプルラナーゼ等の酵素を共に含有させることもできる。
【0025】
【実施例】
アミラーゼ活性及びタンパク質量の測定
各酵素のアミラーゼ活性及びタンパク質量は以下に示す方法で行った。
アミラーゼ活性測定は、3,5−ジニトロサリチル酸法(DNS法)で測定した。50mMグリシン緩衝液(pH10)中に可溶性澱粉を含む反応液中、50℃で15分間の反応を行った後、生成した還元糖をDNS法で定量することによって測定した。酵素の力価は1分間に1μmolのグルコースに相当する還元糖を生成する酵素量を1単位とした。
蛋白量の測定は、牛血清アルブミンを標準として、Bio-Rad社のProtein Assay
キットを用いて定量した。
【0026】
参考例1 アルカリ液化型アミラーゼのスクリーニング
土壌約0.5gを滅菌水に懸濁し、80℃で15分間加熱処理した。この熱処理液の上清を適当に滅菌水で希釈して、分離用寒天培地(培地A)に塗布した。次いで、これを30℃で2日間培養し、集落を形成させた。集落の周囲に澱粉溶解に基づく透明帯を形成するものを選出し、これをアミラーゼ生産菌として分離した。更に、分離菌を培地Bに接種し、30℃で2日間好気的に振盪培養した。培養後、遠心分離した上清液について、キレート剤(EDTA)耐性能を測定し、更に最適作用pHを測定して、本発明のアルカリ液化型アミラーゼ生産菌をスクリーニングした。
【0027】
上述の方法により、Bacillus sp.KSM-K38(FERM BP-6946)株及びBacillus sp. KSM-K36(FERM BP-6945)株を取得することができた。
【0028】
KSM−K38株及びKSM−K36株の菌学的性質を表1に示す。
【0029】
【表1】
【0030】
参考例2 KSM−K38株及びKSM−K36株の培養
参考例1の液体培地Bに、KSM−K38株あるいはKSM−K36株を接種し、30℃で2日間好気的に振盪培養した。遠心分離上清についてアミラーゼ活性(pH8.5)を測定した結果、培養液1L当たり、それぞれ557U及び1177Uの活性を有していた。
【0031】
参考例3 アルカリ液化型アミラーゼの精製
参考例2で得られたKSM−K38株の培養上清液に80%飽和濃度になるように硫酸アンモニウムを加えて撹拌後、生成した沈殿を回収し、2mM CaCl2を含む10mMトリス塩酸緩衝液(pH7.5)に溶解し、同緩衝液に対して一晩透析した。得られた透析内液を同緩衝液で平衡化したDEAE−トヨパール650Mカラムに添着し、同緩衝液を用いて0−1Mの食塩の濃度勾配によりタンパクを溶出した。活性画分を同緩衝液にて透析後、ゲル濾過カラムクロマトグラフィーにより得た活性画分を上記緩衝液にて透析することによってポリアクリルアミドゲル電気泳動(ゲル濃度10%)及びソディウムドデシル硫酸(SDS)電気泳動で単一のバンドを与える精製酵素を得ることができた。尚、KSM−K36株の培養上清液からも同様の方法で精製酵素を得ることができた。
【0032】
参考例4 酵素特性
両精製酵素の特性は以下の通りである。
(1)作用
いずれも、澱粉、アミロース、アミロペクチン及びそれらの部分分解物のα−1,4グルコシド結合を分解し、アミロースからはグルコース(G1)、マルトース(G2)、マルトトリオース(G3)、マルトテトラオース(G4)、マルトペンタオース(G5)、マルトヘキサオース(G6)及びマルトヘプタオース(G7)を生成する。ただしプルランには作用しない。
(2)pH安定性(ブリットン−ロビンソン緩衝液)
いずれも、40℃、30分間処理条件下で、pH6.5〜11.0の範囲で70%以上の残存活性を示す。
(3)作用温度範囲及び最適作用温度
いずれも、20〜80℃の広範囲で作用し、最適作用温度は50〜60℃である。
(4)温度安定性
50mMグリシン水酸化ナトリウム緩衝液(pH10)中にて温度を変化させ、各温度で30分間処理することにより失活の条件を調べると、いずれも40℃で80%以上の残存活性を示し、45℃でも約60%の残存活性を示した。
(5)分子量
いずれも、ソディウムドデシル硫酸ポリアクリルアミドゲル電気泳動法により測定した分子量は55,000±5,000である。
(6)等電点
いずれも、等電点電気泳動法により測定した等電点は4.2付近である。
【0033】
(7)界面活性剤の影響
直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、アルキル硫酸エステルナトリウム塩、ポリオキシエチレンアルキル硫酸エステルナトリウム塩、α−オレフィンスルホン酸ナトリウム、α−スルホン化脂肪酸エステルナトリウム、アルキルスルホン酸ナトリウム、SDS、石鹸及びソフタノール等の各種界面活性剤0.1%溶液中で、pH10、30℃で30分間処理しても、いずれも殆ど活性阻害を受けない(活性残存率90%以上)。
(8)金属塩の影響
各種金属塩と共存させて、pH10、30℃で30分間処理してその影響を調べた。
K38は、1mMのMn2+により阻害され(阻害率約75%)、1mMのSr2+及びCd2+により若干阻害される(阻害率約30%)。
K36は、1mMのMn2+により阻害され(阻害率約95%)、1mMのHg2+、Be2+及びCd2+により若干阻害される(阻害率30〜40%)。
【0034】
実施例1 液化型α−アミラーゼ遺伝子のクローニング
KSM−K38株の菌体からSaitoとMiuraの方法(Biochim. Biophys. Acta, 72, 619, 1961)の方法によって抽出した染色体DNAを鋳型とし、プライマーK38US(配列番号19)及びK38DH(配列番号20)を用いて、PCR反応によって配列番号1に示されるアミノ酸配列を有する液化型アルカリα−アミラーゼ(以下K38AMYと記載)をコードする遺伝子断片(約1.5kb)を増幅した。これを制限酵素SalIによって切断後、発現ベクターpHSP64(特開平6−217781)のSalI−SmaI部位に挿入することによって、pHSP64に含まれるBacillus sp. KSM-64 (FERM P-10482)株のアルカリセルラーゼ遺伝子に由来する強力プロモーターの下流に、K38AMYの構造遺伝子が結合した組換えプラスミドpHSP−K38を構築した(図1)。
また、同様にBacillus sp. KSM-AP1378 (FERM BP-3048)株(特開平9−336392)から抽出した染色体DNAを鋳型とし、プライマーLAUS(配列番号21)とLADH(配列番号22)を用いたPCR反応によって増幅した配列番号2に示されるアミノ酸配列を有する液化型α−アミラーゼ(以下,LAMYと記載)をコードする遺伝子断片(約1.5kb)を、上記と同様に発現ベクターpHSP64のSalI−SmaI部位に挿入することによって、組換えプラスミドpHSP−LAMYを構築した(図1)。
【0035】
実施例2 変異K38AMY遺伝子の調製−1
部位特異的変異には宝酒造社のSite-Directed Mutagenesis System Mutan-Super Express Kmキットを用いた。まず、実施例1で得られた組換えプラスミドpHSP−K38を鋳型とし、プライマーCLUBG(配列番号23)及びK38DH(配列番号20)を用いてPCR反応を行うことによって、KSM−64株由来の強力プロモーターの上流から液化型アルカリα−アミラーゼ遺伝子の下流までの約2.1kbの断片を増幅させ、これを上記キットに付属のプラスミドベクターpKF19kのSmaI部位に挿入し、変異導入用組換えプラスミドpKF19−K38を構築した(図2)。
【0036】
次に、配列番号6〜15に示した各種の部位特異的変異導入用オリゴヌクレオチドプライマーをT4DNAキナーゼによって5’リン酸化した後、これと上記のpKF19−K38を用いて、キットの方法に従って変異導入反応を行い、反応産物によって大腸菌MV1184株(コンピテントセルMV1184、宝酒造社製)の形質転換を行った。この結果得られた形質転換体から組換えプラスミドを抽出し、塩基配列の解析を行って変異の確認を行った。
【0037】
また、変異導入した遺伝子は、上記と同様にして、発現プロモーター領域と変異K38AMY遺伝子部分を再度pKF19kのSmaI部位に挿入することにより、異なる変異を導入する際の鋳型プラスミドとなり、上記と同様の方法によって更に別の変異を導入した。
【0038】
得られた各変異組換えプラスミドを鋳型とし、プライマーCLUBG(配列番号23)とK38DH(配列番号20)を用いてPCR反応を行うことによって、各変異K38AMY遺伝子断片を増幅させ、これをSalIによって切断した後、発現ベクターpHSP64(特開平6−217781)のSalI−SmaI部位に挿入して、変異K38AMY生産用プラスミドを構築した(図1)。
【0039】
実施例3 変異K38AMY遺伝子の調製−2(LAMY遺伝子とのキメラ)
K38AMY遺伝子のN末領域をLAMY遺伝子の相当する領域と置換する変異にはリコンビナントPCR法を用いた(図3)。まず、実施例1で得られた組換えプラスミドpHSP−K38を鋳型とし、プライマーK38DH(配列番号20)及びLA−K38(配列番号17)を用いてPCR反応を行うことによって、配列番号1に示されるK38AMYのアミノ酸配列のGln20からC末下流までの配列をコードする断片を増幅した。一方、組換えプラスミドpHSP−LAMYを鋳型とし、プライマーCLUBG(配列番号23)とLA−K38R(配列番号18)を用いたPCR反応によって、強力プロモーターの上流から、配列番号2のLAMYのアミノ酸配列の21番目のGlyまでをコードする遺伝子断片を増幅させた。次に、得られた両DNA断片とプライマーCLUBG(配列番号23)とK38DH(配列番号20)を用いた2回目のPCR反応を行うことによって、末端にプライマーLA−K38(配列番号17)及びLA−K38R(配列番号18)に由来する相補的な配列を持つ両断片が結合し、強力プロモーターの下流にLAMYの1番目のHisから21番目のGlyまでをコードする領域に続いてK38AMYのGln20以降C末までをコードする領域が結合した置換変異酵素(LA−K38AMYと略する)をコードする遺伝子断片(約2.1kb)が増幅された。これをSalIによって切断した後、発現ベクターpHSP64(特開平6−217781)のSalI−SmaI部位に挿入して、変異K38AMY生産用プラスミドを構築した(図1)。
【0040】
実施例4 変異液化型アルカリα−アミラーゼの生産
実施例2及び3で得られた各種変異K38AMY生産用プラスミドをプロトプラスト法 (Mol. Gen. Genet., 168, 111, 1979)により枯草菌ISW1214株(leuA metB5 hsdM1)に導入し、得られた組換え枯草菌を液体培地(コーンスティープリカー、8%;肉エキス、1%;リン酸1カリウム、0.02%;マルトース、5%;塩化カルシウム、5mM;テトラサイクリン、15μg/mL)で30℃で3日間培養した。得られた培養上清液をTris−HCl緩衝液(pH7.0)にて透析し、同緩衝液にて平衡化したDEAE−トヨパール650Mカラムに吸着させ、塩化ナトリウムの濃度勾配で溶出させた。この溶出液を10mMグリシン緩衝液(pH10.0)にて透析することにより、各変異K38AMYの精製酵素を得た。
【0041】
実施例5 耐熱性の検定−1
実施例1、2、4に記載の方法により、配列番号1における11番目のTyrをPheに置換した酵素(Y11Fと略する)、49番目のAsnをSerに置換した酵素(N49Sと略する)、84番目のGluをGlnに置換した酵素(E84Qと略する)、144番目のSerをProに置換した酵素(S144Pと略する)、167番目のGlnをGluに置換した酵素(Q167Eと略する)、169番目のTyrをLysに置換した酵素(Y169Kと略する)、178番目のAlaをGlnに置換した酵素(A178Qと略する)、188番目のGluをAspに置換した酵素(E188Dと略する)、190番目のAsnをPheに置換した酵素(N190Fと略する)、及び209番目のGlnをValに置換した酵素(Q209Vと略する)の精製標品を取得し、次に示す手法で耐熱性を検定した。対照として野生型K38AMYを用いた。
【0042】
あらかじめ50mMグリシン緩衝液(pH10.0)を50℃にてプレインキュベートした中に、約1.2U/mLとなるよう酵素を添加後、30分後にサンプリングし、上記実施例に示す方法で残存するアミラーゼ活性を測定した。それぞれのスタート時の活性を100%として相対活性を求め、アミラーゼ残存活性とした。結果を表2に示したが、野生型K38AMYでは30分後の残存活性が、15%まで減少したことに対し、いずれの変異酵素も野生型に比べて高い残存活性を示した。
【0043】
【表2】
【0044】
実施例6 耐熱性の検定−2
実施例5に示した変異のうち、Q167E、Y169K、N190F及びQ209Vを次の様に組み合わせた変異酵素を実施例1、2、4に記載の方法により作製した。
Q167E/Y169K(配列番号16のプライマー使用、QEYKと略する)N190F/Q209V(NFQVと略する)
Q167E/Y169K/N190F/Q209V(QEYK/NFQVと略する)
【0045】
これらについて実施例5と同様の手法により耐熱性を検定した。ただし、熱処理の温度は55℃とし、対照として、Q167E、Y169K、N190F及びQ209Vを用いた。この結果、表3に示した様に、いずれの変異も、組み合わせによる耐熱性の向上が認められ、4種類の変異を組み合わせたQEYK/NFQVは55℃においても30分後に85%の残存活性を示した。
【0046】
【表3】
【0047】
実施例7 耐熱性の検定−3
実施例6に示した変異NFQVに、実施例5で示した変異とS144Pを組み合わせた変異酵素、更にこれに16番目のGluをProに置換する変異(E16Pと略する)と組み合せた変異酵素を実施例1、2、4に記載の方法により作製した。
S144P/NFQV(SP/NFQVと略する)
E16P/S144P/NFQV(EPSP/NFQVと略する)
これらについて実施例5と同様の手法(50℃)により耐熱性を検定した。
この結果、表4に示した様に、SP/NFQVに対してE16Pを組み合わせることで耐熱性の向上が認められた。
【0048】
【表4】
【0049】
実施例8 耐熱性の検定−4
実施例4に示した変異のうちQEYK/NFQVに、配列番号1における107番目のMetをLeuに置換した変異(M107Lと略する)、205番目のHisをArgに置換した変異(H205Rと略する)及び実施例3で示した変異のうちN49Sを組み合わせた次のような変異酵素を実施例1、2、4に記載の方法により作製した。
M107L/QEYK/NFQV(ML/QEYK/NFQVと略する)
N49S/M107L/QEYK/NFQV(NSML/QEYK/NFQVと略する)
N49S/M107L/H205R/QEYK/NFQV(NSMLHR/QEYK/NFQVと略する)
これらについて実施例5と同様の手法により耐熱性を検定した。ただし、熱処理の温度は60℃とした。
この結果、ML/QEYK/NFQVにN49S、更にはH205Rを組み合わせることによって耐熱性は相加的に向上し、NSMLHR/QEYK/NFQVは60℃においても30分後に75%の残存活性を示した(表5)。
【0050】
【表5】
【0051】
実施例9 耐熱性の検定−5
実施例1、3、4に示した方法によって、K38AMYのAsp1から19番目のGlyまでの配列がLAMYの1番目のHisから21番目のGlyまでの配列と置換した変異酵素LA−K38AMYを取得した。この酵素の耐熱性を実施例5の方法によって検定した結果、表6に示した様に、置換による耐熱性の向上が認められた。
【0052】
【表6】
【0053】
実施例10 耐熱性の検定−6
実施例6に示した変異酵素QEYK/NFQVの遺伝子について、実施例1及び3と同様の方法により、1番目のAspから19番目のGlyまでの配列がLAMYの1番目のHisから21番目のGlyまでの配列と置換する変異を導入した。この遺伝子を用いて実施例4の方法により得られた変異酵素LA−K38AMY/QEYK/NFQVについて実施例8と同様の手法により耐熱性を検定した(熱処理は60℃)。
この結果、組み合わせによって耐熱性は相加的に向上し、LA−K38AMY/QEYK/NFQVは60℃に於いても30分後に63%の残存活性を示した(表7)。
【0054】
【表7】
【0055】
実施例11 自動食器洗浄機用洗浄剤組成物
表8に示す配合で自動食器洗浄機用洗浄剤組成物を製造し、本洗浄剤に各変異酵素を配合して洗浄試験を行った。この結果、同一活性値の酵素を添加した場合、変異酵素は野生型酵素と比較して優れた洗浄効果を示した。
【0056】
【表8】
【0057】
【発明の効果】
本発明の変異α−アミラーゼは、高いキレート剤耐性の優れた特性及びアルカリ領域における高い比活性を有し、更に熱に対する優れた安定性を有する。従って、自動食器洗浄機用洗浄剤、衣料用洗浄剤、澱粉液化、糖化用組成物、繊維糊抜き剤として有用である。
【0058】
【配列表】
【0059】
【0060】
【0061】
【0062】
【0063】
【0064】
【0065】
【0066】
【0067】
【0068】
【0069】
【0070】
【0071】
【0072】
【0073】
【0074】
【0075】
【0076】
【0077】
【0078】
【0079】
【0080】
【図面の簡単な説明】
【図1】 KSM−K38株及びKSM−AP1378株由来のα−アミラーゼ生産用組換えプラスミドの構築方法を示す図である。
【図2】 KSM−K38株由来のα−アミラーゼ遺伝子の変異導入方法を示す模式図である。
【図3】 KSM−K38株由来のα−アミラーゼ遺伝子のN末配列をKSM−AP1378株由来のα−アミラーゼ遺伝子のN末領域と置換する方法を示す図である。
Claims (7)
- 配列番号1に示されるアミノ酸配列を有するα−アミラーゼにおいて、該アミノ酸配列の11番目のTyrをPheに、16番目のGluをProに、49番目のAsnをSerに、84番目のGluをGlnに、144番目のSerをProに、167番目のGlnをGluに、169番目のTyrをLysに、178番目のAlaをGlnに、188番目のGluをAspに、190番目のAsnをPheに、205番目のHisをArgに、又は209番目のGlnをValに置換させてなる変異α−アミラーゼ。
- 配列番号1に示されるアミノ酸配列を有するα−アミラーゼにおいて、該アミノ酸配列の1番目のAspから19番目のGlyまでのアミノ酸配列を配列番号2の1番目のHisから21番目のGlyまでのアミノ酸配列に置換させてなる変異α−アミラーゼ。
- 配列番号1に示されるアミノ酸配列を有するα−アミラーゼに対して、請求項1記載のアミノ酸残基の置換及び請求項2記載のアミノ酸配列の置換から選ばれる2種以上の置換を組み合わせて変異させた変異α−アミラーゼ。
- 請求項1〜3のいずれか1項記載の変異α−アミラーゼをコードする遺伝子又は当該遺伝子を含有するベクター。
- 請求項4に記載のベクターで形質転換された細胞。
- 請求項5に記載の形質転換細胞を培養することを特徴とする変異α−アミラーゼの製造方法。
- 請求項1〜3のいずれか1項記載の変異α−アミラーゼを含有する洗浄剤組成物。
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