JPH0696936A - 単結晶フェライトの製造方法 - Google Patents
単結晶フェライトの製造方法Info
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- JPH0696936A JPH0696936A JP4250797A JP25079792A JPH0696936A JP H0696936 A JPH0696936 A JP H0696936A JP 4250797 A JP4250797 A JP 4250797A JP 25079792 A JP25079792 A JP 25079792A JP H0696936 A JPH0696936 A JP H0696936A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 大型でしかも均質な単結晶Mn−Znフェラ
イトを製造する方法を提供する。 【構成】 ルツボを少なくとも一個配し、溶融した原料
を前記ルツボ内にほぼ一定の速度で供給しながら前記ル
ツボを加熱炉内で昇降させて単結晶Mn−Znフェライ
トを製造する方法において、前記原料の組成を適時に変
更して供給する。
イトを製造する方法を提供する。 【構成】 ルツボを少なくとも一個配し、溶融した原料
を前記ルツボ内にほぼ一定の速度で供給しながら前記ル
ツボを加熱炉内で昇降させて単結晶Mn−Znフェライ
トを製造する方法において、前記原料の組成を適時に変
更して供給する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、単結晶Mn−Znフェ
ライトの製造方法に関する。
ライトの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ハードディスクドライブ、フロッピーデ
ィスクドライブ、ビデオデッキ等には、単結晶Mn−Z
nフェライトコアを有する磁気ヘッドが用いられてい
る。単結晶フェライトは多結晶フェライトに比べ、再生
出力が高い、安定した記録再生波形が得られる、高密度
記録が可能である、精密加工時の加工性が良好である等
の利点を有するため、需要が高い。
ィスクドライブ、ビデオデッキ等には、単結晶Mn−Z
nフェライトコアを有する磁気ヘッドが用いられてい
る。単結晶フェライトは多結晶フェライトに比べ、再生
出力が高い、安定した記録再生波形が得られる、高密度
記録が可能である、精密加工時の加工性が良好である等
の利点を有するため、需要が高い。
【0003】単結晶Mn−Znフェライトの製造方法と
しては、ブリッジマン法、帯域溶融法、チョクラルスキ
ー法、固相法などがあるが、これらのうちでは比較的容
易に大型の単結晶が製造できるということから、ブリッ
ジマン法が広く用いられている。ブリッジマン法は、白
金や白金合金製のルツボ内で原料を全量溶融させた後、
ルツボの下端側から溶融液を固化させて単結晶化する方
法である。しかし、溶融液が単結晶化する際、溶融液の
組成と単結晶の組成とは平衡状態図にしたがって変化す
るので、成長につれて単結晶の組成が変化する。このた
め、得られる単結晶の組成および特性は、上端と下端と
で大きく異なってしまい、歩留りを低下させる原因とな
る。また、単結晶は大型であるほうが製造コストが低く
なるが、上記方法では長さ200mm程度以上の単結晶の
製造が困難である。
しては、ブリッジマン法、帯域溶融法、チョクラルスキ
ー法、固相法などがあるが、これらのうちでは比較的容
易に大型の単結晶が製造できるということから、ブリッ
ジマン法が広く用いられている。ブリッジマン法は、白
金や白金合金製のルツボ内で原料を全量溶融させた後、
ルツボの下端側から溶融液を固化させて単結晶化する方
法である。しかし、溶融液が単結晶化する際、溶融液の
組成と単結晶の組成とは平衡状態図にしたがって変化す
るので、成長につれて単結晶の組成が変化する。このた
め、得られる単結晶の組成および特性は、上端と下端と
で大きく異なってしまい、歩留りを低下させる原因とな
る。また、単結晶は大型であるほうが製造コストが低く
なるが、上記方法では長さ200mm程度以上の単結晶の
製造が困難である。
【0004】このような問題を解決するために、下記の
ような提案がなされている。例えば、特開昭55−12
8801号公報では、上記のようなブリッジマン法によ
り一部を単結晶化し、液相部の厚さがルツボ内でほぼ一
定に維持されるように、液相部と平衡共存する組成の固
体をルツボ内に供給して逐次溶融させる方法が開示され
ている。また、特公平1−51478号公報には、単結
晶育成用ルツボと、この単結晶育成用ルツボ内に溶融し
た単結晶原材料を供給するための溶融ルツボとを有する
単結晶育成装置が開示されている。また、特公平3−6
6277号公報には、第1のルツボから溶融した原料を
第2のルツボ中に供給して、第2のルツボ中にメルトゾ
ーンを一定幅で形成しながら結晶を成長させる方法が開
示されている。
ような提案がなされている。例えば、特開昭55−12
8801号公報では、上記のようなブリッジマン法によ
り一部を単結晶化し、液相部の厚さがルツボ内でほぼ一
定に維持されるように、液相部と平衡共存する組成の固
体をルツボ内に供給して逐次溶融させる方法が開示され
ている。また、特公平1−51478号公報には、単結
晶育成用ルツボと、この単結晶育成用ルツボ内に溶融し
た単結晶原材料を供給するための溶融ルツボとを有する
単結晶育成装置が開示されている。また、特公平3−6
6277号公報には、第1のルツボから溶融した原料を
第2のルツボ中に供給して、第2のルツボ中にメルトゾ
ーンを一定幅で形成しながら結晶を成長させる方法が開
示されている。
【0005】しかし、これらの提案では、溶融した原料
からの蒸発が考慮されていない。すなわち、固化するま
でに溶融原料中から成分の蒸発が生じているが、蒸発速
度は各成分ごとに異なるので、単結晶の下部と上部とで
は組成が異なってしまう。
からの蒸発が考慮されていない。すなわち、固化するま
でに溶融原料中から成分の蒸発が生じているが、蒸発速
度は各成分ごとに異なるので、単結晶の下部と上部とで
は組成が異なってしまう。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
事情からなされたものであり、大型でしかも均質な単結
晶Mn−Znフェライトを製造する方法を提供すること
を目的とする。
事情からなされたものであり、大型でしかも均質な単結
晶Mn−Znフェライトを製造する方法を提供すること
を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】このような目的は、下記
(1)〜(4)の本発明により達成される。
(1)〜(4)の本発明により達成される。
【0008】(1)ルツボを少なくとも一個配し、溶融
した原料を前記ルツボ内にほぼ一定の速度で供給しなが
ら前記ルツボを加熱炉内で昇降させて単結晶Mn−Zn
フェライトを製造する方法であって、前記原料の組成を
適時に変更して供給することを特徴とする単結晶フェラ
イトの製造方法。
した原料を前記ルツボ内にほぼ一定の速度で供給しなが
ら前記ルツボを加熱炉内で昇降させて単結晶Mn−Zn
フェライトを製造する方法であって、前記原料の組成を
適時に変更して供給することを特徴とする単結晶フェラ
イトの製造方法。
【0009】(2)組成が変更された原料中のFeおよ
びZnの含有率が、組成変更前の原料中のFeおよびZ
nの含有率よりも高い上記(1)の単結晶フェライトの
製造方法。
びZnの含有率が、組成変更前の原料中のFeおよびZ
nの含有率よりも高い上記(1)の単結晶フェライトの
製造方法。
【0010】(3)前記ルツボ上に副ルツボを配し、こ
の副ルツボ内において原料を溶融し、溶融した原料を前
記ルツボ内にほぼ一定の速度で供給する上記(1)また
は(2)の単結晶フェライトの製造方法。
の副ルツボ内において原料を溶融し、溶融した原料を前
記ルツボ内にほぼ一定の速度で供給する上記(1)また
は(2)の単結晶フェライトの製造方法。
【0011】(4)前記副ルツボ内に供給される原料が
ペレット状である上記(3)の単結晶フェライトの製造
方法。
ペレット状である上記(3)の単結晶フェライトの製造
方法。
【0012】
【作用および効果】溶融原料を固化させて単結晶Mn−
Znフェライトを製造する際には、FeとZnの蒸発が
著しいため、先に固化する単結晶下部に比べ上部のFe
とZnの含有率が低くなってしまう。しかし本発明で
は、組成の異なる少なくとも2種の原料を用意し、Fe
とZnの含有比率がより高い原料に適時に切り換えるた
め、単結晶の下部と上部との組成ずれが抑えられ、大型
でしかも均質な単結晶Mn−Znフェライトが得られ
る。従来、長さ200mm以上の大型の単結晶Mn−Zn
フェライトでは、下部と上部でFeの組成ずれが1モル
%程度以上、Znの組成ずれが1.5モル%程度以上あ
ったのが、本発明を適用することにより、FeおよびZ
nともに組成ずれを0.5モル%以下、特に0.1モル
%以下まで抑えることが可能になる。
Znフェライトを製造する際には、FeとZnの蒸発が
著しいため、先に固化する単結晶下部に比べ上部のFe
とZnの含有率が低くなってしまう。しかし本発明で
は、組成の異なる少なくとも2種の原料を用意し、Fe
とZnの含有比率がより高い原料に適時に切り換えるた
め、単結晶の下部と上部との組成ずれが抑えられ、大型
でしかも均質な単結晶Mn−Znフェライトが得られ
る。従来、長さ200mm以上の大型の単結晶Mn−Zn
フェライトでは、下部と上部でFeの組成ずれが1モル
%程度以上、Znの組成ずれが1.5モル%程度以上あ
ったのが、本発明を適用することにより、FeおよびZ
nともに組成ずれを0.5モル%以下、特に0.1モル
%以下まで抑えることが可能になる。
【0013】
【具体的構成】以下、本発明の具体的構成について詳細
に説明する。
に説明する。
【0014】本発明は、ルツボを少なくとも一個配し、
溶融した原料を前記ルツボ内にほぼ一定の速度で供給し
ながら前記ルツボを加熱炉内で昇降させて単結晶Mn−
Znフェライトを製造する。そして本発明では、前記原
料の組成を適時に変更して供給することにより溶融原料
の不均一な蒸発を補償し、均質な単結晶フェライトを製
造する。
溶融した原料を前記ルツボ内にほぼ一定の速度で供給し
ながら前記ルツボを加熱炉内で昇降させて単結晶Mn−
Znフェライトを製造する。そして本発明では、前記原
料の組成を適時に変更して供給することにより溶融原料
の不均一な蒸発を補償し、均質な単結晶フェライトを製
造する。
【0015】本発明に用いる単結晶製造装置の一例を図
1に示す。図1に示される単結晶製造装置は、それぞれ
白金または白金合金製の主ルツボ2および副ルツボ3を
有する。副ルツボ3は、白金または白金合金製のパイプ
4の下端に設けられており、炉心管6内に吊り下げられ
ている。副ルツボ3内には、フィーダに通じるパイプ4
からペレット状の固体原料5が供給される。炉心管6は
電気炉7に包囲されている。電気炉7は、耐火物71に
埋め込まれた発熱体72を有する。電気炉7の下方に
は、炉心管6を包囲するように補助炉8が設けられてい
る。主ルツボ2は、炉心管6内に挿入されている炉内管
9に固定されている。炉内管9の底面には基板91が設
けられており、基板91と補助炉8との間には蛇腹10
が設けられている。
1に示す。図1に示される単結晶製造装置は、それぞれ
白金または白金合金製の主ルツボ2および副ルツボ3を
有する。副ルツボ3は、白金または白金合金製のパイプ
4の下端に設けられており、炉心管6内に吊り下げられ
ている。副ルツボ3内には、フィーダに通じるパイプ4
からペレット状の固体原料5が供給される。炉心管6は
電気炉7に包囲されている。電気炉7は、耐火物71に
埋め込まれた発熱体72を有する。電気炉7の下方に
は、炉心管6を包囲するように補助炉8が設けられてい
る。主ルツボ2は、炉心管6内に挿入されている炉内管
9に固定されている。炉内管9の底面には基板91が設
けられており、基板91と補助炉8との間には蛇腹10
が設けられている。
【0016】この装置では、副ルツボ3、炉心管6、電
気炉7および補助炉8は、図示しないフレーム等に支持
されて相互に固定された状態にある。一方、主ルツボ2
および炉内管9は、炉心管6に対して図中下側に相対的
に移動するよう構成されている。主ルツボ2内の溶融し
た原料は、電気炉7の下部で固化し単結晶となるが、固
化後の冷却速度が速すぎる場合、クラックが発生する。
補助炉8は、電気炉7下部の温度勾配を調整して、この
ようなクラックを防止するはたらきを有する。
気炉7および補助炉8は、図示しないフレーム等に支持
されて相互に固定された状態にある。一方、主ルツボ2
および炉内管9は、炉心管6に対して図中下側に相対的
に移動するよう構成されている。主ルツボ2内の溶融し
た原料は、電気炉7の下部で固化し単結晶となるが、固
化後の冷却速度が速すぎる場合、クラックが発生する。
補助炉8は、電気炉7下部の温度勾配を調整して、この
ようなクラックを防止するはたらきを有する。
【0017】単結晶を製造する際には、主ルツボ2内
に、種結晶と一定量の原料(初期原料)とを入れ、フィ
ーダ内にも原料を入れておく。本発明では原料として、
通常、多結晶フェライトのペレットを用いる。次いで、
電気炉7により副ルツボ3を加熱し、副ルツボ3に固体
原料5をほぼ一定の速度で供給する。固体原料は副ルツ
ボ3内において溶融し、溶融した原料は副ルツボ3の縁
から溢れ出て、固体原料の供給量に応じ、主ルツボ2内
へほぼ一定の速度で供給される。なお、副ルツボの底面
に孔を設けて、ここから主ルツボに溶融原料を供給する
構成としてもよい。
に、種結晶と一定量の原料(初期原料)とを入れ、フィ
ーダ内にも原料を入れておく。本発明では原料として、
通常、多結晶フェライトのペレットを用いる。次いで、
電気炉7により副ルツボ3を加熱し、副ルツボ3に固体
原料5をほぼ一定の速度で供給する。固体原料は副ルツ
ボ3内において溶融し、溶融した原料は副ルツボ3の縁
から溢れ出て、固体原料の供給量に応じ、主ルツボ2内
へほぼ一定の速度で供給される。なお、副ルツボの底面
に孔を設けて、ここから主ルツボに溶融原料を供給する
構成としてもよい。
【0018】主ルツボ2へ供給された溶融原料は、主ル
ツボ2が電気炉7に対して相対的に下方に移動するにつ
れて冷却され、単結晶が育成される。
ツボ2が電気炉7に対して相対的に下方に移動するにつ
れて冷却され、単結晶が育成される。
【0019】なお、単結晶を育成する際には、炉心管6
内に酸素ガス等を供給して雰囲気制御を行なってもよ
い。
内に酸素ガス等を供給して雰囲気制御を行なってもよ
い。
【0020】本発明では、このような単結晶製造方法に
おいて、原料の組成を適時に変更して主ルツボ2に供給
する。具体的には、組成の異なる少なくとも2種の固体
原料を用意し、副ルツボに供給する固体原料を適時に切
り換える。副ルツボ3内に最初に供給する固体原料の組
成は、主ルツボ内の初期原料の組成に対し、Feおよび
Znの含有率がやや高いものとし、続いて供給する固体
原料の組成は、最初に供給した組成よりもFeおよびZ
nの含有率をさらに高いものとする。主ルツボ3内の溶
融帯域からの蒸発量はFeおよびZnが多いため、これ
らの元素が不足するが、このように固体原料の組成を途
中で変更することにより主ルツボに供給される溶融原料
中のFeおよびZnの含有率が次第に高くなるので、蒸
発による組成ずれを補償することができる。
おいて、原料の組成を適時に変更して主ルツボ2に供給
する。具体的には、組成の異なる少なくとも2種の固体
原料を用意し、副ルツボに供給する固体原料を適時に切
り換える。副ルツボ3内に最初に供給する固体原料の組
成は、主ルツボ内の初期原料の組成に対し、Feおよび
Znの含有率がやや高いものとし、続いて供給する固体
原料の組成は、最初に供給した組成よりもFeおよびZ
nの含有率をさらに高いものとする。主ルツボ3内の溶
融帯域からの蒸発量はFeおよびZnが多いため、これ
らの元素が不足するが、このように固体原料の組成を途
中で変更することにより主ルツボに供給される溶融原料
中のFeおよびZnの含有率が次第に高くなるので、蒸
発による組成ずれを補償することができる。
【0021】この構成では、まず固体原料を副ルツボ中
で溶融し、次いで、主ルツボに供給するので、主ルツボ
内の溶融原料の熱的変動や液面の振動が抑えられ、より
均質な単結晶が得られる。
で溶融し、次いで、主ルツボに供給するので、主ルツボ
内の溶融原料の熱的変動や液面の振動が抑えられ、より
均質な単結晶が得られる。
【0022】本発明では、原料組成を変更する回数およ
び組成変更のタイミングは特に限定されず、育成する単
結晶の寸法や目的とする組成等に応じ、実験的に適宜決
定すればよい。
び組成変更のタイミングは特に限定されず、育成する単
結晶の寸法や目的とする組成等に応じ、実験的に適宜決
定すればよい。
【0023】副ルツボ3に供給する固体原料の寸法は特
に限定されないが、取り扱いの容易さなども考慮して、
通常、1〜4g 程度のペレット状とすることが好まし
い。過大な原料では、副ルツボでの溶融効率が低下す
る。また、過小な原料では、供給間隔を短くしなければ
ならず制御が困難になる。
に限定されないが、取り扱いの容易さなども考慮して、
通常、1〜4g 程度のペレット状とすることが好まし
い。過大な原料では、副ルツボでの溶融効率が低下す
る。また、過小な原料では、供給間隔を短くしなければ
ならず制御が困難になる。
【0024】主ルツボの下降速度も特に限定されない
が、良質の単結晶を得るためには、通常、1〜5mm/時
間程度とすることが好ましい。なお、原料の供給速度
は、単結晶の育成速度に応じて決定される。
が、良質の単結晶を得るためには、通常、1〜5mm/時
間程度とすることが好ましい。なお、原料の供給速度
は、単結晶の育成速度に応じて決定される。
【0025】主ルツボ内の溶融帯域の厚さは、蒸発を少
なくし、また、状態図に示されるような固化の際の組成
ずれを少なくするために、20〜40mm程度とすること
が好ましい。
なくし、また、状態図に示されるような固化の際の組成
ずれを少なくするために、20〜40mm程度とすること
が好ましい。
【0026】なお、以上に説明した態様の他、特開昭5
5−128801号公報に開示されているような方法を
利用してもよい。この場合、棒状フェライトを主ルツボ
内の溶融体に浸漬することにより原料を供給する方法に
おいて、適時にFeとZnの含有率の高い棒状フェライ
トに切り換える。
5−128801号公報に開示されているような方法を
利用してもよい。この場合、棒状フェライトを主ルツボ
内の溶融体に浸漬することにより原料を供給する方法に
おいて、適時にFeとZnの含有率の高い棒状フェライ
トに切り換える。
【0027】本発明で用いる単結晶Mn−Znフェライ
トの組成は特に限定されず、単結晶の用途に応じて適宜
設定すればよいが、例えば、磁気ヘッドのコア材に適用
する場合には、酸化鉄(Fe2 O3 換算)53〜60モ
ル%、酸化亜鉛(ZnO換算)16〜22モル%、残部
実質的に酸化マンガンであることが好ましい。また、こ
の他、各種添加物、例えば、Ta2 O5 、CaO、Nb
2 O5 、SnO2 、CoO等が必要に応じて含有されて
いてもよい。
トの組成は特に限定されず、単結晶の用途に応じて適宜
設定すればよいが、例えば、磁気ヘッドのコア材に適用
する場合には、酸化鉄(Fe2 O3 換算)53〜60モ
ル%、酸化亜鉛(ZnO換算)16〜22モル%、残部
実質的に酸化マンガンであることが好ましい。また、こ
の他、各種添加物、例えば、Ta2 O5 、CaO、Nb
2 O5 、SnO2 、CoO等が必要に応じて含有されて
いてもよい。
【0028】本発明により製造される単結晶Mn−Zn
フェライトは、ハードディスクドライブ、フロッピーデ
ィスクドライブ、ビデオデッキ等の各種磁気記録再生装
置の磁気ヘッドコアに好適である。
フェライトは、ハードディスクドライブ、フロッピーデ
ィスクドライブ、ビデオデッキ等の各種磁気記録再生装
置の磁気ヘッドコアに好適である。
【0029】
【実施例】以下、本発明の具体的実施例を示し、本発明
をさらに詳細に説明する。
をさらに詳細に説明する。
【0030】図1に示される構成の単結晶製造装置を用
いて、単結晶Mn−Znフェライトを製造した。主ルツ
ボ2内には、種結晶と下記表1に示される組成の初期原
料とを入れ、副ルツボ内には、表1に示される組成の固
体原料をから番号順に投下した。また、比較のため
に、投下する固体原料を1種だけとして単結晶を製造し
た。
いて、単結晶Mn−Znフェライトを製造した。主ルツ
ボ2内には、種結晶と下記表1に示される組成の初期原
料とを入れ、副ルツボ内には、表1に示される組成の固
体原料をから番号順に投下した。また、比較のため
に、投下する固体原料を1種だけとして単結晶を製造し
た。
【0031】固体原料は、直径10mm、厚さ3.5mm、
重量約1.6g のペレット状とした。そして、主ルツボ
内の溶融帯域の表面高さがほぼ一定となるように、固体
原料を副ルツボに投下した。なお、電気炉に対する主ル
ツボの下降速度は3.0mm/時間とし、溶融帯域の厚さ
は30mmとした。
重量約1.6g のペレット状とした。そして、主ルツボ
内の溶融帯域の表面高さがほぼ一定となるように、固体
原料を副ルツボに投下した。なお、電気炉に対する主ル
ツボの下降速度は3.0mm/時間とし、溶融帯域の厚さ
は30mmとした。
【0032】育成された各単結晶は図2に示される形状
であり、直径60mm、長さ250mmであった。そして図
2に示されるように、育成開始端を含み径がほぼ一定と
なったところまでを領域L0 とし、さらに、等間隔に領
域L1 〜L8 を設定して、L0 とL1 との間(L0-1
)、L4 とL5 との間(L4-5 )およびL8 の右端
(L8-9 )で組成を測定した。また、各単結晶内におけ
るFeおよびZnの組成変動の最大値を求めた。これら
の結果を表1に示す。
であり、直径60mm、長さ250mmであった。そして図
2に示されるように、育成開始端を含み径がほぼ一定と
なったところまでを領域L0 とし、さらに、等間隔に領
域L1 〜L8 を設定して、L0 とL1 との間(L0-1
)、L4 とL5 との間(L4-5 )およびL8 の右端
(L8-9 )で組成を測定した。また、各単結晶内におけ
るFeおよびZnの組成変動の最大値を求めた。これら
の結果を表1に示す。
【0033】なお、固体原料の組成変更点を、表1に併
記する。組成変更点の表示は組成測定位置の表示と同様
であり、例えばL2-3 と表示されている場合、液面がL
2 とL3 との間にあったときに組成の変更を行なったこ
とを意味する。また、例えばL4 と表示されている場合
は、液面が領域L4 の中間にあったときに組成の変更を
行なったことを意味する。
記する。組成変更点の表示は組成測定位置の表示と同様
であり、例えばL2-3 と表示されている場合、液面がL
2 とL3 との間にあったときに組成の変更を行なったこ
とを意味する。また、例えばL4 と表示されている場合
は、液面が領域L4 の中間にあったときに組成の変更を
行なったことを意味する。
【0034】
【表1】
【0035】表1に示される結果から、本発明の効果が
明らかである。
明らかである。
【図1】本発明に用いる単結晶製造装置の一例を表わす
部分断面図である。
部分断面図である。
2 主ルツボ 3 副ルツボ 4 パイプ 5 固体原料 6 炉心管 7 電気炉 71 耐火物 72 発熱体 8 補助炉 9 炉内管 91 基板 10 蛇腹
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年4月2日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図2
【補正方法】追加
【補正内容】
【図2】組成測定点を示すための単結晶の側面図であ
る。
る。
Claims (4)
- 【請求項1】 ルツボを少なくとも一個配し、溶融した
原料を前記ルツボ内にほぼ一定の速度で供給しながら前
記ルツボを加熱炉内で昇降させて単結晶Mn−Znフェ
ライトを製造する方法であって、 前記原料の組成を適時に変更して供給することを特徴と
する単結晶フェライトの製造方法。 - 【請求項2】 組成が変更された原料中のFeおよびZ
nの含有率が、組成変更前の原料中のFeおよびZnの
含有率よりも高い請求項1の単結晶フェライトの製造方
法。 - 【請求項3】 前記ルツボ上に副ルツボを配し、この副
ルツボ内において原料を溶融し、溶融した原料を前記ル
ツボ内にほぼ一定の速度で供給する請求項1または2の
単結晶フェライトの製造方法。 - 【請求項4】 前記副ルツボ内に供給される原料がペレ
ット状である請求項3の単結晶フェライトの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4250797A JPH0696936A (ja) | 1992-08-26 | 1992-08-26 | 単結晶フェライトの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4250797A JPH0696936A (ja) | 1992-08-26 | 1992-08-26 | 単結晶フェライトの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0696936A true JPH0696936A (ja) | 1994-04-08 |
Family
ID=17213193
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4250797A Withdrawn JPH0696936A (ja) | 1992-08-26 | 1992-08-26 | 単結晶フェライトの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0696936A (ja) |
-
1992
- 1992-08-26 JP JP4250797A patent/JPH0696936A/ja not_active Withdrawn
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