JPH0696467B2 - MgO系β”―アルミナ焼結体の製造方法 - Google Patents
MgO系β”―アルミナ焼結体の製造方法Info
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- JPH0696467B2 JPH0696467B2 JP2018484A JP1848490A JPH0696467B2 JP H0696467 B2 JPH0696467 B2 JP H0696467B2 JP 2018484 A JP2018484 A JP 2018484A JP 1848490 A JP1848490 A JP 1848490A JP H0696467 B2 JPH0696467 B2 JP H0696467B2
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- Japan
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- alumina
- mgo
- sintered body
- sodium aluminate
- powder
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C04—CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
- C04B—LIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
- C04B35/00—Shaped ceramic products characterised by their composition; Ceramics compositions; Processing powders of inorganic compounds preparatory to the manufacturing of ceramic products
- C04B35/01—Shaped ceramic products characterised by their composition; Ceramics compositions; Processing powders of inorganic compounds preparatory to the manufacturing of ceramic products based on oxide ceramics
- C04B35/10—Shaped ceramic products characterised by their composition; Ceramics compositions; Processing powders of inorganic compounds preparatory to the manufacturing of ceramic products based on oxide ceramics based on aluminium oxide
- C04B35/111—Fine ceramics
- C04B35/113—Fine ceramics based on beta-aluminium oxide
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- Manufacturing & Machinery (AREA)
- Materials Engineering (AREA)
- Structural Engineering (AREA)
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- Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
- Secondary Cells (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はMgO系β″−アルミナ焼結体の製造方法に係
り、その目的とするところはイオン伝導度が高くかつ緻
密なMgO系β″−アルミナ焼結体を得ることにある。
り、その目的とするところはイオン伝導度が高くかつ緻
密なMgO系β″−アルミナ焼結体を得ることにある。
(従来の技術) MgO系β″−アルミナ焼結体は、たとえばナトリウム−
硫黄電池等の固体電解質として用いられるセラミックス
であり、従来よりAl2O3、Na2CO3、MgO等の各成分の混合
粉末か、あるいは、これらの原料混合物を焼成すること
により予め合成したβ−アルミナ粉末あるいはβ″−ア
ルミナ粉末を、成形、焼成し製造される。
硫黄電池等の固体電解質として用いられるセラミックス
であり、従来よりAl2O3、Na2CO3、MgO等の各成分の混合
粉末か、あるいは、これらの原料混合物を焼成すること
により予め合成したβ−アルミナ粉末あるいはβ″−ア
ルミナ粉末を、成形、焼成し製造される。
即ち、特公昭52-8842号公報にはAl2O3とアルミン酸ナト
リウムとMgOとを混合、成形し、焼成するβ″−アルミ
ナ焼結体の製造方法が、また、Japanese Journal of Ap
plied Physics,Vol.11,No.2,180-185(1972)にはβ−
アルミナ粉末とNa2CO3とMgOとを混合仮焼してβ″−ア
ルミナ−β−アルミナ混合粉末とし、成形、焼成する方
法が述べられている。更にSolid State Ionics,第13巻,
53-61(1984)にはAl2O3とNa2CO3とMgO-Al2O3反応物と
を混合、仮焼してβ″−アルミナ−β−アルミナ混合粉
末とし、成形、焼成する方法が述べられている。
リウムとMgOとを混合、成形し、焼成するβ″−アルミ
ナ焼結体の製造方法が、また、Japanese Journal of Ap
plied Physics,Vol.11,No.2,180-185(1972)にはβ−
アルミナ粉末とNa2CO3とMgOとを混合仮焼してβ″−ア
ルミナ−β−アルミナ混合粉末とし、成形、焼成する方
法が述べられている。更にSolid State Ionics,第13巻,
53-61(1984)にはAl2O3とNa2CO3とMgO-Al2O3反応物と
を混合、仮焼してβ″−アルミナ−β−アルミナ混合粉
末とし、成形、焼成する方法が述べられている。
(発明が解決しようとする課題) ところでMgO系β″−アルミナはSolid State Ionics,第
13巻,53-61(1984)及びSilicates Industriels,81-85
(1986)にも示されているようにAl2O3:87wt%、MgO:4.
5wt%、Na2O:8.5wt%に近い組成で高イオン伝導度の
β″−アルミナ相が得られる。しかしながらこの高伝導
度の組成のβ″−アルミナ焼結体を従来法により製造す
ると製造過程で粒子成長が起こって焼結がしにくくなる
という欠点を有している。
13巻,53-61(1984)及びSilicates Industriels,81-85
(1986)にも示されているようにAl2O3:87wt%、MgO:4.
5wt%、Na2O:8.5wt%に近い組成で高イオン伝導度の
β″−アルミナ相が得られる。しかしながらこの高伝導
度の組成のβ″−アルミナ焼結体を従来法により製造す
ると製造過程で粒子成長が起こって焼結がしにくくなる
という欠点を有している。
(課題を解決するための手段) そこで本発明は上記の点に鑑み、高イオン伝導度の組成
のβ″−アルミナ相を含み、かつ粒子成長をしていない
緻密なMgO系β″−アルミナ焼結体を提供すべくなされ
た方法で、MgO系β″−アルミナを主成分とする粉末を
成形、焼成するMgO系β″−アルミナ焼結体の製造方法
において、焼成前の成形体中にアルミン酸ナトリウムを
0.3〜5wt%含むことを特徴とするものである。
のβ″−アルミナ相を含み、かつ粒子成長をしていない
緻密なMgO系β″−アルミナ焼結体を提供すべくなされ
た方法で、MgO系β″−アルミナを主成分とする粉末を
成形、焼成するMgO系β″−アルミナ焼結体の製造方法
において、焼成前の成形体中にアルミン酸ナトリウムを
0.3〜5wt%含むことを特徴とするものである。
(実施例) 本発明のMgO系β″−アルミナ焼結体の製造方法は、Al2
O3、Na2CO3、MgO等の各成分の混合物を予め焼成し合成し
たMgO系β″−アルミナ粉末にアルミン酸ナトリウムを
所定量添加、混合した混合粉末を焼成するもの、あるい
は組成、焼成条件等の不均一性を利用し、アルミン酸ナ
トリウムを含むMgO系β″−アルミナ粉末を合成し、焼
成するものである。
O3、Na2CO3、MgO等の各成分の混合物を予め焼成し合成し
たMgO系β″−アルミナ粉末にアルミン酸ナトリウムを
所定量添加、混合した混合粉末を焼成するもの、あるい
は組成、焼成条件等の不均一性を利用し、アルミン酸ナ
トリウムを含むMgO系β″−アルミナ粉末を合成し、焼
成するものである。
まず原料として用いるβ″−アルミナ粉末はAl2O3、Na2C
O3、MgO等、各成分を混合し、仮焼して合成され50wt%
以下のβ−アルミナや5wt%以下の未反応のα−Al2O3等
が含まれていてもよく、またアルミン酸ナトリウム(Na
AlO2)はNa2CO3、NaOH等のNa源とAl2O3、AlCl3等のAl源
とを所定のモル比で混合、800〜1500℃で仮焼すること
により得られ、MgOを固溶していてもよい。なお第1図
にアルミン酸ナトリウムのCuKα線によるX線回折図形
の例を示す。
O3、MgO等、各成分を混合し、仮焼して合成され50wt%
以下のβ−アルミナや5wt%以下の未反応のα−Al2O3等
が含まれていてもよく、またアルミン酸ナトリウム(Na
AlO2)はNa2CO3、NaOH等のNa源とAl2O3、AlCl3等のAl源
とを所定のモル比で混合、800〜1500℃で仮焼すること
により得られ、MgOを固溶していてもよい。なお第1図
にアルミン酸ナトリウムのCuKα線によるX線回折図形
の例を示す。
そしてβ″−アルミナ粉末と所定量のアルミン酸ナトリ
ウムとはボールミル、振動ミル等により均一に混合され
静水圧プレス、スリップキャスト等の方法で所望の形状
に成形された後、Naの蒸発を抑制できる保護雰囲気下15
00℃以上で焼成される。
ウムとはボールミル、振動ミル等により均一に混合され
静水圧プレス、スリップキャスト等の方法で所望の形状
に成形された後、Naの蒸発を抑制できる保護雰囲気下15
00℃以上で焼成される。
なお、β″−アルミナ粉末合成時に、出発原料、混合方
法、仮焼条件、仮焼時間等を予め予備実験により組み合
わせて調整し、例えば不均一混合しNa2Oの多い部分を作
ったり、あるいは仮焼条件等を制御することにより、仮
焼時に所定量のアルミン酸ナトリウムをβ″−アルミナ
とともに生成させ、アルミン酸ナトリウムを含むβ″−
アルミナ粉末を合成すればアルミン酸ナトリウムを別に
合成して添加しなくてもよいので製造工程をさらに簡略
化することができる。
法、仮焼条件、仮焼時間等を予め予備実験により組み合
わせて調整し、例えば不均一混合しNa2Oの多い部分を作
ったり、あるいは仮焼条件等を制御することにより、仮
焼時に所定量のアルミン酸ナトリウムをβ″−アルミナ
とともに生成させ、アルミン酸ナトリウムを含むβ″−
アルミナ粉末を合成すればアルミン酸ナトリウムを別に
合成して添加しなくてもよいので製造工程をさらに簡略
化することができる。
また成形時にアルミン酸ナトリウムを含まなくても、焼
結が始まるまでに焼成途中でアルミン酸ナトリウムを生
成させてもよい。
結が始まるまでに焼成途中でアルミン酸ナトリウムを生
成させてもよい。
ここで原料の主成分として用いるMgO系β″−アルミナ
粉末は、焼結前に含有する0.3〜5wt%のアルミナ酸ナト
リウムにる組成の変化や、焼成中のNa成分の蒸発等を考
慮してβ″−アルミナ焼結体の化学組成がAl2O3:85.0〜
89.0wt%、MgO3.0〜5.5wt%、Na2O:7.5〜10.0wt%で、
構成相の大部分がβ″−アルミナ相となるように調整さ
れた化学組成のものを用いるとよく、とくにβ″−アル
ミナ焼結体の化学組成がAl2O3:86.0〜88.0wt%、MgO3.5
〜5.0wt%、Na2O:8.0〜9.5wt%となる化学組成のMgO系
β″−アルミナ粉末を用いればイオン伝導度の一層すぐ
れたβ″−アルミナ焼結体を得ることができる。なお、
β″−アルミナ焼結体にはβ−アルミナ相が10wt%以下
含まれていても構わない。
粉末は、焼結前に含有する0.3〜5wt%のアルミナ酸ナト
リウムにる組成の変化や、焼成中のNa成分の蒸発等を考
慮してβ″−アルミナ焼結体の化学組成がAl2O3:85.0〜
89.0wt%、MgO3.0〜5.5wt%、Na2O:7.5〜10.0wt%で、
構成相の大部分がβ″−アルミナ相となるように調整さ
れた化学組成のものを用いるとよく、とくにβ″−アル
ミナ焼結体の化学組成がAl2O3:86.0〜88.0wt%、MgO3.5
〜5.0wt%、Na2O:8.0〜9.5wt%となる化学組成のMgO系
β″−アルミナ粉末を用いればイオン伝導度の一層すぐ
れたβ″−アルミナ焼結体を得ることができる。なお、
β″−アルミナ焼結体にはβ−アルミナ相が10wt%以下
含まれていても構わない。
以下に、本発明の好適な実施例を示す。
実施例1 純度99.9%以上のα−アルミナ粉末、Na2CO3粉末とMgO
粉末とを第1表記載の組成で調合し、振動ミルにて混合
後、1300℃5時間仮焼し、β″−アルミナ粉末原料No.1
-3を合成した。合成したβ″−アルミナ粉末原料No.1-3
の化学組成は調合組成と同じであり、結晶相はβ″−ア
ルミナ相とβ−アルミナ相とからなるものであった。一
方純度99.9%以上のα−アルミナ粉末とNa2CO3粉末とを
モル比で1:1に調合し、ボールミルにて混合後、1200
℃、2時間仮焼し、アルミン酸ナトリウム粉末原料を合
成した。第1図にこのアルミン酸ナトリウム粉末原料の
CuKα線によるX線回折図形を示す。
粉末とを第1表記載の組成で調合し、振動ミルにて混合
後、1300℃5時間仮焼し、β″−アルミナ粉末原料No.1
-3を合成した。合成したβ″−アルミナ粉末原料No.1-3
の化学組成は調合組成と同じであり、結晶相はβ″−ア
ルミナ相とβ−アルミナ相とからなるものであった。一
方純度99.9%以上のα−アルミナ粉末とNa2CO3粉末とを
モル比で1:1に調合し、ボールミルにて混合後、1200
℃、2時間仮焼し、アルミン酸ナトリウム粉末原料を合
成した。第1図にこのアルミン酸ナトリウム粉末原料の
CuKα線によるX線回折図形を示す。
次にこのように合成したβ″−アルミナ粉末原料No.1-3
とアルミン酸ナトリウム粉末とを第2表に記載の割合で
調合し、ボールミルにて混合後、スプレードライヤーに
て造粒、30φ×10tの寸法に金型予備成形、続いて2.5to
n/cm2で静水圧加圧した後MgO製ルツボ中に入れて蓋をし
て雰囲気保護しながら第2表記載の温度、時間にて焼成
し、実施例No.1-10に示す本発明のMgO系β″−アルミナ
焼結体の製造方法によるMgO系β″−アルミナ焼結体を
得た。
とアルミン酸ナトリウム粉末とを第2表に記載の割合で
調合し、ボールミルにて混合後、スプレードライヤーに
て造粒、30φ×10tの寸法に金型予備成形、続いて2.5to
n/cm2で静水圧加圧した後MgO製ルツボ中に入れて蓋をし
て雰囲気保護しながら第2表記載の温度、時間にて焼成
し、実施例No.1-10に示す本発明のMgO系β″−アルミナ
焼結体の製造方法によるMgO系β″−アルミナ焼結体を
得た。
これに対しβ″−アルミナ粉末原料No.1-3のみ、あるい
はβ″−アルミナ粉末原料No.1-3とアルミン酸ナトリウ
ム粉末とを第2表比較例No.11-18記載の割合で調合し、
実施例No.1-10と同様にボールミルにて粉砕後、造粒、3
0φ×10tに金型予備成形、続いて2.5ton/cm2で静水圧成
形した後MgOルツボで雰囲気保護しながら第2表記載の
温度、時間にて焼成し、比較例No.11-18に示すMgO系
β″−アルミナ焼結体を得た。
はβ″−アルミナ粉末原料No.1-3とアルミン酸ナトリウ
ム粉末とを第2表比較例No.11-18記載の割合で調合し、
実施例No.1-10と同様にボールミルにて粉砕後、造粒、3
0φ×10tに金型予備成形、続いて2.5ton/cm2で静水圧成
形した後MgOルツボで雰囲気保護しながら第2表記載の
温度、時間にて焼成し、比較例No.11-18に示すMgO系
β″−アルミナ焼結体を得た。
実施例No.1-10及び比較例No.11-18により得られるMgO系
β″−アルミナ焼結体の化学組成、嵩密度、結晶相、交
流四端子法によるイオン伝導度及びJIS-1601Rによる四
点曲げ強度をそれぞれ測定し結果を第2表に示した。第
2表記載のとおりβ″−アルミナ粉末原料に所定量のア
ルミン酸ナトリウムを添加する本発明の実施例では、比
較例に比べ、緻密な焼結体が得られ、それらの焼結体は
イオン伝導度が高くかつ高強度であることが確認され
た。
β″−アルミナ焼結体の化学組成、嵩密度、結晶相、交
流四端子法によるイオン伝導度及びJIS-1601Rによる四
点曲げ強度をそれぞれ測定し結果を第2表に示した。第
2表記載のとおりβ″−アルミナ粉末原料に所定量のア
ルミン酸ナトリウムを添加する本発明の実施例では、比
較例に比べ、緻密な焼結体が得られ、それらの焼結体は
イオン伝導度が高くかつ高強度であることが確認され
た。
実施例2 純度99.9%以上のα−アルミナ粉末、Na2CO3粉末とMgO
粉末とを第1表No.4〜No.6記載の組成で調合し、予備実
験により予め決定した原料、混合方法および仮焼条件に
従いボールミルにて混合後、1200℃、2時間仮焼し、
β″−アルミナ粉末原料No.4-6を合成した。合成した
β″−アルミナ粉末原料No.4-6の化学組成は調合組成と
同じであったが、結晶相はβ″−アルミナ相、β−アル
ミナ相と第1表記載アルミン酸ナトリウムとからなるも
のであった。なお、アルミン酸ナトリウム含有量はβ″
−アルミナ粉末原料CuKα線によりX線回折図形におい
て、アルミン酸ナトリウムの回折線強度と、β″−アル
ミナあるいはβ−アルミナの回折線強度とから、検量線
を作成し、求めることができる。
粉末とを第1表No.4〜No.6記載の組成で調合し、予備実
験により予め決定した原料、混合方法および仮焼条件に
従いボールミルにて混合後、1200℃、2時間仮焼し、
β″−アルミナ粉末原料No.4-6を合成した。合成した
β″−アルミナ粉末原料No.4-6の化学組成は調合組成と
同じであったが、結晶相はβ″−アルミナ相、β−アル
ミナ相と第1表記載アルミン酸ナトリウムとからなるも
のであった。なお、アルミン酸ナトリウム含有量はβ″
−アルミナ粉末原料CuKα線によりX線回折図形におい
て、アルミン酸ナトリウムの回折線強度と、β″−アル
ミナあるいはβ−アルミナの回折線強度とから、検量線
を作成し、求めることができる。
次にこのように合成したアルミン酸ナトリウムを含有す
るβ″−アルミナ粉末原料No.4-6を実施例1と同様にボ
ールミルにて粉砕後、スプレードライヤーで造粒、30φ
×10tの寸法に金型予備成形し、さらに2.5ton/cm2で静
水圧加圧し、MgOルツボ中で雰囲気保護しながら第3表
記載の焼成温度、時間にて焼成し、実施例No.19-24に示
すMgO系β″−アルミナ焼結体を得た。
るβ″−アルミナ粉末原料No.4-6を実施例1と同様にボ
ールミルにて粉砕後、スプレードライヤーで造粒、30φ
×10tの寸法に金型予備成形し、さらに2.5ton/cm2で静
水圧加圧し、MgOルツボ中で雰囲気保護しながら第3表
記載の焼成温度、時間にて焼成し、実施例No.19-24に示
すMgO系β″−アルミナ焼結体を得た。
実施例No.19-24により得られるMgO系β″−アルミナ焼
結体の化学組成、嵩密度、結晶相、交流四端子法による
イオン伝導度及びJIS-1601Rによる四点曲げ強度をそれ
ぞれ測定し、結果を第3表に示した。第3表記載のとお
り所定量のアルミン酸ナトリウムを含むβ″−アルミナ
粉末原料を用いる本発明の実施例においても、比較例N
o.11-18に比べ、緻密な焼結体が得られ、それらの焼結
体はイオン伝導度が高くかつ高強度であり、ナトリウム
−硫黄電池用固体電解質として用いれば、特に有用なも
のであった。
結体の化学組成、嵩密度、結晶相、交流四端子法による
イオン伝導度及びJIS-1601Rによる四点曲げ強度をそれ
ぞれ測定し、結果を第3表に示した。第3表記載のとお
り所定量のアルミン酸ナトリウムを含むβ″−アルミナ
粉末原料を用いる本発明の実施例においても、比較例N
o.11-18に比べ、緻密な焼結体が得られ、それらの焼結
体はイオン伝導度が高くかつ高強度であり、ナトリウム
−硫黄電池用固体電解質として用いれば、特に有用なも
のであった。
(作用及び効果) このように構成された方法によると所定量アルミン酸ナ
トリウムを含むことにより、粒子成長抑制あるいは緻密
化促進等の効果により、比較的緻密化しにくい組成の
β″−アルミナ粉末原料、たとえば焼結体の化学組成が
Al2O3:86.0〜88.0wt%、MgO3.5〜5.0wt%、Na2O:8.0〜
9.5wt%となる原料や組成に関わらず緻密化しにくい
β″−アルミナ粉末原料であっても、異常粒子成長しな
い緻密なβ″−アルミナ焼結体を得ることができる。
トリウムを含むことにより、粒子成長抑制あるいは緻密
化促進等の効果により、比較的緻密化しにくい組成の
β″−アルミナ粉末原料、たとえば焼結体の化学組成が
Al2O3:86.0〜88.0wt%、MgO3.5〜5.0wt%、Na2O:8.0〜
9.5wt%となる原料や組成に関わらず緻密化しにくい
β″−アルミナ粉末原料であっても、異常粒子成長しな
い緻密なβ″−アルミナ焼結体を得ることができる。
ここで成形時MgO系β″−アルミナ粉末に含まれるアル
ミン酸ナトリウムは、焼成中β″−アルミナ粉末と反応
し、減少するか消滅するのであるがMgO系β″−アルミ
ナ粉末の焼結性を向上させるためには少なくとも0.3wt
%のアルミン酸ナトリウムを含むことが必要であり、1w
t%以上含むと特に優れた効果がある。しかしながらMgO
系β″−アルミナ粉末にアルミン酸ナトリウムを5wt%
を超えて過剰に含むと、焼結体に過剰のアルミン酸ナト
リウムが残留し、イオン伝導度等の特性を損なうのでMg
O系β″−アルミナ粉末に含まれるアルミン酸ナトリウ
ムは5wt%以下である必要がある。
ミン酸ナトリウムは、焼成中β″−アルミナ粉末と反応
し、減少するか消滅するのであるがMgO系β″−アルミ
ナ粉末の焼結性を向上させるためには少なくとも0.3wt
%のアルミン酸ナトリウムを含むことが必要であり、1w
t%以上含むと特に優れた効果がある。しかしながらMgO
系β″−アルミナ粉末にアルミン酸ナトリウムを5wt%
を超えて過剰に含むと、焼結体に過剰のアルミン酸ナト
リウムが残留し、イオン伝導度等の特性を損なうのでMg
O系β″−アルミナ粉末に含まれるアルミン酸ナトリウ
ムは5wt%以下である必要がある。
以上のとおり、本発明のMgO系β″−アルミナ焼結体の
製造方法ではアルミン酸ナトリウムを0.3〜5wt%含むMg
O系β″−アルミナ粉末を成形、焼成することにより、
緻密で高イオン伝導度かつ高強度のMgO系β″−アルミ
ナ焼結体を得ることができる。そしてこのMgO系β″−
アルミナ焼結体をナトリウム−硫黄二次電池等の固体電
解質に適用することは特に効果的である。
製造方法ではアルミン酸ナトリウムを0.3〜5wt%含むMg
O系β″−アルミナ粉末を成形、焼成することにより、
緻密で高イオン伝導度かつ高強度のMgO系β″−アルミ
ナ焼結体を得ることができる。そしてこのMgO系β″−
アルミナ焼結体をナトリウム−硫黄二次電池等の固体電
解質に適用することは特に効果的である。
従って本発明は以上の説明からも明らかなように従来の
問題点を一掃したMgO系β″−アルミナ焼結体の製造方
法として産業の発展に寄与するところは極めて大きいも
のである。
問題点を一掃したMgO系β″−アルミナ焼結体の製造方
法として産業の発展に寄与するところは極めて大きいも
のである。
第1図はアルミン酸ナトリウムのCuKα線によるX線回
折図形の例である。
折図形の例である。
Claims (1)
- 【請求項1】MgO系β″−アルミナを主成分とする粉末
を成形、焼成するMgO系β″−アルミナ焼結体の製造方
法において、焼成前の成形体中にアルミン酸ナトリウム
を0.3〜5wt%含むことを特徴とするMgO系β″−アルミ
ナ焼結体の製造方法。
Priority Applications (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018484A JPH0696467B2 (ja) | 1990-01-29 | 1990-01-29 | MgO系β”―アルミナ焼結体の製造方法 |
US07/630,211 US5229340A (en) | 1990-01-29 | 1990-12-19 | Manufacture of MgO-based β"-alumina sintered bodies |
DE69008508T DE69008508T2 (de) | 1990-01-29 | 1990-12-20 | Herstellung von Sinterkörpern aus beta"-Aluminiumoxid enthaltend Magnesiumoxid. |
EP90314061A EP0439949B1 (en) | 1990-01-29 | 1990-12-20 | Manufacture of magnesium oxide containing beta"-aluminia sintered bodies |
CA002034124A CA2034124C (en) | 1990-01-29 | 1991-01-14 | Manufacture of mgo-based .beta."-alumina sintered bodies |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018484A JPH0696467B2 (ja) | 1990-01-29 | 1990-01-29 | MgO系β”―アルミナ焼結体の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03223156A JPH03223156A (ja) | 1991-10-02 |
JPH0696467B2 true JPH0696467B2 (ja) | 1994-11-30 |
Family
ID=11972915
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2018484A Expired - Fee Related JPH0696467B2 (ja) | 1990-01-29 | 1990-01-29 | MgO系β”―アルミナ焼結体の製造方法 |
Country Status (5)
Country | Link |
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