JP3706054B2 - ベータアルミナ固体電解質の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ベータアルミナ固体電解質の製造方法に係り、更に詳しくは、従来マグネシウム源として広く用いられてきたマグネシウム−アルミニウムスピネルを使用することなく製造することができるベータアルミナ固体電解質の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ベータアルミナは、ナトリウムイオンのイオン伝導率が極めて高い(すなわち、電気抵抗が低い)ため、ナトリウム−硫黄電池の陽極室と陰極室とを仕切る隔壁等の固体電解質としての用途が注目されている。
【0003】
このようなベータアルミナ固体電解質のうち、MgO安定化ベータアルミナ固体電解質は、従来、次の方法で製造されていた。すなわち、MgO、Na化合物、α−Al23の各原料を適切な比率で混合した後、仮焼してベータアルミナ化を行い粉砕する。次に、得られた粉砕原料を造粒した後、所定形状に成形し、焼成することによりベータアルミナ固体電解質を得る。
【0004】
また、最近では、特開平7−272749号公報に開示された方法のように、原料をベータアルミナ化する仮焼工程を経由せず、直接ベータアルミナ固体電解質を製造する方法も実施されている。この方法は、ベータアルミナの安定化剤であるMgOのマグネシウム源として、マグネシウムとアルミニウムからなるスピネル化合物(MgAl24、以下「マグネシウム−アルミニウムスピネル」と称する。)を用いることにより実現されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前記のような原料の仮焼工程を省略した製造方法は、製造工程を短縮してベータアルミナ固体電解質をより効率的に製造できるという点では有用であるものの、マグネシウム源として使用されるマグネシウム−アルミニウムスピネル原料の合成工程が必要となるため、製造コストが上昇するという問題があった。
【0006】
本発明は、このような従来の事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、原料の仮焼工程を省略したベータアルミナ固体電解質の製造方法において、マグネシウム−アルミニウムスピネル原料の合成工程を不要とし、より低コストでベータアルミナ固体電解質を製造することができる方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、アルミニウム源、マグネシウム源及びナトリウム源の各原料を水中にて粉砕混合して得たスラリーを造粒した後成形し、次いで焼成することにより、原料の仮焼を行うことなくベータアルミナ固体電解質を製造する方法であって、前記マグネシウム源として水酸化マグネシウムを使用するとともに、前記スラリー中に分散剤としてクエン酸を添加することを特徴とするベータアルミナ固体電解質の製造方法、が提供される。
【0008】
本発明において、前記焼成の際、焼成途中において所定温度で一定時間保持することが好ましい。具体的には、βあるいはβ”アルミナを合成する温度より低温側である900〜1100℃の温度範囲で、1〜5時間保持することにより、前記水酸化マグネシウム中のマグネシウム全体量の10質量%以上をスピネルに合成することが好ましい。このことにより、焼成過程において、反応性に富む活性なスピネルが生成し、より低抵抗なベータアルミナ固体電解質を得ることができる。
また、本発明において、前記クエン酸の添加量はスラリー固形分に対して0.01〜1質量%であることが好ましく、前記クエン酸の添加時期は、スラリーの粉砕混合を行う前であることが好ましい。また、前記ナトリウム源としては、炭酸ナトリウム及び/又は炭酸水素ナトリウムを使用することが好ましく、前記焼成の際の最高温度を1550〜1650℃とすることが好ましい。
なお、本発明において、ベータアルミナとは、β−Al23(Na2O・11Al23)、β”−Al23(Na2O・5Al23)、β'''−Al23などの総称であり、特にβ”−Al23の含有量の多い、いわゆるβ”化率が95%以上のものを指すものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明においては、ベータアルミナ固体電解質を製造するに際して、ベータアルミナの安定化剤であるMgO等のマグネシウム源として、従来の原料の仮焼を伴わないベータアルミナ固体電解質の製造方法で使用されてきたマグネシウム−アルミニウムスピネルに代えて、水酸化マグネシウムを用いることに大きな特徴があり、これによりマグネシウム−アルミニウムスピネル原料の合成工程を省略して、製造コストの大幅な低下を実現するものである。
【0010】
また、マグネシウム源として水酸化マグネシウムを用いる場合には、マグネシウム−アルミニウムスピネルを用いる場合に比べて、アルミニウム源の配合比率が高まるので、アルミニウム源として電気抵抗の低いアルミナ原料を用いることにより、ベータアルミナ固体電解質の低抵抗化が可能になる。上記の電気抵抗の低いアルミナ原料としては、例えば、特開2001−151562公報に記載されたアルミナが好ましい。
【0011】
更に、本発明においては、焼成途中で、好ましくはβあるいはβ”アルミナを合成する温度より低温側である900〜1100℃の温度範囲で1〜5時間保持する。水酸化マグネシウムは、成形体の焼成過程において、350℃程度の比較的低い温度で水と活性なマグネシアとに分解され、次いで、上記した900〜1100℃の温度での一定時間保持により、そのマグネシアが他の原料成分との反応を経て活性なスピネルへと変化し、最終的にベータアルミナ化して行く。本発明では、このように焼成過程で反応性に富む活性なスピネルが生成されることにより、マグネシウム−アルミニウムスピネルという安定で反応性の低い物質をマグネシウム源に用いた従来の製造方法に比して、得られるベータアルミナ固体電解質がさらに低抵抗化するとともに、焼成温度を引き下げることができる。
焼成過程で生成するスピネル量は、水酸化マグネシウム中のマグネシウム全体量の10質量%以上であることが好ましく、30質量%以上であることがさらに好ましい。
【0012】
焼成温度については、マグネシウム−アルミニウムスピネルをマグネシウム源に用いた従来の場合における焼成の際の最高温度が約1600℃であるのに対し、本発明では焼成の際の最高温度をそれより低い1550〜1590℃の範囲に設定しても、良好な特性を有するベータアルミナ固体電解質が得られる。なお、本発明では、焼成の際の最高温度を1650℃まで高く設定することも可能である。
【0013】
ところで、特性の良いベータアルミナ固体電解質を得るためには、造粒物中の各原料の偏析を無くすため、スラリー作製時に原料をできるだけ均一に混合することが重要であるが、水酸化マグネシウムはスラリー中に分散させることが難しく、また、スラリーの粘性が高くなってスラリーの保管時や造粒工程での粘性の制御が非常に困難になる。
【0014】
そこで、本発明では、スラリー中に分散剤としてクエン酸を添加することにより、水酸化マグネシウムの分散性を向上させて、原料の均一な混合を可能とし、スラリーの保管時や造粒工程での粘性の安定化を図った。スラリー中へのクエン酸の添加量としては、スラリー固形分に対して0.01〜1質量%とすることが好ましい。また、クエン酸の添加時期は、スラリーの粉砕混合を行う前であることが好ましい。粉砕混合を行った後にクエン酸を添加しても、その分散性効果を十分に発現することができないからである。
【0015】
本発明において、マグネシウム源として使用される水酸化マグネシウムとしては、平均粒径が5μm以下であることが好ましく、1μm以下であることが特に好ましい。水酸化マグネシウムの粒度が前記範囲内であると、得られるスラリー及び造粒物中のマグネシウム源の分布が均一になり、より特性の良いベータアルミナ固体電解質が得られる。
【0016】
ナトリウム源となるナトリウム化合物としては、炭酸ナトリウム(Na2CO3)などの従来公知のものも使用できるが、炭酸水素ナトリウム(NaHCO3)を用いることが、造粒物中においてナトリウム化合物の偏析がなくて均一分散が達成できるため好ましい。すなわち、NaHCO3は、Na2CO3よりも水等の溶媒への溶解度が低いため、造粒時の乾燥の際、析出速度が速く、この結果、造粒物中における均一分散が達成される。また、各原料を混合してスラリーとした場合に、スラリーのpHを10程度に制御できるため、有機バインダーの選択幅が大きくなるという点でも好ましい。
【0017】
なお、ナトリウム源には、前記のようなナトリウム化合物を単独で使用してもよいし、2種のナトリウム化合物を混合して使用してもよい。
【0018】
アルミニウム源としては、α−Al23を用いることが好ましい。α−Al23の粒度は微細なものが好ましく、具体的には平均粒径が1μm以下であることが好ましく、0.5μm以下であることが特に好ましい。また、α−Al23の比表面積は、5m2/g以上であることが好ましく、10m2/g以上であることが更に好ましい。α−Al23の粒度、比表面積が前記範囲内であると、得られるベータアルミナ固体電解質中に粗大結晶が生成し難く、緻密で低抵抗なものが得られやすい。
【0019】
以上のような所定の物性を備えたアルミニウム源、マグネシウム源及びナトリウム源の各原料は、ベータアルミナが生成し得る所定の比率でそれぞれ添加混合される。添加混合は、各原料に前記分散剤としてのクエン酸を添加し、水中にてボールミル等により粉砕混合することにより行われ、造粒用のスラリーが作製される。ここで、できるだけ均一な混合がなされることが、焼成工程において焼結性を向上させるために望ましい。
【0020】
次に、得られたスラリーをスプレードライヤーなどで造粒する。ここで、造粒工程は各原料の混合を均質ならしめ、かつ後続の成形工程での成形性を向上させるために設けられている。造粒工程は、通常、平均粒径が30〜100μmとなるように造粒物を作製する。
【0021】
スラリーを造粒した後、所定形状に成形する。例えば、本発明のベータアルミナ固体電解質を、ナトリウム−硫黄電池の隔壁として用いる場合には、通常、チューブ状に成形する。この場合、成形は147MPa以上、好ましくは196MPa以上の圧力で行い、1.9g/cm3以上の密度を有する成形体を作製する。
【0022】
次いで、成形体を所定条件で焼成する。焼成は、最高温度を1550〜1650℃の範囲に設定することが、特性の良いβ”化率が高いベータアルミナを得るために重要であるが、更に好ましくは、焼成ヒートカーブが、▲1▼αアルミナと水酸化マグネシウムが焼成過程で分解したマグネシアからスピネルを合成する900〜1100℃の範囲における一定温度で、1〜5時間保持する工程、▲2▼β−Al23からβ”−Al23へ相変化する1400〜1550℃の範囲における一定温度で1〜5時間保持する工程、あるいは当該温度範囲において50℃/hr以下で昇温する昇温工程、▲3▼1550〜1650℃の最高温度で0.1〜3.0時間保持する工程、及び▲4▼1400〜1550℃の範囲における一定温度で1〜5時間保持する工程、あるいは当該温度範囲において50℃/hr以下で降温する降温工程、の少なくとも4工程からなることが好ましい。このような焼成ヒートカーブは、ベータアルミナ中のβ”化率を95%以上と高くする上で良好に作用する。
【0023】
【実施例】
以下、本発明を実施例に基づいて更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0024】
マグネシウム源として平均粒径1.0μmの水酸化マグネシウム(Mg(OH)2)粉末原料又は平均粒径1.0μmのマグネシウム−アルミニウムスピネル(MgAl24)粉末原料を、アルミニウム源として平均粒径1.5μm、BET比表面積3.5m2/gのα−アルミナ粉末原料を、ナトリウム源として試薬特級の炭酸ナトリウム(Na2CO3)粉末原料を単独で又は試薬特級の炭酸水素ナトリウム(NaHCO3)粉末原料とともに用い、これらをベータアルミナが生成し得る比率となるように調合し、更に表1に示す量のクエン酸を添加し、水中にてボールミルで均一に粉砕混合することによりスラリーを作製した。
【0025】
次に、得られたスラリーをスプレードライヤーで平均粒径50μmの顆粒状の造粒物となるように造粒した後、静水圧プレスにより196MPaの圧力で、直径φ25mm、長さ230mm、厚さ1.3mmの寸法のチューブ状の成形体を成形した。次いで、成形体をMgO製のサヤ内に収容した状態で、それぞれ表1に示すようなスピネルの合成温度、保持時間及び合成割合で、かつ表1に示す焼成温度(最高焼成温度)で60分間焼成し、実施例1〜14及び比較例1〜5のベータアルミナ焼結体(ベータアルミナ固体電解質管)を得た。得られた各焼結体について電気抵抗、内水圧破壊強度及び密度を測定し、その結果を表1に示した。なお、電気抵抗及び内水圧破壊強度の測定方法は下記のとおりである。
【0026】
(電気抵抗の測定方法)
電気抵抗は、図1に示すようなNa/Na通電試験装置を作製し、350℃における値として求めた。図1において、Na/Na通電試験装置は、測定すべきチューブ状のベータアルミナ焼結体(ベータアルミナ固体電解質管)1と、α−Al23からなる絶縁支持体2、3と、ステンレス製の電極4と、電極取り出し口5、6とから構成され、容器7及びベータアルミナ固体電解質管1中に350℃の溶融ナトリウム8を供給して、電極取り出し口5、6間に一定の電流を通電することにより、測定すべきベータアルミナ固体電解質管1の電気抵抗率を比抵抗として求めた。
【0027】
(内水圧破壊強度の測定方法)
チューブ状のベータアルミナ焼結体(ベータアルミナ固体電解質管)の内壁にゴムチューブを介して水圧を加え、ベータアルミナ固体電解質管が破壊した水圧値とベータアルミナ固体電解質管の寸法から内水圧破壊強度を測定した。
【0028】
【表1】
Figure 0003706054
【0029】
表1に示す結果のとおり、本発明の製造方法により製造された実施例1〜14のベータアルミナ焼結体は、マグネシウム源としてマグネシウム−アルミニウムスピネルを用いて製造された比較例1〜3のベータアルミナ焼結体と同等の強度及び密度を持つとともに、より低い電気抵抗を示した。また、スラリー中にクエン酸を添加せずに製造された比較例4のベータアルミナ焼結体は、実施例1〜14のベータアルミナ焼結体に比して特性が劣るものとなっており、マグネシウム源として水酸化マグネシウムを使用した場合における、分散剤としてのクエン酸の添加が重要であることが確認された。さらに、焼成過程においてスピネルを合成しないで製造された比較例5のベータアルミナ焼結体は、実施例1〜14のベータアルミナ焼結体に比して、より高い電気抵抗を示した。
【0030】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の製造方法によれば、マグネシウム源を水酸化マグネシウムの形態で供給しているので、従来マグネシウム源として使用されてきたマグネシウム−アルミニウムスピネル原料の合成工程を省略することができ、製造コストを大幅に削減することができる。また、マグネシウム源として水酸化マグネシウムを用いる場合には、マグネシウム−アルミニウムスピネルを用いる場合に比べて、アルミニウム源の配合比率が高まるので、アルミニウム源として電気抵抗の低いアルミナ原料を用いることにより、ベータアルミナ固体電解質の低抵抗化が可能になる。
さらに、本発明においては、焼成過程で反応性に富む活性なスピネルがβあるいはβ”アルミナを合成する温度より低温側で生成されるため、ベータアルミナ固体電解質をより低抵抗化することができ、しかも、本発明では、焼成の際の最高温度を、従来のマグネシウム−アルミニウムスピネルをマグネシウム源に用いた製造方法に比べて、最大で50℃程度引き下げることができ、これにより更なる製造コストの低下が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 電気抵抗を求めるために使用したNa/Na通電試験装置の構成図である。
【符号の説明】
1…ベータアルミナ固体電解質管、2,3…絶縁支持体、4…電極、5,6…電極取り出し口、7…容器、8…溶融ナトリウム。

Claims (7)

  1. アルミニウム源、マグネシウム源及びナトリウム源の各原料を水中にて粉砕混合して得たスラリーを造粒した後成形し、次いで焼成することにより、原料の仮焼を行うことなくベータアルミナ固体電解質を製造する方法であって、
    前記マグネシウム源として水酸化マグネシウムを使用するとともに、前記スラリー中に分散剤としてクエン酸を添加することを特徴とするベータアルミナ固体電解質の製造方法。
  2. 前記焼成の際、焼成過程において、前記水酸化マグネシウム中のマグネシウム全体量の10質量%以上をスピネルに合成する請求項1記載のベータアルミナ固体電解質の製造方法。
  3. 前記焼成の際、βあるいはβ”アルミナを合成する温度より低温側である900〜1100℃の温度範囲で、1〜5時間保持する請求項1又は2記載のベータアルミナ固体電解質の製造方法。
  4. 前記クエン酸の添加量がスラリー固形分に対して0.01〜1質量%である請求項1ないし3のいずれか1項に記載のベータアルミナ固体電解質の製造方法。
  5. 前記クエン酸の添加時期がスラリーの粉砕混合を行う前である請求項1ないし4のいずれか1項に記載のベータアルミナ固体電解質の製造方法。
  6. 前記ナトリウム源として炭酸ナトリウム及び/又は炭酸水素ナトリウムを使用する請求項1ないし5のいずれか1項に記載のベータアルミナ固体電解質の製造方法。
  7. 前記焼成の際の最高温度を1550〜1650℃とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載のベータアルミナ固体電解質の製造方法。
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