JPH069426U - コンバインの運転席移動調節装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 コンバインの運転席に穀粒の放出口を付設し
て有効に移動調節可能とする。 【構成】 機体に装備したグレンタンク１により穀粒を
排出する部位となる排出部２の上方にはターンテーブル
３を設け、オペレータが搭乗して運転操縦ができる運転
室キャビン４と前記ターンテーブル３との間には折曲お
よび屈伸自在となるキャビン支持装置Ａを介装し、該キ
ャビン支持装置Ａには前記排出部２側に連通する穀粒搬
送コンベア５を装備するとともに、該穀粒搬送コンベア
５の先端放出口６を前記運転室キャビン４の側部に設け
て構成したものである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、オペレータが搭乗する運転室キャビンに穀粒の放出口を付設して移 動させることができるコンバインの運転席移動調節装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来のコンバインには、運転席が機体の前部に固定して設けられるとともに、 グレンタンクの排出部上方側には回動自在となる長い排出オーガ筒が設けられて いる。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、運転席から機体前部の刈取部の前方下部を監視する場合、オペ レータは立上がらないと見えないので、立ったまま運転操縦をしなければならな くなって、操縦が難しく危険で不安定になっており、しかも、湿田作業中のコン バインにオペレータが乗降する場合には湿田に入らなければならなくなって汚れ ることになり、また、排出オーガ筒から運搬車などに穀粒を排出する際には、オ ペレータから見えない場合、オーバーフローしてしまう、といった不具合を呈し ている。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案は、そのような不具合を解決し、穀粒を放出口を装備した運転席を有効 に移動させて好適に実施できるよう工夫したものであり、そのため、機体に装備 したグレンタンク１より穀粒を排出する部位となる排出部２の上方にはターンテ ーブル３を設け、オペレータが搭乗して運転操縦ができる運転室キャビン４と前 記ターンテーブル３との間には折曲および屈伸自在となるキャビン支持装置Ａを 介装し、該キャビン支持装置Ａには前記排出部２側に連通する穀粒搬送コンベア ５を装備するとともに、該穀粒搬送コンベア５の先端放出口６を前記運転室キャ ビン４の側部に設けて構成したものである。

【０００５】

【作用】

したがって、キャビン支持装置を折曲および屈伸させると、運転室キャビンを 自由に所望の位置に移動させることができることになって、オペレータが座った ままで刈取部の前方が見やすくなる位置まで移動させたり、機体のバランスが安 定する位置まで移動させたり、運転室キャビンに農道から直接に乗降できる位置 まで移動させることができることになり、また、穀粒の放出口を路上の運転車側 へ移動させて穀粒を排出する場合には、運転室キャビンに搭乗するオペレータが その放出口を目の前に見ながら、オーバーフローしないように適確に排出させる ことができる。

【０００６】

【実施例】

図２はコンバインを概略示した側面図であり、両クローラ７により支持する機 体の前部には、各分草板８および各引起しケース９を最前部に有する刈取部Ｃを 装備し、機体上の左側には前記刈取部Ｃに連通状態となる脱穀部（図示省略）を 搭載するとともに、機体上の右側後部には前記脱穀部から穀粒が投入されるグレ ンタンク１を搭載して従来形構造同様に構成するが、前記グレンタンク１の前方 には該グレンタンク１内の穀粒を上昇させて上方から排出させることができる排 出部２を装備するとともに、該排出部２の排出部上面にはターンテーブル３を回 動駆動自在にして取付け、また、前記刈取部Ｃの前部よりは後方となって前記排 出部２の前方となる部位にはキャビン支持台１０を装備するとともに、オペレー タが搭乗してモータにより駆動する電気スイッチ類を操作しながら運転操縦でき る運転室キャビン４を前記キャビン支持台１０上に載置できるようにして構成す る。

【０００７】 前記運転室キャビン４と前記ターンテーブル３との間には折曲および屈伸自在 となるキャビン支持装置Ａを介装するが、該キャビン支持装置Ａは、前記運転室 キャビン４の背面側に連結したパイプ形のアーム１１とリンク１２の後部を支持 枠１３に連結し、該支持枠１３と前記ターンテーブル３との間には、平行状とな って油圧により回動させることができるパイプ形のアーム１４とリンク１５を介 装して構成し、また、ばねコンベア形の穀粒搬送コンベア５を前記排出部２側か らターンテーブル３、アーム１４およびアーム１１に挿入して延出させるととも に、先端側をアーム１１の前部右側から延出させて前記運転室キャビン４の横側 方に下向きに付設した放出口６に連通連設して構成する。

【０００８】 したがって、通常は、図２に示すように運転室キャビン４をキャビン支持台１ ０上に載置して運転操縦を行うことになるが、キャビン支持装置Ａを折曲および 屈伸させて図１に示すようにキャビン支持台１０より離れる前方側に運転室キャ ビン４を移動させると、オペレータは座ったままで刈取部Ｃの前方側を充分に監 視しながら運転操縦ができることになり、運転室キャビン４の移動により機体の 重心を変えてバランスを最適に補正することもできることになり、さらには、タ ーンテーブル３を回動させて運転室キャビン４を農道上に移動させると、オペレ ータは農道から直接に乗降できることになり、また、運転室キャビン４とともに 放出口６を路上に運転車側へ移動させて穀粒を排出する場合には、運転室キャビ ン４に搭乗するオペレータはその放出口６下方を目の前に見ながら、オーバーフ ローしないように適確に排出させることができる。

【０００９】

【考案の効果】

このように本考案は、キャビン支持装置Ａを折曲および屈伸させることにより 、運転室キャビン４を自由に所望の位置に移動させることができることになって 、オペレータがキャビン内に座ったままで刈取部の前方が見やすくなる位置まで 移動させたり、機体のバランスが安定する位置まで移動させたり、運転室キャビ ン４に農道から直接に乗降できる位置まで移動させることができることになり、 また、穀粒を放出口６を路上の運搬車側へ移動させて穀粒を排出する場合には、 運転室キャビン４に搭乗するオペレータがその放出口６の下方を目の前に見なが ら、オーバーフローしないよう適確な排出作業を行うことができることになり、 運転室キャビン４と穀粒の放出口６とを有効に移動調節できるようにして好適に 実施できる特長を有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】コンバインを概略示した側面図である。

【図２】コンバインを概略示した側面図である。

【図３】図２の一部を示した平面図である。

【符号の説明】

１ グレンタンク ２ 排出部 ３ ターンテーブル ４ 運転室キャビン Ａ キャビン支持装置 ５ 穀粒搬送コンベア ６ 放出口

フロントページの続き (72)考案者 寺島 淳 大阪市北区茶屋町１番32号 ヤンマー農機 株式会社内 (72)考案者 中上 英樹 大阪市北区茶屋町１番32号 ヤンマー農機 株式会社内

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 機体に装備したグレンタンク１より穀粒
   を排出する部位となる排出部２の上方にはターンテーブ
   ル３を設け、オペレータが搭乗して運転操縦ができる運
   転室キャビン４と前記ターンテーブル３との間には折曲
   および屈伸自在となるキャビン支持装置Ａを介装し、該
   キャビン支持装置Ａには前記排出部２側に連通する穀粒
   搬送コンベア５を装備するとともに、該穀粒搬送コンベ
   ア５の先端放出口６を前記運転室キャビン４の側部に設
   けて構成したことを特徴とするコンバインの運転席移動
   調節装置。