JPH0692666B2 - 排水立て管継手 - Google Patents

排水立て管継手

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JPH0692666B2
JPH0692666B2 JP2213498A JP21349890A JPH0692666B2 JP H0692666 B2 JPH0692666 B2 JP H0692666B2 JP 2213498 A JP2213498 A JP 2213498A JP 21349890 A JP21349890 A JP 21349890A JP H0692666 B2 JPH0692666 B2 JP H0692666B2
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徳厚 小島
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徳厚 小島
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Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は、排水立て管継手に関し、詳しくは、例えば高
層集合住宅の各戸の排水器具からの排水を排出するため
の排水横走り管を、排水立て管に接続する部位に使用す
る排水立て管継手(以下、「管継手」ともいう。)に関
する。
〈従来の技術〉 −発明の背景− 集合住宅の排水立て管(以下、「立て管」または単に
「管」ともいう。)系においては、接続されている排水
器具のいわゆる同時使用が生じやすく、これが過大な排
水負荷となる。このため、管内の通気は阻害され、大き
な圧力変動が発生する。そしてこれが原因となつて、誘
導サイホン作用や、下層階におけるトラツプ封水の吹き
出し等のトラツプ封水の破壊が生じ、室内に悪臭を侵入
させる等の問題を発生させる。
とくに、大便器排水のように比較的大流量の排水を排出
するための横切り管が接続される場合には、その排水
と、立て管内を流下する排水とが管継手内で直接的に合
流衝突を起こす等により、通気が阻害され、トラツプ封
水が破壊され易い。
とりわけ、超高層の集合住宅においては一つの立て管系
に接続される排水器具も多いので、同時排水による過大
な負荷が生じやすく、問題が多い。
このような問題を生じさせないため、排水配管の設計・
施工においては、通気管を適切に設けることが義務付け
られている一方で、高負荷の排水時でも管内の空気圧の
変動を小さくし、トラツプ封水の保護に効果的とされる
管継手が開発されている。
−従来例− 上記の問題を解消すべく種々の管継手が開発されてい
る。
その一例として、特公昭62−3359号公報記載の技術があ
る。
この公報のものは、管継手本体の膨拡部の側方にある横
枝管(横走り管)接続口の内側開口部にほぼ対向するよ
う、垂下状に舌片を設け、その横枝管接続口に対向しな
い部位には、その舌片の側縁を介することにより空間部
を設けた構成としたものである。
この構成により、その膨拡部内の舌片のある部位とそれ
のない部位との異なるレベルを基端とし、立て管排水は
別けられて拡散状に落下することとなる。さらに、この
舌片の作用により立て管排水と横走り管排水の直接的な
合流衝突を防止して、管内の通気を保持し、トラツプの
封水を保護しようとするものである。
また、他の例として、内部に羽根といわれる板材を設け
ることにより、排水を管継手および立て管の内壁に押し
付けるようにして旋回させながら落下させ、立て管排水
の中央に積極的に通気芯を形成して排水管系の空気の連
通を図り、圧力変動を抑制しようとする技術が知られて
いる(例えば、特開昭61−31539号公報、特開昭49−685
50号公報参照)。
〈発明が解決しようとする課題〉 前者の公報記載の管継手は、次のような解決すべき課題
がある。
上記の特公昭62−3359号公報記載のものは、立て管排水
の拡散状の落下性状、および、この舌片の作用により立
て管排水と横走り管排水の直接的な合流衝突を防止する
こと等に基づき、管内の通気の保持を図つてトラツプの
封水を保護しようとするものである。したがつて、立て
管排水の落下速度の低減化を図ることにより得られる圧
力変動の抑制という点に関しては、次のようである。
すなわち、排水の拡散落下によつて得られる若干の減速
作用は期待できるものの、積極的に排水の落下速度の低
下を図るための手段は具備していない。このために、中
高層住宅さらには近時多く建設されている超高層の集合
住宅における圧力変動の抑制の一手段として効果的とさ
れる、立て管排水の落下速度を小さくするという点、つ
まり、ゆつくり流下させることにより圧力変動を小さく
する、という課題に対しては対応できないという問題が
ある。
一方、特開昭61−31539号公報のものは、上部排水立て
管より流入する排水を、下降傾斜状の仕切板により屈曲
偏流し減速して集合室の内壁に押し付け、下方の羽根板
により旋回性を与えるようになっている。そのため、旋
回流形成が不足するとともに内部に羽根が突起している
等、複雑な構造となる。したがつて経年等により該部に
スライム等が付着しやすくこれが角質化すること等によ
り、排水の旋回性も不十分となり易く、長期的性能に問
題がある。
さらに、その複雑な構造に起因し、排泄物やトイレツト
ペーパーおよび生理用品その他の混入物が多く排水され
る汚水配管に使用される場合には、それらの付着等によ
る詰まり事故が起きる危険性が高いという欠点がある。
とりわけ大負荷を生じる可能性の大きい超高層の集合住
宅に使用する場合には、両者ともに問題が大きい。ま
た、特開昭49−68550号公報のものは、偏心した横走り
管より流入した排水を、径大部内周壁に押し付けて落下
させ、下方の凸面部で方向を変化させて渦巻状に案内
し、上部排水立て管より落下する排水に対しては、該凸
面部で直接受けとめて渦巻状に案内するのみであり、上
部排水立て管より落下する排水の旋回流形成は不十分な
ものであった。
本発明は、この様な解決すべき課題に鑑み、構造の複雑
化を招くことなく、立て管内の排水の落下速度の合理的
な低減とともに、有効な旋回性を積極的に得られるよう
にして、管内の通気の連通を図つて圧力変動を抑え、ひ
いてはトラツプ封水の保護に役立ち、しかも長期に亘つ
て安定した性能を保持し得る排水立て管継手を提供する
ことを目的とする。
〈課題を解決するための手段〉 この発明は上記目的を達成するためになされたものであ
り、 上部に上部排水立て管接続口を備えるとともに上部排水
立て管の内径よりも大きな内径を有する膨拡部と、前記
膨拡部の下部に下向き先細り状に形成された漏斗部と、
前記漏斗部の下部に設けられ下端部に下部排水立て管接
続口を備えた直管部と、前記膨拡部の側部に設けられた
少なくとも1個の横走り管接続口と、前記横走り管接続
口の内側開口部に対向するとともに前記上部排水立て管
接続口の下方に垂下状に設けられた舌片と、を備えた排
水立て管継手であって、前記舌片の内壁に前記上部排水
立て管の内周壁の延長線よりも内側方向に下傾して突出
して設けられるとともに該突出端縁がその長さ方向に下
方へ向って傾斜形成されて前記上部排水立て管よりの排
水流に一次的旋回を付与する凸部と、前記凸部と下部排
水立て管接続口との間の排水流路内周壁に突出形成され
るとともに下方へ向って傾斜して延びかつ対称的な位置
に設けられて前記排水流路に落下する排水流に一次的旋
回と同一旋回方向の二次的旋回を付与する複数の突出部
と、を具備したものである。
〈作用〉 上記の構成により、排水通気の性能上において問題とな
る大流量の立て管排水がある場合、その排水は、この管
継手に至り、舌片の凸部の上面に衝突し、その抵抗作用
を受けて凸部の傾斜方向に案内されるようにしてその方
向に進路を変える。方向を変えた排水は、対向する内壁
面に衝突するとともに突出部に受け渡され、排水流路の
内周壁のその傾斜に沿う状態で内壁面に押し付けられる
ようにして旋回し、減速されつつ下方の排水立て管内に
落下する。
このとき凸部に衝突した立て管からの排水、および舌片
に衝突した横走り管からの排水は、膨拡部内で飛散、混
合することによつて、必然的に排水の流れは粗密とな
る。また、その粗密部分とともに、旋回して落下する立
て管排水の中央部に空気の芯が形成されることにより、
通気が管内に連通する。
すなわちこの管継手によれば、その凸部による減速およ
び旋回流れの導入作用と、突出部による旋回作用とが相
まつて、立て管排水の落下速度を合理的に減速すると共
に、旋回性をより向上、促進させた積極的な旋回流れを
生じさせる。
この結果、管内の圧力変動は有効に抑えられ、ひいては
トラツプ封水の保護に効果的である。しかも、構造も複
雑とならないので、長期に亘つて安定した性能を保持し
得ることとなる。
〈実施例〉 本発明に係る排水立て管継手の一実施例について、第1
図ないし第6図に基づいて説明する。
第1図中、1は、本実施例に係る管継手の本体であつ
て、該本体1は、上部に上部の立て管Pa接続用の上部排
水立て管接続口2(上部立て管接続口ともいう)を備え
るとともに、その下方には、内径が立て管Paの内径およ
び上部立て管接続口2の内径より大きな内径の円筒状に
形成された膨拡部3を備えている。この膨拡部3の側面
には、横走り管Pbを接続するためのの横走り管接続口4
が設けられ、後述するように、中間継手5を介在させて
横走り管Pbを接続している。なお、横走り管接続口4
は、本例では平面上約90度間隔で3箇所配設させてい
る。
この膨拡部3の下には、下方に向って先細り約30度のテ
ーパ状に形成された漏斗部6が設けられ、さらにその下
側には、順次、拡径部7、直管部9が設けられ、これら
により排水流路Wが構成されている。そして、この排水
流路Wの内周壁には突出部8が突出形成されている。ま
た直管部9の下端部には、下部の立て管Pc接続用の下部
排水立て管接続口11(下部立て管接続口ともいう)が設
けられている。
さて、膨拡部3の内側には、平面上においてほぼ半円周
の弧状を成す舌片12が上部立て管接続口2の下縁に沿つ
て垂下状に形成されている。この舌片12は、第1図に示
すように、その上下方向のほぼ中央部位を基端として、
約45度の下傾勾配の傾斜板状で、平面上において立て管
Paの内径より内方向、すなわち中央寄りに突出した円の
切片形に形成されてなる凸部13を備えている。すなわち
この凸部13は、内方向に下傾するとともに、立て管Pa内
周面の延長線に対して、割線方向に水平状に横断する円
の切片形の板状のものとされ、舌片12の下部において一
体的に形成されている。
しかして、この舌片12の凸部13が後述するよう、立て管
排水の落下における抵抗作用とともに旋回流れを生じさ
せる導入部の役割をも果たすよう構成されている。詳細
は後述するが、この作用のもとでも立て管との通気は充
分保たれる。
なお本例において、舌片12は、横走り管接続口4(第1
図右側)の内側の開口部4aに対して、ほぼ対向する部位
に設けられている。
また、凸部13の内方向への突出量については管径、排水
負荷または該凸部の内方向への水平に対する傾斜角度等
によつて適宜選択することとなるが、本例では立て管Pa
の内径の約25%としている。そしてこの凸部13は膨拡部
3内において、その前部(第1図左側)およびその後部
(第1図右側)に対し、それぞれ立て管および横走り管
等に対応しうる所要の大きさの排水流路を構成する空間
が保持されるよう、形成されている。
さて次に、前記した拡径部7及び突出部8について詳細
に説明する。
本例において突出部8は、舌片12の凸部13の下方で、し
かも直管部9と漏斗部6の接合部分において拡径部7を
介在させ、排水流路Wの内周壁に概略沿う形態の下向き
左旋回の螺旋状に形成されている。この拡径部7は、突
出部8の外周縁より垂直状に立設された壁面を有し、直
管部9の上方に拡径状に形成されている。
なお突出部8は、その上端部に平面形が円の切片形状の
上端部8aが平面上、舌片12の凸部13と向かい合う位置に
設けられている。この上端部8aは、立て管Paの内周面の
延長線より約25%程度内側に食い込み、しかも割線方向
において、上下に25度程度に傾斜する状態で設けられて
いる。この結果、突出部8は、その上端部8aにおいて
は、縦断面でV字型に突出された突出縁8bを備えてい
る。また突出部8は、その上端部8aから螺旋の下方に向
かうに従つて、その幅が次第に狭くなり、本例において
はほぼ1回旋回して、しかも下部立て管接続口11の少し
上の下端部8cで収束するような長さで構成されている。
しかして、舌片12の凸部13の傾斜によつて振り向けられ
る立て管排水は、この突出部8に受け渡され、遠心力作
用によつて積極的な旋回流れを生じさせる。なお、この
突出部8の幅は、管径等によつて適宜選定される。
本例では横走り管Pbは、筒状に形成された中間継手5に
対して、その端部を差し込み、リング状のパツキン15を
介し、締付けナツト16を端部に螺締することにより、こ
の部分の水密を保持しつつ接続されている。この中間継
手5は、四隅にねじ孔を備えた、横走り管接続口4の中
間継手の取り付け座4cに対し、フランジ5a部を、パツキ
ング17を介在させ、ボルト19で締め付けることによつ
て、この部分の水密を保持しつつ取り付けられている。
なお、この横走り管接続口4の数は必要に応じて適宜選
定される。
本例においては、横走り管Pbの接続を中間継手5を介し
て行つているが、この中間継手を本体1と一体的に形成
してなる態様のものとすることも、当然可能である。
また、上部の立て管Paおよび下部の立て管Pcは、それぞ
れ上部立て管接続口2および下部立て管接続口11に差込
まれ、ともに形状は異なるがリング状のパツキン21を環
状の締付けフランジ22およびボルト23等を介して押圧す
ることにより、水密を保持する状態で接続されている。
次に本例の作用および効果等について説明する。
本例管継手を使用して配管した場合において、上層階の
横走り管から排出された大流量の排水は、上部の立て管
Paから本体1に入り、次のような柱状を示す。
すなわち、その排水は水塊となつて本体1に至り、第1
図において実線の矢印で示すように舌片12の凸部13の上
面に衝突し、その凸部13の下傾した突出方向に案内され
るようにして、その方向に急激に進路を変え、対向する
内壁面に衝突する。と同時に、漏斗部6ないし突出部8
に受け渡され、排水流路Wの内周壁のその螺旋状の傾斜
に沿う状態で、同図中、2点鎖線の矢印及び破線の矢印
で示すよう、遠心力作用により内壁面に押し付けられる
ようにして旋回し、実線の矢印で示すよう減速されつつ
下方の排水立て管Pc内に落下する。
このとき凸部13に衝突した排水は、膨拡部3ないし漏斗
部6内で飛散するから、該部においては必然的に排水の
流れは粗密となる。また、その粗密部分とともに、旋回
して落下する立て管排水の中央部に形成される空気の芯
によつて、通気が上・下の立て管Pa,Pcに連通する。
しかして、本例の管継手によれば、その凸部13により減
速とともに、いわば旋回流れの導入作用が果たされ、同
時に突出部8により旋回作用が果たされる。そしてこの
両作用が相俟つて、立て管排水の落下速度を合理的に減
速すると共に、旋回性をより向上、促進させた積極的な
旋回流れを生じさせる。この結果、管内の圧力変動は有
効に抑えられる。しかも、構造が単純であるから、この
効果は長期保存し得ることは明瞭である。
なお本例では、舌片12が一つの横走り管接続口4の内側
の開口部4aに対して、ほぼ対向する部位に設けられてい
る。したがつて、この横走り管接続口4に大流量の排水
があつても、本体1内でその排水と、立て管排水との直
接の合流衝突が回避されるので、管内の通気の保持およ
び、トラツプの封水の保護に一層有効である。
以上説明した実施例においては舌片の凸部13を内方向に
向かつて約45度、直線的に下傾させた場合を示したが、
突出部に有効に排水が受け渡されるものであれば、適宜
の曲線形で下傾させてもよい。そして、凸部は必ずしも
板状に形成する必要はなく、ボス状の形態のものとして
もよい。
さらに、舌片は、上部立て管接続口の下縁に沿つて垂下
状で一体的に形成したものを示したが、これに限定され
るものではない。当然、膨拡部の側壁部から一体的に形
成することもできる。また、その水平断面形状も必ずし
も円弧状とする必要はない。くの字形や直線状のものと
することもできる。
また、上記実施例における突出部は、その上部の部分に
前記したように突出縁を備えているものを示したが、本
発明はこれに限定されるものではない。さらに排水流路
の内周壁に沿つて傾斜して設けられることにより形成さ
れる突出部の螺旋は、旋回流れが有効に得られる範囲に
おいて、その巻き数およびリードは適宜に選定すればよ
い。
第7図ないし第10図は、この発明の第2の実施例を示
し、突出端縁がその長さ方向に傾斜した凸部と、対称的
に設けられた複数の突出部とを備えた点に特徴を有す
る。なお、以下の説明では、第1実施例と同一あるいは
同等な構成要素は同一符号を付してその説明を省略す
る。
この第2実施例の本体31は、膨拡部3,漏斗部6、直管部
9からなり、所定位置に上部立て管接続口2,下部立て管
接続口11,横走り管接続口4を備えて形成されている。
なお、本例の漏斗部6は、下方へ向かつて先細り約15度
のテーパ状に形成されており、その下端部は直管部9に
連続して形成されている。
また本体31の所定位置には、凸部33を有する舌片12と、
1対の突出部38が設けられている。凸部33はほぼ円の切
片形に形成されており、舌片12の内壁より本体31の中心
線方向に向かつて突設されている。そして、その突出し
た端縁33aは、外周側から内側に向かつて約45度の下傾
勾配を有するとともに、その長さ方向に第7図の向かつ
て左側へ約50度の下傾勾配を有して配設されている。
したがつて、凸部33は、落下する立て管排水の流れ方向
を対向する内壁面に向かうように変えると共に、流れに
積極的な左旋回を与えるように形成されている。
突出部38は、排水流路Wを構成する漏斗部6,直管部9の
内周壁に突出状に形成されており、実施例では2個の突
出部38が本体31の中心線を軸として軸対称的に設けられ
ている。
この突出部38は、上端部38aが漏斗部6の上部から立上
がり、下端部38cが直管部9の上部で収束するように内
周壁より内側へ突出した突出条部として形成されてい
る。また、突出部38は、約55度の左下がり勾配を有して
おり、その長さ方向の中間部位が最も幅広になるように
形成されている。
さらに、突出部38の突出縁38bは、平面上、立て管Paの
内周面の延長線より約20%内側に食い込み、しかも凸部
33の端縁33aと、平面上において直交する関係位置に配
設されている(第9図参照)。
また、突出部38が設けられた本体31の外周壁には、突出
部38の内側への突出に対応した条溝部38dが形成されて
いる。この条溝部38dは、ほぼ突出部38の長さに対応す
るとともに、長さ方向の中間部位で最も深くなるように
形成されている。この条溝部38dによつて、本体31を高
剛性で構成することができるとともに、外見上の差違に
より取扱い上の区別を容易に行うことができる利便が得
られる。
このような本体31を有する排水立て管継手によれば、上
層階よりの排水は、上部の立て管Paから本体31内に入
り、凸部33に衝突する。
そして、凸部33の端縁33aの内側向き下傾および左下が
りの下傾により、流れの方向を急激に進路を変え、排水
流路W内に落下する。すなわち、排水は粗密化されると
ともに左旋回するように積極的に案内される。
排水流路Wに落下した排水は、漏斗部6の内周壁および
1対の突出部38に受けとめられる。そして、排水は遠心
力作用により内周壁に押し付けられると共に、突出部38
の左下がり傾斜により案内されて、左旋回しながら集約
され、減速されつつ排水立て管Pa内に落下する。
したがつて、この管継手によれば、凸部33により流れの
旋回案内作用を行なうとともに、複数の突出部38により
飛散して粗密化した排水を的確に受けとめて、排水の集
約、旋回作用を行うため、両作用が相俟つて、効果的に
排水の落下速度の低減と立て管Pa,Pc間の通気形成を行
うことができる。
また、突出部の形成は3個以上であつてもよく、各突出
部は軸対称的に配設される。
〈発明の効果〉 以上の構成により、本発明に係る排水立て管継手によれ
ば、膨拡部の舌片に設けた凸部による減速および旋回流
れの導入作用と、段部による旋回作用とが相俟つて、立
て管排水の落下速度を合理的に低減すると共に、旋回性
をより向上、促進させた積極的な旋回流れを生じさせる
効果がある。
また、突出縁部がその長さ方向に傾斜した凸部と、複数
の突出部を備えた管継手によれば、両者による旋回作用
により、一層強力な旋回流れが得られ、排水の通気性能
を向上することができる。また、突出部の内周壁よりの
立上がり、および突出縁の横断面形状が緩やかな曲率で
形成できるので、異物等の通過が円滑であり詰まり等を
防止することができる。
この結果、管内の通気作用が十分得られ、圧力変動が大
きく抑えられ、ひいてはトラツプ封水の保護に極めて有
効である。
なお、舌片を、少なくとも一つの横走り管接続口の内側
の開口部に対して、ほぼ対向する部位に設けておくこと
で、大便器排水のような大流量の排水があつても、その
排水と立て管排水との直接の合流衝突を回避できるか
ら、管内の通気の保持および、トラツプの封水の保護に
一層有効である。
また、突出部が本体と一体的に形成できるので、排水立
て管継手の内部構造の複雑化を招くこともなく、配管の
詰まり事故の未然防止に役立ち、しかも、安定した性能
を長期間保持し得るなど、その効果には著しいものがあ
る。
【図面の簡単な説明】
図面は、本発明に係る配管立て管継手の一実施例を示す
もので、 第1図は正面縦断面図、 第2図は第1図における本体のみのII−II線断面図、 第3図は同III−III線断面図、 第4図は同IV−IV線断面図、 第5図は同V−V線断面図、 第6図は第1図における平面図、 第7図は第2実施例の正面縦断面図、 第8図は第7図における本体のみのA−A線断面図、 第9図は同B−B線断面図、 第10図は第1図の平面図である。 1,31…本体、 2…上部排水立て管接続口、 3…膨拡部、 4…横走り管接続口、 4a…開口部、 8,38…突出部、 11…下部排水立て管接続口、 12…舌片、 13,33…凸部、 W…排水流路、 Pa…上部の排水立て管、 Pb…横走り管、 Pc…下部の排水立て管。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】上部に上部排水立て管接続口を備えるとと
    もに上部排水立て管の内径よりも大きな内径を有する膨
    拡部と、前記膨拡部の下部に下向き先細り状に形成され
    た漏斗部と、前記漏斗部の下部に設けられ下端部に下部
    排水立て管接続口を備えた直管部と、前記膨拡部の側部
    に設けられた少なくとも1個の横走り管接続口と、前記
    横走り管接続口の内側開口部に対向するとともに前記上
    部排水立て管接続口の下方に垂下状に設けられた舌片
    と、を備えた排水立て管継手であって、 前記舌片の内壁に前記上部排水立て管の内周壁の延長線
    よりも内側方向に下傾して突出して設けられるとともに
    該突出端縁がその長さ方向に下方へ向って傾斜形成され
    て前記上部排水立て管よりの排水流に一次的旋回を付与
    する凸部と、 前記凸部と下部排水立て管接続口との間の排水流路内周
    壁に突出形成されるとともに下方へ向って傾斜して延び
    かつ対称的な位置に設けられて前記排水流路に落下する
    排水流に一次的旋回と同一旋回方向の二次的旋回を付与
    する複数の突出部と、 を具備してなることを特徴とする排水立て管継手。
JP2213498A 1989-12-15 1990-08-10 排水立て管継手 Expired - Lifetime JPH0692666B2 (ja)

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