JPH069263A - 石灰焼結体の製造方法 - Google Patents

石灰焼結体の製造方法

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JPH069263A
JPH069263A JP4167916A JP16791692A JPH069263A JP H069263 A JPH069263 A JP H069263A JP 4167916 A JP4167916 A JP 4167916A JP 16791692 A JP16791692 A JP 16791692A JP H069263 A JPH069263 A JP H069263A
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信吾 伊藤
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 焼成時に表面の剥離によって粉化しにくく、
又高活性であることが要求される用途に使用される石灰
焼結体の製造。 【構成】 石灰石の結晶径が細晶質以上の場合には石灰
石を焼成に耐え得る程度に粉砕、成形後900℃以上で
焼成することにより焼成中に粉化しにくい高活性な石灰
焼結体を製造すること、及び結晶径に関係なく石灰石を
結晶径以下に粉砕、成形後、900℃以上で焼成するこ
とにより焼成中に粉化しにくい石灰焼結体を製造するこ
と。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は工業用石灰焼成炉で製造
に適さない石灰石より石灰焼結体を製造する方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】工業的に製造される生石灰は一般に石灰
石を焼成炉に適した大きさに粉砕、分級し、これをシャ
フトキルン、ロータリーキルン等の焼成炉で焼成するこ
とにより製造される。この時石灰石を構成する炭酸塩の
結晶の大きさ(以下、石灰石の結晶径と略す)が細晶質
以上、特に中晶質以上の場合、焼成中に焼成炉の耐火物
との摩擦によって焼成された生石灰表面が剥離し、粉体
となって飛散してしまう。このため製造効率の悪化や燃
費の増大を招くため、他の粉化しにくい石灰石と混合し
て使用する等の処置を取るか、焼成を避けて他の用途に
向けられていた。ただしここでいう細晶質および中晶質
とは表1に示す石灰石の結晶径のスケールのことであ
る。
【0003】
【表1】 また鉄鋼の精錬や珪酸カルシウム製造、左官用消石灰の
製造等の用途においては高活性の生石灰が必要になる
が、高活性の生石灰を製造するには細晶質以上の石灰石
を使用するか、石灰石に塩化ナトリウム等を添加して焼
成する塩焼きという方法が取られる。しかし、結晶径の
大きな石灰石は前述のような、塩焼きには塩素の大気中
への放出、ナトリウム、塩素の生石灰への残留という短
所がある。尚、本願に類似の先行技術として、本発明者
等による特開平3−196814及び特開平4−130
046があるが、使用する石灰石の結晶の大きさによ
り、得られる焼結体の物性及び焼成に必要な経済的な破
砕粒度については本発明で始めて解明されるに至った。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、焼成時に表
面の剥離等で粉化しにくく、用途によっては高活性の石
灰焼結体を製造することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は石灰石の結晶径
が中晶質以上の場合に、石灰石を焼成に耐え得る程度に
粉砕、成形後、900℃以上で焼成することで焼成中に
粉化しにくい、高活性な石灰焼結体の製造方法を、また
石灰石の結晶径に関係なく石灰石を結晶径以下に粉砕、
成形後、900℃以上で焼成することで焼成中に粉化し
にくい石灰焼結体の製造方法を提供する。
【0006】
【作用】石灰石を走査型電子顕微鏡で1000〜500
0倍で観察すると石灰石の結晶径が微晶質以下の場合は
立方形に近い結晶が均一に並んでいるが、細晶質以上の
場合は不定型な粒状結晶がちょうど石垣を組んだように
結晶粒の間に隙間が生じて並んでいる。これらの石灰石
を1300℃程度で焼成したものを同様に観察すると、
石灰石の結晶径が微晶質以下の場合は焼結が進み、石灰
石の元の結晶粒どおしが融合しているが、細晶質以上の
場合は結晶粒の間は隙間は残ったままで、むしろ間隔は
大きくなり、石灰石の元の結晶粒中には細かいCaOの
結晶が生成している。この結晶径が細晶質以上の石灰石
およびこれを焼成した生石灰に見られる特徴は中晶質以
上で特に顕著となる。従って結晶径が細晶質以上の石灰
石を焼成した生石灰は摩擦、落下の衝撃等物理的な力に
より結晶粒の界面から簡単に剥離し粉化の原因となる。
【0007】しかし結晶径が細晶質以上の石灰石を焼成
した生石灰にできる隙間は連続性を持つものと考えら
れ、しかも適度な大きさがあるマクロポアと石灰石の結
晶粒の形骸中に生成した細かいCaOの結晶が形成する
ミクロポアとで比表面積が大きくなるため、溶鋼や水と
の反応性が良く、高活性生石灰の原料として適している
という長所も持っている。
【0008】本発明第一項は結晶径が中晶質以上の石灰
石の隙間を粉砕により、ある割合で破壊した石灰石粉体
を成形することで焼成時の焼結性を向上させて粉化を抑
え、しかも破壊されていない隙間(マクロポア)と石灰
石の結晶粒の形骸中に生成した細かいCaOの形成する
ミクロポアにより高活性を維持することで、低粉化、高
活性石灰焼結体の製造を実現している。
【0009】本発明第二項は元来、塊のまま焼成しても
低粉化、高比重になる細晶質以下の石灰石を粉砕、成形
することにより成形体適度な空隙を持たせ、この空隙が
焼結により埋まらない1300℃以下で焼成すること
で、粉化度を悪化させずに高活性な石灰焼結体の製造を
実現している。
【0010】本発明第三項は結晶径が中晶質以上の石灰
石の隙間を粉砕によりほぼ全部を破壊し、かつ結晶粒子
をも破壊し見かけの結晶粒を小さくすることで、焼成時
の焼結性を向上させて粉化を抑えて低粉化石灰焼結体の
製造を実現している。しかもこの場合は見かけの結晶径
を小さくするということから、結晶径が細晶質以下の石
灰石についても適用できる。ただし第三項の場合は焼成
時の焼結性を向上させて粉化を抑えるため高活性を維持
するには比較的低温で焼成する必要がある。また結晶径
が粗晶質以上の石灰石については、結晶径以下に粉砕し
ても成形が困難な場合があるが、このときは成形性はハ
ンドリングの強度を考慮して200μm以下程度にする
必要がある。
【0011】本発明の範囲で得られた石灰石粉体は、一
般的な成形方法、例えばプレス成形や押し出し成形等に
より成形することができ、必要に応じてバインダーを用
いることもできる。成形密度は焼成中に成形体どおしや
耐火物との摩擦、落下の衝撃等を考慮すると1.5g/
cm以上とすることが望ましい。
【0012】得られた成形体はついで900℃以上で焼
成される。炭酸カルシウムの分解圧が1気圧になるのが
約900℃であるので、これ以上の温度で焼成する必要
がある。工業的には1000℃以上で焼成されるのが普
通である。また本発明第三項の範囲に入る石灰石粉体を
成形後、高温焼成すれば、焼結性が良いためカサ比重が
大きくなり、石灰石を塊のまま焼成したものより水和抵
抗性に優れた石灰焼結体を得ることができる。
【0013】
【実施例1】原料石灰石として中晶質の石灰石Aと微晶
質の石灰石Cを用意した。各々の石灰石の破断面を走査
型電子顕微鏡で観察したところ、石灰石A、Cの結晶径
は各々130μm、5μmであった。石灰石A、Cを各
々約35mmの塊とハンマークラッシャーで粉砕して1
50μmで分級した粉体とした。また石灰石Aについて
は150μmで分級したものをさらにボールミルで粉砕
して平均粒子径が17μmの粉体とした。粉体とした試
料は直径40mmの金型を用いて圧力500kg/cm
で円盤状の成形体とした。ついで塊および成形体を1
100、1300、1500℃及び1850℃で3時間
焼成した。
【0014】得られた焼結体についてはカサ比重、活性
度および粉化度を測定した。結果を表2に示す。ただし
ここでいう活性度とは、温度30℃の水4lの2−5m
mに破砕した試料を100g入れ、かくはんしながら1
0分後に溶出したアルカリ分を中和するのに必要な4N
−HClの量をmlで表したものであり、粉化度とは内
径75mm、高さ120mmの磁器製のポットに試料3
個と直径10mmの磁器ボール10個を入れて約60r
pmで30分回転させた時の3mm以下の粉の発生率で
ある。
【0015】
【表2】 1100℃および1300℃で焼成した場合どの石灰で
も塊のままのほうが粉体にして成形したものよりカサ比
重は大きくなる。これは粉体成形物の持つ空隙が130
0℃では焼結により埋まらないためである。しかし粉化
度は特に中晶質の石灰石Aのように結晶径が大きいもの
ほど、塊のまま焼成したものより粉体成形物の焼結体が
優れており、微晶質の石灰石Cでは、粉砕、成形による
効果は活性度の低下を防ぐ程度である。
【0016】1500℃で焼成した場合は中晶質の石灰
石Aでは塊より粉砕成形物、特に粒度の小さいもののほ
うがカサ比重が大きくなり活性度も著しく低下するの
で、高活性を維持するには1300℃以下が適当と考え
られる。逆に水和抵抗性が必要な時は1500℃以上で
本発明第三項の範囲に調整した粉体成形物を焼成すれば
良い。
【0017】
【発明の効果】本発明により高活性であるという長所を
持ちながら、粉化等で焼成が困難であった結晶径の大き
な石灰石を容易に効率良く焼成することができる。また
前述の塩焼きのような添加剤を用いる場合は、粉砕時あ
るいは粉砕後に添加剤を混合することにより、より均一
な混合、添加が可能となり、少量の添加剤の使用で添加
目的を達成することができる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 石灰石を構成している炭酸塩の結晶の大
    きさが64μm(中晶質)以上である石灰石を焼成に耐
    え得る程度に粉砕して得られた石灰石粉体を成形後90
    0℃以上で焼成することを特徴とする石灰焼結体の製造
    方法。
  2. 【請求項2】 石灰石を構成している炭酸塩の結晶の大
    きさが平均で64μm(細晶質)以下である石灰石を焼
    成に耐え得る程度に粉砕して得られた石灰石粉体を、成
    形後900℃〜1300℃で焼成することを特徴とする
    石灰焼結体の製造方法。
  3. 【請求項3】 石灰石を粉砕して得られた石灰石粉体の
    平均粒度が、その石灰石を構成している炭酸塩の結晶の
    大きさの平均以下になるよう調整し、成形後900℃以
    上で焼成することを特徴とする石灰焼結体の製造方法。
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