JPH069126Y2 - バルコニ−の支柱 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は建物のバルコニーの支柱に関するものである。

従来の技術 従来、家屋の２階などの外壁に形成された出入口部の外
側に設けられるバルコニーは、たとえば第４図に示すよ
うに外壁内の鉄骨（図示せず）に外壁から前方に水平に
突出するように複数本の支持部材１…を互いに平行に固
定して設け、この支持部材１を基礎にしてバルコニーに
必要な部材を組み立てていく。根太２が前記支持部材11
の間に配置され、その両側が支持部材に取付けられてい
る。前記支持部材１…に円形または角形の管状の支柱３
が溶接により立設され、各支柱３の下端近傍にはバルコ
ニーの下端部における前端部と左右両側部を覆う化粧カ
バー４，５，５を受けてビス止めするためのプレート６
が溶接により取付けられている。前記支柱３はバルコニ
ーの周囲を取巻く手摺部の取付用支柱となるもので、こ
の支柱３は、前記プレート６の上に取付けられた化粧カ
バー４，５，５の上で支柱カバー材（図示せず）によっ
て覆われている。そしてこの支柱３を覆う支柱カバー材
間には上下に横桟（図示せず）が取付けられるととも
に、上下の横桟間に手摺子（図示せず）が取付けられて
いる。さらに前記支柱カバーの上端には水平に笠木（図
示せず）が取付けられている。

考案が解決しようとする問題点 上記のように、従来のバルコニーにおいて、各支柱３の
下端近傍に、化粧カバー４，５，５を受けてビス止めす
るためのプレート６が溶接により固着されている。しか
しこの溶接のためには溶接設備が必要であり、しかも作
業が煩雑で時間を要するという問題があった。

本考案は上記のような問題点を解決するもので、各支柱
の下端部に化粧カバーを受けてビス止めするためのプレ
ートを、極めて簡単な操作で取付けできるようにしたバ
ルコニーの支柱を提供することを目的とするものであ
る。

問題点を解決するための手段 上記の問題点を解決するために本考案のバルコニーの支
柱は、建物の出入口の外側に設けるバルコニーに用いる
手摺取付用の支柱の下端部付近の周面に、同一水平面上
の複数の所定位置に係合孔を設け、前記支柱に対し一方
向から嵌合する切欠き部を有しかつその切欠き部の内周
辺の前記支柱の係合孔に対応する位置に前記係合孔に係
合する突起片を設けた化粧カバー取付用のプレートを、
前記支柱に前記切欠き部で嵌合するとともに前記係合孔
に前記突起片を係合して取付けたものである。

作用 上記の構成により、支柱の下端部の周面に同一水平面上
に複数の係合孔を設けた箇所に、化粧カバー取付用のプ
レートの切欠き部を嵌合し、かつ前記プレートの切欠き
部の内周辺に突設されている突起片を前記支柱の係合孔
に係合させることにより、前記支柱にプレートを極めて
容易に、かつ強固に取付けることができ、作業効率が溶
接などに比べて格段に向上する。

実施例 以下本考案の実施例について図面に基づいて説明する。

第１図および第２図において、11は、第５図に示すよう
な基本的構造で建物の出入口部に設けられるバルコニー
において、手摺取付用として用いる支柱であり、断面長
方形管状で、下端部付近の所定高さの位置の長辺側両周
面11ａに、同一水平面上の複数の所定位置（片面２箇
所）にそれぞれ係合孔12…が設けられている。そしてこ
の箇所に化粧カバー取付用のプレート13が取付けられ
る。このプレート13は長方形状で、一方の長辺側に前記
支柱11の短辺長よりわずか幅広で、長辺長とほぼ等しい
深さの切欠き部13ａが設けられ、かつこのプレート13の
切欠き部13ａを支柱11に嵌合したとき、前記支柱11の長
辺側周面11ａに設けた各係合孔12に対応する切欠き部13
ａの内周辺の位置に、それぞれ前記係合孔12に係合する
突起辺13ｂが突設されている。

前記支柱11へのプレート13の取付けは、前記プレート13
の切欠き部13ａを、前記支柱11の周面11ａに係合孔12を
設けた所定高さの位置に臨まして、その切欠き部13ａが
支柱11全体に嵌り込むまで打ち込めばよい。それによっ
て互に対応する位置に設けたプレート13の突起片13ｂが
支柱11の係合孔12に係合し、プレート13は支柱11に強固
に取付けられ、通常の使用状態でプレート13は脱落する
ことはない。なお係合孔12および突起片13ｂは互に対向
する短辺側にも設けてもよい。

上記の構造の支柱11では、下端部付近への化粧カバー取
付用のプレート13の取付けを、支柱11の周面に複数の係
合孔12を設け、かつプレート13に前記支柱11が嵌合する
切欠き部13ａを、その内周辺に前記支柱11の各係合孔12
に対応する位置に突起片13ｂを設けて形成し、前記プレ
ート13の切欠き部13ａを支柱11に打ち込んで、前記係合
孔12に突起片13ｂを係合させるという、簡単な構造と操
作で達成でき、従来の溶接のような特殊な装置や煩雑な
作業を必要とせず、作業効率が大幅に向上し、コストも
低減する。

第３図は本考案の他の実施例の支柱21を示し、第１図お
よび第２図で示す実施例の長方形管状の支柱11に代えて
円形管状の支柱を用いた場合の一例を示している。すな
わち、円形管状の支柱21の周面21ａの下端部の所定高さ
位置に、同一水平面上の複数の所定位置（３箇所）にそ
れぞれ係合孔22…が設けられている。そしてこの位置に
化粧カバー取付用のプレート23が取付けられる。このプ
レート23は短冊形の長方形が中央部分で所定角度（120
゜）湾曲した形状で、その湾曲部分の外側に前記支柱21
へ嵌合することができる切欠き部23ａが設けられるとと
もに、その内周辺の前記支柱21に設けた各係合孔22に対
応する位置に、その係合孔22にそれぞれ係合する突起片
23ｂが設けられている。

前記支柱21へのプレート23の取付けは、第１図および第
２図に示す第１の実施例と同様に、前記プレート23の切
欠き部23ａを、前記支柱21の周面21ａに係合孔22を設け
た所定高さの位置に臨ませて、その切欠き部23ａが支柱
21に嵌まって係合孔22に突起片23ｂが係合するように打
ち込めばよい。それにより、プレート23は支柱21に強固
に取付けられ、通常の使用状態でプレート23は脱落する
ことはなく、上記の第１の実施例の場合と同様の効果を
奏する。

考案の効果 以上のように本考案によれば、バルコニーの支柱の下端
部における化粧カバー取付用のプレートの取付けを、従
来の溶接のような特殊な装置や煩雑な操作を必要とせ
ず、プレートに支柱の周面の同一水平面上に設けた係合
孔に係合する突起片を内周辺に形成した切欠き部を設
け、そのプレートの切欠き部を支柱に嵌合して突起片を
係合孔に係合させるという簡単な構造と作業で達成で
き、低コストで効率的に作業を行なうことができる。

【図面の簡単な説明】 第１図は本考案の一実施例のバルコニーの支柱を示す要
部分解斜視図、第２図は同支柱の要部斜視図、第３図は
本考案の他の実施例のバルコニーの支柱を示す要部横断
面図、第４図はバルコニーを例示する分解斜視図であ
る。 11,21……支柱、12,22……係合孔、13,23……プレー
ト、13ａ，23ａ……切欠き部、13ｂ，23ｂ……突起片。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】建物の出入口部の外側に設けるバルコニー
   に用いる手摺取付用の支柱の下端部付近の周面に、同一
   水平面上の複数の所定位置に係合孔を設け、前記支柱に
   対し一方向から嵌合する切欠き部を有しかつ、その切欠
   き部の内周辺の前記支柱の係合孔に対応する位置に前記
   係合孔に係合する突起片を設けた化粧カバー取付用のプ
   レートを、前記支柱に前記切欠き部で嵌合するとともに
   前記係合孔に前記突起片を係合して取付けたバルコニー
   の支柱。